ガンプライブ! ~School Gunpla Project~   作:Qooオレンジ

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皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近サラダにハマっているQooオレンジでございます。

今回はことりさんが…………。


それでは 第7話B「トベナイコトリ」そのにじゅう 始まります。






















第7話B「トベナイコトリ」そのにじゅう

ことりと矢澤先輩の勝負に決着が着いたその時。

 

その人はやって来ました。

 

自らを“魔女”と名乗ったその人は、色々と真姫ちゃん的イミワカンナイ!ことを立て続けに起こしたあげく、大量のハイ・モックさんを呼び出してことりと矢澤先輩に攻撃してきました。

 

でも真姫ちゃん的イミワカンナイ!事態で呼び出しやがった大量のハイ・モックさんと言っても所詮はハイ・モックさん。

 

ぶっちゃけことりと矢澤先輩の敵じゃありません。

 

ことりと矢澤先輩は軽口の応酬をし合いながら、呼び出された大量のハイ・モックさんを片っ端からお片付けしていきます♪

 

どのくらいのハイ・モックさんをお片付けしたかいい加減に数えるのがめんど~になってきた頃に、自称“魔女”を名乗るキ○ガイさんは再びことりたちに声をかけてきました。

 

“実験”の準備が整ったって。

 

そして…

 

[[さぁ♪決して抗えぬ恐怖の黒に染まりなさぁいなぁ♪]]

 

その言葉と共に、ことりの意識は黒い世界へと沈んで……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん……あれ?ここって………ことりのお部屋…だよね?」

 

ん~…なんだろ~?

 

さっきまでおっぱいが極端にぺったんこ♪などこからど~見ても中学生以下にしか見えないロリっ子まっしぐらな黒髪ツインテールのクソ忌々しい先輩とガンプラバトルをしていたような…?

 

でもおっぱいが極端にぺったんこ♪などこからど~見ても中学生以下にしか見えないロリっ子まっしぐらな黒髪ツインテールのクソ忌々しい先輩って誰だろ?

 

そんなあきらかにダメな感じの先輩なんてことりは知らないハズですぅ。

 

それにガンプラバトルってなんだろ?

 

ガンプラ?

 

バトル?

 

むぅ。

 

たぶんガンプラってナニかでバトルするんだろ~けど、そもそもガンプラってなんですか?

 

ことり。

 

ガンプラなんて聞いたこともないですぅ。

 

ガンプラバトルってなんだかとっても大事なことのよ~な気もするんだけど……むぅ。

 

やっぱりよくわかりません。

 

「ちゅん。まぁよくわかんないことなんてど~でもいいですぅ。」

 

そんなことより学校ですぅ♪

 

学校に行けばみんなが待ってますぅ♪

 

ことりはどこか靄のかかったようなぼーっとする頭を軽く振って、お布団をはがしてベットからおります。

 

向かうのはお風呂場さんです♪

 

寝ぐせがスッゴいことになってるから、直すついでに軽くシャワーを浴びちゃいます♪

 

誰もいないおうちの中をパジャマ姿でてくてくと歩いてお風呂場に着いたことりは、脱衣場でパジャマと下着を脱いじゃいます。

 

ブラをつけている時は、寄せて上げてサイズ以上の見た目を維持しているけど、裸になるとやっぱりちょっとおっぱいのサイズが物足りなく感じちゃいます。

 

揉めば大きくなるってネットではまことしやかに言われてるけど…ほんとかな?

 

お○にーするときに一生懸命もみもみしてるけど、あんまり大きくはなんないですぅ。

 

まぁ今のおっぱいの大きさでも、海未ちゃんや凛ちゃん。

 

あとあのクソ忌々しい無乳の平民な先輩(さっきも思ったけど誰だろ?)よりはマシなサイズだから、そこまで気にしなくてもいいのかもしれませんけど……それでもやっぱりもうちょっとおっぱい欲しいですぅ。

 

ことりはパジャマも下着も脱いで、鏡に写る裸になった自分のおっぱいをなんとなくもみもみと揉みながらそんなことを考えちゃいました。

 

ここでおっぱいもみもみしながら乳首さんをきゅっ♪としちゃって、おまたのお豆さんの皮を剥いてクリクリしちゃうと、本気でお○にーしたくなっちゃうんだよねー。

 

朝っぱらからシャワー浴びる前にお○にーとか、ことりはどこかの上級お○にすとの海未ちゃんじゃないんだからやりませんけどね。

 

お○にーは1日に1回♪

 

夜、寝る前ですぅ♪

 

おかずは…うふふ♪

 

ひ♪み♪つ♪ですぅ♪

 

ことりは今夜の夜のお楽しみタイムのことを考えながら、おっぱいをもみもみする手を止めて浴室のドアを開けます。

 

少し冷たい浴室の床を歩いて、シャワーの元へとたどり着くと、シャワーヘッドを手に取ってシャワーが身体に当たらないように下へ向け、もう片方の手でシャワーの…なんて言うのかな?

