ガンプライブ! ~School Gunpla Project~   作:Qooオレンジ

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皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

今回は久し振りに絵里さんの登場になります。
ソラと絵里さんの仲が良くて仲が悪い不思議で複雑な関係…。
そんなソラと三年生組の関係につきましては、μ'sが全員加入してから閑話にて少しずつご紹介していきたいと思っております。




それでは 第5話「START:DASH!!」そのにじゅういち はじまります。



第5話「START:DASH!!」そのにじゅういち

[[……う…ちゃ…ソ…ラ…く……]]

 

<<おや?マスター、ウミ。どうやら愚妹が消えた事によって、奴等が妨害していた通信が回復した様ですよ。只今コトリと通信をお繋ぎします。少々お待ち下さい。>>

 

後味の悪い終わりとまた近いうちに来ると言い残した腐れ外道女の言葉に呆然としていたのもつかの間、コクピットのスピーカーから途切れ途切れにことりの声が聞こえて来ました。

 

どうやらアイリの言う通り、腐れ外道女の契約精霊“イリス”が妨害していたことり達との通信が回復した様ですね。

 

通信の調整はアイリが行ってくれる様なのでお任せしてしまいましょう。

 

<<お待たせいたしました。通信システムの調整が完了いたしました。コトリと通信を繋ぎます。>>

 

[[海未ちゃん!ソラ君!お~い!聞こえてる~?そろそろお返事してよ~。ことり、まだ前も後も“ハジメテ”が終わってないのに、いきなり真っ暗なコクピットでひとりで放置プレイされちゃうなんてちょ~っと上級者向けすぎるよ~♪や~ん♪でも放置されて焦らされるのもイイかも♪ソラく~ん♪お返事してくれないとことり♪このままイケナイ性癖に目覚めちゃいそ~だよ~♪あのね?ことり、お洋服もおぱんつもブラも全部脱がされちゃって、産まれたままの姿にされちゃったら真っ赤なロ~プで動けないよ~に縛られちゃちって、ぶるぶるなびんくなろ~た~さんとかことりの下のお口のびんかんなお豆さんとお胸の先端のふたつのちくびさんに固定されて♪前と後のふたつのアナにも“とげとげ”付きのおっきなバ○ブさん入れられちゃって♪そしたらことりは床に転がされちゃって…動けないままで玩具で何回も何回も何回もイカされちゃうの~♪ねぇ?ソラ君♪何回イッたらソラ君は許してくれるのかな?10回くらいかな?もしかして20回?まさかの大台突破で100回とか♪や~ん♪ことり100回もイッちゃったら今よりもっと狂っちゃうよぉ♪もぉ~♪ソラ君ったら♪これ以上ことりのことを狂わせちゃうなんてホントに“きちく”だね♪でも…うん♪ことりはそんなソラ君もだ~いすきだよ♪えへへ♪やっぱり放置プレイもイイかも♪イイかも♪ど~せならことりひとりで楽しむんじゃなくて、穂乃果ちゃんと海未ちゃんもことりと一緒にソラ君に縛られてびんくなろ~た~さんとおっきなバ○ブさんのフル装備で誰が1番イケるか競争とかしちゃお~か♪1番イッちゃった子にはソラ君がご褒美におっきなフランクフルトでらんぼ~に……うふふふふふふ♪よ~し!ことり!穂乃果ちゃんにも海未ちゃんにも負けないよ!]]

 

ことり…あ、相変わらず全開で飛ばしていますね…。

 

ですがたった数分ことりのエロボケから離れていただけで、このことりのエロボケが妙に懐かしく感じてしまっています…。

 

むしろ若干、荒んだ心が癒されてる様な…。

 

ことりのエロボケで癒されてるとか、私も相当に末期ですね…。

 

これもあの腐れ外道女の相手をしたせいで心が荒ぶっているからですよ!

 

あの腐れ外道女!次に来た時も脳天ぶち抜いてやります!

