ガンプライブ! ~School Gunpla Project~ 作:Qooオレンジ
サンシャイン二期二話で果南さんに抱かれていたネコになりたいQooオレンジでございます。
さて、今回はいよいよ魔女さんとの決戦になります。
魔女さんを倒すために花陽ちゃんが用いる策はみなさん予想の通り…。
それでは 第6話「米と猫とツンデレと」そのにじゅうなな 始まります。
「なるかみしぇんばぁぁぁぁぁぁい!!!」
海未先輩からの無茶ぶりで鳴神先輩の援護に向かうために、ハイ・モックさん達の包囲網を単機で無理矢理に突破した花陽は、半べそでボロボロになりながらもなんとか鳴神先輩とキ○ガイおねーさんが激戦を繰り広げている宙域に到着しました!
さっそく鳴神先輩の援護に入ろうと、当たれば非常識な防御力を誇るベニャッガイクラスの装甲でも一撃で貫通しちゃえる超威力が自慢な花陽印の必殺兵器のレーカノン(はぅ?!長いです!)を構えて、キ○ガイおねーさんのモック・エクスペリメントに狙いを定めようとしたんですけど…。
[[小泉?!ナニしに来た!危ねぇーぞ!下がってろ!!!]]
「う、海未先輩の無茶ぶりで援護にきました!きましたけど!」
イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!
これは無理!無理です!
なんですか?!あの人達は?!
フルブーストしっぱなしでびゅんびゅん飛び回りながらおっきな斧とおっきな鎌でド突き合いしてますよ?!
お互いの機体が離れてミドルレンジになったらなったで、それぞれのコクピットをピンポイントで狙って撃ち合ってますし?!
えっ?!援護?援護するんですか?!この状況で花陽が援護するんですか?!
はい!無理!じぇぇぇぇぇったいに!無理です!
2機とも速すぎて捉えきれませんよ!
さーちゃんの力も借りて、なんとか頑張ってロックオンしても、キ○ガイおねーさんの機体は次の瞬間にはもう視界からいなくなっちゃってます!
それにこの状況で下手に攻撃したら鳴神先輩に当たりそうで怖いんですよぉぉぉぉ!!!
[[あらぁ!あらぁ!あらぁ!あらぁ!あらぁ!あらぁ!コイズミハナヨさぁん!ワタクシとぉ!ナルカミさぁんの逢瀬を!邪魔してはイヤですわぁ♪ねぇ♪そぉでしょぉ?ナルカミさぁん♪そぉーれぇい♪]]
[[っ!誰が誰と逢瀬だって!このクソ女が!テメェの顔も出さねぇ!テメェの声ですら話さねぇ!んなヤツとの逢瀬なんざ真っ平ゴメンだな!気色悪いこと言ってんじゃねぇーよ!オルゥラァァァ!!!]]
[[いやぁん♪あぶないですわぁ♪うふふ♪]]
[[チッ!モックがベースのクセに無駄に高性能な!(クソが!腕は互角!電子精霊の格も同じ!けど肝心の機体性能はあっちの方が上かよ!typeRじゃこれ以上の機動戦闘は機体が付いてれこねぇ!こんなことになるなら未調整でも限界値の高い“リヴァイブ”を持ってくりゃよかった!) ]]
ど、ど、ど、ど、ど、とーしまょう!
今気づいたんですけど、なんだか段々と鳴神先輩の方が押されてきているように見えますよ?!
これは…機体性能の差ですか?!
なんだかもしかしなくてもヤバいですか?!
鳴神先輩なららくしょー!とか考えが甘すぎましたか?!
<<マスター。少々旗色が悪いようですが、如何しますか?白旗でもあげてみましょうか?>>
[[白旗だぁ?!ハン!ジョーダンじゃねぇ!あんなクソ女に降参なんてするかよ!!!]]
あれ?でも、鳴神先輩…押され始めてはいますが、実はまだけっこー余裕ありますね?
アイリちゃんといつもの漫才みたいな掛け合いを始めちゃいましたよ?!
