ガンプライブ! ~School Gunpla Project~   作:Qooオレンジ

37 / 480
皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

スクフェスで貯めに貯めた勧誘チケットを大放出してクレヨン編のUR海未ちゃんを無事にお迎え出来たQooオレンジでございます。

本日はことりさん生誕祭の最終回となります。
本回が主なスランプの原因だったりしております。

それでは 2017 南ことり生誕祭特別編「sweet&danger holiday ⑤」 はじまります。


































2017 南ことり生誕祭特別編「sweet&danger holiday ⑤」

[[ヤス!ボケッとすんなっす!こうなりゃアニキの仇討ちっすよ!!!]]

 

[[っ!お、おうよ!行くぞ!ヒデ!]]

 

[[おうよっす!このまま突撃してドリルクラッシャーアームでぶち抜いてやるっす!]]

 

アニキさんのチンピラックの自爆に巻き込まれてリタイアしたと思っていた蓮凰さんとガンダムグシオン・ブラーボの登場で、呆然としていたチンピラ3号さん。

 

チンピラ2号さんはそんなチンピラ3号さんを叱咤して、もう一度ドリニンキョーの右腕のドリルを回り始めました。

 

相対する蓮凰さんのグシオン・ブラーボはもうボロボロです。

 

任せてって言われたけどほんと~にだいじょ~ぶかなぁ…。

 

背中のメインスラスターから火花が出ちゃっていますよ?

 

あんな状態でメインスラスターを起動させてたら……背中でどっか~んって爆発しちゃいます。

 

[[オッサン!ホントに大丈夫なんだよな?!よく見るとスラスターがイカれてるぞ!そんな状態じゃまともな機動戦闘なんて!!!]]

 

ソラ君も改めて蓮凰さんのグシオン・ブラーボの様子を確認して心配していますぅ。

 

やっぱりあのぼろぼろの状態じゃ…。

 

[[ワテクシは大丈夫って言ったわよね?スラスターがイカれて機動戦闘ができなくても…]]

 

[[ドリルクラッシャーアーム!スパイラルチャージ!ぶち抜ぇぇぇぇぇ!!!!!スパイラルゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!ナッコォォォォォォォォォォ!!!!]]

 

チンピラさん達のドリニンキョーは激しく回転させてドリルを突き出しながら、ぼろぼろの蓮凰さんのグシオン・ブラーボに向かって突撃していきます。

 

ドリニンキョーはチンピラドライブ(GNドライブ)が壊れちゃっているから、あちこちに取り付けられたGニンキョーのロケットブースターを使っての突撃です。

 

でも思っていたよりスピードは出ていません。

 

本来ならチンピラドライブ(GNドライブ)とロケットブースターの双方を使って一気に突撃するんでしょうね。

 

でもメインスラスターが破損している今のグシオン・ブラーボじゃ、あのスピードでも十分に脅威です。

 

[[こんな風にね?ソイヤァァァァァァァァ!!!]]

 

と、思っていた時期もありました。

 

ことりとソラ君は心配をよそに、ドリニンキョーの構えたドリルがグシオン・ブラーボを貫こうとしたその瞬間…ソレは起きました。

 

[[そ、そんなっす?!]]

 

[[うわぁぁぁぁぁぁ!!!]]

 

蓮凰さんのグシオン・ブラーボは生き残っている姿勢制御スラスターをプシュっと少しだけ噴かして機体を半身にすると、ドリルを構えて突撃してきたドリニンキョーの右腕にソッとグシオン・ブラーボの右手を添えて、良くわからないうちにえいっ♪って放り投げちゃいました!

 

[[柔良く剛を制す。護国園田流古式剣闘術“柳(やなぎ)”。ってね。]]

 

護国園田流?

 

ソレって確か海未ちゃんのおうちの流派だよね?

 

ず~っと昔に色んなヨクナイモノからこの国を護るために作られて、代々の園田家に受け継がれてきたスッゴい武術だって海未ちゃんから聞いたことがあるけど…。

 

そっか、蓮凰さんも海未ちゃんのおじいさまのお弟子さんだったんだね。

 

でも海未ちゃんやちょっと前から園田流を習っている真姫ちゃんが剣術?剣道?を使うのは見たことあるけど、園田流って合気道?みたいな技もあるんだね。

 

知らなかったですぅ。

 

簡単に覚えられる護身術みたいなモノがあったらことりも今度教えてもらおうかな?

 

ことりとしては荒縄であっという間にえいっ♪って縛っちゃう絵里ちゃんの絢瀬流緊縛術も教えて欲しいですぅ♪

 

海未ちゃんの護国園田流と絵里ちゃんの絢瀬流緊縛術があれば……あは♪

 

と~ってもタノシイコトができそ~ですぅ♪♪♪

 

例えばいつでもどこでも新鮮な食材をお手軽にゲットできるよ~になります♪

 

例えば毎朝だ~いすきなソラ君をえいっ!♪って荒縄で縛って捕まえて、ことりのおうちのヒミツの地下室にごあんな~い♪とかもできちゃいますぅ♪

 

もちろんヒミツの地下室にごあんな~い♪したあ♪と♪わぁ♪

 

やん♪やん♪

 

そんなこと、ことりは恥ずかしくて言えません♪

 

ね?ソレってと~ってもステキなことだよね♪

 

うん♪あとで海未ちゃんと絵里ちゃんに“おねがぁい♪”して、園田流と絢瀬流緊縛術を教えてもらわなきゃ♪だね♪

 

[[うぉ!あのオッサン!ドリニンキョーの突進の勢いを利用して盛大にぶん投げやがった!]]

