ハイスクールD×D 理不尽壊しのリインカーネイション   作:橆諳髃

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更新が遅れてすいませんでした‼︎

最近は中々見れなかったアニメとかを見ていたりで……

簡単にいうならサボってました……誠にすいません‼︎

と、謝罪はここまでにして……ご覧下さい!


26話 〜罪の王の世界〜 この想いある限り

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

意識が覚醒していく。そして最初に俺の目に飛び込んできたのは、大きな刀を腰に携えている大柄な男と、その後方で心配そうに俺の事を見つめてくる神様だった。

 

(そっか……俺はこの場に戻ってきたのか……)

 

「貴様……転生者候補でありながら、自分がどれ程の過ちを犯したか分かっているか?」

 

(過ち……? なんだそれは? 俺が何かしたのか?)

 

「その顔では、全くもって理解していない……という顔だな? なら単刀直入に言おう。貴様は、その世界でのあるべき姿……理りを変えるという重罪を犯した」

 

「重罪……どういう事だ? 俺はただ単に、目の前で起きるはずの理不尽……死を迎える人を救済……と言うと自惚れたように感じるが、実際にそうしてきた。それが重罪だというのか?」

 

「そうだ。それこそ重罪だ。人の決まった死を、貴様はいとも簡単に変えた。確かにそれは素晴らしい。美徳ともとれる行為だ。だが……見方を変えれば、それはその世界でのバランス……本来起きる事が起きず、その代わりにそれ以上の災厄が降りかかると言う事だ。今までは見ないふりをしてきたが、それももう許容の範囲を超えた。だからこそ、貴様を我が強制的にここへ連れ戻した。もう充分であろう? この事を理解したのなら、早急に転生を受け入れ、第2の人生を送るが良い」

 

「……」

 

目の前の男が俺に向かって言う。その後ろに立つ神様はと言うと、悲しそうな顔をして俺を見つめる。

 

確かに俺は、転生に値するかどうかを図るために別の物語の世界にイレギュラーとして介入していた。最初はグレンラガン世界……それも殆ど後半だった。

 

だがさっきまで転生していたギルティクラウンの世界では何ヶ月と時間が経っていた。グレンラガンの世界と比べると、確かに長い。そして、罪の王の世界では様々な事に干渉していった。他人から見ればやり過ぎだと言っても過言ではないほどには……。

 

(それでも……俺は……)

 

「その顔……未だに納得ができていないようだな。ならば……力尽くで貴様の心を折ってやろう。そら、それを取れ」

 

颯也の足元にいつのまにか一振りの刀が転がっていた。しかし、それはボロボロに錆びついた刀……言うなれば鈍刀よりも酷い状態だ。

 

それに対し、颯也の目の前に立つ男は自分の左腰に携えていた日本刀を抜き、構える。その日本刀は曇りが1つもなく、刃の鋭さも、颯也の足元に転がっている刀とは大違いだ。

 

だが、それでも颯也はその鈍刀を手に取り、構える。

 

「ほぅ……その刀を渡しても戦意が折れるどころか我に向かってくるか。良かろう……この天界では、例え致命傷を負ったとしても死なぬ。だが、精神に大きな負担はかかる。それも……死んだ方が良い程のなぁ。それでも我に向かってくるのならば来い! 我が全力を持って相手をしてやろう‼︎」

 

その言葉を合図に、颯也と男は走り、刀と刀をぶつけ合わせた。

 

 

 

 

side ???

 

 

 

 

 

 

 

あの言葉を皮切りに、どれ程の時が流れただろう。この天界での時間は曖昧である。そのため、目の前の転生予定者とどれ程斬り合いをしたのか……定かには覚えてはいない。

 

(しかしこやつ……何故倒れぬ? 体のあらゆる所を斬り、筋も斬ったはずだ。そして心の臓も貫いたはず……死なないとはいえ、精神は崩壊していてもおかしくはない)

 

この男……颯也と対面する神の1人、素戔嗚《すさのお》は頭の中でそう考えていた。対面する転生予定者、愛護颯也の所々を斬りつけた。急所を斬り貫いた。心臓も貫いた。何度も何度も……。

 

だが、颯也は倒れない。倒れるどころか逆に立ち向かってくる。何度も何度も……。

 

(こやつ……命というものが惜しくはないのか? 人は……自分の生命に危機を感じたら、例え大切なものの前でも、そのものより自分の命を優先する者がほとんどと聞く。だがこの男……精神が自分の命の危機を伝えても我から引かぬ。それどころか向かってくる。こやつが立てる理由……いや、こやつをこんなにも奮い立たせるものは何だ?)

