ハイスクールD×D 理不尽壊しのリインカーネイション   作:橆諳髃

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48話 偽善……それでも前に進む

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

兵藤を助けた翌朝……

 

「……いつの間にこんな格好になったんだっけ?」

 

俺は……何故か上半身裸の状態だった。俺の記憶では……普通に寝ていたはずなんだが? まさか、この歳で既に記憶の欠如が起きているのか⁉︎

 

(いやいや……だとしてもそこだけ覚えてないのはあり得んだろう)

 

昨日起こった事は普通に覚えている。フィオレお姉ちゃんとデートをして、そのついでに兵藤を助け(言い方は悪いが……)そして悪魔サイド……リアス・グレモリーと接触した。その後は普通に過ごしてフィオレお姉ちゃんと寝た……うん、ちゃんと記憶はあるぞ!

 

(……とするなら)

 

今も俺の上で寝ている人物に視線を向ける。その人物は、俺の上に乗っかりながらも今も幸せそうに、寝息を立てながら寝ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しかも一糸纏わず……

 

「んにゅ〜……颯也ぁ〜♡」

 

「全くこの人は……いや、それだったら皆当てはまるか」

 

 

今も幸せそうに寝ているフィオレお姉ちゃん……この人は普段、凄く真面目であり元がお姉ちゃんだからか優しくお節介も焼いてくれるのだが……こうやって一緒にいる時、特に2人きりの時は物凄く甘えてきたり、逆に俺が甘える状況になる……のはこの人の時だけではない。

 

(それに俺の今の格好もフィオレお姉ちゃんと寝てる時だけじゃないし……)

 

そう、何故か次の朝起きたら上半身だけ裸の状態が多い。中2の時まではこんな事なかったんだけどなぁ……

 

「んゆぅ〜……」

 

どうやら俺の上に乗って寝ていたフィオレお姉ちゃんも起きたようだ。

 

「おはよう、フィオレお姉ちゃん」

 

「えぇ、颯也。おはようございます。昨晩はよく寝れた?」

 

「そうだね。快眠ではあったかな」

 

「そう、それは良かったわ♡」

 

「ところでさ……1つ気になってるんだけど、どうして俺は上半身裸の状態で、それにその……フィオレお姉ちゃんは……」

 

「あぁ、この格好の事? それなら簡単よ? 私が颯也の温かみを直に感じたかったから。だから私もこの格好なのよ。それとも……颯也は私の今の姿……堪能したい?」

 

「え……えぇっ⁉︎」

 

「どうしてそう驚くの? 好きな人同士なら普通の事でしょう?」

 

「で、でも俺……」

 

「大丈夫よ颯也♡」

 

フィオレお姉ちゃんは俺の方に手を乗せて来る。その時の手つきはとても優しい。という風に説明している俺ではあるが……内心とても恥ずかしい。だって考えても見ろ……俺の正面にフィオレお姉ちゃんの体があるんだぞ? しかも一糸纏わず……大事な部分はフィオレお姉ちゃんの髪の毛や布団の陰に隠れてはいるけど、それでも恋愛の耐性が殆どない俺にとってはもうこれだけで……

 

「私もこれまで生きてて魔術の事ばかりしか考えてからなかったから……私もこういうのは初めてなの。私も……胸のあたりがキュンッてなって……は、恥ずかしい気持ちはあるの。でも……それよりも颯也の事を愛でたい、愛したい気持ちがとても強いの。だから……ね」

 

「フィオレお姉ちゃん……」

 

フィオレお姉ちゃんが向けてくる切なそうな瞳に吸い込まれるように、俺の顔はフィオレお姉ちゃんに近づいていった。

 

そしてお姉ちゃんの手も、俺の肩から首へ、最終的に頬に移っていた。

 

「とても素直な子……私は大好きですよ」

 

フィオレお姉ちゃんの方からも顔を近づけてきて、俺の唇とお姉ちゃんの唇がくっつk「なぁ〜にをやってるのかしらぁ〜?」……ん?

 

「今日は私と颯也が優先的に一緒にいられる日よ? なのに未だその格好で颯也に迫ってくるなんてどういう事?」

 

「あらあらジャンヌさん、おはようございます。見ての通り朝のおはようのキスですよ?」

 

「それならまだ許せるわ……でもね? 私が言いたいのは、今のあんたはそれ以上の事をやろうとしてんじゃないかって話よ」

 

「そ、そんな事……」

 

「ちゃんと私の目を見て言いなさい。まぁあんたの考えも分かるけどね」ボソッ

 

「えっ? 今なんて?」

 

「と、とにかくここからは私の時間よ! あんたは寝間着を持って出て生きなさい‼︎」

 

「ちょっ、まだ颯也とのキスが⁉︎ きゃあ⁉︎」

 

フィオレお姉ちゃんはジャンヌさんによって寝間着ごと俺の部屋の外にほっぽり出された。

 

「さて……これでお邪魔虫はいなくなったわね。さぁ颯也……朝起きたのならおはようのキス、しましょうね♡」

 

(か、変わり身はやっ⁉︎)

 