 

ソラ君も蓮凰さんのえいっ!や~♪にびっくりしちゃってますぅ♪

 

うん♪やっぱりスゴいよね♪

 

ね♪ソラ君♪

 

ソラ君も今度ことりと一緒に海未ちゃんに園田流を教えてもらお~よ♪♪♪

 

ソラ君が海未ちゃんや今の蓮凰さんみたいに園田流の色んな技を覚えたら、も~っとスゴくなれるよ♪

 

ちゅん?あれ?あれ~?でもソラ君ってよくバトルの時に今の蓮凰さんと似たようなことしてたよね?

 

相手の勢いを利用してえいっ!ってやるヤツ?

 

武器でくるっ♪って受け流したりもしてるし。

 

「うん!スゴいね!蓮凰さん!ねぇ?でもソラ君もあんな感じのヤツやってなかったかな?えいっ♪ってヤツ?」

 

ソラ君もよく相手の勢いを利用して投げ飛ばしたり、軽く受け流したりしてるよね?

 

キレイに受け流したりしてるから、ソラ君も合気道みたいなのを習っていたりするのかな?

 

[[ん?あぁ…俺のアレは見よう見真似のバッタもんだよ。さっきの蓮凰のオッサンや海未さんに真姫みたいな本物の技じゃねぇーんだ。ただの小手先の小細工だよ。]]

 

「ふ~ん。」

 

見よう見真似で似たようなことできるソラ君もことりはじゅ~ぶんにスゴい思うよ?

 

[[なんだよ!今のは!よくわかんないうちに投げ飛ばされたぞ?!]]

 

[[ヒデがわかんないことを俺に聞かれてもわかんないっすよ!よくわかんないっすけどあのオッサン相手に近接戦は不利っす!こうなったらカチコミミサイルで爆撃っすよ!]]

 

ことりとソラ君がお話ししている間に、チンピラさん達は次の行動に移ろうとしていました。

 

ミサイルランチャーのフタがぱかっと開いて蓮凰さんのグシオン・ブラーボを狙っています。

 

「あっ!あのチンピラさん達!今度はミサイルで攻撃するつもりだよ!」

 

[[蓮凰のオッサン!あれだけの技量があれば近接格闘戦ならメインスラスターがイカれてても問題ねぇーけど、遠距離からミサイル撃ち込まれたら流石にヤベェんじゃねぇーのか?]]

 

「ど~しよっか?援護しちゃう?」

 

[[ことりちゃん、それに坊や。今回も援護は不要よ。ミサイルならなーんの問題もないわ。そ♪れ♪よ♪り♪うふふふふ♪あーたちには特別にちょーっと面白いモノを見せてあげるわ♪]]

 

[[面白い?]]

 

「モノ?ですか?」

 

蓮凰さんの言ってる面白いモノってなんだろ~?

 

チンピラさんの活作りとか?

 

生きたまま生皮を剥いだりとかかな?

 

生きたままうじ虫のお風呂にいれちゃうとか?

 

ステキな拷問でステキな悲鳴をあげてるクズを見せてくれるのかな?

 

[[そっ♪面白いモノよ。武の極み…ケーキ職人と武人の二足のわらじを履いているワテクシ程度では、まだまだその入り口にも至ってはいないけど……。]]

 

な~んだ。

 

拷問系の面白いモノじゃないんだ。

 

ことり的にはちょっと残念です。

 

でも武の極み?ですか?

 

なんだか難しそ~なお話しですね?

 

たま~に海未ちゃんもバトル中に武の極みが~とか言ってるけど…。

 

うん。武の極みってなんなんだろ?

 

[[おうよ!カチコミミサイル!!!]]

 

[[ターゲット!ロックオン!っす!]]

 

[[カチコめ!!!ファイア!!!!!]]

 

蓮凰さんや今はここには居ない海未ちゃんが言っていた武の極み?が何なのか考えていると、ドリニンキョーはミサイルランチャーからたくさんのミサイルを発射しました。

 

カチコミミサイルって相変わらず頭の悪いお名前ですぅ。

 

でも蓮凰さん…ミサイルを相手にナニをするつもりなのかな?

 

グシオン・ブラーボにはミサイルを撃ち落とせるよ~な射撃系の武装はついてないよね?

 

お胸の部分には戦艦とかでも一撃で沈めちゃえるバスターアンカーがあるけど…威力は抜群でも単発式で弾数も少ないバンカーアンカーじゃ、あんなにたくさんのミサイルを撃ち落とすことはできません。

 

[[オッサン!]]

