ガンプライブ! ~School Gunpla Project~   作:Qooオレンジ

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皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

リトルデーモン千歌ちゃんのフィギュアを200円でGETできて思わずニヤニヤしてしまったQooオレンジでございます。
ゴスロリ…いいですよね。

本日はにこちゃん回の6回目となります。
前回、怪しいナイフを取り出した白いスローネドライの改造機。
今回は…。

それでは 第7話A「無冠の女王」そのろく 始まります。



























第7話A「無冠の女王」そのろく

“マフツノヤタカガミ”のアブソーブシステムでスローネアインの改造機の放ったGNメガバスターランチャー(仮)をおいしくいっただきまーす♪って吸収した私は、全てのエネルギーを砲撃に使用してエネルギー切れで動けないスローネアインとスローネドライの2機を撃墜しようとしたのよ。

 

その時に何だかんだで呟いた一言がイミワカンナイモノを呼び寄せちゃったわ。

 

私が呟いた一言…その一言は“死体をムチで打つ”。

 

なんでそんな言葉を呟いたのかは前回のお話を見てもらえば(たぶん)わかると思うから、気になるならそっちを1回見てきてね♪

 

と、それはとりあえず置いといて…それでね?その言葉と共に突如として現れたのは、音ノ木坂在住かしこいかわいい某ドMの生徒会長(ミトメラレナイワ♪17歳♪春♪)…の生霊っぽいナニカ。

 

そんな音ノ木坂在住以下略なドMの生霊っぽいナニカに邪魔されて、私はなかなかエネルギー切れで動かなくなっている敵機を撃墜できずにいたの。

 

そうしたら事態はなんだかおかしな方向へと向かっていったわ…。

 

発端はエネルギー切れのスローネドライの改造機が武装領域(ウェポンストレージ)から取り出した一振りの黒いナイフ。

 

その黒いナイフがかなりヤバいエネルギー反応を発し始めたの。

 

そして……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ナイフが“黒く”光ってる?」

 

ヤバいエネルギー反応を発している真っ黒なナイフ。

 

その真っ黒なナイフはエネルギー反応の高まりに合わせるかのように、今度は刀身から黒い光を発し始めたの。

 

黒い光。

 

光ってるのに黒いとか自分でもナニを言ってんのかマジでイミワカンナイけど、光ってるのよ。

 

黒く。

 

怪しく

禍々しく。

 

そんな謎現象を起こしまくってる真っ黒なナイフ。

 

今度は刀身に血管みたいに真っ赤な沢山の筋が現れて…

 

「何よアレ…ナイフが脈打ってる?」

 

どくん。

 

どくん。

 

と、脈打ち初めて…。

 

「紫色のエネルギー粒子?」

 

黒い光と脈動の高まりが最高潮に達すると、今度は血管のように真っ赤な幾本もの筋が浮かび上がっている黒い刀身から、大量の紫色のエネルギー粒子が放出され始めたわ。

 

「ちょっと!ちょっと!ちょっと!あきらかにヤバいでしょ!アレは!!!ウズメ!一度ここから離れて様子をみるわよ!それとこの意味わかんない現象のデータをできるだけ取っておいて!そらやアイリならなにかわかるかもしれないから!」

 

<了解しました。詳細データの収集を開始します。>

 

「頼むわよ!」

 

黒いナイフを取り出してからあきらかに様子のおかしい白いスローネドライの改造機。

 

私はその白いスローネドライの改造機が手にしている黒いナイフに、なにかイヤな予感を感じて、一度距離を取ってなにが起こっているのかを見極めることにしたわ。

 

厄介なことにイヤな予感って毎回毎回それこそイヤになるくらいムダによく当たるのよね…。

 

ってかこの不穏な状況でイヤな予感の1つも感じない方がどうかしてるわ。

 

そう思うでしょ?

 

目の前のアレはスローネドライの改造機なのよ?

 

“スローネドライ”の改造機なのに“紫色のエネルギー粒子”を発しているのよ?

 

あきらかにおかしいわよね?

