ガンプライブ! ~School Gunpla Project~ 作:Qooオレンジ
唐揚げにマヨネーズと大量の七味をかけて食べるのが好きなQooオレンジでございます。
最近気付いたのですが、私は何気に辛いの大丈夫だったみたいです。
今回も海未さん主役の第10話となります。
ちょっとだけ青春です。
それでは 第10話「青の理由」そのご 始まります。
お昼ご飯も食べ終わりお会計(勿論青空持ちです♪)を済ませた私達は、再びケルディムガンダムを求めて目的地であるお台場のガンプラベースを目指して出発しました。
道中、頭のおかしな人達が集まる音ノ木坂近隣では良く遭遇する全裸にコートだけの変態(♂)や全裸に首輪だけの変態(♂)や全裸にネコミミだけの変態(♂)やバタフライマスクを着けたボンテージ姿の変態(♀)や狂った鳥(♀)等に出会う事もなく、無事に電車やバス等の交通機関を乗り継いでお台場まで到着する事が出来ました。
こうしてみると音ノ木坂以外の場所では余り変態は見掛けませんね?
治安が良い事で何よりです。
ちなみに変態の出没率が日本でもトップレベルの音ノ木坂に住む婦女子が変態(♂)に遭遇したらどうするか?と言いますと、躊躇い無く“アレ”を狙います。
そして潰します。
徹底的に。
二度と使い物にならない様に。
そりゃもう徹底的に
そんな徹底的に潰されてしまう“アレ”が何なのか、それは…うふふ♪
乙女のヒ♪ミ♪ツ♪です♪♪♪
まぁ男性ならナニが潰されてしまうのかはおわかりかとは思いますが。
これをご覧の皆さんの中でうら若き乙女にアレを潰されたいと言う度しがたい変態な殿方は是非、音ノ木坂へとお越し下さい♪
そして全裸で町を徘徊してみて下さいね♪
お巡りさんに通報されるよりも先に音ノ木坂在住の乙女の皆さんに囲まれて徹底的に潰されてしまいますから♪
ようこそ♪変態と修羅の町♪音ノ木坂へ♪
ですね♪
さてさて♪そんな事はさておき、数週間振りにやって来たお台場のガンプラベース。
私と青空はケルディムガンダムを求めて店内のガンプラコーナーを探し回ったのですが…
「ありませんね…。」
何処にもありませんでした…。
「バ○ダイは最近は海外輸出の方に力を入れてるっぽいからなぁ。」
「海外とか今はどーでもいいんです!私はケルディムガンダムが欲しいんです!」
「いや、欲しいんですって力説されても無いモンは無いんだけど…。」
「もう!青空も元チャンピオンならどーにかして下さい!」
「無理!」
「むー!」
探し求めているケルディムガンダムが売り切れ中な事にショックを受けてしまった私は、珍しくちょっとだけ青空へとワガママを言っちゃいます。
元チャンピオンならどーにかして下さい!と。
今までの私ならば殿方に対してこんな事は絶対に言いませんでした。
でも、恋をして、その恋を自覚して、そして恋する殿方が目の前に居る。
そんな状況では恋する乙女としては恋する殿方に対してちょっと甘えたくなるものなのです♪
だからちょっとだけワガママ、です♪
青空はそんな私のワガママに最初は呆れた様な顔をしていましたが、ふとナニかを考える素振りを見せると…
「………なんかさ、今日の海未さんっていつもよりもかなり可愛くね?」
不意に、そんな事を言って来ました。
今日の私は何時もよりも可愛い…と。
「か、か、か、か、か、か、か、か、か、か、可愛い!?ですか!?」
「おうよ。可愛い、だ。」
「しょ!しょんな事はありましぇん!私が可愛いだにゃんて!?」
「おーい、呂律回ってねぇーぞー。」
「うにゃーーー!!!」
「うん。やっぱ今日の海未さん、いつもより可愛いや。」
もう!もうもうもう!もう!!!!!
そんな何回も何回も何回も可愛いだなんて!
嬉しいじゃないですか!!!
大切な事なのでもう一度言います!
嬉しいじゃないですか!!!!!
嬉しいからもう一回言っちゃいます!
嬉しいじゃないですか!!!!!!!
はぁはぁはぁ…失礼。
少し興奮してしまいました。
取り敢えずは…
「結納は明日でよろしいですね♪」
「イヤ、なんでさ。」
と、まぁこの様な微笑ましいやり取りを繰り広げながら、私は青空と二人でガンプラベースの隅々までケルディムガンダムのガンプラが無いか探し回りました。
ですが、やはり私の探し求めるケルディムガンダムのガンプラは何処にもありません。
ふと、店内に設置されている時計を見てみると時刻は午後三時。
お昼ご飯を食べてからもう三時間も経っていたのですね。
身体は鍛えているつもりですが、何だかちょっとだけ疲れてしまいました。
体力的に、と言うよりも、お目当てのケルディムガンダムのガンプラが探しても探しても見付からないのでどちからと言えば精神的に疲れたのでしょうね。
「ちょっと休憩しとくか?」
そんなちょっとだけ疲れてしまった私に気付いたのか、青空が何処か心配そうに私へと休憩をするか?と声を掛けてくれました。
「ここのカフェスペースってハロ焼きとか色々と面白いモンが売られてるから、気分転換には良いと思うんだけど?」
「ハロ焼き…ですか?」
「そ。ハロ焼き。3時のオヤツにも丁度良い時間だしさ?」
ハロ焼き…まさか生きた(?)ハロをそのまま丸焼きにして…とかではないですよね?