 

[[ふふ♪まぁ黙ってみてなさい♪]]

 

今回もまたまたソラ君の心配をよそに、蓮凰さんは余裕しゃくしゃくですね?

 

[[この身は清らかなる水の流れ…護国園田流古式剣闘術“水蓮(すいれん)”…。]]

 

[[………は?]]

「うわぁ…。」

 

“水蓮(すいれん)”

 

迫りくるカチコミミサイルの群れに正面から相対した蓮凰さんは、おっきなガチムチの身体にまったく似合わない落ち着いた、どこか感情を感じさせない静かな声でそう呟くきました。

 

[[げっ!]]

[[ちょ!なんで?!]]

 

そしてグシオン・ブラーボに着弾寸前のたくさんのカチコミミサイルを受け流すよ~に手をソッと添えて向きを変えてあげると、次々とミサイルはくるっ♪と方向を変えてドリニンキョーに向かって帰っていきました。

 

信じられますか?あんなにたくさんのミサイルをいっぱつも爆発されることなく、ぜ~んぶ方向を変えてドリニンキョーに返しちゃったんですよ?

 

今回はさっきの勢いを利用してえいっ!って投げ飛ばしちゃったのよりスゴいですぅ…。

 

[[オイ!オイ!オイ!オイ!あんなこと出来んのかよ?!]]

 

ソラ君もさっきよりびっくりしてます。

 

ミサイルを受け流して相手に返しちゃうなんてやっぱりびっくりだよね?

 

もちろんことりもびっくりです♪

 

[[ヒデ!ボケッとすんなっす!こうなりゃバルカンで撃ち落とすっすよ!]]

 

[[お、おうよ!バルカン!発射だ!]]

 

チンピラさん達も蓮凰さんのミサイル返しにびっくりしていましたが、とりあえずは差し迫ったミサイルの迎撃をするみたいです。

 

でもとんぼ返りしてきたカチコミミサイルをバルカンでがんばって撃ち落としてますけど、全部のミサイルの迎撃は間に合いそうにありませんね。

 

ドリニンキョーのメインの操縦を担当しているっぽいチンピラ3号さんが、あまりのことでびっくりし過ぎてちょっと初動が遅れたせいですね。

 

[[ダ、ダメだ!迎撃が間に合わない!]]

 

[[ぎゃぁぁぁぁ!!!なら早く回避か防御するっす!急ぐっす!!!]]

 

[[わ、わかってるよ!でも今からじゃ回避はもう無理だ!防御するしかない!ドリニンキョー!頼むから耐えてくれよ!!!]]

 

チンピラ3号さんは回避じゃなくて防御を選んだみたいですね。

 

ドリニンキョーの両腕をクロスさせて防御体勢をとりました。

 

今のドリニンキョーはGNドライブが壊れちゃってあんまり素早くは動けなさそうだから、回避を選んで失敗してミサイルが直撃するより、防御して少しでもダメージを軽くしたほ~がいいもんね。

 

あ♪着弾しますよ♪

 

それじゃみなさんご一緒に♪

 

さん♪はい♪どっか~ん♪

 

ですぅ♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[[い、生きてるっす……俺たち生き残ってるっす…。]]

 

[[死ぬかと思った…。]]

 

着弾したカチコミミサイルの爆発が収まると、そこにはぼろぼろになりながらもまだ動いているドリニンキョーがいました。

 

どうやらドリニンキョーは蓮凰さんの不思議武術?で跳ね返されたカチコミミサイルを防御体勢で耐えきったみたいですね。

 

でもあれだけぼろぼろならもうおしましいですぅ♪

 

[[さて、そろそろ頃合いね。それじゃトドメと行こうかしら?ブラーボ!少し無茶に付き合って貰うわよ!!!]]

 

蓮凰さんはそんなぼろぼろのドリニンキョーにトドメを刺そうとしています。

 

でも無茶に付き合ってもらうって、今度はナニするんだろ?

 

[[あのトゲトゲグシオン!またナニかしやがるつもりっすよ!]]

 

[[今度はナニするんだよ!もうお腹いっぱいだよ!!!]]

 

[[こうするのよ!フルブースト!!!]]

 

ふぇ?!フルブースト?フルブーストってスラスター全開で突撃ですか?!

 

今のグシオン・ブラーボの状態でそんなことしたら、破損しているメインスラスターが爆発しちゃいますぅ!

 

[[はぁ?!フルブーストって!あのオッサン!ナニ考えてんだよ!!!その状態でメインスラスターに負担のかかることしちまったら!]]

 

「スラスターが爆発しちゃう!あ!見てソラ君!やっぱりスラスターが爆発しちゃったよ!」

 

ことりとソラ君の予想通り、破損していたグシオン・ブラーボの背中のメインスラスターはフルブーストの負担に耐えきれずに爆発しちゃいました。

 

でもグシオン・ブラーボは背中で起こった爆発に押されて、一気に加速してドリニンキョーへとまっすぐに突撃していきます。

 

[[っぅ!こ、これでいいのよ!行きなさい!ブラーボ!!!]]

