ガンプライブ! ~School Gunpla Project~ 作:Qooオレンジ
再びフォースの暗黒面へと落ちそうなQooオレンジでございます。
今回も絵里さんsideのお話となります。
長かった絵里さん回も今回でようやく…。
それでは 第8話A「夢の欠片」そのなな⑭ 始まります。
ザク・リヴァイブの右腕に仕込まれていたソラの切り札。
ビームピアッサー“ペネトレイター”
圧縮エネルギーカートリッジを使用して瞬間的に高威力のビームニードルを射出するそのペネトレイターの一撃によって、鉄壁の防御力を誇るトールギス・ヴァルキュリアの装甲はコクピットごと意図も容易く貫かれちゃったわ。
ひょんな事から始まった私とソラとのバトルはそうして終わりを迎えたの。
バトルが終わり、全てのシステムがダウンして真っ暗になったガンプラバトルシミュレーターの筐体の中で、私は先程までソラと2人きりで駆け抜けていた蒼穹の戦場へと思いを馳せていたわ。
交わされた言葉と言葉。
ぶつかり合う意地と意地。
そして内心でのカミングアウト…は、まぁ良いとして。
結局最後は負けちゃったけど、短い間に色んなコトがあったわね。
楽しかった…ほんとに楽しかった…。
そんな感じで楽しかったバトルの余韻に1人で浸っていると…
「ウォォォォォイ!ゴルゥラァァァァ!!!とっととツラァだせやぁ!ボケェェェェ!!!」
と、まるで借金の催促に来たチンピラか地上げに来たチンピラの様な物言いが外から響いて来たのよ。
ソレと同時にドン!ドン!と、ガンプラバトルシミュレーターの筐体のトビラを蹴るような音も…。
この声。
この物言い。
このチンピラのようなやり方。
その全てに該当するのはただ1人だけ。
「う"ぉぉぉぉぉい!聞いてんのかぁぁ!あ"ぁ"!クソおんなぁぁぁぁ!!!出てぇ来いやぁぁぁぁぁ!!!!!!」
余韻もへったくれもあったもんじゃないわ。
はぁ…。
なーんで、私はこんなのを好きになっちゃったのかしら?
まぁいいわ。
とにかくどこかの元チャンピオンなチンピラモドキに筐体のトビラを蹴破られる前にさっさと外に出ちゃいましょ。
私は余韻を吐き出すようにため息をひとつだけつくと、筐体のトビラの開閉ボタンをポチりと押したわ。
ぷっしゅー♪という空気の漏れる音共に徐々に開かれていく筐体のトビラ。
筐体のトビラが完全に開かれた先に待っていたのは…
「おっ!ようやく出て来やがったな!おう!絵里さん!お疲れさん!」
私の愛すべきチンピラくん。
「えぇ。お疲れさま。」
ソラだったわ。
愛すべき私のチンピラくんなソラに出迎えられて筐体から降りた私は、その足で園田さんや高坂さん、にこたち“μ's”の面々や希の待っているレストコーナーへと向かったわ。
彼女たちとはあーんなコトやこーんなコトが色々とあったけど、コレからは私も“μ's”の一員として仲良くしなきゃね♪ファイトよ♪えりーちか♪とか内心で考えながら向かったレストコーナーで私を出迎えてくれたのは…
「歓迎も歓待も歓喜も一切合切これっぽっちもそりゃもう微塵もするつもりもする気もさらさらありませんが、仕方ありませんので数合わせの為に血反吐を吐き散らかすような断腸の思いで本音的にはこのポンコツな生徒会長(仮)をどうやって始末してあげましょうか?とか考えながらも特別に“μ's”への加入を認めて差し上げます。畳1畳分程の広さの地べたに剣山を敷き詰めてそこへ五体投地で這いつくばって歓喜に震えて身体中の穴という穴から生徒会長(仮)で(笑)的な謎の体液を盛大に垂れ流しながら感謝して感謝して感謝しまくってから導火線に絶賛点火中のダイナマイトを抱き抱えて夕日に向かってダッシュして盛大に爆死して辺り一面にその穢らわしい血肉をまきちらして二度とは帰らぬ死出の旅へと旅立って下さい。」
開口一番にこれっぽっちも歓迎していないのがわかっちゃう園田さんの辛辣極まりない一言だったの。
しかもその顔が凄く怖いのよね。
なんと言うか………顔に一切の感情が無いのよ。
これがいわゆる能面の様な表情ってヤツかしら?
