ガンプライブ! ~School Gunpla Project~   作:Qooオレンジ

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皆様。本日もご覧いただき、ありがとうございます。

クリスマスも終わり今年も残りあと一週間…。
ガンプライブも恐らくはこのお話が今年最後の投稿になると思います。

そんな今回はソラが増援として到着した直後からのお話になります。

それでは 第5話「START:DASH!!」そのじゅうよん 始まります。
















第5話「START:DASH!!」そのじゅうよん

「鳴神君!!!」

 

[[おーよ!鳴神 青空!超特急で只今参上!ってな!うぇっぷ…ヤヴェ…やっぱ気持ちわりぃ…吐きそう…吐きたい…。]]

 

私達が待ちに待った、青い顔をした最強の援軍の到着です!

 

え?“青い顔”…?

 

青い顔って!もしかして鳴神君は絶賛トラウマモード発動中ですかぁぁぁぁ!

 

[[吐きたい…けど!まだ逝ける!ことりさん!もう遠慮はいらねぇ!全部まとめて凪ぎ払っちまえ!]]

 

[[あは♪りょ~かいだよ♪ソラ君♪逝くよ!リトルバード!フルチャージ!これがことり達の全力で全開の……バスターライフルだよぉぉぉぉぉ!!!]]

 

そう叫びながらことりはリトルバードを操り私達より少しだけ前に出ると、チャージを終えて水平に構えた大型バスターライフルを発射しました。

 

それは今まで私が見た中で一番高出力の一撃で、私達をぐるっと取り囲んでいた無数の敵機を、たった一射で次々に凪ぎ払いまとめて消し飛ばしてしまいました…。

 

ことりがバスターライフルで凪ぎ払った後に残されたのは、先程まで私達を苦しめていた無数の敵機の残骸だけ。

 

そんな周囲の惨状を物語る様に、あれだけ真っ赤だったレーダーの反応も、今では味方機を…鳴神君の新しいザク、動かない穂乃果のランチャーストライクガンダム、ことりのウィングガンダム・リトルバードをそれぞれ示す青い光点が三つ残されているばかりでした。

 

この終盤でまだあれ程の大火力を発揮出来るなんて、エネルギー切れを起こした穂乃果と違って、ことりは今回の戦闘ではかなりエネルギーをセーブして戦っていたのですね…。

 

流石は私達の中では鳴神君に次いで長いガンプラバトル歴を誇るベテランファイターです。

 

[[ちゅんちゅん♪お粗末さまでした♪や~ん♪も~すっきりしたぁ♪ことり、ず~っとバスターライフルぶっぱ~したかったんだよね~♪限界まで我慢すると気持ちイイね♪ひとりえっちの時に我慢して我慢してイっちゃうと身体がピクピク痙攣しちゃうのと一緒だよぉ~♪ソラ君も一週間くらいしゃせ~我慢して、ことりのナカにせ~しぴゅぴゅってしてみない?いっぱい我慢すると絶対に気持ちい~よぉ♪あ、そうそう。とりあえずこれでバスターライフルは打ち止めだよ♪次に撃っちゃったら穂乃果ちゃんみたいにエネルギー切れになっちゃうね♪しゃせ~した後の“けんじゃタイム”だね♪]]

 

このエロボケ狂鳥娘は!感心して損をしました!

 

鳴神君が来た途端にまた破廉恥な言動を!

 

[[ことりさんはこの状況でも相変わらずのエロネタ挟んでくんだな…。ま、ことりさんのナカに出すか出さないかはまた今度ゆっくり考えるとして。それにしても、ホントすげぇよな、ことりさんのバスターライフル…。威力がオカシイっての。でもこれで少しはゆっくり出来るか…。で、バスターライフル打ち止めって、ことりさんの事だからどうせ武装領域(ウェポン・ストレージ)の中に“アレ”入ってんだろ?ならア・バオア・クーに取り付きさえすれば何とでもなるだろ。]]

 

“アレ”?“アレ”とはなんなのでしょうか?

