ガンプライブ! ~School Gunpla Project~ 作:Qooオレンジ
グラブルでそろそろどこかの騎空団に所属した方が良いのかなぁ?と悩んでいるQooオレンジでございます。
今回も本編の更新となります。
お久し振りなキ○ガイ魔女さん。
今回の彼女の目的とは?
それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのにじゅうに 始まります。
[[っ!バスターライフルがまた来るわよ!星空さん!お願い!]]
聞いているとイラッとしてくるような甘ったるいしゃべり方をする謎の女の子(?)の操る赤いガンダムフェニーチェ・リナーシタ(のレプリカモデル)のカスタム機…ウイングガンダム・イグナイト。
日本リーグ上位ランカーのモノと思われるその機体と売り言葉に買い言葉で始まった戦闘は、3対1ならなんとかなる…はずもなく、花陽達3人は圧縮エネルギーカートリッジを使用して絶え間なく撃ち込まれるバスターライフルの前に防戦一方になっちゃいました。
[[おうにゃ!任せるにゃ!うっしゃおらぁ!ばっちこいにゃ!みぎゃ?!やっぱりビームはあっちいにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!]]
「凛ちゃん!大出力ビームが相手なんだから無理はしないで!危なくなったらすぐに花陽のカーバンクルと変わって!って言うか熱いのはベニャッガイの表面装甲だけで中身の凛ちゃんは別に熱くはないよね?!」
[[あははははは!!!圧縮エネルギーカートリッジを使用してのバスターライフルの連射!コレわぁなかなかにぃ爽快ですわぁ♪素晴らしくぅ痛快ですわぁ♪とぉぉぉぉぉってもぉ!愉快痛快ですわぁ♪うふふふふ♪まだまだイキますわぁ♪そぉぉぉおれぇぇぇぇ♪]]
[[あっちいのは気分の問題だにゃ!あとベニャッガイはまだまだいけるにゃ!ビームはあっちいけど!そんなへっぽこビームなんてへっちゃらにゃ!!!]]
花陽達は防御特化型の凛ちゃんのベニャッガイを盾にしてバスターライフルを防ぎながら、花陽のジム・カーバンクルと真姫ちゃんの百式で反撃してはいるのですが…。
[[この!この!この!あー!もう!さっきからちょこまかと動き回って!ウザいのよ!いい加減に当たりなさい!]]
同じウイング系カスタム機のことり先輩のウイングガンダム・リトルバードを遥かに上回る機動力で動きまくってるイグナイトを捉えることができずにいました。
流石は日本リーグ上位ランカーの機体(たぶん)です。
そりゃもうビックリするほど当たりません!
ちょこっとでもかすりもしませんよ!
花陽なんて速射性能の高いアームバルカンでバリバリ撃ちまくってるんですけど、あはは♪うふふ♪と嗤いながらヒラヒラ避けられちゃってます。
機体性能だけじゃなく、実はあのちょっとアレなファイターさんもかなりの腕前ですね。
うん。スゴいファイターさんでもあの嗤い方はやっぱりイラッとしますね!
けど…あの嗤い方や“ですわぁ♪”って語尾…花陽はなーんか最近どこかで聞いたことがあるんですよねー。
でもどこで聞いたのか思い出したら……こ、怖いことになりそうな気がするんですよ…。
例えば…思い出したら真面目の皮をかぶった残念系上級お○にすとさんにコロッとされて、またあのよクエストを攻略しなきゃダメになる…そんな気がするんです。
………思い出したらやっぱりヤバいですよね?
イヤな予感ってムダに的中しちゃいますからね。
だから思い出すのは止めておきましょう!
[[うふふ♪イ♪ヤ♪ですわぁ♪でわぁでわあ♪お返しにぃ♪もういっばぁつぅ♪えぇーい♪]]
おっと!いつの間にか真姫ちゃんのビームライフルをヒラヒラと避けたイグナイトが、反撃で真姫ちゃんにバスターライフルを向けてますよ!
真姫ちゃんの素組の百式じゃバスターライフルの大出力ビームが直撃したりしたらひとたまりもありません!
一応は素組の百式でも対ビームコーティングの防御アビリティが付いているハズですが、あんなのはオマケみたいなモノですからね!
回避メインの操縦をする真姫ちゃんなら、ほとんど意味のない素組の百式の対ビームコーティングなんて機体容量の確保のために外しちゃってもいいんじゃないですか?