 

だってスローネ系列の改造機から発せられるエネルギー粒子は擬似GNドライヴの赤い粒子のはずだもん。

 

そのはずなのに目の前のスローネドライの改造機(が持ってる黒いナイフ)が発しているのは紫色のエネルギー粒子なのよ。

 

そもそも紫色のエネルギー粒子ってところから怪しさ爆発しまくりじゃない。

 

長いことガンプラバトルをやってるけど、紫色のエネルギー粒子なんて今まで見たことも聞いたこともないわ。

 

“限界突破(リミットバースト)”とかの時に放出されるエネルギー粒子って普通は薄い緑色とかなのよ。

 

まぁ中には特殊な固有アビリティの影響で変わった粒子の色をしているヤツや、わざわざ機体容量を割いてまで設定を弄って粒子の色を変えている変わったファイターもいるにはいるけど…。

 

私はそんなことを考えながら禍にこを後退させて、白いスローネドライの改造機から距離を取ると、まるでそのタイミングを見計らったように黒いナイフから発せられている紫色のエネルギー粒子の放出量がさらに増して周囲に充満し始めたわ。

 

そしてその紫色のエネルギー粒子はまるで生きているかのように蠢(うごめ)き出して、白いスローネドライの改造機の周囲にある色々な残骸にまとわりついて…

 

「あの紫色のエネルギー粒子…残骸を引き寄せてるの?あんなモノ引き寄せてとどうしようってのよ?」

 

残骸をゆっくりと白いスローネドライの改造機へと引き寄せ始めたの。

 

そんな紫色のエネルギー粒子に引き寄せられている残骸の中には、私がさっき“トリケロス改Ⅱ”のビームサーベルで両断した青いスローネツヴァイの改造機も含まれていたわ。

 

でも引き寄せられているのは残骸だけじゃなかったのよね。

 

紫色のエネルギー粒子は、エネルギー切れとはいえまだ撃墜判定になっていないはずの…つまりはまだ“生きている”はずの紫のスローネアインの改造機まで引き寄せ始めたの…。

 

引き寄せられている紫のスローネアインの改造機は、始めのうちは手足をじたばたと動かしてもがいていたみたいなんだけど、次第に機体にまとわりついている紫色のエネルギー粒子の濃度が増していくにつれてその動きを鈍らせていって、終いには数回ビクンビクンと激しく痙攣でも起こしたかのようにイヤな動きを見せて完全に停止してしまったわ。

 

紫のスローネアインの改造機が動きを止めるのと同時に、禍にこのレーダーに2つ表示されていた敵機を示す赤い光点はその数を減らして残り1つになったの…。

 

それはつまり…。

 

「アイツ……味方を…殺した?」

 

どうやったのかは知らないけど、あの紫色のエネルギー粒子は味方を…紫のスローネアインの機能を停止させたのよ。

 

ってことはあの紫色のエネルギー粒子に触れるのはヤバいってことよね?

 

離れていて良かったわ。

 

あのままあそこにいたら、もしかしたら禍にこまで紫のスローネアインのようにエネルギー粒子にまとわりつかれて機能停止していたかもしれないからね。

 

「ねぇウズメ…あの紫色のエネルギー粒子がなんなのか、アナタの中のデータベースでわかることってある?」

 

謎の現象を現在進行形で起こしている黒いナイフ。

 

私はその謎現象が電子精霊に限りなく近いサポートAIのウズメならなんなのかわかるかな?って思ってダメ元で聞いてみたんだけど…

 

<申し訳ございません。残念ながら私のデータベースにはあの様な不可解な現象を引き起こすエネルギー粒子についてのデータは存在しておりません。>

 

やっぱりと言うべきか、当然と言うべきか、ウズメのデータベースでもこの謎現象かなんなのかはわからないみたいね。

 

と、思ったんでけど…

 

<ただ…>

 

「ただ?」

 

<ネット上に類似する現象の噂がいくつか見付かりました。>

 

ウズメのデータベースではなく、ネット上の噂っていう予想の斜め上をいく回答をしてきたわ。

 

「ネット上の噂って…そんなの眉唾モノじゃない。」

 

<私もそう思います。ですがこの現状と余りにも酷似した情報でしたので…。>

 

<ふーん…。>

 

ウズメが探しだして来てくれネット上のガンプラバトル関連のスレに書き込まれているいくつかの文面。

 

