ハイスクールD×D 理不尽壊しのリインカーネイション   作:橆諳髃

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「夏休みに入ったと言うのに1ヶ月近く更新できていないとは……」

すみません……私何もなければその分だけだらけてしまうので、その弊害で書くの遅れました……。なんと言うか、何故かやる気がおきなかったものですから……そのお陰で前の話と同じくちまちま書き連ねてはいたのですが……

「だがまだ小説1巻にも入っていないぞ? 大丈夫なのか?」

そ、そうですね……今の所はアニメの1期までは頑張って終わらせたいなと……

「そ、そうだな……だが、この作品を楽しみにしている人がいると言うことは忘れるなよ?」

そ、それは勿論ですとも‼︎ では、今回の物語をご覧下さい‼︎


41話 人類悪となったとしても…… 後編

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

転送されて目を開けた……んだが、なんかその場所が神々しく感じた。だって、黄金色の空が彼方まで広がっていたし、床もそれぐらい黄金色だったし……

 

正直fa○eの英雄王が作ったのかなと思うぐらいだったが……そう思っていたら、

 

「やめて! その人にだけは手を出さないで‼︎」

 

そんな声が聞こえた。俺は丁度何かの物陰にいたから、そこからそっと声が聞こえた方を覗く。するとそこには、長い青紫色をした髪で黒いコートの様なものを着て倒れている女の子と、手が異様にでかい……あれは手甲の一種だろうか? まぁともかくそれを付けて、倒れている女の子と同じ髪型で、色は紫に少し桜色をした女の子がいる。そしてその女の子達の傍らには……魔術師かな? まぁ上が白で下が黒の服を着た青年が、倒れた子をかばう様に立っていた。

 

それに対面する様な形で近づいて来るのは……っ⁉︎

 

(あれは……祈荒さん……か?)

 

あれから少し年月が経ったのか、祈荒さんは大人になっていた。だが……今の彼女からは前に……さっき別れたんだが、その時とはまるで違う感じがした。

 

(なるほど……神様が言ったのはそういう意味か……)

 

そうと分かればやる事は1つだ。ここでの問題を片付ける。俺はクロスボーンガンダムが羽織っている様なフードを顕現させて、それを頭から被る。まぁ頭からくるぶしまで余裕で隠せるフードだね。なんで被るかは……もしもがあったらを想像してだ。

 

「さて……救いに行きますか!」

 

俺は物陰からでて彼女達を救う行動に出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side ???

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私の目の前に魔術師の子が立ちはだかっている。先程私が両腕を壊したセンチネルを庇っている……ただそれだけなのですけどね?

 

でも私……目の前でうつ伏せになりながら私を睨んでいるセンチネルを先に壊してしまうのが目的ではありません。最初に壊すのは……

 

「では手始めに、そこのマスターから壊しましょうか?」

 

「っ‼︎ や、やめて! その人は殺さないで‼︎ その人だけは逃がしてあげて‼︎」

 

うふふ、なんと素晴らしいその表情! まさに絶望に今から落とされることを知った顔‼︎ 本当にこのセンチネルは自分の事を庇おうとしているマスターが好きなんですね! マスターもマスターであのセンチネルが大事そうですし。でも私はそれを……その友愛に似た様な美しいものを壊す……

 

(はぁぁぁっ……なんという快感なのでしょう! まだ壊してもないのにこの時点でその感情に溺れるなんて……)

 

でも今は我慢です。溺れきるところではないわ。この快感に溺れるのは……この場にいる全員を倒して、私自身がこの星になる時……それまでは耐えましょう。

 

でも、もう待ちきれない事も事実……

 

「さぁ、まずはあなたからです!」

 

「やめて……お願いだから……やめてぇぇぇっ‼︎」

 

倒れているセンチネルの苦痛の様な叫びを聞き、私は目の前で怯えた様子を見せながらもセンチネルを守ろうとするマスターに手をかけr「そこまでにしてもらいましょうか?」……っ⁉︎

 

誰がその言葉を言ったのでしょうか? でもその声は……男の声だった。確かに目の前に男はいる……ですが口を開いていない事は私には分かっている。あとこの場にいるのは私含めて女だけ……倒れているセンチネルにそんな声を出さない事は分かっている。そしてもう一方の彼女も今はまともな言葉すら喋れない。では一体誰が?

