ガンプライブ! ~School Gunpla Project~ 作:Qooオレンジ
バ○ダイ様の技術革新に驚天動地なQooオレンジでございます。
HGACリーオー…間違いなく過去最高クラスの量産機ガンプラです。
※あくまでもQooオレンジ個人の意見でございます。
さて本日はにこちゃんsideの7回目となります。
にこちゃんと“蛇”とのバトルも大詰めです。
それでは 第7話A「無冠の女王」そのなな 始まります。
“ガンダムアストレイ・ダークフーレム禍にこ”の秘密兵器のひとつ。
ビームを吸収してエネルギーに変換するアブソーブシステムを搭載した“マフツノヤタカガミ”の活躍で、スローネアインとスローネドライの改造機が協力してぶっ放した大出力ビーム攻撃をおいしく“いただきます♪”した私は、不用意な一言でどこからともなく現れたドMの生霊に悩まされながらも、エネルギー切れで動けなくなっているスローネ2機を撃墜しようとしたんだけど…そうはイカのゴールデンボールだったわ。
しつこくSMプレイに誘ってくるドMの生霊をなんとか振り払って、まともに動けないスローネアインの改造機とスローネドライの改造機を撃墜するために近付いて行ったら、スローネドライの改造機が武装領域(ウェポンストレージ)からあからさまに怪しい黒いナイフを取り出したやがったの。
このあからさまに怪しい黒いナイフの登場でなんだかおかしな事態に直面しちゃったのよね。
黒いナイフが怪しく輝きだし、辺り一面に紫色のエネルギー粒子を撒き散らしたかと思うと、その紫色のエネルギー粒子はあらゆるモノをスローネドライの改造機へと引き寄せ出して、しまいには結晶化を始めてバカデカい紫色のエネルギー粒子結晶体になっちゃったのよ。
私はこの見たことも聞いたこともない謎現象のデータが欲しくて観察していたんだけど、ぶっちゃけなんだかよくわかんなくてめんどうになってきたからぶっ壊すことにしたの。
でもその判断はちょーっと遅かったのよ。
私が禍にこの誇る最強火力“クサナギノツルギ”を使おうとしたその時、例のバカデカい紫色のエネルギー粒子結晶体を突き破って大出力ビームがぶっ放されたの。
まぁ大出力って言ってもビームはビーム。
もちろん“マフツノヤタカガミ”でおいしく“いただきます♪”してやったんだけどね♪
あぁ、そうそう。
攻撃はこの大出力ビームだけじゃなかったのよね。
やっぱりよくわかんないんだけど、ビットっぽい六角形の極薄のエネルギー粒子結晶が禍にこ目掛けて襲いかかって来たのよ。
禍にこはお食事中で動けないから、私は自立機動兵器“ヤサカニノマガタマ”を起動させて迎撃させたのよね。
それでね?
攻撃をやり過ごした私は今度こそ最大火力の“クサナギノツルギ”の砲撃で粒子結晶体をぶっ壊してヤろうとしたんだけど…またまたそうはイカのゴールデンボールだったのよ!
派手な音を響かせて崩壊し始めた紫色のエネルギー粒子結晶体の中から出てきたのはバカデカい三つ首の機械の“蛇”。
イヤイヤイヤ!機械の蛇とか思わず“ゾイドか!”って突っ込んじゃったじゃない。
なんやかんやで始まった三つ首の“蛇”とのバトルは……前回のにこちゃん回を見てね♪
えっ?そこまで言ったらちゃんと前回までのラブライブ!っぽく説明しろ?
えー!イヤよ!
めんどくさい!
それに“蛇”とのバトルは基本的に防戦だったから地味なのよね。
地味なバトルの様子をもう1回説明するとかごめんだってのよ。
と、言うわけで…“蛇”とのバトルもいよいよ終盤よ!
大銀河宇宙No.1スクールファイターのにこにーにはこのあとも予定があるんだから、サクッと逝くわよ!サクッと!
