ハイスクールD×D 理不尽壊しのリインカーネイション 作:橆諳髃
最近は仕事と、後ゲームのイベント等でちょくちょく書き足しながらやってましたが、なんとか聞き終えましたよ‼︎
「それは良いが作者……このタイトルは久々に長いな」
まぁその時の気分でタイトル考えますからね……もっと良いタイトル名はあったはずなんですが、今回はこれで勘弁という事でお願いします。では早速本編ご覧下さい!
昨日はニトクリスと一緒に寝て、既に朝を迎えていた。今日起きた時間は朝の5時……普通の学生からしてみれば早いと思う人がいるかもしれない。まぁこれは昔からの習慣だから変わることなんてないけど……
それで隣で……今も絶賛俺を抱き枕にして眠っているニトクリスは、これまたいつのまに一糸纏わない姿になったのか……毛布で体を覆われているから外からは見えないけど、俺も一緒の毛布に包まってるから普通に感触で分かってしまう。
(それにいつものごとく俺の頭がニトクリスの胸のところで抱き締められているし……)
いや……役得だよ? 確かに心中では役得だって思ってるんだよ? でもね? やっぱ恥ずかしく思ってしまう。精神年齢は以下省略……だけどこの世界では未だに第2思春期の真っ只中……
気を強く持っていれば、それは恥ずかしさとかなくて……目の前で俺を愛してくれる人が愛おしく思うから、そう感じるから……だからその時は羞恥なんてなく愛する事ができる。
だが……やっぱ寝起きは覚醒直後だから気を強く持つなんて事は出来ない。成長していないなと言われればそれまでなんだけど、自分でも年を重ねるごとに初心さ加減に拍車がかかってるんじゃないか……って感じてる。
(もしかして神様は、俺の知らない特典として年を重ねるごとに初心になっていく……ってな感じで授けているのだろうか? それともこれは神様からの試練ってやつなんだろうか? いや、確かにそれはあり得る! きっとそうに違いない‼︎)
※いえ、特典でもなんでもありません。ただ颯也にヘタレ的な属性が付いているだけです……
「クスッ♡ 起きて早々何か考え込んでいるように見えたら、何か見当違いな事を考えていますね颯也?」
「えっ?」
「ふふっ……その間の抜けたような顔もとても愛らしいですね♡ そんな颯也にはこうしてナデナデしてあげます♪」
そう言ってニトクリスが俺の後頭部を優しく、そして確実に俺のツボを刺激しながら撫でてくる。それで俺はまた睡魔に襲われそうになる。
「目がとろんってしてきましたね。かわいい……全く目の前にいる颯也はどうしてこんなに可愛いんでしょう♡ もっともっと……貴方のそんな表情……見せて下さい♡」
結局それは……1時間され続けた。
(まぁ何回も言うけど俺としては役得なんだけどね?)
それで今日の場面は既に放課後で、俺は俺でいつものごとく亞里沙さんに膝枕してもらいつつ頭を撫でてもらっていた。亞里沙さんは亞里沙さんで、ニトクリスとは違う感覚でツボを刺激してくる。
(というかいつもより亞里沙さんが凄くベッタリしてくるような……)
昨日は確かに何か用事でいなかったようだし……俺も学校で会えなかったのは正直寂しかった。まぁそう考えるとこんなにベッタリ俺にスキンシップしてくる事も当然のように思えてきた。
そうしてきたら突然……
「ねぇ供奉院さん……私にも愛護くんを膝枕しても良いかしら?」
「朱乃さんが颯也さんを膝枕? どうしてですの?」
「本当はお2人の仲を邪魔する気は全くなかったのですけど……いつもその光景を見ていたら私もそうしてみたいなと感じましたので」
「……そうですの。そうですわね……5分だけ差し上げてもよろしくてですわ。でも今日はそれ以上は出来ませんわ。もしまたやりたいのでしたら別の機会でお願いしたいものです。颯也さんが良いと仰ったらですけれども……」
「あらあら、供奉院さんはてっきり反対するものだと思ったのですけれども」
「颯也さんの好みというのも……1年一緒にいれば大体分かりますわ。それに……私は、例え颯也さんが誰かに膝枕されたとしても嫉妬なんてしませんわ。とある方は省きますが……」
「まぁまぁそうでしたか! では、膝枕しても良いんですね?」
「颯也さん、どうですか?」
「俺は大丈夫ですよ。でも……亞里沙さんが他の人にさせても良いって言うとは思わなかったけど」
「問題ありませんわ。だって……」
「他の人が見てないところでイチャイチャできますから♡」
「っ⁉︎///」
亞里沙さんは颯也さんの耳元で、颯也さんにだけしか聞こえない声でそう言いました。それに対し颯也さんはすぐさま顔が真っ赤になったと言います……
「うふふ♡ 可愛いですわ♡」
それを見て亞里沙さんは、まるで赤子を愛でる母親の様に颯也さんを優しく撫でたと言います……
それから程なくして亞里沙さんは膝枕を姫島さんに譲りました。
「で、では……膝枕して差し上げますね?」
(な、なんだか緊張して参りましたわ……何で供奉院さんは平然とできるのでしょうか?)