そこには確かに“黒いナイフ”と“紫色のエネルギー粒子”の2つの文字があったわ。

 

でもそのスレに書き込んでいるヤツは、紫色のエネルギー粒子の放出を見た直後に撃墜されてバトルから除外されたから、そのあとどうなったかはわからないってしか書かれていなかったの。

 

「このスレの書き込みを信じるなら、同じような現象は存在しているってことね。」

 

スレの書き込みの日付はつい最近。

 

ダメだわ。

 

せっかくウズメが探しだしてくれた情報だけど、この書き込みだけじゃあまりにも情報が少なすぎてなんの手がかりにもならないわ。

 

結局は今現在、目の前で起こってる謎現象を警戒しながら見てるしかないってことね…。

 

「ったく…このあとは“μ's”の連中を試さなきゃいけないってのにワケのわかんないことしやがって…。」

 

<この現象を放置して先に進むことも可能ですが?>

 

「放置して先に進む?まぁそれも1つの選択肢よね。でもね?私はワケのわかんないモノだからって尻尾巻いて逃げんのはゴメンよ!」

 

<それは実にマスターらしいお答えですね。>

 

「当たり前でしょ!」

 

さぁーて。

 

あの黒いナイフが引き起こしてるこの謎現象の先には一体全体ナニが待ち受けてるのかしらね?

 

鬼が出るか蛇が出るか…。

 

まぁ例え鬼が出て来たとしても、蛇が出て来たとしても、私と私の禍にこがぶっ壊してやるってのよ!!!

 

来るなら来やがれ!!!こんちくしょー!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「紫色のエネルギー粒子が集まって…結晶化し始めた?!」

 

<結晶化、尚も拡大中。このままの速度と規模で結晶化が進めば随分と大きなエネルギー粒子結晶体になりそうですね。>

 

決意も新たに謎現象を見守っていると、今度は辺り一面に充満していた紫色のエネルギー粒子が白いスローネドライの改造機へと集まりだして、引き寄せていた残骸もろとも結晶化し始めたの。

 

そのエネルギー粒子結晶は次第に大きさを増していって、どんどんと巨大化していったわ。

 

巨大化って言ってもわかんないわよね?

 

わかりやすく言えば戦艦や大型モビルアーマーをスッポリと包み込めるくらいの大きさよ。

 

どんどん大きさを増していってる紫色のエネルギー粒子結晶。

 

普通の透明でキレイなエネルギー粒子結晶と違って、目の前で例のヤバそうな紫色のエネルギー粒子が結晶化したモノはひどく濁っていて中がまったく見えないの。

 

「ねぇウズメ?禍にこのセンサーであのエネルギー粒子結晶体の中の様子がどうなってるのか探れない?」

 

<申し訳ありません。先程からあらゆるセンサー類を使用して試してはいるのですが、あの物体が高濃度のエネルギー粒子結晶体だとしか…。>

 

ウズメは結晶体の中がどうなってるのかわからない?って私のその問いかけに、予め禍にこに備わっているセンサー類を総動員して調べてくれていた結果を教えてくれたわ。

 

やっぱり禍にこのセンサーじゃあのエネルギー粒子結晶体の中の様子は探れない、か。

 

ここにもし希のドム・ハーミットでも居ればあの紫色のエネルギー粒子結晶体の中身がどうなってるのか調べてくれたんでしょうけどね。

 

居ないヤツを当てにしても仕方ないわ。

 

大丈夫。

 

1人でもなんとでもなるわ。

 

そらが隣で一緒に戦ってくれるまでは私はずっと1人だったんだから。

 

そうよ…私は1人には慣れてるんだから…例え相手がヤバそうな現象でも絶対に大丈夫。

 

そんなことを思っていても、目の前で起こってるこの謎の現象に対して私の中でイヤな予感がどんどんと高まっていっていたわ。

 

ってかさ…ほんとになんなのよアレは。

 

大きな大きな紫色のエネルギー粒子結晶体。

 

あんなの聞いたことも見たこともないし。

 

もういっそのこと今のうちに“クサナギノツルギ”の最大出力で塵も残らず消し飛ばしちゃおうかしら?

