ガンプライブ! ~School Gunpla Project~   作:Qooオレンジ

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皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

夏になると食欲が増して大変なことになるQooオレンジでございます。

今回はのんたん生誕祭の第7回目となります。


それでは 2017 東條希生誕祭特別編「Early Days ~もしもから、きっと~ ⑦」 始まります。




















2017 東條希生誕祭特別編「Early Days ~もしもから、きっと~ ⑦」

さてさて♪みんな前回までの希さんのお話はちゃ~んと覚えとるかな?

 

まぁザックリ言ってしまうと、似非オネェ教師の救援がちょい間に合わんで、あの頃のウチとあの子の乗っとった“ザク・ディープダイバー”がラスタカラーのド派手な“ウミヘビ”に絞め潰されたんよ。

 

そのあとはケッコンを迫るあの頃のウチに、あの子がプロポーズモドキしてくれたり、打倒“ウミヘビ”の為におっちゃん達からパーツを強制徴収したり。

 

まぁいつも通りのグダグダなお話しやね?

 

そんなこんなであれから1週間…。

 

そう。“ウミヘビ”に絞め潰された前回の“大海戦ミッション”から1週間が経ったんよ。

 

えっ?なんでいきなりキンクリしてんだ?!やって?

 

しゃ~ないやないか!

 

本編のストックが底を尽きそうになっとるから、そろそろウチの特別編は終わりにしないといかんねん。

 

7月はにこっちの特別編もやらなあかんしなぁ。

 

なんや最初の予定ではウチの特別編は全三話くらいで終わらせる予定やったらしいんやけど、真姫ちゃんの時と一緒で気付けば無計画にグダグダしてしもうて、そろそろ本格的に首が回らんようになって来たそうやねん。

 

アホやなぁ。

 

この世全てのアホを凝縮したアホの中のアホ(ゴッド・オブ・アホ)な穂乃果ちゃんレベルにアホやね。

 

あぁ…なるほど。

 

アホやアホやと思っとったら、青とんがりのオレンジジュース野郎にも穂乃果ちゃんの穂乃果ちゃん(アホ)が感染してしもうたんやね。

 

残念やねぇ…。

 

それは不治の病やねん。

 

ご都合主義万歳の二次創作の中でも治らんような強烈な病やねん。

 

リアルワールドで感染してしまったらもうおしまいやで。

 

ぷぷぷ♪ほんまにご愁傷様やね♪

 

まぁ…ぶっちゃけ…ザマァ(笑)♪

 

あははは♪本編でウチの出番がぜんぜんないんから、バチが当たったんやで!

 

“ないすばでぃ”の希さんよりも残念ひんぬーロリっ子なにこっちの出番の方が多いんがいけないんや!

 

虚乳ばっかり出番が多いんで呪われたんや!

 

巨乳の呪いやで!呪い!

 

穂乃果ちゃんの穂乃果ちゃん(アホ)に蝕まれて残念な脳ミソになればえぇ~んや!

 

いやぁ~♪それにしても流石は穂乃果ちゃんの穂乃果ちゃん(アホ)やね♪

 

まさかリアルワールドにまで影響を与える様になるなんて、ほんまに凄い穂乃果ちゃん(アホ)やねん♪

 

……ん?…………ちょい待ってや?

 

メタなこと言って悪いんやけど、ウチらは基本的には二次元の存在やろ?

 

青とんがりのオレンジジュース野郎になんで穂乃果ちゃんの穂乃果ちゃん(アホ)が感染しとるんや?

 

えっ?マジで穂乃果ちゃんの穂乃果ちゃん(アホ)は時間も空間も…おまけに次元さえも越えてしまうんか?!

 

………………。

 

この件について深く考えたり追求するんはやめとこ…。

 

占いの結果やと、穂乃果ちゃんの穂乃果ちゃん(アホ)を探ると、なんや命が危のうなるような気がするんよ。

 

ウチはまだ死にとうないんで、この件からは手を退かせて貰うな?

