ガンプライブ! ~School Gunpla Project~ 作:Qooオレンジ
虚無ってるQooオレンジでございます。
今回は絵里さんの過去のとなります。
虚無中で頭の中がぐちゃぐちゃで文がこれっぽっちもまとまっておりません…。
落ち着いたら手直ししたいなぁ…とは思っております…。
それでは 幕間「私のガンプラアカデミア」 始まります。
“ガンプラアカデミー”
それはかつてのガンプラ学園がよりガンプラファイター(とガンプラビルダー)の育成に特化した教育機関とは名ばかりのガンプラバトル専門の小中高一貫の私立学校。
ガンプラバトル界の生きる伝説“3代目メイジン・カワグチ”と、彼の盟友“アラン・アダムス”が中心となって創られたガンプラファイターによるガンプラファイターの為のガンプラファイターの学園…。
本来ならば全世界のガンプラファイターを目指す少年少女たちがこぞって入学を希望しまくってやっべーいコトになるハズだったこの“ガンプラアカデミー”は、7年前の世界大会の決勝戦を発端としたソラのあれこれによって開校してからたった1年で解体されちゃたのよ。
何でソラのあれこれで解体されちゃったかって?
それはこのガンプラアカデミーの運営資金を出していたのがソラへのバッシングを主導していた鳴金重工だったからよ。
ソラが示した可能性を否定して己の利益の為だけに行動した鳴金重工は、あの一件以降ガンプラバトルに関わる全てから締め出されちゃったから。
例えお咎めなしになっていたとしても、先生は…ガンプラバトルに関して常に清廉潔白な3代目メイジン・カワグチはガンプラアカデミーの運営からは手を引いていたでしょうね。
そんなワケでみなさんおはようこんにちはこんばんは。
前回までの本編に引き続き今回の幕間も私、かしこいかわいいエリーチカでお馴染みな絢瀬 絵里が担当するんでよろしくね♪
今回は前回のラストで思わず自分の過去のあれこれをゲロッちゃったエリーチカのその過去のお話よ。
ガンプラバトル界で“鋼鉄の淑女”の二つ名を持つ私のおばあ様。
“絢瀬 アナスタシア”
そんなターシャおばあ様(アナスタシアの愛称はターシャになるのよ♪)の推薦でガンプラアカデミーの1期生として入学した私を待っていたのは…
「絵里……貴女、また負けたのね…。」
敗北に次ぐ敗北。
負け続ける毎日だったわ。
当時の私はとにかく弱かったのよ。
どうしてかと言うと…
「だって…だって…撃っても撃っても弾がまっすぐ飛んでくれないんだもん…。」
私は死ぬほど射撃が下手だったのよ。
そりゃもうびっくりするほどに下手。
まっすぐ狙って撃ったのに気付くと真後ろに弾が飛んでいったりとかざらだったわ。
誰かとペアを組んで出撃した時に射撃武器を使えば、十中八九そのペアの子に直撃させちゃうし。
私のこの壊滅的な射撃センス…どうやら…
「はぁ…なんであのバカ息子の似ないでイイとこだけ似ちゃったのかしらねぇ…。」
パパから遺伝したから…みたいなの。
この事を知ったときはパパを本気で恨んだわ。
そんなこんなでガンプラバトル界最高峰の養成機関になる予定のガンプラアカデミーに入学して僅か1週間で私は絶望していたわ。
ガンプラバトルが大好きなのにガンプラバトルで絶対に勝てない。
小さな頃からずっとターシャおばあ様みたいな凄いガンプラファイターになりたいって思ってたのに、壊滅的な射撃センスのお陰でその夢は叶わない…。
そう思っていたわ。
もうガンプラバトルを辞めちゃおうか…って思い始めていたその時に、私に声をかけてくれたのは…
「射撃が当たらない?絢瀬君!そんな事は何の問題にもならないぞ!射撃が当たらないのならば別の戦い方を探せばいい!ただそれだけだ!」
私の敬愛する先生…3代目メイジン・カワグチ。
その人だったわ。
先生のその言葉はまさに目から鱗だったわ。
この頃の私は憧れのターシャおばあ様とおんなじバトルスタイル…大量の銃器を使用した飽和火力でゴリ押しするバトルスタイルに拘っていたの。
射撃が下手くそなのに。
でも先生は射撃がダメなら他の方法を探せばいいって教えてくれたのよ。
まぁ普通なら誰でもそう言うとは思うけどね。
とまぁそれからなんやかんやで私の自分だけのバトルスタイル探しが始まったわ。
私は自分で言うのもアレだけど、手先は器用な方なの。
その手先の器用さを活かして沢山のガンプラと武器を作ったわ。
何個も、何個も、何個も、何個も。
作って試して負けて、作って試してまた負けて。
何度も、何度も、何度も、何度も。
半年位たった頃かしら?