 

[[…ことりさん…相変わらず全開でエロい妄想垂れ流してんな…けど…なんだろ、このいつも通りなことりさんのエロい妄想の垂れ流しを聞いて、妙に安心するのは…。あぁ…俺は悪意の底から帰ってこれたんだな…またみんなと一緒に日常に戻れるんだな…って感じだよな。って!そうじゃねぇーよ!通信が繋がったんだ!おい!ことりさん!放置プレイとかエロい妄想垂れ流しは一旦止めてくれ!そりゃことりさんも穂乃果も海未さんも肌が白くて綺麗だからSM用のあの真っ赤な縄が似合うとは思うけど、やっぱり初めはアブノーマルなプレイじゃなくて、普通にヤりてぇし…ってか流石に100回はイケねぇーだろ?イヤ?確か女の人って何回もイケるんだっけか?なら100回とかもイケるのか?ギネス記録とかあんのか?んー、とりあえずにこちゃんで最高何回イケるか試してみっかな?縛って玩具フル装備で転がして放置して…あぁ口にギャグも噛ませなきゃな…ヤヴェ…にこちゃんがよがり狂う姿とか想像したらミナギッテキタ…。100回か…目指してみるか?最高記録…。そー言えば男は最高何回くらいイケんだろ?普通は連続だと2・3回が限界だよなー。医療用ナノマシン弄って絶倫化とか出来ねぇのかな?今度ニルスさんに聞いてみっか?あーけど、んなこと聞いたら“君はバカですか?”とか言われそうだなー。……たから!じゃねぇーっての!俺までことりさんみたいな妄想垂れ流ししてどーすんだよ!野郎のエロい妄想垂れ流しなんて誰得だよ!おーい!ことりさん!応答してくれ!]]

 

はぁ…青空までことりの様に妄想垂れ流しですか…。

 

肌が白くて綺麗と言われたのは嬉しいですが、私だってハジメテは普通に抱かれたいです。

 

その後ならば多少はリクエストにお応えしてアブノーマルなプレイにも付き合ってあげてもいいですよ?

 

お漏らしプレイですか?放置プレイですか?

 

あまり痛いのや汚れてしまうのは嫌ですが、少しくらいならば縄の跡がついてしまっても我慢してあげますね。

 

それにしても……やはりまた“にこちゃん”ですか。

 

“にこちゃん”…恐らくは“ヤザワニコ”…この人物は青空の…恋人…なのでしょうか…。

 

あの腐れ外道女が青空の心を壊そうと最後に使用した音声データも“ヤザワニコ”でしたね。

 

腐れ外道女が使用していた音声データでは何処か幼い声で、話し方は強気な感じの女性の様でしたが…。

 

これまでの青空の話の端々を聞いている限りでは極めて親しい間柄の様ですが、なんだか恋人とは違うような気もしますね。

 

気になりますね…青空と“ヤザワニコ”という女性の関係が…。

 

青空本人に聞いても良いものなのでしょうか…。

 

焼きもちだと思われないでしょうか?

 

[[ふぇ?ソラ君?や~ん♪ソラ君♪やっと繋がったよぉ~♪ソラ君と海未ちゃんがビグ・ラングに攻撃してから、急にビグ・ラングの近くのレーダー情報がわかんなくなっちゃうし、通信もぜんぜん繋がらなくなっちゃうし…ことり、すっごい心配してたんだよ~!海未ちゃんも一緒だし、ソラ君がAI操作の機体なんかにヤられちゃうとは思えないけど、今日のソラ君ってトラウマモード発動中ですっごい具合悪そうだったし…。それにね?ことりもひとりで寂しかったんだよぉ~♪だからソラ君♪バトルが終わったら“ぎゅ~”ってことりを抱きしめていっぱい慰めてほし~な♪ね?ダメかな?]]

 

[[あー、“ぎゅー”ね…。死亡フラグじゃねぇーよな?この場合はことりさんさ死亡フラグになんのか?撃たれたりしねぇよな……。まぁでも、“ぎゅー”くらいならイイか…。]]

 

“ぎゅー”ですか。ことりにしては随分と控えめな要求ですね。

 

エロ全開なことりならば、もっとドストレートに“ことりの未使用ホールにソラ君のフランクフルトを突っ込んで~♪”とか、“ことりとイク♪イク♪一泊二日の子作り旅行♪”とか言うと思っていました。

 

まぁ“ぎゅー”くらいならばスキンシップの範疇で収まりますので、私が武力介入する必要もありませんね。

 

むしろ青空には私にも“ぎゅー♪”して欲しいですね。

 

私だって今回は頑張ったのです。

 

それくらいの“ご褒美”があってもいいのではないですか?

