ガンプライブ! ~School Gunpla Project~   作:Qooオレンジ

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皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

暑さで融解が止まらないQooオレンジでございます。

今回はことりさんsideの第10回目となります。
今回もにこちゃん無双継続中。

それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのじゅう 始まります。

























第7話B「トベナイコトリ」そのじゅう

“無冠の女王”

 

そんな二つ名を持つ女の子とことりたちのバトルは、序盤はことりたちが優位に立っていました。

 

けど…ことりたちが優位…って思っていただけで、ホントはぜんぜん違っていました…。

 

ことりたちの作戦はぜ~んぶ、あの“無冠の女王”さんに読まれていたみたいなんですぅ…。

 

毎度お馴染みのグダグダが終わりバトルが始まると、“無冠の女王”さんはまずは6つの球状のビット兵器を展開して花陽ちゃんのジム・カーバンクルを攻撃し始めました。

 

ビット兵器でのオールレンジ攻撃を知らないガンプラバトル初心者の穂乃果ちゃん、海未ちゃん、真姫ちゃんの3人は、縦横無尽に駆け回る球状のビットを見てびっくり。

 

オールレンジ攻撃の対処方法をまだ知らない初心者3人組に攻撃が向かわないで、花陽ちゃん1人にビットの攻撃が集中したのはラッキーでした。

 

と、このときはそう思ってました。

 

でもそうじゃなかったんですぅ。

 

花陽ちゃんの動きを封じたのは高威力を発揮する厄介なレールカノンを撃たせないため。

 

“無冠の女王”さんはレールカノンさえ封じれば、ビーム兵器主体のことりたちなんて怖くなかったんですぅ。

 

そう…あの人にとってはビーム兵器なんかちっとも怖くなかったんです…。

 

そうとも知らず、唯一あの“無冠の女王”さんを倒せる可能性を持ったレールカノンを装備している花陽ちゃんに、球状の6つのビットの相手をお任せして、ことりたち5人は“無冠の女王”さんへと挑みます。

 

まずは穂乃果ちゃんのエールストライクガンダムと真姫ちゃんの百式の左右から挟撃。

 

そして非常識な装甲で絶対的な防御力を誇る凛ちゃんのベニャッガイが正面から。

 

さらにとにかく硬い凛ちゃんのベニャッガイを盾代わりに、“無冠の女王”さんへと接近する海未ちゃんのジム・スナイパーⅡのブレードの一撃。

 

ここまでの一連の流れはぜんぶ最後の一撃への布石。

 

最後の一撃…それはことりご自慢の大型バスターライフルの大出力ビームの一撃でした。

 

始まった戦闘は海未ちゃんが立てた作戦通りに事は進みました。

 

穂乃果ちゃんと真姫ちゃんの左右からの挟撃と凛ちゃんの正面からの攻撃。

 

3人の攻撃を回避した直後に虚を突いて放たれた海未ちゃんの鋭い一撃。

 

“無冠の女王”さんがその全てを回避した瞬間。

 

ことりは満を持して必殺の一撃を放ちました。

 

放たれた大型バスターライフルのごんぶとビームは狙い違わずに“無冠の女王”さんの操る天ミナの改造機を捉えました。

 

これでバトルはおしまい♪のハズだったんだけど…。

 

そうは問屋が卸しませんでした。

 

“無冠の女王”さんはことりご自慢のごんぶとビームの一撃をシールドで受け止め、さらに受け止めたビームを吸収し始めたんです。

 

ビームを吸収するシステム…確かレジェンドファイターの1人“伊織 星”さんが考案した“アブソーブシステム”ってシステムだったハズですぅ。

 

あの“無冠の女王”さんはそのアブソーブシステムを左腕に装備していたるシールドに搭載していました。

 

天ミナの改造機を消し飛ばすハズだったことりご自慢のごんぶとビームは、全てアブソーブシステムによって吸いとられちゃいました。

 

動揺することりたちに海未ちゃんは、再度挟撃からの連携攻撃を指示したんだけど…。

 

“無冠の女王”さんはそれを許してはくれませんでした。

 

再度、連携攻撃を仕掛けようとしていたことりたちを尻目に、“無冠の女王”さんの操る天ミナの改造機は、右脇に抱えるように構えた大きな砲身からことりの大型バスターライフルの一撃が霞んで見えちゃうくらいに大出力の超ごんぶとビームをぶっぱなしました。