さぁ!禍にこの全力全開の一撃!
あの三つ首の“蛇”に見せてやろーじゃないの!!!
「本気の一撃で塵も残らず消し飛ばすわよ!!!“ヤサカニノマガタマ”!ブーステッドシフト!スタンバイ!!!」
私は展開中の全6基の“ヤサカニノマガタマ”の内の3基をビットっぽいヤツの迎撃に向かわせ、残りの3基を使ってビーム攻撃を強化させる増幅フィールドを展開させることにしたの。
<了解しました。“ヤサカニノマガタマ”、ブーステッドシフト起動。増幅フィールド展開します。>
禍にこの元へと戻ってきた3基の“ヤサカニノマガタマ”は、三角形を形作るようにそれぞれ機体の前面に移動すると、特殊なエネルギーフィールドを発生させ始め3基で連携して増幅フィールドを展開させたわ。
「続けて行くわよ!“クサナギノツルギ”!起動!!!」
増幅フィールドの展開を確認した私は、禍にこのバックパック“トリニティストライカー”の右側面にランチャーストライクのアグニやデスティニーガンダムの高エネルギー長射程ビーム砲のようにマウントされている砲剣“クサナギノツルギ”を取り出して右脇に抱えるように構え、“クサナギノツルギ”の砲撃形態“ブラスターモード”を起動させて…
<“クサナギノツルギ”、ブラスターモードで起動。エネルギーバイパス、オンライン。>
大出力ビームでの砲撃を行うためのブラスターモードの起動が完了すると、トリニティストライカーに繋がっているエネルギーケーブルを通って“クサナギノツルギ”へとエネルギーストレージから高出力のエネルギーが供給され始め…
<チャージ完了。>
ウズメの短く簡潔な報告と同時に…
「目標!デカい“蛇”!!!」
メインモニターのターゲットサイトの中心にデカい“蛇”を捉えて…
<ターゲットロック。>
「ファイナルセーフティ!!!」
暴発を防ぐための安全装置を外し…
<アンロック。>
“クサナギノツルギ”のトリガーを…
「死に腐れやがれ!!!クソ“蛇”ヤロー!!!!!逝け!“クサナギノツルギ”!!!!!」
<ファイア。>
一気に引き絞ったわ。
“ファイア”
トリガーを引くと同時に呟くように言い放ったウズメの短い言葉と共に、“クサナギノツルギ”の先端からはまばゆい光が解き放たれたわ。
解き放たれた光の奔流は、射線上に広がる三角形の薄い光の膜…3基の“ヤサカニノマガタマ”が連携して展開させている増幅フィールドへと向かっていき、その光の膜を通り過ぎると、光の奔流は増幅フィールドの効果によってさらに輝きを…ビームの威力を増して、目標の三つ首の“蛇”へとまっすぐに突き進んで行ったの。
巨大な光の奔流は進路上のすべてのモノを消し飛ばしながら、まっすぐ、まっすぐと“蛇”目掛けて突き進んで、そして…
<目標消失。>
「ふん!ざまぁーみやがれってのよ!!!」
三つの首も、六角形のエネルギー粒子結晶体の鱗が怪しく輝きを放っていた胴体?も、デカい“蛇”の何もかもを飲み込んで、すべてを消し飛ばしてしまったわ。
「あー!すっきりした!やっぱりデータ取りだー、観察だー、ってチマチマと性に合わないことヤるよりも、さっさと“クサナギノツルギ”で消し飛ばしちゃえばよかったのよ♪ね♪ウズメ♪」
ナニアレ?イミワカンナイ!って感じでウジウジとデータ取りだー!観察だー!ってヤってたけど、どーせガンプラバトルじゃマザーシステムが完全に管理してるんだから、そうそう頭のおかしな事態にはなんないハズだもんね。
マザーシステムの監視の眼を掻い潜ってバトル中に不正にデータ改変…だなんて、そんなことできるヤツなんていないってのよ。