あとで真姫ちゃんに提案してみましょう!
その前に…今は真姫ちゃんをカーバンクルで守りますよ!
盾の幻獣の名前は伊達じゃないってところをみせてあげます!
「真姫ちゃん!危ないから下がってください!ここは花陽が引き受けます!しーちゃん!前に出ますよ!サポートを!うーちゃんは出力を上げて!のーちゃんはアクティブシールドを!」
<あいあい。すらすたー、ぜんかーい。>
<りょーかーい。しゅつりょくもましましー。>
<どんとこーい。あくてぃぶしーるど、すたんばーい。>
電子精霊のみんなが花陽のお願いに応じて、すぐさまサポートに入ってくれます!
電子精霊のサポートがあるとやっぱり楽ですね。
このままじゃいつか花陽はダメ人間になっちゃうかもしれませんね。
「間に合いました!お願い!カーバンクル!耐えてください!」
みんなのサポートを受けて、真姫ちゃんの百式を庇うために前に出た花陽のカーバンクルに、さっそくイグナイトのバスターライフルから発射された大出力ビームが襲いかかってきます!
[[花陽?!]]
[[かよちん!!!]]
や、やっぱりいくら頑丈なシールドを持っていても大出力ビームの前に出るなんて怖いですね。
でも…怖くても…女の子にはやらなきゃいけないときだってあるんです!
「だ、大丈夫だよ!カーバンクルなら耐えきれる!絶対に!」
[[うふふ♪防がれちゃいましたわぁ♪でもぉ…いつまでも防戦ばかりでわぁ、そのうちヤられちゃいますわぁよぉ♪それぉれぇ♪もういっぱぁつぅ♪ばきゅーん♪]]
「っぅぅぅぅ!ま、まだです!その程度のビームなら!凛ちゃん!真姫ちゃん!今のうちに!」
バスターライフルの射撃中は反撃の絶好のチャンスです!
ホントならこのメンバーで一番火力の高い花陽のカーバンクルが攻撃に参加した方がいいんですけど、今はバスターライフルを防ぐので手がいっぱいいっぱいです!
だから凛ちゃん!真姫ちゃん!お願いしますね!
[[おうにゃ!堕ちやがれだにゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!にゃ!ぎにゃぁぁぁぁ!!!]]
[[わかってる!このチャンスは逃さないわ!堕ちろ!堕ちろ!堕ちろ!堕ちろ!堕ちろ!堕ちろ!堕ちろ!堕ちろ!堕ちろ!堕ちろ!堕ちろ!堕ちろ!堕ちろぉぉぉぉ!!!]]
ここぞとばかりに凛ちゃんのベニャッガイと真姫ちゃんの百式が、バスターライフルを放つために動きを止めたイグナイトへとビームの雨を降らせます!
イグナイトは高機動高火力の代わりに、装甲は削りに削った紙装甲のはずです!
例えベニャッガイと素組の百式の低威力のビームでも、当たれば致命傷です!
それにこれだけ弾幕を張れば1発くらいは!
[[いゃーん♪ですわぁ♪そんなに激しくぅ責めらちゃったらぁ♪ワタクシ困っちゃいますわぁ♪]]
あ、当たらない?!今の弾幕でも当たんないんですか?!
ってかなんですか!あの変態機動!
キモいですよ!
でも…回避に専念したせいでバスターライフルの射撃が止まりました!
しかもバスターライフルからカートリッジが排出されましたよ!
カートリッジ内のエネルギーが切れたから予備のカートリッジと取り替えるつもりですね!
絶好のチャンス到来です!
このスキに花陽も攻撃に参加ですよ!
「ビームが止んだこのスキは!逃しません!!!さーちゃん!」
<はーい。しょーじゅーんはかんりょー。びーむきゃのんのちゃーじもかんりょー。れーるかのんもじだんそーてん。どっちもいけるよー。>
完璧ですよ!さーちゃん!
「ぐっじょぶです!レールカノン!ビームキャノン!どっちも発射ですよ!!!」
カーバンクルのビームキャノンから放たれた黄色いビームと、レールカノンから紫電を纏って放たれた弾丸は狙い通りにイグナイトへと突き進みます!
イグナイトは初擊のビームキャノンをスラスターを吹かしてギリギリで回避しましたが、少しだけ時間差を付けて放ったレールカノンの弾丸は、回避よりも防御した方が効率的と思ったようで、左腕に装備したシールドを構えて防御しようとしています!