園田さんってこれぞ大和撫子!って感じのとてもキレイな顔立ちをしているから、そんなキレイな顔に感情が一切無いとかほんと洒落にならないくらいに本日のガンプライブはホラー感満載でお送りしちゃいます♪で、えりーちか怖くて今日は夜に1人でおトイレに行けないから乙女としてはしたない事態になっちゃう自信満々よ。
そんな私の加入を一切歓迎していないホラーな能面フェイス真っ最中の園田さんに対して…
「えっりせんぱいといっしょ♪えっりせんぱいといっしょ♪みゅーずでいっしょにがんぷらばっとるぅー♪ひゃっふー♪やっふー♪うぇーい♪」
きっとキレイなお花が一面に咲き誇っているに違いない的な頭の中身がお花畑な高坂さんは、謎の歌を歌いつつこれまた謎の小躍りしながら私の“μ's”への加入を喜んでくれていたわ。
反対1。
賛成1。
ってところね。
他の面々はと言うと…
「まぁ正直に言って私も海未先輩とおんなじであんまり歓迎はしたくはないけど、その人ってムダに固くて強いってのは知ってるから…。」
西木野さんは残念ながら園田さん寄りみたい。
積極的に反対じゃないのがせめてもの救いかしら。
で、目の前のテーブルに現在進行形でフードファイターも真っ青な量のラーメン丼を積み重ねている星空さんは…
「ぶっちゃけ凛はどーでもいいにゃ。」
と、麺をすすりながらそう一言だけコメントしたわ。
中立?
その星空さんの隣で山のように積み重ねられたおにぎりを異常極まりないスピードで貪っている小泉さんは…
「海未先輩が色々と怖いけど生徒会長さんは戦力として考えるならものズッゴーーーーーークじゃなくてものすっごーーーーーーく頼もしいかな?って花陽的にはそーおもいまっす!はひ!」
と、おにぎりを食べながら普通に喋るとかちょっと人外染みたやり方でコメントしてくれたわ
小泉さんは賛成…でいいのかしら?
そして最後に残ったにこはと言うと…
「いーい!絵里!うちは素人とかアホとかいっぱいなんだからアンタにはしっかりと働いて貰うわよ!サボったりしたらそこら辺のビルの屋上から紐なしでバンジーよ!」
意外にも私のμ's加入を歓迎してくれていたのよ。
意外にとか言ったら怒られちゃいそうだからそこは黙ってるけど。
見ていると何故か両目から涙が溢れてきちゃう胸の絶壁を反らしながらえっへん♪って感じで話しているにこを見てそんなコトを私が思っていると、思わずそのコトが顔に出ちゃってたみたいで…
「ぬわぁによ!その顔は!文句あんの!」
にこに睨まれちゃったわ。
「別に文句なんて無いわよ。」
園田さんの辛辣な一言にはちょっと文句を言いたいのが本音だけど。
それはさておき。
私がにこにそう返すと…
「ふん!どーだか!どーせ私がアンタのコト歓迎してるのが意外とかそんなコト思ってたんでしょ!」
と、ズバリ大当たりなコトを言われちゃったの。
うん。
困ったわ。
下手に反論するとにこの機嫌を損ねそうだし。
こんな時は…
「あ、あはは…。」
笑って誤魔化しておきましょ。
にこはそんな笑って誤魔化そうとしている私を半目でじとーっと睨んでいたけど、不意にプイッ♪っと顔を反らして…
「アンタが私のコトをどー思ってるのかは知らないけど!こっちはアンタのコトをと、ともだち…かな?とか思ってんだから!そんな…その…あの……と、ともだち…が…な、仲間になってくれるんだもん…歓迎するのは…あ、当たり前でしょ!」
と、言い方はちょっと乱暴だけど、スゴく…そう、スゴく、スゴく、スゴく嬉しいコトを言ってくれたのよ。
今でにことはガンプラバトル同好会の存続とか部室の件とか他にもアレやコレで敵対するコトが多かったから、まさかにこから私に友達って言ってくれるだなんて思ってもいなかったのよね。
もちろん私はにこのコトを友達ってずっと思ってたわよ。
「にこ…。」