…まぁうちのバカなら…そらならヤろうと思えばできるでしょうけどね。
でもあのバカはガンプラバトルで不正は絶対にヤらないわ。
あのバカ…今では当たり前になってる電子精霊の使用と、ガンプラの完成度によって割り振られる機体容量内でのステータス操作の件でマスコミから叩かれてから、ガンプラバトルでの不正はトラウマになってヤりたくてもできないでしょうからね。
結局は電子精霊の使用も機体容量内でのステータス操作も特にレギュレーション違反じゃなかったから、別に不正とかじゃなかったんだけどね。
ほんとマスコミっていつでもそう。
当事者の気持ちとか考えないでとにかく面白おかしく騒ぎ立てて…。
パパが事故で死んじゃった時だってアイツらは……。
<そういうモノでしょうか?>
っと。
危ない危ない。
あの“蛇”のことから連鎖的にイヤなこと思い出しそうになっちゃったじゃない。
私は最近ウズメの口ぐせのようになってきている“そうでしょうか?”の言葉を聞いて、表に現れそうになっていた暗い感情を胸の奥底に封印するようにしまい込んだわ。
明るく元気な女の子♪がにこにーなんだもん♪
黒くてドロドロしたイヤな感情なんてみんなには見せちゃダメにこ♪
にっこにこにー♪よね♪
「そーゆーもんなのよ!よーし!厄介なのも片付いたし、それじゃ先に…」
<お待ちください、マスター。>
私のとっておきの笑顔の魔法。
にっこにこにー♪でわずかに心の中に残っていた暗い感情の残滓を吹き飛ばした私は、改めて今日の目的…“μ's”の6人を試すためにバトルフィールドの中央へと向かおうとしたんだけど、移動を始めようとしたらウズメに止められちゃったわ。
「ん?なに?どうかした?」
なんだろ?
新手の敵機?
それともまたハイ・モックでも沸いてきた?
けど禍にこの広域レーダーには敵機を示す赤い光点は表示されてないわ。
ステルス機って線もあるけど…辺りを見回しても光学迷彩特有の空間の“揺らぎ”は見当たらないし。
ほんとなんだろ?
<アレを…“蛇”の消失した場所をご覧下さい。>
ウズメが私を止める心当たりが見たあらず、頭の中に大量の?を量産していると、当のウズメが“蛇”を消し飛ばした場所を見ろって言ってきたわ。
「“蛇”のいたとこ?何があるってのよ…って!アレ!」
見ろもナニも、“蛇”はブーステッドシフトで増幅した“クサナギノツルギ”の一撃で塵も残らず完全に消し飛ばしてもう何にも残ってないでしょ…って、思ったんだけど、メインモニターに映し出されているさっきまで“蛇”がいたところには見覚えのあるモノが漂っていたわ。
そう…さっきまでの謎現象を巻き起こしていたすべての元凶…“黒いナイフ”が。
「ウソ…だってさっきの攻撃は試射のときにそらだってドン引きさせた禍にこの本気の一撃よ?それなのに…ブーステッドシフトまで使った“クサナギノツルギ”の一撃なのに…あの黒いナイフ…ぶっ壊せなかったの?!」
自慢じゃないけどさっきの一撃は間違いなく最強クラスの攻撃力を持ってるのよ?!
そらだってブーステッドシフトを使って増幅させた“クサナギノツルギ”の砲撃は、世界大会に出てくるような防御特化の機体の装甲だって抜けるって言ってたのよ?
その“クサナギノツルギ”の一撃を受けてただのナイフが消し飛ばなかった?!
あの黒いナイフよりも遥かに頑丈そうな全身にエネルギー粒子結晶体の鱗を纏った“蛇”は消し飛んだのに?!
あのナイフ!どんだけ堅いのよ!!!
