あらかじめご了承下さい。
異世界・・・ハルケギニア、今そこは未曾有の危機に瀕していた。
巨大なドラゴンによりアクアレイアの町並みは火の海、もとい焦土とかし逃げ出す人々はひたすら混乱していた。
この竜を討伐するべくロマリアを主体とした連合国軍と後に英雄と呼ばれる一人の剣士、二人の担い手が死力を尽くして魔法学園にて討伐をはたした。
時は流れそれから20年後・・・。
「おぎゃぁぁぁあ~」
ある屋敷の寝室から赤ん坊の泣き声が鳴り響いている。
「おお!!生まれたか~」
腰に日本刀を携えた一人の剣士が寝室の中を覗きこんだ。
剣士は黒髪に黒い瞳、青と白いボロボロのパーカーの上にこの国で貴族の証であるマントを羽織っていた。
但し、普通の貴族は杖を携帯していたが彼は杖を持つことはない。
なぜなら魔法使い・・・この世界でいうメイジではないからだ。
メイジでない彼がどうして貴族の地位に就いたのかというと・・・とても長い長い話となるので省略するが今は彼とある女性との間に生まれた息子の話をしよう・・・。
寝室に入り生まれたばかりの我が子を見ると、剣士に似て黒髪、黒い瞳を受け継いでいるがただ一ヶ所だけ違うところがあった。
人間よりも長い―――耳だ。
剣士はフッと笑い赤ん坊の頭を軽く撫でると隣のベッドに寝ている赤ん坊の母親に声をかけた。
「大丈夫か?テファ?」
テファと呼ばれた一人の金髪の美女は出産直後で疲れていたが微笑みながら返事を返す。
「ええ・・・大丈夫ですよ、サイトさん。」
テファとサイト・・・彼と彼女は仲間達とともに世界を救い、今は文字通り平和な世界で暮らしていた。
黒髪の剣士の名はサイト・シュバリエ・ド・ヒラガ・ド・オルニエール。
金髪の美女の名はティファニア。
そして、まだ今は帰って来ていないがサイトの正妻・・・ヴァリエール公爵家の三女でティファニアと同じくある特殊な系統の担い手とサイト専属メイドのシエスタとその子供達で暮らしていた。
ティファニアはアルビオン王家の最後の血を引く為、普段は屋敷ではなくアルビオンの城で大臣を勤めるマチルダや一城勤めの兵士となった、かつての孤児達と暮らしていたが出産の為オルニエールで一月程滞在する予定となっている。
「よ~し~よ~し!!」
子供をあやすたびに揺れるバスト=『胸革命』は今も健在だ。
もっとも、サイトはそこに意識を集中させているとお仕置きというなの爆発に普段ならまきこまれるのだが・・・。
二つの月が輝いている。
そんな月を赤ん坊は物珍しそうに見つめていた・・・。
次話は主人公視点になる予定です。