 

ランチャーストライクのアグニや、デスティニーガンダムの高エネルギー長射程ビーム砲のような、その長く大きな砲身から放たれた超ごんぶとビームは、真っ暗な宇宙空間をまばゆく照らしながらまっすぐに突き進んで行って、1人でビット兵器を引き付けてくれていた花陽ちゃんのジム・カーバンクルへと襲いかかりました。

 

花陽ちゃんは迫り来る超ごんぶとビームを防ぐために、サブアームに取り付けた2枚のシールドを全面に構えて防御体勢をとったんだけど…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[かよちん!!!]]

[[花陽!!!]]

 

超ごんぶとビームの一撃はシールドを構えた花陽ちゃんのジム・カーバンクルを飲み込んで、一瞬で塵も残さずその全てを消し飛ばしちゃいました。

 

[[まずは1機。]]

 

凛ちゃんのベニャッガイに次ぐ防御力を誇る花陽ちゃんのジム・カーバンクルが一瞬のうちに消し飛ばされた光景を目の当たりにして、ことりたちはただ呆然とするしかありませんでした。

 

いつも元気な穂乃果ちゃんも。

 

冷静沈着で今日は指揮官さんをやってくれている海未ちゃんも。

 

穂乃果ちゃんに負けないくらいに元気いっぱいな凛ちゃんも。

 

最近はデレ期の方が多くなってきている真姫ちゃんも。

 

もちろんことりも。

 

誰もがただただ呆然としていました…。

 

そんなことりたちの時間を動かしたのは“無冠の女王”さんが呟くように放った一言…。

 

“まずは1機”

 

“無冠の女王”さんのその一言を聞いた瞬間…

 

[[っ!よくも…よくもかよちんをヤりやがったにゃ!!!ぬっ殺してヤるにゃ!!!]]

[[この!よくも花陽をヤってくれたわね!アンタをぶっ殺して花陽の墓前にその首!お供えしてヤるわ!!!]]

 

凛ちゃんと真姫ちゃんが同時にキレて、怖いこと言いながら“無冠の女王”さんの操る天ミナの改造機へと襲いかかって行きました。

 

[[凛ちゃん!真姫ちゃん!待って!]]

 

[[二人共待ちなさい!バラバラに攻撃してはいけません!]]

 

大切なお友達の花陽ちゃんが目の前でヤられちゃったことで、怒り狂って連携も作戦もナニもかも忘れてただ突っ込んでいく凛ちゃんと真姫ちゃん。

 

そんな2人に穂乃果ちゃんと海未ちゃんが制止の声をかけますが、怒り狂って周りが見えなくなっちゃってる凛ちゃんと真姫ちゃんは聞いてはくれません。

 

「凛ちゃん!真姫ちゃん!お願いだから待って!海未ちゃんの言う通りだよ!その人!普通じゃないよ!ソラ君とか綺羅 ツバサさんとかとおんなじ絶対に戦っちゃいけない“バケモノ”だよ!」

 

ことりも2人に大きな声でダメって叫ぶけど、やっぱり2人には届いてはくれませんでした。

 

今さらながらことりは気づいちゃいました。

 

あの人は…“無冠の女王”さんは戦っちゃダメなヒト。

 

ソラ君や綺羅 ツバサさんのように、絶対的な力を持っている“バケモノ”なんだって。

 

そんな“バケモノ”相手にことりたちなんかが束にってかかってもムダですぅ。

 

穂乃果ちゃんたちならいつかはあの人にだって勝てるくらいに強いファイターになれるかもしれないけど、今はまだとてもじゃないけどあんな“バケモノ”には敵いません。

 

せめてみんなで足並みを揃えて連携すればほんの少しだけでも勝機はあるんだけど…。

 

でもことりのお願いは怒り心頭で完全にキレちゃってる凛ちゃんと真姫ちゃんには届きませんでした。

 

[[待つ?ふざけんにゃ!コイツはかよちんをぬっ殺したんだよ!そんなヤツが目の前にいるのに待ってなんかいられないよ!!!]]

 

[[凛の言う通りよ!1秒でも早くコイツの息の根を止めて花陽の仇を討ってやるんだから!!!]]

