ガンプライブ! ~School Gunpla Project~ 作:Qooオレンジ
夏は苦手なQooオレンジでございます。
今回も真姫ちゃんメインの閑話となります。
真姫ちゃんが海未さんにしごかれます。
それでは 閑話「真姫ちゃんのドキドキ園田流体験入学③」 始まります。
刀の使い方を教えて貰うためにやって来た海未先輩のお家。
そこで色んな種類の刀から“打刀”って名前の刀を選んでいよいよ使い方を教えて貰おう…って思ったら、海未先輩からいきなり巻藁を切れとか無茶振りをされちゃったのよ。
ド素人な私にいきなり巻藁を切れだなんて、絶対にムリ!って思ったんどけど、海未先輩はにこにこと微笑みながら巻藁を切れと促すだけ。
だから私はムリは承知の上で海未先輩に促されるままに巻藁へと手にした“打刀”を力一杯に叩き付けたわ。
「えいっ!!!」
自分でもその掛け声はちょっとどうなの?って思える位に素人感丸出しな掛け声と共に振り下ろされた“打刀”は…
「痛っ…!」
巻藁にちょっとめり込んだだけで止まっちゃったわ。
ってか手が痛い…。
固い物を棒とかで叩いた時みたいにじーんって来ちゃってるわ。
「ねぇ海未先輩。やっぱり素人の私にいきなりコレを切れだなんてムリだわ。」
「そうですね。」
いや、そうですね。って…。
今のコレってナニか意味があったからやらせたんじゃないの?
海未先輩にはきっとナニか考えがあるって思ってから黙って従ったって言うのにに…それが何の説明もなく“そうですね。”で終わりとか、ほんと、イミワカンナイ。
「では次は素振りをしてみましょう♪真姫は素振りで真剣を使うのはまだ危ないので、安心安全なこちらの木刀を使って下さいね♪まぁこれで人を叩けば楽に撲殺出来ちゃいますので言うほど安心安全では無かったりしますけど♪」
私が海未先輩の行動に疑問符を浮かべていると、海未先輩は今度は素振りをしまょうと言ってきたわ。
そしていつの間にか手に持っていた1本の木刀を私へと手渡して来たの。
って言うか、素振りの前に普通は刀の持ち方とか刀の振り方とかを教えてくれるモノじゃないの?
そこら辺はスルーでいいの?
持ち方とかスルーして適当に握っちゃって良いモノなの?
「はい♪どうぞ♪」
「あ、うん…。」
私は海未先輩の謎の指導(?)に疑問を感じながらも、取りあえずは素直に指示に従って木刀を受け取って素振りをするコトにしたわ。
現代に生きるリアルブシドーの1人な海未先輩のコトだから、きっとこの謎の指導にもナニか理由があるハズ………と信じて。
そんな謎の指導満載な海未先輩から手渡された木刀なんだけど…
「う"ぇぇ!?ちょっと!ナニよコレ!」
木刀のクセにスゴく重かったのよ。
「ナニよコレ?と言われても…我が家ではそれが普通の木刀ですよ?」
「イヤイヤイヤイヤイヤ!木刀のクセにこの重さとか絶対に普通じゃないから!ってかナニをどーしたら普通の木刀がこんなに殺人的な重さになるのよ!コレってさっきの真剣よりも重いんじゃないの!?」
「ナニをどーとかそんな事を言われても…。」
私はただ普通じゃないコトを普通じゃないって言っただけなのに、海未先輩ったらなんでそんな“この子はナニをアホなコトを言ってるのでしょうか?”って顔してるのよ!
この木刀…多分だけど2キロくらいあるんじゃないの?
ただの木刀で重さが2キロとか絶対に頭おかしいわ!
「あ♪もしかしてですが、真姫はもっと重い木刀の方が良かったのですか?それならそうとそんな迂遠な言い方をせずとも恥ずかしがらずに素直にそう言ってくれればすぐにもっと重い木刀を用意しちゃいますよ♪具体的にその三倍位の重さの奴を♪」
「良くない!コレの三倍とか頭沸いてるんじゃないの!?」
コレよりもさらに重いとかあり得ないし!
ってかコレの3倍の重さって多分6キロくらいの重さよね!?
6キロくらいの木刀を振り回すとかドコのメスゴリラよ!!!
「なら大人しくそれで素振りを始めて下さいね♪」
「あー!もう!わかったわよ!やーりーまーすー!やればいいんでしょ!!!」
なんか今日の海未先輩、妙にポンコツなのは私の気のせいかしら?
それはともかく…
「んっ…しょ!」
私は海未先輩に手渡されたムダに重い木刀で大人しく素振りを始めるコトにしたの。
ずしりとした重さに耐えながら、手にした木刀を両手で握り締めて、それを頭上に振り上げて一気に振り下ろす。
「よい…っしょ!」
そしてまた頭上に振り上げて、一気に振り下ろす。
それの繰り返し。
掛け声はあんまり気にしないで欲しいわ。
私だって“よいしょ”とかって掛け声が情けない掛け声だってコトは十分に理解してるんだから…。
でも“よいしょ”とか言わないと持ち上がらないくらいにこの木刀が本当にバカみたいに重いんだから仕方ないでしょ!
