真・恋姫†無双~北刀伝~   作:NOマル

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~群雄、生徒会長の座を狙って相争うのこと【結成の陣・後】~

 

フランチェスカ学園の校舎は“教室棟”と“特別棟”の二つに分かれている。

 

特別棟の二階に位置する理科室。そこは囲碁部が利用している場所であり、孫策の意思を継いだ孫権率いる“呉”軍の本拠地でもある。

 

「甘寧、これはどういう事だ!」

「申し訳ありません、周瑜様……」

 

呉軍の軍師、周瑜は机をバンッ!と強く叩き、怒りを露にする。甘寧は申し訳なさそうに目を伏せ、謝罪していた。

 

「私は穴子サンドを買ってこいと言ったのだぞ?それなのに間違えて、夜のおやつ“鰻サンド”を買ってくるとは、なんたる失態……!」

「穴子サンドは、購買部でも一二を争う人気商品。売り切れる前にと焦ってしまい――――」

「言い訳は聞きたくない!」

 

周瑜は甘寧を激しく叱咤する。

 

「周瑜、もうそれぐらいでいいだろう?たかがパン一つでそんなに叱る事もあるまい」

 

呉軍の大将、孫権は庇う様に、仲裁に入る。

 

「そうよねぇ。それより早くお昼御飯に――――」

「し〜っ!尚香様……」

「何を甘いことを!」

 

周瑜の大声に、シャオと陸遜はビクッと肩を竦める。

 

「孫権様!兵糧の確保は戦の基本。それを疎かにしては、大事を成す事など夢のまた夢」

「それはそうかもしれぬが……」

「全く、生徒会長戦も近いというのに、この体たらく。進学先も就職も決まらぬまま、敢えなく卒業されて孫策様がこの有り様を見たら、なんと仰られるか……」

 

周瑜は嘆くように息をつく。

 

今の彼女が、家でぐうたらしながらテレビゲームに没頭している孫策の姿を見たら何と言うか……。

 

「姉上の事を言うな!私には私のやり方がある!」

 

思わず声を張り上げる孫権。互いに睨み合う形になり、その場の空気が重くなる。他の三人もどうにも出来ずにおり、この二人の間に入れる者など、この場にはいなかった。

 

 

 

午後の授業も終わり、生徒が早々に下校していく。空は夕焼けに染まり、屋上の手すりにもたれている周瑜を照らしていた。周瑜は、静かに息を吐く。

 

「孫権様は甘すぎる……」

 

周瑜は橙色の空を見上げる。そこにはかつての主、孫策が映っていた。

 

「生徒会長の座を目指しつつも、志半ばでいってしまった雪蓮……」

 

――――まだ生きてるわよ〜〜?

 

「あなたの頼みだからと、これまで仕えてきたけれど……。我が主に相応しい器かどうか、一度確かめてみるか」

 

眼鏡が太陽に反射し、怪しく光った。

 

 

◇◆◇◆

 

 

――――翌日。

昨日と同様、孔明は愛紗達と昼を共にしていた。

 

「ええっ!私が、皆さんと一緒に生徒会長戦に!?」

「うむ。聞けば、孔明殿は人材育成で定評のある水鏡先生の塾で、将来を大いに嘱望された天下の奇才とか」

「是非、我らを助けてもらいたい」

「武将はあたしと趙雲がやるからさ」

「期待してるぞ、孔明殿」

 

愛紗だけでなく、趙雲と馬超までもが、孔明に頼み込む。

 

「で、でも、それだと張飛さんは……」

「ふんっ!あんな聞き分けのない虎娘。どうなろうと知ったことか」

 

鼻を鳴らし、不機嫌な顔で答える愛紗。

 

「実は、あの後寮に帰ってから一悶着やらかしてな……」

「せ、星、余計な事は言うな!」

「出場辞退ってのも格好悪いしさ、引き受けてくれよ」

 

関羽、趙雲、馬超は三人揃って正座し、合掌する。

 