 

蓮凰さんは最初から破損しているグシオン・ブラーボのスラスターを爆発させて加速するつもりだったんですね。

 

うん。

 

確かに無茶なことしてますぅ。

 

頑丈なグシオン・ブラーボだからこそできちゃう荒技ですぅ。

 

[[爆発に押さえれてトゲトゲグシオンが突っ込んでくる?!]]

 

[[か、回避っす!今のボロボロのドリニンキョーがあんな凶悪な質量に突撃されたら!]]

 

チンピラさん達もスラスターの爆発を利用して加速するっていう、蓮凰さんの思惑によ~やく気付いたみたいですね。

 

でも今からじゃ回避は間に合いませんよ?

 

このままグシオン・ブラーボのおっきな身体にぱっか~ん♪って跳ねられちゃってください♪

 

[[今さら避けようとしても遅いわ!!!突撃よ!!!!!]]

 

[[回避が無理なら!真っ向からぶち抜いてやるだけだ!!!回れ!ドリルクラッシャーアァァァァァムゥゥゥゥゥゥ!!!!!]]

 

チンピラ3号さんも回避は間に合わないって気付いたみたいです。

 

ど~やら迎え撃つつもりみたいですね。

 

ドリニンキョーの右腕のドリルをギュイ~ンって激しく回転させ始めました。

 

[[ヒデ!まさか!]]

 

[[ヤス!頼む!お前の命!俺に預けてくれ!]]

 

そんなチンピラさん達はこの期におよんでまだ茶番を演じてますぅ。

 

なんでもいいから早くしてくださいね?

 

[[そんなもん!とうの昔に預けっぱなしっす!だからヒデ!俺の命を!俺達義兄弟の任侠魂を!アニキから託された夢を!ナニもかも全力全開で!あのトゲトゲグシオンにぶつけてやるっす!]]

 

[[おうよ!!!行くぞ!ドリニンキョー!!!ひぃぃぃさぁぁぁぁつぅぅぅぅ!!!!!スパイラルゥゥゥゥ!!!ブレイカァァァァァァァァ!!!!!]]

 

[[ブラーボォォォォ!!!マキシマムゥゥゥゥ!!!インパクトォォォォォォォォ!!!!!]]

 

茶番の終わったチンピラさん達のドリニンキョーと、爆発に押されて突撃していった蓮凰さんのグシオン・ブラーボは、それぞれ機体から激しくエネルギー粒子を放出させて相手を打ち倒すためだけにまっすぐに向かって行きます。

 

チンピラさん達のドリニンキョーは右腕のドリルを突き出して。

 

蓮凰さんのグシオン・ブラーボはタックルの要領で右肩から。

 

それぞれの全てを賭けた一撃が…。

 

[[[うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!]]]

 

[[ハァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!]]

 

真っ向からぶつかり合いました。

 

[[っ!オッサン!!!]]

 

「蓮凰さん!!!」

 

エネルギー粒子を放出しながら激しくぶつかり合った影響で、ドリニンキョーとグシオン・ブラーボを中心にスゴく眩しい光が溢れだしてます。

 

そのまばゆい光のせいでメインモニターが真っ白に染まってなんにも見えません。

 

[[クソ!これじゃなんにも見えねぇ!オイ!アイリ!レーダーであの2機がどうなったかわかんねぇーか!]]

 

<<無理です。あれだけの規模のE粒子が放出されているのですよ?マスターだってE粒子の影響でレーダーがまともに機能しないなんてご存知の筈ですよね?>>

 

[[んなことはわかってる!それでもなんとかなんねぇーのかって言ってんだ!最高位電子精霊のお前なら!]]

 

<<最高位電子精霊だろうと低位電子精霊だろうと無理なモノは無理です。そんな無茶ぶりをされても困ります。そもそも素組のザクでどうしろと言うのですか?せめて“ツヴァイ”を使用している時に言って下さい。>>

 

「あはは…相変わらずアイリちゃんはソラ君にきびし~ね?」

 

<<もちろんです。我がマスターだからこそ、私もあえて厳しく接しています。基本的にマスターはヘタレなので。>>

 

[[ヘタレじゃねぇーよ!チッ!もういい!オイ!オッサン!返事しろよ!どーなったんだ!オッサン!!!返事しろって言ってんだろ!ゴルゥラァァァ!!!聞いてんのか!このクソオカマァァァ!!!]]

 

う~ん。あのね?ソラ君?

 

エネルギー粒子の過剰放出の影響で通信システムもおかしくなってるから、聞いてんのか~♪って言っても蓮凰さんには聞こえないと思うよ?

 

もう少し待てばエネルギー粒子の影響も収まると思うけど…。

 

[[…じゃ……わ…よ………]]

 

あれ?

 

今…ナニか聞こえたよ~な…。

 

「ねぇ、ソラ君?今ナニか聞こえなかった?」

 

[[あぁ!俺にも聞こえた!今のは!]]

 

[[…っと……き…て……る……オ……じゃ…な……よ!!!]]

 

ちゅん!今度はさっきよりはっきりと聞こえました!

 

「やっぱりそうですぅ!この声は!」

 

[[蓮凰のオッサン!!!]]

