ガンプライブ! ~School Gunpla Project~   作:Qooオレンジ

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皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。


今回は真姫ちゃん生誕祭特別編の第2回目になります。
今回は毎度お馴染みのあの人が…。
このお話から少しずつどうしてこうなった…。が加速して行きます…。


それでは 2017 西木野真姫生誕祭特別編「真姫ちゃんのドキドキ初デート大作戦②」 はじまります。

























2017 西木野真姫生誕祭特別編「真姫ちゃんのドキドキ初デート大作戦②」

「パスタ!美味しかったわね!あのトマトとチーズのサラダもいい味してたわ!スッゴい気に入っちゃった!ねぇ!また食べに来ましょ!私、次はトマトクリームのパスタが食べてみたいわ!」

 

「真姫が気に入ってくれて良かったよ。まぁ俺としては旨いことは旨いんだけど、全体的に量が少な目でちょっと物足りねぇーんだけどな。」

 

「えー?そんなに少なくないと思ったけど?私はあれくらいでちょうどよかったわよ?」

 

「ま、そこら辺は野郎と女の喰う量の違いなんだけどな。」

 

「野郎と女の喰う量の違いって…花陽は女の子だけどソラ以上にとんでもない量を食べるわよ?知ってる?あの子、お弁当の他に10時と3時におやつとか言って自分の顔くらいあるおにぎり食べてるわよ…。」

 

「いいか、真姫…アレは女でも別枠で考えなきゃダメな生物なんだよ…。」

 

「……そうね。確かにアレはナニか別の生物よね…。」

 

「さて、我らが米姫のことは置いといて、次はドコに行く?真姫が寄りたい店とかないのか?」

 

「私の寄りたいお店?うーん…そうね…。この辺りだと…ちょっと先にあるジュエリーショップを覗いてみたいかも?ナニか新作が入ってるかもしれないし。」

 

「おうよ。んじゃ行きますか。」

 

「うん!」

 

初めてで不安もいっぱいだったけど…ソラとの二人きりのデート…うん!スッゴい楽しいかも!

 

 

 

 

 

 

 

 

って思えたのはここまでだったわ……。

 

私としたことが、ソラとのデートが思っていた以上に楽しくて完全に油断していたわ…。

 

そう…不覚にも私は気付けなかったの…。

 

私達に忍び寄る不吉な足音に…。

 

毎度お馴染みの狂気の変質者の影に……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「~♪~♪~♪」

 

「随分と嬉しそうだな。」

 

「当たり前でしょ♪好きな人からのプレゼントなんだもん♪」

 

「好き人、か。まぁ喜んで貰えたら俺も嬉しいよ。にしてもそのチョーカー、マジで真姫に似合ってるよな。きっとお前の手に渡るために作られたんだろーな。」

 

「ホント!私に似合ってる?うふふ♪嬉しい♪ありがとう♪」

 

お昼ごはんを食べ終えた私達は、私がよく行くお気に入りのジュエリーショップに足を伸ばしてみたわ。

 

ショップに入ってなにか可愛いのがないかな?って店内を何気なく見回していたら、私の視界に赤い宝石で星をあしらったチョーカーを見付けちゃったの。

 

この赤い宝石、最初はルビーかな?っておもったんだけど、店員さんに話を聞いてみたらルビーじゃなくてよく似た別の宝石…ルベライトだったわ。

 

可愛いし珍しいなって思っていたら、後ろから見ていたソラが店員さんを呼んで、私が止める暇もなくあっさりと買っちゃったわ。

 

そして“プレゼントだ”って言いながら、そのまま私の首元にチョーカーを着けてくれたの♪

 

あのとき…あと少しでキスできそうなくらいに顔が近づいちゃって、スゴいドキドキしたわ…。

 

きっと私の顔はこのチョーカーに使われているルベライトみたいに真っ赤になってたと思うわ。

 

キスなんてソラといつもしてるのになんでかしら?

