インフィニット・ストラトス~Side Class-2~   作:貴武川 紗実

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お待たせしました(半年遅れ)


第13話 VSラウラ・ボーデヴィッヒ 後半

 

「・・・ん・・・こ、ここは・・・?」

 

目が覚めると辺りは暗い所にいた。確か、ボーデヴィッヒのISが暴走し不気味な物体になって・・・そいつに飲み込まれたまでは覚えている。ぶつけた際に肩を強打し未だにズキズキ痛む・・・。とりあえず探索しよう。そして彼女が恐らくどこかにいるはずだ。

 

「うげぇ・・・気持ち悪いな。うおっ!?」

 

歩くたびにグチャ、グチャと地面が鳴る。昔やってたホラーゲームのような感覚だ。時折、激しい地響きが起きて足元がふら付いたりした。

 

「うわああああああああああああああああああああっ!!!!」

 

しばらく進んでいると奥から叫び声が聞こえ、俺は急いで向かった。進んだ先はやや広い空間に出た。そこにボーデヴィッヒが蹲りながら叫んでいた。

 

「お、おい。大丈夫か?」

 

蹲っている彼女を起こそうとしたが、睨み付け襲いかかってきた。体勢が悪く回避が出来ず馬乗りにされてしまった。赤い右目と金色に輝く左目のオッドアイの容姿の彼女は悪魔のような血相で「ウウウ・・・」と獣めいた声で呻きながら拳が飛んできたので咄嗟にガードした。激痛が走ったものの彼女の勢いは止まらなかった。

 

「や、やめろボーデヴィッヒ!ぐっ・・・!」

「黙れ!貴様のせいで・・・貴様のせいで・・・」

 

と、自身のISスーツに隠していたサバイバルナイフを取り出した。こ、こいつ殺す気かよ・・・この状況逃げられない・・・

 

「これで終わりだ。コンラッド・バクスターァァ!!!」

 

右手に構えたナイフで刺そうとしてきた。最悪、腕で最小限に抑えるため両腕で体を守った。その時だった!

 

 

 

キィィン!!

 

 

 

 

――ガンッ!!!

 

 

 

「なっ!?」

「・・・え?」

 

ガードしていた俺の右腕にはISの装甲が展開しナイフをしっかり止めていた。

 

「部分展開・・・!?ぐあっ!」

 

思いもしなかった出来事に茫然としているボーデヴィッヒを蹴飛ばし数メートル先まで吹き飛び倒れた。俺は部分展開したISを解除し、立ち上がった。そして、痛む両腕を庇いながら彼女のもとへ向かった。

 

「・・・痛っ・・・もういいだろ。もうやめよう」

「まだだ・・・貴様を倒し、織斑一夏も倒しあの人に認めてもらうまでは・・・」

「千冬さんか?」

「気安く呼ぶな!!」

「いい加減にしろ!!!!」

「!?」

「俺を倒して一夏も倒す?で、千冬さんに認めてもらう?それじゃ無理だな。お前がやってることはただの暴力だろうが」

「ぼう・・・りょく・・・」

「今までの行い振り返ってみろよ。一夏に何した?鈴ちゃんやセシリアさんに何した?」

「・・・」

「それに、もしだな。もし俺らを倒したところで千冬さんが褒めてもらえるとでも?また教官として戻ってくれるとでも?それは無い話だ」

「では・・・私はどうすればいいのだ?」

「簡単な話。今までやってきたことを全て謝ってイチからやり直そう」

「くっくっ・・・ううっ・・・」

 

ボーデヴィッヒは突然泣き出した。自分がやったことを今になって気づいたのだろう・・・。

 

「あーもう泣くなよ!ほら!」

 

俺は倒れこんでいた彼女に手を差し出した。無言で掴んで起き上がったが、彼女の顔は先ほどとは全くの別人のようなキラキラした顔に変わっていた。

 

「折角の綺麗な顔が台無しだよ」

「き、綺麗・・・私が?」

「あぁ。オッドアイとか良いじゃないか」

「ふ・・・ふふ・・はははははっ!」

 

喜んだのだろうか、今度は笑い出した。

 

