ガンプライブ! ~School Gunpla Project~   作:Qooオレンジ

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皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

毎年この時期は暑さで死にそうになっているQooオレンジでございます。
少しくらい冷夏の方が気温的にはみんなきっと嬉しいハズ…。

今回も絵里さんsideのお話となります。
停まっていた絵里さんの物語がいよいよ少しずつ動き出します。








それでは 第8話A「夢の欠片」そのよん② 始まります。





























第8話A「夢の欠片」そのよん②

人気のない暗がりの公園。

 

そこで亜里沙を襲っていた変質者の正体…それは何と…

 

「園田さん?!」

 

色々とヤバい子が揃っているあの子たち…チーム“μ's”の中では1番まともだと思っていた園田さんだったの。

 

亜里沙を襲っていた変質者が園田さんだったことに驚いた私の発した声で園田さんも…

 

「生徒会長?!」

 

こちらの正体に気付いたみたい。

 

あの物騒な花びらを放つ舞いを舞うのを止めてこちらを呆然とした顔で見ていたわ。

 

ぶっちゃけ今の園田さん…かなりスキだらけよね。

 

今なら簡単に縛りあげれそうな気がするのは私の気のせいかしら?

 

とりあえず亜里沙を襲っていたんだから園田さんでも問答無用でヤっちゃった方がいいわよね?

 

でもこの展開で問答無用で奇襲とかしちゃったらえりーちかが悪役よね?

 

とか思っていると…

 

「おねーちゃん!」

 

「は?お、おねーちゃん?!えっ?!は?!えっ?!ぇぇぇぇぇぇぇぇ?!」

 

ペタン♪っと尻もちをついていた亜里沙も私の存在に気付いてこちらへ嬉しそうに手を振ってくれたわ。

 

と、同時に、スキだらけの園田さんは私と亜里沙が姉妹ってことに酷く驚いていたの。

 

そんなに驚くことかしら?

 

とか呑気に考えていたら…

 

「このプッツン辻斬り少女(仮)は生徒会長の妹さんなんですか?!」

 

園田さんが亜里沙を指差してそんなことを言ってきたの。

 

“プッツン辻斬り少女(仮)”って。

 

うん。

 

今の一言でえりーちかちょーっと怒っちゃったかも。

 

「ねぇそこの園田変質者海未さん。」

 

「はい?園田…変質者…海未…さん?えっ?ちょっ!何で私が変質者なんですか?!私はことりみたいにヒトを襲って生皮を剥いで血抜きして美味しくお料理しようとしたり隙あらば青空や穂乃果を性的に襲おうとか思っていたり最近はにこ先輩を真姫から仕入れた怪しいクスリで薬漬け中毒性にして排除しようとか考えていたりエロい目で見られてイラッとしたから取り敢えず社会的に抹殺しようとしたり満員電車で痴漢しようとした痴漢の人のアレを鋏で切り落とそうとしたり他にもまだまた頭の可笑しい行為をしようとした事なんて一度もありませんよ!私はちょっと自慰が好きなだけの普通の女子高生です!決して変質者なんてそんかヤバい人種ではありません!!!」

 

「заткнись(ザトゥクニスィ)!!!」

 

「ざ、ざとぅ?!何ですかそれ?!」

 

「ロシア語だよ?あのね?“заткнись(ザトゥクニスィ)”って日本語だと“黙れ”って意味♪わかったかな♪綺麗な剣のおねーさん♪」

 

「あぁ、これはご丁寧に解説ありがとうござ…い…ま……へ?だ、黙れ?!えっ?!」

 

「うん。黙れ。なんかおねーちゃん怒っちゃってるね♪激おこぷんぷんまる?」

 

「激おことかネタが少し古いですね!って!だからなんで怒ってるんですか?!私ナニかしましたか?!」

 