 

「なんだ、今日の真姫はヤケに素直だな。」

 

ちょっとだけ素直な気持ちを言ってみた私に、ソラは苦笑いしながら頭をポンポンってしてくれたわ。

 

確かにいつもの私は意地っ張りで素直じゃないけど、たまには私だって…大好きな人と二人きりのときくらいは、大好きな人に素直な気持ちを伝えてみたいわ…。

 

「そうかしら?でも…たまには素直な私もいいでしょ?それとも…ソラは素直な私はキライ?いつもの意地っ張りで素直じゃない私の方がいいの?」

 

「さて、どっちだろーな?真姫はどっちだと思う?」

 

「質問に質問を返さないでよね…それに…ソラがどっちの私が好きかなんてわかんないわよ…そんなの…わかんない…。」

 

私…自意識過剰って言われそうだけど、見た目には自身があるわ。

 

毎日、可愛くなれるように努力だってしてる。

 

でも…どんなに見た目が可愛くても、私の中身は意地っ張りで素直になれない可愛くない女の子…。

 

穂乃果やことりのようにソラに素直に“大好き”なんて簡単に言えない。

 

ソラがそんな普段の意地っ張りで素直じゃない私を好きだなんて言うわけないわよ…。

 

「少しは考えろよ。お前、頭いいんだから。」

 

別に考えなくても初めから答えなんてわかりきってるわ。

 

どうせいつもの意地っ張りで素直じゃない私の方が好きだなんて、そんなことはないんだもん。

 

「いーの!今日は頭は使わないの!ほら!ソラはどっちの私が好きなの!早く教えて!」

 

「やれやれ…そうだな…俺は、」

 

「ソラは…?」

 

「素直な真姫が好きだ。」

 

やっぱり…。

 

素直な女の子の方が可愛いわよね…。

 

いつもの私は可愛くないもんね…。

 

「そっか…いつもの私、可愛くないもんね…。」

 

ソラと二人きりのときだけじゃなく、普段の私も少しは素直になれたらいいな…。

 

そうしたら…ソラはもっと私のことを可愛いって言ってくれるかしら…。

 

もう少し…もう少しだけでも素直になりたいな…。

 

「ナニ勘違いしてんだ?俺は素直じゃない真姫も好きなんだぞ?」

 

「う"ぇえ?!」

 

「素直でも素直じゃなくても、真姫は真姫だからな。どっちが好きとかじゃねぇーんだよ。俺は“素直な真姫”だから好きなんじゃない。“素直じゃない真姫”だから好きなんじゃない。俺は全部引っくるめて“真姫”が好きなんだからさ。」

 

全部引っくるめて“真姫”が好き?!

 

ソラに好きって言われちゃった?!

 

なんで?!どうしよう?!

 

頭がうまく回んないわ?!

 

好きだなんて言われたの初めてじゃないでしょ!

 

でも…それなのに…どうして…どうして……こんなに嬉しいの…。

 

「ぅぅぅぅぅぅ…」

 

「ん?どうした、真姫?」

 

「バカ!知らない!」

 

「んな!オイ!ゴラァ!何故にバカだ!」

 

「バカにはバカで十分でしょ!もう!私だって大好きよ!このバカ!」

 

「んだよ、バカって照れ隠しかよ。ホント、こんな時の真姫って最高に可愛いよな。」

 

「ウルサイ!このバカ!」

 

「いやぁ~真姫ちゃん♪マジでカワイイカキクケコ♪かわい過ぎてこのままホテルに連れ込みてぇーわ♪」

 

ソラの答えが嬉しくてバカなんて言いながら大好きって言っちゃった私をソラはニヤニヤしながら見ていたわ。

 

むぅ…意地悪なんだから。

 

ホテルに連れ込みたいなんて行ってるけど、えっちなことすホテルよね?

 

私は別に行ってもいいけど……。

 

どうよう……。

 

まだホテルに行くにはちょっと早いわよね?

 

もう少しソラと一緒にぶらぶらしたいかも。

 

「ッ!!!」

 

「ひゃ?!」

 

ホテルに連れ込みたいなんて言うソラにどうしようか悩んでいたら、急に身体中に嫌な感じが…悪寒が走り抜けて行ったわ!

 

それはソラも同じだったみたい。

 

今の嫌な感じは何だったの?!

 

「ねぇ!ソラ!今のナニ?!」

 

「真姫…こっちに来い!早く!いいか!絶対に俺から離れるなよ!」

 

ソラが焦ってる?!