こんな重い木刀を使って素振りなんて続けたらすぐに腕がパンパンになっちゃうわ。
って言うか…コレって何回やればいいのよ?
海未先輩は“素振りをしろ”ってコトだけ言って回数については特に指示してなかったわよね?
私はそう思ってちょっと素振りの手を止めて海未先輩の方を見たら…
「真姫?まだ私は素振りを止めろとは一言も言ってませんよ?はい♪手を止めずにどんどんヤっちゃって下さいね♪」
相変わらずの笑顔でそんなコトを言われたわ。
うん。
どうやらコレ、海未先輩が“止め”って言うまで続けないとダメみたいね…。
「まきー♪ファイトですよー♪」
呑気にファイトですよーってほんと、ドコの穂乃果先輩よ…。
私、刀の使い方を習う人の人選を間違ったかも…。
「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」
アレから私はもう何回、素振りをしたんだろ…。
「はい♪もう一回♪」
素振りを始めてから一体どれだけ時間がたったんだろ…。
「っ!っりゃぁぁぁ!」
腕が痛い…。
「いいですよー♪それではそこから更にもう一回♪行ってみましょう♪」
汗で身体に張り付いてるくるジャージがスゴく不快…。
「えぇぇぇい!!!」
額から流れて来る汗が目に入ってスゴく不快…。
「それでは張り切ってもう一回♪」
汗で木刀を持ってる手も滑りそう…。
「っ!うぁぁぁぁ!!!」
素振りの度に力を振り絞るためにずっと叫んでたから喉も痛い…。
「まだまだ行けますよー♪」
もう…ムリ…。
「っ!くぅぅぅぅぅぅ!!!」
休みたい…寝転びたい…お水飲みたい…
「 (そろそろですね…) はい♪それでは素振りは次で最後ですよ♪」
次で、最後?
次で最後ってコトは…次で終わり?
本当に?
次で終わる?
なら…がんばる…!
「えぇぇぇぇぇぇい!!!」
私は文字通り最後の力を振り絞って重い木刀を頭上へと振り上げ、そして木刀の自重に任せるように振り下ろしたわ。
そして…
「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」
精も根も尽き果てて、そのまま膝から床へと崩れ落ちちゃったわ。
終わった…ようやく終わった…ってか死ぬし!死んじゃうから!
一体ドコのドイツよ!この鬼に刀の使い方を教えて貰おうとか安易に考えたバカは!
でも…終わったからようやく休める…!
そう思って私が道場の冷たい板張りの床へと寝転ぼうと思ったその時…
「お疲れ様でした。良く頑張りましたね?それではこのまま次の練習へと行ってみましょう♪」
海未先輩から告げられたのは酷く残酷な言葉だったわ。
このまま…次の…練習…?
休みなし?
休憩は?
水は?
「ほーら♪真姫♪勝手に座らないで立って下さい♪」
私が海未先輩の無情な言葉に愕然としていると、海未先輩は問答無用でへたり込んでいた私の脇の下へと腕を回して私を立ち上がらせちゃったの。
そして…
「これで巻藁を斬って下さいね♪」
疲れ果てた私の手に刀を…真剣を持たせて、再び巻藁を切れと言って来たのよ。
「もう…む…り…。」
延々と続いた素振りで疲れ果てていた私は、辛うじて海未先輩へとそう言ったんだけど…
「無理でもやって下さい♪」
笑顔でそう返されちゃったわ。
そして…
「まぁ別にやらなくても構いませんが、そうしたらまたその状態になるまで素振りをして貰いますからそのつもりでいて下さいね♪勿論、真姫が逃げても追いかけますよ♪地の果てまで♪空の彼方まで♪地獄の底まで♪」
疲れ果てた私へとそう言ってきたわ。
普通に鬼よね。
今やらないと、またこんなになるまで素振りをやらされるんだ…。
しかも強制的に。
逃げても地獄の底まで追い掛けて来るみたいだし。
地獄の底までって言うけど、ここがその地獄なんじゃないの?
ここが地獄なら海未先輩はきっと地獄の獄卒ね。
「さぁ♪真姫♪」
ここが地獄とか海未先輩が獄卒とかムダな現実逃避をしていても目の前のこの鬼から絶対に逃げられないなら…ヤるしかないわ。
だってきっとヤらないとヤられるから。
ヤらないと…ヤらないと…ヤらないと…ヤらないと!
海未先輩の笑顔の裏に言い知れぬオソロシイモノを感じた私は、自分を奮い起たせるために暗示のようにヤらないとって言葉を何度も繰り返して呟いたわ。
そして私はまるで熱にうなされるようにゆらりと巻藁へと向き直ると、海未先輩から手渡された“打刀”を両手で握り締めて、今度こそ本当に最後の力を振り絞って頭上へ振り上げ…
「……っ!」
“打刀”の自重に任せてまるで倒れ込むように振り下ろしたわ。
すると…
「えっ…?」
信じられない光景が目の前で起きたの。
私の目の前の巻藁が斜めにスパッと両断されちゃったのよ。
「なん…で…?」
さっき巻藁を切ろうとした時はこれっぽっちも切れなかったのに…。
疲労困憊の状態からただ振り上げて刀の自重に任せるようにただ振り下ろしただけなのに…。
なんで切れたの…?