<<ならどうしますか?“精霊憑依(ボゼッション)”はこの機体では反応が追い付きませんよ?“限界突破(リミットバースト)”を使えばあちらの機体性能には追い付きますが、恐らくはあちらも“限界突破(リミットバースト)”のアビリティは使用できるハズです。そうなればいたちごっこですね。他にこちらの手札には…。>>
[[もう切れる札がねぇーってか!んなことはわかってる!このままじゃジリ貧だってことはな!]]
[[うふふふふ♪ほらぁ♪ほらぁ♪ナルカミさぁん♪早くぅ私をどぉにかぁいたしませんとぉ…ハイ・モックさん達がぁ園田さぁん達を嬲り殺しにしてしまいますわぁよぉ♪両腕をもいでぇ♪両足もぉ切り取ってぇ♪頭をはねてぇ♪だるまさんにしてぇ♪あは♪そのあとわぁ♪どうしましょうかぁ?少しずつ切り刻みましょうかぁ♪ゆっくりとぉ押し潰しましょうかぁ♪ねぇ?ナルカミさぁん♪大事な大事なお仲間さぁんのぉトドメはどうやって刺しましょうかぁ♪選ばせて差し上げますわぁ♪うふふふ♪あははははははははははは!!!!!]]
そ、そうです!急がなきゃ凛ちゃん達がハイ・モックさんに集団リンチされてミンチになっちゃいます!
あっ♪リンチでミンチってなんか響きがちょっといいですね♪
意味はとっても怖いですけど…。
それと、ことり先輩とかはリンチでミンチです~。って普通に言いそうだなぁ…。
[[早くクソ女をどうにかしねぇーと海未さん達がヤバいか…チッ!背に腹は代えられねぇか!仕方ねぇ!小泉!援護を頼む!]]
ことり先輩ってふわふわぷわぷわでめちゃくちゃ可愛いですけど、中身はアレですからねー。
外は真っ白♪中身は真っ黒♪ですよねー………は、はい?鳴神先輩?今なんって言いました?!
あのー…え、援護とか言いませんでしたか?
援護って援護ですよね?
ふぇ?!援護?!花陽が援護するんですか?!
そりゃ確かに鳴神先輩を援護するためにハイ・モックさん達の包囲網を突破してここまで来たんですから、できるならちゃんと援護したいですよ?!
でも…キ○ガイおねーさんのモック・エクスペリメントが速すぎて、まともに狙いが定まりませんし、激しく動き回ってぶつかり合ってるこの状況で下手に援護射撃なんてしたら、鳴神先輩にも当たっちゃうかもしれません!
[[いいか!小泉!俺に当たっちまうかもしれねぇとかは考えるな!例え当たりそうになっても!こっちで勝手に避けてやる!だから!]]
鳴神先輩…。
先輩はそう言ってくれますけど…。
「でも…でも!鳴神先輩!花陽なんかじゃ!」
[[大丈夫だ!お前ならイケるハズだ!お前はお前が思っている以上に戦えるんだ!その証拠に!お前のその新しい機体!それだけ高性能な機体なのに、お前は振り回されることもなく普通に使いこなしてるじゃねぇーか!]]
「へっ?」
カーバンクルに振り回される…?
そ、そう言えば、カーバンクルって性能だけはむちゃくちゃ高いんですよね?
あれ?スッゴい今さらですけど、花陽はなんでそんな高性能機を普通に使えてるんですか?!
花陽のファイターとしての技量は残念性能なはずですよ?!
[[だから!小泉!イヤ!“花陽”!!!あのクソ女をどうにかするために!花陽の力を俺に貸してくれ!!!]]
花陽の力を…先輩に…。
7年前の世界大会…あの日から恋い焦がれ、憧れ続けてきた鳴神先輩に…そこまで言われちゃったら……。
恋する乙女な花陽としては……
「やるきゃないですよね!!!女は度胸です!!!!みんな!行くよ!」
<<<<りょーかーい。まかせてあんしーん。どんといけー。>>>>
行きますよ!キ○ガイおねーさん!
恋する乙女の底力!
見せてあげちゃいますよ!!!