いいですよ!そのままシールドで防御しちゃってください!
カーバンクルの装備しているこの花陽印の必殺兵器なレールカノンなら、例えシールドで防御してもそのシールドもろともぶち抜いちゃえます!
防御無効ってヤツです!
さぁ!そのままシールドもろともコアをぶち抜いちゃってください!!!
<<マスター!いけません!回避を!>>
[[イリスちゃん?!っ!スラスター!全開ですわ!まにあ、くぅぅぅぅ!きゃっ?!]]
カーバンクルのレールカノンから放たれた弾丸は、シールドを貫通してコアをぶち抜き……ませんでした。
イグナイトのファイターさんは、突然に響いた女の子の声に反応して、機体の全てのスラスターを使った無茶とも言える急制動を行って無理矢理に弾丸を回避してしまいました!
って!避けた?!避けたんですか?!はいぃぃぃぃぃ?!よ、避けたぁぁぁぁ?!
なんで今のタイミングで避けやがりますか?!
完璧なタイミングで捉えたハズですよ!
[[い、今のはあぶなかったですわぁ…なんて威力をしてるんですかぁ?そのレールガンわぁ。かすっただけでシールドがごっそりと削られちゃいましたわぁ…。シールドで防御していらぁ…あぁこわぃ。うふ♪イリスちゃんが教えてくれなかったらぁ♪ちょーっと、ヤバかったですわぁ♪]]
あんなタイミングで回避を間に合わせるなんてアイリちゃんのサポートを受けた鳴神先輩くらいしか…っ!そうか!今の声って!電子精霊ですね!
確かに鳴神先輩クラスの操縦技術に最高位電子精霊のサポートがあれば、完璧なタイミングで放ったあの一撃を回避することも可能です…。
それじゃさっきあの人が言っていた、鳴神先輩のアイリちゃんと同等のスペックを持っているって言う電子精霊ってホントだったんだ…。
ど、ど、ど、ど…どーしまょぉぉぉぉぉ!!!
まずいですよ!ヤバいですよ!厳しいですよ!
花陽には電子精霊のみんなが憑いていてくれるから、多少のピンチでも大丈夫!とか実は甘いこと考えてましたけど、相手も電子精霊持ち…“精霊使い(エレメンタラー)”でしたよ!
しかも!電子精霊のスペックでも負けちゃってるっぽいですよ?!
こ、こーなったら!なりふり構わずに花陽だって奥の手をつかっちゃいますよ!
決めました!今!決めちゃいました!
花陽はもう遠慮はしません!容赦もしません!
さぁ!ちょーっと時間はかかるかもしれませが奥の手の投入です!
相手が鳴神先輩クラスの操縦技術に最高位電子精霊持ちなら!
困ったときのナルえもん!そう!鳴神先輩に助けてもらっちゃいましょう!
な、情けないなんて言わないでくださいね!
だって鳴神先輩クラスのファイターって世界戦レベルの、それも決勝トーナメントに出場するレベルのファイターってことですよ!
そんなのを相手にするなんて無理ですよ?ふつーに無理ですよ?
そりゃ花陽だってはな太くんみたいに簡単にナルえもんに泣きつくなんてイヤですよ?
でもそれとこれとは別です!
だってさっきから花陽達のこと小バカにしたように“ですわぁ♪”なんて言ってくるあの女の子に負けたらなんか頭にくるじゃないですか!
と、言うわけで♪えーっとスマホ、スマホっと。
アレ?どこでしたっけ?スカートのポケットに入れていたと思ったんですけど…あ♪ありました♪
ブレザーの内ポケットに入れたんですね。
一瞬どこかで落としちゃったのかと思っちゃいましたよ!
ではでは気を取り直して♪先輩にメールで…ナルえもんタスケテェェェェェ!!!っと。
はい!これでおっけーですよ!
ナルえもんこと鳴神先輩って何だかんだ言っても優しくて面倒見もいいんで、素直に助けてくださいってお願いすればきっと来てくれますよ!
しかもですよ!ナルえもんを呼べばたぶんもれなく反応速度が異常なアホの極みか火力マシマシ狂い鳥か残念系上級お○にすとスナイパーのどれかが着いてきますしね!
それじゃあとはナルえもんが助けに来てくれるまで三人でがんばって時間稼ぎですよ!
[[なんで今のを避けやがるにゃ?!タマが当たんにゃきゃきりがないにゃ!]]