「そんなにポカンとしてどうしたの? まぁ私としては颯也のその表情も好きよ。チュッ」

 

そして俺は不意打ちにジャンヌさんからほっぺにキスされた。そうして今日の朝は始まりを迎えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝にそんな事があって今は登校中……何時ものように亞里沙さんと学校に向かっていた。

 

「今日もいい天気ですわね」

 

「全くもって、こんな日は日向ぼっこをして過ごすのが1番です」

 

「あら? でも先週も日向ぼっこしてましたわよね? 私の膝枕で……」

 

「ま、まぁそうなんですけど……」

 

「今日も膝枕……して差し上げましょうか?」

 

「……お願いします」

 

「ふふっ♡ 颯也さんもすっかり甘えん坊さんになりましたわね。最初の方は躊躇っていましたのに」

 

「あ、あれは……なんというかそんな経験した事なかったですから……。それに生徒と教師の立場でもありましたし」

 

「でも今は、先輩と後輩……それ以前に恋人同士ですもの♡ こんな事当たり前ですわね♡」

 

「えぇ。私もそう思ってます。だからこそ……貴女に躊躇いなく甘える事が出来るんですよ」

 

「でも、たまには初心になって下さいね?」

 

「そ、その時の心に持ちよう次第では……」

 

「えぇ、約束ですわよ」

 

そうして話していると、校門まで後100mの位置まで来ていた。

 

「そういえばなんですが……昨日リアスから不思議な事を聞きましたの」

 

「……グレモリー先輩ですか」

 

「えぇ、何でも昨日ある男の子に呼ばれて行ったら、妙な甲冑を着た人物に会ったと……貴方の事ですわよね?」

 

「そうですよ。昨日俺の友人が堕天使に襲われていたのでそれを助けたところです。それでなんですが……亞里沙さんはオカルト研究部に入ってますよね?」

 

「……やはりバレてしまいましたかわね。確かに私が悪魔である事は、再会した時に話しましたし……それに貴方なら誰が悪魔かなんて一目瞭然ですもの」

 

「その分驚きがないから新鮮味には欠けますけど……」

 

「でもいつから私がオカルト研究部に入っていると知ったのですか?」

 

「再開して1週間ぐらいですかね? 三大お嬢様と呼ばれてるグレモリー先輩と姫島先輩、それに亞里沙さんが仲良しである事を見るからに何か共通点があると思って気付かれずに尾行したら……っとまぁそんな感じで」

 

「でも颯也さんと再会してから毎回一緒に帰っていますし……」

 

「オカルト研究部の主な活動時間は夕方以降ってのも知ってます。それなのに毎回俺と帰ってくれて……」

 

「そ、そんな悲しい顔なさらないで下さいな! 私が好きでやっているのです。それに貴方といる時間は、いつも胸がドキドキして、愛おしい時間なんですの。心配してくださる事は確かにありがたいですわ。でも私も……あの頃より強くなりましたのよ? 貴方の隣にいつまでもいれるように……ですからそんな顔なさらないで。ね?」

 

「亞里沙さん……」

 

「それでもまだ心配というのでしたら……私が貴方のその不安を取って差し上げますわ」

 

そう言って亞里沙さんは俺の頬を優しく両手で覆うと、優しくキスをしてきた。俺もそれに対し、応える。

 

……しかしここは校門から約100mの位置にある事は皆さんお忘れではないだろう。ともすれば公の、しかも道のど真ん中であり、颯也達と同じ高校に通学する生徒達の往来が頻繁だ。そのため……

 

「あっ、亞里沙お姉様と愛護様よ‼︎」

 

「あの2人……いつ見ても絵になるわ〜」

 

「亞里沙お姉様にああやってキスされたいけど……ま、愛護様にもキスされたいなぁ〜」

 

これが女性からの意見だ。一方の男性陣はというと……

 

「り、リア充爆発しろと言いたいけど……愛護にはいつも良くしてもらってるしなぁ」

 

「あぁ、俺も供奉院先輩に……」

 

「ばっかお前! あれは供奉院先輩と愛護先輩だからこそだぞ⁉︎ 俺達とじゃ比べ物になんねぇって」

 

「クッソ〜……リア充爆h『あぁっ?』い、いえなんでも無いです……」

 

とこんな感じで……男性陣からも亞里沙さんと颯也さんの恋愛は認められているようで……そんな中でも先ほどのように批判的な意見を持つ者もいるが……いざ公の場で言ってしまったなら、亞里沙さんと颯也さんのファンクラブに何をされるか分かったものではなく……過去に亞里沙さんや颯也さんが止めに入らなければならない事件があったと言います。

 

そして話は戻ります。

 

「んんっ♡ ……はむっ♡」

 

未だにキスは続いており、そして熱くなったのかディープキスに発展していた。だがそれもある人物が来た事で収まる。

 

「こんな往来の多い場で何をしてるのかしら? 亞里沙」

 

「ぷはっ♡ ……あらリアス、おはようございますわ」

 

「えぇ、おはよう。それで、こんな往来で何をしているのかしら?」

 

「あら、見て分かりませんかしら? 颯也さんとの愛を深めているんですのよ」

 