どうやら手先は器用だと思っていた私だったけど、ガンプラバトルになると極端に不器用になっちゃうって事に気づいちゃったの。
そう…銃器がマトモに扱えなかったのはこのせいだったのよ。
剣を振り回せば空振って足に突き刺してみたり。
斧を使えば振り回されて自滅したり。
鞭は少しはマトモに使えたけど、鞭を使っているとどうしても自分に打ち付けたくなってきちゃうのよね。
ほら、ドMとしてはやっぱり鞭は使うよりも使われたいのよね…って!えりーちか!Mじゃないんだからね!は、さておき…コンバットマニューバも色々と試したけど、やっぱり不器用全開で散々な結果になっていたわ。
リアルでの運動神経はかなり良い方なんだけど、ガンプラバトルになると歩けばすぐに転ぶし飛べば落ちるし。
あまりの情けなさに何度も泣いたわ。
でも私は諦めなかった。
千の武器を試した。
千の戦法を試した。
千の挫折を味わった。
打ちのめされて、倒れ這いつくばって。
それでも起き上がって。
そんな事を何度も繰り返した。
そしてある日、ついに私は出会ったの。
私が振り回されない武器に。
私がマトモに戦える戦法に。
それが大型ランスと大型シールドを構えての突撃戦法。
“ランスチャージ”
私がたどり着いた私の戦い方。
槍と盾を構えて真っ直ぐに突き進むだけの誰にでもできる単純な戦い方だったわ。
この戦い方を見付けてから今の戦い方が完成するまで、そんなに時間はかからなかったわ。
真っ直ぐに突き進むだけで攻撃が避けられないならば、攻撃ご当たっても平気なだけの分厚い装甲を身に纏えばいい。
その分厚い装甲が重くてランスチャージが避けられるならば、相手が避けられない程のスピードを手に入れればいい。
誰よりも堅牢に。
誰よりも速く。
誰よりも鋭く。
私は槍を構えて駆け抜けたわ。
駆け抜けて、駆け抜けて、駆け抜けて、駆け抜けて。
いつしか連戦連敗で最底辺に居た私は、今までとは見違えるように連戦連勝でついにはガンプラアカデミーの頂点へと…筆頭ファイターへと登り詰めていたの。
そして7年前のあの日、私はガンプラアカデミーの代表としててガンプラバトルのジュニアワールドカップへと出場して見事に勝ち抜いてみせたわ。
嬉しかった。
ただただ嬉しかった。
みんなが私を誉めてくれる。
ようやく私の努力は報われる。
そう思ったわ。
でも…
『アメイジングだろうがレジェンドだろうがメイジンだろうがぁ!!!コイツでぇ!!!逝っちまぇってんだ!!!!!ブチ抜け!!!バンカァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!』
そんな私の嬉しさは先生とソラの世界大会オープンコース決勝戦を観て一気に吹き飛んだわ。
ジュニアワールドカップを優勝?