とは気合いを入れてみたモノの…どうしましょうか?この状況?
あのキ○ガイおねーさんはさっきはその場のノリと勢いで混乱状態にはできましたけど、墜とすとなるとその場のノリと勢いだけだなんとかなるほど甘くはありません。
フルブーストで動き回ってるキ○ガイおねーさんの動きをちょっとでも止めたりできれば、あとはそのスキに乗じて鳴神先輩がどうにかしてくれるハズなんですけど……。
今のジム・カーバンクルに残されている武装は、メイン武装のレールカノンと弾切れ寸前のアームバルカン。
あとは頭部バルカン砲とミサイルポッドの中に残ってる“ファイアフラワー”が1発…。
バックパックに取り付けていたビームキャノンはハイ・モックさん達の包囲網を突破してくるときに壊れちゃいましたし…。
“武装領域(ウェポンストレージ)”の中には花陽印の秘密兵器(失敗作)のメガァァァァァァァ!!!閃光弾“ムスカsummer”が入っていますけど、あんなネタ感丸出しの失敗作なんて、真面目なバトルパートのこの状況で使ったらあとで鳴神先輩に頬っぺたにょいーんって引っ張られてお仕置きされちゃいます。
ベッドの上でえっちなお仕置きだったら喜んでお仕置きされちゃうんですけどねー。
他にナニか使えそうなモノは……。
「ん?黄色?アレって…。」
ナニか使えそうなモノはないか、周辺をキョロキョロと視線をさ迷わせながら考えていた花陽は、キ○ガイおねーさんのモック・エクスペリメントの後方に見覚えのある黄色い物体を見付けました。
「アレって…うーちゃん!最大望遠でメインモニターにアレを映してください!」
<はーい。さいだいぼーえーん。>
「ありがと、うーちゃん!えーっと…どれどれ…うん。やっぱりアレって……ベニャッガイの……もしかして…アレって使えるんじゃないですか?」
花陽が見付けた黄色い物体…それはさっきキ○ガイおねーさんに大きな鎌でクビちょんぱされて、どこかに飛んでいってしまった凛ちゃんのベニャッガイの大きな頭でした。
真っ暗な宇宙空間に大きな黄色いねこさんの頭が漂ってるって…シュールですね。
じゃなくて!
あのベニャッガイの頭を使えば一瞬でもキ○ガイおねーさんの動きを止めることができるかもしれません!
そう!みなさんもうおわかりですね!
凛ちゃんのベニャッガイの最終手段!
禁断の自爆技!
“ファイナルベニャッガイ”です!!!
はい!ご想像通りに花陽はさっきのウイングガンダム・イグナイト攻略戦に引き続き、今回もみんな大好き!大!爆!発!!!(のヨハネじゃなくて余波)を利用しちゃいます!
ぐふふ…花陽が魔改造した凛ちゃんのベニャッガイの頭の中には、大量の爆薬がこれでもか!ってくらいに詰まっているんですよ!
しかも!前回の戦車のお化けさんに使ったときよりも!さらに!さらに!大事なことなのでもう一度!さらに!パワーアップしているんです!
今回のファイナルベニャッガイはまさに禁断の最終兵器なんですよ!
それが起爆すれば…ひゃっはー!
辺り一面は阿鼻叫喚の地獄絵図に早変わり!
“ファイアフラワー”の爆発がかわいく思えちゃうくらいの規模の大爆発が巻き起こりますよ!
もちろん!爆発のヨハネじゃなくて余波もすんごいことに!
キ○ガイおねーさん!今回も真後ろからの爆発のヨハネじゃなくて余波で!その動きを止めちゃいますよ!
うん!作戦は決まりました!
あとは実行するだけです!
っと、その前にまずは鳴神先輩に作戦の概要を通信で伝え…たらキ○ガイおねーさんに傍受されちゃってモロバレになっちゃいますね…。
うーん…どうしましょうか……ん?普通にファイナルベニャッガイを使いますって伝えてもいいんじゃないでしょうか?
