ガンプライブ! ~School Gunpla Project~ 作:Qooオレンジ
真姫ちゃん生誕祭特別編を優先さた結果、段々と本編のストックが枯渇し始めて焦っておりますQooオレンジでございます。
あと二回くらいは本編を滞る事なく更新できるとは思いますが…。
GWにお休みを貰えればどうにか…。
さて、今回のお話はまたまた何時ものグダグダ日常回になっております。
“μ's”が全員加入し大会が始まればバトル回(ただし残念仕様)も増えるのですが…。
それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのさん はじまります。
「あの、それでことり先輩、海未先輩。お話って一体なんですか?凛ちゃんのラーメンのスープ盗み飲みの件じゃないんですよね?それなら一体……。」
「あぁ、そうでしたね。お話と言うのは他でもありません。真姫、凛、そして花陽。貴女達3人をチーム“μ's”にスカウトしたいと言う話なんです。」
「「「チーム“μ's”にスカウト?」」」
「うん!この前の公式戦でね?やっぱりことり達だけじゃダメなんだって、思ったの。」
「穂乃果、ことり、私に青空。この四人だけではどちらにしろ人数制限に引っ掛かりガンプライブには出れません。そこで貴女達三人に白羽の矢が立ったのですよ。」
「そら君がね、真姫ちゃんはファイターの才能あるからなかまにしとけー!って!真姫ちゃん強いもんねー!」
「べ、別に強くなんてないわよ。それに、鳴神先輩から強いなんて言われても嫌味にしか聞こえないんだけど…。」
西木野さんはそんなことを言いながら肩に軽くかかっている髪の毛を“くるくる”と指で弄ってます。
西木野さんのあれって照れてる時の仕草だよね?
西木野さん…鳴神先輩が強いから仲間にしろ!って言うのもわかります。
この前あの戦車のオバケの時に一緒にバトルしたけど、確かに凄かったです。
素組の百式であれだけ動けるなら、西木野さんは専用のカスタム機があればもっとスゴいことになるよね。
うーん…西木野さんの専用カスタム機かぁ…西木野さんは武装よりも機体性能を重視したシンプルな機体が似合いそうかも?
機体のタイプ的には高機動型か汎用型かな?
西木野さんの性格じゃ防御型の機体は合わないよね?
ソロならロマン武装を搭載した火力特化型もアリだけど、チームを組むなら不確定要素は出来るだけ排除したいし…。
そうなるとやっぱり高機動型か汎用型が一番かな?
どっちがいいのかな?迷っちゃうよね。
うん。迷った時は両方にしちゃえばいいんです!
両方だから機体のタイプは高機動汎用型ですね!
あと、武装はベーシックなモノがいいかな?
西木野さんはファイターとしてスゴい才能があるけど、まだガンプラバトルは初心者だから、複雑な武装だと使いにくいよね。
ライフルにサーベル、あとはバズーカとかの少し火力の高い武装がひとつ。
これだけじゃ今の百式と変わらないから、何か切り札になる武装も欲しいかな?
西木野さんの専用カスタム機を作るなら方向性はこんな感じになるかな?
「凛ちゃんも運動神経も反射神経もい~からお買い得だぞ~♪って♪」
「凛はスポーツは勉強はキラ…ゴホン!苦手だけど、身体を動かすのは得意だにゃ!」
凛ちゃん。今、勉強は嫌いって言いそうになったよね?
ちゃんと勉強しないと留年になっちゃって進級できなくなるよ?
花陽は凛ちゃんと一緒に進級して凛ちゃんと一緒に学校を卒業したいなぁ…。
だって凛ちゃんは花陽の大切なお友達だから♪
そんなちょっとおバカな凛ちゃんは先輩の言う通り運動神経と反射神経は人並外れてるもんね。
今でこそ冗談半分で造った防御特化型のネタ機体“ベニャッガイ”を使っているけど、凛ちゃんの本領は高機動近接戦闘。
とにかく動き回ってドンドン攻撃する。
そんな戦い方が凛ちゃんには1番似合ってるよね。
花陽の造ったベニャッガイを大切にしてくれるのは嬉しいけど、やっぱり凛ちゃんにはもっと自由にバトルフィールドを駆け回って欲しいな。
「そして青空が貴女達三人の中で一番評価していたのが花陽。貴女です。」
そうそう。鳴神先輩が1番評価してるのはやっぱり花陽だよねー。
………はい?