 

ほら。

 

アレですぅ。

 

アレ。

 

ひねるとシャワーから水とかお湯が出てくるアレ。

 

ことり。名前がわかんないですぅ。

 

とにかくアレをひねって、シャワーを出します。

 

シャワーって出始めはどうしても冷たい水が出ちゃうんだよね。

 

だから身体に当たらないようにシャワーヘッドを手に取って下に向けたんですぅ♪

 

シャワーから出てくる水がだんだんと温かいお湯になってきたら、ことりは肩の辺りへとそのお湯をかけますぅ♪

 

温かいお湯は肩の辺りから肌を通って下へと流れ落ちていきますぅ。

 

温かいお湯が身体の表面を流れ落ちていって、少しずつ身体が暖まってくると、ことりはなんだかまた眠くなってきちゃいます…。

 

お風呂で寝ちゃうのはダメですぅ。とか思いながら、眠気を我慢して手早く身体を、そして髪を洗っちゃいます。

 

さっきまでまた眠くなっちゃってたけど、それも髪を洗う頃にはすっかりどこかにいっちゃってました♪

 

うん♪

 

眠気すっきり♪

 

今日も1日がんばルビィ♪ですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰もいないいつも通りの朝の食卓で、ひとりぼっちで寂しい朝ごはんをモグモグと食べ終えたことりは、制服に着替えてカバンを持って学校へと向かいます。

 

おうちではいつもひとりぼっちなことりだけど、学校に行けばみんなが一緒ですぅ。

 

そう…学校に行けばみんなが…

 

「あれ?おかしいな…なんで誰もいないんだろ?」

 

学校に行けばみんなが待ってる。

 

そう思って教室のドアを開けたことりを待っていたのは、いつも通りの賑やかな教室…ではなく、誰もいない、伽藍堂とした寂しい寂しい教室でした。

 

ちょっと早く来すぎちゃったのかな?

 

そう思ってことりは教室の入り口のそばにかけられている時計へと目を向けます。

 

時刻は午前8時30分。

 

う~ん…別に早すぎって程じゃないよね?

 

いつもならとっくにみんな教室に来てる頃ですぅ。

 

あ♪もしかしてみんなお寝坊さんしちゃったのかな♪

 

うん♪

 

きっとそうですぅ♪

 

穂乃果ちゃんも海未ちゃんもソラ君♪

 

ヒデコちゃん♪フミコちゃん♪ミカちゃん♪の神モブ“ヒフミトリオ”の3人も♪

 

その他大勢のクラスメイトのみんなも♪

 

先生も♪

 

み~んなお寝坊さんで遅刻ですぅ♪

 

そう思いながら、ことりはひとりぼっちの教室で、ひとりぼっちでみんなが来てくれるのをただ待ちます。

 

ひとりぼっちの教室にはチクタクチクタクと、時計の針が時を刻む音だけが響きます。

 

ことりはそんな時計の針が時を刻む音を聴きながら目を閉じて、ただただじっとみんなが来てくれるのを待ちます。

 

チクタク。

 

チクタク。

 

まだ誰も来てくれません。

 

チクタク。

 

チクタク。

 

まだ穂乃果ちゃんは来てくれません。

 

チクタク。

 

チクタク。

 

まだ海未ちゃんは来てくれません。

 

チクタク。

 

チクタク。

 

まだソラ君は来てくれません。

 

チクタク。

 

チクタク。

 

まだ誰も来てくれません。

 

チクタク。

 

チクタク。

 

まだ誰も来てくれません。

 

チクタク。

 

チクタク。

 

どれくらいの時間、ことりは時計の針が進む音をひとりぼっちで聴いていたんでしょうか。

 

いくら待っても、教室には誰も来てくれません。

 

