どうやらモブになるようです   作:おおぞら

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お久しぶりです、あおぞらです。
投稿が遅れて申し訳ございません。
誤字や修正が多かったので、今回丸々修正点を行いました。
投稿ペースが遅いですが、気長に待っていただければ嬉しいです。
最後に、FGO最高でした!


俺は5億の男だ!!

 

転生特典。

この言葉は最近ラノベやアニメなどでよくお馴染みの言葉。死後に新たな生に生まれ変わる輪廻転生する際に、神様から便利能力(特典)を貰って転生するという意味である。

転生特典の代表的なものと言えば、正義の味方の必殺技である無限の剣製や裸エプロン先輩でお馴染みの大嘘憑きなどの『特殊能力』や、尽きることない無限の魔力や傷付く事がない無敵の肉体などハイスペックな『ポテンシャル』。

 

例を挙げれば切りがなく、使い方間違えれば危険は大きいが、普通の人よりも可能性を広げることが出来る夢のようなシステム。

 

新たな世界で転生特典を使い第2の人生で可愛い女の子と関係を持ちハーレムを作るもよし、圧倒的な力で人や生物をすべて支配するもよし、誰かのために人助けするのもよし、使わずに穏やかに平和に暮らすもよし。

使い方は人それぞれ自由であり。分かりやすく言えば、一発逆転可能な宝くじやチートと呼ばれるもの。

 

そう。

 

人生大成功の当たりくじに、夢が無限に広がるチート。

 

だから。

 

だから。

 

 

 

 

 

 

 

「君の転生特典は『ネタキャラ転生』だ!!」

 

 

 

 

よし!爺さん(神様)まずは一発殴らせろ。

 

 

 

☆☆☆☆

 

 

 

目が覚めた少年は宇宙空間にいた。

 

星々のように光る光点は無数に存在し、全てを吸い込んでしまいそうな真っ黒が広がっていて――――――いや、ここは宇宙空間ではない。その言葉が、意味が、ここを表すにはもっとも近いだけで、ここは宇宙空間などとはまったく違う空間。

 

「ッ!!」

 

直感的にここが宇宙ではないと悟りながらも、その神秘的な景色に見入ること数刻。落ち着き始めた少年が現状の確認をしようと周りを見回すと、この空間には不自然な存在がポツリ、と立っていた。

 

場違いな不自然さを醸し出す存在は人間の、それも高齢の老人に見えた。

身長は170cm程で見た目の割には背が高く、宇宙服などではなく真っ白なローブを着こなし、癖の一つない真っ直ぐな白銀の長髪を生やし、顔立ちはしわが多いが優しげな陽の光のような温かさが感じられる顔立ち。

 

困惑している少年に対して老人はゆっくりと自身が神であることを告げた。

 

その内容は現実離れしたもので、おとぎ話のようなもので簡単には信じることが出来るものではなかったが、少年は嘘偽りではない真実だと不思議と感じられ、老人の言葉に耳を傾けていた。

 

すべてを話し終えた老人は、自身の死を受け入れた少年に対して提案を持ちかける。

 

その提案とは少年に新たな世界に特典を貰い転生してみないか、と言うものであった。

 

その提案に悩んだ末、少年は新たな世界に生きる決断をする。

それは、そこに新たな光を感じたから。

 

少年が進む未来の先に待ち受けるものは希望か絶望か。

 

少年の新たな人生が幕を上げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どこに話しかけているんだ、爺さん?頭大丈夫か?」

 

 

 

「お主失礼じゃのぉ?わしは誰にでも簡単に今までの流れが分かりやすいように、ナレーションしてやったのじゃよ」

 

「いやいや、なに『当然分かるだろ?』みたいに首傾げながら答えてんの!誰も居ないのに急に振り返って、話し始めた爺さんの意味不明な行動を理解しろと?」

 

(それ何て無理ゲー?ぼけるのも大概にしてほしいな)

 

「言葉に出せばよいのに先程から心の中だけで呟きおって。ぼけるって、わしは永遠を生きる神じゃよ?そんなのとっくに過ぎとるわい!!」

 

「過ぎてるのかよ!あと、心を覗く行為禁止!ダメ!絶対!プライバシーの侵害!」

 

「ぷぷぷ、残念でしたー!プライバシーの侵害は人間だけの法律で、人間以外のわしのような神や死人には適応されません!残念じゃのぉ笑」

「『笑』とか口に出して言うなよ!性格最悪だな!」

 

(このクソ爺!・・・・・・・・神は神でも貧乏神や暗黒神じゃないのか?)