「……はぁ〜。恋愛は確かに自由だし、私としても羨ましいわよ。羨ましい事ではあるけど……こんな公の場でわざわざする必要はないでしょう」

 

「時と場合は私も大切だと思いますわ。ですが私……我慢できませんのよ。颯也さんの事を愛おしいと感じてしまうと……どうしてもその場で愛でてしまいたくなるんですの」

 

「それにさっきのは確かに愛情を込めていましたし、颯也さんと接する時はいつも愛情を込めていますわ。ですが今回は颯也さんの不安を拭い去るという意味でもキスをしたのです。ですから公の場であれなんであれ、私は堂々と致しますわ」

 

「……その信念? と言うのかしら? その姿勢は確かに立派とは思うけど……ディープキスはやり過ぎでは無いかしら?」

 

「あら? 嫉妬ですの?」

 

「だ、誰が嫉妬なんて言ったのよ⁉︎ 私はあくまでやり過ぎと言ったまでで……」

 

「でも羨ましくは思っているのでは無いかしら?」

 

「っ! ……た、確かに私は今までそんな経験ないから? 羨ましいといえば羨ましいけど……」

 

後半になってリアスは自信を無くしていった。自分としては一般的に正しい事を思って(一般的にはそれが常識かもしれない)言ったのだが、亞里沙の言にも一理ある。そして心の奥底から、恋人に対して気軽にディープキスをすると言う行為については……リアス自身全くないため羨ましい事もあり後半は弱々しくなった。だが……

 

「亞里沙さん、あまり友人を困らせるのはいけないかと……」

 

「えっ? いえ、私は困らせたつもりは……」

 

「俺は確かに亞里沙さんからされる行為は、どの場であれ嬉しいよ。今の様な公の場でもね? それに亞里沙さんのその想いが嬉しいんだ。それを感じられるだけで十分だから」

 

「颯也さん……えぇ、分かりましたわ。ならこの場はリアスの言う様に素直に受け取って引きましょう。ですが、後でこの埋め合わせは……」

 

「えぇ、亞里沙さんが思うままに……」

 

「と言う事ですから、これ以上は言いませんわ。それに私も頑固でした。申し訳ありませんわ」

 

「い、いや……分かってくれればそれで良いのよ」

 

「ところでなんですが、隣にいる子は……兵藤くんですわよね?」

 

「あっ……はい! おはようございます‼︎ 供奉院先輩」

 

「えぇ、おはようございますわ」

 

「あら、亞里沙はイッセーと面識があったの?」

 

「えぇ、颯也さんとクラスは一緒ですから。それに……いえ、この話はやめましょうか」

 

「そこまで言ったら気になるわよ! どうしたの?」

 

「……まぁなんと言いますか。私が掛け持ちをしている事はご存知ですわよね?」

 

「え、えぇ……それに成績も優秀なのでしょう?」

 

「まぁその話は置いておくのですけど……部活終わりに私の後輩が着替えを覗かれたりしましたので、それで……」

 

「そ、そう言う事ね」

 

「は、はい……」

 

「まぁそう言う事ですので、面識はあるのです」

 

「亞里沙さん、話してる途中で悪いんだけど……今日は日直があるって……」

 

「そ、そうでしたわ! と言う事で話の続きはまたさせて頂きますわ。では颯也さん、参りましょうか?」

 

「はい。ではグレモリー先輩、ここで失礼します。兵藤もまた後でな」

 

「えぇ、また機会があれば会いましょう」

 

「あ、あぁ」

 

この様に颯也さん達はその場を後にしたといいます。それから時間は一気に流れ、昼休憩もとうに終わった放課後……

 

「それにしても兵藤がグレモリー先輩と登校するとはな……というか天野さんはどうなったんだ?」

 

「っ! ……そ、それは……」

 

俺は……何故こうなったかを知ってる。実際にあの場にいたからな? 酷だと言う事は分かっている。だが……兵藤は悔いはないと言っていた。だが今……結果として助かっている。だからこそ、今の気持ちを聞きたかった。

 

「……言いにくいならいい。どうあれ俺はお前の味方だよ」

 

「愛護……うん。俺さ……今から変な事を言うかもしれねぇけど、それでも聞いてほしい」

 

「あぁ、最後まで聞こうか」

 

そして兵藤は俺に、昨日起こった事を全部話してくれた。一部始終を全部見ていたが、それでも最後まで聞いた。辛い事だったろうにそれでも話してくれた。

 

対して俺は……偽善者面して聞いている。心が痛む思いだ。だがその思いも……結局は偽善になるだろう。それでも……俺が決めた事だ。ならば責任は最後まで持つ。最後まで偽善であったとしても……

 

そして兵藤は話し終えた。気分もさっきとは打って変わってスッキリしてる様に見えた。

 

「……ありがとな。最後まで黙って聞いてくれて」

 

「お礼を言われるほどの事はしてねぇさ。それで結論的に言うと……お前はどうしたいんだ?」

 