改めて見上げた時計の針は、もうお昼を過ぎようとしていました。

 

むぅ。

 

お昼を過ぎても誰も来ないとか、みんなお寝坊さんにも程があります。

 

うん。

 

こうなったらことりがみんなを起こしに行っちゃいますよ♪

 

そうと決まればLet'sら♪ごー♪ですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ことりはひとりぼっちの教室を抜け出して、町へと…ことりの大好きなみんなが暮らす音ノ木坂の町へと向かいました。

 

誰もいない商店街を抜けて、誰もいない街角を曲がって、やって来たのは穂乃果ちゃんのおうち♪

 

音ノ木坂の町にずっ~っと昔からある老舗の和菓子屋さん“穂むら”。

 

ことりの大好き穂乃果ちゃんのおうちですぅ。

 

あのね♪みんなは知ってるかな?

 

“穂むら”のおまんじゅう“ほむまん”はと~ってもおいしいんだよ♪

 

ほっぺたが落ちちゃうくらいにおいしいんですぅ♪

 

ことり。

 

ひとりぼっちの教室でお昼ご飯を食べるのイヤだったから、まだお昼ご飯食べてないんですぅ。

 

だからお腹ペコペコ♪

 

お昼まで寝ているお寝坊さんな穂乃果ちゃんを起こすついでにほむまん食べちゃお♪

 

ことりはさっそく“穂むら”のドアをがらがらと引いて、お店の中へと入っちゃいます♪

 

お店の中に入ると、いつもはおばさまが…穂乃果ちゃんのお母さんがカウンターで売り物のお菓子をつまみ食いしながらことりのことを出迎えてくれるんだけど…この日はおばさまは居ませんでした。

 

おばさま…店番を放り出してどこに行っちゃったのかな?

 

まぁいいや。

 

ことりはおばさまが居ないことをちょっと不思議に思ったけど、気にしないことにして穂乃果ちゃんのお部屋へと向かいます。

 

階段を登って二つ目のドア。

 

そこが穂乃果ちゃんのお部屋です。

 

トントントン♪

 

階段をリズミカルに登って、ことりは穂乃果ちゃんのお部屋の前までやって来ました。

 

そして…

 

「ほ~のかちゃん♪もうお昼だよ?起きないといたずらしちゃうよ♪」

 

ドアを引いてお部屋の中へと入っちゃいます。

 

でも…

 

「穂乃果ちゃんが…居ない?」

 

そこには穂乃果ちゃんは居ませんでした。

 

「おかしいなぁ…穂乃果ちゃん…どこに行ったんだろ?」

 

まぁいいや。

 

穂乃果ちゃんが居ないなら、次は海未ちゃんのとこに行こっと♪

 

ことりは穂乃果ちゃんの居ない穂乃果ちゃんのお部屋をあとにして、また誰も居ない町へと向かいます。

 

今度は海未ちゃんのおうちですぅ♪

 

ふふ♪

 

いつもは絶対にお寝坊さんなんてしない海未ちゃんを起こしに行けちゃうなんてもうびっくりだよね♪

 

海未ちゃん。

 

きっと昨日の夜、遅くまで1人で激しいお○にーとかしちゃって、へとへとになって起きられなかったんだよ♪

 

海未ちゃんったらほ~んと、信じられないくらいに上級お○にすとさんだよね♪

 

お○にーしながら眠っちゃったんなら、きっと海未ちゃんは裸のままでベッドに居るんだろうなぁ…♪

 

写真♪

 

撮っちゃお♪

 

ことりは海未ちゃんの恥ずかし写真を撮れると思ったら、なんだか嬉しくなっちゃいました。

 

嬉しくなっちゃったから、ことりは誰も居ない町をひとりぼっちでスキップしながら海未ちゃんのおうちへと向かいます。

 

誰も居ない町を抜けて、誰も居ない住宅街へと向かいます。

 

見えてきたのは大きな道場が2つも併設された大きな日本家屋。

 

大好きな海未ちゃんのおうちです。

 

ことりは海未ちゃんのおうちの大きな門の扉を開けて、お庭を抜けて海未ちゃんのおうちの本宅へと向かいます♪

 

勝手知ったる海未ちゃんのおうち。

 

ことりは海未ちゃんのお部屋を目指してどんどん進んで行きます。

 