 

「誰かお探しですか? と言っても探してるのは私の事でしょうけど……」

 

私の“隣から”そんな言葉を投げかけられた。聞こえた方に顔を向けると、

 

「やっと気付いてくれましたね! いやぁ、さっきから隣にいたのに気付いてくれないものだから、いつまで蚊帳の外かなって思いましたよ〜」

 

まるで友人達と待ち合わせでもしている様な、そんな気楽な感じで隣にいる人物は話していた。

 

「あぁ、因みにいつからいたかというと、そこまでにしてもらいましょうか? からなんですけど……あなたなら簡単に気付くと思ったんですけどね?」

 

「あ、あなたは一体何者ですか⁉︎ それにどうやってこんなところn「ところであなたは両腕を……いや、体全体傷だらけですね……治しておきますね?」っ⁉︎」

 

体を彼? の方に向けて誰かと問おうとした時には既に彼はいなくて、その代わりに倒れているセンチネルの傍らにいて、彼女の傷を治していたっ⁉︎

 

(うぅっ⁉︎ あ、頭が突然……痛みが⁉︎)

 

その光景を見て突然頭が痛くなる。それも両手を頭に押さえつけなければならないほどの痛みが……

 

(あの光景……どこかで……)

 

「それであなたは……自身の心を閉ざしながらもここまで来たという感じですね。よく我慢しました。でもそれもここまでですよ」

 

そう言うと男は何かを手に持ってもう片方のセンチネルを一閃していた。そしてセンチネルの心を拘束していたであろう物を破壊した。

 

「……っ⁉︎ あれ? なんで私……」

 

「そんな詮索は後です。それより……君達はこの時間軸をやり直す必要があるみたいだね?」

 

「な、なんでそれを⁈」

 

「だから詮索は後だよ。それで君は……藤丸立夏くん……であってたよね?」

 

「は、 はい!」

 

「君には申し訳ないんだけど……ここの世界に来た時間からやり直してもらう事になってしまったんだ。戻った際には、この世界に着いてそれまでやってしまった事は忘れてしまう。まぁ最初からと言っても、また彼女達がバックアップしてくれるから何も心配しなくても大丈夫だよ。と言う事で君達を今から送り届けるよ。このセラフが沈み始めた頃の時間軸までね」

 

私が驚いてい最中、話は凄く進んでいた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあ早速始めるよ」

 

「時よ、我が指定する時間にこの者達を巻き戻せ‼︎ タイム トゥ リワインド‼︎」

 

唱えると、藤丸くん、メルトさん、リップちゃんを光の幕が包み込む。

 

「あ、ありがたいけどあなたはどうするの⁈」

 

メルトさんが俺を心配そうに言って来た。作中では結構毒舌というか……相手を虐める? といった気質があったと記憶しているけど、根はとても優しい子なんだなと思う。おっと、彼女の質問に答えないとな!

 

「私は後からそちらの方に行きます。といっても私はどちらかといえば傍観者のポジションですが、それでもいくらか介入するつもりなのでその時はよろしくお願いしますね? あぁ、後あちらに着いたらあなた達と同じセンチネルがいる事にはなってますが、そこも安心して下さい! 藤丸くん以外は記憶や能力の継承ができる同期魔法をあなた方にかけておきましたので‼︎ ですからご心配なさらず‼︎」

 

「……今更ながらあなたチートね! でも……ありがとう‼︎」

 

メルトさんが笑顔でお礼を言って来た。そして光の幕はそこから上の方へと光の速さで飛んで行った。

 

「さて……私も後を追いますかね」

 

「そ、そうはさせません‼︎」

 

俺の目の前に、やっと驚きから解放された祈荒さんがいる。まぁ今でも目の前の出来事に若干驚いてるんだろうけど……

 

「あ、あなた本当に何者ですか⁉︎ あんな……あんな芸当が出来る英雄や魔術師なんて聞いたことがありません‼︎ あなたは誰なんですか⁉︎」

 

まだその様な問いをしてくるが……まぁいいだろう。素直に名乗る事にしよう。

 

「私ですか? そうですねぇ……ではこう答えましょうか。目の前での理不尽を嫌い、それを破壊する……アンフェアブレーカーと」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから幾らか話は挟んだが、今はこの世界の主人公の動向を見守っている。えっ? あの後祈荒さんとはどうなったかって?