 

エネルギー粒子結晶ってかなり硬いから生半可な普通の攻撃じゃ傷ひとつ付けられないけど、“クサナギノツルギ”の最大出力なら問題なくぶち壊せるはずよ。

 

このままあのイヤな予感しかしない謎現象を放置して厄介なことになる前に…派手に砲撃をぶっ放して何もかもなかったことにしちゃおっかな?

 

念には念を入れて“ヤサカニノマガタマ”のブーステッドシフトを併用して砲撃の威力を増幅させれば大抵のモノは確実にぶち壊せるわ。

 

……………かなり今さらだけど“ヤサカニノマガタマwithブーステッドシフト”דクサナギノツルギ”ならアレ…ぶっ壊せるのよね………………。

 

なんかさ、もう色々と面倒になってきたから……マジでヤっちゃおっかな?

 

ヤっちゃう?

 

ヤっちゃおっか?

 

うん。

 

よし!決めた!ヤってしまおう!

 

私はこの目の前で起こってる謎現象がだんだんと面倒になってきて、“クサナギノツルギ”の最大出力の砲撃で何もかもキレイさっぱり消し飛ばしちゃおうと思って、さっそくウズメに砲撃よーい♪の指示を出そうとしんだけど…

 

「ウズメ!“クサナギノツルギ”のじゅん…」

 

<ロックオンアラート!マスター!>

 

どうやらちょっと遅かったみたいなの。

 

ウズメに“クサナギノツルギ”の準備をお願いしようとしたら、突然コックピットにビービーとやかましい音が鳴り響き出したのよ。

 

コックピットに鳴り響くやかましい警報は長年ガンプラバトルを遊んできた私にはすっかり聞きなれた自機のロックオンを知らせるロックオンアラート。

 

ロックオンアラート…つまりは私の禍にこが何者かにロックオンされたってことよ!

 

「ロックオンアラート?!誰がってあの紫色のエネルギー結晶体の中にいる白いスローネドライしかいないわよね!相手がスローネ系列の改造機なら武装はビーム兵器のはずよ!“クサナギノツルギ”は止めて“マフツノヤタカガミ”!起動!!!」

 

濁って中の見えないの紫色のエネルギー粒子結晶体。

 

コクピットにロックオンアラートが鳴り響くとほぼ同時に、そのエネルギー粒子結晶体を突き破って中から私の禍にこ目掛けて紫色の大出力ビームが放たれたの。

 

私は放たれた大出力ビームを吸収するために、すぐさま左腕の“マフツノヤタカガミ”を起動させて機体の前面に構えると、紫色のエネルギー粒子結晶体の内部から放たれた大出力ビームの到達に備えたわ。

 

<“マフツノヤタカガミ”起動!エネルギー粒子結晶体内部より放たれた高出力ビーム!来ます!>

 

私の禍にこへと迫り来る紫色の大出力ビームは、アブソーブシステムの起動によって鈍い起動音を響かせる“マフツノヤタカガミ”に触れて…

 

「きっちり残らず吸い尽くしなさい!“マフツノヤタカガミ”!!!」

 

<着弾します!>

 

ちょっと前に紫のスローネアインが放ったGNメガバスターランチャー(仮)の大出力ビームの時と同じように、“マフツノヤタカガミ”の表面に紫色のビームが着弾すると順調にそのエネルギーを吸収し始めたの。

 

「わけのわかんないエネルギー粒子結晶体だろうがなんだろうが!ビーム兵器が相手なら私の“マフツノヤタカガミ”は無敵なのよ!今回もおいしくいただきまーす♪ってね!」

 

<アラート!左右より複数の小型のエネルギー粒子結晶体が接近して来ます!>

 

「はぁ?!小型のエネルギー粒子結晶体?!どれよ?!って!アレね!」

 

謎のエネルギー粒子結晶体を突き破って放たれた大出力ビームを順調に“マフツノヤタカガミ”で吸収して、吸収したビームをエネルギーへと変換しエネルギーストレージへ蓄えていると、そこに再びウズメが警戒の声をあげたわ。

 

今度は左右から複数の小型のエネルギー粒子結晶体が接近してる、って。

 

その報告を受けた私はその小型のエネルギー粒子結晶体ってヤツを探すために辺りをキョロキョロと見回してみたの。

 

でもそれは探すまでもなくすぐに見つかったのよ。

 

禍にこの左右に薄く平べったい六角形で紫色をしたエネルギー粒子結晶体が複数こちらへと迫ってきていたわ。

 

アレってたぶんガンダムAGE-FXのCファンネルとかダブルオークアンタのソードビットみたいに、接近して切り裂くタイプのビット兵器ね!