<如何しますか?>
「如何しますか?って言われても…。」
たぶん…あんな某赤毛のツンデレお姫様風に言えばイミワカンナイ!物体はスルーするのが正解なんでしょうね。
イヤな予感しかしないもん。
絶対にスルーのが正解なのよ…。
正解なんだろうけど…
「“クサナギノツルギ”の一撃でも傷ひとつつけられなかったのよ…。あのナイフの素材だけでも調べたいわね。」
そう。
あの黒いナイフは私の切り札“クサナギノツルギ”の一撃を受けても傷ひとつつかなかった。
ならあのナイフの素材を調べて禍にこにも使えるようなら、装甲に組み込んで機体の強度をアップさせることができるかもしれないわ。
他にも色々と調べたいこともあるし。
私はまるで自分自身に言い訳でもするように、黒いナイフを手に取る理由づけをして、引き寄せられるように機体をゆっくりと黒いナイフへと近づけさせて行ったわ。
そしてそっと黒いナイフを手に取って…。
このときに止めときゃよかったんだけどね。
『ねぇ?』
黒いナイフを手にした瞬間。
私の中で私の知らない…ううん。
知らないんじゃない。
“知りたくない”
そう…私の知りたくない、黒い感情で塗り固めたもう1人の“私”が私に語りかけてきたの。
『“力”が欲しくない?』
って。
『ナニもかも、全てを蹂躙する事の出来る“力”が…欲しくない?』
全てを蹂躙する“力”…。
『“力”があれば全ては“私”の思うがままよ。』
全てが思うがまま…。
『そう。例えば…この“力”があれば、アイツは…そらはまた“私”だけのそらで居てくれるわ。』
アイツが…そらがまた私だけのそらで居てくれる…。
『ねぇ?それってとても素敵な事でしょ?この“力”があれば、またそらと二人きりの穏やかで幸せな時間が訪れるのよ。朝起きて、ちょっと不機嫌な彼にいつもの甘い甘い…とろけそうな程に甘いコーヒーを淹れてあげて…二人で朝ごはん食べて…二人で学校に行って…放課後は二人でガンプラバトルで遊んで…帰りに二人で夕ごはんの献立を考えながら材料を買って…二人でお家に帰って夕ごはんを作って食べて…二人でお風呂に入って…口づけを交わして…二人で愛し合って…。“私”とそらとの穏やかな時間。愛しい人との愛しい時間…。』
私とそらとの穏やかな時間…。
愛しい人との愛しい時間…。
『この“力”さえあれば、全ては思うがまま。“私”の望むモノ、“私”の願うモノ、“私”の欲するモノ…その全てが手に入るの…。だから…さぁ…求めなさい。』
求める……私が求めるのは…。
『“力”を。』
“力”……。
『“力”を。』
“力”……?
ねぇにこ。
私が求めているのはほんとに“力”なの?
ねぇにこ。
私が欲しいのはほんとに全てを蹂躙できるような圧倒的な“力”なの?
ねぇにこ。
違うでしょ。
そうじゃないでしょ。
確かに“力”は欲しいわ。
欲しいけど…私がほんとに欲しいのは“力”なんかじゃない。
私がほんとに欲しいのは………それは……………
<ファイアウォール緊急展開!全システムを保護モードに移行します!マスター!目を覚まして下さい!マスター!>
「…っ!ウズメ?!えっ?!ナニ?!警報?!何の警報?!ってかナニが起きてるの?!敵襲?!」
私がほんとに欲しいモノ。
その答えに私がたどり着こうとしたとき、今までにないくらいに慌てたウズメの声と、コックピットに鳴り響く警報の音で私は目を覚ましたわ。
私は鳴り響く警報を聞いて咄嗟に敵襲かと思い、サブモニターに表示されている広域モニターを確認しながら、ウズメにナニが起こっているのか問いかけたの。
ウズメは私のその問いにすぐに答えてくれたわ。
ウズメが報告してくれた内容。
それは…
<お目覚めになられたのですね!敵襲ではありません!マスターがそのナイフを手に取った瞬間に当機へのハッキングが確認されました!現在はファイアウォールを緊急展開して一時的にハッキングをブロックしていますが、私の展開出来る防壁では長くは持ちません!そのナイフが元凶です!早くそのナイフを手放して下さい!>
禍にこが手にしている“蛇”を消し飛ばした地点に唯一残されていた“黒いナイフ”。
その“黒いナイフ”からハッキングされてるって報告だったの。
「はぁ?ハッキング?!このナイフから?なんでナイフがハッキングなんかできんのよ?!」
うん。
ぶっちゃけ…なんじゃそりゃ!
