ガンプライブ! ~School Gunpla Project~   作:Qooオレンジ

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皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

三日程寝ずにドラクエ3をプレイしていたQooオレンジでございます。
最近はグラブルしかプレイしていなかったので楽しかったです。





今回からは絵里さんsideのお話となります。
バトルを終えた絵里さんを待っていたのは…?









それでは 第8話A「夢の欠片」そのなな① 始まります。


























第8話A「夢の欠片」そのなな①

「油断したつもりはなかったけど…最後の一撃はかなり危なかったわね…。」

 

BATTLE END

 

バトル終了を告げる聞き慣れたシステム音声がコクピットに流れる中で、私はバトルの最後に園田さんが放った見事な一撃を思い返してゾッとした気持ちになっていたわ。

 

ガンプラバトル用の高硬度特殊プラスチックと、おばあ様のツテで手に入れたロシア政府が開発した正体は秘密よ♪な特殊合金を何層にも重ね合わせて形成してあるトールギス・ヴァルキュリアの装甲。

 

その圧倒的な堅さを誇る防御力は、模型屋さんで売られている様な既製品のガンプラバトル用ブレード程度なんかじゃ傷を付ける事すらできないわ。

 

現に亜里沙のアデル改・キリヒメが使ってる既製品のブレードじゃ切られても傷ひとつ付けられた事はないもの。

 

それなのに…あの最後の瞬間、園田さんは亜里沙と同じただの既製品のブレードを使って私のトールギス・ヴァルキュリアの装甲を確かに切り裂いたわ。

 

咄嗟にランスを手放して胴体に食い込むブレードに肘打ちを放って刀身をへし折ったから助かったけど、もしあのまま何も抵抗しなかったら……

 

「…ガンプラバトルを始めてたった数週間程度の素人に負けていた…?しかもただの素組のガンプラを相手に…?この私とヴァルキュリアが…?」

 

園田さんの魅せたアレはきっと一種の“才能”ってヤツね。

 

園田さんだけじゃないわ。

 

高坂さんがたまに見せる異常な反応速度…アレもきっと“才能”の一種。

 

“才能”…か。

 

どこを探しても私にはこれっぽっちも無かったモノね。

 

うらやましい…心底うらやましいわ。

 

でも…

 

「“才能”があるだけで敗けてあげるほど、私の努力は甘くはないわ。」

 

何度でもヴァルキュリアで穿ち貫いてあげるわ。

 

そう。

 

何度でも。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後の最後で園田さんの放った一撃にヒヤリとしたけど無事に1対7の変則バトルに勝利したかしこいかわいいエリーチカ♪な私は、セットされていたGPベースを回収してガンプラバトルの筐体から出ると、敗者達が項垂(うなだ)れながら待っているであろうレストコーナーのテーブルへとルンルン気分で向かったわ♪

 

もうルンルン過ぎてスキップしちゃいたいくらいよ♪

 

テーブル席が見えてくると、敗けちゃった園田さん達はお通夜ムード真っ最中♪と思っていたら、意外なことに和やかな雰囲気でわいわいとお菓子やおにぎり(何でおにぎり?)やラーメン(だから何でラーメン?)を囲んで思い思いにおしゃべりを楽しんでいたのわ。

 

ずいぶんと楽しそうに騒いでいるけど、みんな敗けて悔しくなかったのかしら?

 

園田さんの性格なら7対1でバトルして数的有利の状況だったにもかかわらず負けたりしたら、悔しがって反省会です!とか言ってそうな気もするけど?

 

まぁいいわ。

 

とにかく…

 

「はぁーい♪みんな♪お♪ま♪た♪せ♪ガンプラバトル楽しかったわね♪だってエリーチカ大勝利だったし♪と、言うわけで♪エリーチカの大勝利だからソラにごめんなさい&ネタバレは無しよ♪」

 

晴れてエリーチカは無罪放免よ♪

 

特に罪を犯してないのに無罪放免って何か用法が間違ってるような気もするけど…細かいことはあんまり気にしないで行きましょ♪

 

だって無罪放免なんだから♪

 

「ちゃーーんと約束は守って貰うからね♪ねぇ♪そ♪の♪だ♪さん♪うっふふ♪」

 

私は嬉しさの余りあちこちから滲み出るどや顔感を隠しきれずにニヤニヤしながら、どうやら先に筐体から出てきていた園田さんに話し掛けたの。

 

園田さんには最後のあの瞬間、ヒヤリとさせられたから意趣返しの意味でちょっとイジワルしちゃおっかな♪とか思って。

 

普段のエリーチカならこんなお茶目なイジワルはしないわよ?