 

あのいつも飄々としてふざけてるソラか?

 

何が起こってるのよ?!

 

「クソ…なんでこんな街中であんな濃密な殺気なんぞぶつけられるんだよ…。最近は身に覚えはねぇーぞ…。」

 

私の肩を抱き寄せたソラは私にだけ聞こえる小さな声で毒づきながらそんなことを呟いていたわ。

 

さっき?さっきって…あ!

 

「さっきって殺気?!」

 

「あぁ…あのドロっとして首筋に刃物を突き立てられたような冷たい感覚…ありゃ間違いなく殺気だよ…。しかもとびっきりに濃密なヤツ…。けどなんで…どっから…。」

 

ソラは私に説明しながら辺りを警戒して見回しているけど、私達に殺気を向けた“誰か”は見付からないみたい…。

 

私達…狙われてるの?

 

ソラに心当たりがないみたいに、私にだって心当たりはないわよ?!

 

もう!なんでなのよ!せっかくの二人きりのデートなのに…。

 

なんでこんな時に…。

 

殺気なんて…誰かが私達を殺したいと思ってるってことよね…。

 

殺したいだなんて……怖い…スゴく怖い…。

 

でも…きっと大丈夫…。

 

私には護衛が…頼りになるみんなが付いてくれているわ…。

 

団長こそ来てないけど、今日の護衛にはこんな時にスゴく頼りになる三日月が来ているはずよ…。

 

普段は残念だけど遊人も志乃も昭弘も、みんな頼りになるわ…。

 

それに今日のデートのために、一番隊と二番隊の精鋭も来てくれている…。

 

大丈夫…みんなが居てくれれば絶対に大丈夫…。

 

「大丈夫…。この周辺にはみんなが…私の護衛のみんなが居るわ。絶対に大丈夫なんだから!え?!」

 

“絶対に大丈夫!”そう言った瞬間、私は人混みの先に“ソレ”を見つけてしまったわ…。

 

「ちょっと…ナニよ…“アレ”…。ねぇソラ…“アレ”……。」

 

「真姫?どうしたんだ?“アレ”って…げっ…。」

 

私達の視線の先…ソコには居たのは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ことり…。」

「ことりさん…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

普段は絶対に着ないまるで喪服のような黒一色の服を着たことりがいたわ…。

 

その顔にはいつもニコニコと優しく微笑んでいることりには似つかわしくない、下弦の月によく似たとても歪で邪悪な笑顔を張り付けて、ニヤニヤと私達を見つめていたわ…。

 

そんなことりは私達の視線に気付くと、口元に張り付けた歪な笑みをさらに歪めて、ニヤァァァっと禍々しく嘲(わら)って……。

 

『ソォォォォォラァァァクゥゥゥゥゥン♪マァァァァァキィィィィィチャァァァァァン♪ミィィィィィィィツゥゥケェェタァァァァァァァ♪アハハハハハハハハハハハハ!!!!!!』

 

狂ったように笑いだしたわ!

 

「う"ぇえぇぇぇぇぇ!!!」

 

「クソが!“アレ”が殺気の正体かよ!真姫!走れ!逃げるぞ!あのことりさん!黒い方のことりさんだ!しかも最高にヤバいヤツだ!お前が“アレ”に捕まったら確実に犯されてバラされて調理されて喰われるぞ!面白おかしく恵方真姫にされるぞ!」

 

この時、ことりの声は私達には絶対に届かない距離にいたのに、私とソラの耳には嫉妬に狂ったことりのゾッとする笑い声が確かに聞こえたわ…。

 

“そら君、真姫ちゃん。見ぃつけたぁ♪”って…。

 

「ナンなのよ!もう!恵方真姫ってナニよ!!!イミワカンナイ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁはぁはぁはぁはぁはぁ…ふぅ……ここまで来れば…。」

 

「はぁはぁはぁはぁはぁ…なんでことりが…。」

 

「知らねぇよ…。ん?電話?…俺のじゃねぇな…真姫のか?」

 

「あ、ホントだ…遊人から?ソラ、ちょっと待ってて…もしもし。遊人?」

 

[お嬢!無事か!良かった…ホントに良かった…。]

 

「遊人?どうしたの!ナニがあったのよ?!」

 

[ハハ…ナニがあった?最悪だよ…まるで悪夢だよ…。お嬢には悪いが情けねぇ報告をしなきゃならねぇ…。]

 

最悪?悪夢?

