ガンプライブ! ~School Gunpla Project~   作:Qooオレンジ

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皆様。本日もご覧いただき、ありがとうございます!

いよいよ私の住む地域でも雪が舞うようになって参りました…。
暑いのも苦手ですが、寒いのも辛いです…。
こんな寒い日にはラーメンですね!

さて、今回からはいよいよμ'sの始めてのガンプラバトル公式戦が始まります。
とか言いましたが、実は余り話は進まなかったりしています。
とりあえずは… 第5話「START:DASH!!」そのじゅうに 始まります。












第5話「START:DASH!!」そのじゅうに

『さぁ!盛り上がって来ました音ノ木坂商店街スコアマッチ!実況は引き続き、この私!アキバが誇る迷MC!自称ステキなお姉さん!前川 みく!そして解説はご存じこの人!ガンプラ一筋30年!ステキなアフロが輝いているぅぅぅぅ!みんな大好きMr.ガンプラでお送りしております!!!さて!次の出撃チームは!音ノ木坂学院非公認ガンプラバトルチーム!“μ's(ミューズ)”!薬用な石鹸じゃないぞ!音楽の女神様だぁぁぁぁぁぁ!非公認って所に哀愁漂う彼女達はこの音ノ木坂商店街の地元高校、国立音ノ木坂学院に通う仲良し2年生4人組で構成されたガンプラバトルチームだぁぁぁぁぁぁ!』

 

『4人組とは言ってるけど一人はどうやら遅刻してるらしいね。』

 

『そうなんですよ!解説のMr.ガンプラ!しかも遅刻してるファイターは珍しい事に男の子なんですよ!男の子!お姉さんはどんなステキな男の子がやって来るか、そりゃもう期待しちゃってますよ!さて、私の個人的見解はさておき、遅れているμ's最後のファイターは、男性出生率が極端に低下している昨今の状況ではホントに珍しい男性ファイターなんですよ!』

 

『仲良し4人組って事はきっとハーレムチームなんだろうねぇ。いやぁー、羨ましい!』

 

『さぁ!そんな遅刻上等のハーレム野郎はとりあえずはほっといて!まずは現在出撃中な揃いも揃ってすんごい美少女な3人のファイター娘達をご紹介だぁぁぁぁぁぁ!』

 

『あぁ…確かにμ'sの3人は3人共、それぞれタイプの違う可愛い子達だったね。今日のバトルコスチュームもシンプルなのに実に似合っていて、うん。遅刻している彼はますます羨ましいなぁ。』

 

『さて、まずはチームリーダー(仮)!額の折れたアンテナが特徴的なランチャーストライクガンダムを操るぅぅぅ!高坂 穂乃果選手だぁぁぁぁぁぁ!チームリーダー(仮)ってなんだ!(仮)って!』

 

『高坂選手の使用しているガンプラ、ランチャーストライクは見た限りだと、どうやら素組のガンプラの様だね。額のアンテナは作っている最中に間違って折ってしまったのかな?』

 

『ドジっ娘ってヤツですね!ちなみに高坂選手は元気一杯の明るい笑顔が老若男女に大人気な老舗の和菓子屋さん“穂むら”の看板娘なんですよ!あそこのほむまんは美味しいんですよねぇ!アンコがヤバいくらいに美味しいんですよ!あのアンコってもしかしてナニかヤバいクスリでも入ってんじゃないか?ってくらいに美味しいんですよ!』

 

『へぇ、それは僕も是非一度食べてみたいね!後で買いに行ってみようかな?』

 

『さてさて!続いてご紹介するのわぁぁぁぁ!チームμ's唯一の改造ガンプラ!その名もウィングガンダム・リトルバードを操るこれまたすんごい美少女ファイターな南 ことり選手だぁぁぁぁぁぁ!ことりだからリトルバードなのかぁぁぁぁぁぁぁ!』

 

『南選手のガンプラは中々に凄いね!普通はアレだけ威力を上げたバスターライフルなんて持たせたら、撃った瞬間に反動で機体のバランスが崩れてしまうんだけど、彼女は全身のスラスターと操縦テクニックで見事に制御しているよ!経歴を見ると彼女も今日が初めての公式戦の様だけど、使っているガンプラもファイターの技量も既にベテランと言って良いレベルだね。』