 

だってエリーチカはかしこくてかわいいんですもん♪

 

そんなかしこいかわいいエリーチカのちょっとお茶目なイジワルに、園田さんはきっと歯ぎしりとかして悔しがる姿を見せてくれるんでしょうね♪と、期待していたんだけど…

 

「はい♪構いませんよ♪約束でしたから♪“私”からは青空にどーこー言ったりしませんよ♪絶対に♪そう… “私”からは♪うふふふふふふふ……♪」

 

意外なことに笑顔でそう返されちゃったの。

 

アレ?

 

なんだか思っていた反応と違うよーな?

 

私に対して敵対心バリバリの園田さんなら“そんなこと!忌々しい以下略な生徒会長なんかに言われなくてもわかっています!ぷんぷん!”とか言いそうな気もするんだけど?

 

私が妙に機嫌の良い園田さんの反応に対して訝(いぶか)しげていると…

 

「ほら!絵里!アンタもそんなトコでボサッと突っ立てないで、こっちきて座んなさい!どっかのアホネコが他人のおごりだからってバカみたいに大量にあれやこれやと注文しまくっちゃったから食べるの手伝ってよね!」

 

黒髪ツインテールの見た目が手を出したらお巡りさんに捕まっちゃうよーなJC(下手するとJS)な見知った同級生が不意に私にそう声をかけて来たわ。

 

他人の奢りって…まさか亜里沙がまたおねーちゃんのお財布を勝手に持ち出して散財したんじゃないでしょうね…?

 

最近はプ○バン商品ばかりで欲しい時に模型屋さんですぐに手に入らないガンプラが増えて来てるから金欠気味でやりくりが大変だからおねーちゃんのお財布で散財とか止めて欲しいんだけど、かぁーいい亜里沙にはそんなこと言えないから困ったわね…。

 

他人の奢りって言葉でもしかしてまた私のお財布から?とか考えた私だったけど、このテーブルに広げられている大量のお菓子やおにぎりやラーメン…こんな量を買えちゃうほどのお金は残念ながら今の私のお財布には残って無いってことに気づいたわ。

 

ならこの大量のお菓子とかを買ったお金はどこから…って言うか…かなり今さらだけど、この黒髪ツインテールの見た目が手を出したらお巡りさんに捕まっちゃうよーなJC(下手するとJS)な見知った同級生ってにこよね?

 

何でここににこが居るの?とか大量のお菓子とかを買ったお金の出所を考えている途中でふとそんなことを思っていると、今度は…

 

「アホネコじゃねーにゃ!ってかアホ度で言えばどっかのロリっ子先輩もどっこいどっこいじゃねーかにゃ!あとそこで頭が痛くて苦悶の表情でへたってる忘れちゃいけない元祖アホっ子もアホ度で言えばかなりのもんにゃ!!!」

 

ラーメン(スープの色かしてとんこつラーメンかしら?)を一心不乱に食べていたどこか猫っぽい感じの子がそんなことを言ったりした騒ぎだしたの。

 

と、言うかこの子、星空さんよね。

 

そんな星空さんは公衆の場で騒ぐのはどーかと思うけど、食べてたラーメンをちゃんとゴックン♪してから喋ったのはエリーチカ的にはエライと思うわ。

 

口に物が入ってる状態で喋るのはマナー違反よね♪

 

「アホ度ならにこっちも凛ちゃんも穂乃果ちゃんもみーんな似たようなモンやん♪どんぐりの背比べやないけどアホの背比べやね♪お♪希さん、ちょーーっと閃いたかも♪3人でアホ三姉妹とか言って売り出したら売れるんやないかな?ほら♪3人ともかわいいし♪」