普段は沢山の門下生さんたちが騒がしく日本舞踊や武術の稽古をしている海未ちゃんのおうち。

 

でもこの日は不思議と誰も居ませんでした。

 

きっと今日はみんなおうちでお寝坊さんしてるんです。

 

そうに決まってます。

 

ことりはそんなことを考えながら、目的地の海未ちゃんのお部屋とたどり着きました。

 

障子を開けて海未ちゃんのお部屋の中へと入ると…

 

「誰も…居ません。」

 

海未ちゃんは居ませんでした。

 

まぁいいや。

 

穂乃果ちゃんも海未ちゃんも居ないなら、次はソラ君のとこに行こ。

 

ことりは誰も居ない海未ちゃんのおうちをあとにします。

 

次に向かうのは大好きなソラ君のおうちです。

 

ソラ君のおうちは海未ちゃんのおうちのすぐ近くなんですよ♪

 

ぶっちゃけお向さんですぅ。

 

スキップで10秒もかかりません♪

 

ことりはソラ君のおうちへとドアを開けて中へと入っちゃいます。

 

階段を登って、この前はじめて入ったばかりのソラ君のお部屋へと向かいます。

 

お部屋のドアを開けるとそこには……

 

「ソラ君も居ません…。」

 

誰も居ませんでした。

 

そう。

 

誰も居ない。

 

さっきから…ううん。

 

朝から。

 

この町には…音ノ木坂には誰も居ない。

 

誰も…誰も…誰も…。

 

いつも“おはよう”ってあいさつしてくれるお隣のおじいさんも。

 

いつもおいしいパンを焼くために早起きしているパン屋さんも。

 

楽しそうに小学校へと向かう子供たちも。

 

忙しそうに駅へと向かうサラリーマンのみなさんも。

 

誰も居ない。

 

大好きな穂乃果ちゃんも居ない。

 

大好きな海未ちゃんも居ない。

 

大好きなソラ君も居ない。

 

誰も…誰も…誰も…。

 

誰も居ない。

 

ことりは…ことりは………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひとりぼっち。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ……あっ……うぅ……うぅぅ………」

 

“ひとりぼっち”

 

誰も居ない町に1人だけ取り残させれことに気づいちゃったことりは、心の奥底から溢れ出る黒い感情を押させることはできませんでした。

 

「うぅ…うぁ…や…イヤ……イヤ…イヤ…イ……ヤ…だ…!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!!!」

 

“ひとりぼっち”

 

それはことりがこの世界で1番キライなモノ。

 

「ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!ひとりはイヤだ!!!!!!」

 

“ひとりぼっち”

 

それはことりがこの世界で1番怖いモノ。

 

あの頃のように…ずっと昔、穂乃果ちゃんがことりのお友だちになってくれる前のように…ぽつんと“ひとりぼっち”になっちゃったことりは、誰も居ない寂しい町でただひたすら“ひとりぼっち”の恐怖に怯えて泣き叫びます。

 

「ねぇ!どこ!穂乃果ちゃん!!!ねぇ!どこ!海未ちゃん!!!ねぇ!どこ!ソラ君!!!ねぇ!どこ!花陽ちゃん!!!ねぇ!どこ!真姫ちゃん!!!ねぇ!どこ!凛ちゃん!!!ねぇ!どこ!お母さん!!!ねぇ!どこ!お父さん!!!ねぇ!どこ!みんな!!!ねぇ!ねぇ!ねぇ!ねぇ!ねぇ!ねぇ!ねぇ!ねぇ!ねぇ!どこに居るの!!!!!どうしてことりをひとりにするの!!!みんな!!!どこ!!!お願いだからことりをひとりにしないで!!!もうひとりはイヤなの!!!ひとりはイヤなの!!!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!イヤだ!!!もう……ひとりは……イヤぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『うっふふ♪“ひとりぼっち”がおイヤならぁ…心を閉ざしてナニも考えなければいいのですわぁ♪』

 

イヤなら…ナニも…考えない…?

 

『そぉ♪ナニも考えず、ただただ眠るよぉにぃ堕ちればいいのですわぁ♪』

 

ナニも…考えないで…ただ…ただ眠るるように…堕ちる…?