 

ことりは何か奥の手でも用意しているのでしょうか?

 

鳴神君には心当たりがある様ですが…。

 

[[えへへ♪ソラ君にはお見通しだね♪うん♪もちろん“アレ”は準備してあるよ♪だから残りのエネルギーをほとんど使ってバスターライフルぶっぱ~したんだもん♪ただ、ア・バオア・クーまではまともに戦えないから、それまではエスコートお願いね♪]]

 

[[了解。さて、と…。三人とも、えーっと…その…あー、なんだ。偉そうなこと言っときながら、遅れちまって…散々待たせて本当悪かった…。ごめん!]]

 

そう言いながら、メインモニターの通信画面越しに写し出されている鳴神君は、遅れてしまった事を青い顔のまま頭を下げて謝ってきます。

 

私は…いえ、恐らく私だけではなく穂乃果もことりも、鳴神君の大遅刻には怒ってはいません。

 

むしろ鳴神君が公式戦トラウマを必死に我慢して、私達との“また明日”の約束を守りこの場に駆け付けてくれた…その事実の方が嬉しく思い、そして同時にあきらかに無理をしている鳴神君の体調が心配です…。

 

「鳴神君、私もことりも穂乃果も、遅れた事なんて気にしてはいませんよ。貴方はちゃんと来てくれました、私達を助けに来てくれました。“また明日”の約束をちゃんと守ってくれたではないですか。ならそれで良いのではないでしょうか?それよりもトラウマは大丈夫なのですか?今も顔色が青いですし、先程は吐きたいと言っていましたが…。」

 

私のその発言に鳴神君はあからさまにほっとした表情を浮かべると、すぐにばつの悪そうな表情になりました。

 

どうしましょう…私の言い方は厳しかったでしょうか…?

 

私としてはただ鳴神君に“気にしないで下さい”と伝えたかっただけなのですが…。

 

[[園田さん…ごめ、いや…こんな時は“ありがとう”、かな?それで体調なんだけど……あー…まぁ、一応は大丈夫かな?自称“マホウツカイ”の似非ロリっ娘が、俺にとっておきの“ユウキノマホウ”を掛けてくれたらかさ。]]

 

私が自らの言葉に悩んでいると、鳴神君は“ごめん”と言い掛けてからやや考えて、“ありがとう”と言ってくれました。

 

そして公式戦トラウマについて“大丈夫”と、そう言った鳴神君は左手の中指をそっと唇に当ててなぞると、何処か嬉しそうに、そして誇らしそうに…まるで大切な宝物を自慢する小さな子供の様に微笑んでいました。

 

そんな何時もの苦笑いとは違う、私以外の“誰か”に向けられたであろう鳴神君の優しい微笑みを見て、私は少しだけチクリと胸の奥に痛みが走るのを感じてしまいました。

 

この時の私には、まだその痛みの理由が何なのか分かりませんでした…。

 

でも…鳴神君にあんな表情(かお)をさせてあげられる自称“マホウツカイ”ですか。

 

何故でしょうか…少し……いえ、かなりイライラします。

 

やっぱり、遅刻した事については後でお説教です。

 

二人きりでじっくりと…ね?

 

「自称“マホウツカイ”?“ユウキノマホウ”?何の事ですか?トラウマモードが発動して震えと吐き気だけでなく、いよいよ頭か精神にまで深刻な異常が発生したのですか?」

 

[[園田さんは辛辣だねぇ…。とにかく、このバトルの残り時間くらいは震えは何とか誤魔化せるし、吐かないで戦い抜けるって事だよ。システム的にも問題は無いと思う。一応はマザーシステムからバイタルエラー判定喰らわないように、アイリにニセモノのバイタルデータも流して貰ってるし。それにアホ猫が“ヤバくなったらコレにゲロるにゃ!”ってゲロ袋持たせてくれたから、万が一ゲロっても大丈夫!]]