 

みんなも穂乃果ちゃんの穂乃果ちゃん(アホ)を探るつもりならくれぐれも気を付けてや?

 

“闇”は深いでぇ……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さぁ~て♪穂乃果ちゃんの穂乃果ちゃん(アホ)は置いといて、気を取り直してほんならあの頃のウチとあの子の1週間をダイジェストでお送りするで♪

 

れっつご~♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

土曜日

 

「……以上がガンプラバトルシミュレーターのコンソールの基本的な操作方法です。わかりましたか?」

 

大海戦ミッションの翌日の土曜日。

 

1番始めにあの子はあの頃のウチにガンプラバトルシミュレーターのメインコンソールについて説明してくれたんよ。

 

基礎的な事を1つ1つ丁寧に、できる限り分かりやすく。

 

「うん!ぜんぜんわかんないよ!」

 

せやけどあの頃のウチはまったく!理解できんかったんよ。

 

まぁ当然って言えば当然なんやけどけね?

 

当時のガンプラバトルシミュレーターにはまだサポートAIシステムは導入されておらんかったから、コンソールの設定もめっちゃ面倒やったんよ。

 

出力調整1つ取っても、そこからスラスターの調整やら姿勢制御バーニアの調整やらも同時にせなあかんから、めっちゃ面倒やねん。

 

今のガンプラバトルシミュレーターはそこら辺はサポートAIシステムがみ~んなオートでやってくれるん、楽チンなんよ。

 

難しいコンソール操作が無くなったから、ちっさい子供でも簡単にプレイできる様になって、ガンプラバトルシミュレーターのプレイヤーの数はうなぎ登りやねん♪

 

ヤジマ驚異の技術力ちゅ~ヤツやね♪

 

ヤジマ驚異の技術力とか言うたけど、電子精霊システムを解析してサポートAIシステムの基礎を作ったんはヤジマ・コーポレーションやなくてそらっちなんやけどね。

 

「…でしょうね。はぁ…「ため息禁止!」…わかってますよ。幸せが逃げてしまうんですよね?出来る限りは気を付けますよ。幸せに…貴女に逃げられては困りますからね。」

 

「えへへ♪うん♪私を逃がさないでね!」

 

私を逃がさないでね。か…。

 

改めてこの頃のウチらを見とると、なんやむず痒いなぁ…。

 

毎日少しずつ、あの頃のウチとあの子の距離が縮まって行って…言葉を交わして、気持ちを交わして……せやけど…あの頃のウチらに待っとったのは…。

 

…あかん。あんときの事を思い出すと泣きそうになるやないか…。

 

うん。あんときの事を思い出すんは今は止めとこ…。

 

どうせあと少しで…。

 

「善処しましょう。ではもう1度コンソールについて説明しますね。」

 

「うん!今度こそちゃんと覚えるね!」

 

「オウ!坊主!やっとるなぁ!あんまり根を詰めてもしゃぁーないぞ!そろそろ昼飯にせぇ!」

 

しんみりしてもうてあかんなぁ…よっしゃ♪ちょい気持ちを切り替えてシャッキリと行こか♪

 

コンソールの操作やらなんやらを説明して貰っていたあの頃のウチらんとこにやって来たんは、えっ?本職はヤクザとちゃうの?な強面漁師の黒澤のおっちゃんやったん。

 

お昼ご飯食べろ~!って。

 

さてさて♪世界希発見♪ここでベテランスピリチュアルハンターの希さんからクエスチョンやねん♪

 

レストコーナーでは色んなモンが売られておるんアミューズメントセンター。

 

本日最初のクエスチョンはこの日のお昼ご飯にあの子がナニを選んだのか?

 

アミュセンのレストコーナーはほんまに沢山メニューがあるん、ノーヒントやとちょい難しいん思うんよ?

 

せやから今回は特別に三択にしとくな?