 

素戔嗚は再び向かってくる颯也にそう思いながら刀を交える。向かってくる颯也は、既に地に倒れ伏してもおかしくはない。それでも颯也は倒れない。

 

そこで素戔嗚目にあるものが映る。それは、颯也の瞳だった。ここまで傷つけば、精神は崩壊してもおかしくはない。例え崩壊しても立っているものはままにいるが、それでも気絶しているかである。

 

だが、颯也の目は……萎えているどころか闘志で燃え上がっていた。

 

(この男……ふむ……おもしろい)

 

素戔嗚は、颯也の評価を上げた。

 

 

 

 

 

side out

 

 

 

 

 

颯也は、身体中を斬り刻まれた。挙げ句の果てに心臓も何回も貫かれた。しかし、颯也は立つ。どれ程血を流そうが、どれ程精神が壊れそうになろうが……颯也は立つ。

 

颯也をここまで動かしているもの……闘志を燃やせるもの……それは、彼女と交わした約束。

 

『颯也さん……必ず帰ってきて下さりますわよね?』

 

その彼女との約束が、颯也を突き動かしていた。

 

(俺は……ここで倒れるわけにはいかない。ここで諦めるわけにはいかない。俺は……彼女の元へ……亞里沙さんの元へ帰るんだ‼︎)

 

この時、颯也が神様から貰っている能力は素戔嗚によって失われていた。結果、颯也は前世で死んでしまった前の力しか出せない。

 

それに比べ素戔嗚は神だ。人と神の力の差は歴然であり、例えるなら像と1匹のアリに過ぎない。

 

だが、それでも颯也は立つ。立って挑む。目の前の存在が神であろうと、どれ程身体を傷つけられても立ち向かう。彼女との約束を守るために。そして……彼女ともう一度会うために……。

 

そんな純粋な心を持ったからだろう……。素戔嗚が予想もしない事が目の前で起こったのは。

 

「っ⁉︎ 何っ⁉︎ こやつ、一体何をした⁉︎」

 

素戔嗚がそう叫ぶ。それの原因は、颯也の身体が光り始めたのだ。しかし全身がではなく、颯也の身体に沿うように光が纏ったのだ。

 

「これは……神格! だが、何故貴様がそんな力を持つ⁉︎ 貴様はただの人間のはずだ! それなのに……何故その様な力を持つ⁉︎」

 

「いいえ、あれは神格の領域では収まらないものです」

 

「なっ⁉︎ 姉上……それは誠か⁉︎」

 

素戔嗚が後ろで見ていた神様にそう問う。一方の神様は首を縦に振って肯定した。しかし、素戔嗚はそれでも信じられないでいた。

 

その表情を読み取った神様は続けて言う。

 

「素戔嗚……あなたも見ていたでしょう? 彼があの世界の……死しか訪れない人を助けていた事を」

 

「だ……だが、それが何だと?」

 

「死ぬ運命であった人達は、颯也さんに助けられました。その後、その人達が何をしたか……覚えていますか? そして、あの世界で颯也が何と呼ばれていたか……覚えていますか?」

 

それを言われた素戔嗚は気付いた。颯也に救われた人達がその後何をしていたのかを……そして颯也が何と呼ばれていたのかを……。

 

「神の……使者……まさか、本当にその存在になったとでも言うのかっ⁉︎」

 

そしてさらに思い出すのは、颯也が助けた人達が、神の使者として颯也を崇める行為だ。それがほんの数回では神格どころかただの人だ。

 

ならば他に何の要因があるか? それは、畏れである。その畏れを持っている人物達……それはGHQとダアトに所属する者達だ。噂で出回ったのが最初だが、それが日を追うごとに尾ひれが付き、やがて戦場で会い、そして自分達が非人道的な事をしているのを目撃したら、忽ち天罰が怒るともいう。その天罰を与えるのが、颯也が自らを名乗っていたアンフェアブレーカー、またクロスボーンバンガードとして現れると……。

 

そんな噂が所属する者達に恐怖と畏れを与えた。神は正と負の二面性を持つ事がある。そして、颯也の場合もそれが当てはまったのだ。それ故に、颯也は神格……そこに自らの不屈の闘志が混ざり合い、強化されて神性の域に辿り着いた。

 

素戔嗚はそう考え付いた。

 

素戔嗚がそう考えている間にも、颯也の力は膨れ上がった。それも、素戔嗚と同じくらいの領域に立つ程までに……。そして……。

 

「コォォォッ……」

 

颯也はある呼吸法をしていた。それは、とある世界でされていた呼吸だった。それをすることにより、颯也の身体から電気のようなものが発せられる。そしてその電気は、颯也が握っている鈍刀に移り、その光りは強さを増し始める。

 

「クッ……これ以上の時間はかけさせんぞ!」

 

素戔嗚が颯也に肉薄し、颯也に斬りかかる。しかしそれを颯也は後ろに飛んでかわす。

 

「内から湧き出るは諦めを知らぬ闘志なり……」

 

