ハイスクールD×D 理不尽壊しのリインカーネイション 作:橆諳髃
まぁ今回はとても短い物語になっている事と……ギルクラのキャラと他作品のキャラの声優が同じという事で……何かに酔った勢いでギャグ? も織り交ぜております。
まぁ好き嫌い別れるとは思いますが……どうぞご覧下さい。
※因みに作者は最低でも2ヶ月に1回更新を破った為、次回ジャンヌさんから憎悪の炎+串刺しの刑が決定しました……
side 綾瀬
あれから数年が経った。あの時戦った葬儀社のメンバーは、殆どが生き残っていてそれぞれの生を謳歌していた。
そして集はいのりと正式にお付き合いをしているけど、そこに祭も混ざってたりして……このままいけば一夫多妻になるんじゃないかってくらい……
涯は昔好きだった真名とお付き合いをして……って……
(なんでこんなにほのぼの系になってるの⁉︎)
そう、周りはあの事件が終わってから……何というか今までしてきた我慢が一気に爆発してやりたい放題……まぁ簡単に言えば躊躇わなくなったというところかしら?
(でも私は……皆の様にはなれない)
その原因は分かっていた。最初は……涯の事が好きだった。それはもう好きだった。
でも……そんな時に現れたの。彼が……この世界を救って、そのまま何処かへと消えてしまった人が……
私はあの人に……まともにお礼すら言えていない。
(だからかな……今でもこんなに胸の辺りがチクチクとする感覚に苛まれるのは……)
そして今日は……祭の20歳の誕生日だった。それにはあの頃の皆も呼ばれてて、私は途中で集と合流、車椅子は祭に押されて貸し切っている部屋に着いた。約1年ぶりくらいに皆が揃って、他愛のない話もしていた。それで……
「そういえばあれから5年くらい経ったよな……」
「確かにねぇ〜。正直今考えたら嘘の様な話だけど」
「でも俺たちは生き残った。そして……失った筈のものも取り戻した全ては……」
「うん、愛護先生……のおかげだよね」
「だがあれから5年経っても一向に見つからない……葬儀社のメンバーを総動員しても見つからなかった」
「それだけじゃなくて、愛護先生に助けられた人達も探したって聞いたよ? それで今年もこの世界を救った英雄って事でセレモニーも開催されたって……」
「……僕は、まともに愛護先生にお礼も言えてない」
「あぁ、それは俺もだ集。だがあいつは言ったんだ。必ず、もう1度帰ってくると」
「……でも、帰ってくるのかな?」
「綾瀬?」
「ごめん……でも私、心のどこかで諦めてる。愛護さんが帰ってこない事を……」
「綾瀬……」
「本当はいつまでも待っていたいの。私だって……彼には何回も助けてもらって、お礼だってちゃんとしたいの! あの人は感謝される様な事はしてないっていうかもしれないけどちゃんと言いたいの! でも……愛護さんも供奉院さんも……2人とも見つからない。私……どうすれば良いのか分かんないよ」
「綾瀬、お前はそれほどまでに……愛護の事が好きだったんだな……」
「っ⁉︎ 好きです……」
そこから綾瀬の告白が始まった。
「私は……私は愛護さんの事が好き‼︎ 例え彼に好きな人がいたとしても! 彼の事が好きな人が何人いたとしても‼︎ 私は彼の事が好き‼︎」
「あらあら、ならあなたは私のライバル……という事でよろしいですわね?」
「「「っ⁉︎」」」
「供奉院……亞里沙か?」
「えぇ、ご無沙汰しておりますわ。恙神さん」
「供奉院先輩⁉︎ なんでここに⁉︎」
「あら? 私がここにいては駄目だったかしら?」
「い、いえ……ただ驚いただけで……」
「そう? でしたら良いですわ。それで綾瀬さん……あなたのその言葉に、告白に嘘の気持ちは無いかしら?」
「……はい。嘘なんてありません。私は……愛護さんの事が好きです」
「……ふぅ、だそうですわよ? 颯也さん」
「「「っ⁉︎」」」
「なっ⁉︎ 愛護がこの場に来ているのか⁉︎」
「勿論ですわ。現に……って、あら?」
亞里沙は自分が入って来た扉を開けて颯也を招き入れようとした。だがそこには肝心な颯也の姿はなく……
「お、おかしいですわ……さっきまで私と一緒にいたのに……」
「……まさか愛護お得意の相手を驚かせるパターンか?」
「exactly……でございますよ皆さん」
side out
「「「っ⁉︎」」」
声が聞こえた方向へ顔を向けると、そこには確かに颯也の姿があった。だがその場所が問題だった。何故ならば……
「もぅ颯也さん‼︎ “窓の桟”に立つなんて危ないですわよ⁉︎」
「いやいやいや⁉︎ そもそもどうやって入った⁉︎」
「普通に外から扉を開けて入ったが?」
「普通に答えてるけどここ何階だと思ってんの⁉︎ 34階だよ⁉︎」
「まぁまぁ、そんなに大声で突っ込まなくても聞こえてるよ? メガネかけ機くん」
「オイィーッ⁉︎ 俺いつのまに銀◯の人物になってるの⁉︎ ていうかメガネなんてかけてねぇよ‼︎」
「少しはしゃぎすぎだぞたまだ……いやメガネかけ機」
「谷尋までそう言っちゃうの⁉︎ というかたまだまで出て言い直すなよ‼︎」
「ほんっとにあんたはいつもうるさいわね〜……少しは静かにしなさいメガネかけ機」
「そうだよ魂館く……メガネかけ機くん。今はともかく愛護先生が帰ってきた事を喜ぼうよ」
「魂館の本名は……メガネかけ機?」