 

最悪なのも悪夢なのもこっちの方よ!

 

さっきのことりはB級のホラー映画に出てきそうなくらいに悪い冗談だったわよ!

 

あのゾッとする嘲い方……思い出すだけで鳥肌が立っちゃうわ…。

 

「最悪でも悪夢でも情けない報告でもなんでもいいから早く助けに来てよ!こっちも最悪なのよ!」

 

[助けに…か…。悪いがソイツは無理なんだ。お嬢の直衛に着いていた志乃と昭弘がヤられた…。アイツらが連れてきていた配下の一番隊も二番隊も全滅だ…。]

 

……は?ヤられた?志乃と昭弘が?

 

一番隊も二番隊も全滅?

 

「ちょっ!ナニ言ってるのよ!こんな時に変な冗談は止めて!今そんな悪趣味な冗談言われてもぜんぜん笑えないわよ!大体!あの志乃と昭弘がそう簡単にヤられるワケないでしょ!昭弘なんて車に跳ねられてもピンピンしてるのよ!」

 

[マジなんだよ!ッ!!!クソが!あの嬢ちゃん!こっちにも来やがった!オイ!三日月!なんとかしろ!けど殺すなよ!ありゃお嬢のダチなんだ!殺さないように無力化しろ!]

 

私が変な冗談は止めて!って怒っていると、電話越しの遊人は今までに聞いたことがないくらいに慌てながら三日月に指示を出し始めたわ。

 

あの嬢ちゃん?私の友達?

 

誰よ?!

 

この状況で私の護衛を襲うヤツなんて、私の友達には……。

 

[わかってる、殺さないよ。それにゴム弾だから当たっても死にはしないよ。]

 

私が襲撃者についた考えていると、電話越しに三日月の声がしてパンパンって乾いた音が響いたわ…。

 

この乾いた音って銃声?!

 

[あ。]

 

「ちょっと!あ。ってナニよ!あ。って!今の銃声よね!私のダチって誰よ?!この状況でアンタ達を襲って来てるヤツ?ソレってもしかしてことり?!アンタ達!ことりを撃ったの!」

 

[違う!あの黒くてヤバい嬢ちゃんじゃなく、金髪の嬢ちゃんの方だ!しかもあの金髪の嬢ちゃん!銃弾をムチで叩き落としたぞ?!どうなってんだ!]

 

黒い嬢ちゃんじゃなくて金髪の嬢ちゃん?

 

私の友達で金髪ってエリー?!

 

なんでエリーまで襲って来てるのよ!

 

ソラと二人きりのデートを邪魔しようって、嫉妬に狂った黒い方のことりが襲って来るのはわかりたくないけどまだわかるわ!

 

でもエリー?

 

しかも銃弾をムチで叩き落とした?!

 

ガンプラバトルでならまだしも!生身であのドM女はナニやってんのよ!

 

[げぇ!三日月ぃぃぃぃぃ!!!]

 

「今度はナニよ!三日月がどうしたのよ!遊人!」

 

[はは…ありゃバケモノだぜ……お嬢……すまねぇ…出来るだけ抵抗してはみるが、俺もここまでみてぇだ…。本部には応援要請はしてあるから、増援が来るまで鳴神のボウズと二人でなんとか逃げ延びてくれ…。いいかお嬢…敵は黒い嬢ちゃんと金髪の嬢ちゃん、それにチャイナドレス着てゆ……]

 

敵は黒い嬢ちゃんと金髪の嬢ちゃんとチャイナドレスを着て“ゆ”?

 

黒い嬢ちゃんはことり。

 

金髪の嬢ちゃんは…エリーよね…。

 

最後のチャイナドレスを着た“ゆ”ってナニよ?!

