ガンプライブ! ~School Gunpla Project~ 作:Qooオレンジ
シュバ剣4凸三本目がようやく完成したQooオレンジでございます。
理想編成まであと半分…。
今回はにこちゃんsideの13回目となります。
今回はにこちゃんが生き残るためにがんばルビィします。
それでは 第7話A「無冠の女王」そのじゅうさん 始まります。
前回、チーム“μ's”特有のグダグダ空間に何度も何度も引き込まれながら、なんとか南 ことりへのテコ入れを始めた私。
そこに良いタイミングで私の可愛い妹たちのお迎えを終えたそらのバカがやって来たわ。
それからはいつもの私とそらのノリで楽しくおしゃべりしてたんだけど…。
「作戦タァァァァァァァァァァァイムゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!バカそら!!!ちょっとこっち来なさい!!!」
「お、おうよ!」
チッ!
完全無欠の大銀河宇宙No.1超絶美少女スクールファイターの矢澤なにこにー様としたことが、思いきっりしくじっちまったわ。
そう…周りにチーム“μ's”の連中が居ることをすっかり忘れて、ついついいつもの…そらと2人きりのときのノリで、あっは~ん♪らめぇ~♪とか調子に乗って言ってたら、思わずポロっと今夜“も”だなんて余計な一言まで言っちゃったわ!
私の失言に気づい途端、目の前のチーム“μ's”の連中の目の色が目に見えて変わりやがるし!
あの目…あの目は…そう!そうよ!
獲物を前にした凶悪な肉食獣とかの目とおんなじ目よ!
こっちを噛み殺そうとしていやがるヤヴェーイ目よ!!!
もしくはこの前、希と絵里と私の3人で食べ放題の焼肉屋さんに言ったときの焼けたお肉を狙う希の目よ!
あのデカ乳タヌキ女!焼肉屋さんに行くとテンションが“限界突破(リミットバースト)”して普段の希じゃ考えられないくらいに攻撃的になるのよ!
ぶっちゃけ怖いのよ!焼肉屋さんに降臨した希ってめっちゃ怖いのよ!
だって希のヤツったら焼けたお肉を取ろうとお箸を伸ばすとギロっと殺意のこもった瞳でこっちを睨んできやがるのよ!
食べ放題なんだから別に睨まなくてもイイじゃないの!
そもそもあの焼いてたお肉は私が焼いてたお肉なのよ!
所有権は私にあるはずよ!!!
なのにあのデカ乳タヌキ女ときたら網の上のお肉は全てうちのもんや!と言わんばかりに睨んできやがるの!
なくない?あり得なくない?
絶対にあり得ないわよね?
あり得ないけど…でもめっちゃ怖くて逆らえなかったのよ!
久しぶりに命の危機をガチで感じたわ…。
あのときは希がお肉喰いまくって満腹になって満足するまで、絵里と2人で肩を寄せあって焼かなくても食べれるサラダとかもしゃもしゃしてたじゃない!
お肉食べに来たってのになんでサラダをメインに食べなきゃダメなのよ!!!
意識高い系じゃないんだから焼肉屋さんでサラダをメインにもしゃもしゃとか私はイヤよ!
しかもよ!あの天敵のロシアンキツネ女と肩寄せあってよ?!
絵里も絵里よ!
普段から希の親友とかぬかしやがるなら、お肉を目の前にして暴走してる希を止めてよね!!!
それをガクガクブルブル震えて“痛くされるのは好きだけど、まだ死にたくはないわ”とかワケわからんこと言いやがって!
希を止めたら死ぬの?死んじゃうの?
やっぱりこわっ!!!