「俺は……迷ってる。なんで生きてるかも分からねぇし、朝なんで隣でリアス先輩が添い寝してたのかも分からねぇ。分からない事だらけだけどさ……俺は夕麻ちゃんを助けたい。この想いは……誰になんって言われたって変わらないと思う」

 

「……そうか。ならよ、その気持ちを変わらずに持ち続ければ良い。難しい事だ。だけど……お前がそうしたいなら、俺は応援するぜ」

 

「愛護……ありがとう」

 

全くもってとんだ茶番だ。すぐに解決できた事を……俺は先延ばしにしているのだから。

 

(だがこれはな……兵藤。お前が成長して前に進む物語なんだよ。だから今の俺には……これしかできない)

 

俺がこの世界にいる事自体既にイレギュラーではあるが、それでも俺は歩き続ける。世界から拒絶されたとしても……俺は友が、そして皆が助けを求めているのなら、俺は自分がいくら嫌悪しようと傷付こうと己の信念を持って歩き続ける。

 

俺が兵藤のお礼を聞きながらそんな事を思っていると

 

「やぁ、兵藤くんはいるかな?」

 

教室の外からそんな声が聞こえた。それに対応したのはクラスメートで、兵藤がいる事を告げると、その声の持ち主は一言お礼を言って教室の中に入ってきた。

 

「やぁ、お話の途中で申し訳ないんだけど……君が兵藤くんで合ってるかな?」

 

「えっ? あ、あぁ……そうだけど?」

 

「いきなりで驚いたかもしれないんだけど、君に用があるんだ。一緒に来てくれるかな?」

 

「俺に用? 学年で王子って呼ばれてる木場が俺に?」

 

「うん。こっちもある人からの遣いでね。だから、できれば同行してほしいんだけど……」

 

「……良いぜ」

 

その声の持ち主は、学年……いや、校内でイケメン王子と評判の木場だった。そんな木場が、校内で言うところの3バカトリオの1人であり変態というレッテル(そんな表現しかできなくて申し訳なく思うが……)を貼られた兵藤に用があると言って来た。まぁ俺は何故なのか分かっているが……

 

「それで? どこに行くんだ?」

 

「それは行ってからのお楽しみって事で。あぁ、でも行く前に他に会わないといけない人がいるから、そこに寄ってから案内するよ」

 

兵藤からの問いに木場はそう答えながら懐からある物を取り出した。それは光り輝く宝石だった……って

 

(あれって昨日グレモリー先輩に渡した奴だな。という事は俺もついでに迎えに来たってところか)

 

俺が昨日渡した宝石には、俺の元まで導く術式を施しておいた。それは、対象者の方角と位置を知らせてくれるもので、輝きが強くなる程対象者に近いということになる。

 

それで今の状況は……うん。まぁ当然ながら凄く綺麗に光ってるな。だがそれとは裏腹に……

 

「あれ? おかしいな。」

 

「どうしたんだよ?」

 

「いや、この宝石がとある人の場所を教えてくれるって言ってたんだけど、この場でこんなに綺麗に光るって事は……」

 

「ここにその人がいるって事か?」

 

「うん、何かの間違いが無ければここを指し示してる筈なんだけど……」

 

そう言って木場は俺の方を向く。取り敢えず、なんだ? って感じで首を傾げておこう。

 

「確か君は……愛護くんだったよね?」

 

「あぁ、確かにそうだが……用があるのは兵藤だけじゃなかったのか?」

 

「いや、多分勘違いなのかもしれないしその時は謝るけど……とにかく君にも付いてきて欲しい。良いかな?」

 

「……時間にもよる。確かに俺はさっきまで兵藤と話してはいたが、生憎と俺は人を待っていてね……」

 

「誰かを待っているのかい?」

 

「えぇっ⁉︎ 木場知らねぇのか⁉︎」

 

「えっ? な、何がだい?」

 

「愛護といえばこれは有名だし聞いたことあるだろ⁉︎ 放課後は供奉院先輩と帰ってるって⁉︎」

 

「あ……あぁなるほど! 確かに聞いたことあるよ。まぁそれについても大丈夫だよ。だから、付いてきてくれるかな?」

 

(大丈夫って……何がだ?)

 

いや、亞里沙さんがオカルト研究部に毎日行ってる事は勿論知っている。知ってはいるが……それとこれとは全くの別だ。大丈夫と木場が言うのはおかしい。まるで俺の待ち人……亞里沙さんが、俺が今から案内される所に最初から現れる事を知っていなければ絶対に出ない言葉だ。でなければ訳もなく大丈夫と言う筈が無い。

 

それで俺は思った。木場は隠し事が苦手なんだろうと……まぁそんな事はともかくとして……

 

「何が大丈夫なのか分からんが……そう言うのなら付いていこう。ただし俺の待ち人が来ない場合は……どうなるか分かるな?」

 

「えっ……う、うん……」

 

俺の殺気に当てられてか、木場は焦ったような表情でそう言った。

 

「それとこれも付け加える。もし俺に待ち人からの電話がかかってきた時点でも覚悟はするように……」

 

「えっ? ど、どうして⁉︎」

 