姫島がそう思っている傍ら、颯也はというと……
「お、お願いします……」
(あぁ……亞里沙さんと祈荒さん以外の学校の人に膝枕を要求されるなんて思ってなかったな……少し緊張するかな)
こちらも多少なりとも緊張していた。そして颯也はゆっくりと……姫島の太ももに自分の頭を置いた。
(っ⁉︎///)
そうされて姫島は一瞬……皆が気付かない程度に動揺した。
(な、なんて心地良さ……膝枕をしているだけなのに……この方を一心不乱に撫でてしまいたいと思うなんて……こ、これをいつも供奉院さんはやっているのですか⁉︎)
そんな意欲が姫島の身体中を駆け巡る。確かに会った時から少しばかりは意識していた。それは、目の前で颯也が亞里沙に膝枕されているのを見て日に日に強くなっていった。そして今興味本位で……颯也を膝枕したいと思った。
だが……簡単にそう思ってしまったのが誤りだった。
(ふふっ……今姫島さんは心地良さで戸惑っているのでしょうね)
少し離れたところで見ていた亞里沙はそう思っていた。何を隠そう自分も最初はそうだったのだから……
(元いた世界では激しく思いませんでしたわ。確かに初めてしたあの時は緊張しましたけど……)
だが亞里沙がこの世界に来て17年ぶりに颯也に再開して膝枕した際は、今の姫島と同じく心地良さで戸惑いを覚えた。元の世界では決して感じる事のなかった心地良さと快感を……
(私は颯也さんの事が好き……大好きだったからこそその時は平然と振舞う事が出来ましたけど……姫島さんはどうかしら? 中途半端な覚悟では、颯也さんを気持ち良く感じさせる撫で方なんてできませんわよ?)
いつもの様な気品ある態度をしながらも、亞里沙はそんな事を思っていた。そして肝心の姫島はというと……
(供奉院さんが毎日やっている様に気持ち良くは出来ないかもしれませんが……)
徐々に颯也の頭に手を伸ばし、そして掌が颯也の頭を捉えた。
(っ⁉︎ あ、焦っては駄目ですわ……)
そして慎重に、なおかつ颯也を優しく撫で始めた。それに対して颯也は若干だが目を細めた。
(よ、喜んでくれているのかしら?)