あのキ○ガイおねーさんはファイナルベニャッガイのことは知りませんので“あらぁ♪あらぁ♪なんのことですかぁ♪”とか言ってスルーしちゃいそうですね。
と、言うわけで…。
「鳴神先輩!“ファイナルベニャッガイ”を使います!!!」
[[“ファイナルベニャッガイ”だぁ?!アホネコはここには…っ!そうか…なるほど…そう言うことか!おうよ!了解だ!頼むぞ!花陽!アイリ!いつでも“限界突破(リミットバースト)”を使えるようにしておけ!]]
<<了解しました。>>
[[あらぁ♪あらぁ♪ファイナルベニャッガイってなんのことですかぁ♪ワタクシにぃもぉ教えてくださいなぁ♪]]
「えっ?イヤですよ。」
[[もぉ♪コイズミハナヨさぁんったらぁいけずですわぁ♪いぢわるしないで教えてくださいなぁ♪ねぇ?ナルカミさぁん♪]]
[[フン!誰がテメェみてぇな魔女野郎なんかに教えてやるかよ!オイ!花陽!このクソ魔女野郎に1発ドキツいの!ぶちかましてやれ!!!]]
「はい!気合いを入れて派手に1発!逝っちゃいます!さーちゃん!レールカノンを!」
<はーい。れーるかのんすたんばーい。しょーじゅんほせー。ちょっととおい?でもとどくー。>
攻撃補助担当の電子精霊さーちゃんは、花陽のお願いに応じてすぐさま射撃管制システムを長距離狙撃モードに切り替えると、そのまま照準補正のサポートをしてくれます!
さーちゃんの言う通り、ここから目標のベニャッガイの頭まではちょっと距離が遠いですね。
ここからじゃレールカノンの有効射程ギリギリです…。
キ○ガイおねーさん相手に近接格闘戦をするよりはマシですが、花陽の射撃スキルでここから狙うにはちょっと不安な距離ですね…。
でも…花陽は1人じゃありません!
花陽のことを助けてくれる心強い電子精霊のみんながいてくれます!
みんなの力を借りちゃえば動かない的が相手の今回の長距離射撃なら、やってやれない距離じゃありません!
「ターゲットロック!鳴神先輩!!!」
[[おうよ!]]
「レールカノン!!!発射です!!!」
キ○ガイおねーさんに花陽の狙いが気付かれないように、ベニャッガイの頭部とキ○ガイおねーさんのモック・エクスペリメント、この2つが直線上に並んだ瞬間を見計らって、花陽はレールカノンの引き金を引きます。
バチッ、バシュ。
そんな発射音を響かせて、レールカノンの銃口から紫電を纏った弾丸がスゴいスピードで撃ち出されていきました。
もとより当たるとは思ってはいませんが、当然のようにキ○ガイおねーさんはレールカノンから発射されたその弾丸をあっさりと回避します。
そしてレールカノンの弾丸は、そのままキ○ガイおねーさんのモック・エクスペリメントの後方に浮かんでいる、ベニャッガイの頭部へと真っ直ぐに突き進んで行きました!
むふふ♪
キ○ガイおねーさんがレールカノンの一撃を警戒して回避しちゃうなんてことはもちろん想定通りですよ!
狙いの大本命はキ○ガイおねーさんへの直撃じゃなくて、キ○ガイおねーさんの後方で漂っているベニャッガイの頭ですから!
花陽印の必殺兵器のレールカノンなら、ベニャッガイの装甲でも簡単に貫けます!
そう!あとはあの弾丸がベニャッガイの頭部を貫けば…毎度お馴染みの大爆発!!!です!
[[ひらり♪ですわぁ♪うふふ♪コイズミハナヨさぁんわぁ先程のよぉうにぃまたぁナニかぁよからぬことぉ企んでいるかとぉ思いましたがぁ、ふたを開けて見えればただのぉ一撃必殺を狙ったぁレールカノンでの狙撃ですかぁ?ざぁぁぁんねぇん♪むねぇん♪また来週ですわぁ♪そぉぉぉんなぁ単調なぁ攻撃がぁワタクシにぃ当たるとでもぉお思いでしたかぁ?つまりませんわぁ♪実にぃつまりませんわぁ♪ねぇ?コイズミハナヨさぁん♪そんな見え見えの射撃になぁんてぇ♪ワタクシわぁぜぇぇぇぇったいにぃ♪当たりませんわぁよぉ♪そぉんなつまらない攻撃なんてぇするくらいならぁ♪目障りぃなのぉでぇぇぇ…………すっこんでろよォォォォ!クソ小娘がァァァァァ!!!]]