 

「アホ三姉妹って…ん?そう言えば確か昔なんかそんなのあったよな?バカキャラを前面に押し出して売り出した芸能人で?ひとりはタピオカ屋脅迫して離婚してもうひとりはメジャーリーガーの奥さんになって…もうひとりは…あー、思い出せねぇや。」

 

「あ!花陽もそれ覚えてます!アレですよね!ヤクザ屋さんとアレでソレして芸能界を引退したヒトがゴリ押ししてたヤツ!それって似たような男バージョンもありましたよね!」

 

「そう言えばあったな、男バージョンも。アレも二人はまだ芸能人として活動してるけど、ひとりは行方不明なんじゃねーのか?」

 

「にゃ。にゃんかアホ度発言から変な方向にグダり始めちゃったにゃ。」

 

「ちょっとアホネコ!アンタがきっかけなんだからなんとかしなさいよね!」

 

「うっせーにゃロリっぱち。特濃牛乳でもがぶ飲みメ○ンソーダしてその胸部断崖絶壁装甲に栄養補給でもしてやがれにゃ。」

 

「きょ、胸部断崖絶壁装甲…こんのぉ……くっ!落ち着きなさい!にこ!相手はただのアホネコよ!しかも年下!ここは大人のレディの余裕で皮肉で返すのが最善の一手よ!だからキレちゃダメよ!絶対に!深呼吸よ!深呼吸!今(2020年2月)風に言えば鬼滅的に全集中・大人の女の呼吸よ!大丈夫!私は長女だから絶対に大丈夫よ!ひっ、ひっ、ふー…ひっ、ひっ、ふー…ふぅ…落ち着いた♪これで私はまだまだ頑張れるわ♪光る海に呟いたりできる「呼びましたか?」いや、アンタじゃないから。まぁいいわ。おーっほっほっほ♪あーらぁ♪星空 凛さぁーん♪そ♪の♪コ♪ト♪バ♪香典袋に入れてそっくりそのままお返しして差し上げちゃうわぁーん♪」

 

「キモいにゃ。」

 

「ぐぬっ?!が、がまん…ぶっちーん♪できるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!ごるぅらぁぁぁぁぁ!!!誰がキモいじゃ!誰がぁぁぁぁ!!!表出やがれこんのぉアホネコがぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

「ふん。ロリっぱちの分際で凛にケンカ売るにゃんて良い度胸にゃ。ぬっこぬこにして全裸にひん剥いてそのひんぬーをラーメンの出汁にしてやるにゃ。」

 

「ひんぬー言うな!ってかアンタもひんぬーでしょうが!!!!!」

 

「凛はちゃんとおっぱいあるにゃ!!!」

 

「黙れひんぬー!」

 

「だからひんぬーはにこちゃん先輩だけにゃ!!!この公式プロフィール詐欺ロリっ子!!!!!」

 

「こ、公式プロフィール詐欺なんてしてねーーーし!!!!にこにーそんなことこれっぽっちもしてねーし!!!!!」

 

「はい!ダウトー!ウソは良くねーーにゃ!このうそっぱちのひんぬー教徒!」

 

「おい待てアホネコ!!!どぅわぁれがぁひんぬー教徒じゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

 

「そのやり取りっていつもはにこちゃん先輩とことり先輩でヤってたわよね。にこちゃん先輩と凛とでもやるんだ。」

 

「真姫ちゃーん…そんなことどーでもいいから早くお薬ちょーだい…穂乃果、頭が割れそうで死にそー…。」

 

「どーでもいいって案外穂乃果先輩もヒドイわよね。ま、それもどーでもいっか。ハイハイ、ちょっと待ってて。えーっと…カルテを見る限りだと穂乃果先輩はアレルギーとか薬疹は特に無かったハズだから、とりあえずロキ○ニンでいいかしら?はい、穂乃果先輩。これ飲んだらちょっとおとなしくしてなさい。少しすれば効いてくるハズだから。あと死にそーとか言ってるうちはまだ大丈夫よ。」