あれ?今…海未先輩、なにかスゴいおかしなこと言わなかった?
鳴神先輩が花陽を1番評価しているとかなんとか…?
聞き間違いだよ…ね?
「あのー、海未先輩?鳴神先輩が評価していたとか何かおかしな事を言ってましたけど、それって西木野さんか凛ちゃんの間違いじゃないですか?花陽なんて…。」
花陽は…“造る者(ビルダー)”としてなら少しは自信はあるけど、“闘う者(ファイター)”としてはぜんぜんダメなんです…。
いつも凛ちゃんとガンプラバトルするときだって、花陽は足手まといにしかならないし…。
今のジム・マテリアルも機体の基本性能こそ高いけど、せっかくの性能もぜんぜん使いこなせてないし…。
花陽なんて…。
「いえ。間違いではありませんよ。青空は言っていました。ビルダーとしての花陽の才能は勿論、ファイターとしても花陽はいずれは貴重な戦力になる、と。ファイターとしての花陽は確かに現段階では凛や真姫よりも劣っているそうです。」
うん。その通りだと思う…。
ファイターとしての花陽は初心者よりは多少は上手に操縦できるって程度のレベルだもん…。
近接戦闘…特に格闘戦は苦手だし、射撃だって狙うときにためらっちゃうから結局は避けられちゃう…。
データの解析とかは得意だけど、最上位電子精霊と契約してる鳴神先輩にはデータ解析なんて必要ないし…。
才能の塊みたいな西木野さんや、運動が得意な凛ちゃんに比べたら…。
せめて…そう…せめて昔みたいに…“あの子達”が花陽の命令をちゃんと聞いてくれたら、もう少しはまともに戦えるのに…。
「ですが、それはあくまでも現段階ではです。花陽。貴女は強くなります。一歩前に足を踏み出すだけで、貴女は凛や真姫に負けないくらいに強くなれます。と、青空は言っていましたよ。」
鳴神先輩…。
無理だよ…花陽には…。
勇気がないから、花陽は先輩の言っているその一歩を踏み出す勇気がないから…弱いんです…。
悪意の底から這い上がって、また前を向いて歩き出した先輩とは違うから…。
花陽じゃ一歩を踏み出すなんて出来ないから…。
こなにも弱い花陽なんかじゃ、先輩達の力にはなれないよ。
“造る者(ビルダー)”としての花陽なら、少しくらいは役に立てるかもしれないけど…。
“闘う者(ファイター)”としての花陽じゃ、ただの足手まといだよ…。
だから………。
花陽は先輩達の仲間には…“μ's”には…。
「わ、わたしは…。」
でも……。
でも…………。
花陽でも……………。
「答えは今すぐでじゃなくてもい~よ♪でもね?ことりは3人と一緒にガンプラバトルしたいな♪ね♪穂乃果ちゃん♪海未ちゃん♪みんなでガンプラバトルってと~っても楽しいもんね♪」
「うん!みんなでガンプラバトル!楽しいよね!」
「そうですね。もっとも!何処かのアホはアホな突撃を繰り返してばかりですし!何処かの鳥娘は平気で味方を巻き込んで“ぶっぱ~♪ぶっぱ~♪”と喜んでなければもっと楽しいのですが!」
「ことりは信じてるから♪みんな避けてくれるって♪」
ことり先輩…信じていても味方を巻き込んでバスターライフルのフルバーストはちょっと…。
もし花陽が“μ's”に入ったら、花陽も巻き込まれるのかなぁ…。
今のジム・マテリアルのままなら、ことり先輩のウィングガンダム・リトルバードの大型バスターライフルの直撃を喰らったら軽く消し飛んじゃいますよね。
でも…昨日の夜にようやく完成した増加装甲を取り付ければ、直撃を受けても1発くらいなら耐えられるかな?
「だれだろーね?アホって!あ!穂乃果!わかったよ!アホってそら君だよね!もー!そら君はアホだねー!」
穂乃果先輩…アホは穂乃果先輩だと思いますよ?
