ガンプライブ! ~School Gunpla Project~   作:Qooオレンジ

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皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。


今回は真姫ちゃん生誕祭特別編の第3回目になります。
今回はいよいよどうしてこうなったの…。の正体が判明いたします。


それでは 2017 西木野真姫生誕祭特別編「真姫ちゃんのドキドキ初デート大作戦③」 はじまります。


















2017 西木野真姫生誕祭特別編「真姫ちゃんのドキドキ初デート大作戦③」

「はぁはぁはぁはぁ……ふぅ…。“ますく・ど・えむーちか”も“らぶあろ仮面”もどうにか撒いたようね…。」

 

何故か四方八方から襲い来る“ますく・ど・えむーちか”の操る荒縄と、殺す気マンマンで私の急所を容赦なく狙ってくる“らぶあろ仮面”の放つ天然素材100%の矢から必死に逃げ延びた私達は、辺りに誰も居ないことを確認するとようやく立ち止まり息を整えることが出来たわ。

 

こんなに必死に走り続けたのっていつ以来かしら…。

 

学校の体育の授業でもここまで必死に走ったりはしないわよ…。

 

でも命が掛かってるんだから必死にもなるわ…。

 

今日のデート…ここまで街中を必死に逃げ回ることになるんだったら、もっと動きやすい服にすれば良かったわ…。

 

今日のスカートはミディでミニじゃなかったからまだマシだけど、流石にパンプスで全力疾走はムリよ…。

 

エリー…じゃなくて“ますく・ど・えむーちか”はピンヒールを履いてたのに物凄い速さで追いかけて来たけど…。

 

アレってどんな原理で走ってるのよ…。

 

なんかスッゴい不条理。

 

はぁ…パンプスからスニーカーに履き替えたいわ…切実に…。

 

「クソ!黒化したことりさんが襲って来んのはわかりたくねぇーけどわかるが!なんで絵里さんと海未さんまで襲って来んだよ!あの二人は“μ's”でもマトモな部類だぞ!」

 

私達“μ's”ってポンコツなドM女と残念化が進んでるボケ娘がマトモな部類って言うのもヒドイ話よね…。

 

他は…アホに猫に米にたぬきに似非ロリっ子…。

 

アレ?このメンツだとポンコツなドM女と残念ボケ娘の方がダメなんじゃないの?!

 

「知らないわよ!どうせことり菌だかことりウイルスだか知らないけど!とにかくことりのアレに感染して二人とも頭がおかしくなってるんじゃないの!」

 

「うわぁ…そりゃリアルにあり得そうで怖ぇーわ…。」

 

「将来は医を志す人間としてはことりの保有している黒化ウイルス(仮)は気になるけど!原因の究明は後回しよ!」

 

調べたくても今の私には設備もなければ黒化ウイルス(仮)のサンプルもないしね。

 

この一件が片付いたらことりを捕獲して徹底的に黒化ウイルス(仮)を調べてヤるわ!

 

下着もナニもかも剥ぎ取って全裸してから実験台に鎖で磔にして、身体中の穴という穴から色んな体液を搾り取ってヤるんだから!

 

身体の表面の隅々から身体のナカまで調べ尽くして“ちゅんちゅん”啼かせてヤるんだからね!

 

ついでに今回の腹いせにその様子を録画してY○uT○beに投稿して全世界に配信してヤる!

 

いいえ!録画して配信じゃなくてリアルタイムでナマ放送よ!ナマよ!ナマ!

 

タイトルは“悶絶!鳥娘の体液搾り取り実験”よ!

 

ウフフフフフ…実験前に西木野製薬謹製の媚薬をたーっぷりと注入して、ナニをされても感じちゃう身体にしてあげるわ♪

 

ねぇ?知ってるかしら?○門の粘膜からってお薬がとーってもよく吸収されやすいのよ?

 

逆流してくるくらいたーっぷりと♪ご馳走してあげるわ!

 

媚薬注入のついでにことりのアッチのアナも徹底的に開発してヤるんだからね!

 

そうして全世界にことりが恥ずかしくはしたなく喘ぐ姿をナマ放送よ!ナマ放送!