「君は俺と待ち人の時間を割いてでも付いてきて欲しい所があるんだろう? その理由が大丈夫という理由でだ。それはつまり、俺の待ち人もそこに現れる事は確定という事だ。だから俺は行く。だが……来なかった場合は行ったのが無駄になる。そして待ち人を悲しませてしまう。それで待ち人からの電話が俺にかかってきた場合……俺も悪いが待ち人を悲しませた事に繋がる。自分勝手な考えと思って構わないが……それほどにまでに俺はその待ち人が傷つけられたり悲しい思いをされるのは我慢できん。だからこそ……その分君に仕返しさせてもらおう。それが嫌ならば、何らかの手段で解決する事だな。そして今の様な思いをしたくなければ……今度から軽はずみに、根拠も述べずに大丈夫と言わない事だ」

 

「あ、あぁ……うん。分かったよ」

 

そして木場はやってしまったかもしれない……という様な表情になりながら、俺に断りを入れて携帯を取り出し、誰かに連絡をした。まぁ、すぐに対抗策を講じた事は褒めるに値するが……

 

それで連絡をし終えた木場は、俺達の所に戻ってきて案内をした。そして案内された場所は旧校舎のとある一室……そここそ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここだよ。兵藤くん、愛護くん」

 

「はっ? ここって……オカルト研究部?」

 

兵藤が室外プレートに書かれている単語に疑問を覚えながら口にした。ん? 移動の展開はどうしたかって? それを聞いて楽しいか? なに? 気になるから教えろと? まぁ簡単に状況を説明すると、校内でイケメン王子と呼ばれている木場と変態のレッテルを貼られている兵藤、そのおまけに俺が一緒に歩いているところを、何故か女子達が見て騒いでいたな。なんか攻めと受けがどうとか、木場×兵藤或いは兵藤×木場とかって単語が耳に入ってきたが……

 

(というか、何故か俺もその対象にされてた様な……いや、気のせいだろう)

 

颯也さんはそう思っていますが、実のところ騒いでいた女子達は普通に颯也さんの事も対象にしていたといいます。

 

「それじゃあ入るよ」

 

木場がオカルト研究部の扉を開ける。その先の光景は……まぁ何というか予想通りというか、多分部長が座ると思しき机の上には骸骨がちょこんと乗り、その他にはお客をもてなすための応接セット、そしてデカデカと床に書かれた魔法陣と……

 

(小説の時から気になってたけど……何でシャワー室を完備してるんだろうなここは……)

 

という感じだ。

 

「ただいま帰りました」

 

「あらあら、お帰りなさい裕斗」

 

「え、えぇっ⁉︎ 三大お姉様の1人である姫島朱乃先輩⁉︎」

 

「裕斗先輩……モグモグ……お帰りなさい……モグモグ……」

 

「うん、ただいま子猫ちゃん」

 

「こ、こっちは校内でマスコットキャラクター的存在である塔城子猫ちゃん⁉︎」

 

俺の隣で兵藤が凄く驚いている。まぁそれは当然か。兵藤にとっては話したくても中々話せる事が出来ない存在の人達ばかりなのだ。まぁ、この後さらに驚く&興奮するだろうな……

 

「裕斗? 帰ったの?」

 

「はい、ただいま帰りました。部長」

 

「そう、ご苦労様」

 

部長と呼ばれた存在がシャワー室の中から木場に返事を返す。うん……後に起こる出来事が容易に分かる。だから俺はシャワー室とは逆方向を向く。

 

「ん? おい、何で後ろなんて向いてるんだ?」

 

「この後に起こる事を理解してるからだ。まぁ……兵藤からしてみればとても良い出来事なことは確かだが」

 

「そ、それってどういう……」

 

兵藤がそういい終わる前にシャワー室のカーテンが開け放たれる音がした。そこからは……オカルト研究部の部長が、出てくる事だろう。だがその後が問題だ。何故なら……きっと身体をタオルで拭きながら出てくるだろうからな? 所謂原作知識という奴だ。その証拠に兵藤の顔を見てみろ……驚きの表情+歓喜の表情をしてるんだぞ? 全国顔芸大会というのが開催されるんだったら、1位を普通に狙えるんじゃないか?

 

「な、ななななんでここに三大お姉様の1人であるリアス・グレモリー先輩が⁉︎ しかも裸姿にタオルを纏っただけの状態で⁉︎」

 

「それは私がオカルト研究部の部長だからよ? この格好の理由は、あなたをあなたの家まで送ってから一緒に寝て、それから今まででシャワーを浴びる時間がなかったから。それと……イッセーの隣の子はいつまでそうしているのかしら?」

 

「あなたがちゃんとした服を着るまでですが?」

 

「あら、結構紳士的なのね。でも別に私は見られたとしても恥ずかしくはないけれども?今この場ではね?」

 

「俺は……女性の裸姿は、俺の事を好きだと素直に言ってきてくれる子のしか見ませんので。ですから俺はあなたの裸姿は見ません」

 

「きっぱりと言うのね。ふふっ、気に入ったわ」

 

「それは光栄です。あなたの姿を見ながらでないのは失礼ですが…ありがとうございます、グレモリー先輩」

 