ナイフがハッキングぅぅ?!
ハッキングってアレよね?なんかこう…機械に侵入する的な?
そらがよくニヤニヤしながらニルスさんの構築したヤジマ・コーポレーションのメインシステムにハッキング仕掛けて遊んでるアレよね?
システムの最深部に“今回も俺の勝ちっすよ、ニルスさん。”とか書き残して遊んでるアレよね?
なんか少し違うような気がしないでもないけど、とにかくハッキングってそんな感じのヤツよね?
それをこのナイフがやってんの?!
えっ?最近のナイフってハッキングとかしちゃえるの?!
そっかー。
最近のガンプラバトルのナイフはスゴいんだー………なワケあるかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!
イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!イヤ!
ちょっと待って!
お願いだからちょっとまって!
ないわよね?
あり得ないわよね?
ただの…イヤ、まぁ…あんな怪しい“蛇”に変身?変形?変態?させたっぽいナイフがただのナイフってのも変だけど、とにかくこれって腐ってもナイフよ?
どんなにとんでも機能搭載していてもナイフはナイフよ?
斬るのが目的のモノよ?
そのナイフがハッキング?
ない!
ないから!
ハッキングしてくるナイフとかないから!
だってそうでしょ?
んな物騒なモンあるわけないでしょ?
そう思うわよね?
常識的に考えてそう思うわよね?
えっ?ナニ?それとももしかして私の常識が間違ってんの?!
私の常識って非常識だった?!
ナイフがハッキングとかしちゃうのって常識なの?!
ねぇ?!
どーなのよ!!!
<とにかく急いで下さい!マスター!!!>
っと!
今は常識、非常識とか言ってる暇はないみたいね!
ウズメがこれだけ焦るだなんてよっぽどよ!
ナイフがハッキングするとかはあとで考えるとして、今はまずこのナイフをさっさと捨てないと!!!
「よくなかんないけどとりあえずこのナイフを放せばいいのね?わかったわ!!!ゴルゥラァァァァ!!!どっか飛んでけ!!!!!」
私は野球のピッチャーが投球する時のように、大きく振りかぶって右手に持っていたナイフをぶん投げてやったわ!
そりゃもうおもいっきり♪
全力で♪
某三角関係のフロンティアの銀河の歌姫の射手座午後9時っぽく飛んでっけ~♪って♪
うっし!これでぜーんぶ問題解決ね!!!