ってかさりげなく焼肉魔神希のことを思い出してかるーく現実逃避してたけど、5対10個の肉食獣っぽいヤヴェーイ瞳でガン見されてると、なんかライオンの前にノコノコと何にも考えないでアホ~っと出てきちゃった能天気なウサギみたいな気分になっちゃうわね…。
アホと言えば…高坂 穂乃果だけは口を半開きにしてキョトンとしながら、やっぱり何にも考えていないようなアホ~っとした顔でこっち見たり肉食獣の群れを見たりしてるけど…この子はアホ過ぎて私の犯した致命的なミスに気づいてないのね。
うん。
なんかこの子のアホ面を見ていると肉食獣に睨まれて荒んじゃった心が急激に癒されちゃってくわー。
これが真性のアホの力ってヤツなのね。
一部の富裕層にばっかりお金が回っていくこのろくでもない世界には癒しが足りないって常々思ってきたけど、世界に足りなかったのは癒しなんかじゃなくアホだったのね。
「構いませんよ。それでは作戦タイムは3秒間です。いーち、にー…」
って!アホ見てアホなこと考えてたら作戦タイムが3秒?!
しかもカウントが始まってるし?!
と、止めなきゃ!
まずはとにかくカウントを止めなきゃ!!!
「うぉい!待て!作戦タイムがたったの3秒間なんて短すぎるわよ!!!って!いーち♪にー♪とかあと1秒しかないじゃない!!!残り1秒でナニができんのよ!!!」
「1秒あれば舌を噛み切る事くらいは出来ますよ。」
「怖いし!舌を噛み切る事くらいは出来ますよ。とか真顔で言ってるのが超怖いし!!!えっ?!ナニ?!もしかして園田 海未はサイコさん?!サイコさんなの?!サイコさんガンダム・ソノダウミーなの?!」
「なんですかそのサイコさんガンダム・ソノダウミーって?それと舌を噛み切るのがお嫌なら、私が介錯して差し上げますので腹でも切りますか?特別に錆びまくって刃こぼれしまくってる切れ味なんて皆無の刀を使って介錯して差し上げますよ。技も業(わざ)もなくただ力任せに振り下ろしますので、一撃で首を跳ねることは絶対に出来ませんから、精々その命の炎が燃え尽きるまで苦しんで地獄へと逝って下さいね。」
「だから待てぇぇぇぇぇぇぇぇい!!!お願いだからほんと待って!どーしてさっきから私が死ぬ方向で話が進んでるのよ?!死なないわよ?!にこにー死なないからね!舌を噛み切ったりしないし腹も切らないからね!!!ってかなんなの?!錆びまくって刃こぼれしまくってる刀を使って介錯とかマジでなんなの?!介錯って苦しまないように首をスパッとはねて楽に死ねるようにするお手伝いよね?!それをせいぜい苦しんで地獄へ逝けってなんかもう悪意しか感じられないってのよ!ヤるならヤるでせめて苦しまないようにヤりなさいよ!!!」
「ちゅん?矢澤 にこさんはわがままさん?」
「ちゅん?じゃねぇーよ!わがままさんじゃねぇーよ!ってかなんでさっきまでうつむいて涙を必死に堪えながら悲劇のヒロインっぽく耐えていたハズの南 ことりが急に意気揚々と満面の笑顔で復活してカバンの中からあきらかに包丁っぽいモノが包まれてそうな形状してるタオルの塊を嬉しそうににっこにこにー♪して取り出してんのよ!!!おかしいでしょ!絶対におかしいでしょ!アンタ!さっきさまで“ど”が付くシリアスしてたでしょ!!!どこに行ったのよ!シリアスはどこに行ったのよ!おーい!シリアスさーん!どっこですかー?隠れてないで出てきてくださーい!にこにー様のお♪ね♪が♪い♪ダゾ♪」
「はーい。凛はダゾ♪とか言ってる寒くて痛い人には水責めとかで口を割らせるついでにぬっ殺せばいいと思いまーす。」
「あ、ぬっ殺してイイなら花陽はスカフィズムって拷問試してみたいです!ちょっと前にネットで見かけた拷問方法なんですけど……※ここで書いちゃうと色々といやーん♪なので、以下略です♪気になる人は“スカフィズム”で検索♪検索♪あ、でも割りとガチで閲覧注意ですよ!エロい系の拷問を期待していると凹みますよ!どっちかって言えば大抵の人は嫌悪感を示しちゃうような拷問ですよ!まぁ一部の特殊な性癖を持ってる人にはご褒美だぜ!なんですけどねー。とにかく忠告したにもかかわらず、それでもイイゼ!って人だけ検索してみてくださいね♪花陽からお願いです♪忠告無視して検索して気持ち悪くなっても当方は一切の責任を負いかねます♪ご了承ください♪……ねっ!どうですか!面白そうですよね!それにそちらの矢澤先輩さんも毎日おいすぅーいハチミツとミルクをたーっぷりお腹一杯になるまで食べれるのでハッピーですよ♪ちなみにしっかりと動画に撮ってその手のマニアな人たちに高値で売り払って花陽のお米代の足しにしてあげますね♪いやー♪花陽ったら天才ですね!」
「やめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇい!!!!!なんだそのあきらかに頭のおかしい特殊性癖の塊みたいな拷問は!!!毎回お昼頃に更新してるんだからまかり間違って食事中の人が興味本位で検索♪検索♪しちゃったらどーすんのよ!!!バカなの?!小泉 花陽はバカなの?!バカなんでしょ!ってかその手のマニア売り払って米代の足しにするとかふざけんな!!!てめぇの米代くらいてめぇで稼ぎないってのよ!!!」
「えっ?面倒なのでイヤです。さぁ♪矢澤先輩さん♪楽しい楽しいビデオ撮影のお時間ですよー♪」
「待って、花陽。それはダメよ。」
あっ。
ここに来て静観していた西木野 真姫が急にしゃべりだしたわよ?!
しかも“ダメよ”って!
ダメよってことは止めてるってことよね?
らぶりーにこにーの命を狙ってきやがってるこの頭のおかしい連中から守ってくれるってことよね?
ちなみに…いの一番ににこにーのこと守んなきゃいけないそらのバカはさっきから園田 海未に睨まれて身動きとれなくなっちゃってるわ。
にこのこと助けなさいよね!って文句の一言も言ってやりたいとこなんだけど…アレは動いたらヤバいわ。
動いた途端に首ちょんぱされそうな感じよ。
だからそら!迂闊に動いちゃダメよ!
アンタはまだこんなとこで死んじゃダメなんだから!
いつかにこと結婚して幸せな家庭を築くんだから、こんなとこで死んじゃ絶対にダメなんだからね!!!
とにかく!
頭のおかしい連中の中でも西木野 真姫はまだマシっほいわ。
西木野 真姫を起点になんとかこの頭のおかしい状況を打開する策を探さなきゃ!
大丈夫!
私は“無冠の女王(ノー・クラウン)”の矢澤 にこ様よ!
この程度のピンチなんてへっちゃら…
「そんな殺し方したら汚いじゃない。殺すならもっと綺麗に殺すか、死体が残らないような殺し方にしなさい。」
じゃなかった?!
あるぅぅぅぅぅれぇぇぇぇ?!
西木野 真姫はまともなんじゃないの?!
よってたかって酷いことされて殺されそうになってるにこにー様のこと助けてくれるまじえんじぇーなんじゃないの?!
世間一般では“にこまき”、もしくは“まきにこ”のカップリングは鉄板よ!鉄板!
西木野 真姫にとってこのらぶりーちゃーみーなにこにー様は鉄板カップリングの片割れなのよ!
それを見捨てるの?!
見捨てちゃうの?!
鉄板カップリングの片割れを見捨てたあげくに、死体が残らないような殺し方にしなさいってひどくない?!
綺麗に殺すならまだしも死体が残らないような殺し方って、死体が残らないとにこにーの殺人が立証されないじゃないの!
死体が残らないと下手すると行方不明扱いになっちゃうじゃない!
にこが行方不明になんてなったらママやこころたちがどれだけ心配すると思ってんのよ!
しかも行方不明って扱いなだけで実際には殺されてるし!
ってかいつの間にか完全に殺されることになってるし?!
「なんなら私のとこの病院で死体を処理してもいいから、とにかく証拠は残さないような殺し方にしなさいね。警視庁の1番上のおじさまとか蒔苗のおじいさまににお願いして、警察の捜査を黙らせるのは簡単だけど、たまに妙な正義感振りかざして“無かったこと”にした事件を嗅ぎ回るバカもいるの。そんなヤツをまたいちいち消すのも地味に面倒なのよ。」
「このツンデレセレブ姫ぶっちゃけたし!警察の捜査を黙らせるのは簡単とかぶっちゃけちゃったし!ってか警視庁の1番上のおじさまって警視総監?!それともまさか警視庁長官?!さらにその上の官房長?!」
かんぼーちょー!しっかりしてしてください!かんぼーちょー!