[[そうですわねぇ。ワタクシもぉキリがないって言うねこさんの意見にわぁ同感ですわぁ。だからぁ…イリスちゃん♪貴女が来たと言うことわぁ、例のシステムにアクセスできたんですねぇ?]]
<<はい、マスター。お待たせしてしまい申し訳ありませんでした。マスターの予想通り、上級エネミーの使用権限は手に入りませんでしたが、下位エネミーの使用権限は予定通りに入手が完了いたしました。マスターのご指示があればいつでもいけます。>>
[[うふ♪今回わぁ手始めですわぁ♪下位エネミーの使用権限が手に入ればぁ今わぁそれでじゅーぶんですわぁ♪ (ついでよ。コイツ等でMHプログラムの感情適正のサンプリングもしておきましょうか。さてと。この前はソノダウミに抵抗されたけど…今回はどうかしら?ねぇ?コイズミハナヨ?ホシゾラリン?ニシキノマキ?貴女達は抗えるかしら?真っ黒な感情に。真っ赤な感情に。ドロドロした原初の感情に。ふん。キラキラした真っ白い優しい世界しかしらない小娘なんて、擬似的に与えられた滾る怒りにその身を委ねて…堕ちてしまえばいいのよ。一度堕ちれば…もう…くふ…くふふふ…。) 待ってる間にぃ丁度よい暇潰しとも会えましたしぃ♪ねぇ♪みなさぁん♪あははははは♪]]
[[凛たちが…]]
「ひま潰し…ですか?」
この人は…ホントに人をイライラさせますね。
確かに花陽達は弱いです。
弱いですよ…。
気を抜くと雑魚のハイ・モックさんにヤられちゃうくらいには弱いです。
でも…それでも…。
花陽達はあなたなんかに…あなたなんかの…ひま潰しだなんて言われる筋合いはありません。
なんですか?この人は?さっきから…ヒトを小バカにして…。
うふふ♪とか、あはは♪とか。
耳障りな声で嗤って…耳障りな声でしゃべって…耳障りな声で……あぁ……なんかもうイライラし過ぎてだんだん頭の中がぐちゃぐちゃになってきましたよ。
どうしましょうか?うまく思考がまとまりません。
なんだかもう…どうでもよくなって来ました…。
今はただ、あの耳障りな声を止めたいです。
今はただ、あの目障りな女を視界から消し去りたいです。
今はただ、あの女を……○したい。
そうですよ。このまま…心の赴くまま、心の感じるままに…そうだ…思うがままに…なすがままに……この頭の中でドロドロと渦巻いてるイライラに身を任せちゃえばいいんですよ…………アハ…ソウダ……ミンナ……ナニモカモ………コロセバイインダ……コワセバイインダ…ソウダヨ……ミンナ……ミンナ…………ナニモカモ……ゼンブ…ゼンブ…コロセ…コワセ…グチャグチャニ…メチャメチャニ………アハ…アハハ……アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!!!!!!!!!
[[うふふ… (いい感じね。反応は上々よ。この様子ならやっぱりMHプログラムに使用する感情は“怒りの感情”が一番適切ってことかしら?) ]]
コロセ!コワセ!ミンナ!ミンナ!ミンナ!ミンナ!ゼンブ!ゼンブ!ゼンブ!ゼンブ!コロシテシマエ!コワシテシマエ!
<はなよ。それはだめ>
ウルサイ
<はなよがはなよじゃなくなるよ?>
ダマレ
<はなよがはなよじゃなくなるのはいやだよ?>
カンケイナイ
<だからだめ。それをうけいれちゃだめ。>
ドウデモイイ
<<<<おこめたべてもおいしくおもえなくなるよ?>>>>
……………オコメ………おこめ………お米?
お米を食べても美味しく思えなくなる?
そ、それは………
「困りますぅぅぅぅぅぅぅ!!!」
はぅ?!い、いま…花陽は…ナニを考えて…ナニをしようと…していたんですか…?
アレじゃまるでことり先輩が黒くなった時みたいな…いえ、今の感じは…コレは…いつものことり先輩のアレじゃないですよ?!
ナラ…ソンナコトキニナラナクナルマデナニモカモグチャグチャニシチャエバ…
<<<<はなよー?だめだよー。>>>>
っ!みん…な…花陽は…また…?
な、なんですか?!なんなんですか?!