「か、勘違いしないでよね!仕方なくよ!仕方なく!」
「ナニが勘違いで仕方なくなんだか。」
「うっさい!バカそら!」
「へいへい。バカですいませんねぇ、バカで。」
「ちょっと!ハイは1回っていつもいつもいつも言ってるでしょ!何回言えば直すのよ!」
「へーい。気を付けまーす。」
「その返事!気を付ける気なんてこれっぽっちもないわね!!!」
うん。
いつの間にかいつもの夫婦喧嘩になっちゃったわね。
でもまぁしおらしいコトを言ってるよりも、元気に騒いでいる方がにこらしいわ。
私はソラをあいてにギャー!ギャー!と騒いでいるにこを見ながら、そんなコトを思ったの。
それにしても…
「ほんと、毎度のコトだけど騒がしいわね。」
と、ポツリと何気なく一言呟いたわ。
そして周りをぐるりと見てみると…
「バカ!バカ!バカ!バカ!バカ!バカ!バカ!バカ!バカ!そらのぶゎぁぁぁぁぁぁぁぁかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「あー、はいはい。ばかだねばか。」
「オイ!バカそら!アンタはまたはいはいって二回言ったわね!!!!」
「あー、はいはい。」
「また言ったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
「海未ちゃん!海未ちゃん!ほら!見て見て!ストライクの背中ににこちゃんのガンプラの背中のヤツつけれるんだよ!すごいでしょ!」
「ちょ!穂乃果?!貴女は何勝手に禍にこのバックパックを取り外して自分のストライクに取り付けているのですか!しかも割りと乱暴に!そんな事をして万が一にでも壊したりしたら!」
「あ。なんかとれちゃった。」
「ぎゃぁぁぁぁす!!!ほ、ほのかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
「やっぱりとんこつがシコウにゃ。」
「ねぇ凛。シコウってたぶん至高ってコトよね?アンタ、ソレ意味わかって使ってる?ってか良く至高なんて言葉をアンタが知ってたわね。」
「にゃ?行きつけのラーメン屋さんに置いてた美○しんぼにシコウって乗ってたにゃ。あとシコウってにゃんかすっごいってコトじゃねーのかにゃ?」
「はぁ…。予想通りと言うべきか何と言うべきか。」
「凛ちゃーん♪ラーメンのおかわり持ってきたよー♪あと花陽の命の燃料的なごはん♪あ。あと真姫ちゃんの紅茶。」
「花陽についでみたいに言われると何か腹立つわね…。」
そこには未だに言い合いをしているにことソラの他にも、やっぱり大騒ぎでわちゃわちゃと楽しそうにしている高坂さんや園田さん、星空さんに小泉さんに西木野さんの姿があったの。
「ほんと、騒がしいわ…。」
いつの間にか蚊帳の外になっちゃっていた私は、ちょっとお行儀が悪いけどテーブルに頬杖をつきながらまたそう呟いたわ。
そうしていると…
「せやね。けど…」
やっぱりいつの間にか隣へと来ていた希が私の一言を肯定しながらも…
「キライやないんやろ?」
と、とても優しい笑みをその顔に浮かべながら言ってきたのよ。
その問いに対する私の答え。
それは…
「えぇ。キライじゃないわ。」
こんな騒がしいやり取りがコレからμ'sへ加入する私の日常の一部になる。
それはとてもとても魅力的な日常。
ガンプラと、頼もしい仲間たちと、優しい友達たちと、そして大好きな人に囲まれた、騒がしくも楽しい日常。
きっとこんな騒がし日常が私の大切な日常になる。
ううん。
“なる”じゃないわね。
だってもう…
「大切な日常になっちゃってるんだから。」
だから…始めましょ。
私のガンプラバトルを。
もう1度。
ここから。
大切な仲間たちと一緒に。
大切な友達と一緒に。
愛すべき私のチンピラくんと一緒に。
さぁ。ガンプラバトルを始めましょ。
おわり?