 

①ザリガニ天丼(税込み380円)

 

②砂糖水(税込み10円)

 

③パンの耳(税込み100円)

 

さぁ~て♪正解は何番やろね♪

 

「……そうですね。ではまずは昼食にしましょうか。」

 

「うん!えへへ♪今日は何を食べようかなぁ♪」

 

「僕は少し豪華に砂糖水にしましょうか。」

 

はい!正解は②番の砂糖水(10円)やねん♪

 

…あかん。

 

豪華なお昼ご飯で砂糖水って…あんときの事を思い出すのとは別の意味で泣けてくるわぁ…。

 

ちなみに土日祝日の普段のこの子のお昼ご飯はやね?お値段0円の水道水やねん。

 

せやからお砂糖が入っただけでもこの子にとってはめっちゃ豪華なんよ。

 

「えっ?!砂糖水?!」

 

「はい。砂糖水です。」

 

「……砂糖水で豪華……のう坊主。ラーメンでも喰うか?チャーシューも入れてもえぇぞ?」

 

お昼ご飯に砂糖水は流石の黒澤のおっちゃんも可哀想思ったみたいで、あの子にラーメン食うか?って言ったんやけど…。

 

「結構です。憐れみからの施しならお断りですよ。僕にだってプライド位はあるんです。」

 

って言って断ってしもうたんよ。

 

遠慮せんとゴチになればえぇのになぁ?

 

「憐れみちゅーんは否定せんが、大人がガキにメシ喰わすんは施しじゃないんじゃがのぉ…。オメェも難儀な性格しとるのぉ。」

 

そこであの子の未来のお嫁さんなあの頃のウチの出番やねん♪

 

「お昼ご飯が砂糖水だけなんてダメだよ!うん!決めたよ!明日は私がお弁当作ってくるね!愛妻弁当だよ!」

 

そう!お弁当!

 

あの頃のウチはあの子のために愛妻弁当を作ってあげようって思ったんよ!

 

「はっ?お弁当?どうして急に…?」

 

「だって私はキミの未来のお嫁さんだもん!お嫁さんは旦那様のために美味しいお弁当を作るんだよ!」

 

うん♪うん♪ウチのお母さんもお父さんに毎日美味しいお弁当を…作ってはおらんかったなぁ…。

 

夫婦仲は良好なんやけど、ウチのお母さんも忙しい人やから、お弁当作る暇なんてないんよ。

 

それでもお母さんはウチのご飯だけは必ず作って置いていってくれたんやから、ほんまに頭が下がる思いやねん。

 

お母さん。いつもめっちゃ忙しいのに美味しいご飯作ってくれて、ほんまにありがとうなぁ。

 

きっとお母さんのご飯をもりもり食べたお陰で、ウチのおっぱいはこんなん立派に成長できたんやで?

 

ウチのおっぱいには夢と希望とエロスの他に、お母さんの愛情がぎょ~さん詰まっとるんやね♪

 

「………正直に言ってよくわかりませんが、そう言うモノなんですか?」

 

「おうよ!そうゆーもんじゃ!なんでもえぇからドム子の嬢ちゃんがせっかく作ってくれるんじゃ!文句言わんと黙って貰っとけ!坊主!」

 

「……そうですね…ではありがたくいただきましょう。明日のお弁当。楽しみにしていますよ。」

 

「うん!任せてよ!」

 

「ではレストコーナーへ行きましょうか。サービスプライスの砂糖水が待っています。」

 

「(他人に甘える事を知らんのか、甘え方を知らんのか…。どちらにしろ不憫じゃのぉ…。ドム子との関係が少しでも坊主を良い方向に持っていってくれりゃあいいんじゃが…。)」

 

「お昼ご飯!今日は私はおうどんさんにしよー!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日曜日

 

「………今度こそはわかりましたか?」

 

日曜日。

 

この日もガンプラバトルシミュレーターのメインコンソールについて説明やったんやけど…。

 

「……………わかんない。」

 

あの頃のウチはこの日もやっぱり理解できんかったんよ。

 

「………仕方ありません。こうなったらコンソールの設定自体を弄って、操作をドム子でも簡単に覚えられる様に再設定してしまいましょう。」

 