ノリと勢いでボケてみたけど、このネタわかる人いんのかしら?
ガンプライブ見てる人で相棒見てる人とかいんの?
にこにー思うんだけど、相棒の相棒はやっぱり亀山君よね!
亀山君が特命課を辞めるときなんてもうね、なんかね、眼からナニかよくわかんない液体が流れてきちゃったわ。
だってアレはムリよ!
亀山君と伊丹さんの最後のやり取り!
右京さんとのお別れもじーんと来ちゃうけど、それ以上にあの2人のやり取りが…もう!ダメ!
にこにー泣いちゃう!
泣いちゃうんだから!
亀山君…特命課に帰って来るのはムリでも、また日本に帰ってきてさりげなく右京さんに協力とかしないかしら?
大人の事情でムリなんでしょうけどね。
「って!呑気に相棒のこと語ってるヒマないし!あとさりげなくスルーしようとしたけどやっぱりちょっと待てぇぇぇぇぇぇぇぇい!!蒔苗って確か総理大臣の名前よね?!内閣総理大臣の蒔苗 東護ノ介よね?!えっ?!にこにーの殺人事件って総理大臣に揉み消させるの?一般市民でしかないにこにーの事件を日本で1番権力持ってる総理大臣に揉み消させるの?!」
「簡単よ。蒔苗のおじいさまって私に甘いから。手作りクッキーとか言って適当なお店でクッキー買ってラッピングして持っていって、渡すときにちょっと上目遣いで“おじいさま…真姫、お願いがあるんだけど…”とか言ってちょーっとお願いするだけで、たがが殺人事件の1つや500、すぐに手を回して揉み消してくれるわ。」
「うぉい!!!それでいいのか総理大臣!!!手作りクッキーって偽った買ったクッキー渡されたくらいで殺人事件の1つや500すぐに揉み消すとかダメで…しょ………殺人事件の1つや……“500”……?ね、ねぇ?西木野 真姫…。アンタ、今…殺人事件の1つや“500”とかって言った?」
「………知らない方がいいわ。先輩たちや花陽や凛が冗談で殺すとか騒いでるのと違って、私の場合は真実を知っちゃったらアナタ、本当に可哀想なことになるから。知らない方が良いこともこの世の中には沢山あるの。それとも…知りたい?知ったら2度と戻れなくなる“世界の秘密”ってヤツの片鱗を…。」
「こわっ!!!んなモン知らんでえーわ!!!」
「な、なんとか作戦タイムをもぎ取れたわ…。」
世界の秘密…その入り口をちょーっと覗きそうになって危うくレッドカードで現世から1発退場処分喰らいそうになったにこにー様だったけど、なんとか当初の予定を思い出して、交渉の果てに肉食獣の群れから見事に5分間の作戦タイムをもぎ取ってやったわ!
いやっふぅぅぅぅぅぅぅ♪
さっすがはにこにー様♪
伊達や酔狂で普段から世界のYAZAWAとか言ってるワケじゃないってのよ♪
にこにー様が本気を出しちゃえばこんなモンよ♪
そんなこんなで素晴らしき矢澤 にこにー様は毎度お馴染みのバカそらを引き連れて、肉食獣の群れが占拠していやがるテーブル席から離れたところまでやって来たわ!
さぁ!愛と努力とその他もろもろの成分で凶悪な肉食獣の群れからもぎ取った、5分間の作戦タイムをきっちり有意義に使いまくって、生き残るための作戦をバッチリ立案してやるんだから♪
んもぉ♪にこにーったらやっぱりステキすぎぃ♪
「なぁ、にこちゃん。あの凶悪な肉食獣の群れから作戦タイムをもぎ取ったのはいいけど、ぶっちゃけどーすんだよ?悪いけど俺には連中を黙らせてこの場をやり過ごせるようなナイスな作戦なんて、んな都合のいいモンはねぇーぞ?」
さっそくそらのバカと顔を寄せあってこそこそと肉食獣包囲網脱出作戦について話し合おうとしたんだけど、そらのバカったらいきなり匙を投げ捨てやがったのよ!