「ナニかしましたか?!じゃないわよ!貴女が人の可愛い可愛い妹を襲っておいてその襲っていた人の妹を指差してプッツン辻斬り少女(仮)とか言ったからえりーちかは激おこぷんぷんまるなのよ!!!あんまり舐めたこと言ってると縛り上げてお嫁に行けないカラダに調教してあげるわよ!!!」

 

この展開でスキだらけのところを奇襲とかしたらえりーちか完全に悪役よね?とか思ってたけど、そんなのどーでもいいわ。

 

えりーちかの可愛い妹にプッツンとか辻斬り少女(仮)とか酷いこと言っちゃう悪い子には…

 

「さぁ!被虐の扉を強制的に開かせてあげるわ!!!!!絢瀬流緊縛術!豪腕!自縛掌!!!!!!!」

 

「襲ってません!!!ってか先に襲って来たのは貴女の妹さんの方です!!!って聞いてないし?!」

 

「問答無用よ!!!!!はぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

 

「お願いだからちょっとは人の話を聞けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

技と技。

 

力と力。

 

そして縄と剣…正確には荒縄と特殊警棒。

 

7つあつめると願いを叶える不思議な球を探す摩訶不思議大冒険がいつの間にか星を跨いで超バトルを繰り広げるようになっていた龍の玉の某超野菜人のように怒りの力でスーパーえりーちかに変身したらいーなぁ…な、私と、可愛い女の子を襲いまくって己の歪んだ欲望の餌食にしまくっている変質者な園田さんとの戦いはほぼ互角の展開に…なる前に、亜里沙の“あのね、おねーちゃん♪先にこのおねーさんのこと襲ったの亜里沙のほーだよ♪”って一言で私の誤解が解けたことで全部まるっと丸く収まっちゃったの。

 

えりーちか♪うっかり♪

 

そうよね。

 

あの子たちの…チーム“μ's”の中で1番まともな園田さんがそんなことするハズないわよね。

 

園田さんの幼馴染みがあまりにもかわいいかしこくないほのーか♪とかわいいきょーぼーことーり♪だからてっきり園田さんもかわいいやべーいそのーだ♪なのかな?とか思って、勝手に亜里沙を性的に襲って欲望の限りを尽くした野外SMプレイを展開しようとしてたのかな?って勘違いしていたえりーちかは恥ずかしいわ。

 

あとでお詫びにえりーちか特製高級SM三点セットを贈らなきゃダメよね。

 

蝋燭は何色がいいかしら?

 

えりーちか的にはやっぱり真っ赤な低温蝋燭がいいと思うんだけど…ねぇ?みんなは何色がいいと思う?

 

情熱的な赤?

 

クールに青?

 

エキゾチック(意味不明)に紫?

 

低温蝋燭1本選ぶだけでもドキドキものよね♪

 

それが人様にプレゼントする贈り物ならなおさら♪

 

ほんとえりーちか迷っちゃう♪

 

そんな園田さんへと贈るお詫びの低温蝋燭の色が何色がいいか?なアンケートの宛先は↓のえりーちか宛までお願いね♪

 

※申し訳ありませんが一切その様な募集はしておりません。

 

「……………………………………………………………。」

 

「……………………………………………………………。」

 

と、大好きな低温蝋燭の色について色々と考えて現実逃避してみたけど、事態は一向に好転しなかったわ。

 

今がどんな状況か…まずはそれを説明しないといけないわね。

 

ぶっちゃけるとあのやり取りの後、えりーちかと園田さんは隣り合ってベンチに座っているのよ。

 

なんとなく…なんとなーくそんな流れになっちゃったんだけど…。

 

隣に座っている園田さんはさっきから手にした特殊警棒を握ったまま一言もしゃべってくれないの。

 

沈黙がとにかく辛いわ。

 

ここは年長者として私から話題を振らないといけないんでしょうけど、亜里沙を性的に襲っていると勘違いしてかなり全力で襲撃した相手に一体何を話せばいいのかかしこいかわいいえりーちかでも流石にわからないのよ…。