 

ね♪青空♪

 

それにしても、私への“ぎゅー”のご褒美は別として、青空がことりからのこの手の要求を素直に飲むなんて始めてなのではないですか?

 

何時もならばことりの無遠慮で破廉恥な“お願い♪”からはことごとく逃げ出していたのに…。

 

なんででしょうか…今の青空の方が、先程までの青空よりも少しだけ近くに感じられる気がします。

 

[[え?い~の?あれ~?ん~?ソラ君?なんだか……。]]

 

「ことり、とりあえず“ぎゅー”のご褒美は後回しにして下さい。色々とありまして私達は現状がどの様な状況なのか、全く把握出来ていないのですよ。ですから、まずはそちらの状況がどうなっているのかを教えて欲しいのですが?穂乃果はどうなりました?ことりは無事ですか?二人共、変わった事とはありませんでしたか?例えば、“ですわぁ♪”とか私や貴女逹の声で苛つく話し方をする変な女が現れたりしていませんか?アイリに良く似た電子精霊が機体に取り憑いていたりはしていませんか?」

 

[[変な女?“ですわぁ♪”?アイリちゃんに似た電子精霊さん?ねぇ~海未ちゃん?なんのこと言ってるの?ことりはソラ君と海未ちゃんとの通信が繋がらなくなった以外には変わったことはなかったと思う……あ!変わったこと1個だけあったよ!あのね?そ~言えば、オッゴさんを全部バスターライフルぶっぱ~♪で消し飛ばしたんだけど、途中でオッゴさんがまたいっぱい来たの~。変わったことはそれくらいかな?後から来たオッゴさん逹は、バトルロイヤルで湧いてくるモックさんみたいに、いきなり湧いてきたからびっくりしたんだよね~。ちょうどソラ君と海未ちゃんに通信が繋がらなくなった頃だったよ?けど、いっぱい湧いてきてもオッゴさんだからね~♪特に機体にダメ~ジもないし、湧いてきてオッゴさんの群はまたバスターライフルぶっぱ~♪でみ~んなやっつけたよ♪らくしょ~だったよ~♪ことりちゃんのだいしょ~りです♪]]

 

変わった事が無かったか?と、聞いておいてなんですが、そりゃそうでしょうね。

 

ことりは私や穂乃果とは違い、何度も修羅場を潜り抜けて来た(恐らくは…)ベテランファイターですので、黒化して暴走状態でもない限りは安定して場を任せる事が出来ます。

 

特に今回は群れて襲って来るオッゴを相手にした、ことりとことりのウィングガンダム・リトルバードが最も得意とする殲滅戦でしたからね。

 

しかも消費の激しいバスターライフルの必要エネルギーは要塞から直接供給されているので、ことりが良く言っている“バスターライフルぶっぱ~♪”を行ってもエネルギー切れの心配がありませんでしたし。

 

オッゴ程度の相手にことりがどうにかなるとは思えません。

 

ただ…あの腐れ外道女がことりの方にもちょっかいを仕掛けていた場合は状況が変わります。

 

あの腐れ外道女…何処で調べたのかは分かりませんが、青空の弱味であるトラウマを…しかも私達ですら知らなかった公式戦トラウマではなく“ズル”と言う的確なキーワードまで調べ上げて狙って来ましたからね…。

 

私達の音声データだけではなく、花陽や凛の音声データなんて物まで持ち出して、本当になんだったのでしょうか?

 

あの女の様な何をするのか分からない相手は正直、思惑も何もかもか読めないのが怖いですね…。

 

ことりの言っている途中で湧いて来たオッゴの群と言うのが気になりますが、幸いにもあの腐れ外道女本人はことりには仕掛けて来てはいないようなので問題ない筈です。

 

[[ことりさんのトコにはあのキ○ガイ女は来てねぇか…。あとはことりさんの言ってる途中で湧いて来たオッゴってのはたぶん…んにゃ、間違いなくあのキ○ガイ女の仕業だろーけど…ま、雑魚いオッゴ相手の殲滅戦ならことりさんなら余裕だろ。で?穂乃果は?時間的にはそろそろ中枢部に着いてもイイ頃合いだろ?]]