 

「遊人!聞こえてるの!遊人!返事しなさい!」

 

[……もしもし……真姫…。]

 

「エリー!!!アンタ!なんのつもりよ!」

 

[絵里?ナニを言っているの?違うわ…私は賢くて可愛い音ノ木坂学院元生徒会長の絢瀬 絵里さんではないわ。]

 

「エリーじゃない?そんなワケないでしょ!アンタ!あきらかにエリーよね!エリーじゃなかったらなんなのよ!」

 

[知りたい?私の正体…?]

 

知りたい?ってだからアンタ、エリーでしょうが!

 

正体ってナニよ!正体って!

 

ドMのエリー以外になんの正体があるのよ!

 

もう!イミワカンナイ!!!

 

[いいわ……特別に教えてあげる…。私は………。]

 

「ホントなんなのよもう…。」

 

[私は…愛と嫉妬の仕置き人!ロシアからやって来た性の伝道師!唸る荒縄!迸る低温蝋燭!しなるムチは全てを切り裂く!そう!私は!私こそは!究極!緊縛!美少女戦士!その名も!“ますく・ど・えむーちか”よ!]

 

「アンタはどこの変態仮面よ!ポンコツだポンコツだとは思っていたけど、まさかここまでポンコツだったなんて思わなかったわ!いいえ!訂正するわ!アンタはポンコツじゃなくてただのバカよ!バカ!穂乃果に匹敵するくらいに救いようのないバカだわ!このばかーちか!」

 

穂乃果はバカじゃなくてアホだけどね。

 

まぁアホとバカも似たようなモノでしょ?

 

[ばかーちかじゃないわ!私は“ますく・ど・えむーちか”よ!とっても大事なことなんだから間違えないでよね!]

 

「うっさい!バカ!それよりも!うちの遊人はどうしたのよ!三日月も!どえむーちかだかばかーちかだかしらないけど!金髪の嬢ちゃんってアンタでしょ!みんなにナニをしたのよ!」

 

[みんな?あぁ…あの銃を振り回す物騒な人達のことね?]

 

「きっとうちの連中もアンタみたいな頭のおかしい変態にだけは物騒な人達だなんて言われたくないでょうね!」

 

[あの人達ならホラ…♪]

 

「ちょっと!人のツッコミを無視しないでよね!」

 

「オイ、真姫…絵里さんから画像付きのメールが来たんだが…あー、なんだ……コレ…まずは見てみろよ…。」

 

はぁ?絵里からメール?

 

って言うかあの“ますく・ど・えむーちか”は絵里じゃないとか言ってるわりには自分のスマホから画像付きのメール送るのね…。

 

それって“ますく・ど・えむーちか”は絵里だって言ってるようなもんじゃない!

 

やっぱりバカだわ!バカ!

 

「画像?なんの画像よ!ちょっと見せなさい!………は?な、な、な、なによ!コレはぁぁぁぁ!!!!!」

 

[うふふ♪スゴいでしょ♪これぞ絢瀬流緊縛術秘伝“亀甲万年縛り”よ♪その縛り目は幾年の時が過ぎても、例え雨風に晒され続けても決してほどけることはないわ♪]

 

ソラのスマホに送られてきた画像には無理矢理にエビ反りにされ手足を縛られたあげくに、無惨にも亀甲縛りで道路に転がされているうちの連中が写し出されていたわ…。

 

「絢瀬流緊縛術秘伝“亀甲万年縛り”…なんて…なんて恐ろしいの………って!言うと思ったかバカ!ちょっとエリー!通話をスピーカーモードにしなさい!」

 

[だから私は賢くて可愛い絢瀬 絵里さんじゃないわ!“ますく・ど・えむーちか”なの!]

 

見た目は確かに可愛いけど今のアンタのドコが賢いのよ!

 

街中でムチ振り回して銃弾を叩き落とすとか賢い要素がドコにもないわ!

 

むしろ今のアンタはバカの化身よ!

 

「うっさい!いいから!さっさとスピーカーモードにしなさい!」

 

[もう…真姫は我が儘ね。ちょっと待ってて……はい。スピーカーモードにしたわよ?]