 

それにきっと園田さんはちょっと前に私がソラに対してやらかした土下座したらうんぬんのことで私のことを嫌ってると思うし。

 

あ♪ちなみに亜里沙は“亜里沙!ナニが飲み物買ってくるね!”って言うと、私のカバンからお財布を取って自販機を探しに走っていっちゃったわ♪

 

全力で身体を動かしてきっと喉が乾いている園田さんと私のために飲み物を買いに行ってくれるだなんてなんて気のきいた子なのかしら♪

 

決して私と園田さんとの間に流れる微妙な空気を敏感に察知して飲み物を買いに行くって口実で逃げ出した訳じゃないのよ?

 

私のかわいいかわいい&優しさMAXな亜里沙がそんなことをするハズないわ!

 

だって亜里沙は中身も見た目も完璧な天使なんだもん!

 

天使なのよ!天使!

 

どうしておねーちゃんのお財布を持っていったの?!とか、なんで園田さんと私をふたりっきりにしたの?!とか、そんな細かいことが気にならないくらいに天使なのよね!!!

 

だから…だからお願い………早く帰って来てぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!ありしゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

 

おねーちゃんを置いていかないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!

 

さっきの低温蝋燭何色がいい案件に続いての状況報告で現実逃避してみたけど現実は無情で非情で相変わらず隣の園田さんとの沈黙が気まずいのよ!!!

 

ほんとどーしよー!

 

えりーちか困っちゃう♪

 

うん…ここはとりあえず会話の切り出しとしては定石な今日のお天気の話から…と、思っていたら…

 

「あの…」

 

なんとびっくり!園田さんの方から私には話しかけてきてくれたの!

 

気になるその内容は…

 

「穂乃果のテスト勉強…死ぬほど大変ではありませんでしたか?」

 

高坂さんとのテスト勉強についてだったわ。

 

あー……うん。

 

「そうね…物凄く控えめに言って弾切れのボールにおサルさんと一緒に乗って嫁補正十割増しのストライクフリーダム(中身はヤル気満々のSEED覚醒状態の某すぅぅぅぱぁぁぁぁ!!!なコーディネーター)だけで構成された大隊規模の軍団と戦う程度には大変だったわ…。」

 

瞬殺間違い無しの難易度よね。

 

きっと先生…3代目メイジンだって↑の条件でバトルしたらヤられちゃうわ。

 

いわゆる無理ゲーってヤツよね。

 

「例えが微妙に意味不明ですがやはり一筋縄では行かなかった様ですね。ザマァです。」

 

「今の例えじゃわかりにくかったかしら?ガンダムファンなら絶望的な状況過ぎて発狂しそうになるわよ?あと今さらりとザマァとか聞こえた気がするんだけど気のせいかしら?」

 

「何の事ですか?それはきっとパワハラ染みた言動で他人を土下座させて高笑いをあげるのが趣味なお偉い生徒会長様の被害妄想ですよ。」

 

うん。

 

絶対に気のせいじゃないわね。

 

はぁ…やっぱり園田さんには相当嫌われちゃってるわね。

 

当然と言えば当然なんだけど…。

 

あと実は土下座させて高笑いするよりもどちらかと言えば土下座して罵って貰う方がえりーちか的には好きよ。とか言ったら本編では必死に隠しているえりーちかの性癖がバレちゃうから絶対に言わないけど。

 

でも微妙にえりーちかディスられてるけど園田さんとコミュニケーションを取れて良かったわ。

 

あのまま気まずい雰囲気でいるよりも実は罵られるのとか大好物なえりーちか的にはずっといいわ。

 

とか思っていると…

 

「それで?穂乃果のテスト勉強はどの程度進んだのですか?当然ですが九九の八の段位は覚えさせられましたよね?」

 

園田さんからあり得ない言葉が飛び出したわ。

 

それは高坂さんに八の段の九九も覚えさせられましたよね?の一言…。

 

えっ?!は、八の段?!