 

『おぉっと!南選手はMr.ガンプラから高評価!そんな南選手はゆるゆるふわふわなこれぞ美少女!と言わんばかりのTHE!美少女だぁぁぁぁぁぁ!そしてμ'sのバトルコスチュームは彼女のお手製らしいぞぉぉぉぉぉ!これは真面目にスゴい!お姉さんは感心しちゃいましたよ!』

 

『最近のスクールファイターの子達はバトルコスチュームを手作りなんてしないからねぇ。ほとんどの子達はバトルコスチューム専門店で買ったり作ったり、あとは有名なチームになると宣伝効果も高いから、有名ブランドがスポンサーになってバトルコスチュームを提供、なんて事も珍しくはなくなったからね。』

 

『UTX高校のチームA-RISEなんてセレブ御用達の海外の超一流ブランドがスポンサーですもんねぇ…。あのバトルコスチューム1着で私のお給料何ヵ月分なんでしょうか…。』

 

『あぁ…A-RISEのコスチュームは本当に高いよねぇ…。』

 

『さて!悲しくなるので私の少ないお給料は忘れて!最後にご紹介するのはμ'sの凄腕スナイパー!素組のジム・スナイパーⅡを操るはまたまたすんごい美少女ファイター!魅惑のシューター!園田 海未選手だぁぁぁぁぁぁ!』

 

『園田選手はこれぞジャパニーズ・ビューティー、美しい黒髪が特徴的な大和撫子だね。でもそんな彼女はただの美少女じゃないぞ。今回のバトルの園田選手の戦闘データが手元にあるんだけど、本当に凄腕スナイパーだね。スナイパーライフルを使用した射撃の命中率は今のところ100%、つまりは外れなしの必中だよ。しかも彼女の狙いは正確に敵機のコクピット…つまりはコアを貫いてるよ。』

 

『狙った獲物は逃さない!ですね!ホント凄まじい腕前ですね!そんな凄腕スナイパーの園田選手ですが、現在は乱戦になっているのでスナイパーライフルはお休み中です!だが、しかし!ブルパップマシンガンの2丁拳銃もカッコいいですね!』

 

『彼女は派手にアグニを撃ちまくってる高坂選手の援護に回りながら、上手い具合に武装を切り換えて立ち回ってるね。しかし、高坂選手は素組のランチャーストライクであんなにアグニを立て続けに撃ってしまって大丈夫なのかなぁ。大事な場面でエネルギー切れにならなければ良いのだけれどね。』

 

『そうですねー。そんな美少女ファイター3人組+遅刻ハーレム野郎のチームμ'sですが、バトルが始まってすでに半分の時間が経過しちゃってます!宇宙要塞ア・バオア・クーまでは残り丁度半分くらいの距離です!これは時間内に要塞攻略は間に合うのかぁぁぁぁ?!』

 

『序盤のスタートダッシュは見事だったけど、その後が続かなかったね。常に動いて前進を続けている内は良かったのだけど、高坂選手が突然足を止めてアグニを撃ち出してからは後手後手になってしまったからね。敵機もどんどん集まってきているし、このままじゃ包囲されてそのままボコボコにされてしまうよ。』

 

『さぁ!そんな大ピンチなμ'sの美少女ファイター3人組!このピンチを打開する術は果たしてあるのかぁぁぁぁ!そして遅刻しているハーレム野郎はどうなったぁぁぁぁぁ!』

 

『彼女達はルックスの面だけじゃなく、個々のファイターとして技量も高い。そんな彼女達がガンプライブ本戦に出てきたら面白い事になりそうなんだけどね。それだけに今日の戦術の組み立て方は残念でしょうがないよ。あのままア・バオア・クーまで一気に駆け抜けていたら良かったんだけど、高坂選手はどうして突然、足を止めて攻撃出てしまったのかな?何かとっておきの秘策でも隠しているのかな?うーん…でもここからの巻き返しかぁ…。今のままじゃ、ちょっと厳しいかもしれないね…。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「穂乃果!止まってはいけません!今は敵は後回しです!兎に角、まずは要塞に取り付かなければ下手をすると時間がなくなってしまいます!鳴神君が居ないのですよ!お願いだから無理はしないで下さい!穂乃果!聞いているのですか!穂乃果!穂乃果!!!」

