ガンプライブ! ~School Gunpla Project~   作:Qooオレンジ

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皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

最近ようやくグラブルで「あれ?うちの水パって意外と強くね?」と思える様になって来たQooオレンジでございます。
高難易度マルチでの廃人相手の貢献度レースで二位に入れれば良い方だと思いたいです……。



今回も海未さんsideのお話となります。
今回こそは真面目なバトル回となっている筈でございます。








それでは 第8話B「過去と今と、そして未来と」そのご③
始まります。































第8話B「過去と今と、そして未来と」そのご③

気が付いたらほぼ丸々一話を使用してビーム撹乱幕について語ってしまった前回までのガンプライブ。

 

紆余曲折の果てに遂に私達“うみまきぱな”トリオの反撃の火蓋が切って落とされました。

 

「行きますよ!!!花陽!お願いします!!!」

 

反撃の初手は花陽曰く極々(ズゴック?)普通のビーム撹乱幕のたっぷりと詰まったミサイルです!

 

愛機のジム・カーバンクルのバックパックからサブアームを使ってシールドを前面に構え、私と真姫の機体を庇ってくれている花陽は…

 

[[了解です!!うっしゃー!おらー!プッツンガトリング姫カットちゃん!これでも喰らいやがれ!です!さーちゃん!]]

 

私の合図を聞くや否や、気合い十分の声と共に自らの電子精霊の内の一体へと指示を飛ばします。

 

<<うっしゃーおらー。みさいるはっしゃじゅんびー。>>

 

指示を受けた攻撃担当の電子精霊“さーちゃん”は、直ぐ様バックパックの左側部分に取り付けられている六連装ミサイルポッドを起動させ、その直後に…

 

[[過激にふぁいやー!!!!!]]

 

花陽の意味不明な掛け声と共に合計五発のミサイルが発射されて行きました。

 

ん?

 

五発…?

 

六連装のミサイルポッドなのに発射されたのは五発だけなのですか?

 

一発は不発弾だったとか?

 

と、私が放たれなかった残り一発のミサイルについて思案していると…

 

[[ミサイルなんてこの子の前では無意味ですわ♪だってこの子の…インパチェンスのガトリングがミサイルだろうが何だろうがわたくしを害するモノは全て等しく徹底的に一切合切根こそぎまるっと何でもかんでも問答無用に撃ち落としてしまいますから♪♪♪]]

 

花陽のジム・カーバンクルから放たれた五発のミサイルへ、テンション高めの悠莉の操るザク・インパチェンスが装備している合計四門の凶悪な大型ガトリングガンのビーム弾が襲い掛かって行っていました。

 

これを見た私達はほぼ同時にそれぞれの顔にニヤリと悪い笑みを浮かべていたのは言うまでもありませんね。

 

そして悠莉のザク・インパチェンスの大型ガトリングガンから放たれた無数とビーム弾は、見事にビーム撹乱幕がたっぷりと詰まっているミサイルを撃ち抜き…

 

[[っ?!これは…]]

 

宇宙空間へと盛大に中身を…ビーム撹乱幕をばら蒔いたのです。

 

ビーム撹乱幕が展開された事によって、猛威を奮いまくっていた悠莉のザク・インパチェンスが誇る合計四門の大型ガトリングガンから放たれているビーム弾の威力を大幅に減衰させる事に成功しました。

 

その光景を見て…

 

[[ビームの威力が減衰してる?まさか!先程わたくしが撃ち落としたミサイルの中身はビーム撹乱幕でしたの?!]]

 

悠莉は自らが先程撃ち落としたミサイルの中身がビーム撹乱幕だった事に気付いた様です。

 

ですが今さら気付いてももう手遅れですよ?

 

だって既に私達が戦っているこの宙域一帯には花陽謹製のビーム撹乱幕が展開されてしまったのですから!