それと穂乃果先輩…先輩の後ろにいますよ。
笑顔でこめかみの辺りに青筋浮かべた鳴神先輩が…。
「このアホと鳥娘は…。はぁ…まぁ三人共、考えてみて下さいね。青空、お待たせしました。思う存分にそのアホに制裁を加えてやって下さい♪」
「おうよ!ゴルラァ!アホ乃果ァァァァァァ!!!誰がアホじゃ!ボケェェェェェェ!!!」
「げ!そら君?!いつのまに!ちょっと待って!さっきのじょうだ…ぎゃーす!」
あ、今日の鳴神先輩の制裁はアイアンクローなんですね。
「いたい!いたいよー!ぎぶー!」
「ア゙ァ゙?聞こえねぇーなァァァァァァ!!」
穂乃果先輩…大丈夫かな?
穂乃果先輩の頭からミシミシって音が聞こえるけど…?
「だれかたすけてー!」
穂乃果先輩。言い方が違いますよ!
それはこう言うんです!
みなさんもご一緒に♪
せーの!
ダレカタスケテー!!!
ちなみに…鳴神先輩お手製のイチゴのチーズケーキ………。
めちゃくちゃおいしかったですぅぅぅぅぅぅぅ!!!
なんですか!アレは!
アレって本当に鳴神先輩が作ったんですか?!
西木野さんが普段食べてる値段設定がオカシイ(お菓子だけに♪なーんちゃって♪あ!待ってください!オヤジギャグって言わないで!そんなにドン引きしないでください!)セレブ御用達のお店のヤツよりもぜんぜんおいしいって言ってましたよ!
ソレをあの鳴神先輩が作った?!
鳴神先輩ってアレですよ!
確かにカッコよくてガンプラバトルも強くて思っていたより優しくて花陽の憧れの人だけど、中身はほとんどチンピラですよ!
チンピラが音ノ木坂の男子用制服着て歩いてるようなモノなんですよ!
その鳴神先輩がなんであんなにおいしいイチゴのチーズケーキを作れるんですか?!
あ、あり得ません…。
凛ちゃんも花陽と同じことを思ったらしく、黙っていればいいのに、穂乃果先輩に感染してる残念な凛ちゃんは、“チンピラもどきのおにーさんがお菓子作りとかキモチワルイにゃぁぁぁぁ!”って叫んでましたねー。
もちろんそんな残念な凛ちゃんは鳴神先輩にほっぺたをぐにーって引っ張られてお仕置きされてました。
それにしても……あのイチゴのチーズケーキ…ホントにおいしかったです…。
上に少しかけてくれたあのイチゴジャムも手作りって言ってましたね…。
もしも“μ's”に入ったら、またおいしい手作りお菓子を食べさせてくれるのかなぁ…。
お、お米を使ったおいしいお菓子が毎日食べれるなら、足手まといになっても入っちゃうかもしれません…。
「…日本史…お前もダメだにゃ……。」
あれから…鳴神先輩の手作りのイチゴのチーズケーキをご馳走になったお昼休みから少しだけ時間が過ぎました。
そんな今はようやく午後の授業も終わって、後はホームルームが終われば楽しい放課後が待っています。
凛ちゃんはさっきまでの日本史の授業で頭がパンクしちゃって机に倒れ込んでますねー。
日本史はまだ簡単な方だと思うんだけど、穂乃果先輩に感染してる凛ちゃんには難しいのかな?
「星空さん、数学の後も“数学…お前はダメにゃ…”って言ってたし、英語の後も“英語…お前は1番ダメにゃ…”って言ってたわよね?日本史までダメって、星空さんは何ならいいのよ?」
「体育なら得意だにゃ…。でも保体…お前もダメだにゃ…。」
凛ちゃんは昔から体育の成績はいいんだけど、その他がダメなんだよね。
中でも英語は名前を書き忘れてないのにテストで0点取れるレベルでダメだなんです…。
英語が0点でも凛ちゃんは頭を使うのが苦手だから仕方ないよね?