「ぴゃぁ?!ご、ごめんなしゃぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!」
な、なんなキ○ガイおねーさんのしゃべり方がまた急に怖いしゃべり方になりましたよ?!
花陽!またクソ小娘って言われちゃいました?!
びっくりして謝る必要なんてこれっぽっちもないのに反射的にごめんなしゃいしちゃったじゃないですか?!
真姫ちゃん的に言えば、この人、ナニひとりで勝手にキレてんのよ?イミワカンナイ!です!
キ○ガイおねーさんの沸点がどこにあるのか花陽には理解できましぇぇぇぇん!!!
[[目障なのはテメェの方なんだよ!キ○ガイ女が!コイツで終わらせるぞ!アイリ!!!“限界突破(リミットバースト)”!!!ドライブ!!!!!]]
<<了解です。“限界突破(リミットバースト)”発動。機体出力上昇。システム臨界までのカウントを開始します。さぁ、マスター。にこに頼まれたこころとここあと虎太郎のお世話を急遽呼び出した悠莉達に押し付けてまで助けに来たんです。少しはカッコいい所を見せつつ、あの愚かな妹、略して愚妹をちゃっちゃっとヤっちゃって下さい。>>
[[お前はいつも一言多いんだよ!行くぞ!typeR!クソ魔女野郎をぶち抜くために!全力全開で!駆け抜けろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!]]
花陽のレールカノンの発射を合図に、鳴神先輩は勝負をつけるために強化アビリティ“限界突破(リミットバースト)”を発動させます!
“限界突破(リミットバースト)”発動と同時に、余剰エネルギーが粒子状に放出されて輝きだした鳴神先輩の高機動型ザクⅡは、上昇した機体出力にモノを言わせて今まで以上の速度でキ○ガイおねーさんへと駆け抜けていきました!
[[上等だァァ!ナルカミィィィ!!!イリィィィィスゥゥゥ!!!こっちも行くぞ!“限界突破(リミットバースト)”!!!ドライブ!!!!!]]
<<了解しました、マスター。“限界突破(リミットバースト)”発動します。機体出力上昇を確認。システム臨界までのカウントダウン、スタートします。>>
そんな鳴神先輩に対して、キ○ガイおねーさんもすぐさま“限界突破(リミットバースト)”を発動させてモック・エクスペリメントの手に持たせている大きな鎌を構え直すと鳴神先輩へ向けて突撃を開始します!
鳴神先輩とキ○ガイおねーさんは、手にしているそれぞれの武器を大きく降りかっぶりながら、お互いの間合いへと加速を続けます!
そして、
[[テメェは!]]
鳴神先輩は長柄の斧…ロングポール・ヒートアックスを、
[[アンタは!]]
キ○ガイおねーさんは大きな鎌を、
[[ここで!]]
[[コイツで!]]
それぞれ相手へと一気に振り降ろしました!
[[[[ぶっ潰す!!!]]]]
振り降ろした斧と鎌は、金属同士がぶつかり合う激しい音を響かせて刃を交え、そのまま押し合いへと発展していきました。
<<パワー負けしてる現状では、この押し合い状態は余り長くは持ちませんよ。>>
[[だぁ!んなこたぁお前に言われなくてもわかってる!!!オイ!花陽!!!ファイナルベニャッガイはまだか!こっちはそんなに持たねぇーぞ!!!]]
[[ハン!テメェらがナニ企んでんのか知らねぇーが!ナニもかも!まとめて押し潰してヤるだけだぁぁぁぁ!!!]]
なら!花陽達はキ○ガイおねーさん!あなたに押し潰されちゃう前に!