そんなおバカなあの頃のウチのために、あの子はコンソール自体の設定を弄って、簡単に操作できるようにって考えてくれたん。

 

「こんにちわ、二人とも。どう?“ウミヘビ”は攻略出来そうかな?」

 

そこに、この日はマヒねーちゃんがあの頃のウチらんとこにやって来たんよ。

 

「あぁ。真海さん。丁度いいところに来てくれました。貴女のノートPCを貸してくれませんか?」

 

「ノートパソ?良いけど…何に使うの?」

 

「ガンプラバトルシミュレーターのコンソール設定を弄ってドム子でも対応できる位に簡単なモノに改良します。」

 

「はっ?!コンソール設定の改良?!えっ?!出きるの?!そんなこと?!」

 

まぁ普通はコンソールの簡易化なんて言われたら驚やろなぁ…。

 

「……その程度の事なら余程のアホじゃない限りは誰にでも出来るのではないでしょうか?」

 

………ならほとんどの人類はアホやね。

 

この子は基準がちょい可笑しいんやねん。

 

砂糖水で豪華とか、システム系の再設定は誰にでもできるとか。

 

親御さんがおらんかったから、そこら辺の常識をちゃんと教えて貰えんかったんやろね。

 

親戚の人達も、自分らがこの子に常識を教える前に、すぐに次の親戚へ…って感じやったみたいやし。

 

「出来ないわよ!普通は!」

 

「…はっ?出来ないのですか?こんな簡単な事が?」

 

簡単やないんよ~。

 

コンソールの改良なんて、システム周りを弄るだけでどれだけ大変なことか…。

 

この頃から色んな経験積んできた今のウチになら、似たようなことできるんやけど、ぶっちゃけ面倒でこんなんやろうとも思わんよ。

 

むぅ。思わず面倒って言ってもうたやん。

 

めんどうは禁止やねん。

 

「…ホント、キミって無意味に廃スペックだよね…。ただのノートパソでコンソールの改良なんてヤジマ・コーポレーションのニルスさんとかしか出来ないんじゃないかしら?」

 

ニルスさんもなぁ…あの人も頭可笑しいんやないかって位に廃スペックな人やからなぁ…。

 

ん?ニルスさんと知り合いなんか?って?

 

知り合いやよ?

 

ウチのお師匠さんの紹介で何回か会ったことあるんよ。

 

あとはマヒねーちゃんとサニーセンセーの披露宴でもちょいお話ししたんやったなぁ。

 

ガンプラバトルシミュレーターのシステム周りについて色々と教えて貰ったんよ。

 

ニルスさんのお話、めっちゃためになったやん♪

 

むふふ♪実は色んな裏技もこっそり…♪

 

「うーん…キミのその才能…このままにしておくのはもったいないなぁ…………ねぇ?うちの…貝原のお家の子にならない?キミの才能は放置しておくのはもったいないんだけど?貝原ならもっといい環境を用意できるわよ?どうかな?」

 

「僕を貝原に、ですか?……てとも魅力的なお誘いですね。でも…折角のご厚意ですが遠慮しておきますよ。親戚の所に厄介になっていれば、何時か…何時かきっと、母さんが迎えに来てくれますので。」

 

…待ってても迎えになんて来んよ…。

 

あの子もそんなん分かっとる筈やのに…それでも待ちたいんやね…。

 

あの子が…キミが今でも“ザク”を使っとるんのも、何時かお母さんに気付いて貰うためなんよね…。

 

キミがお母さんから貰った唯一のモノ…それがあの“ザク”やから…。

 

むぅ。なんやまたしんみりしてしもうたなぁ…。

 

「(母さんが迎えに来てくれる、ね。この子は今でも、自分を捨てた母親が何時か迎えに来てくれるって信じてるんだ…。貝原財閥の情報網を使えば、この子を捨てた母親を探し出すのは簡単だけど、探し出して引き合わせても絶対に悲しい結末しか待ってないわよね…。歯痒いけど見守るしかないのかなぁ…。)そっ。残念♪まぁ気が変わったら言って頂戴ね?貝原は何時でもキミの才能を歓迎するわよ?もちろん♪才能だけじゃなくキミ自身もね♪」

 

「…ありがとうございます。」

 

「それで?コンソールの改良はどんな感じかな?」

 

「そちらならもう終わりましたよ。ドム子。実際に試してみて欲しいので1度出撃してみましょう。」

 

「うん!でも!その前にお昼ご飯が先だよ!はい!お弁当!ちゃんと早起きして作って来たんだよ!」

 

やめやめ!しんみり空気はここまでやで!