「身体を動かす以外は全部ダメなのね。少しはちゃんと勉強しないと高坂先輩みたいに残念になるわよ?」
「うにゃぁ…それは勘弁して欲しいにゃ…。」
「でしょ?なら少しはちゃんと勉強しなさい。高坂先輩みたいになったら人としておしまいなんかだら。」
穂乃果先輩…散々な言われようですね…。
まぁ確かに人間、ああ(アホ)なったらおしまいですよね。
凛ちゃんみたいに少し(?)くらいアホなのがちょうど良くて可愛いんですよねー♪
「それで?二人はどうするの?」
そんなことを話してると西木野さんが急にさっきの…お昼休みのスカウトをどうするのか聞いてきました。
「にゃ?なんのこと?」
「お昼休みのスカウトよ。」
「にゃー…凛は…うーん…部活は陸上部かサッカー部に入ろうかにゃって思ってたにゃ。」
凛ちゃんは身体を動かすのが好きだから、前から運動系の部活に入るんだ!って言ってたもんね。
陸上部でもサッカー部でも凛ちゃんならすぐに活躍できるよ。
「そうなの?ふーん。まぁ、星空さんが運動系の部活に入るのは予想通りよね。小泉さんはどうするの?ガンプラバトル、好きなんでしょ?」
「花陽ですか?花陽は…正直に言えば迷ってます…。西木野さんの言う通りガンプラバトルは大好きです。それに先輩達の力になりたいって思う自分がいるのは確かです。でも…花陽なんかじゃ…。」
「…ねぇ、小泉さん。その“花陽なんかじゃ”ってヤツ、やめたら?」
「え?」
西木野さん…今、なんて言ったのかな?
よく聞こえなかったけど…。
「……ごめん…やっぱりいいわ。なんでもない…。(少しは仲良くはなったけど、星空さんみたいに胸を張って“友達”だって言えない私が言ったらお節介…よね。せっかく初めてこんなに仲良くなれたんだもん…余計なこと言って嫌われたくないわ…。)」
「かよちんは“μ's”に入ったらいいにゃ!だってずーっと前から憧れてたおにーさんがいるんだよ!チャンスだにゃ!」
「凛ちゃん…でも…花陽は…。」
「まぁ今すぐに返事しろってワケじゃないんだからゆっくり考えたらいいんじゃない?」
ゆっくり考える…か。
前期ガンプライブの秋葉原地区予選の出場受付は5月31日まで…。
確かにまだ時間はあるけど…。
どうしよう…。
「ねぇ小泉さん。小泉さんが先輩達の誘いに乗って“μ's”に入っても、誘いを断って“μ's”に入らなくても、後悔が残る選択だけはしないでね。」
後悔が残る選択はしないで、か…。
「西木野さん…。うん。ありがとう。」
西木野さん…セレブオーラがスゴすぎてちょっと近付きづらいかな?って思っていたけど、ぜんぜん違ってた…。
ちょっと素直じゃないけど、優しくて思いやりもあって…。
もっと仲良くなりたいな…。
西木野さんと…お友達になりたいな…。
「それじゃ私は帰るわね。そろそろ迎えが来るから。」
「にゃ?西木野さんは今日の放課後はアミュセンに行かないのかなにゃ?今日も一緒にバトロイに出撃しようよー!」
「ごめんなさい。今日はピアノのお稽古なの。ガンプラバトルも好きだけど、ピアノも好きなのよ。だから今日は悪いけど二人だけで行ってちょうだい。でも明日の放課後は空いてるから付き合うわ。」
「ピ、ピアノ?!うにゃぁぁぁぁ!!!西木野さん!ホントにお金持ちのお嬢様みたいだにゃ!」
「凛ちゃん!西木野さんはお嬢様“みたい”じゃなくてホントのお嬢様だよ!」
「べ、別に!うちなんてお金持ちなんかじゃないわよ!それに私!お嬢様じゃないわ!」
お金持ちじゃないって…お嬢様じゃないって…。
西木野さんがお金持ちのお嬢様じゃなかったら花陽達はなんなんですか?
…もしかして西木野さんの中じゃホントに自分のおうちはお金持ちじゃないって思ってるのかな?
ちょっと確かめてみようかな?