「心臓が鳴らす鼓動は熱き想いなり……」

 

「そして俺は……この想いがある限り戦い続ける‼︎ 帰らせてもらうぞ! あの世界へ‼︎」

 

「勝手な事を抜かすな! 小僧‼︎」

 

そして颯也と素戔嗚刀が再びぶつかり合った。結果……。

 

パキンッ

 

小気味好い音を立てながら刀が折れた。だが、颯也の持つ刀は折れていない。逆に素戔嗚の剣が叩き折られていた。その結果に、素戔嗚はただ自分の刀を見つめたままだった。

 

それから数秒たち、素戔嗚が口の両端を吊り上げて笑う。

 

「フッ……まさか我の刀が折られようとはな。曲がりなりにも、我が姉上に選ばれ転生されただけはある」

 

そして素戔嗚は折れた刀を鞘に一時的に戻して颯也に近づく。

 

「我の負けだ。だが、貴様があの世界でうつつを抜かしている間にも、我ら神の間で救って欲しい世界があるという要望があるのだ。本来ならば貴様が行っていた世界で最後ではあったのだがな……それを見ていた他の神も、貴様を他のところに行かせたいと言い出す始末だ。まぁそれはさておきだ。今回の事は、確かに我の本音ではあったが、仮にも姉上が認めた存在だ。貴様の……本来の人としての力を測ろうと思ったが……まさか我の予想を裏切るとはな。さて、我からは以上だが……もし再び見える時があれば、その時は我も本気でかかるとしよう。さぁ、姉上が貴様に会いたがっているでな。ここで我は去ろう」

 

そう言って素戔嗚は颯也の目の前から去った。その場に残されたのは、傷だらけの颯也とずっと素戔嗚の後ろで戦いを見守っていた神様だった。

 

「優しい人の子よ……いえ、もうこの呼び名では呼べませんね。愛護颯也」

 

「えっ……俺の名前……」

 

「えぇ、貴方には……色んな事を見せてもらいました。いつの間にか、私も貴方に釘付けになってしまいました。貴方の事をもっと見て見たいと……」

 

「そ、それって……」

 

「こほんっ、それはさておきまして……さっきも素戔嗚が言ってましたけど、颯也の行動を見て他の神々も是非救ってほしい世界があると言ってきまして……本来ならば罪の王の世界で最後だったのですが……」

 

神様は俺に申し訳なさそうに言ってきた。だが、俺からすればそんなに申し訳なくしなくても良いと思っている。だってそれは、こんな俺にでも何かができると……誰かを救えるということだから。それに……。

 

(例え俺が行った世界が、本当とは違う仮初めの世界であったとしても……俺の事を好きでいてくれる人に会えた。そして俺もその人の事が好きだ。例えどんな障害が降りかかろうと、前に進むと決めたんだ)

 

「神様……こんな俺にでも救える命があるのなら、俺はどこへでも行きます! その代わりに……」

 

「えぇ、私も分かっていますよ。あの世界でやり残した事を……貴方の悔いの残らないようにして下さい。そろそろ時間ですね。本当なら罪の王の世界に帰したいところですが……」

 

「多分……神様達にも都合があるのでしょう? なら俺は、それに従います。どんな事があっても、俺はそれをはねのけて進むだけですから」

 

「やはり貴方という人は……いえ、この言葉は貴方が再びここに帰ってきたときに言わせていただきます。それでは、ご武運を」

 

「はい! 精一杯‼︎ 俺にできる事をしてきます‼︎」

 

そして颯也は神様により、罪の王の世界とは違う世界に何回か行くことになるが……それは後程語られるだろう。




一度神界に帰ってきた颯也ですが、素戔嗚と戦った後また他の世界に転送されるという……

一体どれほど盛り込めば気がすむんだ! 早く本編書け‼︎

という声がありそうですが……後2話ぐらいでギルクラ編は終わらせますので、後もう少しだけ待って下さい! お願いします‼︎




それとここで急ですが、一応解説を入れます。

素戔嗚

颯也をギルクラの世界から強制的に戻した神。颯也のやってきた事を美徳であると認識するが、それと同時にあるべき世界のバランスも重視し、颯也による改変を諌めようとした。

そして颯也と戦った結果、自分の刀が颯也に渡した鈍刀によって折られ、本人の意思の強さを思い知った。世界のバランスを重視するという事は本音であるが、颯也の活躍も心の中では楽しんでいた。




波紋

ジョジョの奇妙な冒険に出てくる能力の1つ。波紋の能力は様々であり、攻撃に使用する事は勿論のこと、防御や生命を活発化させる事も可能。また、他の物質に波紋を流す事もできる。(解釈が間違っていたら申し訳ない……)





さて、次回の展開ですが、ギルクラ編の最終話手前まで書いていきたいと思います!

ではでは……。
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