 

「うぐっ?!そ、それは………な、七の段までしか覚えさせられなかったわ…。時間がなくて八の段は……。」

 

ぶっちゃけ時間があっても八の段までなんてムリよ!

 

でも園田さんは…

 

「七の段まで?あれだけ偉そうな態度で青空に土下座を強要して楽しそうに高笑いをあげていた生徒会長サマの癖にその程度ですか?私なら三時間もあれば余裕であのアホに九九を全てマスターさせる事が可能ですよ?意気揚々と穂乃果のテスト勉強を引き受けたから一体どれ程のモノかと思えば…とんだお笑い草ですね?」

 

って言ってきたの。

 

自分なら高坂さんに3時間で九九をマスターさせる事ができるって。

 

そう言って来たのよ。

 

そんな信じられないことを言われてえりーちかも思わず叫んじゃったわ。

 

「がんばったのよ!ホントにがんばったのよ!でも高坂さんの脳みそが私の予想の斜め上をぶっちぎりで爆走していくレベルの性能でがんばってもダメだったのよ!ってかアレにたった3時間で九九をマスターさせる方法があれば教えて欲しいわよ!!!」

 

って。

 

そうしたら…

 

「穂乃果に三時間で九九をマスターさせる方法ですか?簡単ですよ。首筋に刀を推し当てて正面から笑顔でお願いすればいいんです。九九を覚えましょうね?って。後は駄目だったら痛いですよ?って付け加えれば完璧ですね。」

 

「なーんだ♪そんな簡単な方法が…って!怖いわよ?!ナニよ!その方法?!」

 

園田さんはとんでもなく恐ろしい方法を言ってきたの。

 

頭がアレな高坂さんと別の意味で頭がアレな南さん。

 

園田さんはそんな2人に比べれば遥かにマシだと思っていたけど、やっぱり園田さんも頭が色々とアレな2人の幼馴染みと同じで頭がアレだったのね…。

 

「死ぬ気になれば人間でも猿でも大抵は何とかなるモノです。火事場の馬鹿力と言う奴ですね。なので実際に失敗したら死んでしまう状況を作り出して死ぬ気で頑張って貰うんですよ。」

 

「流石にそれは高坂さんが可哀想だからやめてあげて!!!」

 

高坂さんはテスト勉強の度に今まで一体どんなひどい目にあってきたの?!

 

全裸にされて縛られて鞭で激しく撃たれながら英語の勉強したり、漢字の書き取りを間違ったら乳首に針を刺されたり……もしかしたらそんな人が人にしたら絶対にダメな拷問みたいな勉強方法を強制されてたりしたのかしら?!

 

えりーちか的にはちょっと羨ましいかも?とか思っちゃったのはナイショよ♪

 

この時の私はナイショよ♪とか言う余裕があったのよ。

 

でもそんな余裕はこのあとの園田さんの問いで一気に吹っ飛んじゃったわ。。

 

今まで高坂さんとのテスト勉強についてのやり取りをしていた園田さんが唐突にぶっ込んで来た質問。

 

それは…

 

「綺麗事だけでは穂乃果の幼馴染みは勤まりません。」

 

「勤まるわよ!!!」

 

「それで?どうして生徒会長は青空に対して何時もキツく当たるのですか?」

 

「それは私がソラに負い目が……はぅ?!」

 

それは…どうして私がソラに対していつもキツく当たるのか?って質問だったの。

 

私はその問いかけにノリと勢いでついつい言っちゃったわ…負い目が…って。

 

「負い目…ですか?」

 

こうして7年前のあの日からずっと停滞していた私の物語は少しずつ動き出して行ったわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

最後の最後に絵里さんが思わずポロリと漏らした負い目とは…。


次回は海未さんsideのお話となります。
海未さんが絵里さんの過去に迫ります…の、前に何時ものグダグダ回となる予定です。


次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。

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