 

お次のダイジェストイベントはお待ちかねの手作りお弁当イベントやねん♪

 

こんときは普段は忙しくて大変なお母さんに久し振りにワガママ言って、朝早くに起きてお弁当作るん手伝って貰ったんよ。

 

メニューは花陽ちゃんが愛してやまない真っ白艶々なご飯さん♪

 

真ん中には梅干しさんも入っとるんよ♪

 

おかずは冷凍食品のハンバーグ師匠に冷凍食品の唐揚げさん♪

 

同じく冷凍食品のほうれん草バターにやっぱり冷凍食品のひじきのお煮付け♪

 

なんと!こんときはエビグラタンも入っとんたんよ!

 

……やっぱり冷凍食品やねんけど。

 

冷凍食品ばっかりでもしゃ~ないやろ!あの頃のウチは料理なんてしたことなかったんやから!

 

最近のレンジでチンせんでもお弁当に詰めればえぇ冷凍食品を使わな、あの頃のウチなんかにまともなお弁当作るなんて無理やねん!

 

むふふ♪せやけどな?ぜ~んぶ冷凍食品のおかずやないんやで?

 

この日のお弁当の目玉はあの頃のウチが作った卵焼きなんよ!

 

まぁちょい焦げてたりして見た目はアレやねんけど…。

 

「お♪手作り弁当だなんて青春だねぇ♪甘酸っぱいねぇ♪」

 

「本当に作って来たのですか?なんと言いますか…その…わざわざありがとうございます…。そうですね。せっかくドム子が早起きして作ってくれたお弁当です。出撃は昼食をいただいてからにしましょうか。」

 

「うん!さぁーどーぞ!召し上がれ!特に卵焼き!私が頑張って作ったんだよ!食べて!食べて!」

 

「へぇ…手作りですか…。では…いただきます。………グッ…こ、これは…。」

 

「美味しいかな?美味しいかな?美味しいかな?」

 

「どうなの?早く答えてあげなさいよ。」

 

「…じゃりじゃりしてしょっぱいです……卵焼きに塩の塊が……。」

 

「あれ?しょっぱいの?甘くなるようにお砂糖いっぱいいれたんだけど?」

 

………そうやった…。

 

甘い卵焼きにしようって大量のお砂糖を入れたつもりが、間違って大量のお塩を入れてしもうたんやった…。

 

なんてお約束をしとんのや…。

 

こんなときにお約束のボケせぇ~へんでもえぇのに…。

 

「お塩とお砂糖を間違えたのね。うん。お約束だね。まぁ卵焼きは塩派もいるからいいんじゃないの?私は甘い方が好きだけどね。」

 

「じゃりじゃりしてとてもしょっぱいですが…(誰かが僕の為だけに作ってくれた料理なんて何時以来でしょうか…。) とてと美味しいですよ。」

 

「むぅ…。次は失敗しないよ!私!いっぱい練習して料理の上手なお嫁さんになるね!」

 

料理の上手なお嫁さん…か。

 

なぁ?安心してや?あの頃のウチ。

 

今のウチはちゃんとお料理できるで?

 

だから…頑張ってや。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

月曜日

 

「クッ!やっぱり押し返せませんか!MAは重くてイヤになりますね!ドム子!一気に行きます!出力を上げて下さい!」

 

一週間の始まりの月曜日♪

 

「わかったよ!ちょっと待ってて!」

 

この日は放課後は図書室やなくてアミュセンでバトロイに出撃しとったんよ。

 

あの子が作ってくれた簡易コンソールはえぇ感じで、あの頃のウチでもすぐに慣れてまともにサポートできていたんよ。

 

[[坊主!無茶はいけやせん!あっしが援護しやす!1度後退を!]]

