ガンプライブ! ~School Gunpla Project~ 作:Qooオレンジ
ドラクエ11が欲しくなったQooオレンジでございます。
古戦場中にプレイしたいなぁ…と思いまして。
珍しく主人公のソラの一人称のお話となります。
それでは 閑話「新しい可能性」 始まります。
「コレもダメか…。」
何百回目になるか数えるのもイヤになる位に繰り返したシミュレーション。
そのシュミレーションの結果はまたもや失敗。
モニター上に表示された数値はエネルギー許容量オーバーで爆発…って結果が示されていた。
ずっとモニターとにらめっこをし続けたせいでいい加減に目が疲れて来た俺は、目元を右手の人差し指と親指で軽く揉みほぐしながら、イスの背もたれへと体重を預けて自室の天井を見上げた。
事の発端はアホネコの凛がやらかした無限自爆のせいで不本意な結末を迎えた春の神田明神杯ガンプラバトル大会。
結果だけを見れば大会に勝つには勝ったが、俺としてはソレはどうにも納得の行かない結果だった。
不甲斐無い。
ただその一言に尽きる結果。
その不甲斐無い理由の大半を占めるのが、あの自らを“魔女”と名乗っていやがる頭のイカれた女を自力で倒せなかったってコトだ。
あのキ○ガイ“魔女”野郎が張ったエネルギー消費にモノを言わせたクソ堅い防御フィールド“エナジーレイヤー”。
その“エナジーレイヤー”を愛機であるザク・リヴァイブの手持ちの武装で突破するコトが出来ずに、散々手こずった挙げ句ににこちゃんの機転で助けられちまった。
情けねぇったらありゃしねぇ…。
この前のバトルはチーム戦だから仲間を頼っても問題はねぇけど、俺としては守るつもりだったにこちゃん達に助けられたってコトが情けなくて情けなくて泣けて来ちまうんだよ。
女を守るのが男の矜持ってヤツだ。
ソレがカビの生える位に古い考え方だってのは重々承知してはいるけど、やっぱり男としては良い女達の前ではカッコ付けたくなるワケなんだよな。
だからみんなの前では…せめてガンプラバトルの時位は、俺は絶対無敵の頼れる存在でありたかった。
同年代のファイター…いわゆるスクールファイターが相手なら、愛機のザク・リヴァイブに乗り換えた今の俺なら何の問題も無いと思っていた。
実際、“無敗の女王”の二つ名を持つトップスクールファイターと戦っても、素組のF2ザクを使っていても多少苦戦する程度でどうにかなっちまったし。
あの“無敗の女王”サマは確かに強い事には強かったけど、アレならにこちゃんや絵里さんの方がよっぽど強いんじゃねぇか?ってのが正直な感想だった。
まぁそんなワケで、同年代のスクールファイター達が相手なら余裕だろ?とか思っちまってたんだよな。
けどソレはただの思い上がりでしかなかった。
あのキ○ガイ“魔女”野郎…頭のネジが5・6本は軽く外れてやがるクセに、その操縦技術もガンプラの作成技術も世界大会級…それも上位のファイター達と同じ位の腕を持ってやがった。
オマケにバトルシステムに介入出来るだけの知識と技量も持ってやがる。
しかも俺と同じ“高位精霊使い(ハイ・エレメンタラー)”。
ソレも相棒の電子精霊は俺の相棒のアイリと同じ最上位の電子精霊と来やがった。
認めたくはねぇけど、あのイカれたキ○ガイ“魔女”野郎はある意味では俺と“対等の存在”だった。
イヤ、マジで認めたくはねぇけど…。
そんな認めたくは無い“対等の存在”が張ったクソ堅い防御フィールド“エナジーレイヤー”を今度は自分の力だけでぶち破る為に、俺は朝からずっとあるモノの改良を試みていたんだ。
あるモノ…ソレはザク・リヴァイブのピアッシングシールドに装填してある“圧縮エネルギーカートリッジ”。
瞬間的に高出力を発揮させるコトが出来る“圧縮エネルギーカートリッジ”に内包されているエネルギー量をさらに上げるコトで、ビームニードルの出力を引き上げ様としていたんだ…けど、シミュレーションの結果はご覧の通りここまで全て失敗。
暴発か不発。
そのどちらかの繰り返し。
PC上でのシュミレーションで実機での実験ではないって言っても、こうも失敗ばかり続くとイヤになって来やがるよ…。
失敗の連続で強化なんてムリなんじゃねぇーの?と思わなくもないけど、希さんや心形流の一部のガンプラファイター達は“圧縮エネルギーカートリッジ”よりもさらに高出力のエネルギーを内包させた“高圧縮エネルギーカートリッジ”なんてモノを作れちまうんだよな。