さっきから花陽のナカに無理矢理に入ってこようとしているこの真っ黒い感情は?!この真っ赤な感情は?!
知らない!花陽はこんなドロドロしたのなんて知らない!
イヤだ!コレはイヤだ!
もう来ないでください!もうこれ以上は花陽のナカに入って来ないでください!
こんな感情…花陽はいりません!!!
だから…こっちに…花陽のナカに…来るなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
[[へぇ…アンタ、ずいぶんと面白いこと言ってくれるじゃない…。]]
[[うふふふふふ♪ごめんあそばせぇ♪でもぉ♪ホントのことですかあらぁ♪]]
心の中に無理矢理に入ってこようとする、黒くて赤くてドロドロしたイヤな感情。
花陽はそんなドロドロをお米への愛を糧に、必死に押し返しました。
い、今のは…なんだったんでしょうか…?
あの気持ち悪いドロドロした感情は…。
さーちゃん達が花陽に声をかけてくれなかったら…花陽はあの黒くて赤くてドロドロした感情に身を任せて…そのまま…。
[[ヌッ○ス。]]
[[ブッ○ス。]]
あっ!凛ちゃん?!真姫ちゃん?!
二人の様子も変ですよ!
凛ちゃんは語尾に“にゃ!”がありません!
真姫ちゃんもです!
真姫ちゃんはセレブのお姫さまなんですよ!
そんなセレブのお姫さまな真姫ちゃんが“ぶっ○す”なんて物騒なこと言うわけありません!!!………たぶん。
と、とにかく!ダメです!
なんだかわかりませんけど!とにかくダメなんです!
そのドロドロに負けちゃダメです!ダメなんです!
止めないと!凛ちゃんと真姫ちゃんを!
ここままじゃ取り返しのつかないことになっちゃう気がします!
「凛ちゃん!?真姫ちゃん?!ダメです!落ち着いてください!そのドロドロに負けちゃダメです!あの人の口車に乗せられないでください!大丈夫です!もうちょっと待ってたらきっと先輩が!」
ドロドロした気持ちの悪い感情の支配からなんとか脱け出した花陽は、さっきまでの花陽と同じように頭の中が怒りで真っ黒に、真っ赤に、ドロドロに染まっちゃっている凛ちゃんと真姫ちゃんに必死で声を、言葉を投げかけます。
あんな恐い感情に支配されていたら、二人には花陽の言葉は届かないかもしれません…でも…それでも…きっと…絶対に…大丈夫!
電子精霊のみんなの声が花陽に届いたように!凛ちゃんにも!真姫ちゃんにも!花陽の言葉は届いてくれるハズです!
だって花陽達は…友達なんですから!
「凛ちゃん!真姫ちゃん!お願いです!戻ってきてください!いつもの凛ちゃんに!いつもの真姫ちゃんに!」
[[う…あ…かよ…]]
[[ウルサ…ダマ…っぅ…は…よ…]]
聞こえてる!届いています!花陽の声は!凛ちゃんにも真姫ちゃんにも!
でもまだ足りません!あと少し!あと少しです!
なら!だったら!
「凛ちゃん!全部終わったらラーメンをご馳走しちゃいますよ!前から凛ちゃんが食べたいにゃー!って言っていた例のヤツです!アミューズメントセンターで一番高いラーメンですよ!とんこつラーメン専用に飼育された伝説の白銀アグゥXイベリ仔豚の豚骨を使った至高のスープ!麺は北海道産のゴルディオン小麦を使った究極の麺!チャーシューだって厚切りですよ!しかもですよ!チャーシューはさらにマシマシでトッピングしちゃいます!麺はもちろん大盛りです!今なら餃子もチャーハンももれなく付いてきます!食べたいですよね!ラーメン大好きな凛ちゃんなら絶対に食べたいですよね!ならこんなところでそんなドロドロに負けちゃダメです!真姫ちゃんもですよ!ラーメンを一緒に食べませんか?セレブの真姫ちゃんはラーメンなんて庶民の食べ物を食べたことありますか?ありませんよね!なら!一緒に食べましょう!美味しいんですよ!でも美味しいから美味しいんじゃないんです!みんなで!お友達と一緒に楽しく食べるから美味しいんですよ!だから!花陽は真姫ちゃんとも一緒にラーメンが食べたいです!凛ちゃんと二人でのラーメンも美味しかったですけど!そこに真姫ちゃんも加わったら!きっともっと美味しいくラーメンが食べれます!だから真姫ちゃん!花陽達とラーメンを一緒に食べましょう!花陽と!凛ちゃんと!真姫ちゃんと!みんなで!一緒に!」
花陽はお米への愛でドロドロを押し返せました。
なら…凛ちゃんならラーメンです!
