インフィニット・ストラトス~Side Class-2~   作:貴武川 紗実

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※今回からキャラの目線が変わる場面が出ます



第5話 仲間が増えたよ

 

 

―――数日後のお昼休憩。

 

 

「そういやあいつに勝ったのか?」

 

俺と一夏は向かい合ってお昼ご飯を食べていた。俺の隣はティナが、一夏の隣には箒がいたが6人用の座席に座らされた。一夏曰く「あとから一人来る」とか言っていたな。

 

「いや、負けたよ。でもセシリアが辞退したからそのまま俺がクラス代表することになったんだ」

「なんじゃそりゃ」

 

俺は笑い気味に言った。俺と一夏とティナは会話を交えていたが箒に関しては黙々と食べていた。そういや、セシリアって誰だ?あのお嬢様か?俺は箸を止めて一夏に聞いた。

 

「なぁ。セシリアって誰?」

「ぶっ!!!」

 

急に飲んでいたお茶を吹き出した。俺変なこと聞いた!?

 

「ゲホッゲホッ・・・え?知らなかったのか!?」

 

咽ながら俺に聞いてきた。俺は小さく頷いた。だって自己紹介すらなかったからなぁ。と、噂をすればと言わんばかりにあのお嬢様がやってきたのだ。ところが、前に連絡通路で会ったときの高飛車な感じが一切無く、まるで飼い主を見つけた子犬の如く目をキラキラしていた。数日前まで一夏と言い合っていたのが嘘みたい。

 

「一夏さん!お隣よろしいでしょうか?」

「あぁ。いいぜ」

 

一夏は咽るのを抑えながら隣の席に誘導した。

 

「「い、一夏さん!?」」

「あの・・・これどういう事なんだ?」

 

ティナが二人に聞いた。俺らはただ驚くしかなった。状況が一切掴めてない。どんなに性格が尖がっていた人も丸くなるのに何十年もかかるって事が多いのにたった数日で丸くなる人は初めて見たよ。

 

「あぁー俺もよく分からないんだよ。昨日のクラス代表決める試合の後に心を入れ替えたんだってさ」

「そうですわ!今までのことは反省しまして、これからは代表候補生として恥じる事のないように努力していきますわ」

「あ!そうだ、セシリア。この二人に自己紹介まだだろ?」

 

一夏に促されて俺たちのほうを向いて来た。

 

「わたくし、セシリア・オルコットと申します。どうぞよろしくお願い致します」

 

と律儀にお辞儀をした。すると、今度は真剣な眼差しで俺のほうを向いた。

 

「あの・・・先日は貴方様に大変無礼な事をしてしまい申し訳ございませんでした」

 

なんとこの前の事を謝ってきたのだ。あの時は俺も腹が立ったが謝られたら許してしまうのが俺の性格なんだよな。

 

「いや、大丈夫だよ。気にしないで!これからは仲良くしようぜ。俺はコンラッド・バクスター。で、こっちは――」

 

「私はティナよ。ティナ・ハミルトン!よろしくな」

「こちらこそ。コンラッドさん!ティナさん!」

「よろしく!ラッドでいいぜ!」

 

こうしてまた友達が出来た。その直後に俺のスマホが鳴った。開くと1通メッセージが届いていた。蛇島先生からだった。内容は【君のISの解析が終わったよ!放課後待ってるよ(^^) /】だった。

 

 

 

 

「異常は無かったよ。問題なし!」

 

放課後、すぐさま技術部の主任室へ向かった。入ると蛇島先生がコーヒーを飲んで待っていた。腕時計を返してもらい、俺の分のコーヒーも用意してくれたようでお言葉に甘えていただきながら話を聞いた。

 

「特にハッキング装置とか危ない物は無かったから大丈夫!だけど、一つ気になることがあってね」

「何ですか?気になることって」

 

俺は淹れたての熱いコーヒーをちみちみ飲みながら聞いた。

 

「うん。そのISのコアなんだけどね、凄く特殊な形状だったんだよ」

「と、言いますと?」

 

そう聞くと先生はコーヒーを一気に飲み干して俺に近づいてきた。

 

「つまり、どの世代のISにも当てはまらないのだよ」

 

言ってる意味が分からない。どのISも本来、各世代別に分かれているはずなんだが、俺のやつだけ特殊形状で第2世代でも第3世代でもましてや世界中で試作中とされている第4世代でも無いらしい

 

「さしずめ・・・第0世代とでも呼称しよう」

「第0世代・・・」

 

俺も今までISに関する本を読んでいたけど第0世代なんて見たことも聞いたことも無い。

こんなのがあったなんて、ISはまだまだ奥が深いと俺も先生も関心してた。そして腕時計をさっそく巻いて部屋から出ようとしたが――

 

「ちょうどいいや。折角だからフォーマットとフィッティングして行ったらどう?」

 

そう言って奥の調整室を案内してくれた。ここは他の整備室とは違い蛇島先生の専用のエリアになってるみたいで学園側から俺のISのサポートを担うことになったみたいだ。

 

「よし、じゃあフィッティング始めるからISスーツは着てる?」

「はい」

 

ちょうど制服の下にISスーツを身に着けていた。以前に女子のほとんどがそのまま着てるって聞いてから俺も真似て着ていくことにした。すこし締め付けられてきついが日常生活に影響があるほどでも無いし、訓練の時に着替える手間が省く。準備が出来たら、俺の体に電気パッドのようなものを何ヶ所も貼りつけられた。そして近くの整備用のPCを立ち上げていた。いよいよ自分の専用機とご対面か・・・!!

