「はあ!」
叫び声と共に二本のゼットセイバーの連撃を放つゼロ。しかし、銀の福音は両手の爪で防いでいく。
「まだまだ!」
ゼロはセイバーを二本とも収縮した後、二丁のバスターショットを福音の腹に突きつける。ゼロは引鉄を引き、バスターを連射する。流石にこれを見切ることは出来ず福音は後ろに吹き飛ばされる。
(流石は軍用ISと言った所か……あのIS学園の雑魚どもとはまるで違う)
体勢を立て直した福音は素早く両翼を羽ばたかせる。すると、何十ものビーム__銀の鐘が直線的に放たれた。ゼロはこれを躱すが、躱した先にもビームが放たれていた。ゼロは避け切る事が出来ず、何十ものビームを食らってしまう。
(銀の鐘って確か、広域攻撃じゃあなかったか?あんな直線的にそれにあんな短時間で再発射できるなんてデータにはなかったぞ。これも第二次移行の影響か)
ゼロはシールドブーメランをコールし投げつける。福音はブーメランを受け止めようとする。しかし
「ビームコンフュ!」
チャージしたバスターをブーメラン目が放つ。ブーメランに当たったビームは前方に扇状に拡散する。咄嗟の事に反応出来ず福音はビームをくらう。さらにブーメランが飛んできて直撃する。
「……」
ブーメランを受け動きが止まる福音。だが突如としてゼロに背中をみせ飛び立った。
「な!待て」
ゼロもすぐさま福音を追いかける。福音は海面すれすれを高速で飛行する。ゼロも同様に海面すれすれを飛行する。
(何のつもりだ、いきなり逃亡するなんて……)
ゼロは追いかけながらバスターを放つが福音はそれらすべてをかわす。そして、福音は海面を後ろに蹴りゼロめがけて大量の水飛沫を飛ばす。その水飛沫は壁のようにゼロを襲う。ゼロは水飛沫の中に突入する。一瞬だけ視界が遮られるがすぐさま元の視界に戻るがそこには福音の姿はなかった。
「どこへ行った!」
ゼロがハイパーセンサーを使い辺りを見まわそうとしたその瞬間、誰かに背後から羽交い締めにされる。その正体は銀の福音。そう、福音は海面を蹴り上げると同時にゼロの真上を通り、後ろについたのだ。
(逃げたのは作戦、最初からこうするのが目的だっのかよ。やばいな羽交い締めにされて両手が使えない)
ゼロは羽交い締めから抜け出そうとするが福音の力は強く、抜け出すのが難しい。福音はゼロを掴んだままゼロを抱きしめるかの様に翼を動かす。
(零距離での銀の鐘だと!?こうなりゃ)
福音の翼が銀の鐘を放つ為に光り始めた。ゼロは唯一自由に使える両脚を振り上げ、脚部スラスター最大出力で噴出する。ゼロを羽交い締めにしたまま福音はゼロごと海の中に突入する。突入した衝撃で福音の右手の拘束が弱まった。素早く右手を振りほどき、ゼロは素早くシールドブーメランをコールし銀の鐘を防ぐ。何十、何百ものビームがブーメランによって防がれる。
ビームの雨は止み、再びゼロは海上へと浮上する。シールドブーメランを収縮し代わりにゼットセイバーをコールすると、福音の左腕を切りつけようとする。しかし、福音はゼロを投げ飛ばしこれを回避する。体勢を立て直したゼロはセイバーを構える。
[シールドブーメラン__破損、防御の為にこれ以上使うのは困難]
黒零から突如として情報が送られてきた。その情報はゼロにとっては残酷であった。
(どうする……これ以上奴のビームを防ぐことは出来ない)
再び接近してくる銀の福音、だがその進路にビームと実弾の雨が降り注ぐ。
「大丈夫、ゼロ!」
「すまない、輪っかを引きちぎるのてこずっちまった!」
光の輪による拘束から解き放たれたエムとオータムが駆け寄ってきた。
「エム!オータム!一気にカタをつけるぞ!」
「「了解!」」
その言葉と同時にゼロは福音の正面、エムは右斜め後ろ、オータムは左斜め後ろに、巨大な正三角形状に位置を取る。
「……」
銀の福音は何をするか警戒しながら構える。
「スターブレイカーコール、ビット全展開」
エムがそう言うとスターブレイカーが現れ、体からビットが離れる。
「さっきの借りは返させてもらうぜ」
オータムもビーム機関銃をそれぞれの手に一丁ずつ、そして背中にある8本の脚が展開し前方に向けられる。それらの脚一つ一つに銃口が取り付けられている。
「行くぞ!」
ゼロは矢の様に高速で突撃する。それと同時にエムとオータムは福音目掛けてビームを放つ。福音は銀の鐘を全方向に放ち、相殺しようとするがビームの量が違いすぎて直撃を喰らう。
「うおおおお!!」
ゼロは二本のゼットセイバーを使い福音を切りつける。福音は後ろに下がりながら爪で攻撃を防ごうとする。しかし、爪で防いだ瞬間、爪は切り裂かれてしまった。
福音は最後の足掻きとゼロ目掛けて手のひらから強力なビームを放つ。ゼロはこれを食らってしまい煙に包まれる。
「ユニバァーース!!」
叫び声と共に煙を霧散させながらゼロが出現率する。福音は咄嗟に距離を取ろうとするがもう遅い、ゼロはゼットセイバーを両手で持ち、福音の左肩から右腰目掛けて一気に振り下ろした。
(ありがとう)
その言葉が一瞬だけ頭の中に響いたかと思うと福音の動きが止まりゼロの方へ倒れた。ゼロはそれを優しく受け止める。すると福音は解除され中から女性が現れた。
「任務完了」