 

「それでいいのよ!それで!コラ!西木野警備保障!聞こえてる!聞こえてるんでしょ!筋肉ゴリラ!たれ目ピアス!絶対殺すマン!ついでにヘタレ副団長!アンタらはナニ簡単に変態に縛られてんのよ!アンタら一応は護衛のプロでしょ!荒事は本業でしょ!ソレを!たかが素人のマゾヒストを拗らせたポンコツなドM女一人にいいようにヤられてんじゃないわよ!このバカー!」

 

「あ、おーい、真姫…今度は絵里さんから動画ファイルが送られてきたぞ…。一応は聞いとくけど見るか?この動画…?」

 

「見るわよ!さっさと見せなさい!」

 

エリーから今度はソラのスマホに動画が送られてきたわ。

 

私達は顔を寄せあってその動画を見てみたんだけど…。

 

「なんだコレ…。」

「ナニよコレ…。」

 

動画には最初、今日のデートを影から護衛していた昭弘や志乃達が写されていたわ。

 

そして動画が進むと、周辺を警戒していた昭弘達の向こう側から腰のベルトに丸めたムチと何本もの真っ赤なロウソクを吊るし、水色のボンテージに身を包んだ、鳥を模したマスクを付けた金髪の女…どこからどう見ても音ノ木坂学院元生徒会長のポンコツ女なエリーが歩いて来たの…。

 

白昼の街中に似つかわしくない頭のおかしい格好の女に気付いた昭弘達は身構えようとしたんだけど…。

 

その瞬間…エリーはクイックブーストも真っ青な目にも止まらぬ神速の速さで踏み出して昭弘達の間を通り抜けて行ったわ…。

 

エリーが通り抜けたその時、何十本もの荒縄がどこからともなく現れて辺り一面を激しく舞い踊り、次の瞬間には幾多もの修羅場を潜り抜けて来た西木野警備保障が誇る屈強な精鋭達が、無惨にも亀甲縛りで転がされていたわ…。

 

「もう!ホントォォォォォに!イミワカンナイ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「敵は黒いことりさんに変態化した絵里さん。二人だけならなんとか…ん、電話?誰だ…海未さんから?」

 

「海未からの電話?そうだわ!海未ならマトモだかきっと助けてくれるわ!もしかしたらこのタイミングで電話してきたなら、もうことりとエリーを止めるために動いてくれてるのかもしれない!ソラ!早く電話に出て!」

 

「おうよ!…もしもし!海未さん!ヤベェんだよ!黒化したことりさんと変態化した絵里さんが襲ってきて!」

 

[青空…大丈夫ですよ。事情は全部わかっています。私に全て任せて下さい…絶対に貴方をその女の魔の手から救いだしてみせます。]

 

「っし!流石は海未さん!(ん?海未さん、今…“その女の魔の手”って言ったよな…。今の言い方、なんかニュアンスがおかしくないか?“その女”じゃなくて“あの女達”なんじゃ…。)」

 

 

[あぁ…それと青空…貴方はくれぐれもそこから一歩も動かないで下さいね…。下手に動くと危ないですよ?]

 

「は?動くと危ない?ならここならことりさんと絵里さんに見付からねぇってことなのか?」

 

[いえ…そうではありません……青空が下手に動くと………真姫を狙った矢が誤って貴方に当たってしまうからです!]

 

「んな?!」

 

[一射一殺!真姫!お覚悟を!]

 

「あそこか!真姫!危ねぇ!」

 

「今度はナニよぉぉぉぉ!!!」

 

海未と電話していたソラは急に“危ねぇ”って叫んで私を押し倒して来たわ?!

 

こんなところで押し倒すってどう言うことよ!

 

押し倒すならちゃんとベッドの上に押し倒してよね!

 

って?!

 

「矢?!なんでよ!なんで矢よ!!!」

 

さっきまで私が立っていた場所には1本の矢が突き刺さってたわ!