 

触れれば薄刃でスッパリ♪って感じよ!きっと!

 

そんなソードビットっぽい六角形の小型エネルギー粒子結晶体はナマイキにもこっちを挟撃しようって左右から迫ってきていたわ。

 

でもそうそう簡単にはヤられないしヤらせないってのよ!!!

 

例え“マフツノヤタカガミ”でビームを吸収中で動けなくても、禍にこには超高性能な自律機動兵器の“ヤサカニノマガタマ”があるんだから!

 

あの程度の動きのビットっぽいナニかなんて“ヤサカニノマガタマ”で残らず撃ち落としやるわ!!!

 

「“ヤサカニノマガタマ”!オフェンシブシフトで全基射出!!!あのナマイキなビットっぽいのを残らず撃ち落としなさい!!!」

 

<了解しました。“ヤサカニノマガタマ”全基射出。オフェンシブシフトにて迎撃を開始します。>

 

私の命に応じてトリニティストライカーの専用ポットから射出された全6基の球状のビット“ヤサカニノマガタマ”は、ぐるりと禍にこの周りを一周すると、左右から挟撃して来やがったビットっぽい六角形の小型エネルギー粒子結晶体を迎撃するためにそれぞれ向かっていったわ。

 

そして内蔵してあるビーム砲の射程内に目標を捉えると同時に攻撃を開始したの。

 

“ヤサカニノマガタマ”に内蔵してあるビーム砲は最大出力で放てばかなりの威力になるんだけど(威力に比例して例のごとくエネルギー消費もヤバいんだけどね)、今回の標的のビットっぽい小型エネルギー粒子結晶体はスッゴく薄いから、“ヤサカニノマガタマ”の1番低出力のビームで簡単に破壊することができるみたいね。

 

さっきもちょっとだけ話したけど、エネルギー粒子結晶体ってかなり硬いから“ヤサカニノマガタマ”のビーム砲で破壊できるか実はちょっと心配だったりしてたのよ。

 

でもその心配は杞憂だったみたい。

 

あの六角形の小型エネルギー粒子結晶体薄いから脆いのなんのって♪

 

“ヤサカニノマガタマ”は次々に六角形の小型エネルギー粒子結晶体を破壊しまくってるわ♪

 

そうこうしている内に、デカい方のエネルギー結晶体から放たれていた大出力ビームは少しずつその威力を弱めていって、最後は紫色のエネルギー粒子の残滓を辺りに残して砲撃は終息していったわ。

 

砲撃が終わる頃には左右から迫ってきていた六角形の小型エネルギー粒子結晶体も“ヤサカニノマガタマ”に全部撃ち落とされて、キレイさっぱりなくなっていたの。

 

「ちょーっとびっくりしたけどこの程度ならまだまだ余裕よね!うっし!さっきの砲撃でまたエネルギーも溜まったから今度こそ“クサナギノツルギ”で…」

 

<マスター!前方のエネルギー粒子結晶体が!>

 

「へっ?!」

 

大出力ビームもビットっぽいエネルギー粒子結晶体もやり過ごして、今度こそ“クサナギノツルギ”であのデカいエネルギー粒子結晶体をぶち壊してやろうとしたんだけど、そこでまたまたウズメが警戒の声をあげたのよ。

 

今度はなんなのよ…って思いながらメインモニターに写る前方のデカいエネルギー粒子結晶体を見たら…

 

「ヒビが入って…割れる?!」

 

紫色のエネルギー粒子結晶体の全体にヒビが入って、盛大に崩壊を始めたの。

 

そして中から…

 

「なに…アレ…」

 

中から出てきたのは…

 

「バカデカい…」

 

“蛇”

 

しかも…

 

「首が…3つ?」

 

謎現象を起こしまくっていたバカデカいエネルギー粒子結晶体。

 

その中から現れたのはやっぱりバカデカい3つ首の機械の蛇。

 

全身にヌメヌメとした紫色の怪しい輝きを放つ六角形の鱗を全身に張り巡らせて、3つの頭にはそれぞれ細くて鋭いツインアイを光らせて…。

 

そんなどこか生理的に受け付けないフォルムのバカデカい機械の“蛇”は、まるで生き物のように滑なから動きでその場でとぐろを巻くと、3つの首であちこちキョロキョロと見回していたわ。

 

あの“蛇”のベースはナニ?

