サイヤの下級戦士が幻想入り   作:霧雨悟空

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学生最後の夏休みも最後で、明日からはまたいつもの生活です
頻度が減ろうが、きっちりやり終えたいところですなあ(^^;

では、今回もお楽しみあれ~


広がる桃色の花びら

幻想郷から失われつつあった春。

そんな出来事もなかったかのように解決され、辺り一面すっかり桜の花びらが舞っていた。

 

 

 

そんな桜の舞う博麗神社で、今日もまたバーダックたちは鍛錬していた。

サンドバックこと弟子こと、霊夢と一緒に。

バーダックは特にアドバイスもせず、ただひたすらに攻撃を打ち込み避ける。

霊夢も、そんな彼のやり方を日を追うごとに理解してきたのだろうか。

ただサンドバックにならず、ついていけるように頑張って攻撃をしてみたりしていた。

 

「今日もオレの勝ちだ」

仰向けに倒れた霊夢の顔面スレスレに左拳を近づけ、勝利宣言を発する。

いつもそんな調子である。

 

 

「ちょっとは加減してよね。ただでさえ一発が痛いのに、傷が日ごとに増えるんだもの。

治るものもむずかしくなっちゃうわ」

擦りむけ程度だが、実は至るところにケガをしていたりするのだ。

 

「すまんな、オレは加減するのが難しいタイプなんでね。

ケガ程度で文句を言うなら、もっと腕を磨いてから言いな」フンッ

「まあ、生活に支障はないからいいけど・・・次からは気を付けてよね」

常に持ち歩いている絆創膏と湿布をつけながらグチグチ文句を言う霊夢であった。

 

 

ー翌日

「ねえバーダックさん、今日はお花見に行ってみない?」

「急になんだ」

「毎日訓練ばかりしていたら、頭も脳みそも筋肉でムキムキになっちゃうでしょ?

たまにはリラックスするのも大切だと私は思うわ」

ちょっとでも休みたい口実が欲しいのだ。ついでに・・・である。

 

「そうそう、私みたいに色々と飛び回ってみたりな」

「・・・どうも」

もう一人の女性と一緒に箒に乗って飛んできた魔理沙。

そんな彼女と一緒に乗ってきた女性の名は、アリス・マーガトロイド。

彼女は人形を操る魔法使い。かなり昔の話だが、魔界で育ったとも言われている。

過去の経験から、彼女はあまり本気を出さないのだ。

 

 

「またそうやって~・・・アンタもどうして急に来たのよ」

「急に誘われたのよ。「暇に誘われたから、お前も誘われようぜ」ってね」

深いため息をつくアリス。

 

「まあまあ、そうお堅いことは気にせずパーッとやろうや!どーせ他の奴らも来るだろ」

「で、その花見とやらはなんだ」

 

「あ、そうそう。お花見ってのはな。こう桜が咲いてるところがあるだろう?

それを見ながら宴会とかやったり飯食ったりと色々やるんだよ」

「だから、こうやってお弁当も持ってきたりも出来るのよ」

急に出てくるように咲夜もやってきた。主やパチュリー、門番とともに。

 

「普通の人間ではまず呑めない味わえないお酒や魚のお刺身もご用意しております。

お詫びの印としてどうぞお召し上がりください」

妖夢も、まだ傷の完治してない幽々子と、知人である八雲紫とその式神たちを連れてやってきた。

幽々子は、バーダックの顔を見て震え怯える。相当のトラウマなのだろう。

その他妖精もぞろぞろ、がやがやと集まってくる。

 

 

 

「お花見ですよーッ!」

 

 

 

始めはフンッとつまらなそうに鼻を鳴らしていたバーダックだったが、会が進んでいくにつれてだいぶ慣れたのだろうか。

自然と混ざってメシを貪っていた。

サイヤ人の欲は戦闘とメシ。この2強なのだ。

 

「えへへ~バーダックしゃ~ん。」

酒には強いほうではあるが、冥界特有の酒ですでにべろんべろんに酔っぱらっていた霊夢。

そんな彼女は、食事中のバーダックの肩によりかかった。

 

「なんだよ。メシの邪魔するんならあっち行け」シッシッ

「やだ~冷たいわ~。」

それでも寄りかかるのをやめない霊夢。そんなに構ってほしいのだろうか。ネコかてめえは

 

 

 

「zzz・・・う~ん。」

「結局寝やがるし・・・なにがしたいんだこいつは」

「あら、今日ばかりは霊夢のそばにいてやってはどうでしょうか?

あなたも毎日訓練ばっかりで、それ以外でそんなに霊夢のこと近くで見てるわけじゃあないでしょう?」

咲夜も少し酔っているが、そんな彼らを見ていてちょっとだけムッとする。

しかし、そんな素振りを見せずに身を案じる。

 

「へっ、オレが連れ帰って一緒に寝てやれとでも言いてえのか?そんなもん御免だ」

「なら私があなたの代わりに霊夢と一緒に寝るわよ」

と、紫がからかうように言う。

 

「あっそう、ならお前にお願いするかな。少なくともオレなんかよりよっぽど適任だと思うがよ」

「紫さま。とあるお方からご連絡を承っております。このへんでお開きになってください」

彼女の式神、藍からそう言われ、がっかりそうにして帰る紫。

 

「あら残念。では霊夢のことはあなたにお任せするわ。じゃあね~」

スキマを開き、手を振りながら立ち去っていく紫たち。

それを見て、やはりイライラが増してしまうのであった。

 