~???~
<マスター、ご報告いたします。先程、カースドデバイスNo.98の孵化が確認されました。>
「あらあら♪まぁまぁ♪うふふふふ♪♪♪先日お配りしたばかりなのにぃ、もう孵化したのですかぁ♪そうですかぁ…ワタクシのぉ予想よりもぜぇんぜん早く孵化いたしましたわぁ♪ふふ♪あはははは♪これはうれしい誤算ですわぁ♪ねぇ?そぉわぁ思いせんことぉ?イリスちゃん♪」
<はい。想定では孵化に至るまで最低でもあと1ヶ月はかかると予測しておりましたので。>
「えぇ♪それがお配りしてからぁたったの1週間♪たった1週間で孵化させてしまわれたのですぅ♪うふふふふふ♪ヒトとはまさに可能性の獣ですわぁ♪良い意味でも、悪い意味でも、ですけどぉ♪ねぇ?イリスちゃん?確かお配りしたカースドデバイスのNo.98は……そうそう♪幼馴染みとの三角関係に悩む“オンナノコ”に渡したモノでしたわよねぇ…。男2人に女1人。男が1人で女が2人なら悩まずに済んだのでしょうけどねぇ。今の世はハーレム推奨ですからぁ♪それにしてもぉ…この短期間でカースドデバイスを孵化させるだなんて、あの悩める”オンナノコ“はよぉぉぉぉぉぉっぽど、真っ黒な感情をココロの奥底にドロドロとたぁぁぁぁぁぁぁぁっぷりぃとぉ、溜めていたのでしょうねぇ♪まぁ他人のココロのドロドロなんてぇどぉでもよいですわぁ♪孵化させてくれてぇデータを採取させていただけれぇばぁワタクシ的には問題ありませんのでぇ。それでぇ?孵化したモノわぁどうなりましたかぁ?遺憾なく性能を発揮して面白おかしく全てを破壊し尽くしてますかぁ♪」
<いえ、残念ながら孵化時に居合わせたファイターによって撃墜されました。>
「あら?そぉですかぁ…それわぁそれわぁ残念ですわねぇ…。まぁ撃墜されてしまったのならば仕方ありませんわぁ♪うふふふふふ♪そ♪れ♪よ♪りぃ♪もぉ♪いくら孵化したばかりとはいえ、カースドデバイスで変生(へじょう)した機体を倒したファイター…ワタクシ♪そちらの方が興味アリますわぁ♪」
<マスターならそう仰ると思いましたのでデータをまとめておきました。>
「あら♪あら♪流石はイリスちゃんですわぁ♪仕事が早くてぇワタクシ感激ですわぁ♪それじゃイリスちゃん♪早速そのデートを見せてくださいな♪」
<はい。こちらになります。>
「どれぇどれぇ♪あら?これわぁ…この方わぁ……うふふふふふ♪あははははははは♪これわぁ♪これわぁ♪まさかこんなとろでこの方のぉお名前を拝見するとわぁ思いませんでしたわぁ♪ねぇ…“ヤザワニコ”さん♪うふふふふふふふふふふふふふ♪♪♪」
<システムチェック完了。全システム、正常に稼働中。ハッキングによる影響は確認されません。>
「ん。ありがと、ウズメ。にしても…マジでなんだったのよ…さっきのアレは…。」
ウズメの警告に従って“黒いナイフ”をぶん投げた私は、機体にハッキングによる影響がないかウズメにシステムチェックを行ってもらったわ。
ナイフをぶん投げた瞬間、さっきまで頭の中に聴こえていた“私”の声が聴こえなくなったからもう大丈夫だとは思うんだけど、もし機体にハッキングによるなんか変な影響が残っていたらイヤじゃない。
えっ?なんであの“私”の声がハッキングのせいだってわかるのか?
うーん…どう説明すればいいのかなぁ…。
あのね?なんかね?なんとなく、なんだけど、たぶんさっきまで頭の中に聴こえていたあの“私”の声はハッキングのせい…な気がするのよね。
だからなんで?って言われても困るんだけど…まぁあえて言うなら女の勘?ってヤツかしら。
それ以上でもそれ以下でもないわ。
私的には忘れたいのよ。
“私”の言っていた本音は。
認めるわ。
“私”が言っていたのは私の本音よ。
もう一度、そらとの穏やかな時間を取り戻したい。
夢とか諦めて、ただ愛しい人と愛しい時間を永遠に過ごしていたい。
アレは間違いなく私の本音。
でもアレは私が諦めた…ううん。
私がこれからのそらと私自身のために…未来のために…………止めよ。
止めよ!止め!