 

この日はマサさんがあの頃のウチらと一緒に出撃してくれたんよ。

 

こんときに遭遇した相手は海中用に改造されたヴァル・ヴァロやったなぁ。

 

「いえ!この程度の雑な作りのMAなんて問題ありません!そうですよね!ドム子!」

 

「うん!“ウミヘビ”さんの方が強くて怖いよ!出力全開だよ!これでいつでもフルパワーで行けるよ!」

 

あの頃のウチは初めてのガンプラバトルで“ウミヘビ”と戦った事がえぇ方に作用していたんよ。

 

初めてであれだけ怖くて強い相手と戦ったん。

 

もうちょっとやそっとじゃビビらんよ。

 

「くっくくくく…さぁ!みんなまとめて僕の糖分の足しにしてあげますよ!」

 

「いっけー!串刺しだー!」

 

[[やれやれでさぁ…。]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

火曜日

 

この日もあの頃のウチらはアミュセンに来とったんやけど…。

 

「さて、ドム子も改良した簡易コンソールでの操作には慣れて来ましたが、ここで1つ新しい問題が発生しました。今さらなのですが、現状の僕のディープダイバーではパワーもスピードもあの“ウミヘビ”には敵いません。この前みなさんから徴収したパーツで改造はしてはみましたが、これ以上の強化は難しいですね。ファイターとしての技量は負けてはいないと思うのですが…。」

 

新しい問題…機体の限界にぶち当たってしもうたんよ。

 

「あの“ウミヘビ”さん。強くて速くて堅かったもんね。どうしようか?」

 

そんなお悩み中のウチらに救いの手を差し伸べてくれたんは…。

 

「簡単ですよ。相手が自分達よりも強くて速くて堅かったのならば、こちらも強くて速くて堅くなれば良いだけです。」

 

レギンレイズ・ジュリアをベースにしたサニーセンセーの“ヴィクトリア・ブルー”を作り上げて、自分もボールを魔改造した戦闘潜水母艦“シルバーン”を操るビルダー兼ファイターの七塚原 桂先生やったん。

 

「あ!桂ちゃん先生!こんにちは!」

 

「桂さん?そうは言いますが、ディープダイバーにこれ以上弄れる所は…。」

 

「確かにキミのその“ザク・ディープダイバー”ではこれ以上は改造出来ませんね。では本体の改造が無理ならば、SEEDのミーティアや0083のデンドロビウムのオーキスの様な外部武装ユニットを装着してみてはどうですか?この前、キミが強制徴収したパーツにはMAに使うような大型のスクリューモジュールや外部装甲等もありました。有り合わせになりますが、それらを使えば今からでもどうにかなりそうだと思いますよ?」

 

「なるほど…それなら……。」

 

「乗り掛かった船です。決戦までそう時間も余り残されてはいませんので、今回は僕も手伝いますよ。そうですね…海中戦ならばメインの武装はランスですよね?そちらは僕が仕上げましょう。」

 

「良いのですか?では“ヴィクトリア・ブルー”と“シルバーン”を作り上げた桂さんのお力…お借りします。よろしくお願いします。」

 

「えぇ。では早速始めましょうか。」

 

「はい。」

 

「よくわかんないけどパワーアップさせるんだね!私もお手伝いするよ!頑張るね!」

 

そんなワケであの頃のウチらのザク・ディープダイバーの魔改造が始まったんよ。

 

どんな機体になったと思う?

 

あんな………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

水曜日

 

ウチらの魔改造された機体はな?