残念だけど、そんなモノはソラの世界大会最年少優勝…しかも先生を、メイジン・カワグチを破っての優勝の前じゃ何の話題にもならなかったわ。
私自身もジュニアワールドカップで優勝した事なんて忘れて、1つだけ年下の最年少チャンピオンの誕生に熱狂していたし。
ふふっ…こうして今思えば、あの時が私の人生で1番楽しかった頃かもしれないわね。
必死な顔で先生に喰らい付いて、そしてついには倒してみせた…。
私はそんなソラに惹かれていたわ。
だからあの頃の私はいつかあの子みたいに…ソラみたいに…って思っていたわ。
そしてソラの隣で一緒に歩いて行きたいと…そんなことも思ってたわね。
本人と直接顔を合わせたのは表彰式の時のたった一回だけなのにおかしいわよね。
でも…ほんとあの頃は楽しかったわ…。
夢があり、目標があり、仲間がいて、先生も居てくれて…。
何もかもが輝いていたわ。
そんなあの頃の私はオープンコースで優勝したソラとエキシビションマッチをするハズだったの。
生まれて初めて好きになった男の子とのガンプラバトル。
スゴく楽しみったったわ。
もしも勝ったりなんかしちゃったらどーしよ!とか考えちゃって、夜も眠れなかったわね。
でも…ソラと私のエキシビションマッチは結局行われることはなかったわ。
電子精霊の使用と当時はまだ未発表だったステータスシステムを自力で解析して使用しちゃったことによる不正騒動。
ルール上ではソラの行った行為はグレーゾーンではあったけど、一応はブラックではなかったわ。
ニルスさんが発表した電子精霊をベースにしたサポートAIシステムやステータスシステムの導入決定は、低迷していガンプラバトルに新しい可能性が出来たって先生たちもとても喜んでいたわ。
そして先生達はすぐにその新しい可能性を取り入れるために夢中になっちゃって…。
このガンプラ以外の技術を導入するためにレジェンドファイターはみんなほぼ引きこもりみたいな感じだったわね。
けど、それが行けなかった…。
先生達が…俗に言うレジェンドファイター達が挙って新しい可能性について取り組んでいる間に、先生のスポンサーだった鳴金重工は面子を潰されたとかくだらない理由でマスコミを使ってソラに対してバッシングを行い始めたの。
バッシングが最高潮を迎える中でようやくその事に気付いた先生達は当然大激怒。
ヤジマ・コーポレーションや他の大企業を巻き込んでの大騒動の勃発よ。
ナニが起きたのかは省くけど、結局は鳴金重工はガンプラバトル界から締め出されちゃったのよね。
当然、鳴金重工が運営資金を出していた私たちのガンプラアカデミーは廃校。
私たちアカデミー生も散り散りになって、みんなそれぞれの道を歩む事になったの。
そんな時よ。
先生が私に声をかけてくれたのは…。
一緒に来ないか?って。
嬉しかった。
先生が私を誘ってくれたことが。
嬉しかった。
先生に私の努力を認めてもらえて。
とてもとても嬉しかった。
でも……私は同時にとても怖かった。
私もソラみたいになるんじゃないかって…。
先生に誘われた時にふとそう思っちゃったの。
当時まだ小学生だった私が先生と一緒に行ってもしも世界で活躍したりしたら、ソラみたいに沢山の大人達に酷いことを言われるんじゃないかって。
先生が一緒に居てくれればそんなことは絶対に無いってわかってはいても、一度頭の中をよぎった恐怖は拭い去れなかったわ…。
1度考え出すともう恐怖は止まらなかった。
怖くて怖くて怖くて怖くて怖くて。
私は怖くて堪らなくなっちゃったの。
だから私は……
「亜里沙が…妹が病弱なんです。妹の治療のためにロシアから日本に引っ越すんです。見知らぬ土地で妹を1人にしたら可哀想で…だから、私はできるだけ妹の側に居てあげたいんです。」
当時はまだ病弱だった亜里沙を理由にして先生の誘いを断ったの。
簡単に言っちゃえば私はそれらしい言い訳をして逃げたのよ。
ソラみたいになるのが怖いから。
先生の期待を裏切るのが怖いから。
他にも色んな“怖い”から私は逃げ出したの。
亜里沙の為にって私が可愛い妹を言い訳に使って逃げるのはみんなソラのせいだって言い掛かりのような言い訳を自分自身にして。
ソラはこれっぽっちも悪くないのに。
ソラのせいにすることで私は私の中でこの言い訳を正当なモノにしようとしたの。
ソラを発端とした騒動のせいでアカデミーが解体されなかったらこんな言い訳をしなくても良かった。
ソラが悪い、ソラが全部悪い。
私が逃げるのはソラのせい。
そんな身勝手で理不尽な思いを心の中で初恋の彼に押し付けて、私は逃げ出したの。
そんなこんなで日本に来てからは、どこか心にぽっかり穴が空いちゃったような空虚な毎日だったわ。
ナニをしても満たされない。
満たされる方法は…きっと一つだけ。
再びガンプラバトルの表舞台へと舞い戻ること。
わかってはいたけど、私はそれに気付かないフリをして過ごしていたわ。
そんな空虚な日々の中で……私はソラに再会したの。
驚いたわ。
まさかソラが音ノ木坂に入学して来るだなんて。
ほんとに驚いたわ。
でも私は再会したソラに対して、逃げたヤツがナニを言ってもムダよとか言っちゃったの…。
自分だって逃げた分際なのに。
ほんと、最悪よね…。
あの日…ソラが音ノ木坂に入学して来た日、私はまた出会えてスゴく嬉しかったのに…それなのに…。
もしも…もしもあの時、少しだけでも素直になれたら、私とソラの関係は今とは違ったモノになっていたのかな…。
顔を合わせばすぐに罵り合いのケンカになっちゃうような今の関係とは違ったモノになっていたのかな…。
そう…もっと優しい関係に…。
もっと甘い関係に…。
2人で手を繋いで、笑い合いながら歩く…そんな素敵な関係になっていたのかな…。
もしも、私が少しだけ素直になれて、たった一言“好き”って言えたら…。
勢いで色々とゲロってしまった私は高坂さんに過去に何があったのかを全て話したわ。
ものすごーく真面目な話をしていたのにも関わらず、高坂さんが途中から何だか眠そうにしていたのがちょっと気になったけど、私は私の事情(?)を最後まで話終えたの。
話終えた瞬間、私の真後ろから…
「で、要約すると生徒会長が青空に対してアレだけ苛烈になるのはただの言い掛かりで、しかも一度始めたら引っ込みがつかなくなってしまったから…って事でいいのですね?」
と、何とも見も蓋もないことを言われちゃったわ。
「えぇ、そうなのよ。ダメよね…かしこいかわいいエリーチカならもっと素直にならなきゃ…」
あれ?