 

西木野製薬(うち)が政治家や金持ち相手に裏ルートで販売してる違法成分をたーっぷり配合した媚薬の“処女コロリ”は処女でも幼女でも女なら誰でもコロっと簡単に逝っちゃうくらいに強力なんだからね!

 

ウフフ…もっとも……“処女コロリ”は常習性が非常に高いから、もし1度でも使っちゃったら、2度と“処女コロリ”無しじゃイケない身体になっちゃうんだけどね♪

 

ことり…“処女コロリ”で調教したら今までの仕返しにアンタを私のペットとして飽きるまでは飼ってあげるから覚悟しなさいよ!

 

飽きたら……ことりが大好きな人○料理にしてヤるわ!

 

ことりの唐揚げよ!ことりの照り焼きよ!焼きことりよ!フライドことりよ!北京ことりよ!ことりの丸焼きよ!ことりカツよ!油淋小鶏(ユーリンシャオチー)よ!理事長も捕獲してきて親鳥とことりの親娘丼よ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………あれ!私は今…ナニを考えていたの…?

 

確か鳥料理が………………それよりも!今はこの状況をどうなきしなきゃ!

 

「これからどうしよう…。頼りにしていた護衛のみんなはエリーが変態化した“ますく・ど・えむーちか”の亀甲万年縛りでヤられちゃったし…。逃げても逃げても“ますく・ど・えむーちか”と“らぶあろ仮面”にはすぐに見つかっちゃうし…。」

 

「なぁ真姫…おかしくないか?なんでこうも簡単に俺達の場所がバレるんだ?まるでアイツらは俺達の位置がピンポイントでわかってるみたいに…。アイツら、発信器か盗聴器でも使ってんか?」

 

「それはないと思うわ。いつも使ってる発信器や盗聴器とかの精密機器は、うちの西木野グループの西木野製作所で作られたモノを私がみんなに提供していたのよ?使ったあとは壊れていても毎回ちゃんと回収していたし、今回は誰からも発信器とか使わせてって言われてないわ。それに黒化して狂ったことりには道具を使うって知能は残されていないと思うし…。」

 

通常状態のことりなら発信器でも盗聴器でもお手の物なんだけどね。

 

ソラと穂乃果と海未の部屋には今も稼働中の盗聴器と隠しカメラがあるはずだし。

 

ちなみにソラの部屋に仕掛けられていたのは私が無力化して、ことりにはダミーのデータが送られるように細工しておいたわ。

 

「確かに今の黒化したことりさんじゃ無理か…。ポンコツな絵里さんもSMに使うような道具ならともかく、他のモンはマトモには使えねぇーしな。」

 

エリーは…うん。二学期に入って生徒会長を穂乃果に譲るまではちゃんと精密機器も使えていたのよ…。

 

それがポンコツ化が進んだ最近じゃスマホや部室のPCでSM系のエロ動画を漁るのは無駄に洗練された動作でヤってるのに、他の機械類はマトモに使うことが出来なくなってるのよ…。

 

エリーの妹の亜里沙から聞いた話じゃ、お米を炊こうとして炊飯のボタンじゃなくて保温のボタンを押していた事が何回かあったとかなかったとか…。

 

その話を聞いた米狂いの花陽が荒ぶっていたわね。

 

「ええ。海未ならまだことりとエリーに比べればマシだけど、それでも機械類には疎いから私達に気付かれないように発信器や盗聴器とかは使えないはずだわ。」

 

海未はマニュアルをしっかりと熟読すれば機械類でも使えるんだけど…良くも悪くもマニュアル通りにしか使えないから、応用は出来ないのよね。

 

機械音痴ってワケじゃないんだけど、イマイチ残念なのよ。

 

そう言えば前に海未は医療用ナノマシンも家電の一種です!とか言っていたわね…。

 

最新技術の塊の医療用ナノマシンが家電の一種ってそんなワケないでしょ…。

 

「発信器でも盗聴器でもねぇ…なら一体どうやってあの変態化した連中は俺達の位置を……あ…もしかして…。」

 

ソラ…アナタも思い出したようね。

 

そう…私達“μ's”には科学では計り知れない現象を起こす非常識なヤツがいるのを…。

 