ボッチだった真姫ちゃんならお友達と一緒にがポイントです!
このバトルが終わったら!ホントにおごっちゃいますよ!
…………鳴神先輩が。
だ、だって仕方ないじゃないですか!
アミューズメントセンターで一番高いラーメンってMGのガンプラが買えちゃうくらいのお値段なんですよ!
しかもMGはMGでも高いヤツですよ!
そんな高いラーメンなんて花陽のおこづかいじゃおごれません!
GPだってカーバンクルの作製のために大放出してヤバいレベルまで減ってるんですから!
現金もGPもカツカツなんです!
[[らーめん…かよ…ちん…?あ、あれ?凛は…。]]
[[いっしょに…みんな…いっしょ……はな…よ?あっ…わ、私……っ!ナ、ナニよ?!今の黒いのは?!赤いのは?!あのドロドロは?!イミワカンナイ!!!]]
あっ!や、やりました!花陽の言葉はちゃんと届きましたよ!
シリアスに耐えきれずに思わず金欠ネタに逃げ出してましたけど、二人にはちゃんと花陽の声が!言葉が!想いが!届いていました!
凛ちゃんも真姫ちゃんもちゃんと戻ってきましたよ!
ドロドロに負けませんでしたよ!
[[ (へぇ…意外だね。抗うならまずは強気なニシキノマキだと思っていてけど、コイズミハナヨが一番始めにアレに抵抗したんだ。ナルカミソラの近しいモノとしてイリスが集めてきたコイズミハナヨのデータじゃ、コイツのメンタルは豆腐並みってコトだったけど…なかなかどうして…。電子精霊の手助けがあったとは言えホントただの小娘風情がよくアレに抵抗したわ。腐っても“精霊使い(エレメンタラー)”ってことか。弱虫で泣き虫が良く頑張ったわね。皮肉や冗談抜きでコイズミハナヨのことを誉めてあげたいわ。それとも、やっぱり“怒りの感情”じゃ上手くいかないのかしら?“怒り”はヒトの感情の中でも一番強い感情のハズなんだけど…。それは私自身が身をもって体験したから確かなんだけとね。“怒り”でダメなら次は“恐怖”かしら?それとも“悲哀”?まぁいいわ。考察は今回のサンプリングデータを解析しながら後でゆっくりしましょ。まだ時間はあるしね。それに今回の目的はMHプログラムの適正テストじゃなくて、エネミーシステムの使用権限の入手だし。さぁーて…それじゃ試してみましょうか。最も、下位エネミーの使用権限で呼び出せるのは所詮はハイ・モックなんだけどね。でもたかがハイ・モック程度だろうと、使える手駒の少ない今の私には貴重な戦力になるわ。全てを終わらせるために…使えるモノは何だって使ってやる。) でわぁでわぁ♪さっそくぅ今回の実験のはじまりぃはじまりぃですわぁ♪イリスちゃん♪お願いしますわぁ♪]]
<<はい、マスター。エネミーシステム起動します。>>
[[おいでなさいなぁ♪ハイ・モックさぁん♪]]
おいでなさい。
まるでその言葉に応えるかのように、花陽達の周りにいきなりハイ・モックさん達が沸いてきました!
「えっ?!」
[[にゃ?!にゃんかハイ・モックがいっぱい沸いてきたにゃ?!]]
[[チッ!このタイミングで沸いてくるなんて!ハイ・モックってほんとーに!空気読めないわね!]]
「まったくです!偶然にしても質が悪いです!」
[[うふふ♪偶然?偶然とおしゃいましたかぁ?あはははははは♪違いますわぁ♪ぜーんぜぇん♪違いますわぁ♪このハイ・モックさんたちわぁ♪偶然でわぁありませぇんわぁ♪]]
[[偶然じゃない?どう言う意味よ!ソレ!]]
[[それわぁ…ひ♪み♪つぅ♪ですわぁ♪♪♪残念ですがぁ♪みさぁんにぃわぁ教えてあげませんわぁ♪と、いつもならぁ言うのですがぁ…今回は特別にぃ♪お教えして差し上げますぅ♪うふふ♪とっても、とってーも、がんばったぁ♪コイズミハナヨさんへのご褒美ですわぁ♪]]
へっ?は、花陽へのご褒美…ですか?