 

凛ちゃんと真姫ちゃんはフルブーストで天ミナの改造機へ真正面から突撃して、それぞれの射撃武器の射程内に入るとすぐに攻撃を開始しちゃいました。

 

凛ちゃんは両腕の肉球内蔵ビームキャノンで。

 

真姫ちゃんは右手に持ったビームライフルで。

 

怒り狂った2人は天ミナの改造機へとビームの雨を降らせます。

 

けど…

 

[[バカじゃないの?そんな適当な狙いで当たるわけないでしょ!!!]]

 

“無冠の女王”さんは機体のあちこちに取り付けられている姿勢制御スラスターを器用に噴射して、降り注ぐビームの雨をヒラヒラと簡単に避けちゃいます。

 

[[ぎにゃ?!にゃんであたんねーにゃ!]]

 

[[撃ち続ければそのうち1発くらいは当たるでしょ!!!とにかく撃って撃って撃ちまくるのよ!!!]]

 

[[うにゃ!りょーかいだよ!真姫ちゃん!!!]]

 

それでも凛ちゃんと真姫ちゃんは諦めずに攻撃を続けます。

 

2人ともキレすぎててあの人との間にある圧倒的な力量差に気づいてないのかな?

 

どうやって止めればいいんだろ?

 

言葉だけじゃ止まんないよね…。

 

[[言って止まる様な凛と真姫ではありませんか……仕方ありません!穂乃果!ことり!私達も行きますよ!当初の予定とは違いますが、凛と真姫が正面を押さえてくれています!穂乃果とことりで挟撃を仕掛けて、隙を見計らって私が斬りかかります!!!]]

 

すごい剣幕で攻撃を続ける凛ちゃんと真姫ちゃんを見ながら、ことりがどうやって止めればいいんだろ?って考えていると、海未ちゃんが突然ことりと穂乃果ちゃんに声をかけてきました。

 

私達も行きますよ!って。

 

凛ちゃんと真姫ちゃんが止まらない以上、さっき立てた作戦を少し変えてあの人をなんとかするしかないって海未ちゃんは考えたんだね。

 

うん。

 

今は…

 

「それしかない…よね。」

 

“バケモノ”が相手だけど…怖いけど…今はヤるしかありません。

 

だいじょぶ。

 

今のことりは小さい頃のひとりぼっちのことりとはちがいます。

 

もうひとりじゃありません。

 

穂乃果ちゃんが、海未ちゃんが、みんなが一緒です。

 

ひとりじゃないから…やれます!

 

[[えーっと、つまり…穂乃果はどうすればいいの?]]

 

[[こ、このアホは!人の話を聞いてなかったのですか?!]]

 

[[穂乃果!ちゃんと海未ちゃんのおはなし聞いてたもん!おはなし聞いたけどよくわかんなかっただけだもん!]]

 

「聞いてたけどわかんないとか穂乃果ちゃんはこんなときでも穂乃果ちゃん(アホ)だよね~。」

 

決意を新たに“無冠の女王”さんへと立ち向かう覚悟を決めたことりだったんだけど、そんなシリアスパートなことりとは裏腹に、穂乃果ちゃんは平常運転な穂乃果ちゃん(アホ)でした。

 

こんなときでもいつも通りな穂乃果ちゃんを見ているとすごく癒されますぅ。

 

穂乃果ちゃんはどこまで行っても安心安定の穂乃果ちゃん(アホ)だね♪

 

うん♪

 

なんだか穂乃果ちゃんのお陰でがんばれそ~な気がしてきました♪

 

[[ことり!アホを見ながら和んでいる場合ですか!いいですか!とにかく穂乃果は左側から攻撃を仕掛けて下さい!後はこちらで何とかします!]]

 

[[左から?なーんだ♪さっきとおんなじことすればいーんだね!りょーかい!穂乃果にお任せだよ!]]

 

[[全く…さぁ!行きますよ!!!]]

 

穂乃果ちゃんも自分のやることを理解してくれたみたいですぅ♪

 

そ~となればあとは“無冠の女王”さんに真正面から攻撃を仕掛けている凛ちゃんと真姫ちゃんに合流して、あの人をやっつけるだけだす!

