東方結鏡   作:草賀魔裟斗

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例のごとく更新遅れて申し訳ありません
今回はすごく長めになっております
題名も本文も…
あと今回、百合要素を含みます
しかもカップリングを珍しいものにしてあります!

ところで夏休みが終わってしまいました(泣)
学校まで自転車で行かなくてはいけないので
一刻も早く涼しくなっていってほしいものです

世間話はここまでにしてそれでは本文お楽しみ戴けたら幸いです



六話 想いはいずれ恋になる、恋はたまに涙になる

外界 某病院

「…」

カオルの病室前で霊夢は中の様子をうかがっていた

(気まずい!入りにくい!なんで黙ってんの?あの二人!話でもしてて和やかな雰囲気だったらまだ入れるのに、何よこれ!和やかどころか話すらしてないじゃない!これで入れるのなんて魔理沙か…)

ふと思考を止める

霊夢はこの雰囲気でもずかずかと土足で入れる妖怪のことを思い出す

その妖怪の声や姿まで鮮明に

まるで映像のように霊夢の頭に浮かび上がった

そしてその映像は直ぐには消えず

長らくの間、霊夢の頭を支配し続けた

(あいつなら…この空気平気なのかな…今頃、何してるんだろ…しばらく会えてないな…)

 

 幻想郷 旧地獄

「居ない…居ない!居ない!」

ある異変を察知した人影が何かを訴えるように階段を駆け上がり

自らの主の所まで走った

「さとり様!居ない!居ないんです!!」

「…どうしたの?お空」

階段を駆け上がってきたのは霊烏路空

元は地獄鴉だったが守矢神社で奉られている神の1柱

八坂神奈子によって八咫烏の力を得た

一度は地上の世界を地獄に変えようと企むが霊夢達の手により未遂で終わっている

圧倒的に忘れっぽく行動も衝動的なものが多いためか幼い印象を受ける

そして彼女の主が古明地さとり

心を読む程度の能力を持ち

地上の人間や妖怪から忌み嫌われていた過去を持つ

今は地上に馴染んで宴会にも出席するようになった

「あれ?えーっと……あっ!そうだ!霊夢が、霊夢がどこにもいないんですよ!」

「霊夢さんが?…地上にも居ないのですか?」

「色んな所探したけど居ません」

 お空がふと何かに気づいたように俯いた

「…最近、なかなか遊んでくれなかったし…嫌われちゃったのかな…今回もあたしから逃げてるのかも…」

(お空がこんなに…私も何か力に…それに…霊夢さんは…)

さとりは既に霊夢の心を読んでお空への気持ちを確認している

その事を伝えてもいいのだが…

(駄目、駄目よさとり…これはこの子と霊夢さんの問題…私がむやみやたらと首を突っ込んでいいはずがない…本人に気づかせよう、この事でこの子も少しは成長してくれるかもしれない…ここは心を鬼にして…)

「どうでしょうね…ただ自分で確かめてみてはどうですか?ただ」

「ただ?」

「霊夢さんは自分に嘘はついても他人にはつきませんよ、最近会えないのも何か理由があってのことでしょう」

(あーあ、最終的に助言しちゃったな~親バカなのかな?私って)

しかしお空の表情は晴れなかった

「でも…怖い」

お空のいつもの元気はどこへやら

俯いて呟くように本音を溢した

(お空がここまで…あぁ明日は大嵐が来るの?それとも天変地異が起こるの?)

彼女の主ですら血の気が引くほど悩みようだった

「と、とにかく、貴方がそんなんでどうしますか、霊夢さんと会うときは絶対に笑って会うって言ってたの忘れたわけではないでしょ?…もう一度よく探して、それでも居なかったら…私が見つけてあげます」

「は、はい」

「元気を出して、もう少し頑張ってみましょう、ね?お空」

お空は頷くとさとりの部屋から出た

すぐに背後から声がした

「早く告白しちゃえばいいのにね、霊夢もお空も」

「こいし…寂しくなりますよ?」

「それでお空が幸せなら私はいい」

「強がりですね…こいし」

さとりが振り替えるとそこにこいしの姿はなかった

「まったく…これ以上、読めない人が増えるのは止めて貰いたい物です」

 