 

[[だいじょーぶ!穂乃果はちゃんと聞いてるよ!でも海未ちゃん!今は無理しなきゃ!そら君がいないから!だからこそ!穂乃果が無理をするんだよ!無理しなきゃダメなんだよ!そら君が来るまではそら君のぶんも穂乃果ががんばるって決めたから!がんばってがんばって、いっぱいがんばって!最後にみんなで笑顔になるために!無理でもやらなきゃ!穂乃果ががんばったらきっと、そら君はいっぱいほめてくれる!だから!穂乃果の邪魔するワルいヤツは!みんなまとめてアグニで墜としちゃうんだから!もういっかい!アグニ!!いっけぇぇぇぇぇぇ!!!]]

 

私の制止の言葉を遮った穂乃果は、そんな叫びと共に今日幾度となく放って来たアグニを再び敵機の群れへと構え、その長い砲身から破壊をもたらす赤い閃光を解き放ちます。

 

アグニから放たれた赤い閃光は真っ直ぐに進み、こちらへ向かって来ていたAI制御のザクⅡやリック・ドムをまとめて撃ち落として行きました。

 

[[ほら!見て!海未ちゃん!ちゃんとできたよ!穂乃果はそら君がいなくてもちゃんとやれたよ!]]

 

「穂乃果、貴女は…。ですがこのままでは…。」

 

私達が出撃してから既に15分の時間が経過し、残された時間はあと半分の15分…。

 

出撃直後は予定通りに3人でしっかりと連携を取りながら、本日のミッションバトルの攻略目標である宇宙要塞ア・バオア・クーへと向かって進んだいたのですが、要塞までの距離が残り半分を過ぎ様とした時、突如として穂乃果はランチャーストライクの足を止めて、アグニで周りの敵機を凪ぎ払い始めてしまいました。

 

当初の作戦では3人で一気に要塞まで駆け抜けて、要塞に辿り着いたら要塞の壁面を背にし、ことりのウィングガンダム・リトルバードの大型バスターライフルを中心に敵機を迎撃、ある程度の時間が経過するか3人で対処しきれない程に敵機が押し寄せて来てしまったら要塞に突入し、そのまま中枢部を破壊しミッションを達成させる。と言った作戦でした。

 

[[穂乃果ちゃん!穂乃果ちゃんの無理しなきゃって気持ちはことりにもわかるよ!それでも今の穂乃果ちゃんは無理しすぎだよ!アグニだってそんなにポンポン撃っちゃダメだよ!エネルギー消費のこと、ちゃんと考えて使ってる?そんなんじゃエネルギー切れになっちゃって動けなくなるよ!]]

 

[[だいじょーぶ!ストライクのエネルギーゲージはイエローに入ったばっかりだもん!まだまだイケるよ!どんどんいっくよー!]]

 

「エネルギーゲージがイエローゾーンに突入したですって?!穂乃果!それはもう十分に危険域です!貴女のランチャーストライクのアグニは、その威力に比例してエネルギー消費も非常に高い武装なのですよ!これ以上はアグニを撃つのは控えて下さい!このままではことりの言う通り、本当にエネルギー切れになって行動不能になってしまいますよ!そうなってしまったら要塞攻略どころの話ではありません!」

 

バトルが始まってから穂乃果はもう何発もアグニを撃っていたので、可笑しいとは思っていましたが、まさかエネルギー残量がイエローゾーン…つまりは残りのエネルギーは25%程しかないなんて…。

 

今日はあのことりでさえバスターライフルの使用を控えて、しかも暴走を起こさずに真面目に戦っているのに。

 

穂乃果は鳴神君の代わりに頑張ろうと気負い過ぎて、完全に空回りしてしまっています!