 

[[オカマじゃないわよって言ってんのよ!!!]]

 

そんな蓮凰さんの野太い声を皮切りに通信が回復すると、次第にエネルギー粒子のまばゆい光が収まって、その光の中からは右肩を大きく破損させた蓮凰さんのグシオン・ブラーボだけが現れました。

 

グシオン・ブラーボの周辺には見覚えのあるドリルや機体の残骸が漂っています。

 

と、ゆ~ことは……。

 

<<BATTLE END>>

 

ですぅ♪

 

今回のバトルの勝利条件“敵機の殲滅”が完了したことで、ことり達のコクピットにバトル終了を告げる毎度お馴染みのガンプラバトルシミュレーターのシステムメッセージが響きます。

 

うん♪

 

ことり達のだいしょ~り♪ですぅ♪♪♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて。バトルはこっちが勝ったんだ。約束通りに…。」

 

「みなさんにはと~ってもひどい目にあってもらいますぅ♪ちゅん♪ちゅん♪ウフフフフフフフ…♪」

 

「「「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」」」

 

ことり達のだいしょ~り♪でバトルが終了して、ガンプラバトルシミュレーターの筐体から降りてきたことり達は、さっそくチンピラさん達にオシオキを実行することにしました♪

 

あは♪たのし~♪たのし~♪オシオキの時間ですよ♪♪♪

 

でも…。

 

「坊や、ことりちゃん?ちょっと待ってちょうだい。」

 

蓮凰さんにチョットマテテェ♪って言われちゃいました。

 

ど~してだろ?

 

「あーたたちはそんな床に正座してないでそこのテーブルにでも座ってなさい。坊やとことりちゃんは人数分のアイスティーの用意をお願い。」

 

しかも床に正座中のチンピラさん達をテーブルに座らせるんですか?

 

それに人数分のアイスティーって…。

 

「人数分?コイツらの分もか?」

 

「そうよ。お願いね。」

 

あ。やっぱりチンピラさん達の分もなんですね。

 

なんでだろ~?

 

こんな生きているのが無駄なナマモノにサルモン特製のおいしいアイスティーなんて飲ませても意味ないですぅ。

 

お水と茶葉のムダですよ?

 

「コイツらの分もねぇ…。ふん…了解。行こう、ことりさん。」

 

ソラ君は蓮凰さんのお願いを聞いちゃうみたいですね。

 

うん♪ソラ君がい~ならことりも問題なしですぅ♪

 

しょ~がないからチンピラさん達の分もアイスティーを用意してやりますぅ♪。

 

「は~い♪」

 

ことりとソラ君がアイスティーを用意するためにカウンターの奥にある冷蔵庫に向かうと、蓮凰さんもおもむろに立ち上がって厨房に向かっていきました。

 

蓮凰さんは厨房になんの用なんだろ?

 

あ♪ことり♪わかっちゃいました♪

 

蓮凰さんは厨房から包丁を持ってくるんですね♪

 

チンピラさん達を解体するための♪

 

「…これでよしっと。ことりさん。わりぃけどそっちのおかわり用のポット頼むよ。」

 

「あれ?ソラ君も~準備しちゃったんだ?ごめんね?ソラ君だけに準備させちゃって。」

 

「別にこれくらいなんでもねぇーよ。ほら?さっさと戻ろう。」

 

「うん!」

 

うふふ♪

 

チンピラさん達が待ってるテーブルに戻ったら、たのし~♪たのし~♪解体ショーですぅ♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「イチゴのショートケーキ?」

 

人数分のアイスティーとおかわり用のポットの用意をしてテーブルに戻ってきたことりとソラ君を待っていたのは、たのし~♪たのし~♪チンピラさんの解体ショー♪ではなく、おいしそ~なイチゴのショートケーキでした。

 

それもたくさんのショートケーキですぅ。

 

え~っと…1皿に3コずつあるから、6皿で……全部で18コもありますよ?

 

6皿あるってことは1人1皿だよね?

 

ショートケーキの3コくらいならぺろり♪と食べれちゃうけど…とうして3コなんだろ?

 

「アイスティー、持ってきたぞ。」

 

「ご苦労様。さて、お茶も来たからおやつの時間にしましょうか?」

 

「おやつの時間ですか?」

 

「そうよ。ほら!そこの3人もお食べなさい!」

 

やっぱりここにあるケーキはチンピラさん達の分もなんですね。

 

蓮凰さん…チンピラさんにもケーキを食べさせるなんて、いったいなんのつもりなのかな?