 

「水中戦闘専用強襲強化武装外骨格…“海王丸”…これで一通りは完成ですね。作っておいて何ですが、まさか一日で仕上がるとは思いませんでしたよ。」

 

外部装甲を着込む様にあちこちに接続して、増えた重量に対応させる為に魚雷をアホみたいに満載したおっきなスクリューモジュールユニットを4つ取り付けた擬似的なMAになったんよ。

 

「そうですね。まぁキミが強制徴収したパーツが思っていた以上に良質でしたからね。ピンバイスで3mm穴を空けて、ジョイントを使用して繋ぎ合わせて…射撃武装も凝ったモノが無駄にありましたし…。」

 

あの子がモブのおっちゃん達から強制徴収したパーツには溢れんばかりに“ロマン”が詰まっとったんよ。

 

それ単体ではぶっちゃけガラクタやねんけど、寄せ集めて組み合わせたらアラ不思議?

 

えぇ感じに纏まってしもうたん。

 

「あの人達はMSサイズで使えない様な巨大なニードルガンや大量の魚雷を詰め込んだ大型スクリューモジュールユニットなんて、ナニに使うつもりだったのでしょうか?」

 

「さぁ?あの人達の事ですから、とりあえずは“面白そうだから作ってみた”ではないですか?さて、こちらも完成しましたよ。水中での推進ユニットも兼任した大型突撃槍(ランス)…これが“海王丸”専用の大型突撃槍(ランス)“ヴォーテックスランス”です。」

 

そんでもって桂ちゃん先生が作ってくれた“海王丸”用のメイン武装。

 

大型突撃槍“ヴォーテックスランス”

 

ランス本体に“ヴィクトリア・ブルー”の専用武装“ヴィクトリア・トルビード”にも使われとる小型のスクリューモジュールユニットを取り付けてあるんよ。

 

「ありがとうございます。“海王丸”の作成で手が一杯で、僕一人ではメインの武装までは無理でしたので、桂さんが武装を作ってくれて本当に助かりましたよ。あれ?でもこれ…石突きの部分にもスクリューモジュールが取り付けてありますが…。確か予定ではランス本体にだけ小型スクリューモジュールを取り付ける筈ではなかったのでしょうか?」

 

「それは僕からのサービスですよ。キミが見せてくれた“海王丸”のスペックデータならば、もう1つ余計にスクリューモジュールを取り付けても振り回される事はないですからね。」

 

「桂さん…。」

 

「これでも僕はキミの事を気に入っているんですよ?そう…まるで手の掛かる年の離れた弟の様に思ったりしていました。」

 

「………僕は………。」

 

「受け取ってくれますか?」

 

「…はい。」

 

「さて。では機体も武装も完成しましたので、実戦テストと行きましょうか。」

 

「そうですね…ドム子が来たら、ですが。」

 

「ドム子さんは今日は掃除当番でしたか?」

 

「まったく…僕を待たせるなんて…。」

 

この日はあの頃のウチはちょい遅れてた来たんで、この会話を実際には聞いてはおらんのやけど、後で桂ちゃん先生から教えて貰ったんよ。

 

「 (なんだかんだでこの二人はうまくやっている様ですね。以前までの彼ならば僕が余計なお世話で強化した“ヴォーテックスランス”は受け取ってはくれませんでしたよ。それがこんなに簡単に受け取ってくれるなんて…。ドム子さんと行動する様になってからの彼は、以前よりも柔らかくなりましたね。願わくば彼がこのまま幸せになってくれれば良いのですが…。) ケッコンは人生の墓場だそうです。色々と諦めなさい。」

 

「そうですね。大人しく諦めますよ。人生とは諦めの連続ですからね。」

 

むふふ♪こんときにようやくウチとのケッコンから逃げるん諦めたんやね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

木曜日

 

決戦前日の木曜日はサニーセンセーと桂ちゃん先生。

 

それとマヒねーちゃんがあの頃のウチらの相手をしてくれたんよ。

 

初めは無理やねん!って思ってたんやけど、蓋を開けてみれば3対1でも意外となんとか戦えててビックリやね。

 

[[ホラ!ホラ!ホラ!ボサッとしてるとすぐに墜としちゃうわよ!]]