 

「お!当たりじゃよ!わしは性格上その二つの資質も備えておる。よく分かったなお主。」

 

「備わっているのかよ!じゃあ、さっきの性格最悪って言葉は―――」

 

「褒め言葉じゃよ!!」

 

「もうやだ、こいつ!!」

 

「お主、うるさいの・・・・・・わしだって忙しいのじゃよ。全世界を見守る役割を持つわしが1つの世界の、それもたった一人の人間に割く時間なんてこと本来あるはずもない。それなのにお主に付き合っておるわしに・・・神を自由気ままに怠惰むさぼるニートなどと一緒にしておるんじゃないのか?神をなめるなよ。」

 

「・・・・・・・・そうか。爺さん神様だったな。・・・悪かったよ、そりゃあ忙しい―――」

 

「こ、これは、周回して素材集めなきゃ!」

 

「ぜってぇー暇だろがあぁぁぁぁああ!!!!」

 

「それでお主の行く世界じゃが―――」

 

「コイツ、何もないように話変えやがった。」

 

「いちいちツッコミがうるさいの。ちと黙らんか。人の話も聞けんのか・・・・・ハァ」

 

「爺さんにだけは言われたくねぇよ!」

 

「お主の特典である『ネタキャラ転生』とは、文字通りの特典―――」

 

「・・・・・・もうツッコマなぞ俺は」

 

「・・・・・・・・・・・・つまらんの。お主が特典ボックスから引いた『ネタキャラ転生』とは、その世界のすでに存在して居るネタキャラに転生してもらうというものじゃ」

 

(特典ボックス?さっき引かされた変なボックスの事か。あれで特典決まったのか・・言われた通りに流されて引いたのは失敗だったな。他はどんなのが・・・)

 

「そうじゃのぉ、幻想殺しや王の財宝に悪魔の実なんかも入っておったぞ」

 

「・・・・・・・・何・・・だと・・!!俺は・・・・・なんてハズレを引いてしまったんだ!!」

 

「お主の転生先は、ONE PIECEの世界じゃ!」

 

「チャンスは!もう一度チャンスはないのか! ONE PIECEの世界のネタキャラとか絶対死亡フラグだらけだぞ、それ!」

 

「チャンスはないの。人生なんて一度きりの欠けがえないもの。じゃからこそ、一度決まったものは変えることができないのじゃ。」

 

「・・・・・・・雰囲気出すのは良いけど爺さん、俺これから2度目の人生が始まるんだろう・・・・・・・・」

 

「さぁ、2度目の世界で死亡フラグ満載の人生をしっかりと生きて残って見せよ!!」ポチッ

 

「あ、おい!爺さん今死亡フラ―――」 ガコンッ

 

ボタンを押したことで突然少年の足下に穴が開く。足場を失った少年は話し終えることなく穴に落ちていった。その落ちる瞬間の少年は唖然とした表情を浮かべていたが、とてもいい笑顔である神様を見たことで、怒りに満ちた声を上げる。

 

「このクソ爺いいいぃぃぃぃぃいい!!」

 

 

 

☆☆☆☆

 

 

 

(・・・・・・・・・・・・・・暗い、ここどこだ?)