「このおバカ!バカはバカなりに無い頭絞りきって真面目に生き残るための方法を考えなさいよね!アンタ!一応はあの“アーリー・ジーニアス”とどっこいどっこいな程度には頭イイって設定なんだから!」
「おい待て!にこっぱち!にこちゃんのクセに設定とかメタいこと言うな!!!」
「にこっぱちってナニよ!にこっぱちって!あとメタでも何でもこのヤヴェーイ状況を乗り越えられんならどーでもイイってのよ!」
「イヤイヤイヤイヤイヤ!よくねぇーよ!これっぽっちもよくねぇーよ!!!」
「イ!イ!の!よ!!!たった今!このにこにー様が決めたの!!!」
「なんて不条理!!!」
不条理で結構!
にこにー様が世界のルールなんだから!!!
そんな感じでそらのバカをにこにーパワーで無理やり言い負かしてドヤ顔を決めてやっていると…
「あのー。楽しそうにいちゃらぶしているところ大変に申し訳ありませんが、作戦タイムの残り時間はあと3分ですよ?いちゃらぶしている暇があったら少しはマシな言い訳を考えた方が健全だと思いますよ?」
こちらをジト目で見ていた肉食獣1号の園田 海未がそんなことを言ってきたわ。
いちゃらぶだなんてそんなほんとのこと言われちゃったらにこにー照れちゃうじゃない♪
「って!さ、3分?!残り時間3分?!うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!しまった!ついついまたいつものノリでバカとバカなやり取りしちゃったじゃない!!!」
残り時間は3分!!!
考えるのよ!にこ!
生き残るためのたったひとつじゃないかもしれないけどとびっきりの冴えた方法を!!!
「おい待てにこちゃん!色々と突っ込みどころ満載すぎてどっから突っ込み入れればいいか迷っちまうけど、とりあえず毎回毎回なんでにこちゃんは俺のことバカって呼ぶんだよ!バカはにこちゃんだろ!」
ぐぬぬ!
このおバカは!
にこにー様がピンク色の脳細胞をフルドライブさせて色々と考えてんのに!
なんで邪魔しやがるのよ!
バカはバカなんだからバカなのよ!
あとにこにーバカじゃねーし!
ここ!特に大切よ!
にこにーバカじゃないってとこ!
はい!ここテストにでますよー!
にこにー検定にバッチリでますよー!
「うっさい!!!アンタの方がバカに決まってるでしょーが!にこにーバカじゃねーし!ぜんぜんバカじゃねーし!!!」
「バカだろ!限りなくバカだろ!そもそも赤点ギリギリでいつもテスト前に泣きついてくるバカはどこのバカだよ!バカじゃねーし!とか言い張んなら次のテスト勉強に付き合ってやんねーからな!!!」
それは困る!
激しく困るわ!
そらが勉強教えてくれなきゃ確実に赤点よ!
赤点祭りよ!!!
くっ!ここは下手に出てなんとしでもテスト勉強に付き合ってもらわなきゃ!
「あ、はい。いつも赤点ギリギリでテスト前に泣きつくのは私、矢澤 にこちゃんです。その節は毎度毎度ご迷惑をおかけしまくってます。今度のテストも家庭科と保健体育以外の全教科で赤点取る自信がめっちゃあるので、なにとぞいつものようににこにーのテスト勉強の方をよろしくお願いします。」
「ったく……ほんと、にこちゃんってにこちゃんだよな…。心配すんな。今回も寝ないでテスト勉強付き合ってやるから安心しろって。」
「うぅ~~!いつもありがとぉぉぉぉ!!!」
「泣くくらいなら普段から真面目に勉強すりゃいいのに。」
「イヤよ!勉強嫌いだもん!」
「ならおとなしく赤点取りまくって留年だな。」
「留年…あ♪留年したら来年はそらとおんなじ学年になれるわね♪それはそれでアリかも♪」
「アリなのかよ?!」
アリよ!アリ!
アリー・アル・サーシェスよ!