「一つ聞いていいか?」

「何?」

「どうして私にそこまで優しくする?あれほど酷い事をしたのだぞ!?お前を殺そうとまでしたのだぞ!?」

「さぁなー。でも、君と戦って終わった後はもう復讐したいって気持ちが晴れたのさ」

「なるほど・・・確かにお前は強かった。何故なのだ?何故男は使えないISをここまで使いこなせた?」

「強くはないよ?ただ、自力で学んだといえば学んだけど一番大事な物を背負ってたからかな。」

「大事な物?」

「あぁ。それは友達だ」

「友達・・・」

「今回の大会も鈴ちゃんやセシリアさん。そしてティナや俺を支えてくれた人の思いを背負って君と戦いに挑んだのさ」

「・・・」

「けどもうこれからは友達だ・・・ボーデヴィッヒ」

「ラウラだ」

「え?」

「ラウラだ。今度からそう呼べ」

「分かった。改めて、よろしくなラウラ」

「こ、こちらこそ。私も呼びを変えてもいいか?」

「あぁ。皆からはラッドって呼ばれてるけどそれでもいい――」

「師匠」

「・・・は?」

「師匠だ。お前は私に大切なことを教えてくれた!だからこれからは師匠と呼ばせてもらう!」

「え、えぇ・・・」

「異論は認めん!これから――うっ」

「おい?大丈夫か?」

 

と、ラウラがいきなり倒れこんだ。息はしているようだから気を失っただけだった。俺は彼女をおんぶするように運んだ。その時――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――ゴゴゴゴゴゴゴゴッ

 

 

 

 

 

 

また激しい地響きが起きた。だが今回はいつもと違う。近くの壁から光が射して俺たちを包み込んだ。暫くすると不気味な場所から先ほどまでいたアリーナに戻ってこれた。

 

「も、戻ってこられた・・・!」

「おーい!大丈夫かー!?」

 

近くにいた一夏が駆け付けた。その後を追うようにシャルル、ティナ、箒がやってきた。

 

「ラッド!心配したぞ!」

「良かった・・・無事で・・・!」

「そうだな。所でそいつは・・・?」

「あー暴れまくって気を失ったみたいなんだ。一夏、医務室まで運んでくれないか?」

「え?俺が?」

「大丈夫だ。もう襲ったりしないよ」

「本当か?」

「本当だ。ちゃんと叱っておいたさ」

「叱ったって・・・じゃあ、お前を信じるぜ」

 

俺は彼女を一夏に預け、アリーナを去った。俺がいない間の状況をシャルルたちに聞いたら不気味な物体は現役時代の千冬さんに化けたそうだ。で、一夏がそれを倒し現在に至ると。

 

「まぁこれで一件落着っと・・・い゛っ!」

 

今の今まで我慢していたが割と激痛が強くなってる気がしてきた。

 

「え、腕やばいじゃん!何があったんだよ!?」

「ラウラを抑えようとしたら逆やられちゃってね・・・」

「ラッドも診てもらったほうがいいよ!」

「あぁ・・・結構痛てぇし行ってくるよ」

 

俺も医務室へ向かうことにした。

 

 

 

 

「んー両腕にかなり大きい打撲だね。幸い骨には異常は無かったよ」

「あー良かった・・・」

「無理は禁物だよ。念のため痛み止め打っておこうか?」

「お願いします」

 

あれから数分後、医務室へ向かい蛇島先生に診てもらった。大ケガまでは至らなかったが暫く安静と模擬戦を含めたISの使用は禁止された。痛み止めの注射を打たれた直後だからまだ両腕がズキズキ痛む・・・。

 

「しっかし、また恐ろしい事が起こったねぇ。まさか彼女にVTシステムが埋め込まれてたなんて」

「VTシステム?あれって・・・」

 

昔、独学で学んでいた時にふと思い出した。VTシステム・・・人の動きをトレースするシステムであまりにも危険ということで条約で禁止になったものだ。

 

「うん。よく知ってるね」

「これでも独学でやってましたから!」

「そうかい。でも、これ以降は封印すると彼女も言ってたよ。何でも千冬ちゃんに言われたらしいよ」

「あー・・・流石の尊敬する人に言われたらいいえとは言えないですもんね」

「そうそう。僕も診たけど彼女、以前と比べて丸くなった感じがするよ。何したんだい?」

「ただ叱っただけですよー」

 

笑いながら語ったがあの時部分展開しなければ確実に彼女に殺されていた。そう思うと、こいつには感謝しないとね。

 

「ところでひとつ質問なんですけど」

「何だね?」

「VTシステムは条約上禁止じゃないですか。けど、俺のISの能力は大丈夫なんですか?能力も似てる面もあるし・・・」

 

俺が聞くと蛇島先生はメガネをクイッと上げた。

 