 

「フォーマットは終わったよ。じゃあ次はフィッティングだからISを展開してみて。やり方は意識を集中して、展開するイメージを思い浮かばせるんだ」

「わ・・・分かりました」

 

いまいち分からない・・・とりあえず適当にポーズを決め展開するイメージを想像した。

 

「(開け・・・開け!!)」

 

すると左腕が光始めたと思ったら辺りが閃光のように真っ白になった。

 

 

 

 

「ここは・・・?」

 

眩しさが落ち着くと、そこは真っ白いお空間だった。そして目の前には紫色の塊があった。

 

「私は誰?」

 

突然喋りだしたのだ!どうやらこいつが俺の専用機の卵みたいなやつみたいだ。名前が無いため展開が出来ないそうだ。

 

「君の名前・・・か。そうだな」

 

俺はいろいろ考えた。物語のヒーロー、ヒロインだったり・・・が、一瞬で閃いた。

 

「よし、今日から君はペテルギウスだ!」

 

俺の好きな星の名前だった。

 

「ペテルギウス・・・分かった」

 

そう言うと光りだした。そして何かに悟られたかのようにその塊に左手をかざした。

 

「これからは私は貴方とともに戦う。貴方にもその覚悟はありますか?」

 

まるで小さい頃に見たヒーロー番組みたいだ。俺は叫んだ――

 

「あるさ!・・・来い!ペテルギウス!!」

 

光が更に強くなった!眩しくて周りが見えないが分かる・・・体のあちこちにパーツが装着されてるのが――

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

蛇島 Side――

 

 

 

「凄い・・・これが第0世代のIS・・・!」

 

非常に興味深い。数多くISを見てきたが特に男が使う物は格別だ。少し前に一夏君のIS・・・白式も見たが彼のはコアも武装も従来通りだった。更に調べがいがありそうだ・・・!

僕は椅子に座りPCの操作をしながら彼に聞いた。

 

「気分はどうだい?」

「ええ。特に問題ないです」

 

確かにデータ上でも彼のバイタリティは正常だった。展開面に関しては問題無さそうだ。彼のIS名称は・・・ペテルギウスか。そして武装はアサルトライフルにスナイパーライフル。そしてロケットランチャー・・・中、遠距離向けの装備だね。

 

「良し!これでフィッティングは完了したよ。これで正式に君の専用機だ」

「・・・ありがとうございます」

 

展開解除し終え、ISスーツの状態に戻った。コンラッド君は腕時計を見ながらが少し嬉しいような照れてるような表情をしていた。それもそうだ。ISは本来、女性にしか扱えないパワードスーツ。それも動かせるだけでなく専用の機体を持つという優越感だろう。僕は使っていた機械を片付け、彼の体に付けたパッドを外してあげた。そして、制服を着て持っていた通学用リュックサックを背負い出口へ向かった。

 

「では、これで失礼します」

「あ!ちょっと待って!」

 

彼が整備室を出ようとしたとき、彼に近づきある物を渡した。

 

「これがあれば僕の所に入れるよ。貴重品だから失くさないようにしてね」

 

そう。僕の居場所・・・主任室に入る為のキーカードだ。一夏君には会えた時に渡そうと思っている。彼らとは今後も長い付き合いにしたいからね。

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

――コンラッド Side

 

 

ついに・・・ついに自分専用のISが使えるようになった!クラス対抗戦ももしかしたら優勝出来るかも!・・・と思ったが、他の子とは違い、俺は実戦経験が無い。そういや、一夏に勧誘して来たあの先輩に会えないかな?中々良さそうな人だったし。どこかで会えたらいいなぁと思いつつ、俺は寮に向かった。部屋に戻るとティナが自分のベッドの上で寝そべってお菓子を食べてた。今日はポテトチップスだ。

 

「おかえり。一枚あげるー」

 

寝そべりながら俺に一枚のポテトチップスをくれた。うす塩が効いて美味い。

 

「で、結果はどうだったんだ?」

 

ティナが聞いてきた。俺は左腕に身に着けたペテルギウスの待機状態でもある腕時計を見せつけ、ピースサインをした。

 

「問 題 無 し!」

 

「ホントか!?これでクラス対抗も勝ったな!!」

「いやいや!まだ決まったわけじゃないし一夏や他の人もとっくに練習してるから・・・ちょっと出遅れたな」

「まだ時間あるから大丈夫だろ!なんなら、私が練習相手になるよ」

「そうか。ありがとうな」

 

こうして、クラス対抗戦までの間はティナが練習相手になってくれるそうだ。まぁ、あの先輩に会えるか分からないしティナが誘ってくれたじゃら感謝しないとな

 

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