 

そんなの……決まってるじゃん? 分からない? ん〜、まぁ簡単に言うなら……俺が名乗った後少し戦いに発展して、それで隙を見て主人公達と同じ時間軸に来たって所だな。それと祈荒さんは倒しちゃいない。あぁなった原因は分かるけど、最終的に倒すのは主人公達の役目だし、それまで俺は介入出来そうなところは介入して手助けするぐらいだよ。サクラメントを道端に何百何千という単位で落としたり? 彼女達が休んでいる間コッソリ回復させたり? 最悪この存在がバレて同行する形になったとしても、まだフードは取らないよ? それに俺自身最後の方では同行したいしね?

 

今の所はそんな感じで動こうと思っているんだ〜。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして今は最終局面に移ったところで、人類悪になりかけの祈荒さんを主人公達が倒したところだよ!

 

でもその後主人公達は祈荒さんから離されてしまった。いや、やはり悪役はいつの時代も悪足掻きが得意というか何というか……でも主人公達もまだ諦めてはいないみたいだね。

 

まずリップちゃんの手甲がカタパルトみたいになって、そこにメルトさんがスタンバイ……あぁ、宝具で祈荒さんを倒そうという訳か。

 

ん? 俺が今どこにいるかだって? それはね……BBちゃんのスタジオにいるんだよ。彼女達にはバレていないけどね?

 

そんな時、なんか祈荒さんが所有? というか彼女自身? のセラフ内で魔神柱が増殖を始めたとかでパニックになってる様だ。話を聞く限りだと1秒に44体生まれてるらしくね。さて、ここで俺の出番かな。

 

「ど、どうすれば〜……」

 

「ならここは私に任せてみる、と言うのはどうかな?」

 

「ん? お前は誰だ?」

 

「今はその時間も惜しいところだと思うけど……まぁここではアンフェアブレーカーと名乗っておくよ。それで、今は魔神柱が増殖中なんだよね?」

 

「そ、そうです‼︎ 猫の手も借りたいくらいで……」

 

「なら……私があの中に行って魔神柱を狩ってくるよ」

 

「えっ⁉︎ でもそんな事」

 

「まぁ……随時そっちでもバックアップは任せたいかな。念のためにね。それじゃあ行ってくるよ‼︎」

 

セラフ内に単身突入しようとする中、後ろから制止を呼びかける声が聞こえた。見ず知らずの俺の事を心配するなんて……まぁ嬉しいんだけど。

 

そんなこと思いながらも、移動の時間を利用して……

 

「さて……蹂躙するか! OOヤークトアルケー‼︎」

 

俺はそう唱えて鎧と装備を纏う。鎧は血に濡れた様な紅、そして両腕にマウントされた、これも血に濡れた様な大きな剣、背中には細長い筒が2つ装備されていた。また両肩の後ろ側にこれも紅い粒子を発生させる三角錐の形をした物が付いていた。

 

そしてセラフに着いている頃には、目の前で1秒ごとに44体魔神柱が増殖しているところだった。全くもって想像を絶すると言うか何というか……ともかく誰が見ても気を悪くすると思う。

 

「それでも蹂躙するのは変わらないが?」

 

颯也がそう言い放つと同時に、両腕にマウントしてあった大剣を手に持つ。そして、

 

「フッ!」

 

颯也はいつの間にか魔神柱の群れの中に突っ込んでいて、1秒のうちに何体も倒していた。そこからさらに攻撃は苛烈を極める。

 

「蹂躙して跡形もなく潰せ! ファング‼︎」

 

スカート状の鎧の中からファングと呼ばれる遠隔武装が飛び出し、魔神柱を何体も蹴散らす。その数は20基。それと同時に颯也自身の攻撃する速度も上がっていた。

 