「その点は大丈夫よ。武器複製とVTシステムは似てるがプログラムは全くの別物。仮にどこかの国のお偉いさんや企業が文句言って来ようとしても何も心配はいらないよ。この学園にいる限り保護されることは保障されてるしね。」

「それなら良かったです」

「それに・・・君は僕のとって大事な生徒であり貴重な男子生徒だからさ」

「ありがとうございます。あ、じゃあ俺はこれで」

「うん。またね」

 

俺は医務室を出て外へ行き、公園のベンチで座って空を見上げた。

 

「今日だけでめちゃくちゃ疲れた・・・」

 

と、目を閉じながら大きく深呼吸した。スゥーッ・・・日本の夏がもうすぐだってことだけど、夕方はまだ快適に過ごせる。心地よい風を感じ終え、立ち上がろうとした時だった。

 

「だーれだ?」

 

突然目の前が真っ暗になった。誰かが手で目を塞いでた。声は見知らぬ人だが肌の感触は何となく思い出した。

 

「簪ちゃん・・・じゃ・・・ないか」

「惜しい」

 

そう言われ手を振りほどいで声の主を見た。

 

「だ、誰だ・・・?」

 

全く知らない人だった。いや、微かに見覚えはある・・・入学した時生徒会のビデオレターにメンバーの一人としていたのを思い出した。水色の髪色、赤色の目、胸元のリボンからして2年生の人だ。そして簪ちゃんの答えが惜しいと回答だったから恐らく・・・

 

「も、もしかして簪ちゃんのお姉さん・・・?」

「当ったりー!」

 

どこに仕舞っていたのか、扇子を開いて【正解!】という文字が書かれていた。

 

「いやー簪ちゃんがいつもお世話になってるわね」

「いえ、お世話というか・・・ただの友達ですよ」

「そう。まぁでもあの子はシャイな子だから感謝してるわ。コンラッド・バクスターくん」

「え?どうして俺の名前を」

「そりゃ勿論よ。そ・れ・に、きみの活躍ぶりは生徒会に届いているわよ」

 

と、迫り耳元で囁かれた。急にされたのでゾクッとした。

 

「なぁんてね♪じゃ、またどこかで会おう!」

 

と言って去ろうとした。

 

「あ、あの!名前は!」

楯無(たてなし)更識楯無(さらしきたてなし)よ。以後、お見知りおきを♪」

 

そう言って彼女・・・楯無さんは学園に向かっていった。

 

 

 

 

ようやく自分の部屋に帰ってこれた。手前のベッドにはティナが寝そべっていていた。

 

「ただいまー」

「お、おかえりー。けがはどう?」

「打撲で済んだぜ。とりあえず安静だってさ」

「そっか。よし、じゃあ飯行こうぜ!」

「はいはい。ちょっと着替えるから待ってろ」

「うい」

 

洗面所に行き、お気に入りの黒いジャージに着替えた。この3ヶ月だけでいろいろありすぎた。俺がISを起動した事から1年間通っていた高校から日本にあるIS学園に転校せざるを得なくなり、一夏と2人だけの男子生徒だから居心地は悪かった。でも、ティナや鈴ちゃん。それに皆が優しくしてくれたおかげで俺はこうして今もこの学園でいられてる。

 

「おーい。まだかー?」

「もうすぐ行く!」

 

もちろん、1組の一夏、箒、セシリアさん、シャルル、そして・・・ラウラもな。あ、ダリルさん達も忘れちゃダメだな。

 

 

 

 

「えっ。決勝戦無くなった・・・?」

 

夜の食堂。俺とティナは一夏、シャルルと合流し4人テーブルに座って食べていた。テレビには日本のニュースが流れていたがほとんど興味が無い事ばっかだった。食べている最中にシャルルが決勝戦が無くなった話をした。

 

「うん。あ、でも女子たちが「せめて非公式でもいいから実現して欲しい」と学園側に懇願したみたいだよ」

「非公式って・・・そこまで見たいものなのか?」

「あれ見てみろよ」

 

とティナが指した所に女子生徒の集団がいた。こそこそと俺たちの後をついてきて見てたようだ。

 

「交際出来る夢はまだ途切れてないわ・・・!」

「チャンスは終わってない!先生たちも考えるって言ってたしね!」

「私は織斑くんとコンラッドくんの一騎打ちも見てみたい・・・!!」

「「「そ れ は 確 か に!!!」」」」

「じゃあ私たちも気合入れに行くわよ!」

「「「おーっ!!!」」」

 

女子集団はどこかへ行ってしまった。そういや何か優勝したら交際がどうとか言ってたなぁ。・・・俺は含まれてなかったけど。

 

「・・・って事だ」

 

納得させようとしてるティナ。

 

「あー・・・」

 

お察ししたシャルル。

 

「ん?んん??何?どういう事だ?」

 

何も理解出来て無い一夏。

 

「乙女たちは大変だという事だよ」

「大変?何が?」

 

(この唐変木めっ!!!何故分からん!!!)