それを見た姫島は、不安そうになりながらも撫でる手は止めなかった。
「不安そうにしなくても大丈夫ですよ」
「えっ?」
「あなたは不安そうに俺を撫でていると感じたので……そう思ってるなら大丈夫です。そのまま続けて下さい」
「わ、分かりましたわ」
その言葉で不安が無くなったのか、姫島は颯也の頭を同じ調子で撫でた。そして姫島が颯也の事を膝枕し始めて5分が経った。
「な、なんとかなったかしら……」
姫島は誰にも聞かれないくらいの小さな声で呟いた。平然とはしているものの、精神的にはかなり気を使っていた様だ。
「ふふっ、姫島さんの膝枕はどうでしたか? 颯也さん」
「貴女と初めて会った日の事を思い出しました。最初は亞里沙さんもあれくらい緊張していたなと……」
「あら、それは奇遇ですわね。私も同じ事を考えていましたの。ふふっ♡」
とまぁ……颯也さんと亞里沙さんは今日も甘々な展開を醸し出していました。ですが、それを許さない人……いや悪魔が1人……
「……もうそろそろ話してくれないかしら?」
「えっ? なんの事ですの?」
「話すとは?」
「……それ本気で言ってる?」
「わ、私はリアスに話す事は特に無いと思いますけど……」
「誰も亞里沙の事だと言ってないわよ‼︎ 私が言ってるのは颯也の事よ‼︎」
「えっ? 俺ですか?」
「あなた以外の他に誰がいるって言うのよ‼︎」
「それだったら最初に主語を付けないと分からないでしょう?」
「前々から話しなさいって言っているでしょうが‼︎」
リアスさん……ご立腹です……
「あ、の、ね‼︎ 別に私は目の前でイチャイチャされたって文句は言わないの! でもね……それをする前にやる事があるでしょうが⁉︎」
「大丈夫です。ちゃんと覚えてましたから」
「ならイチャイチャする前に話しなさいよ‼︎」
「まぁ焦らないでください。このお菓子でも食べて一休みしてください」
「あ、ありがとう……って、そうじゃないわよ‼︎ こらそこ! 一休みしようとしない‼︎」
尚、このやり取りはオカルト研究部の部室で行われているので他の面々も生で聞いていた。
(リアス部長が颯也にいい様に扱われてる……まるで俺にされてる様な……)
(颯也先輩が来てなんか賑やかになりましたね)
(あんな感じの部長あまり見れないのに……中々やるね愛護くんは)
(あらあら、愛護くんはイッセーくんだけではなくリアスまで手玉にとりますのね。本当にいろんな意味で才能がありまくりですわ)
順に兵藤、塔城、木場、姫島の順でこう思ったという……
「それで……俺の話でしたよね」
「やっと話すことになったのね?」
「えぇまぁ。中々切り出せなかったのも、どう説明しようか迷ってましたからね」
「迷う? 自分の事を話すのに?」
「これは中々に混み合った話という事ですわ。リアスや他の皆さんが聞いたとしたら、間違いなく混乱すると思いますわ」
「そういう亞里沙はどうなのよ? 颯也の事を聞いて驚かなかったの?」
「確かに最初聞いた時は多少なりとも驚きましたわ。それでも、私の気持ち……颯也さんを好きであるこの気持ちは変わる事はありませんでした。いえ、ますます好きになってしまった程ですわ♡」
「そ、そうなの……ま、まぁそれはそれで良いとして、結局颯也は何者なの?」
「簡単に言うなら異世界人ですね」
「……ごめんなさい。上手く聞き取れなかった様だからもう一度言ってもらえるかしら?」
「俺は異世界人です」
「……それ本当? 私の聞き間違いじゃなくて?」
「えぇ、本当ですよ?」
「……」
颯也さんのその発言で、亞里沙さんを除いたオカルト研究部全員が言葉を失っていました。それを最初に破ったのは……
「そ、それじゃあ愛護って……本当はこの世界にいない存在って事なのか? どこかのネットとかである様な転生小説みたいな?」
「まぁそう考えるのが自然なのかもしれないな。ただここが元俺がいた世界じゃないって事は、天使、堕天使、悪魔が実在する時点で分かってたし」
「で、でも戸惑う事ないか⁉︎ 元の世界がどうだったにせよ、元の世界とは違う存在が身近にいる事とか……というより愛護はどうやってこの世界に来たんだよ?」