あなたを墜としてみせます!
サブモニターに表示されているベニャッガイの頭部にレールカノンの弾丸が着弾するまでの詳細な時間は…あと少し!
あと少しです!
「待ってください!あと少しです!!!あと少し……あっ!」
あと少し。
鳴神先輩にそう伝えている真っ最中に、花陽印の必殺兵器のレールカノンから放たれた弾丸は、宇宙を漂うベニャッガイの頭へと到達し、その堅牢な装甲をモノともせずに一気に貫きました!
「着弾しました!鳴神先輩!!!ファイナルベニャッガイが来ます!!!」
[[っ!おうよ!!!ゴルゥラァァァァ!!!退けよ!魔女野郎!!!]]
花陽から着弾の知らせを聞いた鳴神先輩は、一瞬だけ機体の力を抜いて、押し合いをしていたロングポール・ヒートアックスを引きながらくるりと回すことでモック・エクスペリメントの大きな鎌をいなすと、左腕に装備した大型シールドから体当たりをぶちかましてキ○ガイおねーさんを後方へと力任せに押し出します!
そしてキ○ガイおねーさんを後方へと押し出すと同時に、その反動を利用しながら脚部のスラスターを噴かして、キ○ガイおねーさんから距離をとりました!
[[チィィィ!!!クソみてぇな真似しやがって!なんのつもりだァ!ナルカミィ!テメェのクソつまんねぇ小手先の誤魔化しなんざぁぁぁ!!!]]
後方へと大型シールドで弾かれたキ○ガイおねーさんは、鳴神先輩に向けて悪態を付きながらも、すぐに機体のあちこちに増設されている姿勢制御用のスラスターを使って体勢を立て直します。
でも次の瞬間…。
<<マスター!後方で大規模な爆発です!!!衝撃波が来ます!!!>>
キ○ガイおねーさんの後方を漂っていたベニャッガイの頭が、周辺にものすごい轟音を轟かせながら弾け飛びました!
凛ちゃんのために作った花陽印の禁断兵器!!!ファイナルベニャッガイの強制発動ですよ!!!
[[大規模な爆発だァァァ?!オイ!待て!ゴルゥラァ!!!またかよ?!また爆発かよ?!今日だけで何回爆発した?!]]
今日の大爆発回数ですか?
えーっとですねー…まずは序盤でハイ・モックさん(3機)を相手に花陽印の秘密兵器“ファイアフラワー”の試し撃ちで1回。
凛ちゃんが合流してからハイ・モックさん(15機)の団体さんに向けて1回
ウイングガンダム・イグナイト攻略戦ではキ○ガイおねーさんを吹き飛ばすために1回、ワナとして1回、ドドメに1回で計3回。
そして現在大爆発真っ最中のファイナルベニャッガイ。
全部合わせて合計6回の大爆発ですね!
ちなみに花陽のジム・カーバンクルのミサイルポッドの中には、まだ花陽印の秘密兵器“ファイアフラワー”が1発残っていますので、お望みならもう1回だけなら大爆発を追加できますよ?
おかわりしますか?キ○ガイおねーさん♪
今なら特別に在庫処分セール中です♪
サービスしちゃいますよ♪お客さん♪
<<マスター!!!>>
[[クソがァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!]]
またしても大爆発に邪魔をされて、ブチッとキレちゃったキ○ガイおねーさんは、怒りもあらわに大きな声で“クソが!”って叫んでいます。
女の子なのにそんな言葉を使っちゃダメですよねー。
そんなキ○ガイおねーさんのモック・エクスペリメントは、真後ろから襲ってくる“ファイアフラワー”の爆発をかるーく上回るファイナルベニャッガイの大爆発が撒き散らした衝撃波に巻き込まれて、完全に機体の制御を失って吹き飛ばされちゃいます!
ウッハ!ヤりましたよ!ヤってやりましたよ!!!
花陽の狙い通りにキ○ガイおねーさんの体勢を崩しましたよ!
さぁ!鳴神先輩!待ちに待ったチャンスの到来ですよ!