「ところがぎっちょんちょん♪終わりやないんやなぁ♪」
いい感じまとめて終わりになったと思ったら、さっきまでの優しい笑みからいつものニヤニヤ笑いに戻っていた希がそんなメタいコトを言ってきたわ。
「へ?終わりじゃ無いの?」
てっきり終わりだとばかり思っていた私は、思わずちょっとおまぬけな声色でそう言っちゃったのよね。
かしこいかわいいえりーちかとしてはオマケボイスでお返事しちゃうとか恥ずかしいわ。
まぁそれはそうと、さっきので終わりじゃないってどーゆーコトなのかしら?
「そ♪終わりやないんよ♪」
「それってどう言う意味なの?」
「んっふふ♪ちょい見てればすぐにわかるんよ♪」
「見てればわかる?」
それってどう言う意味なの?
私が希の真意を図りかねていると、当の希はまるで柏手を打ち鳴らす様にパンパンと両手を鳴らして、ぎゃーぎゃーと騒ぎまくっていた高坂さんたち“μ's”の面々の注目を集めて…
「はいは~い♪ご歓談中にちょいとごめんなぁ?うちからちょっと重大発表があるん、ちょ~っと静粛にして聞いたってなぁ♪」
と、いつものイタズラを思い付いた時のようなニヤニヤ顔でそう言ったのよ。
「じゅーだいはっぴょー?」
突然の希のその一言に今まで騒ぎまくっていた“μ's”の面々は目をパチクリとさせながらきょとんとした顔をしていたわ。
まぁ中には希のニヤニヤ顔をまるで胡散臭いモノを見るような目で見ている子たちもいたけど。
と、言うか、胡散臭そうに視ている子たちの方が大半ね。
きょとんととしているのは高坂さんと小泉さんの2人くらいだわ。
それ以外の面々…ソラ、にこ、園田さん、星空さん、西木野さんの5人は見るからにナニかを企んでいるような希のニヤニヤ顔を見て警戒心バリバリになっちゃってるわ。
サンシャイン、虹ヶ咲を含めた全ラブライブ!アホランキングで上位を狙えるアホスペックを持っている星空さんが希を警戒しているのはえりーちか的にちょっと意外だったかも?
高坂さんみたいに無警戒になんだろー?とかやるのかなぁ…とか勝手に思っていたから。
そんな大半に警戒されている希の重大発表。
それは…
「じゃっじゃじゃ~ん♪それでは発表しま~す♪あんな?重大発表って言うんは………うちも今日からえりちと一緒に“μ's”に入るんでど~ぞよろしくやん♪ってコトで~~~す♪はい♪はくしゅ~♪ぱちぱちぱち~♪」
と、言うモノだっ…た……へ?
えっ?
の、希も…
「“μ's”に入るですってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
あ。にこに先に言われちゃった。
おわり?
皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。
これにて絵里さんのメイン回は一先ずのおしまいとなります。
次回からは海未さんsideのお話となります。
ここに来てようやく希さんも……?
次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィでございます。
皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
“μ's”全員集結までもう少し…皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。
それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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