「「「頼む!」」」

 

――――“一顧”

 

「え?」

「「「この通りだ!!」」」

 

――――“二顧”

 

「でも……」

「「「我らの軍師になってくれ!!!」」」

 

――――“三顧”

 

これが、かの有名な名軍師を取り入れたと言われる、“三顧の礼”――――なのかもしれない。

 

孔明は、はわわ……と弱々しく呟く。

すると、二本のアホ毛が生えている深紅の髪をした少女がやってきた。あどけない様子で孔明の手にある肉まんを見つめる。

 

「肉まん……美味しそう……」

「あの、よかったらどうぞ」

 

孔明は肉まんを手渡す。

 

「セキトにも……」

 

少女は渡された肉まんを半分にちぎり、足元にいる、赤いスカーフを巻いた子犬――――セキトに与える。セキトは肉まんにかぶりつき、少女も両手でもぐもぐと頬張る。その際、ツンと立った二本の触角を思わせるアホ毛が、ピコピコと動いていた。

 

「ば、馬刺しサンドも食わないか……?」

「こ、こっさりラーメンサンドも、上手いぞ〜……?」

「め、メンマなぞどうだ?」

 

どこか愛らしい仕草にキュンとする四人。

 

「なんだか……」

「訳が分からぬが……」

「小動物が食べてる様で……」

「和むな〜……」

 

――――ホワワァ〜〜〜ン♪

 

その場は、お花畑の様な、穏やかな雰囲気に包まれた。

 

 

◇◆◇◆

 

 

校舎の屋上にて、四人の男子学生が円を作る様に集まっていた。彼らの中心にはトランプのカードが束になっている。

 

「二と八切り、一、はい上がりっと」

「なんやとぉぉぉっ!?」

 

瑠華が最後のカードを置くと、及川は目と声を大にして叫んだ。

そう、四人はトランプゲームの一つである、大富豪を行っている。

 

因みに及川の手札は、スペードの三、ダイヤの四のたった二枚。明らかに勝敗は見えていた。

 

「あ〜あ、また最下位じゃねぇか」

「及川先輩弱すぎですよ」

「“お・や・く・そ・く”。お約束ですね」

「流行語アレンジすな!腹立つわ、このクソガキ!」

「先輩、もうちょっと頭を使わないと……」

「ていうか、表情でバレバレですけどね」

「やかましいっ!今度こそお前らを富豪の座から引きずり下ろしたるわぁ!」

「貧民、いや大!貧民の先輩が出来るんですか〜?」

「ワイの本気見したるわボケェ!」

 

二人の後輩になめられまくっている及川。カードを揃え、気合いを入れる様に、シュバババッ!と目にも止まらぬ速さでシャッフルする。ディーラー顔負けのカード捌きを披露し、三人の前にそれぞれカードを投げ渡す。

 

全員カードを手に取ると、手札を目で追い、手持ちのカードを確認する。

 

「ゲームスタートや!」

「「「はいはい……」」」

 

何回目か数えるのも忘れる位、やりつくした大富豪を、またも行う四人。それだというのに及川は一勝も出来ていなかった。天に見放されているのだろうか?

 

ルール通り、カードを順番に置いていく。及川、猛、瑠華の順番で回していき、一刀の番になった。

しかし、一刀はカードをぼ~っと見たまま動かない。

 

「先輩、先輩の番ですよ?」

「ん?あ、ああ、悪い悪い」

 

瑠華に促された一刀は、一枚のカードを出す。

 

「本気でどないしたんや、かずピー?」

「さっきから俯いてばっかりで、何かあったんですか?」

「僕達でよかったら、聞きますよ?」

「ああ、実はさ――――」

 

自分を心配してくれる三人に感謝し、一刀は顔を上げる。そして、悩みの種を打ち明けた。

 

「関羽はんと張飛ちゃんがな〜」

「喧嘩しちゃったんですか……」

「そうなんだよ」

 