そして1秒のうちに颯也は魔神柱を60体ほど優に屠っていた。ファングと呼ばれる武装は、視認できない速度で飛び回りながら魔神柱をビーム兵器で攻撃し、颯也自身は両手に持った大剣で一度に何体もの魔神柱をぶった斬る。また両足からビームサーベルを出して大剣と同じく一度に何体も屠る。また、大剣から滾る血の色と同じビームが斬撃の様に飛ばされ、例え剣の間合いに入っていない魔神柱も機能を停止した。それは爪先から出しているビームサーベルでも同じ事をしていた。

 

しかし颯也はそれだけでは止まらない。

 

「フルバーストモード」

 

一旦魔神柱達から距離をとったかと思えば、両手に持っていた大剣をマウント状態に戻し、ファングも颯也の周りに制止していた。しかしこれは手を休めている訳ではない。

 

ガシャリ……と、マウントしていた大剣が開いた。同時に背に背負っていた筒も両腰に構えられる。筒の先端、大剣が開いている口、両足のつま先から紅いビームが集まる。そしてファングの先端からも同じ色のビームが集っていた。その時間僅か1秒……そして、

 

「いっけぇぇぇっ‼︎」

 

一斉にビームが放たれた。それは魔神柱を一度に何体も葬る。まさに蹂躙……魔神柱達に攻撃するターンが来る事は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後まで来なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side BB

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な、何ですかあれ⁉︎」

 

私は鈴鹿御前と一緒に、これ以上セラフ内で魔神柱が増えない様に動いていた。ですがそんな中でも私達は唖然とした。セラフの中を映し出すモニターがあるのですが、その中では私達が唖然とする理由が映し出されていた。

 

「あのフードを被った奴……中身あんなんだったの⁉︎」

 

確かに今映し出されているフードを被った方? というかあれ見たまんまロボットですよね⁉︎ いえ、あれは鎧と見た方がいいんでしょうか?

 

「にしても凄いなぁ! 一度にあれだけの魔神柱を倒しているぞ‼︎」

 

そう! そこです‼︎ 1秒に何体屠っているんですかあれ‼︎ いえ、それはそれでこちらとしてもありがたいんですけどね‼︎

 

「でもさ、あんな武器使う英霊っていたっけ? アタシの記憶? もといインプットされた情報には入ってないんだけど……」

 

「確かに私の記憶にもないな〜」

 

「……私もあぁいうのは初めてしました。今の時代……あんな武装を創り出すテクノロジーはありません」

 

「英霊の中にビームを放つ奴はいるがな?」

 

「た、確かにそうですけど! でもそれ殆ど宝具を解放したときぐらいで、常時出せる訳では無いです‼︎ そもそも! 今魔神柱と戦っている人が英霊なのかどうか……」

 

「えっ? 英霊じゃないの⁈ ならあそこで戦ってるのって……普通の人?」

 

「いえ、あそこで戦ってるの時点で普通の人とは思えないんですけど……」

 

「でも人……? ん? ダメだ……頭がこんがらがってきたぞ……」

 

私も同じ気持ちですよ全く……っ⁉︎

 

「うそ……魔神柱の増殖率が50%をきってる……」

 

あ、ありえない……ありえません! 数秒前まで90%は超えていたはず……なのにこの短時間でもう半分以下になんて……

 

(ますますあそこで戦っている人が気になる……)

 

BBは本来の作業も忘れたかの様に、モニターを凝視していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて……ここいらにいる魔神柱の数もだいぶ減ってきた。未だに増殖は続けている様だが……その数も1秒に1体が限界になっているはずだ。

 

魔神柱が増殖するプロセスとしてまず考えられる事は、姿形が殆ど酷似している事から無性生殖だと判断した。要するにプランクトンと一緒の増え方だ。体細胞分裂を起こす時に全く同じ姿の個体を生み出す。

 

まぁそんな過程に思い至ったために、このセラフ内にある効果を撒き散らした。それは体細胞分裂の劣化効果を付与する魔法だ。これを受けただけで特に害がある訳ではない。しかし、体細胞分裂をする際弊害が起こる。最初44体だったものが、次に生み出す時その半分の11体に、次は5体にと個体を生み出す数を半分にしていく。

 

だが1秒に44体を1体だけがやっている事は無いはずだ。微妙なタイムラグがあっても複数体で個体を増やしているはずだと。だからセラフ内の様々な場所に撒き散らしておいた。その魔法に触れただけで魔神柱は個体を増やす速度が途轍もなく遅くなるだろう。

