ガンプライブ! ~School Gunpla Project~ 作:Qooオレンジ
土日で障子の張り替えを行ったら、何故か太股と臀部が筋肉痛になってしまったQooオレンジでございます。
さて、今回からはかなりお久し振りな戦闘回になります。
もちろん、今回もまともな戦闘になる筈もなく…。
それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのなな 始まります。
「まだ機影は見えないけど…こちらのレーダー圏内には捉えましたよ!」
機体各部の確認を終えて、新武装のレールカノンを携えたジム・マテリアルを出撃させた花陽は、先程の大型モニターに映し出されていたハナちゃんとれんちゃんのいる宙域に向かい、バックパックのバーニアが焼き付く限界ギリギリの全速力でブースト機動を続けました。
幸いにも途中でNPC制御のハイ・モックや他のファイターさん達に遭遇することもく、花陽とジム・マテリアルは順調に何もない宇宙空間を進んで行きます。
しばらく進むと、強化されたジム・マテリアルのレーダーの端に、ハナちゃんとれんちゃんと思わしき2つの光点と、その2つの光点を取り囲む5つの光点が表示されました。
まだメインモニターには機影は映ってはいないけと、こちらの索敵圏内に捉えたみたいですね。
ここからは少し慎重にいかなきゃ…。
あちらのレーダー圏内に入らないように…それでいてこちらの有効射程ギリギリまで近付かないと…。
「レールカノンの有効射程内まではあと少しです…。あちらのレーダー圏外からの長距離射撃で先制すれは2・3機くらいは…。」
増加装甲と強化バックパックを装備したジム・マテリアルの本来の姿…“ジム・カーバンクル”用にって用意していた新武装のレールカノン…。
この花陽の新武装のレールカノン、見た目はイオク様のレギンレイズが装備していたレールガンを少し大きくして、砲身を長くした感じです。
砲身が長くて接近戦とかでは取り回しが難しいのが難点ですが、威力は折り紙つき!スゴいんですよ!
当たりさえすれば例え鉄血系のMSが保有している防御アビリティ“ナノラミネートアーマー”だって貫通しちゃうくらいにスゴい威力を持っています。
今回は対PS装甲用の特殊弾頭“スティンガー”も装填されていますから、初心者狩りの5機のうちの1機、素組のデュエルガンダムがPS装甲の防御アビリティを持っていたとしても貫いてみせます!
……当たれば…の、話なんですけど…。
「当たればだなんて弱気になっちゃダメです!今日は花陽一人…凛ちゃんはいないんだから、花陽がしっかりしなきゃ!がんばって、とにかくがんばって…花陽がハナちゃんとれんちゃんを助けるんです!」
今日の花陽はおねーちゃんなんです!
怖いけど…やってみせます!
「大丈夫…相手のレーダー圏外から足を止めての射撃なら、花陽だってなんとかなるハズです!」
花陽には海未先輩みたいな狙撃の技術はないですけど、詳細なデータとこのレールカノンがあればきっと大丈夫です!