 

「「「えっ?!俺達も?!」」」

 

当のチンピラさん達も自分達の分のケーキがあるのに驚いてますぅ。

 

「なんのためにお皿が6つあると思ってんのよ!」

 

「けど…どうしよう…アニキ…。」

 

「コイツぁ最後の晩餐…ってヤツか…。」

 

「さ、最後の晩餐っすか?!」

 

「ペチャクチャ喋ってないで!さっさとお食べなさい!!!」

 

う~ん…やっぱり蓮凰さんの意図が見えません。

 

ここは黙ってことのなりゆきを見守っていたほ~がいいかもですね。

 

「「「は、はいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」」」

 

「それでいいのよ!まったく…あっ、そうそう。そのケーキなんだど、まずは右端のケーキから食べてね。」

 

「右端のケーキ?これからか?そんじゃさっさく今日の糖分に感謝して…はぐ…あぐ…うん。ウマイ。相変わらずオカマのオッサンが作ってんのが信じられねぇくらいにウマイんだよな…。」

 

「うまっ!ア、アニキ!ヒデ!早く食べてみるっす!このケーキ!めっちゃウマイっす!」

 

「うわぁ!ホントだ!なんだよコレ!こんなうまいケーキ初めて食べたよ!」

 

それじゃことりも♪あ~ん♪はむ♪はむ♪

 

うん♪やっぱり蓮凰さんのケーキはおいしいですぅ♪

 

ことりとしてはショートケーキよりもチーズケーキのほ~が好きなんだけど、ショートケーキもおいしいですぅ♪

 

「「ガチムチのオカマが作ったのが信じられない(っす)!」」

 

「どいつもこいもオカマは余計よ!美味しいならそれでいいでしょ!」

 

ことりもど~かんですぅ♪

 

美味しいならオカマさんが作ってもキ○ガイさんが作ってもなんでもおっけ~です♪

 

「それじゃ次は真ん中のケーキを食べなさい。」

 

次は真ん中のショートケーキを食べればいいんですね。

 

蓮凰さんはおんなじショートケーキなのにど~して食べる順番を指定するんでしょ~か?

 

まぁまずは真ん中のショートケーキをたべちゃいましょう♪

 

はむ♪はむ♪は…む…?

 

あれ?

 

この真ん中のショートケーキ…あんまりおいしくない?

 

えっ?なんで?!

 

これって蓮凰さんのケーキですよね?

 

見た目は最初に食べたショートケーキとおんなじなのに、味がぜんぜん違います。

 

なんだろ~?

 

食感がもっちり?

 

味もなんだか…つまらないよ~な…。

 

う~ん…なんだろ~?この違和感?

 

「なんでイチイチ食う順番を指定するんだ?まぁ別にいいけど…。で、次は真ん中のケーキだな…それじゃ…はぐ……ん?」

 

「あむ…え?あれ?っす?」

 

「もぐ…へっ?これ…。」

 

「はぐ、はぐ。ん?この味は…。」

 

ソラ君やチンピラさん達も真ん中のショートケーキの味がおかしいことに気付いたみたいですね。

 

チンピラさん達はスゴく戸惑った顔をしていますぅ。

 

ソラ君は…

 

「なぁオッサン。この真ん中のケーキ。アレを使ってんのか。」

 

このケーキがなんなのかわかったみたいです。

 

「ふん。流石は坊やってところかしら?でもネタバレはちょっと待ってなさい。さぁ、あーたたち。最後は左端のケーキよ。」

 

ひととおりことり達の反応を確かめた蓮凰さんはサイゴニ残っている左端のケーキを食べなさいって言いました。

 

左端のケーキもやっぱり見た目はいつもの蓮凰さんのショートケーキですぅ。

 

ネタバレはちょっと待っててって、この微妙なケーキにどんな秘密があるのかなぁ…。

 

「お、おうよ…」

 

「なんだか食べるのが怖くなってきたっす。」

 

「でもビデ。出された物を残すのはダメだよ?」

 

「わかってるっすよ。それじゃ最後のケーキを…あむ……むぅ…。」

 

「あぐ………むぅ…。」

 

「もぐ………むぅ…。」

 

蓮凰さんに促されるままに、チンピラさん達は左端のケーキを恐る恐るパクっ♪と一口食べると、3人が“むぅ”っておんなじ反応をしました。

 

ナニがむぅなんだろ~ね?

 

うん。それじゃことりも…。

 

「ぱく……むぅ…。」

 

むぅ。ですぅ。

 

このケーキ…ことりはあんまり好きじゃないですぅ…。

 

いつもはふわふわあまあまのサルモン自慢の生クリームがぜんぜんおいしくありません…。

 

ふわふわあまあまの生クリームがだ~いすきなことりはとっても悲しくなっちゃいます…。

 

「はぐ…はぐ…はぐ……あぁ。こっちはアレを使ってねぇのか。小麦粉に牛乳か…。ふーん…何となく、オッサンの意図が見えてきたよ。」

 

やっぱりソラ君はこのケーキの正体がわかったみたいです。

 

小麦粉に牛乳?

 

もしかして品質が残念な小麦粉と期限が切れちゃった牛乳を使ったのかな…。

 

おなか痛くなったりしないよね?