なんで…って言いますか、この人はどうして花陽の名前を知ってるんですか?
花陽の名前だけなら、凛ちゃんと真姫ちゃんが呼んでいるのでわかるかもしれませんが、名字までどうして…?
さっきまでは真姫ちゃんが花陽のことを名字で呼んではいましたが、この人が出てきたのは真姫ちゃんが花陽のことを名前で呼んでくれるようになってからですよね?
ま、まさか!この人は花陽のストーカー!なわけないですねー。
まぁ気にしていても始まりません!
とりあえずこのハイ・モックさん達が沸いてきたのが偶然じゃないってことの意味を教えてもらいましょう!
タダで教えてくれるモノはしっかりと教えてもらっておかなきゃですね!
[[ワタクシがぁ…呼び出したんですぅ♪]]
へっ?ハイ・モックを…呼び出した?
[[にゃ?そんにゃことできんのかにゃ?]]
[[そんなこと私に聞かないでよ!]]
ハイ・モックさんを呼び出すなんて無理…だと思うけど…。
[[上位エネミー…みなさぁんが言うところのぉレア・モックさぁんの周りにぃ、毎回毎回おじゃまな雑魚のハイ・モックさぁんがどうしてぇあんなにぃいっぱぁい沸いてくるのかぁ、不思議でわぁありませんでしたぁかぁ?うふふ♪そ♪れ♪わぁ♪ 上位エネミーさぁんたちにぃわぁ、下位エネミーの…ハイ・モックさぁんの召喚機能がぁあるからぁなんですぅ♪ワタクシわぁ♪イリスちゃんにお願いしてぇ、ソレをちょーっとぉ、拝借してきてぇもらいましたのぉ♪]]
[[にゃ?]]
[[う"ぇ?]]
「へっ?」
[[うふふ♪みなさぁんハトが豆鉄砲を食べちゃったようなお声を出しちゃってぇ♪あは♪驚きぃですわよねぇ♪]]
「イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!無理ですよ!そんなの!ソレって完全にバトルシステムに介入してますよね?!世界で一番高性能なマザーシステムの管理下にあるガンプラバトルシミュレーターのシステムに介入するなんて!そんなこと…」
鳴神先輩やニルス・ニールセンさんみたいな“天才”でもない限りは不可能です。
[[できますわぁ。ワタクシとぉ、ワタクシの電子精霊のイリスちゃんならぁ♪うふふ♪あはははははははははははははは♪♪♪]]
[[さっきからホントになんなのよ!コイツは!頭イカれてるんじゃないの!]]
[[キ○ガイにゃ!イカれち○こだにゃ!]]
「うん。花陽もそう思うよ…でも…頭がイカれてても、キ○ガイでも……この人は…。」
強いよ。
そして…怖い人。
こんな人の相手なんて花陽達じゃ…。
[[うふふ♪ワタクシがぁイカれてるとかぁ♪キ○ガイとかぁ♪そんなことわぁワタクシ自信がいちばぁぁぁぁぁぁん♪理解していますわぁ♪だってぇ…ドス黒い悪意の底でわぁ…こぉぉぉぉんなぁふぅにぃ狂わなきゃ…やっていられませんでしたからぁ………………さてさて♪ワタクシ♪おしゃべりもとぉってもだぁぁぁぁぁぁぁいすきぃですけれどぉ♪弱者をいたぶるのはもっと…もっと…もっぉぉぉぉぉぉっと!大好きですのぉ♪あは♪それでわぁ…そろそろ第2ラウンドを始めましょ♪ね♪みなさぁん♪うふふ♪さぁ…おいきなさいなぁ♪ハイ・モックさん♪みーんなまとめて蹂躙しちゃいなさぁい♪]]
つづく?
皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。
引き続きキ○ガイ魔女さんと花陽ちゃん達のバトルは続きます。
そんな次回はネゴシエーター花陽ちゃんががんばルビィします。
次回本編更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
また、明日9月12日(火)はμ'sの南 ことりさんの生誕祭です。
ことりさんの生誕祭記念としまして、明日のお昼頃に
2017 南ことり生誕祭特別編「sweet&danger holiday」 を投稿予定でございます。
相も変わらずグダグダな内容ではございますが、皆様よろしければご覧になってください。
それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。