 

「マザーシステムに偽物のバイタルデータを流してるって、さらっととんでもない事を言いましたが、随分と危ない橋を渡っていますね。折角、増援に来てくたのです。バイタルエラー判定以前の問題で、擬装データの使用がバレてバトルから弾かれる…なんて事にならないで下さいね…。それと、吐いてしまっては大丈夫ではないような気がしますが…そうですか、凛がゲ…エチケット袋を…。ふふ、あの子は口では鳴神君の事を意地悪だとどうでもいいとか色々と言っていた割りには、鳴神君の為に事前にエチケット袋をこっそりと用意してくれていたんですね。本当に凛は優しい子です。」

 

凛は鳴神君に対した何だかんだと言いながらも“おにーさん”と呼んで慕っていますからね。

 

鳴神君も“アホ猫”なんて呼んでいますが、凛の事を気に入っている様ですし。

 

その証拠に、以前のバトル(真姫の百式が相手だったらしいですね。)で凛が傷付いた花陽のジム・マテリアルを庇いながら、必死に戦っている姿を見て“人の後輩に随分とナメた真似してくれやがったなぁ!”と激昂していました。

 

だからこそ、凛も考えたのでしょうね。

 

公式戦トラウマで身体は震え、吐き気を必死に堪えている鳴神君の為に、自分が何を出来るのか、何をしてあげられるのか、を。

 

その考えた結果がコクピット内で戻しても大丈夫な様に、鳴神君にエチケット袋を渡す事だと言う所も凛らしくて微笑ましいですね。

 

[[そら君……あのね…穂乃果ね…穂乃果ね…。]]

 

[[おう、穂乃果。お前も良く頑張ったな。俺の代わりに随分と無理させちまったみたいで、悪かったな。]]

 

[[えっ?そら君?怒ってないの?いつもみたいにこのアホが!アホ乃果が!って言わないの?穂乃果、海未ちゃんとことりちゃんにいっぱい迷惑かけちゃったんだよ?ひとりで空回りして、先走って、海未ちゃんのゆーこと聞かないでアグニいっぱい使って勝手にエネルギー切れになって……ことりちゃんと海未ちゃんの足いっぱいひっぱっちゃったんだよ?]]

 

[[穂乃果は穂乃果なりに考えて考えて、そして頑張ったんだろ?それに悪いのは俺だからな。頑張って頑張って必死に戦った仲間に怒んねぇよ…怒れねぇし怒る資格もねぇよ…。お前が無理したのも、元々は俺が遅れたせいだしな…。]]

 

[[ぅぅぅ……そら君…そら君…そら君!穂乃果!穂乃果ね!穂乃果!]]

 

[[おう、よく頑張ったな穂乃果。さんきゅ。]]

 

[[うん!えへへ♪ねぇ、そら君!あとでいっぱいあたまよしよししてね!約束だよ!]]

 

[[ん、了解。]]

 

[[良かったね♪穂乃果ちゃん♪ねぇ、ソラ君?ソラ君のその機体って、高機動型ザクⅡ?見た目は無改造っぽいけど、作り込みがスゴいね!フルカスタムだよね?あれ?でも角は付けないの?]]

 

さて、ことりが話題を変えてくれたので私も気持ちを切り替えましょう。

 

どうやら鳴神君が今回使用しているこのザクは何時ものF2ザクとは違い、“高機動型ザクⅡ”と言う機体の様ですね。

 

高機動型と言う割りには、見た目は今までのザクと同じですが…いえ、良く見ると脚部にバーニアが増設されていますね。

 

バックパックも通常のザクⅡの所謂“ランドセル”と言われているパックパックとは形状が変わっていますね。

 

機体のメインカラーは通常のザクよりも更に深い緑色…この深い緑色は恐らくはオリーブグリーンに近い色合い、もしくは暗緑色や深緑色と呼ばれる色合いですね。

 

武装は先程から持っている長い柄の片刃の大きな斧が一つだけの様ですが、残りのマシンガンやバズーカ等の射撃武装や鳴神君が好んで使うクラッカーやハンドグレネード等の手投げ弾系の武装は武装領域(ウェポン・ストレージ)内にしまってあるのでしょうか?