 

[[はひ!どーですか!お客さん!花陽印のごくごくずごっく普通のビーム撹乱幕の威力は!アレ?ビーム撹乱幕の場合って威力じゃなくて効力?]]

 

見事に窮地を脱するきっかけを作る事に成功した花陽はこれでもかと言わんばかりのドヤ顔です。

 

そんなドヤ顔を通信モニター越しに見ながら…

 

[[威力でも効力でもどっちでもいいわよ!海未先輩!!!]]

 

「えぇ!一気に駆け抜けますよ!!!」

 

私と真姫はそれぞれの愛機を駈り、一気呵成に宇宙を駆け抜けます。

 

まず私が真っ先に目指すは……

 

「亜里沙!お覚悟を!!!!!」

 

亜里沙の操るアデル改・キリヒメです!

 

えっ?私の相手は亜里沙ではなく雪穂ではなかったのか?ですか?

 

仰る通り、私が相手にするのは亜里沙ではなく雪穂ですよ?

 

ですがこのまま馬鹿正直に雪穂へと向かっても、どうせ途中で亜里沙が襲い掛かって来るのは目に見えています。

 

なので…

 

[[あはっ♪ウミさん来た!亜里沙のとこに来た!亜里沙!やっとウミさんと戦える!]]

 

「残念ですが!!!」

 

雪穂へと向かう前に、まずはお邪魔をしてきやがる事が確定な亜里沙を…

 

「貴女の相手は!!!」

 

真姫へと…

 

「私ではなく!!!」

 

弾き飛ばします!

 

「真姫です!!!!!」

 

私は最大加速で亜里沙のアデル改・キリヒメへと突撃し、そのスピードに乗ったままシールドを構えて体当たりを敢行します。

 

そして予め戦闘宙域を大きく迂回する様に移動していた真姫の百式の方へと、亜里沙のアデル改・キリヒメを弾き飛ばしてやりました。

 

[[うぇ?!あれぇぇぇぇぇぇ?!]]

 

[[ちょっ?!亜里沙?!]]

 

亜里沙はまさか私が体当たりをして来るとは思ってもいなかったのでしょうね。

 

虚を突かれてまともに体当たりを受けておもいっきり予定通りに真姫の方へと吹き飛んで行きました。

 

ふぅ…これであのプッツン辻斬り娘とやりあわなくてすみますね。

 

真姫♪そのプッツン辻斬り娘は頼みましたよ♪

 

私は…

 

「行きますよ!雪穂!!!」

 

あきらかに砲戦用の大型銃器(しかも恐らくはビーム兵器♪)しか装備していない雪穂のガンダムホワイトラビットをゆっくりじっくりと斬り刻むとしましょうか♪

 

私は体当たりの影響で若干不安定になっていた機体にあちこちのスラスターを噴かす事で制動をかけて雪穂のガンダムホワイトラビットに向き直ると、再びバックパックのスラスターを盛大に噴射させて加速を始めます。

 

そして…

 

「はぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

刀の間合いに入るや否や、雪穂のガンダムホワイトラビットに向けてその鋭い刃を振り下ろします!

 

 

私の放つ一閃に対し、雪穂は手にした大型銃器を横に構えて受け止めるつもりの様です。

 

ならばその構えた大型銃器諸ともに一刀両断するまでですよ!

 

そんな思いを乗せて雪穂のガンダムホワイトラビットを両断するべく振り下ろされた一閃は…

 

「なっ?!」

 

驚くべき事に横に構えた大型銃器によって受け止められてしまったのです。

 

[[ねぇ海未さん?そんな素組に少しだけ手を加えただけの機体で、しかも普通のサムライブレードなんかでこの子の“ウサギの一本角(ラピットホーン)”を叩き切れると思ったんですか?]]

 

私が必殺を期して振り下ろした刀は、雪穂のガンダムホワイトラビットが構えた大型銃器“ウサギの一本角(ラビットホーン)”にほんの僅かな傷を付けただけでした。

 

[[ねぇ海未さん?もしかして亜里沙や悠莉よりも私の方が殺(ヤ)りやすいって思ったんですか?]]