なんか聞き覚えのある声がしたよーなしないよーな……?
この声って………
「…って!そ、園田さん?!えっ?!あれ?!なんでココに居るの?!」
私はどこかで聞いたことがるよーなないよーなそんなトゲトゲしい声に後ろを振り向くと、そこには呆れたような半目でこちらをじとーっと見ている園田さんが何故か居たの。
そう!なーぜーか!園田さんが居たの!
その園田さんは、私の“なんでココに居るの?!”って言葉に…
「音ノ木坂の最寄りのアミューズメントセンターはココなのでガンプラバトルの練習をしに来ている私達が居るのは当然だと思いますよ?そんなこともわからないなんて生徒会長は穂乃果並の穂乃果ですか?」
と、至極真っ当なことを言い返して来たわ。
やっぱりどこか呆れたじとーっとした半目のままで。
って高坂さん並の高坂さんって酷い言葉ね…。
って!そーじゃなくて!
「でも!さっきまで園田さんたちはどこにも居なかったわよね!」
「そりゃそうですよ。ガンプラバトルしてましたから。」
「ガンプラバトル?それじゃ園田さんたちもあのバトルロイヤルに居たの?!」
「いえ。私達は三対三のユニットバトル形式で登録して出撃していましたので、生徒会長や穂乃果が出撃していたバトルロイヤルには参加してはいませんでしたよ?読者の皆さんにわかりやすく時系列を整理すると、私達のバトル→生徒会長達のバトルロイヤル→バトルロイヤル終了→私達のバトル終了って感じでしょうか?それにしても…バトルが終わって筐体から降りてきたらいつも偉そうな生徒会長サマがナニやら面白いお話をしていましたので気配を消して真後ろで聞いていたのですが…」
またメタいことを…ん?私…“たち”…?
私が園田さんのその言葉に辺りを見回してみると…
「やっほー♪おねーちゃーん♪」
私の愛しい愛しい&かぁーいかぁーい妹の亜里沙と…
「あはは…あのー…どーもです。絵里先輩…。」
妙に困り顔が似合ってるのは何でかしら?と秘かに常々思ってる亜里沙のお友達の雪穂と…
「面白おかしくあられも無く過去話をゲロるなんて流石は絵里お義姉様ですわ♪ちっとも痺れませんし憧れませんけど♪」
面白おかしく弄る気マンマンの亜里沙のお友達その2な悠莉と…
「ねぇ?取りあえず誰かそこの自称賢い可愛いとか言ってる頭が穂乃果先輩みたいにアレな人が元ジュニアチャンピオンってトコに驚いてあげたら?」
何気に私をディスりながらつまらなそうに半目で前髪をくるくる弄っている西木野さんと…
「も、も、も、元ジュニアチャンピオンさん?!なんですとー!!!とびっくりはしたけど、ぶっちゃけ割りと身近に普通に普通の元チャンピオンが居るとあんまり驚きポイントにはなんないじゃないのかなー?と花陽的にはそう思うのは気のせい?」
大量のおにぎりが乗ったトレーを両手で持っている小泉さんが居たの。
うん。
私の話を聞いてたのは園田さんだけじゃ無かったのね…。
「あ、あはは…あははは……………またやっちまったわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
詰んだわね。
つづく?
皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。
わかっております…自分でもアカンなぁ…とわかっております…。
次回からは本編再開となります。
色々とバレてしまった絵里さんに対して、海未さんの取る行動は…。
引き続きものすごーく虚無っておりますので、途中で挫けてお休みをいただくかもしれません。
しばらくはご容赦くださいませ…。
それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。