 

「うるさい!クソカマ教師!」

 

[[クソカマ教師じゃないわよ!今日のアタシはステファニーよ!ステファニー!ステファニーってお呼び!]]

 

「だからうるさいと言っています!ホーミングが来ました!回避します!ドム子!」

 

「大丈夫!この出力ならちょっとくらいは無茶できるよ!キミと私とこの“海王丸”なら行けるよ!ついでに“ヴィクトリア・ブルー”にロックオンしちゃった!」

 

この頃にはもうウチもサポートにすっかり慣れて、かなりスムーズにあの子の要求に応えられる様になっていたんよ。

 

「ナイスです!ドム子!回避が完了次第すぐに反撃しますよ!聞こえていますね!変態教師!“海王丸”に搭載されているありったけの魚雷!避けれるモノなら避けてみなさい!」

 

「回避を確認!やったね!全部避けたよ!もう大丈夫!行くよ!魚雷さん!全弾発射だよ!」

 

“海王丸”に搭載されたアホみたいな量の魚雷。

 

こんときはそれを一斉に発射して、海中でも高機動戦闘ができる“ヴィクトリア・ブルー”を追い詰めたんよ。

 

[[ゲッ?!ちょっ!ナニよその無茶苦茶な数の魚雷は!真海ちゃん!桂ちゃん!アンタ達はさっさと援護しなさい!]]

 

[[わかってるわ!七塚原先生!弾幕を張って魚雷を全部撃ち落とすわよ!]]

 

[[了解です!先輩は邪魔ですから早く退いて下さい!]]

 

マヒねーちゃんと桂ちゃん先生は大量の魚雷に追われてるサニーセンセーを助けるために、弾幕を張って魚雷を撃ち落とそうとしていたんやけど、助ける対象のサニーセンセーが弾幕の射線上におるんで中々上手くいかんみたいやったん。

 

それでもソコは流石のサニーセンセー。

 

上手い具合に機体を操って弾幕の射線上から逃れようとしやがるんよ!

 

せやからあの頃のウチらは…。

 

「させませんよ!」

 

「ニードルガトリング!セット!ヤっちゃえ!」

 

「一発一発の威力は低くても!」

 

「沢山撃てば痛いよ!」

 

弾幕には弾幕を。

 

ニードルガンを束ねてガトリングガンにしたニードルガトリングでサニーセンセーの進路変更を妨害してやったん!

 

針を撃ち出すニードルガンは一発一発は威力は低いんやけど…。

 

[[ニードルガン?!なんて珍しいモノを!ってイタ?!あー!もう!イタいわね!このクソガキ!アレ?推進機が?!]]

 

上手い具合にスクリューモジュールに刺さってくれたみたいで、“ヴィクトリア・ブルー”のスピードは目に見えて落ちていったんよ。

 

[[サニー!邪魔よ!早く退いて!]]

 

[[先輩!あぁ…これは…もう迎撃は間に合わなそうですね。]]

 

進路を変更できず、フラフラと海中を進んだサニーセンセーの“ヴィクトリア・ブルー”はマヒねーちゃんと桂ちゃん先生のとこに真っ直ぐ行ってしもうて…。

 

「みんなまとめて!」

 

「どっかーん!だよ!」

 

魚雷に追い付かれて大♪爆♪発♪

 

やねん♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな楽しくて騒がしい1週間はあっという間に過ぎていったんよ。

 

そして…ついに決戦の金曜日が…“大海戦ミッション”のラストステージの日がやって来たんよ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

長らく続きましたのんたん生誕祭も残すところあと1話。
こんなに長くなるのならば、本編に組み入れてしまえばよかったなぁ…とか、考えてしまいます。


次回は月曜日に本編の更新を、金曜日にのんたん生誕祭特別編の更新を予定しております。

また、明日7月22日(土)はμ'sが誇る銀河No.1アイドル。世界の矢澤 にこにーのお誕生日となってとおります。
明日は予てより予定しておりましたにこちゃん生誕祭を更新予定でございます。
間に合えば…なのですが。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。

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