 

決して雪穂を侮った訳ではありません。

 

[[もしそうなら…あんまり私のこと、舐めないでくれません?これでも…]]

 

そう…決して侮った訳ではありませんが……心の何処かで、所詮は砲戦型の機体と思っていたのも事実です。

 

近接戦闘にさえ持ち込めばあっさりと一刀両断にしてしまえると思ってもいました。

 

ですが…

 

[[ガンプラバトルを初めて間もない海未さんなんかよりもよっぽどベテランファイターなんですよ!!!]]

 

その認識は誤りだった様です。

 

彼女は…雪穂は…どうやら今まで戦って来たガンプラファイターの中でも…

 

[[私を侮ったこと!後悔させてあげますよ!!!!!!]]

 

トップクラスの強敵の様です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃…

 

[[紅い髪のおねーさん♪なんか思ってたより長持ちするね♪]]

 

私からプッツン辻斬り娘の亜里沙を押し付け…げふん、げふん。

 

正しくは押し付けたではなく、任された…ですね。

 

そのプッツン辻斬り娘の亜里沙を任された真姫はと言いますと…

 

[[それはどーも!っ!せい!!!]]

 

様々な技を模倣してもうナニがなんだかよくわからない太刀筋になってしまっている亜里沙を相手に、懸命に私の貸した刀を振るい立ち向かっていました。

 

そんな真姫の太刀筋は亜里沙が言うように思っていた以上に立派なモノでした。

 

[[あは♪あっぶなーい♪]]

 

私が雪穂を撃墜する間、厄介な亜里沙の相手をしてくれば…とか思っていましたが、真姫は私の予想を遥かに越える善戦をしており、時に亜里沙の隙を突いては今の一撃の様にあと少し…と、惜しい攻撃を何度も繰り出していました。

 

こう言っては失礼ですが、真姫はかなり筋が良いですね。

 

剣術に向いているのではないでしょうか?

 

[[チッ!おとなしくさっさとヤられるちゃいなさいよね!!!]]

 

とか言っている間にも、真姫と亜里沙の応酬は続いていました。

 

隙を突いて放った真姫の横凪ぎの一撃を亜里沙は機体のスラスターを逆噴射させてギリギリの所で回避し、すぐにまたスラスターを再噴射させ先程の一撃を回避する為に後退していた機体に制動を掛けて…

 

[[えっ?普通にやだよ?だって亜里沙♪もっともっともーーーーーーっと♪おねーさんやウミさんと一緒に殺し合いするんだもん♪ヤられたりなんかしないもん♪あはは♪あはははははははははは♪♪♪]]

 

横凪ぎの一撃を放ち終えて隙の出来た真姫の百式へと刀を突きつけて突撃して行きますす。

 

“soar(ソア)”での超加速での突撃とまではいきませが、それでも十分に速度の乗った突きを真姫は…

 

[[ほんと、プッツン!その頭の中身がどうなってんのか一回切開して見てみたいわ!っね!!!]]

 

百式の左半身のスラスターを噴射させて機体を右回りに回転させる事で回避します。

 

そしてそのまま左半身のスラスターを噴射させ続け、ぐるりと機体を一回転させて、回転の勢いに乗ったまま再度横凪ぎの一撃を亜里沙のアデル改・キリヒメに向けて放ちました。

 

某るろうにな人斬りが活躍する漫画で言えば龍巻閃の様な攻撃ですね。

 

回転を利用して回避と攻撃を同時に行う…そんな事をあのプッツン辻斬り娘相手にいきなり行うだなんて、真姫は本当に剣術素人なのでしょうか?