「ふふっ、あなたも話に書いた通りだわ。愛護颯也くん」

 

「えっ? 何でリアス先輩が愛護の事を?」

 

「それはよく話に出てくるからよ? 学校よく噂にあがるし、なにより……いえ、これは直接彼女から聞いた方が早いわ」

 

「か、彼女からって?」

 

兵藤が疑問を浮かべた顔を浮かべていると、オカルト研究部のドアが開かれた。そこからは1人の女性が……

 

「失礼しますわ。木場くんがどこか焦った様なメールを送ってきましたからこんなに早く来たのですけど……どうしたのですか木場くん? 私、人を待たせているのですが……」

 

「えっ……えぇぇっ⁉︎ さ、三大お姉様の供奉院亞里沙先輩まで⁉︎ ど、とうしてここに……」

 

「それは彼女もオカルト研究部の一員だからよ?」

 

「この部って一体……?」

 

まぁ兵藤が驚くのは無理もない。校内で三大お姉様と称されるお姉様方が全員に、イケメン王子……それに加えてマスコットキャラクターまで所属している部だ。驚かないやつの方がおかしいな。

 

(……という事は、これで驚かない俺はおかしい部類って事か?)

 

まぁそれは良いんだが……こちらとしても聞いておかないといけないことがある。例えそれを知っていたとしてもな?

 

「って……颯也さん⁉︎ どうして颯也さんがこんな所に⁉︎」

 

「いやぁ……なんか木場くんに連れてこられましてね」

 

「……どういう事ですの木場くん?」

 

「そ、それが……部長に兵藤くんと後もう1人連れて来て欲しいって言われて……居場所はこの宝石が教えてくれるからって言われて言ったら、宝石が愛護くんに反応して……」

 

「リアス? 木場くんはこう言っている様ですけど?」

 

「わ、私だって昨日その宝石を渡されたばかりで、今日から反応する様に仕掛けがしてあるって言われて学校に宝石を持って行ったら強く反応したから、裕斗に任せただけよ⁉︎」

 

「えっ? えっ? これって何の話をしてるんだ⁉︎」

 

「まぁまぁ落ち着け兵藤」

 

「何でこんな険悪っぽい状況で落ち着いてられるんだよ⁉︎」

 

「ん? それは……慣れてるとしか言いようがないな。ぶっちゃけ俺からすれば険悪に全然見えないし」

 

「さ、さいで……」

 

「それで? 兵藤と俺が何でこの場に連れてこられたのか説明を聞いても?」

 

「あ、あぁ……そうね。まずそれが最初だったわ」

 

そしてやっと兵藤がここに連れてこられた説明をされた。昨日の一件……兵藤が堕天使に襲われ命を落としそうになった時にグレモリー先輩が悪魔の駒というのを使って助けたのだ。それと引き換えに兵藤は人間から悪魔に転生した。その証拠にオカルト研究部の全員は悪魔で、悪魔の羽を全員が持っていた。無論転生したばかりの兵藤にも……

 

そんな話もあって、兵藤はグレモリー先輩の配下に自然となったという事だ。それから昨日の出来事も……グレモリー先輩は兵藤に話した。その際、兵藤は悔しそうにしていた。

 

あの時……兵藤は天野夕麻に殺されても良いと言った。悔いはないとも……だが、今は状況も立場も変わってしまった。天野夕麻……もといレイナーレは堕天使で、そして兵藤は人間から悪魔へ。

 

天使と悪魔が仲が悪いというのはイメージとして分かりやすいと思うが、悪魔と堕天使も仲が同じくらい悪い。今はその三つ巴も小競り合い程度だが、仲が悪い事は確かだ。だからこそ、兵藤は悔しく思っている。仲が割かれてしまった……無理矢理でなくとも、そう感じてしまっているんだろう。

 

それから何故兵藤が堕天使に狙われたのかについても説明された。兵藤には特殊な力、セイクリッド・ギア(神器)というのを持っており、それを危険視されて命を狙われた。実際に試した所兵藤の左腕に赤い籠手が現れたし……

 

それでその時の発現方法が……

 

「自分が1番力が湧き出ると思ったポーズをとってちょうだい」

 

「1番力が湧き出ると思ったポーズ……よし! うぉぉぉっ! ドラゴン波っ‼︎」

 

……よりにもよってこの世界で放送されてるアニメか。転生者の俺からすればドラ○ンボー○のパクリだ。あぁ、完全なるパクリだ。

 

それででた神器が、確かトゥワイスクリティカルという何の変哲のない龍の籠手。だが……俺は知ってる。兵藤の本当の神器がそんな物ではすまないという事に……

 

それから何故俺がこの場に呼ばれたかな話に移った。

 

「それで……何故颯也さんがこの場に呼ばれたのかしら?」

 

知らないのを装って亞里沙さんが言う。

 

「え……えぇっと……これはどこから説明しようかしら? 私達が悪魔である事はイッセーの時に話したし……あぁでも、一般人にこの話をして絶対混乱してるわよね⁉︎ だってさっきから表情が変わってないし……」

 

「いえ? 混乱してませんが?」

 