 

みんなの力で奇跡を起こしますよ♪

 

でもそうはイカのゴールデンボールでした。

 

海未ちゃんの号令を皮切りに、ことりたちが“無冠の女王”さんへと攻撃へと向かおうとしたその時。

 

[[ (っ!穂乃果!避けて!) へっ?!避けてって、うわっ!あ、あぶなっ!]]

 

[[穂乃果?!っ!アレは!]]

 

「まんまるビット!」

 

さっきまで花陽ちゃんが1人で引き付けていてくれていたまんまるビットが3基、ことりたちへと襲いかかって来たんですぅ。

 

「悪いけどアンタたちの相手は後よ。先にこっちの子たちを片付けちゃうから♪“ヤサカニノマガタマ”の相手でもしながらちょーっと待っててにこ♪」

 

どうやら“無冠の女王”さんはことりたちと凛ちゃんたちを分断して各個撃破するつもりみたいです。

 

[[ど、どうしよう?! (穂乃果!後ろ!) わわっ?! (次は右から!) むぎゃー! (上上下下左右左!) それはなんかちがーう!!! ]]

 

[[穂乃果!待っていて下さい!今助けに、きゃ?!いつの間にかこちらにも丸い物体が?!]]

 

ガンプラバトル初心者の穂乃果ちゃんと海未ちゃんは、縦横無尽に駆け巡るビットのオールレンジ攻撃に戸惑ってます。

 

仕方ありません。

 

2人ともビットの対処法なんて知らなくて当然だもんね。

 

早く穂乃果ちゃんと海未ちゃんにビットの対処法を教えてあげなきゃ!

 

「海未ちゃん!穂乃果ちゃん!バルカンでいいからビット自体を狙って攻撃して!ビットはそんなに硬くないから攻撃が当たれば壊せるよ!!!」

 

そう。

 

ビットは攻撃が当たれば案外簡単に壊れちゃえるんですぅ♪

 

バルカンでも簡単にイケちゃえます♪

 

[[バルカンでいいの?それなら!ポチ!]]

 

<<はーい。いーげるしゅてるんせっとー。>>

 

[[丸いのは… (穂乃果!右から来たよ!) ん!ありがと!ホノカ!バルカンはっしゃー!]]

 

<<ばるばるばるばるばるばるー。>>

 

ことりのアドバイスを受け取った穂乃果ちゃんと海未ちゃん♪

 

穂乃果ちゃんはさっそく電子精霊のポチ君にお願いしてバルカン(ストライクガンダムだからイーゲルシュテルンだね。)を準備して、穂乃果ちゃんを攻撃するために近づいた来たまんまるビットに向かってばるばるばるばるって弾丸をぶっぱ~しちゃいます。

 

ストライクの頭部からばらまかれた弾丸は、無防備に近寄ってきていたまんまるビットに…

 

「ウズメ!攻防反転!ディフェシンブシフト!」

 

<“ヤサカニノマガタマ”1番から3番。ディフェシンブへ移行。>

 

直撃したんだけど…

 

[[アレ?ねぇ!ことりちゃん!なんか効いてないよ?!]]

 

[[薄い膜の様な物が弾丸を弾いた様に見えましたよ?!]]

 

当たる寸前にまんまるビットが展開した薄緑色の防御フィールドに阻まれてしまいました。

 

「ビットに防御フィールドまで組み込んでるの?!」

 

[[素組のストライクのイーゲルシュテルン程度でこの禍にこの“ヤサカニノマガタマ”をどうこうできるワケないでしょ♪ウズメ!もっかいオフェンシブシフト!狙いはストライク!]]

 

<<了解しました。1番から3番、オフェンシブシフトへ移行します。>>

 

[[気を付けて下さい!穂乃果!狙われてますよ!]]

 

[[ふぇ?!って!ぎゃーす!なんかみんなこっちにきたー!]]