なら出来ないってコトは無いハズなんだよ。
いや、素直に希さんや知り合いの心形流のガンプラファイター達…マオさんやミナトさんに教えて貰えば良いんだろうけど、ソレじゃなんか負けた気がするんだよな。
希さんもマオさんもミナトさんも、俺が頭を下げて教えを乞えばニヨニヨ笑いながら散々弄り倒して来そうだし。
うん。
やっぱりイヤだわ。
頭の中に心形流の連中が手をワキワキさせてニヨニヨ笑いながら迫ってくるイメージが湧いて来ていい加減に疲れてるんだなって自覚した俺は、そのイメージを振り払う為にコーヒーを飲もうとテーブルの端に置いてあったマグカップを手に取ったんだけど…
「チッ…空かよ。」
マグカップの中身は空っぽ。
全部飲んじまった後だったんだ。
「はぁ…めんどいけど淹れてくるか…。」
ま、気分転換には丁度良いかもな。
キッチンでコーヒーを淹れ直した俺は、そのコーヒーが注がれたマグカップを片手に自室へと戻って来た。
そうすると…
<お帰りなさいませ、マスター。>
PCのモニターの中を漂いながら、俺の代わりにシミュレーションを続けていた頼れる相棒が出迎えてくれたんだ。
「おうよ。で?どれか成功したパターンはあったか?」
<いえ、残念ながら今の所は全て失敗に終わっています。>
「あー、やっぱダメか…。」
銀糸の髪に何処か喪服を思わせる黒いゴスロリっぽい衣装の美少女。
いつの頃からかそんなアバターを使い始めたアイリは、俺がコーヒーを淹れ直している間に行ったシミュレーションの結果を淡々と報告してくれた。
既存のプラスチックと金属、それを色々なパターンで組み合わせてエネルギーカートリッジを成型した際の反応を片っ端から試してみていたんだけど、ご覧の通りにどうやら全部ダメだったみてぇだな。
<あぁ、そうそう。マスターがコーヒーを淹れてお帰りになるまで暇でしたので、某国の機密情報をこっそりと覗き見して公にされてはいない合金等のデータでも試してはみましたが、そちらの結果もやはり芳しくはありませんでした。>
「おいおい…某国ってドコだよ?某国って…。」
覗き見ってハッキングして不正アクセスしたってコトだろ?
バレてねぇーよな?
面倒はごめんだぞ?
<某国は某国です。某世界のお巡りさんの国や最近調子に乗っている自称世界の中心の華的な国にエイリアン疑惑のある王族が支配する国や何処かのえりーちかの祖国の北の雪国…等々ですね。後は以前に1/1のガンプラをプラフスキー粒子を使って軍事利用しようとした某北の頭のオカシイ国も一応は覗いておきました。>
「どっから突っ込めばいいんだか…。」
<何処から褒めればいいのか?の間違いではありませんか?>
「ハイハイ。よくできましたねー。」
<むぅ。お褒めの言葉が随分とぞんざいですね。>
そりゃまぁ褒めてねぇーからだよ。って言えばまたうるせぇから言わないでおこ。
「気のせいだろ。で?そんな某国の極秘の合金も含めたありとあらゆるプラスチックやら金属やらをそれぞれでの組み合わせも含めて試してみてもダメだったコトは、もうムリってコトなんじゃねぇーのか?」
俺が使っている圧縮エネルギーカートリッジは、クリアパーツの周囲を高硬度プラスチックで覆って弾丸の形に成型したモノなんだが、コイツと同じ要領でさらに複数の素材を組み合わせて成型すれば、心形流の連中が使ってる高圧縮エネルギーカートリッジと同等の高出力のモノが出来るって考えてたんだけどなぁ…。
やっぱそんなに甘いモンじゃなかったってコトか。
あの高圧縮エネルギーカートリッジ…マジでどんな理屈で作られてるんだか…。
<こうなれば組み合われる素材の幅を広げてみますか?>
「素材の幅を広げる?んなコト言っても大概のプラスチック素材と金属素材は試しちまったんだぞ?他に素材って言っても…?」
ナニがあるってんだ?
一般的にガンプラに使われる素材はプラスチック。
ソイツに加えて強度を補強する感じで金属素材を使う。
プラスチックと金属…その他の素材って言ったって……あ。
そう言えば…
「フェリーニさんが前にダイヤモンドコーティングしたガンプラとバトルしたコトがあるって聞いたよな…?」
ダイヤモンドコーティング…つまりはダイヤモンド。
ダイヤモンド=鉱石。
鉱石を粉末状にして塗料に混ぜて塗布した機体がガンプラバトルで問題無く使用出来たってコトは…
「ガンプラバトルで鉱石系の素材もワンチャン行けるってコトか。」
鉱石…か。
考えたコトも無かったな。
念の為に試してみるか?