カードだけでアッサリと未来を言い当てるとか非常識過ぎる存在がいることを…。

 

「ソラも気付いた…いえ、思い出したのね…ヤツの存在を…そうよ……たぶん…いえ…絶対に…ヤツの仕業よ…。」

 

「だな。チッ!1番厄介なヤツが敵に回ったな…。」

 

「「腹黒デカ乳たぬき女のスピリチュアルパワー…。」」

 

「それしかないわね…。」

 

「クソ!希さんのあのワケのわかんねぇースピリチュアルパワーが相手じゃどうにもなんねぇーぞ!発信器やら盗聴器を使われてたならまだヤりようもあるんだが…。」

 

ソラの言う通り、発信器や盗聴器なら見付けることができれば無力化するのは簡単よ。

 

でも希のスピリチュアルパワーは本人をなんとかしない限りはどうにもならないわ…。

 

希のスピリチュアルパワー…味方の時は頼りになるのに、敵に回すとここまで厄介だったなんて…。

 

でもそれは希のスピリチュアルパワーに限ったことじゃないわね。

 

最高深度まで黒化したことりはほとんど無敵だから、上手く誘導さえ出来れば国を滅ぼすことさえできるはずだわ。

 

エリーもポンコツとかバカとか言ってるけど、いざと言う時にはドMなのにあの華麗なムチ捌きは頼りになるし…。

 

海未なんて銃を使う絶対殺すマンなうちの三日月と弓矢なんかで撃ち合えるのよ?

 

みんな頼りになる大切な仲間なのよ…。

 

それなのに…なんでこんなことに…。

 

「今の状況がガンプラバトルなら俺と真姫の二人だけでも十二分にヤりようはあるんだけどなぁ…。」

 

「…ガンプラバトルなら…ねぇ……。この状況がもしもガンプラバトルなら、定石通りにまずは“目”から先に潰すのがいいかしら?……“目”から潰す、か。…うん…そっちの方がムダに廃スペックな変態共を相手に逃げ回るよりもまだ勝算はあるわ。ねぇ?まずはこちらの位置を特定して指示を出してる希を見付けて先に仕留めちゃいましょうか?希のスピリチュアルパワーは確かに厄介だけど、胸がおっきいだけで希単体での生身の戦闘力は大したことはないわ。わしわしMAXにさえ気を付ければ、私とソラで同時にかかれば希の制圧は余裕でしょ?」

 

希のわしわしMAX…アレは危険だわ。

 

背後に回られて胸をわしわしされると、気が付いたときはにはイカされてるから…。

 

「目から潰す、か。悪くはねぇ。悪くはねぇけど、あの腹黒デカ乳たぬき女がそう簡単に見付かると思うか?希さんの生身での戦闘力が低いのは希さん自身が1番よくわかってるはずだから、そう簡単に見付かる場所にはいないはずだぞ?ソイツを黒化して狂ったことりさんと、ムチを使ってボリショイサーカスも真っ青な変態立体機動で迫ってくる“ますく・ど・えむーちか”と、武道の達人の“らぶあろ仮面”の3人を相手にしながら探すのか?どんな無理ゲーだよ…。」

 

そっか。“目”から潰すって言っても、肝心の希の居場所がわかんないのよね…。

 

居場所がわかりさえすれば、変態三人からなんとか逃げ回りながらでも希を仕留めることができるんだけど…。

 

「むぅ…そう言われると無理に思えて来たわ…。あー!もう!それじゃどうすればいいのよ!護衛のみんなは“ますく・ど・えむーちか”にヤられちゃったし!私達の動きは希のスピリチュアルパワーで筒抜けだし!変態共は無駄に廃スペックだし!私達!もう完全に詰んでるじゃない!恵方真姫か亀甲縛りか矢ガモならぬ矢真姫になるしかないの?!」

 

「真姫が亀甲縛りで拘束されてエロいことされんのはちょっと見てみてぇな…。つーか参加してぇ…。」

 

「私!痛いのはイヤ!エリーみたいに縛られて悦ぶ趣味はないんだから!えっちなことしたいなら普通にしてよね!今日は私だってハジメテを捨てるつもりで覚悟決めて来たんだから!ちゃんと優しくシなさいよね!」

