サイヤの下級戦士が幻想入り   作:霧雨悟空

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このころ少しずつ動画へのやる気を取り戻しまして、今月中には出せたらいいなと思ってます(^^;
では、今回もお楽しみあれ~


湧き出るお互いの闘志

博麗神社を倒壊させた天人、比那名居天子に勝利し、罰として鬼とともに神社を再建させた。

数日もするとすっかり元の姿を取り戻し、季節は冬へと移り変わるのであった。

 

相も変わらず分社目的で博麗神社にやってくる者もいるが、それでも神社としての機能は存続できているので問題はなかった。

お賽銭も微量ではあるが入るし、たまにお裾分けを貰うこともある。

結構裕福な生活を送れている霊夢とバーダック。

そんな彼らには、かなり深刻な問題があった。

 

それは、霊夢が一番気にしている参拝客の減少であった。

季節も辛いものとなり、足が遠のいているのだ。

バーダックにしてはどうでもいいことではあるのだが。

 

 

 

そんな霊夢は、面倒な雪かきと雪だるま作りをしながらぶつくさと今後のことを考えていた。

「う~ん、このままだとまた前みたいにあまり人が来なくなってしまうわ・・・

ただでさえ守矢のやつらと信仰で争ってるってのもあるのに~」

 

「信仰か、オレは神とて信じないが・・・お前らにとっちゃ大事なもんなんだろうな」

「それはそうよ。あなただって外の世界じゃ神様はいるはずでしょ?

だったら、あなたも神社で正式に働くってことも考えないと。ここの宮司さんとしてね」

 

「なっ・・・」

「でないと、あなたもし無事に外の世界に帰ったとしてもプー太郎よ」

「オ、オレがお前みたいな恰好をしろとでも言うのか?そいつは御免だ」

(誰もこんな私みたいな腋の空いた巫女服を着ろって言ってないんだけどね)

霊夢は、背後にあるいつの間にか仕立てていた宮司の服を隠しながら呟いた。

 

「何か言ったか?いずれにせよオレはオレのままでいたい」

「あらそう、それはご自由に!」つーん

 

 

 

すると、神社の裏側から何か音が聞こえはじめてきた。

まるで、湯がブクブクと音を立てて沸いてるかのような音が。

 

そして、そのなにかは勢い強く噴き出した。これは間欠泉だ!

「な、なんだ!?急に揺れたと思ったら水が地下から噴き出してきたぞ!?」

バーダックは驚いていたが、霊夢はその間欠泉をじーっと睨むように見つめる。

 

間欠泉には、なぜか怨霊も混じっていた。霊夢はその光景を見逃さなかった。

だが、それと同時になんだか嬉しそうだ。

 

 

「これは・・・はっ、ひょっとしたらこれを利用して温泉を・・・

そうすればこの寒い時期やどの季節でも参拝客がここにも来るはず!・・・わくわく」

商売に利用する巫女。どうも意地汚い。

 

「バカ、そんなことよりも・・・お前、気がついてるだろ?あの噴き出す湯みてえなのは異常だとな。

もしかしなくても・・・異変の前触れ・・・じゃないのか?」

 

「ご名答よバーダック」にゅるん

どこからともなくスキマから現れたのは八雲紫。ついでに伊吹萃香と射命丸も追うようにやってきた。

「魔理沙はすでに地下へ向かったわ。あなたたちにもすぐ向かってもらうわよ」

 

「む、つまりはこいつと一緒にその・・・間欠泉とやらが噴き出た場所へ行けってんだろ?

何度でもいうぞ。オレは他人と同行なんざごめんだ」

「そう言うと思ったわ。だから・・・はい、二人にはこれをあげる」

紫が彼らに渡したのは、拳一つ分の陰陽玉だ。

 

 

「これはね、地上の人や妖怪とどこでも通信会話ができるようになっているの。

外の世界で言う、いわゆる携帯電話というやつ。」

「携帯電話だと?(そういえば、スカウターも通信機器の役割を果たしていたが・・・

あれと似たようなものなのか)」

中身が機械になっているのか、強引にこじ開けようとするバーダック。

 