「そうだな……俺がここにいるのは、元の世界で1回死んだからだ」
「「「っ⁉︎」」」
「……」
「し、死んだって……」
「道路を横断しようとした猫がトラックに轢かれそうだったからな……それで道路に飛び出して猫を助けたら、俺が代わりにトラックに轢かれて死んだ……よくある話だろう?」
「よくある話って……なんでそうやって平然と話す事が出来るんだよ⁉︎ 怖くはなかったのかよ⁉︎」
「正直言えば、少し怖くはあったさ。だけどそれよりも怖いのは……何もできずに立ち尽くす事だ。その場で猫を助ける事ができずに、なおかつ猫が轢かれて死んでいたなら……俺は自分を許しはしなかった。だから俺の命はあの場では無くなってしまったけど、でも助ける事が出来たから満足してるんだよ」
「そう、なんだね……心残りとかはなかったかい?」
「俺を産んでくれた両親よりも先に死んでしまった事と、親孝行できなかった事かな。高校生の時に死んでしまったから……」
「……ごめんなさい」
「リアス部長?」
「颯也が何者であるのか……そればかり気にしてしまって、それで躍起になっていたわ。でも……そんな辛い過去を持っていたなんて知らなくて」
「ははは、良いですよそれくらい。確かに親孝行とかできなかったのは残念ですけど、俺はこの世界で幸せに過ごせているんです。だからそんなに気にしなくても良いですよ」
「ごめんなさいね。気を遣わせちゃって……」
「大丈夫ですよこのくらい。それで、他にも聞きたいことありましたよね?」
「えぇ。あのはぐれ悪魔退治の最後に現れた弓使い……颯也の事をマスターと呼んでいた様だけど」
「あぁ、あのトリの事ですね」
「トリ?」
「えぇ、トリスタン……家族の中ではトリと呼んでます」
「トリスタン? 愛護の親戚かなにk「と、トリスタンですって⁉︎」部長⁉︎ 知っているんですか⁉︎」
「えぇ、簡単に説明するならフェイルノートと呼ばれる弓を持つ英雄よ。かのアーサー王伝説に登場して、円卓の騎士の1人よ」
「あ、アーサー王伝説⁉︎ でもそれってお伽話なんじゃ……」
「公では確かにそうだけど、裏の世界ではそんな話もっぱらよ。天使堕天使悪魔がいる時点で、英雄の末裔がいたとしてもおかしな話ではないわ」
「た、確かにそうですけど……」
「でもどうしてトリスタンの末裔が颯也の所にいるのかしら?」
「いえ、あいつは末裔ではないですよ? 正真正銘トリスタン本人ですよ」
「ほ、本人ですって⁉︎ ならなおさらどうしてあなたの所にいるのよ⁉︎」
「あいつが勝手について来たんですよ。それに……正直俺はあいつの事が最初は嫌いでしたし」
「えぇっ⁉︎ ど、どうしてよ⁉︎ 弓の扱いではどの英雄にもひけはとらないはずよ⁉︎」
「それは確かにそうなんですが……あいつは俺の目の前で俺にとっての大切な人を傷つけようとしたんですよ」
(あぁ……愛護らしい答えだな……)
「だからこそ、俺は1回あいつをコテンパンに叩きのめしました。それからですかね……あいつが俺の家に来たのは。確か……俺の元で償いをしたいとかなんとか……俺にとってはどうでも良い話なんですけどね?」
「そ、そうなの……でもトリスタン本人という事は、颯也はどうやって彼と会ったの?」
「そうですね……これも混み合った話にはなるんですが、あいつも違う世界で会いましてね」
「彼もなのね……」
「えぇ。俺はこの世界に来るまで、他の世界を転々としていました。まぁ試練みたいな感じで……その試練があったからこそ俺は力を手にしたんですが、そんな中であいつと会ったんです。とまぁこんな所ですかね」
「なるほどね……大体颯也の事情は理解したわ。あなたの異様な力に関しても」
「他にも聞きたいこととかってありますか?」
「いいえ、今はもう無いわ」
「分かりました。それじゃあ……俺もう買える時間なので帰りますね。行こうか、亞里沙さん」
「えぇ、ではまた明日会いましょう」
そうして俺と亞里沙さんはいつもの様にオカルト研究部の部室を出て一緒に帰路へ着いた。
着いたのだが……
「ふふっ♡ さぁ颯也さん、存分に甘えて下さいな」
(ど、どうしてこうなった……?)