四人は手を休め、ゲームを中断していた。

後輩二人が思い出したように答える。

 

「そういえば鈴々、教室でやたらとヤケ食いしてたね」

「ああ、あれは完全に拗ねてるな。見てて分かるよ」

「関羽はんとは話したんか?」

「話したんだけど、相も変わらず……」

 

一刀はやれやれと肩を落とす。

 

「生徒会長戦に出るんやろ?早いとこ、溝埋めなアカンのとちゃうん?」

「あの二人も二人で、似てる所があるからな〜。お互い頑固な所とか」

「なるほどなぁ、かずピーはよう見とる」

「まぁね。だから、ほっとけなくてさ」

 

一刀は笑いながら頬をかく。他の三人は、やっぱりなと見合って頷いた。

 

これが親友、先輩の良い所だ。

 

「やからって、悩みまくって倒れでもしたら洒落にならんで?」

「大富豪で気持ちを落ち着かせたらどうです?」

「その方がいいですよ」

「……そうだな。ありがとう、みんな」

 

気にかけてくれる親友と後輩に、一刀は礼を言う。

全部話したおかげか、楽しくやることができた。

 

「そういや、今年の生徒会長戦も女子ばっかやな」

「そうなんですか?」

「おん。合併して、まだ一年しか経ってへんからな〜。今や女子有利の時代と言ってもおかしくないで?」

 

カードを出し入れしながら、生徒会長戦の事を話題に出す。

 

「誰か、男子で生徒会長に立候補する人いないんですかね?」

「おらへんやろ〜、そんな勇気のある奴。力のない男は、力ある女子に蹴落とされるだけなんやって」

「なんか、聞いてると恐ろしいですね……」

「うん……」

「そういうもんや、少年達よ……」

 

どこか先輩面している及川――まあ先輩なのだが――。後輩二人も、この時だけはちゃんと聞いていた。

 

「まあ、今年も女子の前にひれ伏せなあかんってことやな」

「社会の厳しさを改めて思い知らされましたよ」

「確かに、最低でも四人必要ですもんね」

「やろ?生徒会長戦に出ようと思う男子なんかおるわけ――――」

 

及川は、そこで言葉を止めた。

順番が来たというのに、どこか思想の表情を浮かべている親友の姿を見て、後輩二人も疑問に思った。

 

「先輩?」

「どうかしました?」

「お~い、今度はなんや?出せるカードないんか?」

「それだ……」

「「「えっ?」」」

「それだっ!!」

 

一刀は手持ちの四枚のカードを、真ん中に位置するカードの束に叩きつけた。三人は、突然の反応に驚き、呆然とする。

 

「及川、生徒会長戦の申し込み。まだ間に合うか?」

「へっ? 」

 

間の抜けた返事をした及川は、すぐに返答を返す。

 

「いや、今日の放課後までやから、まだいけるんと……ちゃう?」

「そうか……なら、やるか」

 

瞳には決意が込められており、作戦を考えたイタズラ小僧の様に、ニヤリと口角を上げる一刀。

 

まさか……と、三人の思考は一致した。ピッタリと。

 

(いたよ……)

(ここにいた……)

(戦いに身を投じる勇敢な男子が一人ここにおったわ……)

 

一刀は真剣な面持ちで三人と向き合う。三人は少し身構える。

しかし、何となく予想がついていたのか、アイコンタクトの後、すぐに彼と同じ様な笑みを浮かべる。

 

(これは、出番ですかね)

(腕が鳴るな)

(いっちょ、やったるか)

「みんな……頼みがある!」

 

叩きつけられた四枚のカードは、表を向いて並んでいた。

左からスペード、ダイヤ、ハート、クラブの四のフォーカード

 

 

――――革命の時だ。

 

 

◇◆◇◆

 

 

そして、その日がやって来た。

 

『さぁ!晴れ渡る空の下!聖フランチェスカ学園の日がやって参りました!』

 