 

「そうですね…。穂乃果も別行動をする直前に何やら一人になるのを嫌がっていた様なので心配です…。ことり、どうなのですか?此方では本当に色々とありましたし、穂乃果とは距離が開き過ぎてしまったので私達では通信も繋がりません。ことりの方では把握出来ていると思うのですが……?」

 

今回のミッションバトル“要塞攻略戦”の最終目的は宇宙要塞ア・バオア・クー中枢部の破壊です。

 

苦労してあの腐れ外道女が乗っ取ったビグ・ラングを撃退できても、この勝利条件をクリア出来なければバトルをクリアする事は出来ません。

 

ビグ・ラングを撃墜出来たのでスコアはそれなりには稼げていると思うので、後は作戦目標をクリアするだけです。

 

アイリが累計スコアを簡単に計算した結果ですが、クリアさえ出来れば私達“μ's”は少なくても三位以内には入れるそうです。

 

最低でも三位入賞…そうなれば副会長が提示した生徒会公認の条件である“公式戦で力を示す”には十分な筈です。

 

出来ることならば優勝して後腐れなく生徒会公認を貰いたい所ではありますが、贅沢は言ってられません。

 

勝てば官軍、負ければ賊軍…は少し違いますが、公認を貰えるならばこの際、優勝でも二位でも三位でも構いません。

 

大事なのは生徒会から公認を貰った後なんですから。

 

そう…大事なのは最低でもあと一人…出来れば五人仲間を集めて、ガンプライブに出場し、そして優勝して音ノ木坂をアピールする事なのですから。

 

ガンプライブで優勝する事が出来れば学校をアピールするには十分過ぎます。

 

そうなれば来年の入学希望者はきっと沢山集まりますよ!

 

入学希望者さえ集まれば、廃校なんて話はなくなりますよ!

 

[[穂乃果ちゃんならさっき“ちゅーすーぶに着いたよ!せーあつしたらまた連絡するね!”って通信があったよ♪中枢部の防衛戦力もザクとかだけだから問題ないって言ってたから、そろそろ制圧出来ると…あ、穂乃果ちゃんから通信きたからちょっと待ってね♪もしも~し♪穂乃果ちゃん♪]]

 

どうやら穂乃果から丁度通信が入った様ですね。

 

通信の内容は恐らくは中枢部を制圧したとの連絡なのでしょうね。

 

これで今度こそ、ようやく今回のバトルが終わりますね。

 

なんだかとてつもなく長かった気がします…。

 

時間的には何時も放課後にみんなで出撃しているバトルロイヤルと変わらないのですが…。

 

あの腐れ外道女の介入は完全にイレギュラーなので別としても、今回の公式戦は本当に色々とありましたからね…。

 

これがガンプラバトル…これが公式戦なのですね…。

 

とても大変でした…大変でしたが……ふふ…とても楽しかったです。

 

ガンプライブに出場するのが少し楽しみになって来ましたね。

 

ガンプライブ…まずは地区予選からです!

 

[[うん♪あ、ちょっと待っててね?ソラ君と海未ちゃんに聞いてみるから♪あのね?穂乃果ちゃんが中枢部の制圧が終わったよ~♪だって♪それでね?このままもう中枢部を壊しちゃってもい~の?って♪]]

 

「穂乃果のヤツ、ちゃんと制圧出来たんだな。ま、にこちゃんの作ったガチ仕様のエールストライカー使ってんだから当たり前か…。ことりさん、穂乃果に伝えてくれ。時間もねぇーし、さっさとヤっちまえ!ってさ。」

 

[[は~い♪海未ちゃんもそれでい~かな?]]

 

「ええ、もちろん構いません。お願いします。」

 

[[は~い♪穂乃果ちゃん♪ソラ君も海未ちゃんもヤっちゃえ~♪だって♪うん♪お願いね♪派手にヤっちゃって♪]]

 

[[ったく…ようやく終わるよ…。つーか俺は半分も出てねぇーのにえらく疲れたな…。]]

 

「うふふ。お疲れ様でした。ではこの次は今日よりも、もっと疲れて下さいね?」

 

[[へ?今日よりももっと疲れる?は?なんでさ?]]