 

「大丈夫よ。初めは痛いかもしれないけどすぐに荒縄無しじゃ生きていけない身体になるから♪優しく縛ってからこの最高級の低温蝋燭で真姫の全身を真っ赤に染め上げてあげるわ♪ウフフ♪ゾクゾクしちゃう♪」

 

「低温蝋燭で真っ赤にですか。赤は真姫の好きな色なので良かったですね♪青空の目の前で不様に蝋燭の熱さで泣き叫んで下さいね♪ついでに真姫の膜は私の矢でぶち抜いて差し上げますよ♪」

 

「ソラクンソラクンソラクンソラクンソラクンソラクンソラクンソラクンソラクンソラクンソラクンソラクンソラクン」

 

 

……アレ?なんか今、エリーと海未とことりの声がしたような…。

 

私が振り向くとソコには…。

 

「う"ぇえぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

「んな!コイツら!いつの間に!」

 

水色のボンテージを身に纏った“ますく・ど・えむーちか”と、青いチャイナドレスを身に纏った“らぶあろ仮面”。

 

そして、見ていると吐き気が込み上げてくる黒いモヤのようなモノを足元から放出している黒いことりがいたわ!

 

「二人で仲良く声を揃えて“腹黒デカ乳たぬき女のスピリチュアルパワー…”と言っていた辺りからです。真姫…貴女は青空と仲良く声を揃えて結論に到るだなんて、羨ましく妬ましいですね。」

 

「割りと最初の方から居たのかよ!気配どころか姿さえなかったぞ!」

 

「ウフフ♪それはね?ホラ♪ちょっと見てみて♪ことりの足元から出ている黒いの♪この黒いのを使って気配と姿を完全に消していたからよ♪スゴいでしょ♪」

 

ええ!スゴいわよ!姿が消えるなんてイミワカンナイくらいにホントにスゴいわよ!

 

スゴいけどなんなのよ!ソレは!

 

「気配が消えるのはわかりたくないけどわかるわ!でもことりの足元から出ているその黒いモヤで姿まで消える原理がぜっんぜん!イミワカンナイわよ!なんなのよ!」

 

「真姫…アナタも私達と同じ存在になれば“コレ”の素晴らしさをを理解できるわ…。さぁ…そろそろお遊びはお仕舞いにしましょう…。出てきなさい!アナタ達!」

 

「アナタ達?まさか“μ's”の他のみんなも変態化してるの?!って!ちょっと待った!そのゾロゾロ出てきた連中は誰よぉぉぉぉ!」

 

“ますく・ど・えむーちか”の号令で辺りのビルや物影から現れたのは、まったく見覚えのない沢山の人達だったわ!

 

なんなの?!この連中は?!

 

黒化していることりみたいに、目のハイライトは消えてるし、歩き方がまるでゾンビのようにフラフラしてるし…。

 

「この人達?この人達はね……ウフフ♪私達と同じように、ことりの狂気に触れてヒトを超えた新たなる存在に生まれ変わったモノ達よ!」

 

「その名も!」

 

「「鳥★人類(ちょう★じんるい)!!!」」

 

「ホントォォォォォォに!イミワカンナイ!!!」

 

「大丈夫よ!すぐにわかり合えるわ!さぁ!鳥★人類の尖兵たち!真姫を捕らえなさい!」

 

「「「「「「「ちゅん…ちゅん…ちゅん…ちゅん…ちゅん…ちゅん…ちゅん…ちゅん…ちゅん…ちゅん…」」」」」」」

 

“ますく・ど・えむーちか”の命令に反応して、私達を鳥囲んでいた(誤字にじゃないわよ!)鳥★人類は徐々にその輪を狭めてきたわ!

 

ねぇ!もしかしてこのイミワカンナイ“鳥★人類”なんて連中に捕まったら…私…乱暴なことされちゃうの?!

 

エリーが部室でよく見ている輪姦モノのえっちな動画みたいに…この頭のオカシイ集団に輪姦(まわ)されちゃうの…。

 

ソラの目の前で…大好きな人の目の前で…。

 

やだ…いやよ…。

 

そんなの…絶対にイヤ!