「うん、そうだよいのり。魂館の本名はメガネかけ機だ」
「ふざけんじゃねぇよオイィ‼︎ というか祭に限っては俺の名前を全部行った上で言い直しやがってぇ‼︎ それと集はいのりさんに変な事を吹き込むなぁ‼︎」
「いやいや、それこそが世界の真理だとも。皆がそう思うように……ね」
「ねじゃねぇよ‼︎ 何最後綺麗にまとめて終わらせようとしてんの⁉︎ あんたそれでも元先生か‼︎」
「元先生だが? それと君は元からメガネかけ機くんだ」
「そこ一周回って話を戻すなぁー‼︎」
「……愛護ってあんな奴だっただろうか?」
「颯也さんも久々に皆に会えてはしゃいでいるのだと思いますわ。まぁ私はあの颯也さんも好きですけれども」
(いちいち惚気が入っている気が……)
とまぁ少しの間はそんな騒がしい空気が続きました……
それから数分後……
「いやぁ、それにしてもひさびさに皆に会えて嬉しいな。あれから14年も経ってるし……」
「「「えっ?」」」
「お、おい愛護……お前は今なんと……」
「ん? あぁ、確かこっちではまだ5年くらいしか経ってなかったっけ? まぁ何というか、今は違う世界で生を受けてね。それから14年生きて、それで神様から久々に会って見てはと提案があったから、制限付きだけどまたこの世界に来たってところかな?」
「そ、そうか……いや、簡単に納得してはいけない気がするんだが……」
「でもそれが現実だしなぁ……それで、さっき聞こえたんだが……綾瀬さんも俺の事が好きだと」
「っ! えぇ。この気持ちに嘘は無いわ。出来る事なら……」
「……出来る事なら?」
「私も……貴方の世界に連れて行って欲しい!」
「……それは本気で、かな?」
「……えぇ」
「……そうか。そうなのか……まぁ一応神様に聞いてみるか」
「「「えっ⁉︎」」」
本日何度目の唖然だろうか? というかこいつは本当に元先生なのか⁉︎ というくらいめちゃくちゃではなかろうか……
(何を今更……)
地の文に反応しないで欲しいです……
「……なるほど」
「えっと……何がなるほどなんですか?」
「いや、さっき神様と相談してね。綾瀬さんも俺の世界に来ていい事になった」
「ほ、本当ですか⁉︎」
「うん。ただし……あっちの世界は普通に各地の神話や悪魔、天使堕天使……さらには龍も存在する世界だけど……それでも行くかい?」
「それって……あのロストクリスマスよりやばいんじゃ……」
「まぁ俺が今いる世界は、何もなければロストクリスマスよりも平和な世界さ」
「何もなければ……な。そういう颯也は既に巻き込まれたくちか?」
「そうだな……転生初っ端から2大龍と天使堕天使悪魔の闘いに巻き込まれた……かな」
「えっ……それって大丈夫だったんですか?」
「あぁ、余裕だった」
「ホントにあんたは色々と出鱈目だな……」
「そう言われると照れるな……」
「いやいや褒めてないから‼︎」
「と、それはともかくとして……そんな世界でも、俺と一緒に行きたい?」
「……私のこの気持ちは、もう決まっています。私はどんな困難にも耐えてみせます。そしてもう1度……何年かかったとしても貴方に会いに行きます‼︎」
「……ここまで意思が固いものだなんて……気に入りましたわ綾瀬さん」
「供奉院さん?」
「私は……颯也さんの事を愛していますわ。ですがあなたの口から出た言葉も本気のものだとわかりますもの。だからこそ……同じ想いを抱くあなたの事を気に入ったのですわ。ただし心に留めて欲しい事が1つありますわ……あちらの世界でも、私以外にも颯也さんの事を狙っている方々が多いという事を……」
「構わないわ……そうであっても私の意思は変わらないもの」
「……分かりました。それじゃあ綾瀬さん、俺達がこの世界を去るまで……このパーティーを楽しむとしましょうか」
「っ! はい‼︎」
そこからは颯也の大盤振る舞いで、祭20歳のパーティーがとんでもなく華やかなものになったのは言うまでもない……
祭のパーティーも終わり、皆も解散した午前0時……颯也と亞里沙と絢瀬はその世界から消えた。そして絢瀬は颯也、亞里沙と共に女神様の元へと行き無事ハイスクールD×Dの世界へと誘われた。
「あぁそうだ。因みにあちらの世界で集くんに良く似た声の子と友達なんだけど……」
「えっ⁉︎ そうなんですか⁉︎ 因みにどんな人なんですか?」
「……聞きたいかい?」
「えっ……なんでそう勿体ぶるんですか?」
「いやぁ……何となく聞かない方が良いんじゃないかな〜……と思ってね?」
「もうそこまで言われたら気になりますよ! とにかく教えて下さい‼︎」
「……ドスケベ」
「……へっ?」
「あちらの世界の君の声に似た子は物凄いドスケベだと言ったんだ。主に女性の胸やお尻が好きな変態極まりない奴だ! それに亞里沙さんも被害にあった……あぁ思い出したら怒りが込み上がってきたな。という事で……集くん、彼の代わりに1発ブン殴られてくれたまえ」
「えっ……えぇっ⁉︎ ちょっ! 待って下さいよ‼︎ それ完全なとばっちr「問答無用! 覚悟しろ兵藤一誠‼︎」それ声優が同じだけで僕と違いますからぁっ⁉︎」
その後集さんは颯也さんに追いかけられ、それを見ていたその場の皆さんは大いに笑い、あの涯さんも爆笑したと言います。そして最終的にその騒動は亞里沙さんが颯也さんを優しく抱擁+キスをした事で収まったと言います……