 

[[そ、形式番号“MS-06R-1A”、機体名“高機動型ザクⅡ”。ソイツの見た目はそのままで中身だけのフルカスタム機。ジョニ男や黒い三連星の高機動型じゃなくて、白狼のヤツがベースだな。白狼の高機動型って元が白いから下地にそこまで気を使わなくてイイ分、塗装するのが楽なんだよね。角は…コイツはあくまでも調整中のガチ仕様の機体が完成するまでの間に合わせの機体だからさ。今回は角は付けなかったんだよ。性能的にもガチ仕様じゃねぇーから、全力でバトったら色々と役不足だし、そんな半端な機体に角は付けれねぇからね。っと!それより穂乃果。ランチャーストライカーをパージ…あー、穂乃果じゃパージってわかんねぇか。えーっと、ストライク本体からランチャーストライカーを切り離してくれ。ポチに指示を出せば勝手にやってくれるハズだから。お前にこの戦況を引っくり返す為に自称“マホウツカイ”が無理矢理持たせてくれた土産があるんだよ。]]

 

[[せんきょーをひっくりかえすお土産?なんだろ?とりあえずポチ!ランチャーストライカー外しちゃって!]]

 

<<りょーかい。らんちゃーすとらいかーゆにっと、ぱーじ。>>

 

[[アイリ、ストレージの起動を。例のアレを頼む。]]

 

<<了解しました。武装領域(ウェポン・ストレージ)起動。ストレージ内からエールストライカーユニット及び、57mm高エネルギービームライフル、アンチ・ビームコーティングシールドを展開します。>>

 

鳴神君がストレージから取り出したのは、何とエールストライカーユニットと、穂乃果がエールストライカーを装備する時に何時も使用しているストライク用のビームライフルとシールドでした。

 

[[ソラ君?!なんかスッゴい無茶してない?!いくらフルカスタムで機体容量に余裕があるからって、違う系統の…UC系のザクのストレージにSEED系の装備を入れて持ってくるなんて…。しかも武装だけじゃなくてエールストライカーユニットまるごと持ってくるとか…。無茶苦茶すぎるよ?!]]

 

[[俺に言うなって。これ入れたのってにこちゃ…あー、自称“マホウツカイ”だから。バトルコスチュームへの着替えだ吐き気止めの薬だって慌ただしくしてたら、自称“マホウツカイ”が勝手に色々スキャンして、GPベース弄ってアセンブル・システムのステ設定もしてたんだよ。そもそも機体容量に余裕なんてこれっぽっちもねぇし…。大体、typeR…このザクだってエールストライカーやらなんやらをストレージに入れたお陰で、今回は本来の武装やらコイツの切り札やらを持ってこれなかったたんだよ…。機体のステ振りもストレージの容量確保の為に機動性以外はほぼゼロ設定…装甲の耐久値も紙装甲に設定されてるし。今のコイツをはザク・マシンガンでも当たれば装甲が吹き飛ぶレベルなんだよなぁ…。その癖に射撃武装がまったく無くて、唯一の武装がこの“ロングポールヒートアックス”だけって…。どんな無理ゲーだよ。]]

 

えーっと、内容がイマイチ理解できませんでしたが、要約すると今回の鳴神君の機体は穂乃果の為にエールストライカーやビームライフル、ストライク用のシールドを持ち込んだせいで、本来の性能を発揮できない…で良いのでしょうか?

 

後は敵機の攻撃が一撃でも当たれば致命傷になるんですね…。

 

………それって非常にまずくはないですか?

 

こんな四方八方に敵機がいる様な酷い乱戦の中で、一撃でも当たれば致命傷…つまりは全ての攻撃を、それこそ流れ弾まで避けなければいけないのですよね?