「予測データの解析だとそろそろここら辺があちらのレーダー範囲ギリギリですね……大丈夫…大丈夫……よっし!行きますよ!射撃管制システムを長距離射撃用に移行してください!」
<Ready>
サポートAIシステムの無機質な電子音声がコクピットに響くと、射撃管制システムが全距離対応型の汎用システムから狙撃や砲撃戦闘用の長距離射撃管制システムへと切り替わります。
「レールカノンへエネルギーバイパスを接続。セーフティ解除。対PS装甲用特殊弾頭“スティンガー”装填…装填確認。」
射撃管制システムが長距離射撃用へと変更されたのを確認して、今度はレールカノンへとエネルギーを供給するためにジム・マテリアルからのエネルギーバイパスを接続して、同時にセーフティを解除します。
そして今回持ち込んでいる対PS装甲用の特殊弾頭“スティンガー”をチャンバーへと装填して、ようやくレールカノンの発射準備の第1段階が完了します。
「レールカノンの準備はこれで完了です。あとは狙いをちゃんと付けて、ですね。そのためにも……ターゲットサイト!オープンです!」
射撃準備は終わりましたので、次はサブコンソールをぽちぽちと操作してターゲットサイトを展開させます。
コンソールの操作に応じて、メインモニターには長距離射撃用に調整したターゲットサイトが表示されました。
射撃管制システムとか、機体のシステム周りを先に弄っておいてホントによかったです。
本当ならジム・カーバンクル用に用意していたこの管制システムは、花陽と契約している電子精霊のみんなと一緒に戦うために改修したんだけど…。
どうしてみんなは花陽の言うことを聞いてくれなくなったんだろ…。
鳴神先輩の契約精霊のアイリちゃんは相談に乗ってくれるって言ってくれたけど…。
「最大望遠でならなんとかなりそうですね…。できれば初撃であの赤いνガンダムや、たぶんGNフィールドの防御アビリティ持ちで厄介そうなナドレのカスタム機を墜とたいですけど…。」
ターゲットサイトの展開が終わり、一通りの準備は完了しました。
花陽の命令を聞いてくれない契約精霊のみんなのことは一先ずは置いておいておきましょう。
今はハナちゃんとれんちゃんを助けないと…。
「赤いνガンダムを狙うにはナドレのカスタム機とポニーテールの黒いノーベルが邪魔ですね…。」
最大望遠で映し出されている映像を見ながら花陽は射撃の優先順位を考えます。
最優先は今もハナちゃんのジムに嫌がらせのように攻撃を続けているあの赤いνガンダムです。
5機の中でも特にあの赤いνガンダムは機体もファイターさんの技量もレベルが頭ひとつ抜きん出ています。
ファイターとしての技量が残念な花陽じゃ、正面から戦っても勝機はありません…。
出きるならばあちらが花陽に気付いていない無防備な今のうちに、長距離射撃での奇襲の一撃で仕留めたいですね…。
次に厄介そうなのはナドレのカスタム機です。
OO系のGNドライヴ搭載機ならば間違いなくトランザム・システムの強化アビリティを持っているハズです。
手足がヴァーチェなら、あのナドレのカスタム機は恐らくはGNフィールドも展開出きるハズ…。
トランザム・システムやGNフィールドの厄介な手札を切られる前に、ナドレのカスタム機も可能なら仕留めておきたいですね。
あとは羽根つきの白いデスサイズ・ヘルのカスタム機とポニーテールの黒いノーベルガンダム…。
そして素組のデュエルガンダム。
素組のデュエルガンダムは最後でも構いませんね。
武装はベーシックなビームライフルとビームサーベルみたいですし。
脅威度は他の機体に比べて低いです。
羽根つきの白いデスサイズ・ヘルは接近戦用のビームシザーズしか装備されていないようですね。
ウィングゼロ(EW)の白い羽根を取り付けてあるので、ツインバスターライフルを武装領域(ウェポン・ストレージ)にしまってあるのかもしれませんが、そこまで気にしている余裕はありません。
ツインバスターライフルを持っていたら持っていたでその時に対処しましょう。
お次はポニーテールの黒いノーベルガンダムですね。
Gガンダム系のMFは基本的には近接格闘戦に特化した機体が多いです。
あのポニーテールの黒いノーベルガンダムも近接格闘戦が得意な機体のハズです。
近付かれた厄介なので、可能ならば長距離射撃で仕留めてしまえれば楽ですね…。
「最優先は赤いνガンダム…次にナドレのカスタム機…と、言ったところですね。」
ナドレのカスタム機は花陽から見て手前側に位置しているので狙うのに問題ありません。
ですが、最優先に仕留めたい赤いνガンダムを狙うにはノーベルガンダムが邪魔です。
なら順番は…
「ポニーテールの黒いノーベルガンダム、ナドレのカスタム機、そして赤いνガンダム。まずはこの順番で狙いましょう…。」
羽根つきの白いデスサイズヘルと素組のデュエルガンダムは後回しです。
「そうと決まれば…。」
最初にターゲットサイトの中央に捉えるのはポニーテールの黒いノーベルガンダムです。
ホントなら花陽の射撃技術でこの距離から狙うなんて無謀なんですけど、それを補うために作り上げた長距離射撃用の射撃補正システムがちゃんと手伝ってくれているので、この距離からでも狙いは問題ありません……たぶん。
「…大丈夫…大丈夫…大丈夫…大丈夫…。」
狙いは定めました。
引き金を引けば事態は一気に動いていくハズです。
もしも初撃を外したら…。
「外したら…その時は5対1ですね…。」
5対1なんて花陽なんかじゃ瞬殺です。
囲まれてリンチです。
うん…リンチなんてホントに怖いですね…。
「でも…ハナちゃんとれんちゃんは今、その怖い思いをしているんです!」
怖くてもやってみせます!