 

防御フィールドを解除した3基のまんまるビットは、今度は穂乃果ちゃんのストライクに狙いを定めて集中攻撃を開始しちゃいました。

 

3基のまんまるビットの集中攻撃に晒されている穂乃果ちゃんは、放たれ続けるビームを必死になって避けまくってます。

 

でも穂乃果ちゃんにまんまるビットの攻撃が集中したことで、ことりと海未ちゃんには余裕ができました。

 

今のうちに急いであのまんまるビットの攻略方法を考えなきゃ…。

 

でも…

 

「ビット自体に防御フィールドなんて…ど、どうしよう?!」

 

ことりが見たこともない防御フィールド搭載のまんまるビットの存在にパニックになっていると、“無冠の女王”さんは…

 

[[アンタたちはもうちょっとヤサカニノマガタマ”と遊んでなさい!そのうちに…]]

 

そう言って…

 

[[死ね!死ね!死んであの世で花陽に詫び入れてきなさい!!!]]

 

[[うにゃー!ぎにゃー!みぎゃー!!!]]

 

[[こっちの2人を片付けちゃうから♪“ヤサカニノマガタマ”!4番から6番!ターゲットは百式よ!!!逝け!!!]]

 

真姫ちゃんへと残りの3基のまんまるビットで攻撃を仕掛け始めました。

 

<<了解。4番から6番、攻撃を開始します。>>

 

[[この!この!この!この!あー!もう!なんで当たんな[[にゃ!真姫ちゃん!あぶねーにゃ!]]う"ぇえ?!危ないってナニが、きゃぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

[[真姫ちゃん!!!]]

 

真姫ちゃんの百式の周囲に展開されたまんまるビットは、目の前の“無冠の女王”さんを倒すことに夢中で、周りがぜんぜん見えていない真姫ちゃんへと襲いかかります。

 

連続で放たれるビームは真姫ちゃんの百式へと雨あられと降り注いで…

 

[[直撃した?!機体の破損状況は…っ!ダメージが許容値を越えてるし!!!]]

 

その機体を穴だらけにしちゃいました。

 

[[ゴメン!凛!ここままでみたい!後はお願い!私の代わり花陽の仇をうっ………]]

 

[[真姫ちゃん!!!]]

 

[[…………………]]

 

全身穴だらけで機体へのダメージが許容値を越えちゃった真姫ちゃんの百式はバトルから除外…つまりはゲームオーバーです。

 

[[2機目♪]]

 

“無冠の女王”さんは乗機の天ミナの改造機の頭部を、穴だらけで動かなくなっちゃった百式へと一瞥(いちべつ)するように少しだけ動かしながら、楽しそうに“2機目”と言いやがりました。

 

この一言はたぶん挑発の一言です。

 

だってそんなことを言われちゃったら…

 

[[……かよちんだけじゃなく真姫ちゃんまで………もういいよ。これで何もかも吹き飛ばしてやる……覚悟しやがれ!このゴ○ブリ野郎!!!ファイナルベニャッガイ!起動!!!カウント!スタート!!!]]

 

友達想いの凛ちゃんはぶちギレ確定だもん。

 

[[り、凛?!ファイナルベニャッガイって!]]

 

もちろん凛ちゃんはぶちギレました。

 

ぶちギレてベニャッガイの最終兵器、全てを巻き込んで大爆発しちゃう自爆技“ファイナルベニャッガイ”を起動させちゃいました。

 

[[あそこでどっかーんしちゃったら絶対に穂乃果たちまで一緒にどっかーんだよ?!]]

 

ぶちギレ凛ちゃんが起動させちゃったファイナルベニャッガイのせいで海未ちゃんと穂乃果ちゃんは大慌てです。

 

当たり前だよね?

 

だって“無冠の女王”さんだけじゃなく、ことりたちまでファイナルベニャッガイの効果範囲にしっかりと入っちゃってるんだもん。

 

でもこれでもう全部終わりですぅ。

 

凛ちゃんのベニャッガイのファイナルベニャッガイで何もかもまとめて吹き飛ばしちゃえば、もう“バケモノ”を相手に勝ち目の薄い戦いを挑まなくてよくなります。

 

みんな一緒に吹き飛んじゃえば…格上の相手と戦うことさえなければ…ことりがほんとはみんなと一緒に高く高くソラの彼方へと飛んでいけないことがバレることもないもんね。

 

だから…これでいいんです。

 

「ことりのリトルバードなら爆発圏外まで逃げ切れるかもしれないけど…穂乃果ちゃんのストライクと海未ちゃんジムスナⅡじゃ間に合わないね♪」

 

内心の暗い気持ちを押し隠すように、ことりはわざといつもよりも明るい声色でちょっとおどけでみせます。

 

[[アレ?ことりちゃん…なんか……(穂乃果!今はそれどころじゃないよ!凛ちゃんの自爆をとめなきゃ!あと右からビーム来てるから避けて!) っと!かいひせーこー!って!そ、そうだった!凛ちゃんをとめなきゃ!凛ちゃん!すとっぷ!すとーっぷ!自爆なし!やるなら穂乃果たちが離れてからやってー!]]