 

「だぁぁぁぁぁ!!!コレだけごちゃごちゃ居ると逃げ場かねぇ!!!真姫!離れるなよ!!!」

 

ソラは迫り来る鳥★人類の無数の魔の手から私を守るために、両手で強く抱き締めて庇ってくれてるけど…。

 

このままじゃホントに私は…。

 

「ソラ…。」

 

「アハハハハハハハハハハハハハハ!!!エホーマキニシチャェェェェェェェェ!!!」

 

「荒縄の素晴らしさを教えてあげるわぁぁぁぁぁ!!!」

 

「真姫!この矢をおまたの二つのアナにに捩じ込んで!貴女の前後の処女を同時に奪ってあげますよぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

黒化したことりと“ますく・ど・えむーちか”と“らぶあろ仮面”の三人は、そんな私達をニヤニヤとイヤらしい笑みを浮かべながら、興奮を押さえきれずに大きな声で叫んでいるわ…。

 

サイテイだわ…。

 

私…ずっとこんな人達を友達だなんて思ってたんだ…。

 

ことりは確かに危ない人だったけど、いつも率先して私が開発したお薬を(他人に)使ってくれて、データ取りの手伝いもしてくれた…。

 

エリーはポンコツだけど優しくて可愛いお姉ちゃんみたいだな?って思ってた…。

 

海未だって私が困ってると、すぐに駆けつけて力になってくれた…。

 

三人とも…スゴく大切な仲間で友達だったのに…。

 

将来はみんなでソラの“家族”になろうって約束してたのに…。

 

それなのにこんなのって……。

 

でも…やっぱり…おかしい……。

 

この三人…ホントに正気…ううん…自分の意思で行動してるの?

 

黒化したことりは足元から出ている黒いモヤを除けば、その奇行はいつも通りだけど…。

 

問題は“ますく・ど・えむーちか”と“らぶあろ仮面”…じゃなくて、エリーと海未よ。

 

エリーはドMよ?どえむーちかなのよ?

 

そのどえむーちかがどうしてSっぽくなってるのよ?!

 

言動がドMって言うよりもSMの女王様っぽいのよ!

 

海未も!人前でバトルコスチュームを着るのをアレだけ嫌がってるのに、今の海未は嬉々としてあんなにスリッドの深いチャイナドレスを着てるのよ?!

 

それに武の本質を誰よりも理解して、自らの磨きあげた武を誇りに想っている海未が、誰かを守るためじゃなくて誰かを傷付けるためにその武を振るうなんてアリエナイわ!

 

オカシイ!やっぱり今のみんなはおもしろおかしく、そして楽しく大暴れしているいつものみんなじゃないみたいだわ!

 

この状況…もしかしてナニか理由があるの?!

 

「獲物を前にしたなめずりは三下のヤることにゃ!そらにゃん!真姫ちゃん!目をつぶるにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「この声!凛か?!ッ!真姫!目を潰れ!スタングレネードが来るぞ!!!」

 

「ぬこぬこふらっしゅだにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

終わりへのカウントダウンの中で、私がみんなの違和感の正体について考えを巡らせていると、鳥★人類の群の中から頼もしい親友の声が…凛の声が聞こえたわ!

 

凛が助けに来てくれたんだわ!

 

「「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!目がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」

 

「チュゥゥゥゥゥゥゥン!!!メガァァァァァァァァァァァァ!!!」

 

目を潰れ!ソラが叫んだ次の瞬間!辺り一面に眩い閃光が放たれて、私達を鳥囲んでいた変態三人娘と鳥★人類達の視界を一時的に無力化しちゃったわ!

 

ソラがガンプラバトルの時に相手の虚を突くためによく使ってる閃光弾ってヤツね!

 

ナイスよ!凛!

 

完全な不意討ちのタイミングで放たれた閃光弾は効果抜群よ!

 

変態三人娘も鳥★人類も!みんな目を抑えて苦しんでるわ!

 

「ネコのねーちゃん!ナイスタイミング!真姫ねーちゃん!ソラのアニキ!こっちだ!今のうちに逃げるぞ!急いで!!」

 

「雷人?!どうしてアナタがココにいるの?!」

 

鳥★人類の群の向こう側からやって来て私達を誘導したのは、私を姉と慕ってくれている西木野警備保障の見習い部隊に所属する、まだあどけない少年…雷人だったわ!