司会である陳琳の声が、マイクを通して空に響き渡る。

愛紗が大将を務める関羽軍も、新軍師である孔明を仲間に引き入れる事に成功。戦の準備は万全だ。

 

気合いを入れていくぞ!と言う時、横から声をかけられる。

そこには、曹操率いる魏軍の面々がいた。

 

「関羽、良い軍師を見つけた様ね」

「曹操殿」

「水鏡塾の“伏龍”を引き入れるなんて、流石ね」

 

曹操は孔明を観察しながら、そう評する。

 

「へぇ〜!」

「天下の奇才とは聞いていたが……」

「お主があの“伏龍”とは」

 

愛紗、星、馬超の三人は感嘆の言葉を出し、孔明は恥ずかしそうに俯いていた。

 

「でも、私は負けないわよ。関羽、あなたのしっとり艶々を手に入れるためにね」

「えっ!?」

 

聞いての通り。曹操は百合少女である。艶やかな視線を向けられ、愛紗は顔を赤くし、身構える。

 

「華琳様ったら〜……」

「私達というものがありながら……」

「まあまあ、姉者」

 

曹操の部下、夏侯惇、夏侯淵、荀イクの三人。勿論、三人とも彼女の家臣であり、同様の百合少女達である。

そうこうしている内に、アナウンスが鳴った。

 

『これより開会式が始まります!尚、今回は解説に養護教諭の黄忠先生をお招きしています』

『よろしくお願いします』

 

司会の陳琳の隣に、黄忠が解説役として腰掛ける。

 

『まずは全選手、入場!』

 

高らかに鳴り響く銅鑼の音と共に、群雄達が行進する。それぞれのチームには、先頭に誘導として、プラカードを持ったメイドが歩いていた。

 

司会の陳琳は各チームの紹介を行う。

 

一チーム目、入場

 

『学年の美少女は全て私の物!ガチ百合クイーン!【曹操】』

『バランスのとれた戦力に鉄の忠誠心。今回の優勝候補筆頭でしょう』

 

二チーム目、入場

 

『暴虐不断!悪逆非道!死の天使!【董卓】』

『華雄に呂布と戦力は揃っているのですが、全体の統率がとれていないのがネックな所でしょうか』

 

三チーム目、入場

 

『姉上の意志は私が継ぐ!よく分からないが額のマークは伊達じゃあない!【孫権】』

 

『軍師にエースの周瑜を外して、控えの陸遜を出してきたのが注目ですね。後、本当に何なんでしょう?あのマーク』

 

四チーム目、入場

 

『もう影が薄いとは言わせない!白ブルマ将軍!【公孫賛】』

『一匹狼を集めた急造チームですが、“ゼブラ軍師”と名乗る謎の人物が気になりますね』

 

五チーム目、入場

 

『しっとり艶々なのは髪だけじゃあない!全ての挑戦、受けて立つ!【関羽】』

『新加入の軍師、孔明がどこまでやってくれるか楽しみです』

 

六チーム目、入場

 

『三馬鹿から四馬鹿へ!新たに張飛を配下に収め、意気軒昂な【袁紹】』

『無謀にも知力三十四の顔良を軍師として、関羽軍を離脱した張飛を武将に迎えたのですが、果たしてそれが吉と出るかどうか……』

 

司会の紹介に、驚きの表情を見せる愛紗達。鈴々はというと、ニヤ〜っと挑発するような笑みを愛紗に見せた。それを目にし、愛紗は眉に皺を寄せる。

 

これで全チームの紹介が終了――――と思いきや。

 

『続いて、最後のチーム!なんと今回は、男子チームが初出場致します!』

 

他のチームと観客達がザワザワと騒ぎ出した。初の男子出場という事に皆が驚きを隠せない。

 

そして、七チーム目、入場。

 

『女子だらけの戦いに勇敢にも立ち上がった男子のリーダー!イケメンで有名な女たらし!【北郷 一刀】』

「女たらしは余計だろ!?」

 