バッチリ決めちゃってください!
「鳴神先輩!!!」
[[良くヤった!花陽!うっしゃ!オラァァァ!!!!!突っ込めぇぇぇぇぇぇ!!!]]
<<圧縮エネルギーカートリッジ、ロード。ピアッシングシールド、スタンバイ完了です。さぁ、マスター。本日の一番の見せ場です。1発ブスッと決めちゃって下さい。>>
鳴神先輩はロングポール・ヒートアックスを放り投げると、大型シールドを装備した高機動型ザクⅡの左手を腰だめに構えながら、吹き荒れる衝撃波の中をキ○ガイおねーさんに向かってフルブーストで突き進んで行きます!
って?!ロングポール・ヒートアックスを投げ捨てた?!
アレ?!な、鳴神先輩?!武装を放り投げちゃっていいんですか?!
えっ?!もしかして頭にきたからってグーパンでぶん殴っちゃう的なことしちゃうつもりですか?!
キ○ガイおねーさんのモック・エクスペリメントはカーバンクルのアームバルカンをが当たっても弾いちゃったんですよ!
ザクのグーパンでどうにかできるほどやわな装甲じゃないですよ?!
鳴神先輩の高機動型ザクⅡってゴッドガンダムやマスターガンダムとかみたいに拳で闘う格闘タイプの機体じゃないですよ?!
それなのになんで武装を放り投げちゃったんですかぁぁぁぁぁ?!
[[クソ!クソ!クソ!クソ!クソ!クソ!クソ!クソ!クソ!クソ!クソがァァァァァァァァァァ!まだだ!!!!!イリィィィィスゥゥゥ!!!機体を立て直す!サポートしろ!!!]]
一方のファイナルベニャッガイの大爆発が巻き起こした衝撃波を真後ろからモロに喰らってしまいもみくちゃになっちゃっているキ○ガイおねーさんは、なんとか機体を安定させて立て直そうと各部の姿勢制御用スラスターをプシュ!プシュ!と噴かして頑張っています。
そんなキ○ガイおねーさんは自らの電子霊精さんにもサポートしろ!って怒鳴ってますね。
<<了解しました!各部スラスター制御開始します!っ!マスター!前方よりtypeR急速接近!!!回避を!>>
でもキ○ガイおねーさん?ちょーっと遅かったみたいですよ?
ほら?前を見てください♪
左腕を腰だめに構えて突撃してきた鳴神先輩の高機動型ザクⅡが、もうキ○ガイおねーさんのモック・エクスペリメントの眼前にきちゃってますよ♪
<<イリス。貴女はホノカ並にアホですか?この距離と速度で今さら回避なんて間に合いませんよ?この私と同じ最高位電子精霊を名乗りながらもこの程度の簡単な計算もできないとは…。全く、やれやれ…ですね。だから貴女は愚妹なのです。さぁ、ドドメです。>>
[[コイツの一撃なら!どんな装甲だろーと!!!]]
ファイナルベニャッガイの大爆発の衝撃波に逆らいながら、フルブーストでキ○ガイおねーさんの眼前まで急接近した鳴神先輩の高機動型ザクⅡは、腰だめに構えた左腕の拳…ではなく、左腕に装備した大型シールドの先端をモック・エクスペリメントの胴体中央のコア部分…コクピットに向けて一気に突き出します!
そして左腕に装備した大型シールドの先端がモック・エクスペリメントに触れるか触れないかのその間際!
[[ぶち抜け!!!バンカー!!!!!!!]]
鳴神先輩の気合いの入ったひと声と共に、大型シールドの先端部分から針のように細い黄色のビームが飛び出して、モック・エクスペリメントの装甲を打ち貫いちゃいました!!!
つづく?
皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。
ようやくソラの高機動型ザクⅡの奥の手“ピアッシングシールド”を出せました。
ソラはバンカーと言っておりますが、どちらかと言えばビームバンカーではなくビームニードルです。
次回は魔女さんの意外な一面と、新たな驚異?が花陽ちゃんに襲いかかります。
更新は月曜日のお昼頃を予定しております。
それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。