 

「オノォォォォォォォレェェェェェェェェ!!!」

 

凛と雷人がどうして一緒に助けに来てくれたのかよくわからないけど、黒いことりに“ますく・ど・えむーちか”に“らぶあろ仮面”、おまけに大量に湧いてきた“鳥★人類”がムスカ様状態の今ならとにかく逃げれるわ!

 

もうほとんど諦めて軽く鬱になってたけど!希望が見えたわ!

 

こうなったらトコトンまで逃げて逃げて逃げ延びてヤる!

 

おかしくなったみんなを元に戻して!絶対にみんな一緒にソラと幸せになってやるんだから!

 

でもその前に…。

 

「オノォォォォォォォレェェェェェェェェ!!!って、ことり!アンタはドコのギム・ギンガナムよ!」

 

ツッコミ完了よ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お嬢様!良かった…良くこの状況でご無事で…。」

 

「貴樹!アナタまで助けに来てくれたの?!」

 

「はい…。本来なら俺達の見習い部隊がお嬢様の救出に来るなんてそんな失礼な事があっちゃならないんですが、団長達の直参部隊や一般部隊は各拠点の防衛で手が一杯で…。」

 

「ちょっと待て!拠点?!防衛?!一体ナニが起こってるの?!」

 

「…それは……お嬢様のご友人のことりお嬢さんが保有している例の黒化ウイルス(仮)がパンデミックを起こしてしまい……。」

 

「パ、パンデミックゥゥゥゥゥゥゥ?!ことりの黒化ウイルス(仮)がぁぁぁ?!確かにことりの黒化ウイルス(仮)は感染力は強いけど、さっきの鳥★人類なんてワケのわかんないヤツらを生み出せる程の影響力はなかったはずよ?!」

 

「はい……今までの黒化ウイルス(仮)なら、ここまでの惨事にはならなかったはずです…。ですが……変異したんです…。」

 

「ッ!変異したですって?!ことりの黒化ウイルス(仮)が?!貴樹!それがわかっているならデータはあるのね!あるなら見せなさい!早く!」

 

「は、はい!こちらが西木野製薬のラボから上がってきた解析データになります!」

 

私は貴樹が差し出したファイルを乱暴に奪い取ると、ページを次々にめくって変異した黒化ウイルス(仮)のデータを確認したわ!

 

レポートに書かれていた変異黒化ウイルス(仮)の詳細な内容は、まるで冗談のようなモノだったわ…。

 

レポートによると、変異黒化ウイルス(仮)改め“鳥★人類ウイルス”は、空気感染するのは今までと変わらないけど、その感染後の奇行が爆発的に強化されているらしいわ。

 

また、“鳥★人類ウイルス”に感染すると思考能力が著しく低下してしまい、ゾンビのようにさ迷い“鳥★人類”化していない人を襲って仲間を増やそうとするって書かれているわね…。

 

あとは…感染には段階があって、第1段階はさっき大量に湧いてきた“鳥★人類”のような鳥★ゾンビ状態。

 

エリーや海未のように意識もハッキリして身体能力も冗談みたいに上昇する第2段階の鳥★人状態。

 

そしてことりのように高濃度の“鳥★人類ウイルス”を垂れ流しにすり最終段階にわかれるそうよ。

 

「コレじゃまるで生物災害…バイオハザードよ!」

 

「バイオハザードって…マジかよ?!オイオイ!冗談じゃねぇーぞ!」

 

「冗談じゃないにゃ…。音ノ木坂を中心に秋葉原、神保町、神田がもう感染危険地域に指定されて外部に出れないように自衛隊が完全に封鎖しちゃってるにゃ…。しかもこの状況をヤベェぜって思った米(コメ)…じゃなくて、アメリカの偉い人たちが、音ノ木坂ごと鳥★人類ウイルスを焼き払うって準備してるにゃ…。今はまだ団長さんが交渉して攻撃を先伸ばしにしてるけど、このままじゃ凛達の街が焼き野原になっちゃうにゃ……。」

 