 

「聡い子は嫌いじゃないわ。さて、あーたたち?この3つのケーキを食べてどう思ったかしら?」

 

「最初に食べたケーキはめちゃめちゃうまかったっす!次のケーキはなんか残念だったす!最後のケーキはお金出した食べたくはないっす!ぶっちゃけ最後のケーキはマズイっす!」

 

「バッ!ヒデ!おまえ!なんでホントのこと言ってるんだよ!ここはウソでもウマイって云わなきゃダメだろ!」

 

「あ"…し、しまったっす!今のナシっす!みんなうまかったっす!ちょーうまかったっす!ウソじゃないっすよ!」

 

「もう遅いですぅ。そんな残念なチンピラ2号さんには海外の鉱山にご招待ですぅ♪」

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁす!!!」

 

「お、俺はマズイなんて言ってないから海外鉱山にご招待は勘弁してください!」

 

「連帯責任って言葉、知ってますか?あは♪ステキな言葉だよね♪」

 

「うわぁぁぁ!ヒデのバカァァァァァ!!!海外鉱山にご招待なんで絶対にイヤだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「騒がしい子達ね。これは後で少し躾が必要ね。」

 

ケーキの謎はよくわかりませんが、チンピラさん達を海外の鉱山にご招待してぜ~んぶおしまいです♪

 

チンピラ2号さんと3号さんはよっぽど海外の鉱山にご招待♪がイヤみたいで、ぴぎゃ♪ピギィ♪って大騒ぎです♪

 

でもそんな大騒ぎの中、アニキさんは黙って2コ目と3コ目のケーキを口に入れて考え事をしています。

 

「…小麦粉と牛乳……なるほど…この微妙なケーキはそーゆーことか……。なぁオッサン…。このケーキの意味はなんなんだよ?なんで俺達にこの半端なケーキを食べさせたんだ?」

 

あれ?アニキさんはもしかしてこのケーキの謎にたどり着いたんですか?

 

い、意外ですぅ…。

 

ど~みても頭の悪いチンピラさんなのに、ケーキの謎にたどり着くなんて…。

 

これじゃことりのほ~が頭が悪いみたいじゃないですか!

 

「あら?あーた、いい味覚してるじゃないの。」

 

「んなことどーでもいい!どーして俺達に小麦粉を使ってないケーキと牛乳を使ってないケーキを喰わせたんだ!」

 

えっ?!小麦粉を使ってないケーキと牛乳を使ってないケーキですか?

 

小麦粉とか牛乳を使わなきゃおいし~ケーキなんて…あっ!そっか!だからあとから食べた2つのケーキは微妙だったんだ!

 

でもど~して小麦粉とか牛乳を使わないケーキなんて作ったんだろ?

 

常に完璧を目指す蓮凰さんっぽくないよね?

 

そこら辺の理由もちゃんとお話ししてくれるのかな?

 

うん!ここはも~少し様子見だね♪

 

「あーたたちの目的はここら辺を地上げして子供達が笑顔になれるようなテーマパークを作る。だったわね?」

 

「こっちの質問は無視かよ!チッ!あぁ!そうだよ!チンピラが子供の笑顔を願っちゃわりぃかよ!!!」

 

は~い♪ことりは違和感バリバリだと思いま~す♪

 

チンピラさんはチンピラさんらしく悪役のほ~がお似合いです♪

 

って言ったらまためんど~そ~だから黙っておこっと♪

 

「悪くはないわ。ワテクシがケーキを作る続ける理由もあーたたちと同じ理由ですもの。」

 

「は?俺達と同じ理由?!それって…。」

 

「子供達を笑顔にする。っすか?」

 

「そ♪大正解よ♪」

 

「「えぇ?!オカマのオッサンが?!」」

 

「オカマじゃないわよ!もう!何度言えばわかるのかしら!」

 

「オッサン!それとこのケーキと何の関係があんだよ!!!」

 

「ったく…小麦粉と牛乳の時点で気付けよな…。なぁ、ドチンピラ?テメェらはアレルギーって知ってるか?」

 

「アレルギーだ?んなこと知って…っ!アレルギー!そうか!アレルギーか!このケーキは小麦粉のアレルギーと牛乳のアレルギーの子のために作ったのか!!!」

 

「そ♪2つ目のケーキは小麦粉を使わない米粉100%のケーキ。3つ目のケーキは牛乳を使ってないの。」

 

「米粉?あっ!だから食感がもっちりしてたんですね!」

 

「米狂いの花陽のヤツが泣いて喜びそうな味だったよな。」

 

あはは♪花陽ちゃんなら米粉のケーキなんて喜び過ぎて鼻水もびろ~んってしちゃうよ♪

 

あれ?でも米粉のケーキ?それって確か…。

 

「ねぇ?ちょっと前にソラ君がおやつに米粉のケーキをごちそ~してくれたけど、あの時のケーキとこのケーキの味はぜんぜん違ってたよ?」

 

あのとき食べたケーキはもっちりだけじゃなく、しっかりと小麦粉の美味しい味もあったよね?

 

今回みたいにってあれ?ってからなかったよ?

 

「あぁ。あれは純粋に米粉100%じゃなかったからな。小麦粉と米粉を混ぜて焼いたスポンジなんだよ。」

 

「へぇ~そ~なんだ~。」

 

米粉のケーキって言ってもいろいろあるんだね。

 

今度ことりも米粉を使ったお菓子作ってみようかな?