 

少年次に気がついた時には、さっきほどとは別の空間にいた。

 

(周りが何にも見えな―――いや、瞼を閉じているからか。)

 

だんだんと意識はハッキリとしてきたようだが、力を入れても瞼が開くことはなく。他にも手足を動かして調べてみるがその動きはひどく遅かった。

そんな体の違和感を覚えながらも現状を理解しようと調べる。

 

(以外に狭い。それに周りは液体で覆われているのか。本当にここはどこだ?あの爺さんもっとましな所に転生させろよ・・・・・ん?転生?もしかしてここは母体の――――)

 

突然何かに足を掴まれ引っぱられるたことで少年は先程までいた空間から別の温かな光の明るさのある空間に出された。

瞼を閉じていた少年にも関わらず分かる明るさを見ようと、閉じきられて瞼がゆっくりと開いていく。

 

(眩しい・・・・・。この見覚えのある室内に特徴ある衣服を着用した人たちと呼吸するのもお苦しそうな女性。やっぱりこれは産出、俺は今ちょうど病院で生れたってことか。・・・・・たしか赤ちゃんは泣かなきゃ命の危険があったはず。)

 

「オンギャア!オンギャア!」

 

少し演技のようにも聞こえるような産声を上げるが、そんなことには気付くこともなく、周りの大人たちは出産の成功に喜び、赤児の誕生を祝い始める。

 

「おめでとうございますロズワード聖様、マリア宮様。元気な男の子でございます。」

 

「おお!この子が私たちの子供か!わしに似てたくましく立派な顔立ちをしておる。」

 

「ふふ、その通りね、あなた。この子は立派になるわ。何たって私たちの子供ですもの。」

 

(この二人が父さんに母さんか・・・・・・優しそうで良か―――――)

 

「あらあら、この子寝てしまったわ。」

 

「泣き疲れたのだろう。お休み****。」

 

 

 

 

少年は新たな世界に無事に転生することに成功する。

この小さな変化が連鎖していきより大きな変化を生み出す。

未来に待ち受けるは希望か絶望か。

幸せそうに寝ている少年―――いや、赤児には知るよしもなかった。

 

 

 

 

 

次に赤児が目を覚ましたのは、出産から数刻過ぎた時のことであった。

場所は先程と同じ病院の一室でうっすらと消毒液の匂いが漂っている。室内には看護婦が二人。情報収集のために寝たふりをしたまま看護婦の話に耳を傾ける。

 

「この赤ちゃんがロズワールド聖とマリア宮のお子様ですか。」

 

「そうよ。お名前はチャルロス聖とおっしゃるそうよ。」

 

(俺の新たな名前はチャルロス聖・・・・・・チャルロス―――――――ッ!!)

 

名前をしっかりと覚えようと繰り返していると雷に打たれたかのような衝撃が赤児を襲った。

 

 

『5億ベリーィ~~~~~~!!!5億で買うえ~~!!』

 

 

それはどこか遠い日の出来事でありながら、色あせることなく鮮明に映し出されたあるキャラクターにまつわる記憶(名シーン)

その名シーンとともに覚えのない原作のチャルロスのプロフィールが頭に浮かぶ。

 

 

チャルロス。

その名前のキャラクターは、自身の先祖が大成して得た権力を振りかざすだけの七光り。

顔は不細工、体は不健康、だけど天竜人と地位が高いためやりたい放題。人を撃っても罪にはならない、人妻を勝手に嫁宣言で奪って飽きたら捨てる、政府もお手上げ。

先程の名シーンは、ルフィの友達である人魚のケイミーの人身売買で落札するときに提示した価格宣言で、その容姿や言動に全世界のONE PIECE読者が苛立ちを覚えさせてくれた。

そしてその七光りが主人公であるルフィに殴り飛ばされた時に感じた爽快感は言うまでも無い。

 

 

(なるほど。俺はルフィにぶっ飛ばされる天竜人(天竜人チャルロス)に転生したのか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

 

 

 

 

 

 

 

(あのクソ爺、絶対ぶん殴ってやるからなああぁぁぁぁぁあああ!!!)

 

 

 

 

 




天竜人。
絶対的な権力を持ち海軍大将すら動かせる特権階級。しかし権力無くせば住人にタコ殴りされる世界中の嫌われ者。殆ど全員が極端な血統主義の思想を持つ頭の残念な人々。

感想お待ちしてます。では、みなさん良いお年を!
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