 

「ここで言い合っていても戦況は悪化するだけです!今からでもまだ間に合います!当初の作戦通り、今度こそ一気にア・バオア・クーまで駆け抜けますよ!幸い、この周辺の敵機は穂乃果が一掃してしまいました。前へ進むならば今が好機です!進路上の最低限の敵機を掃討しながら、ア・バオア・クーに取り付きますよ!」

 

[[でも海未ちゃん!敵いっぱいたおしてスコアいっぱい稼がなきゃ!]]

 

「スコアを稼ぐ?今はそれ以前の問題です!良いですか、穂乃果?今回のミッションバトルは“要塞攻略戦”なのですよ。大前提として、作戦目標である要塞…あの宇宙要塞ア・バオア・クーの中枢部を破壊しなければ、ミッション達成にはなりません。そしてミッションが達成されなければ、ここでいくら貴女がスコアを稼いでも意味がないのですよ!それと、以降はアグニの使用は控えて下さい!エネルギー切れで動けないなど、目も当てられません!分かりましたか、穂乃果!さぁ!問答はお仕舞いです!行きますよ!穂乃果!ことり!」

 

[[穂乃果ちゃん、お願いだから今は海未ちゃんの言うことを聞いてね?みんなで笑顔になりたいなら、今は先に進まなきゃ!だいじょぶ!ソラ君が来てくれたらスコアなんてバリバリ稼いでくれるよ♪]]

 

[[…そら君がきてくれる……わかった…。ポチ、メインの射撃ぶそーを右肩のえーっと、コンポなんとか…ガンランチャーとバルカンのヤツにへんこー!でもアグニもいつでも使えるよーにしててね!]]

 

<<りょーかい。“こんぼうぇぽんぽっど”をめいんにせってい。あぐにをくぉーたーちゃーじじょーたいでさぶにへんこー。>>

 

「ことりは前衛をお願いします。穂乃果は真ん中に、後衛には私が入ります。ことり、貴女の判断で構いません。最悪の場合は私と穂乃果を置いてでもア・バオア・クーへと向かって下さい。貴女のリトルバードならば単身で要塞攻略も可能なはずです。」

 

ことり一人に任せてしまうのは申し訳ないのですが、現状の私達の中でこの状況をなんとか出来そうなのはことりとリトルバードだけです。

 

私の素組のジム・スナイパーⅡでは、何もかもが足りな過ぎます…。

 

公式戦でも、ガンプライブ本戦でも、私の基本的な役割の狙撃だけならば素組のジム・スナイパーⅡでも十分だと思っていましたが、とんでもない間違いでしたね。

 

これがガンプラバトル……ガンプラバトルは狙撃だけでどうにかなる程、甘いモノではありませんでした…。

 

AI制御の敵機を相手にこの有り様です。今のままでガンプライブに出場してスクールファイターが操る改造ガンプラを相手にするなんて、とてもではありませんが無謀もいいところです。

 

やはり素組の機体であれだけの戦果をあげていた鳴神君が異常だったんですね。

 

このままでは私はただの足手まといです。

 

もっと強くならなければ…。

 

もっと強いガンプラを…もっと強い武装を…もっと強く…もっと、もっと…。

 

「さぁ!残り時間はあと半分です!気合いを入れて行きますよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[見えてきた!穂乃果ちゃん!海未ちゃん!あれが宇宙要塞ア・バオア・クーだよ!ファーストガンダム…ガンダムの1番最初のガンダム、機動戦士ガンダムのラストステージになった場所!二人とも!ここからが正念場だよ!]]