 

なんて無茶な……。

 

[[うわぁ…なんかホント無茶苦茶な設定になってるんだね…。機動性以外ゼロ設定の紙装甲とか、いつもソラ君が使っていた素組のF2ザクよりも危ないんじゃないの?しかも射撃武装がないなら、その紙装甲の状態で近接戦闘しなきゃダメなんでよね…。ことりにはそんな無茶なことして出撃とか、ちょっと無理かな~。]]

 

[[そりゃそうだ。ことりさんの考え方が至って普通なんだよ。俺だってガクブルゲロゲロの状態で、できればこんな無茶な設定で出たくはなかったっての。まぁとりあえずは機動性だけは確保してあるから、当たんなきゃ平気だろ。後は気合いと根性とテクニックで何とかするよ。お?ランチャーストライカー外れたな。ほれ、穂乃果。エールストライカーに換装すっから動くなよ。]]

 

やはりことりも同じ考えの様ですね。

 

無茶ですよね?無謀ですよね?無理ですよね?

 

しかし鳴神君は何とかするって…。

 

本当に大丈夫なんでしょうね?

 

それと鳴神君、動くなよって、穂乃果のストライクはエネルギー切れだから動けませんよ?

 

エネルギー切れではストライカーパックをエールストライカーに交換しても仕方ないのでは…。

 

[[あれ?なんで?ストライクのエネルギーが回復した?!それに!ナニこのエールストライカー!なんかスッゴいよ!機動性とかいろいろ穂乃果の作ったエールストライカーの倍近くはあるよ?!]]

 

[[そっか♪ストライクってストライカーパック自体にもエネルギーがチャージされてるから、ストライカーパックを交換したらエネルギーはある程度は回復するんだよね。そのためにソラ君は無理してエールストライカー持ってきたんだね。]]

 

[[そう言うこと。それにこのエールストライカーはにこちゃ…あー、ここら辺で1番強いファイターが作ったもんだからな…。性能は折り紙付きだ。穂乃果、見ての通りソイツの機動性は今までお前が使っていたエールストライカーとは桁違いだぞ?使いこなせるか?]]

 

[[穂乃果、こんなにスゴいの使ったことないからわかんない。わかんないけど…やってみる!うん!穂乃果はやってみせるよ!よぉーし!高坂 穂乃果ふっかーつ!これでまたみんなと一緒に戦えるよ!]]

 

[[分かんないってお前なぁ…ま、気合いが空回りしてソイツに振り回されんなよ?さぁーて、残り時間内にア・バオア・クーを落としちまうぞ!前衛はいつも通りに俺と穂乃果、ことりさんはバードモードで園田さんのジムスナを乗っけて着いて来てくれ。園田さんは俺と穂乃果が討ち漏らした敵機の後始末を。穂乃果、さっきもいったけど、武装がコイツ(ロングポールヒートアックス)しかねぇから今日の俺は近接戦闘オンリーだ。あてにさせて貰うぞ!]]

 

[[は~い♪海未ちゃん、最大戦速で一気に駆け抜けるから、リトルバードの背中から落とされないよ~にね♪それじゃ上に乗ってね♪上に乗るのって騎乗位だね♪海未ちゃん♪いっぱい腰ふって気持ちよくなってね♪]]

 

「後始末ですね、分かりました。可能な限り狙い撃ちます。ことり、お手数ですが私のジム・スナイパーⅡの搬送をお願いしますね。」

 

[[アレ?騎乗位ってトコ、軽くスルーされた?]]

 

ことり、これから忙しくなるのです。もう貴女のエロボケにはツッコミませんよ。

 

そもそも騎乗位は仰向けになった上にまたがる物でしょうが。

 

貴女のウィングガンダム・リトルバードのバードモードは仰向けではなく、うつ伏せの状態ですよ?

 

そして私もまたがるのではなく、背中にただ乗るだけです。

 

これは決して騎乗位ではありません!

 

これが騎乗位だなんて、私は認めませんよ!