 

「わかりませんか?それはですね……今度は最初から、私達と一緒に出撃して下さい。って事ですよ。」

 

[[うへぇ…そっか…次もあんだよなー…。しかも今日よりももっと大きな舞台で…うわぁ…すげぇ逃げてぇ…。]]

 

「駄目です!逃がしませんよ♪絶対に♪青空には首に縄を付けてでも、この先ずっと、私達と一緒に…“μ's”の一人として出撃して貰います♪」

 

[[ずっと一緒に…“μ's”の一人として…か…。うん…大丈夫……逃げねぇーよ……あー、たぶん?けどさ、海未さんも一緒に進んでくれるんだろ?ならさ、逃げてぇけどヤってみせるさ。仲間が一緒なら、こんな俺でもきっと前に進める。このクソ忌々しいトラウマも克服してみせるさ。]]

 

「青空…。」

 

[[なぁ海未さん。でもほら、俺ってヘタレだからさ……もし…もしも……また俺が逃げ出しそうになったら…その時は…]]

 

“その時は…”

 

青空がその先の最後の一言を告げる直前に、どうやら穂乃果が中枢部を破壊してしまった様で、バトルは終了してしまいました…。

 

メインモニターもサブモニターも、コンソールからも灯りが消えて真っ暗になってしまったコクピットの中で、私はポツリと呟きます。

 

「その時は…なんだったのですか?青空?」

 

ねぇ青空?

 

もしも、貴方が辛くて、逃げ出してしまいそうなその時は……。

 

私は…私が…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そっと抱き締めて、貴方を引き留めてみせます。

 

だから、一緒に進みましょう……何処までも、何時までも…一緒に…ずっと…ずっと……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『…以上で音ノ木坂商店街!第六回スコアマッチは終了です!ではでは!最後に今日も素晴らしいバトルを見せてくれたスクールファイターのみんなに!もう一度盛大な拍手をお願いしまーす!』

 

「…よん…い?ですか?」

 

「4位なんだ……穂乃果達…みんなであんなに頑張ったのに…4位なんだ…。」

 

「うそ…だってことり達は…“μ's”は累計スコアならぶっちぎりで1位のハズだよ?!だって他のチームはボーナスユニットの大型モビルアーマー倒してないんだよ?それなのにどうしてことり達が4位なの?!この結果は絶対におかしいよ!」

 

全て出場チームのバトルが終わり、世界ガンプラバトル連盟から派遣されて来ている運営委員会から発表された私達の順位は……参加全10チーム中……4位でした……。

 

アイリがカウントしていた累計スコアでは間違いなく私達“μ's”は他のチームを大きく引き離して1位の筈だったのですが…。

 

他のチームが残り時間の分のスコアを加算したとしても、結果は変わらずに私達が優勝の筈でした…。

 

「………俺のせいだよな…やっぱり……。俺が遅れて出撃したから…またヘタれて逃げ出そうとしたから…。」

 

「青空?!貴方は!何を言っているのですか!違います!貴方のせいではありません!絶対に違います!」

 

「そ、そうだよ!海未ちゃんのいう通りだよ!だってそら君が来てくれなかったら、穂乃果達だけじゃバトルクリアだってできなかったかもしれないんだよ!あのときそら君が助けに来てくれなきゃ、みんな囲まれてぼこぼこにされて撃墜されてたんだよ!」

 

「うん!ことりもそ~思うよ!絶対にソラ君が悪いんじゃないよ!ソラ君がいてくれたから、ソラ君が来てくれたから、ことり達はバトルクリアまで行けたんだよ?だからソラ君のせいなんかじゃ……。」

 

「いいえ。貴女逹が負けたのは間違いなく、そのクズ男のせいよ。」

 

え?こ、この声は………

 

「……絵里さん?……来てたのかよ……。」

 

負けたのはクズ男のせい……突如としてそう言い放たれた声のする方を振り向いた私達の視線の先に居たのは、私服姿の生徒会長……絢瀬 絵里先輩でした。

 

どうして生徒会長がここに、アミューズメントセンターに居るのでしょうか?