 

現に……もはや魔神柱は増やせる個体が1秒で1体が限界の様だ。

 

(まぁ無性生殖が仮に違ったとして、セラフ自体が生み出しているんだとしても、魔法をセラフに撒き散らしている時点で効果は変わらない。だからどの道……)

 

「お前達はこれで終わりだ。TRNS-AM‼︎」

 

颯也の纏う鎧が紅よりもさらに鮮やかな紅で彩られる。両手から持っている大剣は縦に割れ、割れた分岐点から大きなビームの刃を形成する。それは颯也の身長よりも遥かに大きなものだった。

 

それを見た魔神柱達は、自分達の意思があるのか定かでは無いが、それでも生まれ持った動物的本能で分かった。自分達は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生まれる場所、存在する場所を間違えてしまったのだと……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間にして1秒も経っていない……にも関わらず自分達の意思はもう途切れかけていた。周りを見ると、返り血を被ったかの様な鎧を纏う存在が数多いた。それらは独自の意思を持って自分達を攻撃している……が、攻撃された場所に既に自分と同じ様に生まれた魔神柱はいない。

 

「さて、もうセラフ内で魔神柱が生まれる事はない。俺は俺で彼女に会いに行こうか」

 

最後に少しだけ意識が残った魔神柱が聞いた言葉は、そんな一言だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side 殺生院祈荒

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私はただあの人の様になりたかっただけ……たったそれだけなのに、どこで道を違えたのだろう。

 

私は世界各地に赴いて、苦しんでいる人達を救ってきたつもりだ。あの人の様に何の見返りも求めず、ただ助けた人達が幸せそうに笑ってくれるならそれで良かった。

 

ただ社会には、それを良しとしない人達がいる事も知っていた。そして私はそんな人達によってここに流れ着いた。まさか協会でセラピストとして活動するとは思わなかった。そもそも私は仏門……協会には全く似合わないしそもそも呆れも覚えた。

 

でも……ここにも私の助けを必要とする人達がいるなら、どこでだって助けに行くわ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分としてはそんな強い意思を抱いて、私に救いを求める人達の相手をしていた。でもそんな時……私は魔神柱に取り憑かれ、並行世界の私の記憶と体験を叩き込まれた。そこからは、今まで歩んできた意思が別の様になってしまった。私が本当にしたい事も話したい事も……全部並行世界の私がそれ以上の意思で塗り潰す。

 

その私は、私の意思と私に取り憑いた魔神柱の意思を自分の中に完全に取り込もうとした。まずいなくなったのは魔神柱で、最後に断末魔をあげながら私の身体の一部として完全に取り込まれた。そして次に来るのは私の番だ。

 

(いや……それだけは嫌! だって……あの人と過ごした想い出が無くなってしまう‼︎)

 

ほんの数日だった! あの人と過ごした時間は限りなく少なかった‼︎ それでも! 私はあの人と過ごした記憶と想い出を、無くしたくない‼︎

 

そればかりを想ってどれくらいだろう? 並行世界の私が途轍もなく大きな存在となった事を自覚した。私は本能で分かった。この世界はやがて……並行世界の私の物になってしまうんだと。

 

(それなら……私はもう存在する意思も無駄なのかな? 並行世界の私に取り込まれそうな私を救ってくれる人なんて……ひと握りもいない事は分かってる。それでも……)

 

「貴方に……最後だけでも貴方に逢いたい……」

 

こんな……小さな意思にまで、小さな存在にまで成り果ててしまった私の願いなんて、叶える存在なんていないのに……

 

祈荒がそう思った時だ。

 

自分を取り込んだ並行世界のキアラが苦しんでいたのだ。それと同時に、自分の意思が浮上する様な感覚がした。

 

絶望が奇跡になりかける瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セラフの外に出て見ると、その行き違いでメルトさんが自分の脚をセラフとかしたキアラさんに突き刺していた。ん? 何故キアラさんをカタカナ表記にしているかだって? そんなの……あれが本当の祈荒さんではないと知っているからだよ。多分本人の意思はキアラさんに取り込まれそうになっている。

 

だがそれでも感じる。彼女はまだ諦めていないと……だから俺がここにいるんだ。それに……

 