花陽がハナちゃんとれんちゃんを助けるんです!
行きますよ!ジム・マテリアル!
新装備のレールカノンの威力を見せてあげましょう!!!
「攻撃開始です!!!」
意を決した花陽はレールカノンの引き金を引きます!
「お願いですからこれで!墜ちてください!!!」
レールカノンの長い砲身からは軽いスパークを発して弾丸が射出されていきました!
「次です!」
着弾を確認せずに次の目標のナドレのカスタム機をターゲットサイトに捉え、再び引き金を引いてレールカノンを放ちます!
メインモニターに映し出された映像では、最初に放ったレールカノンの弾丸がポニーテールの黒いノーベルガンダムの胴体に着弾して吹き飛ばしていました!
やりました!ちゃんと当たりましたよ!
胴体を吹き飛ばして一撃で撃墜ですよ!
「っと!喜んでいる場合じゃありません!次は赤いνガンダムです!レールカノン!発射です!!!」
「外しはしなかったけど!お願い!マテリアル!急いでください!」
レールカノンでの先制の奇襲攻撃の結果はほぼ成功でした。
初撃で狙ったポニーテールの黒いノーベルガンダムは胴体に着弾して撃墜。
次のターゲットだったナドレのカスタム機も胴体に着弾して撃墜できました。
ここまでは予定通りでした。
問題は最後に狙った赤いνガンダム…。
ポニーテールの黒いノーベルガンダムが撃墜された段階で素早く奇襲に反応した赤いνガンダムは、レールカノンから放たれた弾丸を見切ってシールドで防御しようとしました。
レールカノンの弾丸はシールドを貫通して防御した赤いνガンダムの左腕を機体の後ろに取り付けてあるフィンファンネル諸とも吹き飛ばしはしましたが、撃墜するにはいたりませんでした…。
あの赤いνガンダムは最優先で墜としておきたかったです…。
5機中2機を撃墜され、さらに赤いνガンダムが中破した初心者狩りチームは、こちらのレールカノンを警戒してハナちゃんのジムとれんちゃんのベアッガイⅡを盾にするように少し後退しました。
ホントは長距離射撃だけで終わらせたかったのですが、ここからレールカノンを使っちゃったらハナちゃん達を巻き込んでしまうのでレールカノンは撃てません!
レールカノンが使えないなら使える位置に移動すればいいんです!と、言うことで花陽はジム・マテリアルを再び全力のブースト機動を開始しました!
「ハナちゃん達を盾にしたって!ハナちゃん達と初心者狩りの間に位置すればいいんです!もう1度レールカノンの恐ろしさを味わって貰いますよ!」
「ハナちゃん!れんちゃん!助けに来ましたよ!」
[[???あ!そのおこえ!さっきのはなよおねーちゃん!]]