 

ことりが1人おどける中、まんまるビットの攻撃を避けまくりながら、穂乃果ちゃんが必死に凛ちゃんに自爆はだめーって呼び掛けます。

 

[[穂乃果の言う通りです!それにことりも間に合わないね♪じゃありません!凛!聞こえていますね!自爆は無しです!止まりなさい!!!]]

 

もちろん海未ちゃんも。

 

2人とも一生懸命に自爆は止めてって説得してます。

 

でも凛ちゃんは…

 

[[やだ。]]

 

短く一言“やだ”って言って拒否しちゃいました。

 

[[や、やだ。って…。]]

 

にゃー♪とにゃん♪とか語尾に付けるのも忘れるくらいにぶちギレてる凛ちゃんは止まってはくれません。

 

さぁ♪もうすぐ何もかも巻き込んでどっかーん♪ですぅ。

 

穂乃果ちゃんと海未ちゃんが自爆まっしぐらで止まらない凛ちゃんにあたふたしている一方。

 

凛ちゃんと相対していた“無冠の女王”さんは…

 

[[ったく。このバカネコは仲間まで巻き込んで自爆なんてすんなってのよ!ウズメ!“クサナギノツルギ”!ザンバーモード!]]

 

<<了解しました。“クサナギノツルギ”、ザンバーモードで起動。エネルギーバイパス、オンライン。圧縮エネルギーブレード展開します。>>

 

さっき花陽ちゃんを消し飛ばした超ごんぶとビームを発射した長い砲身をまたバックパックから引っ張り出して、その長い砲身の先端にビーム刃を形成させました。

 

ただのビーム刃じゃありません。

 

さっきの超ごんぶとビームが発していたバカみたいに高出力のエネルギー反応とおんなじくらいのエネルギー反応を発しているビーム刃ですぅ。

 

[[うわっ?!あの黒いガンダム!今度はなんかおっきなビームサーベルだしたよ!]]

 

「ふぇ?!あの人のガンダム!ビームを吸収するアブソーブシステムに防御フィールドまで搭載したビットに超ごんぶとビームだけじゃないの?!なんかてんこ盛り?!」

 

[[一体どれだけのかくし球をもっていると言うのですか?!]]

 

凄まじいエネルギー反応を発しながら形成されたビーム刃を前にことりたちは戦々恐々です。

 

だってあんな非常識なエネルギー反応を発してるビーム刃なんて、ちょっとかすっただけで装甲が中身もろとも簡単に吹き飛んじゃいます。

 

それはもちろんやっぱりこっちも非常識な装甲を誇る凛ちゃんのベニャッガイも例外じゃなくって…

 

[[ぎにゃ?!は、早くファイナルベニャッガイを…]]

 

凛ちゃんも流石のベニャッガイでもあの出力のビーム刃相手ではヤバいと思ったみたいで、慌ててファイナルベニャッガイの発動を急ごうとしました。

 

でも…

 

[[もう…遅い!!!]]

 

“無冠の女王”さんの言う通り、もう遅かったです。

 

[[あっ………………………………………………]]

 

長い砲身の先端から展開されたまばゆい光の剣は、とにかく硬くてちょっとやそっとじゃ傷つけることさえできないハズの凛ちゃんのベニャッガイの胴体をバッサリと切り裂いちゃいました。

 

[[はーい♪これで3機目♪]]

 

“無冠の女王”さんのかわいらしい声が響くなか、ことりたちは周囲にまんまるビットがあることも忘れて、ただ呆然とその光景を見つめることしかできませんでした。

 

[[りん…ちゃん?]]