そうとなれば…
「アイリ。シュミレーションの素材に俺が手に入れられる範囲の鉱石を追加だ。」
善は急げだ。
俺はモニターの中で暇そうにフヨフヨと漂っている相棒に、シュミレーションに鉱石系の素材を追加する様に指示を出した。
<鉱石ですか?成る程…マスターもクズはクズなりに多少は頭を使った考えましたね。>
「クズで悪かったな。ほれ、グダグダ言ってねぇーでさっさとやってくれ。」
<了解しました。>
さて、この結果が吉と出るか凶と出るか…。
後は結果をご覧じろってか。
地球上のありとあらゆる鉱石…とまでは行かないが、俺が手に入れられる範囲の鉱石をエネルギーカートリッジ作製の素材として追加したシュミレーションの結果なんだか…
「数値自体は爆上がりしたけど安定しねぇなぁ…。」
見て(?)の通り、内包可能なエネルギー値自体は今まで最高効率だったクリアパーツよりも圧倒的に上昇したんだけど、その分数値がバラけて不安定になるって言う結果だった。
これはどうやら使用する鉱石の純度にもよるみてぇだな。
そんな鉱石の中でも特に高い数値を叩き出したのは、俗に宝石と呼ばれる鉱石達だった。
<安定はしませんが既存のモノよりも性能は上で暴発もしません。このまま何かしらの宝石類を素体にしてエネルギーカートリッジを作製しますか?>
「そうだな…。」
宝石系の素材を使えば確かに既存のエネルギーカートリッジよりも性能は上のモノが出来る。
けど安定しねぇーってのが問題なんだよなぁ…。
性能が安定しねぇ兵器なんざ怖くて使えたモンじゃねぇだろ。
でもこれ以上の性能を出せる素材も無いってのは確かだしなぁ…。
それにそもそも宝石類の成型なんてやったコトねぇーぞ?
ドコかのガンプラファイターみたいに粉末状に砕いて、ソイツをパテと混ぜてエネルギーカートリッジに成型するか?
うーん…ダメだ。
なんかこう…全体的にあと一歩、ナニかが足りないって感じだな。
エネルギーカートリッジの素材に鉱石…それも純度の高い宝石類を使うって方向性は間違ってないとは思う。
ここからもう一手、ナニかが…。
そう思った俺は、ナニかヒントにでもなれば良いかと思い、アイリへと新しい指示を出した。
その指示の内容は…
「アイリ。俺が手に入れられない鉱石もシュミレーションに追加してみてくれ。」
と、言うモノだった。
<了解しました。少々お待ちください。>
今までは俺が手に入れられる範囲の素材でのシュミレーションだったけど、今度はそこに俺が手に入れられない素材も追加させたんだ。
まぁ俺が手に入れられない素材ってなると、ウ○ン鉱石とかそこら辺の個人が所有したらヤバいヤツだな。
他にもナニかあるのかもしれねぇけど、ヤバい鉱石なんて興味ねぇからわかんねぇーや。
さて、そのヤバい鉱石やその他の俺が手に入れられない鉱石を交えたシュミレーションの結果はと言うと…
<お待たせしました。こちらをご覧下さい。中々に興味深い結果が出ましたよ?>
「おぅふ…コイツはまた…。」
今までよりもさらに…それも何十倍の効率でエネルギーを内包でき、オマケに安定性も抜群な素材が一つだけありやがったんだ。
その素材の名前は“アリスタ”。
またの名を…
「プラフスキー粒子結晶体…ねぇ。」
かつてガンプラバトルの際にガンプラ自体を動かす為に使用されていた謎粒子“プラフスキー粒子”。
その結晶体で一部では“アリスタ”と呼ばれているらしい宝石?鉱石?が、エネルギーカートリッジを作製するうえで最も効率良く、尚且つ膨大にエネルギーを内包出来るって結果が出やがったんだ。
プラフスキー粒子…某北の独裁国家のアホなショーグンサマが1/1サイズのガンプラを作って軍事利用しようとした事で、世界中でその危険性が危惧され始め、最終的には一部の用途…医療用ナノマシンの素材に使用される事等を除いて使用が禁止されちまった謎の粒子。
「コイツが素材としては最高ってコトか…。」
問題は金を積めば手に入るモノじゃねぇーってコトだな。
けどまぁ…
<私達にはこの“アリスタ”なる鉱石を入手する為の宛が全く無い。と、言う訳でもありませんね。>
「だな。」
さて、と。
それじゃちょいとあの人に…“アーリージーニアス”に連絡するとしますかね。
待ってろよ?クソキ○ガイ魔女野郎。
次に会ったら問答無用でぶち抜いてやる。
いや、まぁあんなキ○ガイには二度と会いたくねぇーってのが正直なトコなんだけどさ。
こうして俺は全く新しいエネルギーカートリッジ…名付けて“粒子結晶カートリッジ”の作製に着手するコトになった。
そしてこの粒子結晶カートリッジの作製をきっかけに、“アリスタ”と呼ばれるプラフスキー粒子の結晶体のもう1つの特性を知るコトになる。
それがやがて俺自身の運命を覆すコトになるとは知らずに…。
おわり?
皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。
プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。
次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。
皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。
それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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