 

まずはお手軽か米粉のクッキーからかな♪

 

米粉のクッキー?

 

…………それって普通にお煎餅になるんじゃ…?

 

「ワテクシはね?出来るだけ多くの子供達にワテクシのケーキを食べて欲しいの。ワテクシのケーキで、1人でも多くの子供達を笑顔にしてあげたいの。あの日…絶望のどん底にいたワテクシを、たった一口で笑顔にしてくれた美味しいケーキで…。そう…この“幸せの味”でね。」

 

「「「「「“幸せの味”…。」」」」」

 

「そう!“幸せの味”!だからあーたたち!」

 

「お、おう!」

 

「どうせケツアゴジャスレイに騙されて良いように使われてるだけなんだから、チンピラなんて辞めてワテクシの店で働きなさい!」

 

「はっ?!」

「えっ?!っす?!」

「へっ?!」

 

「あーたたちは少しは見所がありそうだわ!ワテクシがビッシリと仕立ててあげるわ!もちろん拒否権は無いわよ!これは勝者からの命令よ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「“幸せの味”か…。」

 

あのあと、結局チンピラさん達は蓮凰さんのお店で働くことになりました。

 

あ♪もちろんチンピラさん達にはケツアゴさんに騙されていたんだよ~って教えてあげましたよ?

 

小さい頃の真姫ちゃんを誘拐したお話とか、そのロリ真姫ちゃんを部下の人が○○○しよ~としたのを笑いながら見ていたとか、いろんなことも一緒に教えてあげたら、チンピラさん達はと~ってもショックを受けていたみたいですぅ♪

 

そんなケツアゴさん関連のいろいろとめんど~なことは、み~んなテイワズのおじさまにお電話して“おねがぁい♪”しておきました♪

 

おかあさんのツテだけど、使えるモノはなんでも使わなきゃもったいないですよね♪

 

それに元々はテイワズのおじさまがあのケツアゴさんを破門にしたのがいろんな暴走の原因なんですぅ。

 

後始末はちゃ~んとしてもらわないと♪

 

「蓮凰さんにとってはイチゴのショートケーキが“幸せの味”だったんだね。」

 

「あぁ。それで蓮凰さんにとっての“幸せの味”を、アレルギーでケーキが食えない子供達にも食べさせたいから、小麦粉や牛乳に卵とかのアレルゲンを使わねぇで、本物のケーキを再現したい…か。」

 

「オカマさんなのにいろいろ考えてるんだね…。」

 

「だな。」

 

「“幸せの味”かぁ…ことりにとっての“幸せの味”は…。」

 

ことりの“幸せの味”……小さい頃…風邪とかひいちゃった時におかあさんがよく作ってくれたお野菜のスープ…かな?

 

ことこと煮込んだ優しい味のスープ…。

 

忙しいのにことりのために作ってくれたおかあさんのあのスープの味…。

 

あれがことりにとっての“幸せの味”なんだろ~なぁ…。

 

「おかあさんのスープ…かな。」

 

「お母さんのスープ…か…。そっか…お母さんか…。」

 

そう言ったソラ君の横顔は、とても寂しそうで悲しそうな顔をしていました。

 

ソラ君?

 

ど~してそんなに寂しそうな顔してるの?

 

なんだかひとりぼっちで寂しくて泣きそうな…あっ!

 

そっか…ソラ君はおかあさんに…。

 

「ソラ君…あのね?そのね?…ご、ごめんね…。」

 

「ん?ナニが?って…あぁ…俺はまた情けねぇツラしてんのか……ったく…捨てられてってのにいつまでも…。ホント、アイリのヤツが言ってたみてぇにへたれだよなぁ………。」

 

「ソラ君…。」

 

「大丈夫。今の俺はもう1人じゃねぇから。遠縁過ぎて限りなく血の繋がりは薄いけど、それでもちゃんと家族もいる。あとは…大切な仲間が、大切な絆が、最愛の人が9人もいるしな…。」

 

「……うん!」

 

「それにさ、俺にだってちゃんと“幸せの味”はあるんだそ?」

 

「ソラ君の“幸せの味”?うわぁ!ねぇ!教えて♪教えて♪」

 

「おう。俺の“幸せの味”は…。」

 

「“幸せの味”は?」

 

「ザリガニだな。」

 

「ザリガニ…?ザリガニって………ふぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

これにて2017年ことりさん生誕祭特別編は終幕となります。
来年のネタはどうしましょうか…。
ちなみ…チンピラトリオのお名前はアニキさんがノブ、2号さんがヒデ、3号さんがヤスとなっております。
彼等のお名前の元ネタは…。

次回更新は月曜日のお昼頃に本編を予定しております。
また、10月21日はガンプライブ本編では出番がまだほとんど無いのに少し未来の話を描いた特別編のせいでスッカリとドMキャラが定着してしまった絵里さんの生誕祭となっております。
これを記念しまして2017 絢瀬 絵里生誕祭特別編「素敵怪盗エリーチカ」を投稿予定でございます。
あくまでも予定なので、追い詰められて全く違う内容に変わる可能性もございますので、ご了承ください。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。