「……西木野さん…別荘って何何件あります?」
試金石はお金持ち定番アイテム(?)の“別荘”です!
一般家庭でもお父さんが頑張れば安いヤツなら1件くらいは持てますけど、お金持ちなら複数持ちは当たり前…。
さぁ!西木野さんちの別荘は何件ですか!
「えっ?別荘?うーん…国内にあるのは確か10件くらいだったかしら?使ってない別荘も多いから正確にはちょっとわかんないわ?小泉さんや星空さんの所も別荘なんて普通はそれくらいでしょ?」
別荘が10件くらい……。
しかも“国内には”ってことは“海外には”もっとあるってことですよね?
別荘を1件持てれば御の字の私達一般家庭とは桁が違います…違いすぎます…。
西木野さん…流石は日本でも有数のお金持ちです!
本人は普通とか言ってますけどぜんぜん普通じゃないですよ!
ガンダムに例えるならザクとガンダム…いえ!ボールとネオ・ジオングくらいの差があります!確実に!
花陽達がボール(一般家庭)なら西木野さんはまさにネオ・ジオング(セレブ)…。
勝負をしているわけじゃないけど色々と無理ですよねー。
これが生まれながらに持つべき者(セレブ)と持たざる者(一般人)の差なんですねー。
あ、凛ちゃんのお口が ・ω・ ってなってる。
あのお口の凛ちゃんはイタズラする時の凛ちゃんだね。
今回はイタズラって言うよりもたぶん西木野さんをちょっとからかうつもりなんだね。
「……聞きましたかにゃ!小泉さんちの奥さん!西木野さんちの奥さん!別荘を10件もお持ちなのに普通でしょ?ですってにゃー!」
やっぱり…。
小泉さんちの奥さん!って花陽はまだ結婚してないから奥さんじゃないんだけど……今回は花陽も凛ちゃんに乗っかって西木野さんをちょっと弄っちゃいましょう!
「ちょ!ナニよ!いきなり!」
「聞きましたよ!星空さんちの奥さん!庶民の私達には別荘なんて一生縁がないですよねー!“普通”は!」
「う"ぇえ?!別荘!無いの?!普通はあるんじゃないの?!」
あ、今の一言で凛ちゃんの顔が今度はひきつってる。
これは“にゃぁぁぁぁ!”って感じでツッコミが…。
「んなもんあるかにゃぁぁぁぁぁぁ!!!一般家庭なめんにゃぁぁぁぁぁ!!!」
「あれ?これってGPベース?名前は…“MAKI NISIKINO”…?“まき にしきの”…“真姫 西木野”?西木野 真姫?西木野さんのGPベース?」
あれから西木野さんは凛ちゃんの魂のツッコミから逃げるように帰っちゃいました。
帰り際に“う"ぇえ?!”って言ってたけど、アレってセレブのお嬢様が発していい声じゃないよね?
西木野さんってセレブのお嬢様だけど、変なところで親しみやすいんだよね?
やっぱりもっと仲良くなってお友達になりたいな♪
そんなことを考えながら帰ろうと思っていたら、廊下に…先輩達のチーム“μ's”のメンバー募集のポスターが張られている掲示板の所に赤いGPベースが落ちてるのを見付けちゃいました。
GPベースに登録されている名前は“MAKI NISIKINO”。
西木野 真姫…つまりは西木野さんのGPベースみたいです。
「どうしよう…明日、学校で渡せばいいかな…でも…。」
ガンプラファイターにとって色々なパーソナルデータが入っているGPベースはガンプラの次くらいに大切なモノです。
もしも花陽がGPベースをなくしたら…。
「うん…やっぱり少しでも早く西木野さんに教えてあげなきゃ!でも西木野さん、放課後はピアノのお稽古って言っていたから、電話じゃなくてとりあえずはメールで…って!そう言えばまだ西木野さんとアドレス交換してなかった!どうしよう…電話番号もわかんないし……。」
直接おうちに届ければいいのかな?
西木野さんのおうちってこの辺じゃ有名な豪邸だから住所がわからなくても場所はわかるし。
でもいきなりおうちにお邪魔しちゃったら迷惑じゃないか…?