留年して来年また3年をやり直せばそらとおんなじクラスになれるのよ!
同じ教室よ!
思う存分いちゃらぶできるのよ!!!
アリだわ!
アリ過ぎるわ!!!
もういっちょおまけにアリー・アル・サーシェスだわ!!!
「は~い♪残り時間はあと1分ですぅ♪そろそろ辞世の句を詠む準備をお願いしま~す♪ちゅん♪ちゅん♪ですぅ♪」
…………………………………………あと…い、1分?
「はっ?!し、しまった!またノリと勢いに任せてバカ話しまくっちゃった?!」
「やっぱにこちゃんバカだわ。」
「くぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!悔しいけど地味に否定できない状況になってるわ!ってかマジでどーしよ!ヤバいわ!かーなーりー!ヤバいわ!ヤヴェーイ♪だわ!!!」
「だな。仕方ねぇ…こうなったら…アレしかねぇーな。」
「アレ?アレってナニよ?!」
「逃げる。」
「……逃げる?」
「おうよ。逃げるんだよ。」
「逃げる…………それってもしかしなくてもかなりイイんじゃない?逃げる!イイじゃない!イイじゃないの!よっし!作戦は決まったわ!作戦タイムが終わったらソッコーで逃げ……れなそうかも。」
「は?なんでさ?!」
だって…
「アレ…見なさいよ。」
「アレってどれだよ…げぇ。」
私とそらが振り向いた視線の先には……
「めっちゃヤる気マンマンよ…アイツら…。」
今にも人を殺しそうな荒んだ眼をしながら弓に張られた弦の具合を確かめている園田 海未。
まるで天使のように慈愛に満ちまくった笑みを浮かべながら包丁を丁寧に丁寧にしゃこしゃこと研いでいる南 ことり。
ニヤニヤしながら大きな猫用の爪研ぎで爪の先端が鋭くなるように研いでいる星空 凛。
ナニかに取り憑かれたように山と積まれた呆れるほど大量のおにぎりを貪り(むさぼり)喰らう小泉 花陽。
メスにハサミに注射器、そして見るからに怪しい色をしたヤバそうなクスリが入っている試験管をものすごく嬉しそうにテーブルに並べている西木野 真姫。
テーブルに突っ伏して幸せそうなアホ面を晒しながら、盛大によだれを垂らして眠っている高坂 穂乃果。
逃がすつもりなんてこれっぽっちもない、ヤる気マンマンのチーム“μ's”の面々がいたわ…。
ねぇ。
話しは変わるけど、みんなは知ってる?
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズに登場した、かの鉄華団団長オルガ・イツカは人生の最期の瞬間にこう言ったわ。
“止まるんじゃねぇぞ”って。
ガンダム史上に残る名言よね。
にこにーも止まるんじゃねぇぞの名言に従って、今まで決して止まることなく歩んできたわ。
けど…
「にこにー…ここで止まっちゃうかも。」
「俺も…ここで止まっちまうかも。」
今回はダメかも。
「さぁ♪5分間経ちましたよ♪素敵な言い訳を私達に聞かせて下さいな♪」
「うぐっ!そ、それは…。」
進退…ここに極まったわ。
にこにーの旅はここまでみたい…。
さよなら…ママ。
さよなら…こころ、ここあ。
さよなら…虎太朗。
にこがコイツらにぬっ殺されても…みんなで幸せに暮らしてね。
にこはバカそらと一緒にお空の上からみんなの幸せを見守ってるわ。
あーぁ。
こんなことになるなら、最後にもう一回くらいヤっときたかったわ。
キスして、抱き締めあって、またキスして。
2人でいっぱい愛し合って。
そして最後にまたキスして。
なーんて、もうこの状況じゃムリだけどね。
はぁ…なんでこんなことになったんだか…。
そもそも私の目的って南 ことりへのテコ入れのハズだったんけど…。
ん?南 ことりへのテコ入れ…?
アレ?
もしかしてこの状況をうまく使えばイケるんじゃない?
今のこの状況って私とそらの関係を殺してでも聞き出そうとしている肉食獣の群れを何とかして、同時に南 ことりへのテコ入れもヤっちゃえる…そんな絶好のチャンスじゃない?