「あやや、これはまた野蛮なことをしますねえ」

「ほんと、あたしら鬼と同じようなことするもんだね。ひひっ」グビグビ

「ちっ、硬くて開けられたもんじゃねえな」

諦めて素直に受け取ることにした。

 

「霊夢にも・・・はいどうぞ」

「これで、この神社からでも私のいる地点へ話しかけられるのね。なんだかストーカーみたい」

霊夢は受け取りながら、気味悪い感じになった。

 

 

 

神社の裏側には大きな穴が空いていた。おそらく間欠泉が噴き出たところのすぐそこだ。

地下へはここから行けるようだ。

 

「おそらく、あの間欠泉に怨霊を混ぜて噴き出させたやつが犯人ね。

間欠泉が止まっても止まらなくても、そんなことはどうでもいいとして・・・

早いところ切り上げて温泉にでも浸かっちゃいましょ。ね、バーダックさ・・・あれ?いない」

 

「悪いが一足先に行かせてもらうぜ。要するにいつもみたいにぶちのめせばいいのだろ?

今回も一番乗りで強引に解決させてもらうぞ!」

霊夢の話を聞く気もないので、バーダックは霊夢が浮かれてる間に地下へ降りていた。

 

 

「・・・うん?あの蜘蛛の巣みたいなのはなんだ?」

バーダックは、地下へ通じる穴の深く深くへ降りていく途中で蜘蛛の巣を見つけて止まった。

そこには、伸びかけている少女二人の姿があった。

 

「あ、あの人間魔法使い強いよ~・・・およ、あんたも人間?」

「なるほど、魔理沙にやられたか・・・」

「お兄さんも地下に行くのね?そいつはやめといたほうが・・・ほげえっ!?」

 

「悪いができない相談だ。お前さんにはここで当分お昼寝してもらうぞ」

土蜘蛛妖怪の忠告など聞き入れもせず気絶させてさらに深くへと向かっていく。

 

 

 

地下の奥深くまで着いた。すぐ近くには橋もある。

おそらくそこからまっすぐ進めば何かがあるのだろう。

バーダックはとりあえず橋を渡ることにした。一人を徹底無視して。

 

「・・・フン」

なにか嫌な視線を感じたが、相手にするだけ無駄だと感じてそそくさと足を運んだ。

 

「うぐぐ・・・私を無視して先に進もうだなんて・・・!その精神が妬ましいわ・・・」

水橋パルスィ、このセリフ一言だけでリタイア。

地団駄踏みながら歯ぎしりし、ヒステリックな叫びをあげていた。

バーダックは肩を竦めて鼻を鳴らした。

 

 

 

さらにさらにまっすぐ進むと、そこには地下の街があった。

こんなだだっ広いところに独自の街があるとは・・・

バーダックは目をぎょっとしながらそう思った。

 

「やあ、あんたが噂のバーダックってんだね?」

すると、一本角の生えた、がたいのいい女が盃を持ちながら話しかけてきた。

「あたしは星熊勇儀。ま、鬼の四天王の一人さね。よろしく」

 

「鬼の四天王だと?ならお前・・・伊吹萃香っての知ってるだろ?」

「萃香?あいつ最近見ないと思ったら外にいるんだね。もちろんたまにここには来るけど」

「なら話は早い。どうだ?オレと勝負してくれないか?」

 

「おお、人間のくせに大した根性だね。あたしはそういうやつ嫌いじゃないよ。

けどね・・・売られたケンカは買ってやらなきゃ華がないからねえ!」

勇儀は盃を持ちつつ戦うようだ。

 

 

「いいかい?まあ、あたしは絶対に負けることはないが・・・

この盃から一滴でも酒をこぼせばあんたの勝ち。それでいいだろう?」

 

「随分と余裕あること言ってくれるじゃねえか・・・いいぜ、やってやる!」

「あんたは肉弾戦が得意そうだね・・・せいぜい楽しませておくれよ!」

お互い構える。

その様子を、勇儀と絡んでいた街の人々も静かに見つめていた。

そして、遅れてやってきた霊夢も気づかれないように彼を応援することにした。

 

 

 

「「いくぞッ!!!!」」

 

 

 

先に勇儀から左拳を仕掛ける。

バーダックは紙一重で躱し、左足で蹴りを決めようとするが、右膝で受け止められる。

「おお、なかなかの強さね」

 