 

『そぉ♪身も心も…全てを“黒”へと委ねて、ただただ…』

 

身も心も…全てを“黒”へと…この奥底から溢れ出る“黒”へと委ねて…

 

『そぉすればぁ……イヤなことわぁ無くなりますわぁ♪』

 

イヤなこと…ひとりぼっちじゃなくなる……ひとりぼっちでも平気になる……

 

『さぁ♪委ねなさぁいなぁ♪原初の恐怖たる“黒”の感情へと♪』

 

“黒”へと…委ねる………委ねて………堕ちる………堕ちれば……もう……ことりは………………

 

[[ゴルゥラァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!目ぇぇぇぇぇぇぇ!!!覚ませぇぇぇぇぇぇぇやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!こぉんのぉぉぉぉぉ!!!!!!プッツンクソ鳥娘ぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

甘く甘く、どこまでも甘く。

 

蕩けちゃうくらい甘い囁く声に導かれて、全てを“黒”へと委ねて堕ちようとしたその時。

 

「っ!」

 

突然聞こえたのは大きな声。

 

[[ゴルゥラァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!聞いてんのかァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!クソ鳥娘ぇぇぇぇ!!!!!!起きろゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!ボケェェェェェェェェェェ!!!!!!歯ぁぁ食いしばれぇぇぇぇ!!!!!クソな悪夢なんかに負けんなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

それは大好きな穂乃果ちゃんの声でも、大好きな海未ちゃんの声でも、大好きなソラ君の声でもありませんでした。

 

その声は…

 

[[目を開けろ!!!!!前を向け!!!!!!抗え!!!!!!気合い入れろ!!!!!!!根性みせろ!!!!!!!!!]]

 

その声は…

 

[[戻って来い!!!!!!!!南……ことりぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!]]

 

その声は……

 

「や………」

 

“無冠の女王”

 

「ざ………」

 

孤独に耐えながらひとりぼっちで戦い続けてきた強い人。

 

「わ……せん…ぱ……い?」

 

矢澤 にこ。

 

「やざわ…先輩?」

 

クソ忌々しい無乳の平民なにっこぱち先輩の声でした。

 

<<ミナミコトリ様へ展開中のMHプログラム、完全に抵抗(レジスト)されました。>>

 

[[あらぁ?ヤザワニコさぁんならぁ抵抗(レジスト)するとわぁ思ってぇましたぁがぁ、まさかぁミナミコトリさぁんまでぇ抵抗(レジスト)するだぁなぁんてぇ…うっふふ♪ちょぉーっと予想外でしたわぁ♪残念♪ですわぁねぇ♪]]

 

[[黙んなさい!!!クソキ○ガイ!!!アンタ!!!よくも!!!!!]]

 

[[あらぁ♪あらぁ♪こわい♪こわい♪]]

 

「矢澤…先輩?あの…何が…?」

 

[[コイツ!なんか知らないけど私たちにおかしなことしやがったのよ!それで嫌がらせのように悪夢を見せて!あー!クソ!!!人の1番イヤ夢をアップグレードさせて見せやがって!!!パパだけじゃなくママやこころ、ここあに虎太朗…おまけにそらのバカに穂乃果や海未たちまで…私の大切な人たちがみんな死んでる夢だなんて…あんなモノ…よくも私に見せやがったわね!!!!!思い出しただけではらわたが煮えくり返るってのよ!!!]]

 

悪夢…?

 

あっ…!

 

それじゃ…さっきまでの誰も居ない音ノ木坂の町は…全部…夢?

 

そっか…夢だったんだ…そっか……夢か…。

 

夢で…良かった……。

 

[[ゴルゥラァァァァァァ!!!!ボケ鳥娘ぇぇぇぇ!!!ぼさっとしてないで構えなさい!!!舐めた真似してくれやがったこのクソキ○ガイ女をぶっ殺すわよ!!!]]

 

「ちゅん!ぶっちゃけまだよくわかってないけどとりあえずりょ~かいですぅ!」

 

ぶっちゃけナニがどうなってるのかことりにはイマイチ理解できません。

 

理解はできないけど…さっきの“ひとりぼっち”の怖い夢?はあのキ○ガイさんが見せたモノ…なんだよね?