 

心の中で叫び倒したところで箒がやってきた。ちょうど俺とティナは食べ終えたところだったから席を譲ってあげた。

 

「あぁ・・・すまないな」

「いいさいいさ。ごゆっくりー」

 

そう言って食堂を出て行った。部屋に戻り、俺は風呂の準備に取り掛かった。何せ今日は念願の大浴場解禁日だからな!ティナはシャワーする為に洗面所に向かった。準備を終え出ようとした矢先

 

「なぁ」

「ん。どうした?」

 

ティナに止められた。もじもじしながら何か言いたそうだったが・・・

 

「いや、何でもない。大浴場楽しんできなよ!」

「お、おう。行ってくるよ」

 

 

 

 

部屋を出て、1階の大浴場へスキップしながら向かった。1階のロビーの先を超えた所に大浴場の入り口がある。階段を降りて、ロビーに着いた所で2人組が駄弁っていた。

 

「おっ。今日のヒーローくんじゃねぇか」

 

ダリルさんだった。

 

「ダリルさん。お疲れ様です」

「今日は大活躍だったじゃん。やるなぁ」

「えぇ・・・ま、まぁそうですね。所で・・・何でいるの?」

 

ダリルさんと一緒にいたのはラウラだった。

 

「まぁ・・・人生相談?こいつも色々苦労してたんだぜ」

「はぁ・・・」

「何があったか知らねェが、仲良くしてあげなよ」

「もちろんです!」

 

ダリルさんはニコッと笑顔を見せ自分の部屋に帰って行った。

 

「し、師匠・・・ちょっと」

「何だ?」

 

袖をクイクイとされ、耳元で囁かれた。

 

「その・・・い、一夏は・・・好きな人はいるのか?」

「好きな人?あー・・・いないんじゃないかな」

「そうか!そうとすれば狙う――」

「待て待て。その・・・一夏が好きなのか?」

 

ラウラは小さく頷いた。やはりかと思い、事情を聴いた。俺がVTシステムから救った後一夏に運ばせた時にふと意識が戻ったみたい。で、そこで和解しこう言われたそうだ。『お前も守ってやる』と。

 

「かぁぁぁぁぁっ。カッコいいこと言うじゃねぇかー」

「そうだろ!?そうだろ!?で、私は決めたのだ。織斑一夏は・・・私の嫁だ!」

「そうかそうか・・・ん?嫁?」

「嫁だ。日本では"気に入った相手を嫁にする"という風習があるとクラリッサが言っていた!」

「そんな風習聞いたことない!ってかクラリッサって誰!?」

「私が所属してる部隊、"シュヴァルツェ・ハーゼ"の副隊長だ」

「シュヴァルツェ・ハーゼ・・・ドイツ軍のIS特殊部隊か」

「おぉー。よく知っているな」

「俺はあいつと違って多少は学んでるからな」

「そうか。折角だから一度師匠にも会わせてやろう」

「え、いいのかよ」

「もちろんだ」

「おーい何話してるんだ?」

「あ、一夏」

 

振り向いた先に一夏とシャルルがいた。どうやら先に風呂に入っていて出てきたところだった。と、同時にラウラの顔が真っ赤になって全速力で逃げ出した。

 

「え・・・俺まだ嫌われてるのか?」

「違うと思うよ。乙女の事情ってやつだ」

「何だよそれ」

「ま、気にするな!ってか、二人とも先に行ってたのかよ」

「あー悪りぃ。待ってようと思ったけどシャルルが上せてきたからさ」

「ご、ごめんねラッド」

 

シャルルはフラフラで、頭から湯気が出てるから相当だったんだろうな。

 

「おいおい大丈夫かよ・・・待っててくれたのにごめんな」

「だ、大丈夫よ!今度は一緒に行こうね」

「いいぜ!じゃ入ってくるよ」

「楽しんで来いよ。あ、山田先生が終わったらそのままにしてってさ」

「分かったー」

 

一夏達と別れ、大浴場前までたどり着いた。

 