 

青空が私を押し倒してくれなかったら、あの矢…私に………。

 

「オイ!ゴラァ!海未さん!ナニしてくれやがんだ!ナニいきなり真姫を射殺そうとしてんだよ!」

 

ソラは素早く立ち上がると、矢の射られた方向を向いて電話で海未に怒鳴りながらも、海未の狙撃から庇うように私の前に立ってくれたわ。

 

私はソラの影から少し顔を出してビルの屋上で弓を構えている海未を見てみると、そこには鮮やかな青いチャイナドレスを身に纏い、顔にエリー改め“ますく・ど・えむーちか”と似たような鳥を模したマスクを付けた海未が立っていたわ。

 

“ますく・ど・えむーちか”の亀甲万年縛りでヤられる直前に遊人が私に言い残そうとした“ゆ”って“弓”の“ゆ”だったのね!

 

[大丈夫ですよ。当たってもなんの問題もありません。安全に配慮して矢じりは予めちゃんと外してありますし、この矢は全て環境に優しい天然素材100%で作られています。外して放置していても、いずれは朽ちて地に還ります♪ついでに私達になんの相談もなく青空と二人きりでデートをしようなんて企んだイケナイ真姫も一緒に地に還って貰いましょう。]

 

「イヤイヤイヤイヤ!問題だらけだろ!問題しかねぇーから!海未さんの射った矢!矢じりを外していてもコンクリートの地面にぶっすり突き刺さってるから!それと!この場合は環境に配慮する前にまずは真姫に配慮しろよ!矢のついでに真姫を地に還えそうとすんな!さっき一射一倒じゃなくて一射一殺って言ったよな!アンタは真姫を殺す気マンマンだろ!」

 

[はぁ…青空は相変わらず我が儘ですね。仕方ありません。まぁこの件については後日、具体的には50年後くらいに後ろ向きに善処します。]

 

「後日に検討するなよ!50年後じゃ遅ぇーよ!しかも!後ろ向きに善処ってなんだよ!前向きに善処だろ!前向きに!海未さん善処するつもりねぇーよな!これっぽっちもねぇーよな!」

 

[所で貴方は私の事を先程から海未さんと呼んでいますが、私は清く正しく美しい貴方の未来の伴侶である園田 海未さんではありませんよ?]

 

「かるーくスルーすんな!人の話をちゃんと聞け!あとな!海未さんが美しいのは認めっけど!最近の海未さんはそこまで清くもねぇーし正しくもねぇーだろ!ことりさんの狂鳥病にヤバいレベルで感染してっからたまに性的にも食欲的にも喰われそうになって怖いんだよ!俺のアレはソーセージじゃねぇーから噛み千切ろーとすんな!ってか!アンタが海未さんじゃねぇーなら誰なんだよ!」

 

[ふふふ…私は…]

 

「うおぉぉぉぉい!ソレのパターンはさっきも聞いたよ!またこのパターンかよ!どうせ“ますく・ど・えむーちか”と同じ色物系だろ!変態仮面だろ!」

 

[射るは真心!狙うは純情!音ノ木坂が生んだ弓道小町!可憐に華麗に舞い踊れ!その名も!“らぶあろ仮面”ですよ!貴方のはーと♪撃ち抜くゾ♪ばぁーん♪♪♪]

 

「やっぱりだよ!バカが増えたよ!バカだけとばぁーん♪とか可愛いじゃねぇーか!こんちくしょぉぉ!!!」

 

[バカではありません!“らぶあろ仮面”です!あ、それと可愛いっていってくれてありがとうございます♪ならこのまま私と一緒にそこのラブホテルへ子作りに…。]

 

「ソラ!バカとバカやってないで!早く逃げるわよ!アッチから“ますく・ど・えむーちか”が来たわ!」

 

「ちくしょぉぉぉぉぉぉ!!!エロいボンテージ姿の絵里さんもチャイナドレス姿の海未さんも最高じゃぁぁぁボケェェェェぇ!!!お前らぁぁぁぁ!後で覚えてろよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!そのカッコでエロいことしてやっからなぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。



今回のお話…書いている内にいつの間にかことりさんが現れていました…。
そして気付いたときには絵里さんと海未さんまで現れ、あのような事態に…。
どうしてこうなった…。
次回はさらに事態とどうしてこうなったが加速し誕生日?ナニソレ美味しいの?になっております。



更新予定はGW中に毎日更新できればと思っております。
また、本編6話は可能ならばいつも通りに月曜日のお昼に更新予定でございます。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。
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