 

[[うん!穂乃果にまかせてよ!このスッゴいエールストライカーならガンガンいけるよー!]]

 

[[うっし!そんじゃ、ま…逝きますか!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[えい!えい!えーい!]]

 

[[もーいちょオマケにどっせい!]]

 

穂乃果と鳴神君はそんな気の抜ける掛け声で次々と敵機を撃墜し、私とことりの進路を確保してくれます。

 

穂乃果は、初めは鳴神君からのお土産でお借りしたエールストライカーの高い機動性に振り回されていましたが、すぐに操縦のコツを掴んだ様で、今では戦場を所狭しと実に楽しそうに駆け回り敵機を撃墜しています。

 

鳴神君も新しい機体“高機動型ザクⅡ”を自在に操り、その高機動型の名が示す通りに縦横無尽に凄いスピードで、穂乃果以上の速度で次々と敵機を手にした長柄の斧の一撃で両断しています。

 

鳴神君の話では無理を押して穂乃果の為にエールストライカーやビームライフル、ストライクのシールドを“武装領域(ウェポン・ストレージ)”に入れて持った来た代償で、機動性以外のステータスが著しく低下しており、敵機の攻撃が一撃でも当たれば装甲が吹き飛ぶとの事でしたが、この様子では問題ない様ですね。

 

そもそも鳴神君がまともに被弾する場面なんて、私はまだ見た事がありませんね。

 

ただ、やはり心配なのは公式戦トラウマが発動中な現在の鳴神君の体調です…。

 

先程は“ユウキノマホウ”のお陰でこのバトル中くらいならば大丈夫だとは言っていましたが、サブモニターに写し出されている鳴神君の表情は相変わらずの蒼白…しかも地味に震えてたまにえづいている様に見えます…。

 

私達が心配して“大丈夫ですか?”と声を掛けも、鳴神君は絶対に“大丈夫!”としか答えませんし…。

 

お願いですから無理だけはしないで下さいね…。

 

[[ゲルググ撃墜!ついでにリック・ドムも!ふっかつした穂乃果はぜっこーちょーだよ!ガンガンいっくよー!ほら!そら君!早くこないと、穂乃果おいてっちゃうよ!]]

 

[[うぇっぷ…気持ちわりぃ……おいゴラァ穂乃果!絶好調とかあんま調子乗んなよ!お前が今、使ってるエールストライカーはあくまでも借り物なんだからな!お前自信の手で作ったモンじゃねぇーんだ!それに、機体性能に頼りきった戦い方を覚えると、お前が作った微妙なエールストライカーに戻った時に残念な性能過ぎて泣きを見るぞ!]]

 

[[だいじょーぶ!だいじょーぶ!穂乃果ならだいじょーぶ!でもこのエールストライカー!ホントにスッゴいね!加速もスゴいし、さいこー速度もそら君の新しいザクに追いついちゃうんだよ!はんのー速度もスゴい!]]

 

穂乃果はまた調子に乗って…。

 

このアホは先程までのエネルギー切れを反省して無いのですか?

 

やっぱり後でお説教です!お説教!

 

[[あ!レーダーにはんのーだよ!ねーみんな!またなんか出てきたよ!アレ?なんだろ?あのもびるすーつ?足がないよ?]]

 

[[足のないモビルスーツってまさか!AIさん!メインモニターに新しく出てきた敵増援の拡大画像をお願い!]]

 

<<all right>>

 

[[ありがと♪え~っと……や~ん!やっぱりジオングだよ~。ソラ君!見えてる?]]

 

[[ことりさん、こっちでも確認した!チッ!ここでジオングが出てきやがるか!ア・バオア・クーまであと少しだってのに…イヤな位置で出てきやがる!このロリコンでマザコンでシスコンの三冠王野郎が!時間がねぇって時に空気読めよ!]]