途中まではいつもの様に帰っていたんだが……いつもの公園の前を通り過ぎようとした時……
「少し公園に寄って行きませんか?」
と、亞里沙さんから誘われて、まぁ帰った後はいつものごとく皆とご飯食べて楽しく過ごした後、明日に備えて寝る……って感じだから、別に寄って行っても大丈夫だと思った。それに亞里沙さんからの誘いを断るという話自体論外だ。
それでその公園というのは結構大きくて、春になると花見で人が多く訪れるくらい桜が綺麗な場所だ。遊具は無くて、地面もほぼ芝生だ。だから日向ぼっこにも丁度良かったりする。現に登校中に猫が気持ちよさそうに寝ているのを見かけるからまず間違いはない。
それはさておきとして今の状況なんだが……芝生の上に高そうなシートを亞里沙さんが敷いて、その上で女の子座りをしていた。その膝の上に俺は頭を乗せて膝枕をしているんだが……気付いたらこの体勢になっていた。ホント不思議な話で……
「人払いの結界も貼りましたし、今この時この場所は私達だけですわ」
そう言いながらいつもの如く俺の髪の毛を優しく撫でる。撫でられた時の感触が皮膚に伝わって、それを脳が気持ち良いと判断して快楽物質を出す……
いつも何かをやる、もしくはやられ過ぎたら飽きるって感じた事はないだろうか? 今の所は無いんだが……だが亞里沙さんにずっとこうしてもらって飽きると感じる事は未来永劫来ないだろう。
「目がトロンとして来ましたわね……本当に可愛いですわ♡ 戦っている時の貴方はとても凛々しくて格好いいのに、日常になるとまるで猫のよう……」
「そんな俺は……ダメですか?」
「いいえ、そんな事ありませんわ。むしろ、日常では猫のように甘えて欲しいです」
「そうですか。なら……」
「きゃっ⁉︎ そ、颯也さん?」
「俺は……貴女に猫のように甘えよう。まぁその時は貴女も……俺にめいいっぱい甘えて欲しいです」
「っ‼︎ 嬉しい……」
「俺も……貴女とこういった時間を過ごせる事が嬉しい。それで俺は……できうる事ならこの世界で貴女と結婚したい。結婚して、もっと一緒にいれる時間を作りたい」
「私も……貴方とずっと一緒にいたいですわ。それに……もし貴方が今住んでいられる方々と重婚したとしても、私は受け止めますわ。貴方のことを……ずっと支えていきたいです」
「なら俺は、支えてくれる貴方を一生をかけて守ろう。重婚した時は……こんな風に2人きりとか難しいかもしれない。それでも……良いかな?」
「さっき言いましたわ。受け止めると」
「ありがとう。それじゃあ……」
「えぇ、来て下さい……んっ……はむ♡ チュッ♡ んんっ……」
三日月が空に浮かぶ静かな公園……芝生に敷いたシートの上で2人のカップルが抱きしめ合い、そして啄ばむようなキスをしてお互いの愛を確かめ合う。
だがそんな愛しい世界に水を差す輩が……
「……亞里沙さん」
「えぇ、こんな愛しい時間を邪魔する輩がいる事は想定外ですが……」
2人同時にある所へ目を向けると、傷だらけの悪魔が1体魔法陣から現れた。そしてその悪魔は目の前に移る2人を獲物と捉えたのか、戦闘態勢に入った。だが……
「さぁ、ああいうのは無視して……」
「えぇ、少し冷めてしまいましたが、またイチャイチャしましたら熱は上がって参りますわね♡」
先程のことは無かったかのように、2人はまた愛しい時間を再開した。悪魔のことは無視して……
それを見て悪魔は憤慨し……
「おいテメェら‼︎ この状況を理解してんのか⁉︎ あぁっ⁉︎」
という始末。だが逆に……
「失せろ。この愛しい時間を邪魔するな。邪魔せずにここから立ち去るなら見逃してやる」
颯也は無視してでも愛しい時間を優先した。そこには、亞里沙さんをどんな害悪からでも守るという意味も含まれてはいるのだが……それを悪魔は汲み取れるはずもなく