そうよ…イケるわ!
イケるわよ!
うっし!
善は急げ!!!
行くわよ!にこにー!
「私とそらの関係………」
「関係は?」
「それは………」
「それは?」
「知りたかったら!私をガンプラバトルで倒してみなさい!!!南 ことり!!!」
決まったわ!
バッチリ決まりまくったわ!
にこにー♪この絶体絶命のヤバい状況をたった一言で逆転しちゃったわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪
ふっふっふっ♪
完璧よね♪
私とそらの関係を知りたい南 ことりは私に勝つしかなくなって、私に勝つために自分の殻をぶち破ってテコ入れも完了♪
バトルさえ終われば私とそらの関係なんていくらでもうやむやにできちゃうし!
ほんと完璧!
さぁ!南 ことり!
アンタの未来と私の命を救うために!
全力全開で勝負よ!!!
「えっ?ふつ~にイヤですぅ。」
あるぅぅぅぅぅぅぅぅえぇぇぇぇぇぇぇぇ?
なんかふつ~にイヤですぅ。とか言われちゃったわよ?
しかも…
「あなたとガンプラバトルしてもことりなんかじゃど~せ勝てませんし、それよりも拷問とか拷問とか拷問とか拷問とか拷問とかしてソラ君との関係を聞き出したほ~が手っ取り早いですぅ。」
「選択肢が拷問オンリー?!他の選択肢はないの?!」
なんかにこにーコイツらに拷問されそうだし!!!
ヤバいわ!またまたヤバいわ!
せっかく会心の一手を打ったってのに、このままじゃ拷問の果てに惨たらしい結末しか待ってないわ!
拷問された挙げ句にぬっ殺さるなんてそんなの絶対にごめんだってのよ!!!
ここはなんとしても南 ことりにガンプラバトル勝負を了承させて色々とうやむやにしなきゃ!
そうしないと…なんか明るい未来はなさそうだし…。
「えっ?他に選択肢があるとでも思ってたんですか?ありませんよね?どこにも♪」
「あるでしょ!ちゃんと用意したでしょ!私とガンプラバトルで勝負って選択肢が!!!」
「だからイヤですぅ。」
「イヤですぅ。じゃなぁぁぁぁぁぁい!!!ちゃんと勝負しなさいよ!勝負しないと話が先に進まないの!お願いだから私とガンプラバトルしなさいよ!!!ってかしてください!!!」
「ことり♪お話なんて知ったこっちゃありませ~ん♪ことりちゃんの権限でガンプライブはもう一生、作中の時間軸の4月から先には進みませ~ん♪ことりちゃんは永遠の高校2年生ですぅ♪このまま毎日グダグダしまくってヤりますぅ♪」
「それアカン!言っちゃらめなヤツ!自分でさっきメタいこと言っといてなんだけど頼むからメタ発言は止めて!!!メタ発言は禁止よ!禁止!!!ってか話が4月から先に進まないとアンタだっていつまでたっても処女のままなのよ!ヤりたいんでしょ!このバカとあっはん♪うっふん♪ヤりたいんでしょ!話が進まないとアンタは一生ヤれないわよ!困るでしょ!めっちゃ困るでしょ!!!困りまくるでしょ!!!」
話が進まない…それすなわち物語がここで、にこちゃん加入回から進まなくなるってことなのよ!
リアルではエタらないでグダグダ回が延々と更新し続けられるけど、作中ではお話が一歩も先に進まないでエタるとか、イミワカンナイ事態になっちゃうの!
そんなおバカな事態を防ぐために、なんとしても南 ことりにガンプラバトルでの勝負を了承……
「さぁ!“無冠の女王(ノー・クラウン)”!矢澤 にこ先輩!ことりとソラ君のアレやコレやの未来を賭けて!ガンプラバトルで勝負ですぅ!!!」
した?!
なんかあっさり了承したし!
「手のひら返しはやっ?!」
つづく?
皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。
生き残るついでに当初の予定を完遂させたにこちゃん。
次回はことりさんがあの人と出会います。
そして本編では初登場のあの人も…。
次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。
それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。