一体どの様な物なのでしょうか?
気になります。
大いに気になります。
と、なれば…
「それではお言葉に甘えて、ちょっとだけ休憩しましょう♪」
いざ、カフェスペースへ!です♪
店内を移動してカフェスペースへと辿り着いた私と青空は、早速空いているテーブル席の一つを確保して件の“ハロ焼き”なる物と飲み物を購入して来ました。
気になる“ハロ焼き”の正体…それはガンダムのマスコットキャラクター“ハロ”の焼き印が押されているどら焼きでした。
ハロの丸焼きではなかった事にちょっと安心したようながっかりしたような…。
「中身のあんこは穂乃果ん家のヤツの方がウマいけど、まぁコレはコレでアリだな。」
「もぐもぐもぐ…ごくん。ですね♪あ♪こちらのお抹茶のハロ焼きも中々、ですよ♪」
「へぇ?一口食わせてよ?」
「へ?一口…ですか?」
「ダメ?」
「い、いえ!ダメではありません!ありませんが…」
これは…所謂アレ、でしょうか?
恋人同士があ~ん♪っとやる…。
ど、ど~しましょう!
ダメではありませんって言っちゃいましたので、あ~ん♪っとしなければ失礼に当たりますよね?
ならば…ヤる事はただ一つ、です!
「あ、あ~ん…」
「へ?」
「あ、あ~ん!です!」
「あ、はい。あーん…ぐむ…もぐもぐ…あ。ホントだ。こっちも中々…。」
「で、ですよね♪」
皆さん!見てくれましたか!
今の私!凄く自然にあ~ん♪が出来ちゃいましたよ!
コレはもう私達は恋人同士ですよね!ですよね!そうですよね!
「ぐふ♪ぐふふ♪ぐふふふふ…♪」
「(なんだろ?今日の海未さんがたまーに花陽のヤツみてぇにマッドになるのは?)」
結局、ガンプラベースまで来てもケルディムガンダムのガンプラは見付かりませんでしたが、こうして青空と二人で楽しい一時を過ごせた…それだけでもう満足しちゃえます♪
いっその事このまま二人で本当に揺るぎ無い既成事実を築く為に帰り道でラブ…はっ!無しです!今のは無しです!
もう!私ったらなんて破廉恥な!
いえ、でも…揺るぎ無い既成事実の構築はアリかナシかと言えば…アリですね。
青空との幸せな一時に思考回路がショート寸前でムーンライトな伝説で今すぐ逢いたくてってかもう会ってるじゃないですか!で私がセーラー戦士なら確実に水星枠ですね♪とかアチコチに私の思考が飛んでいると…
『ピンポンパンポーン♪ガンプラベースにご来店中の皆様にお知らせいたします。この後、午後3時30分から特設ステージにて2人1組で出場するポイント制バトルロイヤル形式のガンプラバトル大会を開催いたします。豪華景品も多数取り揃えておりますので、皆様奮ってご参加下さい。』
と、言う店内アナウンスが流れて来ました。
二人一組で出場するポイント制バトルロイヤル形式のガンプラバトル大会ですか?