どうしよう…。
こんなとき凛ちゃんが一緒にいてくれたら…。
あ、ちなみに凛ちゃんなんですが、西木野さんがアミューズメントセンターに行かないなら凛も今日は陸上部の見学に行ってくるにゃー!って言って陸上部の見学に行っちゃいました。
だから今は花陽ひとりなんですよー。
って!だからそうじゃなくて!
うぅ…どうしよう…。
「…やっぱり西木野さん…困ってるよね?…うん!届けよう!」
そうと決まればさっそく出発です!
と、その前に…。
「先輩達に今日はアミューズメントセンターには行けなくなりましたってメールしなきゃ。」
誰にメールしようかな?
穂乃果先輩は…ダメですね。
メールに気付かない確率が高過ぎます。
ことり先輩は…ナニがきっかけで黒い方のことり先輩が出てくるかいまいちわかんないからちょっと怖いかも…。
残りは海未先輩と鳴神先輩ですね。
うーん…鳴神先輩でも大丈夫だとは思うけど、海未先輩にメールするのが1番無難かな?
それじゃさっそく履歴から海未先輩のアドレスを呼び出して、ぽちぽちっと。
これでよし!
待ってくださいね!西木野さん!
後になってから思ったんですけど、先輩達は西木野さんのアドレス知ってるから花陽の代わりにメールして貰えばよかったんですよねー。
はぁ…そんな簡単なことにも気付かないなんて、花陽も危険レベルで穂乃果先輩(アホ)に感染してたのかな?
最近はよく黒い小さな鳥さんの夢も見るし…。
黒い小さな鳥さんってやっぱりアレだよね…。
はぁ…。あとで西木野さんに相談してみよう…。
治るかなぁ…。
「ここが西木野さんのおうち……。これは“家”って言うよりも“お城”ですねー。」
そんなこんなでやって来ました!西木野さんのおうちです!
この辺り一帯はぜーんぶ、西木野さんのおうちなんですよー。
無駄に広いお庭…高いへい…あ、監視カメラがありますね。
1メートルくらいの間隔で監視カメラが設置されてますが、アレってあんまり意味ないんじゃ…?
監視カメラ…もっと広い間隔で設置しても大丈夫だと思うんだけど…?
門には黒い服を着た守衛さん?SPさん?門番さん?が二人もいますし…。
お金持ち…やっぱりスゴいですねー…。
…スゴいですねー。の一言であっさり片付けるのは無理がありましたね。
これはちょっとスゴすぎですね。
西木野さんのおうち…もう“豪邸”なんてレベルを軽くぶち抜いて“お城”のレベルです。
西木野さんのこと、ずっとセレブのお嬢様って思っていましたが、こんなお城に住んでいるならお嬢様なんかじゃなくてお姫様ですよ…。
きっと普段着はドレスとかなんでしょうねー…。
………さて、それじゃ現実逃避はこの辺で終わりにして突撃開始です!
突撃!花陽の晩ごはん!
さぁ!西木野家の今夜のお米はどこのお米ですか!
「……この家になんの用だ。」
西木野さんちの門にはゴリラがいました。
つづく?
皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。
さて…西木野家の門番をしていたゴリラとは…?
そしてゴリラとエンカウントしてしまった花陽ちゃんの運命は?
次回は花陽ちゃんがゴリラに挑みます(嘘です)。
真姫ちゃんの自宅ですが、原作では豪邸レベルでしたが、ガンプライブではお城レベルの大豪邸にクラスチェンジしております。
真姫ちゃんのおうちは西木野総合病院の経営に加え、西木野製薬・西木野製作所・西木野警備保障などの多くの西木野グループ系列会社を抱える世界でも有数のお金持ちに…。
次回更新は木曜日か金曜日に真姫ちゃん生誕祭特別編②を更新予定でございます。
ソラのエスコートでデートに挑む真姫ちゃん。
影から見守る鉄華団。
そんな一行に襲い掛かるのはやっぱり彼女です。
おまけに大幅に変態度を増した彼女達も現れて…。
どうしてこうなった…。
また本編更新は来週の月曜日の予定でございます。
お付き合い頂ければ幸いでございます。
それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。