 

まさか私達の公式戦を観戦しに来た……わけはないですね。

 

生徒会長は私達の事を…いえ、私達ではなく青空の事を目の敵にしていましたからね。

 

生徒会長がどうしてあそこまで青空の事を目の敵にするかは分かりませんが、彼女は私達がガンプライブ出場を目指すのを反対している人物です。

 

そんな彼女が私達“μ's”のバトルを観戦しに来るなんてあり得ませんね。

 

「私がアミューズメントセンターに来ていたら悪いのかしら?ここは公共の場よね?私が居ても可笑しくはない筈よ。そもそも、私がどこで何をしていても、貴方には関係ない話じゃないかしら?それともなにかしら?私は別に貴方の彼女でもなんでもないのに、いちいち貴方の許可がなければ自由に行動しちゃいけないの?」

 

「チッ…クソ女が……アンタ、相変わらず喧嘩腰だな……。誰もそんな事は言ってねぇーだろーが…。つーか、用がねぇーんならさっさとどっかに消えてくれよ…。コッチは今はアンタの相手なんてしたくねぇーんだよ。空気読めよな、クソ女…。」

 

青空と生徒会長…絢瀬 絵里先輩。

 

相変わらず仲が悪いですね。

 

それでも青空が彼女の事を“絵里さん”と、下の名前で呼んでいるので、実はそれほど仲が悪い訳ではないのでしょうか?

 

少なくても、彼女は青空から“絵里さん”と呼ばれているのです。二人の関係はお互いを罵り合うだけの無機質なモノではなく、お互いに一歩踏み込んだ間柄なのでしょうね…。

 

だって、青空が下の名前で人を呼ぶのは自らの内側に踏み入って来た相手だけの筈ですから…。

 

そう…例えば先程までの私が良い例ですね。

 

元々かなりの人見知りな私は、あの腐れ外道女の一件までは、異性でもある青空に対して何処か遠慮して…穂乃果やことりとは違い一歩引いた位置にいました。

 

悪意に晒され続け、人の感情に過敏になっている青空にはそれが分かっていたのでしょうね…。

 

だから青空はずっと私の事を…私の事だけを“園田さん”、と名字で呼んでいたのでしょう…。

 

ですが私は青空の本当の弱さを知りました。

 

青空の弱さを知って、私は青空を…青空の心を少しでも守ってあげたいと、いいえ…青空の心を守ろうと決意しました。

 

だから私はあの時、“青空”と呼んだのです。

 

これからも共に歩む為に、彼の心を守る為に、彼の“内側”に踏み込む為に。

 

なけなしの勇気を振り絞って。

 

それが私の“勇気のReason(理由)”…。

 

そんな私の想いに応える様に、青空も私の事を“海未さん”と、下の名前で呼んでくれたのです。

 

互いに名前で呼び合う新しい関係。

 

お互いに一歩踏み込み合った新しい関係。

 

青空と私の新しい関係。

 

何時かはもっと踏み込み合って、貴方と重なり合う程までに近い関係になりたいですね…。

 

例えば……“恋人”とか……。

 

ね?青空♪

 

「貴方の都合なんて私の知った事ではないわ。それよりも……分かってるわよね?」

 

「クソが…だから言っただろ、“空気読め”って…今する話かよ…。本当にクソ女だな、アンタは…。」

 

“空気を読め”ですか…恐らくは生徒会長の用件は生徒会公認についてでしょうね…。

 

青空の言う通り、確かに今この場でその話を持ち出して来るのはいささか空気が読めていませんね。

 

「何とでも言いなさい。さて、早速ですがチーム“μ's”の皆さん。運営委員会から正式に発表があった通り、今回の公式戦での貴方達の順位は4位。残念だけど、これではとても公式戦で結果を残したとは言えないわよね?つまり、貴方達は希が出した…いえ、生徒会が出した条件を満たす事が出来なかった。」

 

「ま、待って下さい!生徒会長!可笑しいのですよ!この順位は!私達が記録していた累計スコアでは、私達“μ's”が確かに一位の筈なんです!」

 

私は慌てて生徒会長に集計されたスコアが可笑しい事を伝えようと声を掛けました。

 