(これFG○のイベントであったからな〜……)

 

変な所でメタな事を考えはするが……それでも少し、俺がここにいる事で何らかの変化が生じている事は、今まで生きてて分かる。まぁ俺がいようがいまいが何ら結末が大きく変わるわけじゃない。さて、それはそれで良いとして……

 

今メルトさんがキアラさんの髪の毛……の魔神柱に取り込まれそうになっている。助けに行こうか……

 

という事で……

 

「やぁメルトさん。お忙しい所申し訳ない」

 

「えっ? ってあなたこの前の⁉︎」

 

「どうやら体の傷はそう大した事ない様ですけど……でも無理した様ですね。まぁそれはともかくとして……この魔神柱は私が葬りましょう」

 

颯也は手元に日本刀を呼び出した。それも錆びた……

 

「いや、魔神柱だけじゃなくて“祈荒さん”の事も任せて下さい。あなたはあなたのマスターの元へお帰りになって下さい」

 

「ちょ、ちょっと⁉︎」

 

俺は転移魔法でメルトさんをこの場から離脱&治療をしてこの世界を救うために活動した藤丸くんの所に送った。あぁ……確かオルタアーチャーもいたんだっけ? まぁ正直男はどうでも良いや。

 

「あ……あなたは……何者ですか⁉︎」

 

目の前のキアラさんがそう言って来る。

 

「私ですか? そうですね……まぁ私としてはさっき会ったばかりですけどこう名乗っておきましょう。アンフェアブレーカー……もしくは、愛護颯也と」

 

「愛護……颯也……っ⁉︎ あ、頭が⁈ 痛い……」

 

「やはり俺が会った祈荒さんはあなたの意識の中にまだいる様ですね。だったら……」

 

「ぐっ……何を仰って……それにこの世界の私は既に、完全に私の中に取り込んだはず!」

 

「そんな事はないです。現に今のあなたは苦しんでいる……という事は、あなたの中にまだ本当の祈荒さんがいるって事ですよ。だから……あなたから祈荒さんを救い出す‼︎」

 

「ち、ちっぽけな存在であるあなたがどうこうできるものですか⁉︎ それに……」

 

「そんな錆びた刀で何ができるというのです⁉︎ 逆にあなたの存在に私が取り憑いてあのマスターと英霊達を亡き者にするまでです‼︎」

 

キアラの髪……否魔神柱が颯也に絡み付こうと襲いかかる。それをもって颯也の身体を乗っ取るつもりなのだろう。だが……

 

「……浅はかだ」

 

颯也が刀を横に一閃しただけで、魔神柱は跡形もなく塵となった。

 

「そういえばさっき、そんな錆びた刀で何ができると言っていたな。なら今からその答え合わせといこうか‼︎」

 

颯也はキアラとの距離を一瞬で縮めた。

 

「なっ⁉︎」

 

「あなたがどこの世界のキアラさんかは知らんが……彼女の自由、ここで返してもらおう‼︎」

 

颯也はキアラに刀を横に一閃、だがキアラの身体に傷は付いていない。付いていないが……

 

「あっ……あぁっ……」

 

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっっ⁉︎ 私の……私の意思が……私の存在が……」

 

「あなたは……元いた世界に戻ると良い」

 

「私は……私はまだ……」

 

「後もう少しだったのにぃぃっ‼︎ (満足できてないのにぃぃっ‼︎)」

 

そしてキアラの身体は光に包まれ、泡の様に溶けていった。だがその中心部は、溶ける泡から守られる様に光の幕で包まれている部分があった。颯也はそこに向かって進む。そして光の幕の中へと入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side 殺生院祈荒

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

眩しい……

 

今まで暗い中にいたはずなのに、今は目を閉じていても眩しく思う。それに……さっきまであった様な突然の浮遊感も、私を苦しめていた並行世界の私の存在も感じられなくなっていた。

 

その逆として今は……懐かしい感じがした。あの数日間……あの人と一緒にいた感じ。あの数日間の間、私は無理を言って私を抱きしめて欲しいと言った。当然あの人は困っていた。私のお父さんも迷惑はかけない様にと言ってきたけど……あの人は困りながらも私の事を抱きしめてくれた。