[[ぐす…はな、はなよおねーちゃん…。]]
ハナちゃんとれんちゃんの元にたどり着いた花陽が見たのは、両足を失いさらにはバックパックを剥ぎ取られて宇宙空間での移動手段を完全に封じられたボロボロのハナちゃんのジムでした。
通信モニターに映し出されたハナちゃんは泣いていました…。
ボロボロになったジムのコクピットの中で泣いていました…。
こんなになるまで攻撃されるなんて怖かったですよね…。
辛かったですよね…。
[[はなよおねーちゃん…。れんちゃん、がんばってハナちゃんをまもろーとしたけど…。ハナちゃんいぢめるのやめてっていったけど…。]]
れんちゃんのベアッガイⅡもハナちゃんのジムに負けず劣らずにボロボロでした。
ビームの着弾で機体のあちこちが融解したり穴が空いたりと、見るも無惨な状態になっていました。
れんちゃんはベアッガイⅡを盾にして動けないハナちゃんのジムを必死に守っていたんですね。
れんちゃん…がんばりましたね。
とってもとってもエライですよ…。
友達のために逃げずにその身を盾にして守り続ける…。
ホントにれんちゃんは凛ちゃんみたいに友達思いの女の子です。
「ハナちゃん、れんちゃん。がんばったね。とってもとってもえらかったですよ。あとは花陽おねーちゃんにドンと任せちゃって下さい!」
花陽はハナちゃんとれんちゃんの状態を確認し終えると、二人を庇うためにジム・マテリアルを初心者狩りとハナちゃん達の間に移動させます。
そして威嚇の意味も込めてレールカノンを前方の初心者狩りへ構えて、いつでも発射出きるように狙いを付けようとしたんですけど…。
「え?!通信?発信元は…赤いνガンダム…?」
そこに突然、赤いνガンダムのファイターさんから通信が入りました。
バトルロイヤルで敵機に通信を送るなんて、あの赤いνガンダムのファイターさんは何のようなんでしょうか?
初心者狩りからの通信になんて出る義理はこれっぽっちもありませんが、初心者マークを付けた小さな子供が一生懸命にやめてって言っても攻撃を続ける酷いファイターさんには一言文句を言ってあげなきゃ、今日の荒ぶる花陽は気が済みません!
上等です!通信に出てあげましょう!
あ♪今の“上等です!”ってセリフ、なんだか鳴神先輩みたいでしたね!
おっと、おバカなことを考えてないで通信に出なきゃですね!
荒ぶる花陽の怒りのお説教ですよ!
あ!でも顔バレは怖いので花陽からは音声通信のみにしておきましょう!
顔バレしてネットに晒されたりしたらイヤすぎます。
ではもう1度、憧れの鳴神先輩ちっくに………クソ野郎のお顔を拝んであげましょう!
花陽はサブコンソールをぽちぽちって操作して通信設定を音声通信に切り替えて、赤いνガンダムからの通信に出たんですけど……。
[[通信に出るが遅い!私からの通信には三秒以内にでなさい!!!]]
そんなことを言いながら赤いνガンダムのファイターさんにいきなり怒られちゃいました?!
ふぇ?つ、通信に出るのが遅い?!
あ、あのー…ホントなら敵の通信に出たりはしないモノなんですけど…。
[[フン!まぁいいです!今回は特別に多目に見て差し上げます!]]
「は、はい…ありがとうございます?」
あれ?なんで花陽はありがとうございますって言ってるんでしょうか?
[[それよりも!先程のあのバカみたいな威力の遠距離攻撃はアナタですの?防御したシールドを貫通して腕を吹き飛ばし!更にはバックパックのフィン・ファンネルまで吹き飛ばすなんて!アナタ!あんな威力の遠距離攻撃をするなんて頭が可笑しいのではなくって?それに……よりにもよって……また…またジムですの!!!あぁ!もう!どうしてまたジムなんですの!!!]]
頭がおかしい?
この人はナニを言ってるんですか?!