「えぇっ⁉︎ ど、どうしてっ⁉︎ だって普通なら……」

 

「リアス……脱線してますわよ」

 

「あぁ……ごめんなさい。でも私だって分からないわ。何せこの宝石が導いたものだから……」

 

と言う様な感じであたふたしているグレモリー先輩。いやぁ……なんか面白いなぁ……

 

だから普通に笑いが出てしまった。

 

「な、なに笑っているのよ⁉︎」

 

「いやぁ……今の状況が面白くて」

 

「お、面白いですって⁉︎ こっちは真剣に悩んでいるのに‼︎ それにあなた本当にただの一般人⁉︎ 私達が悪魔というだけで驚いていいはずなのに、この環境下にいてさらに笑いが出るなんて……」

 

「それが示す解答……それは「颯也さんがただの一般人ではないからですわ‼︎」……俺の発言を取らないでください」

 

「あら良いではないですかそんな細かい事。だって……私もう我慢できませんでしたもの♡」

 

そう言いながら亞里沙さん抱きついてきた。全くこの人は……

 

(でもそんな所が可愛らしい)

 

「い、一般人じゃないってどういう事よ⁉︎」

 

「あら、そのままの意味ですわよ? 颯也さんはただの一般人ではありません」

 

「……まぁ種明かしをすると、昨日グレモリー先輩にその宝石を渡したのは俺なんですよ」

 

「そ、そうなの⁉︎ なら何でもっと早くに言わないの⁉︎」

 

「その場の流れに身を任せた方が良いかなって思いましてね」

 

「そ、そうなのね?」

 

「いやいや! ちょっと待ってください部長‼︎ そもそも彼が昨日の人物である証拠が「証拠ならすぐに見せる事は可能だが?」えっ?」

 

「納得がいってないのなら、こちらから素直に証拠を出せば良い。という事で亞里沙さん、少し離れて下さい」

 

「むぅ〜……私はまだ抱きつき足りないというのに……」

 

「後で貴女がやりたい様にさせますから」

 

「……分かりましたわ。でも、後で私の好きな様にさせていただきますからね♡」

 

そして亞里沙さんは離れた。さて、いよいよ証拠を出すとしよう。

 

「バルバドスルプス」

 

颯也がそういった瞬間、即座に颯也はバルバドスの鎧に包まれた。これには亞里沙以外唖然としていた。

 

「その姿は昨日の! なら本当にあなたなのね。しかもその鎧は……神器よね?」

 

「いいえ、違いますわ」

 

「亞里沙?」

 

「彼の纏う鎧は……確かに神器に近い物ですわ。でも、そうではないんですの」

 

「それってどういう事?」

 

「説明はし辛いのですけど、今言った事は本当でしてよ」

 

まーた亞里沙さんに台詞を取られてしまった。まぁ説明が省けるから良いんだけどな?

 

「……その姿、本当に愛護なのか?」

 

ここで兵藤が俺に呼びかけてくる。確かに驚くべき所なんだろうが、それだったら今のお前だって他の人からすればそうだろう?

 

「目の前でこの鎧を纏ったんだがな……でなかったら他の誰だという?」

 

「昨日……俺が死にそうな所を助けてくれたってのは……ぼんやりと覚えてる。確かにそれはありがたいよ……でも、腑に落ちないところもある……」

 

「……何で俺がこの力を持っていながら、お前だけでなく辛そうにしていた天野夕麻を助けなかった……か?」

 

「っ⁉︎ そうだよ。何で……助けてくれなかったんだ?」

 

兵藤は……どうにか感情がこの場で爆発する事を堪えていた。だがそれとは別に、瞳には怒りが込み上がっているのは見えた。確かに俺は……この力を使えばあの時助けれた。兵藤だけでなく天野夕麻も……だが、それではダメだ。

 

「確かに助けれなかった……といえば嘘になる」

 

「だったら‼︎ 「だが……」っ⁉︎」

 

「だが……それでお前は納得できるのか? 好きな奴を……好きだった奴をお前は他の奴に助けられて納得できるのか? それにな兵藤……俺は今回の事、お前自身が乗り越えなきゃ行けない事だって思ってる。でないと絶対後悔するって俺は思う」

 

「俺自身が……乗り越える?」

 

「あぁ。巻き込まれたとはいえ、そして偶々悪魔になったとはいえこの件は切っても切れない。今まで生きてきた中で1番辛い経験をしているかもしれない。でもその時は周りを頼れ。こうして今のお前を迎え入れてくれる人達がいるんだから。勿論……俺もな?」

 

「愛護……」

 

「さっきも言ったと思うが……俺は兵藤の味方だ。だから、困った時はいつでも頼れ。無論今からでもな?」

 

そう俺が言った時にはバルバドスは解除してあった。本音を鎧越しで……しかもフルフェイスのまま言うのは嫌だったからな。だからそうしていた。

 

「なんか凄く大人っぽい発言を聞いた気がするわね……」

 

「何と言っても颯也さんですもの! 当然でしてよ‼︎」

 

「それで納得して良いんでしょうか……」

 