 

うん。

 

矢澤先輩の言う通り、キ○ガイさんはぶっ殺しておいたほうがいいっぽいですぅ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[うっふふ♪お二方程度でぇワタクシをぶっ殺すぅなんてぇ到底無理だぁとぉわぁおもいますぅがぁ♪“実験”にぃお付き合ぃいただきましたぁのぉでぇ、少々遊びにぃお付き合いしてぇ差し上げますぅわぁ♪さぁ♪ヤザワニコさぁん♪ミナミコトリさぁん♪あーそーびぃーましょ♪なーんてぇ♪うふふふふふふ♪あはははははははははははははは♪♪♪♪♪]]

 

[[黙んなさいって言ったわよね!!!ってか黙んないなら強制的に黙らせてやるわ!!!“ヤサカニノマガタマ”!!!全基射出!!!]]

 

<<了解しました。“ヤサカニノマガタマ”、全基射出…展開完了。>>

 

[[オフェンシブシフト!全基!攻撃開始!!!]]

 

ナニが何だかイマイチわからないまま始まったキ○ガイさんとの戦闘。

 

初手は矢澤先輩のオールレンジ攻撃でした。

 

矢澤先輩はまんまるビット…多目的オールレンジ兵装“ヤサカニノマガタマ”を射出すると、怒りに任せてキ○ガイさんへと攻撃を仕掛けます。

 

ことりはそんなまんまるビットに追従する形で、リトルバードのスラスターを噴かして空を駆け抜けます。

 

手持ちの武装はビームサーベルとシールドに内蔵してあるビームキャノン。

 

あとはマシンキャノンとバルカン。

 

大好きなバスターライフルはさっき放り投げちゃったから手元にありません。

 

だからことりはとりあえずはシールドに内蔵してあるビームキャノンをキ○ガイさんの操る機体…肩から歪(いびつ)な長い腕の生えた4本腕の真っ黒なハイ・モックさんへと放ちます。

 

矢澤先輩のまんまるビットから放たれるビームと、リトルバードのシールド内蔵ビームキャノンから放たれたビームは、キ○ガイさんの操る4本腕のハイ・モックさんへと向かって行って…

 

[[あはぁん♪そぉんなぁザコい攻撃なぁんてぇ、わざぁわざぁ避けることもぉありませぇんわぁ♪イリスちゃん♪]]

 

<<了解です、マスター。エネルギーフィールドを展開します>>

 

着弾する寸前に現れた光のヴェールに阻まれて霧散しちゃいました。

 

[[チッ!防御フィールドなんてハイ・モックベースのクセに生意気な!!!]]

 

矢澤先輩は舌打ちをしながらも、まんまるビットに続けざまにビームを撃ち出させ続けてますぅ。

 

ことりも負けじとシールド内蔵ビームキャノンを放ち続けますが、やっぱり光のヴェールに阻まれて攻撃は4本腕の真っ黒ハイ・モックさんへは届きません。

 

バスターライフルのフルチャージなら通りそうなんだけどなぁ…。

 

[[その程度の威力でわぁいくらやってぇもぉムダぁですわぁ♪]]

 

むぅ。

 

いちいち煽ってきやがって頭に来ますぅ。

 

キ○ガイさんに言われなくても、そんなことはわかってますぅ。

 

こうなったらバスターライフルを探して…とかことりが思っていると…

 

[[ならもっとガチの威力をお見舞いしてやるわ!!!南 ことり!キツい一撃をあのクソキ○ガイにぶちかましてヤるから、ちょっと時間を稼ぎなさい!]]

 

矢澤先輩がことりにそう言ってきました。

 

キツい一撃って…アレかな?

 

この前のバトルで花陽ちゃんのジム・カーバンクルを一撃で消し飛ばした砲撃。

 

うん。

 

アレならキ○ガイさんの4本腕の真っ黒ハイ・モックさんが展開している防御フィールドをぶち抜けるかもしれません。

 

そうと決まれば…

 

「ちゅん!ことりにおまかせ!ですぅ!」

 

ことりは矢澤先輩の砲撃の準備が整うまで時間稼ぎですぅ!

 

ことりはリトルバードの背中のウイングスラスターを大きく羽ばたかせると、ビームサーベルを展開させながら一気に加速してキ○ガイさんの4本腕真っ黒ハイ・モックさんへと突撃します!

 

そして加速したスピードそのままに、すれ違い様にキ○ガイさんの4本腕真っ黒ハイ・モックさんへと右手のビームサーベルを振り抜きます!

 

すれ違い様に振り抜いたビームサーベルは防御フィールドに阻まれてバチバチとスパークしちゃって、やっぱり攻撃を通すことはできませんでした。

 

でもことりは諦めません♪

 

加速したスピードを殺さないように機体をやや大きく旋回させて、もう一度大きくウイングスラスターを羽ばたかせます!