 

“蛇”ならVガンダムに出てきたドッゴーラ?

 

それともコブラガンダム?

 

もしかしてデビルガンダムの周りに生えてくるガンダムヘッド?

 

でもちょっと待って。

 

アレって元は白いスローネドライの改造機だったわよね?

 

それならベース機は当然スローネドライなよね?

 

スローネドライがあのバカデカい“蛇”になったの?

 

なんで?

 

どうして?

 

あー!もう!ほんとワケわかない!!!

 

ってかなんで“蛇”なのよ!

 

それじゃガンプラっていうよりもゾイドじゃない!!!

 

とりあえず…

 

「鬼が出るか蛇がでるかって言ったけど、マジで蛇が出てきくるとは思わなかったわ。」

 

さて。

 

アレ……どーしよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「チッ!さっきから砲撃とビットっぽいヤツの波状攻撃がウザすぎ!!!スローネツヴァイのファングもウザかったけどそれ以上にウザいってのよ!!!」

 

<ロックオンアラート!砲撃が来ます!>

 

「あー!もう!ほんとウザいったらありゃしないわ!!!」

 

バカデカいエネルギー粒子結晶体の中から現れたバカデカい3つ首の機械の“蛇“。

 

その“蛇”はエネルギー粒子結晶体の中から出てきてしばらくはその場でとぐろを巻いてキョロキョロとしていたんだけど、私の禍にこを見つけるといきなり3つの口をバクッ!って開いて、それぞれの口から大出力ビームを吐き出して来やがったのよ。

 

そして3つの砲撃と同時に、全身からまるで鱗を剥がすようにさっき“ヤサカニノマガタマ”でぶち壊してやったビットっぽい六角形の小型エネルギー粒子結晶体を生み出して、辺り一面にばらまきやがったわ。

 

3つの砲撃と大量のビットっぽいヤツとの絶え間ない波状攻撃。

 

そこまで装甲の厚くない禍にこは砲撃でもビットっぽいヤツでもまともに1発当たったりしたら致命傷になっちゃうから、私はさっきから回避と迎撃を最優先に防戦を演じていたわ。

 

ただ…

 

「また?あの“蛇”…どこに砲撃ぶっ放してんの?」

 

“蛇”の砲撃は割りと高い確率でなんにもない空間へと放たれていたの。

 

たぶんアレって…

 

「パワーがありすぎて機体の制御ができてないんじゃないの?」

 

“蛇”の出力が高すぎて機体をまともに制御できてないっぽいのよね。

 

だからかしら?

 

あの“蛇”はさっきからとぐろを巻いて紫色のエネルギー粒子結晶体から出てきた位置から動こうとしないのよ。

 

まぁ3つの首からバンバン砲撃撃たれてビットっぽいヤツで囲まれながら、あの巨体でにょろにょろと機動戦闘なんてされたら、私でも流石にちょーっとヤバかったかもしれないから、それはそれでいいんだけどね。

 

「動けないならどんなにパワーがあってもただの的でしかないってのよ!ウズメ!邪魔なビットっぽいヤツを全部撃ち落としたら“クサナギノツルギ”を使って一気に決めるわよ!!!」

 

<了解しました。“ヤサカニノマガタマ”のエネルギーチャージが完了しました。再展開なさいなすか?>

 

「もちろん!全基射出してビットっぽいヤツの迎撃よ!!!」

 

執拗に禍にこを追いかけてくるビットっぽいヤツを右腕に取り付けてある“トリケロス改Ⅱ”のビームライフルで撃ち抜きながら、私はエネルギーのチャージが終わった“ヤサカニノマガタマ”を再び6基全部射出してこの邪魔なビットっぽいヤツの迎撃に向かわせたわ。

 