「ま、まぁそれはともかくとして……イッセーには私の下僕悪魔となった以上、このオカルト研究部に所属してもらうわ! それで構わないかしら?」

 

「は、はい! 俺はそれで構いません‼︎」

 

「良い返事ね! それと……愛護颯也といったわね? どう? あなたもオカルト研究部に入らないかしら?」

 

「そうですね……えぇ、構いませんよ。俺で良ければ」

 

「それじゃあ決まりね! それともう1つ……」

 

そう言ってグレモリー先輩(ここからはオカルト研究部に入部扱いだから部長と呼ばせてもらおう)は懐から何かを取り出した。それは部長の髪と同じ紅色のチェスの駒だった。

 

「さっきイッセーにも説明はしたけど、これが悪魔の駒よ。それでなのだけど……颯也にも私の下僕に『そんな事は私が許しません』えっ?」

 

部長が俺の事を悪魔にならないかと勧誘しようとした途中で、誰かの声がした。そして気が付けば部長の首元に銀色に光るクナイの刃が……まぁ俺は“彼女”がいる事に気付いたいたがな?

 

「私の目の黒いうちは……私の主人様に対してそんな事はさせません」

 

「あ……あなた……いつの間に?」

 

「主人様と一緒に入ってきましたよ? 主人様を常日頃……影から支え影から見守るのが私の使命ですので……」

 

「はいはい、それは分かっているから物騒な物を仕舞おうか?」

 

「はい、主人のご命令とあらば……」

 

(いや……ただの頼み事なんだけど?)

 

そう言って黒装束(露出高め)の少女がリアスの背後から離れ、一瞬で颯也の側に移動していた。

 

「い、一体何者なの?」

 

「俺の家族の1人です」

 

「そ、颯也の?」

 

「えぇ。それじゃあ簡単に自己紹介よろしくね」

 

「承りました。私は静謐のハサンと申します。我が主人、愛護颯也様に仕える者です。よろしくお願いします」

 

「は……ハサンって……まさか歴代山の翁の1人とされているあの⁈」

 

「や、山の翁って……」

 

「……とても古くから存在したとされる教団、その歴代の長よ。それに物凄く昔のね……」

 

「しかも山の翁と言えばただの宗教団体じゃない……暗殺専門の教団なんだよ」

 

「あ、暗殺っ⁉︎ な、なんでそんな危ない所のリーダーみたいな人がこんな所に⁉︎」

 

「それは、私の命を主人様が助けてくれたからです」

 

「主人様って……愛護の事……だよな?」

 

「はい、その通りです。それ以来私は……」

 

と言いながら自らの主人である颯也の左腕に抱き着き……

 

「主人様にメロメロ……です♡」

 

「っ!!! うっ、羨ましいぃ〜……」

 

その光景を見て、イッセーは血の涙を流したと言います……

 

「それとご挨拶が遅れましたが……」

 

次にハサンは、颯也から……亞里沙と同じく名残惜しそうに離れ、亞里沙の正面に立つと片膝をついて頭を下げた。

 

「初めまして、我が主人様の未来の正妻様……供奉院亞里沙様。私の名は静謐のハサン。我が主人愛護颯也様に仕える身であり……そして私も未来の颯也様の妻になる1人です」

 

「これはご丁寧に、ありがとうございますわ。では私も自己紹介しますわね。私は、供奉院亞里沙と申しますわ。ここでは私の家柄は省かせていただきますけど、私も悪魔の1人です。よろしくお願いしますわね」

 

と……こんな形で颯也の将来妻になる予定の者2人が自己紹介し合った。

 

「……な、なんか物凄く興味深いワードが出たのだけど……ま、まぁ今は良しとしましょう。それと颯也を悪魔にできないのは残念「「当然です(ですわ)」」……亞里沙も反対だったのね。と、ともかくとして……颯也は悪魔ではないけれど、この部に入部する事。構わないわよね?」

 

「えぇ、俺もそのつもりでここに来ましたから」

 

「えぇっ⁉︎ そ、そうだったのかい⁈ なら早く言って欲しかったよ……」

 

「それは悪かった」

 

「あらあらうふふ……2人も部員が増えて嬉しいですわ」

 

「パクパクモグモグ……歓迎します。愛護先輩だけ」

 

「ちょっ⁉︎ それ酷いよ‼︎」

 

兵藤は塔城には受け入れられないのでした……終わり。

 

「勝手に終わるな‼︎」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様お久しぶりです!

約1ヶ月ぶりに投稿できました‼︎

「本当に遅かったわね……まぁやる事やってたんなら仕方ないけど」

じゃ、ジャンヌさんが優しい⁉︎

「その言い方……いつもだと優しくないというように聞こえるのだけど?」

い、いや……そんな事は……というより何故ここにジャンヌさんが?

「た、偶々よ‼︎ 別に颯也を近くで見たかったからとかそんなんじゃないんだから‼︎」

ツンデレですね。分かります。

「……次の回覚えておきなさい」

えっ? 何か言いましたか?

「いいえ何も。ともかくと読者の皆には待たせたと思うけど、これからもこの話は続けていくからよろしくお願いしますね?」

……最後の台詞取られた……何故に?
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