 

ことりと私で穂乃果の空回りをなんとか諌めて、再び三人で連携しながら目標の宇宙要塞を目指していた私達ですが、ここに来てようやく目的の宇宙要塞ア・バオア・クーの形がはっきりとメインモニターに写し出されて来ました。

 

宇宙要塞ア・バオア・クー…ガンプラの元になったアニメ、機動戦士ガンダムの物語上で最終盤に登場する敵軍の宇宙要塞…。

 

その形はまるでキノコ、またはネジの様な形で、要塞周辺にはムサイと呼ばれるジオン軍の巡洋艦や大型の宇宙空母が展開している姿が見て取れました。

 

原作ではこの宇宙要塞ア・バオア・クーを舞台に、主人公アムロ・レイと、彼のライバルであるシャア・アズナブルが激闘を繰り広げましたが、私達はそんな激闘の舞台となったこの要塞の中枢部を破壊しなければいけません。

 

シャア・アズナブルと言えば、私達の攻略対象の要塞がこの宇宙要塞ア・バオア・クーに決まった時にことりが話してくれたのですが、恐らくはこの要塞周辺の宙域には赤い彗星シャア・アズナブルがジオングと言う機体で出撃しているだろうとの事です。

 

シャア・アズナブル……アムロ・レイと並ぶガンダム史上最も有名なエースパイロットですか…。

 

そんな凄い敵を相手にしなければいけないのなら、鳴神君が一緒に居てくれたらどれだけ心強かった事か…。

 

鳴神君……お願いですから早く来て下さい……。

 

[[うん!穂乃果にまかせてよ!(どうしよう…あれからアグニ何回か使っただけなのに、ストライクのエネルギーゲージがいつの間にか赤くなってる…。このままじゃ次にアグニを撃ったらホントにエネルギー切れで止まっちゃうかも…。)]]

 

「穂乃果、ことり。二人とも機体の消耗は大丈夫ですか?私は一応はペース配分を考えて戦って来たつもりでしたが、もうブルパップマシンガンの残弾が厳しいです…。武装領域(ウェポン・ストレージ)内に収納してある予備のブルパップマシンガンは残り一つ…予備マガジンは残り二つ…。仕方ありません。スナイパーライフルもまだありますが、いよいよになればビームサーベルだけでも戦い抜いてみせます!」

 

[[ちゃんちゅん♪ここまで来ればあと少しだね!前半でず~っとバスターライフルぶっぱ~♪我慢してたけど、残り時間とリトルバードのエネルギー残量を考えると、やっと思いっきりバスターライフルがつかえるよ~♪み~んなまとめてバスターライフルで消し飛ばしちゃうよ~♪]]

 

ことりは今までちゃんとバスターライフルの使用を控えて、機体のエネルギーを温存しながら戦って来ていましたからね。

 

随分とフラストレーションが溜まっていたのでしょう。

 

本気で攻めに入るのは構いませんが、何時かのバトルロイヤルの時の様に、バスターライフルの攻撃に私達を巻き込まないで下さいね?

 

[[ことりちゃん、ちゃんと計算してバスターライフル使ってたんだ。え?ナニ?ホノカ?どうしたの……右?青いゲルググ?あ、ホントだ。なんだろー?あの青いゲルググ?金のモックみたいなボーナスキャラかな?]]

 

穂乃果?急に独り言を言い始めましたが、どうしたのでしょうか?

 

穂乃果はたまにこの様な独り言を始める時があるのですが、穂乃果のこれは独り言と言うよりもまるで見えない“誰か”と会話している様な、そんな話し方なのですよね…。

 

まさか本当に見えない“誰か”…例えばお化けとかと会話しているのではないでしょうね…。

 

しかし、青いゲルググですか?

 

一体なんなのでしょうか?

 

[[ねぇねぇー!ことりちゃん!右から来てるあのゲルググ、あれってなーに?なんか色が変じゃない?胴体が緑色で手と足が青いゲルググ?ゲルググって灰色じゃなかったかな?]]

 

[[えっ?青いゲルググ…うわぁ~…ホントだ…。あのカラーリングってガトーさん専用ゲルググだよね~。ア・バオア・クーだからシャアさんのジオングくらいは出てくるとは思ってたけど、まさか他のジオン系エースパイロットも出てきちゃうんだね…。しかもア・バオア・クーまであと少しのこのタイミングで出てくるなんて…って!今はそれどころじゃないよ!穂乃果ちゃん!海未ちゃん!あの青いゲルググはマズイよ!ソロモンの悪夢だよ!アナベル・ガトーさんだよ!私は帰ってきた~だよ!今日の敵AIのレベル設定を考えると、ことり達じゃ勝てないかもしれないの!逃げなきゃ!]]