(ん?待てよ・・・一夏達が先に上がったってことは・・・)

 

 

 

 

ガラララッ――

 

 

 

「貸切だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

俺は誰もいない大浴場の入口で大きくガッツポーズしながら叫び、時間いっぱい満喫したのであった。

 

 

 

 

 

 

――翌日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドカァァァァァァァン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドカァァァァァァァン!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガキィィィィィィィン!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さっきから隣騒がしくない?」

 

朝のHR(ホームルーム)始まってまだ数分しか経ってない。なのに隣・・・1組がやたら騒がしい。そういえば今日また転校生が来た話を聞いたが歓迎にしてはやりすぎなのでは・・・?俺たち2組もこの騒ぎにどよめいていた。

 

「静かに!ちょっと待ってて・・・」

 

城塚先生が教室から出て行った。そして1分も経たずに戻ってきた。

 

「もう大丈夫だ。HR続けるぞ」

 

いいのか!?これでいいのか・・・?先生の言う通りそれ以降は静かにはなったが・・・あとで確認しに行こう・・・。

 

 

 

 

 

プシュー

 

 

HR終了後、すぐさま1組に向かった。あれほど大きい音が出てたのだから気になって仕方がなかった。どうせ一夏の事だ。絶対何かやらかしたに違いない。鈴ちゃん、ティナも後をついてくるかのように来た。

 

 

「おーい凄い音がしたけど大丈夫か?」

「全然大丈夫じゃねぇよ・・・」

「一体何があったんだよ?」

 

一夏が机にうずくまった姿だった。

 

「まず、転校生が来て」

「ふむ」

「そいつが実はシャルで」

「ほう」

「で、2人で一緒に風呂入ったのどうので箒とセシリアに襲われて」

「うん」

「で、ラウラが庇ってくれたのだが・・・キ、キスされて・・・」

「あー・・・え?」

「そしたらラウラが「お前は私の嫁だ」とか言い出して」

「・・・はぁ」

 

状況の中でツッコみたい要素がいろいろあるがここは抑えておこう・・・それより後ろの鈴ちゃんから殺気が立ってるように見えるがここはティナが抑えてくれてる。

 

「あー・・・で、さっきのデケェ音だったんだな・・・ところで転校生がデュノアってマジ?」

 

ティナが殺気状態の鈴ちゃんを抑えながら一夏に聞いた。

 

「そうだよ」

 

シャルルが呼ばれたかのようにやってきた。だが服装がいつもと違う。以前は俺や一夏と同じくズボン姿だったが目の前のシャルルは色白な脚が眩しく映るミニスカート姿だった。しかもどうやって隠していたか知りたいぐらいかなり胸がデカかった。

 

「は?」

「え?」

 

2人は目がテンになった。そりゃ今まで男子として接していた奴が実は女子だったなんて無理もない。俺は・・・まぁ気づいてたからな。

 

「改めて、シャルロット・デュノアです。3人ともよろしくね」

 

ペコリと頭を下げながら自己紹介した。

 

「お、おう!よろしくな!」

「こちらこそ!」

「ん?一夏とデュノアが一緒に風呂行ったと言う事は・・・ラッド?」

「いや、俺が行く時には二人とも上がってきたぞ」

「ホントに~?嘘だったら龍砲撃つよ?」

 

2人から目が笑ってない笑顔で問い詰められた。一夏ほどではないがやっぱ怖ぇ・・・

 

「ホントだって!」

「私が証人だ」

 

ラウラが間に入ってきた。

 

「師匠と話をしていた時に2人が出てきたのは私も見ていた。だから無実だ」

「な!?」

「そ、そう・・・っていうか師匠って何?」

「そいつは私の師匠だ。私に色々教えてくれたからな!」

 

と、ドヤり気味で言った。言ってる事はともかく、この場面だけだとラウラがすごく頼もしく見えた。

 

「アンタ・・・飲み込まれた時何されたのよ」

「何も・・・ただ説教しただけなのだけどな・・・」

「どこでアイツを改心出来る台詞あるのよ・・・」

 

 

 

キーンコーンカーンコーン

 

 

 

「おっと、そろそろ戻ろうぜ。じゃあ、また後で!」

 

チャイムに救われたかのようにやり取りが途切れ俺たちは2組の教室に戻った。続々来た転校生と共に問題が起きて色々大変だったがこれで一応全て解決出来たかな・・・?でもまぁ、悪い方向では無いしこれからも上手くやっていけそうだな。

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

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