一刀は大声で抗議する。紹介が終わった直後、好意の声援、拍手喝采が巻き起こった――特に女子から――。他の男子生徒達も、応援の言葉を投げ掛けている。

 

「頑張れよ~!」

「男の意地を見せてやれ~!」

「同じ男子として応援するぞ~!」

「一刀氏ね~!」

「一刀死ねっ!」

 

声援に混じり、何やら呪詛の様な言葉も耳に届いたが、気のせいだろう。

 

『強いカリスマ性を持つ大将と、パワーとスピードを兼ね備えた一年生二人。全男子の代表として、この三人には頑張ってほしいですね♪』

「黄忠先生!ワイの事は〜!?」

 

完全に忘れられてる及川であった。

 

「にしても、えらい人気やな〜。流石かずピーやで」

「ちょっと恥ずかしいけどな……」

「でも、男子が出場するのって、俺達が初めてなんですよね?」

「まあ、そうなるな」

「なんかすごい事になってきたね〜」

 

一刀を先頭に、瑠華、猛、及川の順番で進んでいる。初めて出る行事に緊張しながらも、全員の気持ちは落ち着いていた。

 

「何はともあれ、全力でやろうぜ!」

「おうや!」

「「はいっ!!」」

 

男子チームの意気込みは宜しい様だ。

そんな彼らを、愛紗達は遠くから見ていた。

 

「一刀も出るのか……」

「関羽さん、大丈夫ですか?」

「何がだ、孔明殿?」

 

不安げに聞いてくる孔明に、愛紗は首を傾げる。

 

「だって、恋人の北郷さんと戦う事に……」

「えぇっ!?な、何を言って!」

「えっ、違うんですか?」

 

キョトンとした表情を浮かべる孔明。愛紗は頬を赤くし、両手を左右に素早く振って、否定する。

 

「ち、違う違う!一刀とは只の幼馴染みで!別に、男女の関係とかじゃあ……」

「しかし、何れはそうなりたいと願う、愛紗であった」

「星!余計なことを言うな!」

 

慌てて、星の言葉を揉み消す愛紗。

ふと、横目で男子の方を見てみると、女子からの応援に恥ずかしそうに照れている幼馴染みの姿があった。その様子を見て、拗ねた様に頬を膨らませる。

 

『それでは、開幕に際して学園長からのお言葉です!』

 

選手全員が並び終えると、スーツを着た強面の一人の男性がマイクの前に出る。

色黒の禿げ頭で、両耳の上に三つ編みされた髪が生えている。

 

「えぇ〜、ウォッホン!儂が、この聖フランチェスカ学園の学園長――――」

 

一瞬、力んだと思いきや、服がビリビリと破け、筋肉隆々の肉体が露になった。

 

「貂蝉よ〜ん♪うっふぅ〜ん♪」

 

途端に全校生徒がずっこけた。

 

「みんな〜♪生徒会長戦がんばってねぇ〜ん♪」

 

くねくねと体を動かし、投げキッスを飛ばす漢女、貂蝉。

 

「あ、相変わらずだな……貂蝉学園長」

「ほんまやな……」

 

一刀と及川は、揃って顔を引きつる。

 

「かわいい男子達ぃ〜、初めて出場する行事で不安もありかもだけど、精一杯がんばってちょうだぁ〜い♪応援してるわぁ〜ん、ムチュッ♪」

 

貂蝉のえげつない投げキッスが、男子チームを襲う。

 

「危ねっ!」

「おっと!」

「うわっ!」

「ぐはっ!や、やられた……!」

「及川っ!?」

「「先輩っ!?」」

 

もろに受けてしまった及川。始まって早々に、北郷軍からいきなり死者が――――。

 

「生きとるわい!」

 

――――出なかった様だ。

 

「え〜、学園長のありがた〜い?お言葉を貰って、さぁ開幕!」

 

――――聖フランチェスカ学園“生徒会長戦”開・幕!!

 

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