 

進路上の最小限の敵機を掃討しつつ、ア・バオア・クーへ向けて進んでいた私達でしたが、設定した目標地点まで残り僅かの所で脚の無い他のMSよりも一回り大きな機体…ジオングが現れました。

 

所で鳴神君、ロリコンでマザコンでシスコンの三冠王野郎とはどう言う意味なのでしょうか?

 

ジオングのパイロットは確か赤い彗星シャア・アズナブル。

 

ジオンのエースパイロットでガンダムシリーズでもアムロ・レイと並ぶ最も有名なキャラクターですよね?

 

そんな赤い彗星がロリコンでマザコンでシスコンって…?

 

えっ?もしかしてシャア・アズナブルって変態なんですか?

 

確かになんだか怪しい仮面を付けてはいますが…。

 

[[時間が惜しい!ジオングだろうがシャアだろうが、こっちの邪魔をするなら容赦はしねぇ!一気に片付けるぞ!穂乃果!ジオングの相手は俺がする!お前は俺達の進路上の雑魚を優先的に始末してくれ!ことりさんと園田さんに敵を近付けさせんなよ!]]

 

[[りょーかいだよ!そら君が持ってきてくれたこのビームライフル!穂乃果のエールストライクが使ってるビームライフルよりもスッゴい威力だから、ザクでもドムでもケルググでも!当たれば一撃だよ!ポチ!サポートよろしく!]]

 

<<はーい。ぽちにおまかせー。>>

 

[[頼むぞ!ことりさんは進路そのまま、ア・バオア・クー内部への予想侵入地点まで最短距離を真っ直ぐに!雑魚は穂乃果が片付ける!]]

 

[[は~い♪ことりの次の出番はア・バオア・クーに着いてからだもんね♪それまではソラ君と穂乃果ちゃんにこのままエスコートお願いするね♪なんだったらこのままえっちしにホテルまでエスコートしてくれてもい~よ♪ことり、そろそろ危険日だから、ソラ君の股間のバスターライフルでことりのお腹のナカのタマゴを狙い撃ってほし~なぁ♪ことりのナカにいっぱいぴゅぴゅ♪してタマゴにじゅせ~しちゃってね♪]]

 

[[そのご提案につきましては、バトル終了後に前向きに検討いたしたい所存であります。ご解答は後程、担当の者からお電話を致しますので申し訳ありませんが少々お待ち下さい。具体的には4~5年くらい。]]

 

[[4~5年も待てないよぉ~♪ソラ君のいけず~♪]]

 

鳴神君もことりのあしらいかたが手馴れてきましたね。

 

そう言えば、鳴神君はどうしてことりと破廉恥な行為をしないのでしょうか?

 

鳴神君ならばことりの様な美少女に誘われれば、すぐにでも飛び付いて子作りをしそうなのですが…?

 

最初は鳴神君の方がことりにラブホテ…破廉恥な行為を行うホテルに行こうとかセクハラ発言していましたよ?

 

そう考えると鳴神君の普段の破廉恥な言動はただの冗談………の割りには先日は私の下着を覗こうと本気で床に這いつくばったり、私に卑猥な衣裳が似合うとか毎回毎回鼻息も荒く力説してみたり、穂乃果の“ほのまん”を味見してみたいとほざいてみたり…。

 

…今、考えるのは止めましょう。とりあえずはこの事案についても後回しです。

 

今は先ずはこのバトルを終わらせる事が先決です。

 

[[ホントことりさんはブレねぇなぁ。あー、何だっけ?あぁ、ジオングだよジオング。園田さん!俺がジオングの胴体をぶった斬ったら頭が分離する!園田さんはソイツを…ジオングのコアがある頭部を、リトルバードに乗った状態のその不安定な体勢からでも狙い撃てるか?]]

 

「鳴神君?貴方は誰に言っているのですか?例え相手が誰であろうが、それが赤い彗星でもロリコンでも!この距離からなら外しません!狙撃ならば私に任せて下さい!」

 

貴方が頼ってくれるのならば、貴方と一緒ならば…本当はその一言を付け加えたかったのですが、そんな事を言ってしまったら恥ずかしくて死んじゃいます…。

 

言えはしません…言えはしませんが、ならばせめて行動で貴方の信頼に応えてみせましょう!