ことり先輩のウィングガンダム・リトルバードの大型バスターライフルやA-RISEの綺堂 英玲奈さんのガンダムベヒーモスが装備しているプラズマグレネード…他にもキ○ガイな威力の武装を持つ機体はいっぱいいます!
フィールドを焦土に変えるような威力を持っている他の皆さんのキ○ガイウェポンに比べたら、シールドを貫通する程度の威力の花陽のレールカノンなんて可愛いモノですよ!
それに……頭がおかしいって……頭がおかしいのはあたなたの方じゃないですか!
だってそうですよね?!確かに初心者マーク付きへの攻撃は禁止はされてはいませんが、ファイター同士の暗黙の了解で子供達を見守り、そして時には手助けをしてあげよう!って!ガンプラバトル界の習わしなんですよ!
それなのに!初心者マークを付けた小さな子供をこんな嬲るように攻撃するなんて!正気の沙汰じゃありませんよ!
「頭がおかしいのはそちらです!ハナちゃんとれんちゃんは!この子達はまだ小さいんですよ!しかも初心者マークを付けているんですよ!れんちゃんはあなたにやめてって必死に言っていたんですよね?それを無視してこんな嬲るように攻撃するなんて!頭が可笑しいのはアナタの方です!」
黒い方のことり先輩だってやめてって必死に訴える小さな子供を嬲るように攻撃するなんて…こと…は……し、しない…ですよね?
あぅぅぅぅ…黒い方のことり先輩は人○料理なんて頭が逝ってることをしようとするので、小さな子供を嬲るような攻撃はしません!って自信を持って言えません…。
か、考えたくはないですけど、下手するとことり先輩なら命乞いをする子供相手にもっと酷いことをしちゃうかもしれませんよ…。
拷問とか好きそうですよね…ことり先輩って…。
[[んまぁ!この私が頭が可笑しい?!頭が可笑しいですってぇぇぇぇぇ!!!このジム風情がぁぁぁぁぁ!!!]]
「ヒィィィィィィィィィィィ!!!!!」
[[みゃあ?!]]
[[ふぇぇ?!]]
突然、赤いνガンダムのファイターさんが大きな声を出してきましたよ?!
びっくりして花陽もハナちゃんもれんちゃんも変な声が出ちゃいましたよ!
ちなみに上から花陽、れんちゃん、ハナちゃんの順番ですよ!
れんちゃんのみゃあ?!ってねこさんみたいな驚きかた、やっぱり凛ちゃんみたいですね!
ちょっと現実逃避してみましたけど、もしかして花陽が喧嘩腰で話しちゃったから、赤いνガンダムのファイターさんを怒らせちゃいましたか?!
ど、ど、ど、どーしましょう?!
[[そこのチビッ子もジム!頭の可笑しいレールガンのアナタもジム!見渡す限りジムばかり!!!どいつもこいつもジム!ジム!ジム!ジム!ジム!!!]]
え?!ジム?!あれ?なんだか怒りの矛先がジムになってるような…?
この赤いνガンダムのファイターさん…ジムになにか恨みがあるんでしょうか?
[[そしてぇぇぇぇぇぇぇ!!!極めつけはこの私からあの人を奪った泥棒女もジィムゥゥゥゥ!あの人はそんなにあのジム女がいいのですか?!]]
え?泥棒女?
あの人を奪った?
あー……もしかして三角関係の果ての修羅場ってヤツですか?
「あ、あのー?」
[[大体!私のνガンダム・クインルージュの方があのジム女のジムよりも強いではないですか!]]
あ、この人の赤いνガンダム…νガンダム・クインルージュって名前なんですねー。
クインルージュ…赤い女王って意味でしょうか?
[[それなのに…それなのにあの人はあのジム女を選んだ…。]]
[[ねー、はなよおねーちゃん!これってこうげきしていーのかな?]]