 

そんな事を思いながらも真姫と亜里沙の剣戟は続きます。

 

亜里沙は真姫の放った回転を利用した回避と攻撃が一体になった一撃を…

 

[[あはっ!よーい…どん♪っととと♪]]

 

何と“soar”を発動させて回避して見せたのです。

 

“soar”の超加速で窮地を脱した亜里沙は…

 

[[だーめ♪だよ♪切るのは亜里沙♪切られるのはおねーさん♪なんだから♪えいっ♪]]

 

スラスターを噴射して機体を反転させると刀を上段に構えて真姫の百式へと迫り、回転斬りを放ち終えた百式へと斬り掛かって行きました。

 

[[切られる?冗談言わないでよね!アンタなんかに切られてたまるもんですか!!!]]

 

この亜里沙の放った上段斬りに対し、真姫の百式も同じ様に上段に刀を構えて亜里沙のアデル改・キリヒメへと斬り掛かります。

 

[[それにね!医者は切るのが仕事なのよ!切られるのはアンタたち患者さんの仕事なの!!!だからアンタのそのプッツンな頭をぶった切ってまとな脳みそぶちこんであげるわ!!!!!]]

 

刃と刃が激しくぶつかり合い、鍔迫り合いを始めた真姫と亜里沙。

 

そんな鍔迫り合いを続けながら、真姫は将来お医者様を志す者としてその台詞はどうなのでしょうか?と思ってしまいそうな若干ヤバめな台詞と共に、亜里沙のアデル改・キリヒメを押し切ろうと背中のスラスターを全開で噴射させ始めました。

 

[[わわっ?!なんか押されちゃってる?!ちょっとキリヒメ!がんばってよー!]]

 

まるで真姫のテンションが乗り移った様な勢いで亜里沙のアデル改・キリヒメを押し始める百式。

 

ぶっちゃけ素組の百式なのに凄いですね。

 

とか思っていたのですが…実は後でわかったのですが、亜里沙のガンプラ“アデル改・キリヒメ”はほぼ素組のガンプラだったそうです。

 

性能的には真姫の素組の百式よりも少し上くらいだったらしいですね。

 

そしてこの時、亜里沙のアデル改・キリヒメは先程の無理な“soar”の使用で脚部のスラスターに異常が生じてしまっていた様です。

 

その結果…

 

[[なんで?!やっぱりパワーが上がんない?!ちょっと!ちょっと!ちょっとー!!!]]

 

推力で劣ってしまった亜里沙のアデル改・キリヒメは…

 

[[いっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!]]

 

鍔迫り合いを演じていた真姫の百式に…

 

[[きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

力負けしてそのまま文字通りに押し切られてしまいました。

 

[[ふん!そうそう何回も同じ相手に負けていられるかってのよ!!!]]

 

こうして二人の剣戟勝負は真姫の勝利にてその幕を閉じる事になったのです。

 

この勝負が後に“紅の剣姫”の二つ名で呼ばれる事になる真姫の剣士としての初陣でもありしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして真姫と亜里沙の二人が剣戟に勤しんでいる最中、もう一方では…

 

[[うふふふふふふふふふっ…あははははははははははははははっ♪♪♪たかがビームの威力が減衰した程度で!このわたくしとお義兄様の愛の結晶なインパチェンスがどうこう出来るなんて思わない事ですわ!!!!!さぁ!まだまだ派手に乱れ撃ちますわよぉ!!!!!!!]]

 

[[ぴぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!! あのプッツン弾幕っ娘がまた撃って来やがりましたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!]]

 

悠莉のザク・インパチェンスと花陽のジム・カーバンクルも激しいバトルを演じていました。

 

[[ダレカタステェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

真姫ちゃんにフラグが…。

次回も引き続き海未さんsideのお話となります。
次回は花陽ちゃんがひゃっはーする予定でございます。



次回更新はいつも通り月曜日のお昼頃を予定しております。
頭に来て始めた短編シリーズの更新は妄想力の低下&クソ上司のお陰でブラック労働万歳の為、しばらくはお休みさせていただきます。
何卒ご了承下さいませ。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。

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