 

さっきの加速よりもさらに増したスピードで、ことりはもう一度ビームサーベルを構えて突撃します!

 

[[何度ぉやってぇもぉムダですわぁ♪ランクC程度のぉ攻撃力しか出せなぃそのぉビームサーベルでわぁ、ワタクシのモック・エクスペリメントのぉエネルギーフィールドわぁ抜けませぇんわぁ♪]]

 

「そんなこと!わかってますぅ!!!わかってるけど!!!」

 

矢澤先輩の砲撃が少しでも通りやすくなるように、ちょっとだけでも削るんです!

 

情けないけどバスターライフルのないことりとリトルバードじゃキ○ガイさんの4本腕真っ黒ハイ・モックさんの防御フィールドを突破することはできません。

 

それでもできることはあるんです!

 

何度だって削ってやります!!!

 

何度でも!

 

何度でも!!

 

何度でも!!!

 

ことりは繰り返しすれ違い様に防御フィールドへとビームサーベルで攻撃を加えます。

 

ムダかもしれないけど、それでも何度でも何度でも。

 

諦めずに羽ばたき続けます。

 

そうしてるうちに…

 

「(あれ?あそこ…防御フィールドの色が少し薄くなってる?)」

 

ことりは防御フィールドの一部分が少しだけ色が薄くなっていることに気づきました。

 

それは何度も繰り返しビームサーベルで攻撃を加えていた場所。

 

通らないはずの攻撃。

 

でもその攻撃は確実に防御フィールドを削っていたみたいです。

 

[[チャージ完了!待たせたわね!南 ことり!!!一発きっついのぶっぱなすから下がんなさい!!!]]

 

そうこうしているうちに、矢澤先輩の砲撃の準備が整ったみたいです。

 

矢澤先輩は砲撃の準備が完了したと、ことりに通信を送ってくれました。

 

[[今度わぁヤザワニコさぁんですぅかぁ?Sランク以上のぉ攻撃でぇなければぁこちらのぉエネルギーフィールドわぁ抜けませぇんわぁよぉ?いわゆるぅ…“ムダ”っと言うヤツぅですわぁ♪]]

 

高エネルギー反応を発しながら、右脇に抱えるように構えた長い砲身。

 

キ○ガイさんはそんな矢澤先輩のガンダムアストレイ・ダークフレーム禍にこへ、4本腕の真っ黒ハイ・モックさんの頭部を向けて、“ムダ”と言い放ちました。

 

キ○ガイさんの言う通り、あの防御フィールドが万全ならムダかもしれません。

 

でも…

 

「すずめちゃん!矢澤先輩に防御フィールドのデータを送ってください!」

 

<了解しました。データを転送を開始します。>

 

ことりの突撃で防御フィールドがちょっとだけ薄くなってるかもしれません!

 

[[ならSランク以上の一撃をお見舞いしてやるってのよ!!!]]

 

「矢澤先輩!“あそこ”を狙ってください!!!」

 

[[“あそこ”?!]]

 

<<ミナミコトリ様よりデータが転送されて来ました。メインモニターにリンクします。>>

 

[[っ!はは!南 ことり!アンタ!時間稼ぎ以上にいい仕事したじゃない!いいわ!あとは私がきっちり仕留めてやるわ!!!“ヤサカニノマガタマ”!全基!ブーステッドシフト!!!]]

 

<<増幅フィールド形成。>>

 

[[“クサナギノツルギ”!全力!全開で!クソキ○ガイを…ぶ!ち!ぬ!っけぇぇぇぇ!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

魔女さん驚異の謎技術で夢の世界をさ迷ったことりさんでしたが、にこちゃんのお陰で無事に復帰できました。
次回はことりさんと同じように魔女さん驚異の謎技術で夢の世界をさ迷ったにこちゃんのお話になります。
ことりさんが恐れたのは“ひとりぼっち”
にこちゃんが恐れるのは…?

いよいよ第7話も大詰めとなって参りました。
今回のお話ではいつも散々暴れている魔女さんもちょっと酷い目(笑)に合う予定でございます。
魔女さん…せっかく本気を出したのに…。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は金曜日のお昼頃を予定しております。
お時間よろしければご覧下さいませ。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。

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