 

「ですがことり、逃げると言われても、もう無理だと思いますよ。あの青いゲルググの移動スピードを考えるとソロモンの悪夢?と言う方がこちらに来るまでまだ時間はありますが、私達は完全に捕捉されてしまっています。あの様子だと仮に逃げたとしても間違いなく追ってきますよ?それに残り時間もあまりありません…撃破は無理だとしても、ここは無理矢理にでも突破しましょう!」

 

[[りょーかい!海未ちゃん!それじゃ穂乃果!いきまーす!この距離からでも!とりあえずはアグニ!いっけぇぇぇぇぇ!!!]]

 

[[穂乃果ちゃん?!なんでいきなりアグニ撃つの?!牽制?それって牽制のつもり?!海未ちゃんみたいに遠距離攻撃得意じゃないのに、穂乃果ちゃんがこの距離から当たるわけないよね?それにアグニは牽制に使うにはもったいないよ~!エネルギーもうないんでしょ!]]

 

[[あ、外れた。ふぇ?このぴーぴーって音はなーに?それにことりちゃんエネルギーって…………うわぁぁぁ!そ、そうだった!ストライクのエネルギー残量があぶないの忘れてたぁぁぁぁぁ!どーしよー!ことりちゃん!海未ちゃん!なんかぴーぴー音なって、けーこくってモニターにでてるよ!ポチ!これなにー!]]

 

<<ぴーぴーはえんぷてぃーあらーと。さぶもにたーのけーこくはもうすぐとまるよー。の、あいずー。>>

 

「ポチ?えんぷてぃーあらーと、ですか?……あぁ、えんぷてぃーとはエンプティー、つまりはガス欠のemptyの事ですね。ポチはとても難しい言葉を知っていて偉いですね。何処かのアホの代名詞とは大違いですね。そうですか、emptyです…か………あの、穂乃果?つかぬことをお聞きしますが、貴女のストライクはもしかしてエネルギー切れ…ガス欠と言うやつなのですか?」

 

[[うぇ?!ま、まさかー!そんなわけないよー!さっきのけんせーのアグニでエネルギー切れになっちゃったなんて!ないない!あるわけないよー!もー!海未ちゃん!こんなときにじょーだんはだめだよ!]]

 

[[穂乃果ちゃん…ホントのこと言うなら早いほうがいいよ?ストライクってエネルギー切れになって動かなくなったら、フェイズシフトの防御アビリティ持ってなくても、フェイズシフトダウンした時みたいに機体の色が灰色に変わっちゃうから、どうせすぐバレちゃうよ?]]

 

「穂乃果、今すぐ正直に話してくれるのならば、怒りはしますがとりあえずはお説教は後回しにしてあげます。さぁ!白状しなさい!」

 

[[うわぁーい…おせっきょーがあとまわしでうれしーなー…あとまわしってことはおせっきょーはされちゃうんだね…。えっーとね?あのね?あははは……こめんなさい。もうすぐエネルギー切れです…。]]

 

[[やっぱり……。素組のランチャーストライクであれだけアグニ使ってたんだから、おかしいとは思ってたんだよ…。]]

 

「……………」

 

[[海未ちゃん?おーい?うーみちゃーん!あれ?おかしーな?穂乃果のストライクじゃなくて海未ちゃんが止まっちゃった!なーんて!]]

 

[[穂乃果ちゃん…ソレ、たぶん思いっきり地雷踏んだよ?]]

 

正解ですよ、ことり…。

 

このアホはこの上なく私の地雷を踏み抜きました…。

 

さぁ穂乃果…粛清…もとい、お説教です!

 

「ほぉぉぉぉのぉぉぉぉぉかぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

[[ぎゃぁぁぁぁぁ!海未ちゃんが怒ったぁぁぁ!]]