「ならまずそこの女から始末してやる‼︎」
そのはぐれは魔法陣から蝙蝠型の攻撃魔術を行使して亞里沙に狙いを付けた。そうすれば、目の前の男も戦うだろう。そう踏んでいた。
しかし事態は思うように行く事はほとんどない。
シュシュシュシュンッ
「っ⁉︎」
それは一瞬で静かだった。確かに女に向けて放った攻撃は、まっすぐに向かうはずだった。だがそれは、女の方向から飛んできた素早いピンク色の光が穿ち、魔術は消し飛んだ。
「立ち去れば見逃すと言った。警告はしたにもかかわらず……更にこの時間を邪魔するというのなら……」
目の前の男は、先程のような目付きではとうになかった。
「容赦はしない……」
「くっ⁉︎ ふざけやがって……なら」
そしてはぐれが懐から取り出したのは、正方形の紙に赤く描かれた逆五芒星だった。
「あいつからもらった札で貴様らを地獄に落としてやる‼︎」
そうはぐれがいうと逆五芒星が赤く光りだし、逆五芒星が消えると同時にはぐれの力が増した。
「ふはははっ! この漲る力! 最高ダァ‼︎」
そして先程の数倍はある数の蝙蝠を生み出し、攻撃を開始した
のだが……
「芸のない……」
それも簡単にピンクの光で穿たれた。そのピンクの光が発されていたのは、颯也が左手に持つ銃からだった。
「くそっ! 舐めやがって……これでもまだそんな澄ました顔ができるか⁉︎」
そしてはぐれは、また先程の倍以上の蝙蝠を生み出し、攻撃を仕掛けた。
「クックックッ……この数はしのげまい。まぁしのいだところでまた更に倍を出すがな‼︎」
この時点ではぐれは余裕であった……
その数分後……
「ハァ……ハァ……」
「なんだ? さっきの威勢はどこに行った?」
そこには息を切らした悪魔と、未だに余裕そうな颯也がいた。しかも颯也が持っているのは左手の銃のみである。
「クゥ……その銃には弾切れがないのか……」
「弾切れ? そもそもこの銃事態に弾なんて込められてすらいない。ただ俺の魔力を送ってそれを弾に変えているだけだが?」
「なん……だと……?」
「だから言っただろう?」
そこで颯也の姿は消え……
「邪魔をしなければ見逃すと……」
そして颯也は悪魔の眉間に1発放ち、悪魔の意識を刈り取った。
「全く……7分も時間を無駄にした。後は……任せるぞガエリオ?」
「ほぅ、いつから気づいた?」
「これが終わる3分前から見ていた事には気付いていたさ。しかもその時にこっちに来ただろ?」
「全くお前はなんでもお見通しだな。いや、そのルンか?」
「まぁな。これが無かったとしても、気配で分かったさ」
「恐ろしい奴だ。それはとにかくとして……そいつはもらって行くぞ?」
そう言ってガエリオは、はぐれを肩に担いだ。
「それでこの後は……まぁ察してはいるが」
「そうか。それじゃあガエリオの方も頑張れよ?」
「うるさい‼︎ それじゃあ俺はもう行くからな」
ガエリオは魔法陣で去って行った。
「さて……それじゃあ亞里沙さん。さっきの続き、しても良いですか?」
「えぇ♡ 先程の戦いの疲れ、存分に癒して差し上げますわ♡」
その後結構長い間イチャイチャした颯也さんは、家に帰り着くと女性陣に怒られたと言います。。
さて、本編が終わったという事でいきなり解説しますよ!
解説
武装名:GNビームピストル
機動戦士ガンダムOOの2期目に出てくるケルディムガンダムの武装を出させていただいております。連射性が高く、威力自体は低いですが颯也の場合魔改造されているのでこれも威力が最低でもビームライフルと同等の威力を持っています。
以上、解説でした。
「で作者よ……最後に俺が怒られているんだが……」
それは自業自得なので諦めて下さい。
「そうか……まぁともかく、今回も見てくれてありがとう! また見て欲しい」