射出された“ヤサカニノマガタマ”がビットっぽいヤツを迎撃し始めると、禍にこへと向かってくるビットっぽいヤツの数が一気に減ってだいぶ楽になったわね。

 

このままさっさとビットっぽいヤツを全部ぶっ壊して、本体の“蛇”もヤってしまいたいもんね。

 

「あの黒いナイフが謎現象を起こしまくった時はどうなるかって思ったけど、何か案外簡単にヤれそうね!」

 

それにしても…巨大化して襲ってくるなんてまるで虎太朗の好きなニ○アサの戦隊モノの怪人みたいよね。

 

私的には戦隊モノよりも仮○ライダーの方が好きなんだけどね。

 

えっ?そこは女の子なんだからプ○キュアなんじゃないかって?

 

うっさいわね!にこは仮○ライダーの方が好きなのよ!

 

だって…パパが生きていた頃はよく一緒に見てくれてたんだもん…。

 

だから…私は女の子でも仮○ライダーでいいの!

 

ほっといてよね!

 

<砲撃、来ます!>

 

「っと!今は戦隊モノとか仮○ライダーとかプ○キュアとか言ってる場合じゃなかったわね!!!」

 

あの“蛇”のファイター…少しずつ“蛇”の扱いに慣れてきたみたいね。

 

元々は軽量級のスローネドライの改造機に乗っていたから、急にバカデカい“蛇”になったことで上昇した機体出力を制御しきれずに振り回されてたみたいだけど、ここに来て少しはまともに制御できるようになったっぽいわ。

 

その証拠にさっきと比べると砲撃の精度が上がって来てるもの。

 

さっきまでは何もない空間に砲撃を放っていたのに、今はちゃんと禍にこを狙って撃ってるのよね。

 

まだ余裕で避けられるからどうってことはないけど、アレのファイターが完全に“蛇”の扱いに慣れてにょろにょろと動き出す前に仕留めなきゃ面倒なことになるわ。

 

“ヤサカニノマガタマ”を再展開したことで禍にこへの圧力は減っている…。

 

今なら…

 

「ねぇ!ビットっぽいヤツの残りはあとどれくらいあるの!」

 

<残り100を切りました。>

 

うん。

 

ビットっぽいヤツも残り100を切った。

 

エネルギーは十分にあるわ。

 

ヤるなら今よ!

 

「ウズメ!“ヤサカニノマガタマ”を3基こっちに戻して!あの“蛇”にブーステッドシフトも使った本気の“クサナギノツルギ”をみせてヤるわよ!!!」

 

<了解しました。>

 

攻撃の“オフェンシブシフト”

 

防御の“ディフェンシブシフト”

 

そして攻撃と防御に次ぐ“ヤサカニノマガタマ”の3つ目のとっておき!

 

3基以上で連携することでビームを増幅する特殊なエネルギーフィールドを発生させる“ブーステッドシフト”!

 

“クサナギノツルギ”単体の砲撃でも十分な威力はあるけど、“ブーステッドシフト”も併用しての一撃は半端なくスゴいんだから!

 

そう!

 

“マフツノヤタカガミ”でビームを吸収して!

 

“ヤサカニノマガタマ”のブーステッドシフトを展開して!

 

“クサナギノツルギ”をぶっ放す!

 

条件さえ揃えば私の禍にこは希のタヌキのヤツのドム・ハーミッドがぶっ放すサテライトリボルバーにだって負けないんだから!!!

 

そして……ふっふふ!

 

ビームを吸収してエネルギーはバッチリ!

 

増幅フィールドも問題なく展開できる!

 

エネルギーがあるから砲撃も撃てる!!!

 

今なら条件が全部揃ってるわ!!!

 

“蛇”だろうがなんだろうが!!!

 

この“ガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこ”の誇る3つのとっておき!!!

 

そのとっておきの全ての力を合わせた最大最強の一撃で塵も残らず消し飛ばしてヤるわ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

にこちゃんへと襲い掛かって来ました謎の“蛇”。
この“蛇”はもちろんあの人の仕業でして…。
果たしてにこちゃんは無事に“蛇”を倒すことができるのでしょうか…。
次回はにこちゃんの秘密兵器が火を吹きます。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。

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