 

「見た目中学生の高校三年生と語尾がネコなラーメン狂が荒ぶってそれを尻目に我が愚姉が頭痛で死にかけててさらにそれを大病院の跡取りガチお嬢様が介抱してて、さらにさらにそれを尻目におこめの神様っぽい米狂いの高校一年生がおにぎりを貪り喰っていてさらにさらにさらにその状況をまるっと無視して青空さんと海未さんとおっぱいが大きな女の人が3人で割と優雅にお茶を楽しんでいて、さらにさらにさらにさらにその状況にこれっぽっちも着いて行けないでいる絵里さんとそんなカオス空間を見ながら、あ♪このケーキおいしいね♪とか午後のおやつタイムをしちゃってる私達妹トリオ。うーん…このカオスはどこから突っ込めばいいのかな?」

 

「別に放置でいいんじゃないかな?って亜里沙はそう思うよ?ね?ユーリ♪」

 

「うっふふ♪そうですわね♪それよりもこれから起こる修羅場に向けてわたくし達妹トリオは動画撮影をがんばルビィ♪しちゃいましょ♪来るべきお義兄さまと絵里お義姉さまの結婚披露宴でその修羅場動画を面白おかしく編集した放送しちゃわなければいけませんから♪」

 

「それって“約束はわたくしには適応されておりませんわ♪”とか言っておもいっきりあとから合流した青空さん達にあの事を暴露してこれから起こる修羅場のきっかけをガッツリ作ったであろう張本人が言っていいのかなぁ…?」

 

「まぁユーリだしいーんじゃないかな?って亜里沙はそー思うよ?あ♪このカレーおでんケーキおいしいかも♪」

 

「ねぇ亜里沙…それは絶対においしくないと思うわよ…。」

 

ほんとカオスよね……ん?

 

あれ?

 

なんかもう今さらだけど、ガンプラバトル始める前よりも心なしか人が多いような…?

 

えーっと……園田さん、高坂さん、西木野さん、小泉さん、亜里沙、雪穂ちゃん、悠莉ちゃん、ソラ、にこ、希、星空さん。

 

全部で11人…確かさっきまで7人だったわよね?

 

うん。

 

増えてるわ…あきらかに人が増えてるわ…。

 

「って!ソラ?!な、なんでアナタがここに居るのよ?!あとオマケににこと希と星空さんも!」

 

「オマケってえりちひっどいやん♪うち…一応はえりちの親友って設定なのに…♪」

 

「あぁ!希!そーじゃないの!そーじゃないのよ!オマケだけどオマケじゃないの!とりあえずはオマケとか言ってごめん!じゃなくて!どーしてソラや希達がここに居るのよ!テスト勉強は?!」

 

「にこちゃんとアホネコ、どっちも勉強させ過ぎて知恵熱だして頭から煙出し始めたから今日は終わりにして息抜きにガンプラバトルしに来たんだよ。」

 

「うんうん♪そーしたらなんかえりちが1人で園田さん達相手に大立ち回りしてて…」

 

「で、バトルで絵里さんに真っ先にヤられて出てきた悠莉に色々と事情を聞いたってワケ。」

 

そっかー。

 

知恵熱で頭から煙出して息抜きにガンプラバトルしに来て私と園田さん達とのバトル見てたんだー。

 

いやぁー♪えりーちか、びっくり♪

 

じゃなくて!!!!!

 

事情?

 

事情ってじじょー?

 

えりーちかのじじょーって…ま、まさか……

 

「じ、じじょーって…ど、どこからどこまでのじじょー…?」

 

「ん。全部。」

 

「はひ?じぇ、じぇんぶ…?」

 

「そ、全部。」

 

「にひひ♪そ♪ぜーーーんぶ♪えりちがずーーーーーーっとそらっちに隠してたあれやこれやをぜーーーんぶ♪悠莉ちゃんがゲロっちゃったんよ♪」

 

えっ?

 

えっ??

 

「うえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

グダグダ空間の果てにバトルで守った秘密が脈絡も無く暴露された絵里さん。
絵里さんが次に取る選択は…?

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それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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