刀の切れ味が違った…とか?
そう思って手にした“打刀”を見て見たんだけど……これ、さっきのヤツと同じ刀よね?
なら巻藁の方にナニか細工がされていた?
それも違うわね…。
巻藁だってさっきと同じヤツだし。
さっきと同じ刀と同じ巻藁…。
力一杯に叩き付けた時は1ミリも切れなかったのに…疲労困憊でただ振り下ろしただけの今回はなんで簡単に切れちゃったの…?
なんで…どうして…?
その私の疑問に対して答えをくれたのは、私の傍らでにこにこと微笑み続けていた海未先輩だったわ。
「モノを斬る為に力は必要ないんですよ♪刀をただ引けばそれだけで大抵のモノは斬れてしまうんです♪」
モノを切るために力は必要ない?
ただ引けば大抵のモノは切れる?
疲れ過ぎて海未先輩がナニを言ってるのかちょっと真面目にイミワカンナイわ。
疲れ果ててへとへとになっている私が海未先輩の言葉を理解しようと必死に考えていいると、その姿を見かねた海未先輩がさっきの説明よりも噛み砕いて改めて説明し始めてくれたの。
「イミワカンナイって顔してますね?簡単に説明しますと、先程、真姫に最初に巻藁を斬って貰った時には体力も力も有り余っていて、全身に無駄な力が入っていたんですよ。力み過ぎていては斬れるモノも斬れません。ですが芯に鋼鉄を仕込んだ園田家特製の木刀で体力の限界まで素振りをする事でヘロヘロになった今の真姫には、身体に無駄な力を入れるだけの余力はこれっぽっちも無く、そのお陰で必要最低限の力と必要最低限の振りで刀を振るう事が出来たんです。」
えーっと…つまり、最初に“打刀”で巻藁を切ろうとした時はムダな力が入り過ぎていてダメだったけど、今のヘロヘロな状態だとそのムダな力を入れる余地がないから最適解の振り方で“打刀”を振れて巻藁を切れた…ってコト?
色々と説明してくれたのは良いんだけど、取りあえずは…
「その木刀!中に鋼鉄の芯が仕込んであるって重くて当然じゃない!ドコが普通の木刀なのよ!」
私が木刀が重い!って行ったときに海未先輩は“普通の木刀”って言ってたのに、中に鋼鉄の芯が仕込んであるとかこれっぽっちも“普通の木刀”じゃないじゃない!
「残り僅かな体力で全身全霊でツッコミ入れるのはソコなんですか?」
「ドコにツッコミ入れようと私の勝手でしょ!ってかよくも“普通の木刀”だなんて騙してくれたわね!!!」
「我が家ではそれが普通の木刀ですよ?」
「海未先輩のトコの普通は普通じゃないから!」
「むぅ。解せません。」
解せないのはこっちの方よ!
「まぁ終わり良ければ全て良し♪と言う事で♪」
「ちっとも良くない!!!」
「やっぱりもっと重い木刀の方が良かっ「良くない!」…むぅ。真姫は我が儘ですね。」
「えっ!?我が儘なの!?これって私が我が儘なの!?」
「それでは今日の鍛練はこれにて終了となります。先程、巻藁を斬った時の感触を忘れないようにして下さいね♪」
なんか海未先輩が人の話を色々と無視して勝手に終わらせようとしてるし!
「あ♪そうそう♪この木刀は護国園田流へ入門してくれた真姫へのプレゼントですから持ち帰って下さいね♪それと、もっと重い木刀が欲しい時は遠慮無く言って下さいね♪百キロ位までならすぐにお渡し出来ますから♪」
「なんか知らない内に海未先輩の流派に入門させられてるし!?ってか100キロの木刀とかどーやって作ったのよ!?」
「朝でも昼でも晩でも良いので毎日その木刀で素振りして下さいね♪目安は一万回ですよ?」
「話聞いてないし!?ってかその木刀で素振り一万回とかムリ!」
「お風呂の用意が出来ていますので、汗を流してから変態に気を付けて帰って下さいねー♪」
「やっぱり話聞いてない!?」
そんなこんなで私は海未先輩のお家の流派“護国園田流”に知らない内に入門するコトになっちゃったのよ。
そして海未先輩の指導に従った結果、私も1週間でヒトを辞めたナニかに進化しちゃっていたわ。
恐るべしは護国園田流ね。
あ♪まだ今回の閑話は続くわよ?
次回は刀の使い方の実践編♪
バトル回よ♪
多分。
つづく?
皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。
プライベートで割とゴタゴタしておりまして、申し訳ございませんが次回更新は未定でございます。
可能な限りは週一更新を継続させたいとは思っております。
何卒応援の程、よろしくお願いいたします。
次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィで執筆中でございます。
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皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。
それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
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