 博麗神社

「兎に角、異変と言えばここだろう」

「そうですね…霊夢さんなら何か知ってるかもですし」

博麗神社の石段を小町と美鈴が登る

「おや?珍しい先客が居たもんだ」

「貴方はさとりさんの所の…」

神社のお賽銭箱の前に地べたに座り込んだお空が居た

「えっと…小餅とみすずだっけ?」

「小町と美鈴だ、本当に鳥頭だねぇあんた」

「悪かったね…」

いつもの勢いが無く困惑する二人

「あの…霊夢さんは?」

「…居ない…どこにも…居ない…」

絶対自分の中で泣かないと決めていた博麗神社の賽銭箱に涙を溢した

それは決して鳥頭で決めていた事を忘れていた訳ではなく不意にお空を襲った巨大な喪失感によるものだった

美鈴はおろおろしながら絞り出すように言葉を選び謝罪の言葉を口にした

「えっ?あの、えっとなんか…すみません」

「なんでみすずが謝るの?、あたしが…ただ泣いてるだけなのに…」

「私は美鈴ですよ、とりあえずハンカチで涙拭いてください」

「落ち着いてからで良いから事の経緯をあたいに聞かせて貰えるかい?」

お空がこくりと頷いた

二人は安堵の表情になる

 

  少女説明中

 

「そうかい…霊夢がねぇ」

「あたし…嫌われているのかな?」

「そんな事ありませんよ、きっと霊夢さんもお空さんのこと、想ってますよ」

少しずつだがお空に笑顔が戻ってきた

「…とにかく、霊夢を探さないとだねぇ」

小町の言葉のすぐあと、スキマが空いた

「!!」

お空がそのスキマに魅入る

「あのスキマ妖怪が近くにいるのかねぇ」

「紫さんですか…苦手なんですよ、あの人、何を考えているかまるで分からないし…」

「向こうから霊夢の声がする…」

「「えっ?」」

お空がスキマに走って行った

「ちょっと!待ってください!お空さん!」

美鈴と小町が急いでスキマに近づくもあともう少しの所でスキマが閉じてしまった

「くそっ!」

「お空さん、どこに連れていかれたのでしょうか…」

「分からない…けど今は無事を祈るしかない…」

美鈴は静かに頷いてスキマのあった所を見つめた

 

 外界 某病院

状況は膠着状態、メリー、カオルともに黙ってしまっている

そして霊夢も病室に入れずにいた

「…はぁ」

霊夢のため息に反応するかのようにスキマが開いた

(スキマ?紫かな?)

中から出て来た人物に大声が出る

「霊夢~!!!」

「お空!?どうしてここに?」

「博麗神社に居たらねスキマ?が開いてその中を通ったら霊夢がいて…」

ふとお空が霊夢から離れる

「ねぇ、霊夢、あたしの事…嫌い?」

「えっ?ど、どうしてそんな事聞くの?」

「だって最近、遊んでくれないし…姿も見せてくれなかった…あたしの事、嫌いになったからなんじゃないの?」

「…違う…私はただ…」

「こんなところで何してるんですか?」

霊夢の言葉を遮ったのは病室から顔を出したメリーだった

「えっ?あっいや…その…」

「…何が違うの?」

「メリー、詳しく話してる暇はないの、ごめんなさい、これが終わってからゆっくり説明させて…あっ、私、八雲紫の友人だから」

「?…まぁ分かりました」

「お空、場所変えよう」

「うん」

 

近くの休憩室

「…お空、よく聞いてね」

「うん」

「私たち会わなくなって何週間経った?」

「分かんない、けどすごく長い間」

「その理由は…ね…それまではお空のこと気が合う友達って思ってたの…でもずっと会ってるとね、なんか胸の奥が熱くなったり時々、鼓動が早くなったりすることがあったの…これが何なのかわからなかった…魔理沙やパチュリーに相談してこれが恋って事に気づいたの…怖かった…この感情のせいでお空に嫌われると思ってしまったのよ…だって変じゃない?私もお空も女なのに…恋だなんて…それで逃げてたんだと思う」

「…」

「言い訳にも…ならないよね…」

「…だったらあたしは…霊夢のことずっと前から好きだったのかもね…」

お空がニコリと笑って答えた

「嫌いになんてならないよ、あたしは何があっても霊夢の味方だもん」

「お空…なんだ、二人共、要らぬ心配だったのね…考えすぎて損しちゃった」

「霊夢?どうして泣いてるの?」

お空に聞かれるまで霊夢にも分からなかった

頬に涙が伝っていたのだ

「あれ?、なんで?なんで止まらないの?悲しくないのに…嬉しいはずなのに…」

「…たまには…泣いても良いと思うよ、だって霊夢ずっと笑ってるもん」

「あんたにっだけはっ言われたくないっ」

「うん、そうだね」

お空は霊夢を残して席をたった

霊夢はお空の気遣いに感謝しつつ

突っ伏し声を圧し殺して泣いた




六話いかがでしたか?
空霊って珍しいと思うんですよ、お気に召しましたか?
趣味で東方の小説は書いていたりするのですが
空霊は初めて書きました
少しお空が大人っぽ過ぎるかな?と後悔中です
さて次回ですがまだ構想も出来てません
気長に待って戴けたらうれしい限りです
こんな未熟者の小説ですが最後まで御付き合い
宜しくお願い致します
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