 

赤い彗星シャア・アズナブル……申し訳ありませんが一撃で撃ち墜とさせて貰います!

 

[[おっけー!なら頼らせてもらおーじゃねぇか!いつもみたいに一撃でキメちまえ!]]

 

「もちろんそのつもりです!ことり!貴女は出来るだけリトルバードの軌道を安定させて下さい!スコープモードを起動!ジム・スナイパーⅡの火器管制システムを狙撃戦仕様に移行して下さい!今後、目標であるジオングを撃墜するまではメインモニターにジオングのデータを優先的に表示して下さい!穂乃果!貴女は私の射線に入らない様に気を付けて下さい!」

 

<all right>

 

[[や~ん♪海未ちゃんったら、ソラ君に頼られちゃったからって燃えてるね~♪ことりは真っ直ぐ飛ぶだけだからつまんないなぁ~♪ひまだよ~♪]]

 

[[りょーかいだよ!ポチ!海未ちゃんの射線データをサブモニターに写して!]]

 

<<はーい。>>

 

[[各機!カウントゼロで一気に仕掛けるぞ!ことりさんは暇ならカウントを!]]

 

[[ちゅんちゅん♪りょーかいだよ♪みんな?準備はい~かな?]]

 

[[おうよ!]]

 

[[穂乃果は準備おっけー!]]

 

[[こちらも問題ありません!]]

 

[[それじゃ…カウント、ご~♪]]

 

ことりのカウントの開始と共に、穂乃果のエールストライクガンダムはビームライフルとシールドを構え、何時もの突撃態勢をとります。

 

[[よん♪]]

 

鳴神君は高機動型ザクⅡが手にしているロングポールヒートアックスを、目の前に展開している敵機に見せ付けて、まるで挑発するかの様にくるりと一回転させると、脇構えの型で突撃のタイミングを待っています。

 

[[さん♪]]

 

ことりはカウントを数えながらもバードモードのウィングガンダム・リトルバードを巧みに操り、私が少しでも狙いやすい位置へと移動してくれています。

 

[[に~♪]]

 

そして私は狙撃以外の全てをことりに委ね、リトルバードの背の上で片膝立ちの体勢で手にしたスナイパーライフルのスコープを覗き、ただひたすらにジオングの頭部に狙いを付け続けます…。

 

[[いち♪]]

 

カウントは残り一秒です…。

 

行きますよ?みんな!

 

[[ぜろ!]]

 

[[ことりちゃんと海未ちゃんの邪魔はさせないよ!ストライク!いっけぇぇぇぇぇ!!!]]

 

「さぁ!一射一倒!狙い撃ちますよ!」

 

[[アイリ!全力で逝くぞ!“限界突破(リミットバースト)”!起動(ドライブ)!]]

 

<<了解しました。ユニークアビリティ“限界突破(リミットバースト)”起動します。>>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今回、ソラが使用した新しいザク“MS-06R-1A高機動型ザクⅡ”ですが、本編中でも触れましたが、本来の装備ではありません。
この機体が本来の装備で登場するのは、第6話以降になる予定です。
ちょっとだけこのザクの武装をご紹介すると、今回も使用している柄の長い片刃の斧“ロングポールヒートアックス”とF2ザク等が使用しているマシンガン“MMP-80マシンガン”等がメイン武装になります。
他にも右肩のシールドにはウェポンラックが付いており、ザク・バズーカや通常のザク・マシンガンが搭載されています。
この機体の最大の特徴については第6話以降をお待ちください。

それでは改めまして、本日もご覧いただき本当にありがとうございました。
皆様からのご意見、ご感想もお待ちしております。
どうぞお気軽にお声掛け下さい。
それでは皆様、少し早いですが良いお年を…。
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