 

 

会もお開きとなり、片付けは博麗神社にすべてお任せのかたちでみんな帰っていった。

魔理沙は、今日は神社に泊まって明日片づけを手伝うらしい。

 

このまま置いて帰っても良かったが・・・

結局酔って寝た霊夢を連れて帰ることになったバーダック。

魔理沙があらかじめ用意していたのだろうか。偶然布団がすぐ近くにあったので、放り投げるようにして霊夢を下ろした。

 

「やれやれ・・・とんだ災難だ。あのくそ婆いつか憶えてろ」

聞こえないように紫に愚痴を吐き捨てる。

 

 

バーダックも自分の寝室に戻ろうとする。

すると、ゾンビのようにうめきながら起き上がる霊夢の姿が背後にあった。

「ろ、ろこにいくの~?わらしのそばにいてよぉ~」

ひしっと、バーダックの背中に飛びつく。

 

「おい、まだ酔っぱらってんのか?オレの気が変わらんうちにさっさと寝ろ」

頭をつかんで無理やりひっぺがそうとするが、結構な力で抱きついているので、なかなか離れない。

 

「にゃによ~・・・こうしてせっかく二人の夜を演出できるのに・・・勿体ないれしょ」

唐突に赤面になる霊夢。

こいつ本当は酔っぱらってないんじゃあないのか?

 

 

霊夢はそのままバーダックを内側から押し倒し、イケナイ姿勢になっていた。

「いい加減に離せ。今ならまだ顔面パンチかげんこつで済ませてやる」

「イヤよ。だってこのまま・・・」

上着が外れ、さらしを巻いた肌が露わになる。

バーダックの背からするりと脱出し、床ドンの工程で腹筋にまたがろうとする。

 

「さあ、バーダックさん・・・」

キスでもする気だろうか。そうはさせまいとバーダックは霊夢の顔面を抑える。

ちょっとでも気を抜けば何をされるかわかったもんじゃない。

 

 

 

 

「なあ二人とも、明日のことなんだけど・・・さ・・・ッ!?」

魔理沙が見たのは、霊夢が攻めの姿勢でバーダックにキスしようとしていた場面だ!

 

彼女から見た視点では、バーダックが霊夢にイケナイことをしてるようにしか見えなかった。

別にそんなことをするような男ではないと分かっているのに。

でもそれにしか見えず、なにを発したらいいか分からなかった。

 

 

「ま、まあ・・・なんだ・・・その・・・お、お邪魔したなッ!」すたこらー

(ちくしょう、私はまだ彼氏とかそんなのいないのにッ!私だってああいうことやってみたいぜ!)

すたこらと退散する魔理沙であった。

 

「さあ、邪魔もいなくなったから・・・今度こそ続きをしましょ」

あまりの展開なので、霊夢自身も色々とついていけてない。

しかし、酔った本能がそのままキスという行為を続けさせようとしていた。

 

「いい加減にしろよ」

霊夢の口元を抑えていた手を離し、頭突きをして気を失わせた。もうこのまま寝かせてしまうしかない。

寝床もなくなってしまったので、バーダックはこのまま寝ずにいつもの山奥で鍛錬しに向かった。

興奮で知らずのうちに鼻血の出ていた霊夢を置き去りにして。

 

 

 

 

そして夜が明けた。

酔いの醒めた霊夢はようやく目を覚まし、夜のうちに何が起こっていたのか分からずぽけーっとしていた。

身に着けているのはさらしと下着だけである。

 

「あー?いったいなにやってたのかしら・・・

あの亡霊どもが持ってきたお酒を飲んだあたりから憶えてないのよね・・・頭が二重に痛い」

それもそうである。

二日酔いに加えて、バーダックの頭突きがプラスされているのだ。

 

「お、おう・・・やっと目覚ましたか。さ、さあ。はやいとこ後片付けしようや」

昨晩の出来事を鮮明に憶えていた魔理沙は、申し訳なさそうに霊夢に言った。

「・・・?変なの」

 

 

当然ながら後片付けを手伝わず、いつものように鍛錬をするバーダック。

面倒事は嫌いなのだ。

 

「ふー!やっと終わったわね」

「約一名、手伝わないのがいたけどな」

時間は正午。それほどというわけでもないが結構時間のかかった後片付けであった。

 

「じゃあ私は帰るぜ。幸せになお二人さん・・・(ケッ)」

「?」

 

その日の夜、魔理沙の言動が気になった霊夢はバーダックに打ち明けた。

彼は馬鹿にするように昨晩の出来事をあっさりとバラし、辱めを受けさせたのは言うまでもない。

 

 

 

 

そして、酒の好む鬼の化けた霧を晴らし夜へと続く。

永い夜の始まり。竹林を照らす月の始まりだ。

その奥にある屋敷にいる女と玉兎たち。彼女たちもまた、その月を見る。

虚の月なのか、それとも真の月なのだろうか。




萃夢想すっ飛ばしで永夜抄です(^^;
極力削れるところは削って楽しようというスタンスなので・・・
(東方本編の中身もほとんどすっ飛ばしてるのにね)

まあ、もともと短編で済ませたいつもりでやってるので・・・
やるとしてもゲーム本編の内容でストーリーが進む感じでしょうか。
バーダックは一人で突っ走る性分なので、誰かと組むといったイメージはなさそうですし(^^;


では、また次回お会いしましょうか
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