そうです…この結果は何かの間違いの筈なんです。

 

きっと運営委員会が私達“μ's”のスコアの集計を間違ったんですよ。

 

その事をどうにかして生徒会長に分かって貰わなければ…。

 

「そうかもしれないわね。」

 

「なら!」

 

「でも、運営委員会から発表された順位では貴方達、チーム“μ's”は4位なのよ。これは公式戦なのよ?世界ガンプラバトル連盟公認の公式戦。分かるかしら?ガンプラバトル連盟から派遣されて来ている運営委員会がスコアの集計ミスをするなんてあり得ないのよ。」

 

「ですが!運営委員会の方々も人間なのです!ミスくらいはするかもしれません!」

 

「それはねぇーんだよ、海未さん…。スコアの集計は運営委員会側とマザーシステムが双方でやってるからさ。運営委員会が集計ミスをしていたとしても、マザーシステムまで同時に集計ミスをしたなんて事はあり得ないんだ…。」

 

「そ、そんな……。」

 

スコアの集計ミス……その可能性を完全に否定された私は項垂れて“そんな…”と呟く事しか出来ませんでした…。

 

ここまでなのですか?私達は…“μ's”はまだ始まったばかりなのに…。

 

「そう言う事よ。理解できた様ね。さて、では改めてチーム“μ's”の皆さん。生徒会の出した条件を満たせなかった貴方達には、生徒会からの公認を与える訳にはいきません。貴方達には…」

 

「まってくれ!絵里さん!」

 

「……異論は認めないわ。受け入れなさい、鳴神 青空。これが今の貴方の……6年前、悪意と戦う事もせずに、全てから逃げ出してクズに成り下がった貴方の今の現実よ。知っているかしら…。逃げ出した先には何も無いの…。夢も希望も、信頼も信用も。貴方にはもう何も残されてはいないのよ。そして…どんなに足掻いても、もう貴方は戻る事は出来ないのよ。戻る場所も残されてはいないのよ。」

 

夢も希望も…信頼も信用も…何も残されていない…。

 

青空に向かってそんな悲しい言葉を言い放った生徒会長の表情は、まるで青空を憐れんでいる様な…それでいて何処か寂しそうな表情でした…。

 

憐れみ?寂しそう?

 

青空に対してクズと言い切った生徒会長が?

 

嘲笑や侮蔑の表情ではなく?

 

どうして生徒会長がそんな表情をするのですか…?

 

これでは………。

 

「分かってる!逃げ出した先には夢も希望も!信頼も信用も!何も無いなんてのは俺が1番分かってんだ!絵里さんがいつもいつも言ってる通り、俺がろくでもねぇ役立たずのクズだってのも!クズな俺にはもうどこにも戻る場所なんてねぇのも!みんな!全部!分かってる!」

 

「なら!受け入れなさい!貴方には!」

 

「受け入れるさ!俺は!でも!コイツらには!穂乃果には!ことりさんには!海未さんには!まだ沢山の“可能性”があるんだ!未来があるんだ!希望があるんだ!」

 

「彼女達に可能性があるのは認めるわ!けれども!可能性だけで何が出来るの!可能性は所詮は可能性でしかないのよ!可能性は未来を殺すの!希望は絶望になるのよ!何をやっても後悔するだけなのよ!」

 

「そうかもしれねぇ!けど!希望が未来になるかもしれねぇ!何をヤっても後悔する?上等だ!ヤらないで後悔すんなら!ヤって後悔した方が何倍もイイんだよ!だから絵里さん!」

 

「貴方はその子達にだけでも、もう1度チャンスを与えろとでも言うの?チャンスを与えたとしても!貴方の力を宛にしているその子達だけじゃ!ガンプライブ優勝なんて夢物語でしかないわ!」

 

「夢物語でいいじゃねぇか!夢は見るモノだ!そして!夢は叶えるモノなんだよ!コイツらならどんなデカイ夢だって叶えられる!なぁ!絵里さん!アンタにだって夢があるはずだ!」

 

「っ!“夢”?“夢”ですって?お生憎様ね!私には“夢”なんて!そんなモノはないわ!ないのよ!“夢”なんて…私には…もう……。そう…“夢”なんて………無いのよ…“夢”はもう……遠い昔に…あの日に…。」