「へっ、そんなすぐに褒めたところで勝負は決まりやしねえんだよ!」

右膝蹴りで一瞬怯ませる。

その隙に間合いを取り、どう打ち倒すか考える。

 

勇儀はすぐに体勢を立て直し、バーダックにとびかかるようにラッシュを仕掛ける。

(さっきもそうだが、こいつは攻撃防御全てにおいて強い・・・さすがは鬼なだけのことはある)

「ほらほらどうした!さっきから避けてばかりじゃあんたは勝てないよ!」

「言われなくても!」

バーダックも防御を捨てて攻撃に転じる。

拳と拳、足と足が交じるように一撃が火花を散らすように激しい。

 

「すごい・・・あの勇儀さんとまともに戦える人間なんざ初めて見たぞ!」

「それだけじゃない!あの男、勇儀さんをわずかだか押してきているぞ!?」

街の人々が騒ぐ。これほどまでの戦いを見られるなんて今後二度とないだろう。

 

霊夢も同じだった。久々に見る側としてバーダックが誰かと戦う姿を見て興奮していた。

(あれが・・・あれが彼の本当の戦いなのね・・・私なんかじゃとても真似できない)

「がんばれー!バーダックさーん!!!!」

 

 

その様子を紫たちは声だけ聞き取っていた。

「ありゃりゃ、勇儀と会ってしまったんだね。こりゃアイツも勝てないかも?」

「いいえ萃香・・・そんなことはないわ。彼は勝てる。きっとね」

 

 

戦いが始まって数分後・・・

バーダックと勇儀はお互いぼろぼろになり疲れ果てていた。

おそらく次の一撃で勝負は決まるだろう。もう酒が零れることなんて考えない。

鬼として、一撃で勝負を決める。

 

お互い拳を顔面へ向けて繰り出す。

 

 

 

 

 

・・・・・・勝負はついた。

 

 

 

 

 

「う~ん、今回はあたしの負けみたいだねえ。へへっ・・・」

 

「おいおい、あの勇儀さんが負けるだなんて!?」

「だけど・・・二人ともすごい戦いだったぞー!いいもの見せてくれてありがとうよ!」

人々は二人に手厚い拍手を送った。

人間でありながら、鬼を追い詰めたバーダック。そして、それに恥じぬ戦いを見せた勇儀。

これだけでも噂はきっと持ちきりになるだろう。

 

 

「良い勝負だったよ。負けちまったけどな」

「フン、そいつはどうも。お前の攻撃がまだ響いてるけどな」

「そうかい?・・・フフフッ」

「・・・フッ」

 

バーダックと勇儀は笑い合った。

勇儀は自分と同じような戦闘狂は萃香くらいしかいなかったので、嬉しかったのだ。

バーダックも、サイヤ人としての本能を嬉しさが勝ち誇っていた。

 

 

「さて、あんたたちの目的はここのさらに奥にある地霊殿だろ?

あの魔法使いも向かってったから、すぐに後を追うといい」

「たち?」

「おや。あたしが気づかないとでも?ずっと前からあの紅白が見ていたよ」

 

「あら?ば、バレた?」

霊夢はあたふたしながら出てきた。

 

「本当ならあんたとも戦いたいところだが・・・そこな男に免じて見逃してやるよ。さあ、先に進みな」

「へっ!?あ、ありがとう・・・それじゃ、行きましょバーダックさん」

霊夢はバーダックの腕を引っ張りながら子供のように走る。

 

 

 

 

 

地底に佇む宮殿、地霊殿。

そのさらに先にある旧地獄と呼ばれる場所に異変の元凶がいた。

彼女は、神である八咫烏を我がものとし、地底の動物の中でも最も強い鴉となっていた。

目的は、その力を地上で披露し、新しい灼熱地獄へと変貌させようというのだ。

 

これからその目的を阻止されるなどと思いもしないのだ。

いくら力が強くても、頭脳が弱くては話にならないのだから・・・




短めながらも、なんとか久々に戦闘描写を表せたのでよしとしましょう(^^;
で、動画本編ですが、ただいま熱血制作中でございます。
十月にはと言いましたが、年内には遅くても出せれば、と思ってます(ぉ

では、また次回お会いしましょうか
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