「うーん?どうでしょうか?一応はこんなときはマナーとして攻撃しちゃダメなんですけど。」
マナーとしてはダメでも、“お約束”だと撃っちゃってもいいんですけどね。
[[えー!でもはなよおねーちゃん!この“おばさん”]]
[[ゴラァ待て!クソジャリ!!!誰がおばさんですか!誰が!このクソジャリはよくもまぁ若々しく可憐で美しい天才美少女スクールファイターのこの私をつかまえて!おばさんだなんて言いやがりましたね!おばさんではありませんわ!私はまだ花も恥じらうJKですわ!JK!女子高生です!ピチピチの17歳の高校3年生ですわ!この私を題材に薄い本を作りやがったら児ポ法で捕まりますわよ!]]
[[うわ!おばさんがなんかへんなこといいながらおこった?!]]
[[ま、また言いやがりましたね!このクソジャリは!だーかーらー!おばさんではありません!お姉様とお呼びなさい!お姉様と!おばさん呼びは今すぐに訂正なさい!クソジャリ!]]
[[れんちゃん!くそじゃりじゃないもん!れんちゃんはれんちゃんだもん!おばさんはおばさんだよ!おばさんだからおばさんだもん!]]
[[キィィィィィィィ!!!このクソジャリィィィィィィィ!!!そこのジムジャリや頭の可笑しい貫通ジム女よりも先に!先ずはアナタから片付けて差し上げますわ!アナタ達!行きますわよ!]]
クソジャリがれんちゃんでジムジャリってハナちゃんのことですよね?
クソジャリは…まぁまだわかります。
小さな子供のことをジャリって言う人もいますから。
ポ○モンのロケ○ト団とかもジャリボーイって言いますよね。
でもジムジャリってなんですか…ジムジャリって…。
っと!冷静にインナースペースでツッコミを入れている場合じゃありませんね!
あちらが攻撃をしてくるなら迎撃しないと!
[[えー!ぶちょー!これ以上は不味いですよー!その子達のこと本気で墜としたらアタシ達、マジで初心者狩りになりますよー!]]
迎撃を!と、身構えようとしたら、赤いνガンダムのお仲間の羽根つき白いデスサイズヘルのファイターさんは、こちらへの攻撃を反対しているみたいです。
やっぱり普通に考えれば初心者狩りなんてしませんよね?
ぶちょー…つまりは部長ですね。
どこかの高校のガンプラバトル部さんでしょうか?
部長の赤いνガンダムのファイターさんの命令でハナちゃんとれんちゃんを攻撃していたんですね。
[[そうですよ!部長!もう止めましょう!ジムのファイターのあの子!泣いてましたよ!あっちのベアッガイⅡの子もやめてって何回も言ってましたよね!それなのに部長がいぢわるするから、先輩達が墜とされてこんな事になってるんですよ!あの子達に早くごめんなさいして仲直りして、みんなで楽しくガンプラバトルをしましょうよ!]]
[[佐伯さん…アナタ…。]]
素組のデュエルガンダムのファイターさん…佐伯さん?ってお名前ですか?
彼女は良いことをいいますね!
そうです!ガンプラバトルは楽しくなければいけません!
ジムを憎むおばさ…げふん!げふん!赤いνガンダムのファイターさんがちゃんとごめんなさいしてくれたら、仲直りしてみんなで楽しくガンプラバトルをしましょう!
ハナちゃんもれんちゃんもとてもいい子なので、ごめんなさいってちゃんとしてくれたら、二人共きっと許してくれるハズですよ!
さぁ!ぎぶみー!ごめんなさいです!
[[ふふふふふ……みんなで楽しくガンプラバトル……ですってぇぇぇぇ!!!お黙りなさい!!!ピカピカの1年生のアナタにガンプラバトルの何が分かるのですか!ガンプラバトルは仲良しこよしのお遊びではありませんわ!勝たなければ意味がありません!どんなに楽しくバトルが出来たとしても!負ければ賊軍ですわ!]]