 

“夢”はない…。

 

そう言った生徒会長の表情は…とても辛そうで、悲しそうで、寂しそうな表情でした…。

 

青空もそんな生徒会長の表情に気付いた様で、困惑しながらも再び生徒会長に話し掛けます。

 

「絵里さん?アンタ……。」

 

「……この話はおしまいよ。生徒会からの公認は諦めなさい。」

 

「…どうしても駄目なのか?」

 

「……そうね……。どうしても、と言うのなら、試しに土下座でもしてみたら?惨めに這いつくばって、地面に額を擦り付けて、貴方の嫌いなクソ女の私にお願いしてみればいいのよ。そうしたら少しは考えてあげない事もないわ。」

 

「なっ!ど、土下座?!貴女は!」

 

前言撤回です!この女はあの腐れ外道女同様にろくでもない女ですよ!

 

土下座ですって?!

 

ふざけるのもいい加減にしなさい!

 

この女の脳天もぶち抜いてやりましょうか!

 

「海未さん!ちょっと待った!…絵里さん…。俺が土下座すれば考えてくれるんだな?」

 

「出来るモノなら、ね。」

 

「分かった。」

 

激昂し掛けた私を遮った青空はそう言うと、アミューズメントセンターの床に膝を突き……

 

「お願いします。もう一度、彼女達にチャンスを与えて下さい。」

 

「そら君…。」

 

「ソラ君…。」

 

「青空…。」

 

額を床に擦り付けて、生徒会長に懇願しました…。

 

「ふふ…ふふふふふ…あははははははははは!!!惨めね!実に惨めだわ!あの“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”が!最年少で世界大会を制した貴方が!“先生”を倒した貴方が!この私に跪いて惨めに!不様に!お願いしますですって!貴方にはもう誇りすら残っていないのね!傑作だわ!最高だわ!そして………最低だわ!鳴神 青空!!!」

 

「親に棄てられて人としての最底辺で生きてきた俺に、誇りなんてそんな大層なモノは始めから持っちゃいねぇよ。だから俺は惨めで不様で最低でいいんだよ。この程度で絵里さんが考え直してくれるなら、俺は何度だって這いつくばって地面に頭擦り付けるさ。」

 

「……いいわ!考えてあげる!まぁ……“考える”だけで、結果は変わらないのだけれどね!あはははははははは!!!」

 

「お願いします。彼女達にもう1度だけチャンスを与えて下さい…お願いします…お願いします…お願いします…お願いします………」

 

床に頭を擦り付けて懇願する青空に対して、生徒会長は“考える”だけで結果は変わらないと言い放ち笑いだしました。

 

それでも頭を下げ、もう1度チャンスを与えて下さいと懇願し続けている青空を見た私は、今度こそ怒りに任せて大きな声をあげます!

 

「生徒会長!いえ!絢瀬 絵里!貴女は!!!」

 

「海未ちゃん?!ダメだよ!ソラ君が我慢してるんだよ!」

 

「ですがことり!」

 

ことりは平気なのですか?!

 

青空が!貴女が大好きな!私達が大好きな青空が!私達の為とはいえ!罵倒されながらもこんな品性下劣な女に頭を下げ続けているのですよ?!

 

二人でバラして剥いで血抜きして!“エリシチ”にしてやりましょう!

 

ことりならばこう言うのではないですか!

 

「ふぇ?なに?ホノカ?え?変わって?そら君のこと、助けてくれるの?うん、わかった………。アリガト、ほのか。ここはホノカに任せて♪さぁーて、生徒会長さん?それと、さっきからソコで隠れてニヤニヤしてる副会長さん?ちょーっと、ホノカとお話ししよっか♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

次回は謎の独り言を呟いた穂乃果ちゃんの反撃がはじまります。
そして隠してきた穂乃果ちゃんの“秘密”の扉が開かれます。
多くの皆様が次回で穂乃果ちゃんの秘密に気付いてくれるかと思います。


更新予定はいつも通り、来週の月曜日のお昼頃を予定しております。
よろしければ是非ご覧下さい。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。
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