「封鎖ぁ?!焼き野原だぁぁぁ?!クソ!なんだよそりゃ!もう完全に詰みの状況じゃねぇーか!」

 

確かに状況は最悪ね…でも幸いにも鳥★人類ウイルスの詳細なデータは手元にあるわ。

 

データが…情報があるなら対応策も考えられるはずよ。

 

ナニか…そう…ナニかあるはずよ…。

 

この最悪の状況を覆せるとびっきりの冴えた方法が…。

 

ナニか……あ…マザーウイルスから枝分かれ…?コレって…

 

「………ねぇ…このレポートを読む限りじゃ鳥★人類ウイルスはマザーウイルスから枝分かれしてるって書いてるから…マザーウイルスのウイルスホルダー…つまりはことりをどうにかすれば枝分かれしたウイルスが一気に枯れて、みんな元通りになるんじゃないの?」

 

「はい!流石はお嬢様!よくおわかりになりましたね!まさしくその通りなんです!ただ…。」

 

「はぁ?!んじゃことりさんをヤればなんとかなるんだな!なら!」

 

「それができれば、の話だにゃ。あの真っ黒鳥娘…捕獲に出撃した警察や自衛隊の特殊部隊を一人でまるごとヤりやがって、みーんな鳥★人類にしちまいやがったにゃ。」

 

「う"ぇえ?!ナニよ!ソレは!」

 

警察と自衛隊の特殊部隊を一人で制圧した?!

 

ナニやってんよ!アノ鳥娘は!

 

「あの足元から発生している黒いモヤのようなモノ…濃縮された鳥★人類ウイルスが厄介なんです。銃弾は当たり前のように弾くし、狙撃にも反応して防いでしまいます。ラボの分析ではどうやら空気中に薄く拡がっている鳥★人類ウイルスがなんらかの方法で“悪意”を察知してるみたいで、ことりお嬢さんを傷付けようとすると襲って来るんです。」

 

「なんだよソレは……ん?襲って来る?俺と真姫はあの足元の黒いのに襲われてねぇーぞ?」

 

「私とソラはことりに“悪意”を抱かなかったからじゃないの?」

 

「悪意、ねぇ…。まぁどんなにおかしくなっても、俺がことりさんに悪意を向けるなんて事態にはならねぇーからな。」

 

「私だってそうよ……。ことりは大切な仲間で友達で…そして未来の家族なんだから…。悪意なんて向けれないわ…。」

 

「凛だってそうだにゃ!どんなにおかしくなっても!ことりちゃんは凛達の大切な人だにゃ!」

 

そうよ…私達“μ's”は固い絆で結ばれてるのよ…悪意を向けるなんてそんなこと…絶対に…。

 

アレ?私達“μ's”はことりに悪意を抱かないなら…

 

「…ねぇ…ことりに悪意を向けない私達“μ's”メンバーなら、ことりの足元から発生してる高濃度の鳥★人類ウイルスのモヤに襲われないんじゃない?」

 

「「「あ……あぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」

 

「そうだにゃ!アノ黒いモヤさえなんとかれば!」

 

「鳥★人類ウイルスの坑ウイルス剤は完成しています!コレをことりお嬢様に撃ち込めば!」

 

「マザーウイルスは死滅して、枝分かれしている他の連中のウイルスも一網打尽にできるわ!」

 

「っしやぁぁぁぁ!!!希望が見えてきた!イケるぞ!」

 

「貴樹!坑ウイルス剤が完成しているなら、今すぐに持ってこさせなさい!」

 

「はい!了解しました!お嬢様!」

 

ことり…待ってなさいよ!ワケのわかんないウイルスから私達が絶対に助けてみせるわ!

 

「さぁ!反撃開始よ!」

 

「おうよ!一発ハデにブチかましてヤるぜ!」

 

「うにゃぁぁぁぁ!!!ヤったるにゃぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

最早ナニも語れません…。
どうしてこうなった…。
あまーい展開でガンプラバトルもちゃんとするはずだったのに…。
いつの間にかことりさんに乗っ取られていました…。
そんな真姫ちゃん生誕祭特別編。
次回は更に混沌とした事態に…。

GW中ストック大放出につき、明日、明後日も更新予定でございます。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。


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