あ、この人はごめんなさいするつもりがないですね。
今のうちにレールカノンで撃ち抜きましょうか?
それにしても…勝たなければ意味がない…ですか…。
ガンプラバトルは確かに勝てれば嬉しいです。
でも例え勝てなくても、自分の作ったガンプラで楽しくバトルすることに意味があるんだと花陽は思います。
勝てても勝てなくても、楽しくみんなでバトルをしなきゃ、それこそガンプラバトルに意味はないんじゃないのかな?
ガンプラバトルは“遊び”なんです。
結果は大事ですが、勝てなければ意味がないだなんて考え方は寂しいな…。
[[赤英女学院ガンプラバトル部部長“平坂 梨々香(ひらさか りりか)”が命じます!一切の情けも容赦もなく!眼前の敵機を殲滅しますわよ!!!]]
赤英女学院ガンプラバトル部?
それって確か……っ!思い出しました!
赤英女学院ガンプラバトル部!チーム“赤の姉妹(レッド・シスターズ)”!
去年の後期ガンプライブ秋葉原地区予選で第三位に入賞した強豪チームです!
去年の後期ガンプライブ秋葉原地区予選は準決勝でA-RISEに当たって負けたチームですよ!
はぅ?!花陽はなんて人達にケンカを売ってしまったんですか?!
[[佐伯さん!アナタが前衛に出なさい!PS装甲持ちのアナタなら頭の可笑しいバカ威力のレールガンの実弾を無効化出きる筈ですわ!]]
まずいです!これは非常にまずいですよ!
地区予選とは言えガンプライブで3位に入賞したチームのファイターさんを正面から相手にするなんてムリです!
しかもA-RISEがいる秋葉原地区は他の地区よりもスクールファイターのレベルが高いんですよ!
花陽なんかじゃ絶対にムリです!
早く逃げな…
[[はなよおねーちゃん!]]
[[はなよおねーちゃん…。]]
……そうです。
花陽の後ろにはハナちゃんとれんちゃんがいるんです。
逃げちゃ…ダメなんです!
「ばっちこいです!PS装甲でもナノラミネートアーマーでも一撃でぶち抜いてみせます!ハナちゃんとれんちゃんは花陽が守ってみせます!」
[[そのジャリ共を…弱者を守る?ふん!淘汰されるべき弱者を守って!そこに何の意味があるのですか!ガンプラバトルは弱肉強食!弱きモノは排除され!強きモノだけが栄光を手にする!そう…あのA-RISEのように!]]
「違います!弱くても強くても!みんなで楽しくバトルするからこそ!ガンプラバトルは楽しいんです!楽しむことに意味があるんです!」
[[なら…絶対的な力の差を目の前にしても!楽しんでみせなさい!行きますわよ!フィン・ファンネル!!!弱者を狩り尽くしなさい!!!]]
赤いνガンダムのファイターさん…平坂さんの声に応じるように、赤いνガンダムに残された右のフィン・ファンネルは機体から切り離されて展開していきます!
オールレンジ攻撃を相手にするなら長い砲身で取り回しづらいレールカノンは不利ですよ!
武装領域(ウェポン・ストレージ)からブルパップマシンガンを取り出しておけばよかったです!
[[弱きモノは排除される。ならここで君達がおねーさんに排除さるのは君達が弱きモノだからだね。]]
つづく?
皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。
花陽ちゃんの遠距離攻撃から始まった戦闘。
次回はいよいよ謎のお姉さんが愛機と共にガンプラバトルに参戦いたします。
また、来週の6月9日(金)は我等がスピリチュアル姉さん、のんたんの生誕祭です。
真姫ちゃん生誕祭での予告通りに、間に合えば東條 希生誕祭特別編を投稿予定でございます。
とは言えまだ一文字も書いていないのですが…。
ま、間に合うかなぁ…。
次回更新は月曜日のお昼頃を予定しております。
それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。