ちょっと面白そうですね。
それに…豪華景品と言うのも気になります。
「豪華景品、ねぇ。案外その景品がケルディムだった、とかってオチじゃねーよな?」
「流石にそんなご都合主義丸出しの展開は無いのでは?」
「いーや、わかんねぇーぞ?何せ二次創作だし。」
「はい!ストップ!二次創作だからとかメタい発言は禁止です!」
全く…。
「へいへい。で?どーする?参加するしないは別として、ちょっと覗いてみるだけでもしとくか?」
「うーん…そうですね…。」
仮に、二次創作特有のご都合主義丸出しな展開で豪華景品が私の求めるケルティガンダムのガンプラならばそれはそれでアリです。
出場する方々には申し訳ありませんが、青空に無双して貰ってサクッ♪っと景品を確保してしまえば良いのです。
豪華景品が残念ながらご都合主義丸出しではなくケルティガンダムのガンプラでは無かった場合は、青空との二人で普通に観戦すれば良いだけですし。
と、なると…
「取り敢えずは特設ステージへ行ってみましょう。」
ですね。
「おうよ。」
さて、豪華景品とは一体何なのでしょうか…。
私は青空を伴って二人でガンプラベースの特設ステージへと足を運びます。
特設ステージは先程まで楽しい一時を過ごしていたカフェスペースからそう遠くない場所に設置されていました。
と、言いますか、ほぼお隣でした。
そんなほぼお隣な辿り着いた特設ステージ…そこには先程の店内アナウンスを聞いたお客さん達でガヤガヤととても賑わっていました。
「うへぇ…すげぇ人集りだなぁ、こりゃ。」
「週末ですから仕方ありませんよ。」
「コイツはお互いはぐれねぇ様にしねぇとな。」
「ですね。」
はぐれない様に、ですか…。
なら…
「こ、こうすれば…絶対にはぐれたりはしません…よね?」
私はそう言うと、勇気を振り絞って隣に並ぶ青空の手をそっと取ります。
「お、おう。そう…だな。」
青空は私と手を繋ぐと、何処か照れ臭そうに視線を私から反らしちゃいました。
そうですよね。
この歳になって人前で手を繋ぐなんて恥ずかしいですもんね。
やっぱり青空は私と手を繋ぐなんて嫌なのでしょうか?と思った矢先…
「あっ。」
青空は繋いだ私の手をギュッと力強く握ってくれたのでした。
そうして…
「手、離すなよ?」
と、一言、そう言ってくれたのです。
「…はい♪」
繋いだ手から伝わる温もり…。
その温もりを感じながら、私はずっとこの人混みが続けば良いのに…と、そんな事を考えてしまいました。
だってこの人混みがずっと続けば、ずっと私は青空と手を繋いでいられるから…。
そんな私の内心の思いを途切れさせる様に、特設ステージに一際甲高い声が響きました。
『お集まりのみなさぁ~ん♪それではお待ちかねの豪華景品の発表でぇ~~~すぅ♪』
むぅ。
もう少し幸せの余韻に浸っていたかったモノを…。
全く…不粋極まりないですね。
『本日ご用意した豪華景品!そ!れ!わぁ!!!!!あの伝説のガンプラ刀鍛冶!天州庵 珍幻斉(あまずあん ちんげんさい)が鍛え上げたこの世にただ一振りの名刀!いぃーーや!むしろ!ぶっちゃけ妖刀!その名も!嫁!切!丸ぅぅぅぅぅ!!!!』
「は?ちんげんさい?よめきりまる?」
な、なんなんですか!?ちんげんさいってチンゲン菜?
よめきりまる?
もしかして鬼を斬って鬼切丸な様に、お嫁さんを切ったから嫁切丸?
ふざけるのも大概に…と、思った私の視線の先に映ったモノ…それは…
「なんて綺麗な…!」
息を飲む程に見事な波紋の刀身を持つ一振りのそれはそれは美しい刀でした。
刀、と言ってもその実、それはとてもとても小さな刀。
そう…1/144サイズのガンプラが手にすると丁度良いサイズの刀でした。
「ガンプラ刀鍛冶“天州庵 珍幻斉”…まだプラフスキー粒子がガンプラバトルに使われていた頃にバトルフィールド内に刀鍛冶の設備を作って、ソイツでガンプラを使って実際の手順と実際の材料で刀を鍛え上げていた奇人だな。奇人って言ってもその鍛え上げられた刀はまさに天下に名だたる逸品。ガンダムバトルで刀を使うヤツにとっちゃ垂涎の的ってヤツだ。しかもプラフスキー粒子の使用が全面的に禁止された今じゃもう二度と作れねぇと来た。あれと同じ様なガンプラ刀鍛冶の造り上げた逸品を金で買おうとしたら国が傾く程度にはヤバい金額になる…って話だな。」
何でしょう…ガンプラ刀鍛冶とか他にも色々と突っ込み待ちで大渋滞な気もしますが…しちゃいますが…!
「アレ、欲しいです。」
そう!
あの刀!欲しいんです!!!
「へ?いや、欲しいって…マジで?」
「はい!マジもマジ!マジ中のマジです!!!」
豪華景品が二次創作特有のご都合主義丸出しのケルティガンダムのガンプラでなかったのはとても残念ですが、それ以上にあの“嫁切丸”と言う刀!欲しいです!!!
視れば視るほど美しい…。
あれ程の刀があれば…ぐふふふふふふふ♪
「青空!ナニをボーッとしてやがるんですか!早く出場登録をしちゃいましょう!そして私の為に無双してあの刀を結婚指輪代わりに私にプレゼントしちゃって下さい!!!」
「いや、だからなんで結婚指輪代わり?ってか結婚指輪が刀って…。」
「私からあ~ん♪とかされちゃったり手を繋いでくれたりしちゃったんですからグダグダ言わないで男なら己の全てを賭けてでも刀一振り程度は貢いでみせなさい!!!さぁさぁさぁさぁ!」
「あ、はい。(ダメだこりゃ。大人しく言う事を聞いとこ。) 」
ぐふふふふふふふ…!
伝説のガンプラ刀鍛冶“天州庵 珍幻斉”が鍛え上げた伝説の逸品!
妖刀“嫁切丸”!
待っていて下さい!
すぐに私のモノにしてあげますからねぇ♪♪♪♪♪
つづく?
皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。
プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。
次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。
皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。
それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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