 

[[そんな…凛まで…。]]

 

「凛ちゃん…あ…。」

 

無惨にも切り捨てられた凛ちゃんのベニャッガイを見ながら、ことりは自分の身体が震えだしていることに気づきました。

 

それは恐怖からくる震え。

 

目の前の“バケモノ”が怖くて怖くてたまらなくて。

 

ことりの身体は惨めにガタガタと震えちゃってます。

 

あのときの…穂乃果ちゃんと海未ちゃんと、そしてソラ君と初めてガンプラバトルをしたときのように。

 

現役最強のスクールファイター“無敗の女王”綺羅 ツバサさんと相対したときのように。

 

どうにもできない恐怖。

 

どうにもならない恐怖。

 

目の前の“バケモノ”が怖くて怖くてたまらない。

 

どうしてことりはこんな“バケモノ”を相手にして少しでも勝てると思ったんだろ?

 

ひとりじゃないから大丈夫?

 

そんなレベルじゃありません。

 

この人は…“無冠の女王”さんは例えひとりじゃなくても絶対に勝てなかったんです。

 

やっぱりこの人は戦っちゃダメな“バケモノ”だったんです。

 

少しでも勝てるだなんて思ったのが間違いだったんです。

 

そう。

 

1番最初に高威力の実弾兵器を持っていた花陽ちゃんのジム・カーバンクルが押さえられた時点で、ことりたちには勝ち目はなくなっちゃっていたんです。

 

花陽ちゃんが欠けた状態のことりたちだけじゃ、あの人には絶対に勝てなかったんです。

 

ビームを吸収しちゃう以上、ビーム兵器主体の機体じゃどうすることもできないから…。

 

だから…

 

「穂乃果ちゃん!海未ちゃん!逃げよう!ことりたちだけじゃこの人にはもう勝てないから!だから早く逃げよう!」

 

ことりは穂乃果ちゃんと海未ちゃんに逃げようって言います。

 

幸い今日はレーダーの効きづらいデブリ満載のバトルフィールドです。

 

コロニーの残骸とかの大きなデブリに隠れながら逃げればなんとかなります。

 

逃げ切れるハズです!

 

けど…

 

[[ことり?!何を言っているのですか?!確かにあの人は強いですが、だからといって逃げるだなんて!]]

 

[[そうだよ!海未ちゃんとことりちゃんと穂乃果の3人で力を合わせれば!]]

 

[[穂乃果の言う通りです!何時もの様に!私達三人で力を合わせて、この困難を乗り越えてみせましょう!]]

 

[[うん♪うん♪ねっ♪ことりちゃん♪みんなで一緒にファイトだよ!]]

 

穂乃果ちゃんも海未ちゃんもことりの逃げようって言葉を聞いてはくれませんでした。

 

「勝てないよ!絶対に!どんなに力を合わせてもあの人には勝てないの!“バケモノ”には何をやっても勝てないの!」

 

[[そんなことないよ!絶対に勝てる!だって海未ちゃんとことりちゃんが一緒なんだよ!だから!]]

 

ことりが一緒なら勝てる?

 

穂乃果ちゃんはナニを言ってるんだろ。

 

勝てないよ。

 

だってことりは弱いんだよ?

 

ただの足手まといなんだ?

 

それなのに…弱くて弱くて…哀しくなるくらいに弱いことりが一緒だからって…

 

そんなの…

 

「ムリだよ!ことりは弱いから!穂乃果ちゃんや海未ちゃんと違って強くなんかないから!ことりは…ことりは…私は!!!」

 

[[ことりちゃん?ど、どうしたの?!]]

 

戸惑ったような穂乃果ちゃんの声を聞いて、ことりは自分が言ったことの意味に気づいちゃいました。

 

感情に任せてついに言っちゃいました。

 

ことりは…私は弱いって。

 

「あっ……。」

 

これで何もかもおしまいだね。

 

もうみんなとは…

 

[[アンタたち。敵を目の前にグダグダとおしゃべりとかずいぶんと余裕ね?]]

 

何もかもが終わった…そう思ったとき、コックピットに響いたのは“無冠の女王”さんのかわいらしい声でした。

 

そして………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

今まで散々ヤりたい放題を尽くして来てことりさんも、ここに来てようやく少しずつ追い詰められ始めました。
そして長かった第7話の前半のバトル回も次回ようやく終わりを迎えます。
にこちゃんと残されたμ's2年生組。
彼女達の決着は…。

次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。
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