 

そんな懐かしくて……温かい感じを今私は感じている。きっとあの浮遊感は……平行世界の私が倒されたことによって私の意思が解放された事……つまりこの世界で私は死んでしまったんだと思う。誰が倒したかなんて分からない。でもお礼は言っておきたかった。それに……

 

「死ぬのでしたら……やはり最後にあの人に……颯也さんにまたお会いしたかった……」

 

「なら、目を開けてみようか?」

 

……えっ? 今誰が私のこの返事に応えてくれたのだろう? やはり死んだ事もあって、既に死後の世界に着いてしまったのかしら? でもさっきの声……懐かしい声だったなぁ。

 

「お〜い……祈荒さん?」

 

……気のせい……ではないの? でも……確かに温かい感じはする。主に私の右肩と膝裏に手を添えられている様な……?

 

(……何でこんなにはっきりとした感触があるの?)

 

「……まだ眠っているのかな? まぁ仕方がないかな……」

 

(お、思い切って目を開けてみましょうか……)

 

閉じていた目を恐る恐る開けてみる。閉じていた事もあって、目の前がすぐ鮮明に見えることはないですが、ゆっくりと瞬きをして次第に視界を慣らしていった。

 

「おっ! やっと気がついてくれました‼︎ お久しぶりです祈荒さん! 私の事……覚えてますかね?」

 

あぁ……あぁ……これは……奇跡なのでしょうか? 私の視界に……私の目の前に……

 

「颯也……さん?」

 

「えぇ、その通りです。私は愛護颯也。数年前にあなたと数日間過ごした……ね」

 

また……貴方に逢える日が来るなんて……あぁ……

 

「まるで夢の様……」

 

「夢じゃないですよ? それに、私も祈荒さんもちゃんと生きてます。この世界にちゃんと存在してますよ。さてと……再会したところ早々で申し訳ないんですけど、ここから移動しましょう。ちゃんと私の体に捕まっていてくださいね?」

 

そう言われたので、私は颯也さんにしっかりとしがみついた。颯也さんの首に自分の両手を回して……

 

(っ⁉︎ 颯也さんと身体がこんなにも密着して……///)

 

颯也さんは私がしっかりとしがみついたのを確認すると、何かを呟いてその場から私ごとどこかへ移動した。

 

それには驚きました……けど、

 

(また颯也さんと会えた事が……嬉しい///)

 

颯也さんの体温を心地良く感じながら、私はそう思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回は最初に解説を入れさせて頂きます!



解説

タイム トゥ リワインド

今作のオリジナル魔法。術者が対象にしたものを、術者自身が設定した時間軸まで巻き戻すもので、複数を対象にしても可。ただし、対象に選ばれたものは、その設定した時間軸にいた場所に戻される。タイムパラドックスしたい方にお勧め。


OOヤークトアルケー

ヤークトアルケーガンダムに太陽炉を2基搭載した機体。今作の創造機体であり、颯也の手によって魔改造が施されている。

武装

・GNバスターソード兼GNビームライフル×2
・GNビームサーベル兼GNビームライフル×2
・GNメガランチャー×2
・GNファング×20
・GNビームシールド×2


またこの機体は、某ガンダムの主人公機体であるフルバーストモードや、ガンダムOOでアルケーガンダムができなかったTRANS-AMシステムも使用できる。近中遠距離どの間合いでも相手を翻弄できる機体となっている。



「あぁ……素晴らしいですわ」

祈荒さん⁉︎ い、いつの間に……」

「最初からですわ。それにしても私も颯也さんのご活躍をリアルタイムで見たかったものです……」

ま、まぁそんなに残念がらないで下さい! 祈荒さんには今作にこれからm「作者よ、それ以上言ってはならない」そ、颯也さん⁈

「その事については確かに作者の中では決定事項なのだろうが、それは次回にまで取っておく事だ。そうした方が俺は良いと思うぞ」

そ、そうですか……と言う事で祈荒さんには申し訳ないですけど、さっきの事は次回まで忘れて下さい!

「そ、そうですか……。残念ですが、颯也さんが言うのでしたら次回を楽しみにしておきましょう。では読者の皆様方、また次回に合間見えると致しましょう」
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