 

「当たり前です!戦闘開始前から口を酸っぱくして何度も何度もアグニの使い過ぎに気を付けて下さい!と言っていたではないですか!人の話を聞いていなかったのですか?!」

 

[[穂乃果はちゃんと聞いてたもん!聞いてたけどおほえてなかっただけだもん!]]

 

「聞いてて覚えて無いとか、余計にタチが悪いです!だから貴女はアホの穂乃果でアホ乃果なのですよ!このアホ乃果!」

 

[[あぁー!ひどい!海未ちゃんまでそら君みたいにアホ乃果って言った!穂乃果はアホ乃果じゃないもん!穂乃果だもん!アホって言う方がアホなんだもん!]]

 

「貴女がアホでは無かったら世の中の人は全て賢者です!幼稚園児の子供達ですら貴女よりもう少しは賢いです!いい加減に自らがアホだと認めて受け入れなさい!」

 

[[海未ちゃん!ストップ!ソロモンの悪夢…アナベル・ガトーさんがレンジ内に入って来たよ!]]

 

「この忙しい時に!ソロモンだか悪夢だか知りませんが!私のお説教を邪魔するならばタダてはすみませんよ!穂乃果へのお説教のついでに撃ち墜としてやります!ことり!予定変更です!私が前衛に出ます!ことりは援護をお願いします!穂乃果!貴女はそこから動かないでいなさい!」

 

[[はーい。あれ?急にストライク動かなくなっちゃった…?あ…。]]

 

<<やったね、ほのかー。えねるぎーぎれだよー。りちゃーじおわるまでまっててー。>>

 

[[穂乃果ちゃんのストライク、フェイズシフト装甲の防御アビリティないけど、フェイズシフトダウン…装甲が灰色になっちゃったね。あはは♪完全にエネルギー切れだね~。]]

 

「動けないのならば丁度良いです!アホの穂乃果は放置します!幸い周辺には敵機はあの青いゲルググだけです!いいですか!アホ乃果!大人しくそこでリチャージしていなさい!青いゲルググを墜とした後は例えリチャージ中でも穂乃果のストライクの首根っこを引っ張ってア・バオア・クーに突撃しますよ!」

 

[[アホじゃないもん!穂乃果はアホじゃないもん!穂乃果は穂乃果だもん!!!]]

 

いいえ、穂乃果。

 

貴女は立派なアホですよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回は何時もより少し短めになったしまいました。
本来はこの倍近い長さだったのですが、余りにも長いために急遽分割して二話に分ける事にいたしました。
次回はラスト付近で登場したアナベル・ガトー専用の青いゲルググと海未ちゃん&ことりさんとの戦闘になる予定です。

あと、今回からは公式戦の様なバトルでは冒頭のようにたまに実況?が入る様になっております。
MCのお姉さんは原作ラブライブの二期のハロウィン回や、サンシャインの東京でのイベント等に登場した眼鏡を掛けたリポーターの女性です。
調べたのですが名前が無い様なので、中の人繋がりでアイマスの前川 みくさんのお名前をお借りしました。
もう一人の実況のMr.ガンプラは、ガンダムブレイカー3に登場したアフロの人ですね。本当はアフロではないのですが…。
ガンプライブのMr.ガンプラは、ウィル少年との事件がないので本編とは余り関わらないと思います。

そして、皆様予想はしていたとおもいますが、今回は穂乃果ちゃんが見事にエネルギー切れで動けなくなってしまいました。
穂乃果ちゃんがストライクを使うと決めたときに、同時に今回のエネルギー切れネタも使おうと思っておりました。
ガンプライブでの穂乃果ちゃんは、とある事情により頭が残念なので、海未ちゃんの再三の注意をすっかり忘れてやらかしてしまいました…。
そんな穂乃果ちゃんがどうなるか、次回…ではなく、その次の回までお待ちください。
そう言えば、いつの間にか主人公不在のままで5話も…ソラが前回出たのは確か海未ちゃんのパンツを覗こうと這いつくばってるのが最後でしたよね…。
いい加減に主人公出さないと存在が忘れられてしまいそうです。



それでは皆様。改めまして本日もご覧いただき、本当にありがとうございました。
皆様からのありがたいご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。

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