これ以上はグダグダになるわ。
それに今はそんなこと言ってる場合じゃないもんね。
先に進まなきゃ。
アイツの…そらのためにも。
そして私のためにも。
夢のために。
未来のために。
先に進むのよ。
今は…。
私が内心で自分の本音に区切りをつけたのを見計らうように、ウズメが私がさっき言った“なんだったのよ…”って呟きに答えてくれたわ。
<不明です。>
って。
そして…
<ただ…>
「ただ?」
<……あの様な事が可能なのは、マイスターと矢島ニルス氏のお二方位だと判断いたします。>
あんなことができるのはそらとニルスさんくらいだ、って言い切ったわ。
そのウズメの見解には私も賛成ね。
確かにハッキングしてきやがるナイフなんて頭のおかしいモノ作れるのは世界広しと言えどもあの二人くらいだもん。
でもそらもニルスさんもあんな物騒なモン作る理由がないわ。
そらなら“面白そうだから”で作るかもしれないけど、もしそらが作っていたら私に自慢してくるハズよ。
“どうよ?すげぇーだろ!にこちゃん!”
って。
ニルスさんはアレで案外とお茶目なとこがあるけど、基本的に真面目な人だからハッキングしてきやがる物騒なナイフなんてモンを作って放置してるなんて考えられないし。
あと考えられる可能性は………ぶっちゃけ考えたくないけど…あの二人以外の“誰か”…しかもとびっきり悪意ある“誰か”が作った…ってとこかしら。
ほんと考えたくもないけどね。
「はぁ…そらとニルスさん以外の“天才”、か。まぁいいわ。とりあえず考えるのはあとにしましょ。」
ここで無い頭(簡単な引き算間違えるくらいに残念脳ミソで悪かったわね!)ひねって考えてもラチがあかないわ。
考えるのは頭の良いヤツ…そらとかに任せればいいのよ。
「機体に異常がないなら先に進むわよ!」
<了解しました。>
待ってなさい!
“μ's”!!!
“黒いナイフ”の一件で色々と予定外のこともあったけど、私は“μ's”を迎え撃つために、当初の予定通りにバトルフィールドの中央へとやって来たわ。
バトルフィールドの中央へとやって来たけど、相変わらず壊れたコロニーの残骸や戦艦の残骸とか障害物が多いわね…。
普段なら…そらと二人での出撃ならこんな障害物は邪魔でしかないんだけど、何人か油断できない厄介そうな子たちがいる“μ's”の相手を一人でしなきゃいけない今回に限っては逆にこの障害物はありがたいわ。
身を隠すのにも盾にも使えるしね。
そんなことを考えながら、私はさっそくちょっと大きめなコロニーの残骸に身を隠して背中のトリニティストライカーから“ヤサカニノマガタマ”を射出させたわ。
この“ヤサカニノマガタマ”…攻撃・防御・増幅と色々と使えるんだけど、実は連携しての防御フィールドや増幅フィールドの形成を応用すると索敵にも使えたりするのよね。
まぁ索敵って言ってもあくまでも擬似的なモノだから、精度はそこまで高くないんだけど。
どうやるのかって言うと、まずは“ヤサカニノマガタマ”を禍にこを囲むように大きな円状に配置して、ギリギリ察知されないくらいに弱いエネルギーフィールドを形成させるの。
あとは形成された広くて弱いエネルギーフィールドの中にナニかが侵入すれば、エネルギーフィールドの揺らぎを感知してリンクしたレーダーに表示されるって寸法ね。
名付けて広域索敵網♪なんてね♪
<“ヤサカニノマガタマ”全基配置完了。>
ちなみに…この周辺の敵機はあらかじめ片付けさせてもらったわ。
色々と試してる最中に邪魔なんてされたらたまったもんじゃないからね。
そこら辺は悪いけど割愛させてもらうわよ?
だって特に苦戦もしなかったからね。
「ごくろーさん。さて…それじゃさっそく広域索敵網を展開してちょうだい。」
<了解しました。広域索敵網展開。索敵結果はサブモニターをご覧下さい。>
「ん、ありがと。さぁーて…“μ's”の連中はどこまで来てるかしらね…。」
広域索敵網を展開した結果…それは……
つづく?
皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。
久し振りに登場の魔女さん。
彼女よ今回の実験は…。
次回はことりさんsideの更新となります。
次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。
それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。