ガンプライブ! ~School Gunpla Project~   作:Qooオレンジ

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皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

好きなモビルスーツはF2ザクなQooオレンジでございます。

さて、本日11月1日は我等がμ'sのまじえんじぇーな星空 凛ちゃんの生誕祭でございます。
本日は凛ちゃんの生誕祭をお祝いし予てより予定しておりました凛ちゃん生誕祭特別編をお送りいたします。


それでは 2017 星空凛生誕祭特別編「わがはいはりんである。 ①」 はじまります。






























2017 星空凛生誕祭特別編「わがはいはりんである。 ①」

私、星空 凛はある朝、目を覚ますと……。

 

「にゃにゃにゃ…にゃんにゃにゃんにゃん(マジか…にゃんてこったい)……。」

 

ネコさんになってました。

 

今回のお話はそのときのお話だよ。

 

このときはほんとーにひどい目にあったんだよ……。

 

かよちんにはお米を無理やり食べさせられそうになるし、ことりちゃんにはネコの丸焼きにされそうになるし、希ちゃんには怪しい契約を結ばされそうになるし、絵里ちゃんには首輪つけられそうになるし、穂乃果ちゃんにはできたてあつあつのお餅を食べさせられそうになるし、海未ちゃんには正座させらそうになるし、にこちゃんには保健所に通報されそうになるし…。

 

それもこれも悪いのはぜーんぶ真姫ちゃんトコのあのクスリのせいなんだにゃ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

凛の奇妙な冒険の始まりは、ある日の放課後だったんだ。

 

「と、言うわけで真姫ちゃん!凛はネコさんと思う存分モフモフしたいにゃ!だから凛のネコアレルギーを治すクスリを作って欲しいにゃ!」

 

知ってる人は知ってるかもしれないけど、凛ってネコさん大好きなのにネコアレルギーなんだよね。

 

凛がネコさんをモフモフしようとして抱っこしたりすると、アレルギー反応?とか言うやつでくしゃみが止まらなくなるの。

 

今まではネコさんのぬいぐるみとかをモフモフしてがまんしていたんだけど、朝練の時にことりちゃんとにこちゃんがネコカフェに遊びに行ったって話を聞いちゃって、凛の中でがまんしていたネコさんをモフりたい気持ちがついに爆発しちゃったんだ。

 

話を聞いただけならまだがまんしたよ?

 

でもあのとりにこコンビ!ひどいんだよ!

 

凛がネコさん大好きなのにネコアレルギーでネコさんとモフれないの知ってるのに、二人でネコさんとモフってる自撮り写真とか見せてきたんだよ!

 

信じられる?ほんとーにひどいよね!

 

あのとりにこコンビっていっつもケンカしてるのに、なんで一緒にネコカフェなんてうらやましいトコに行ってるの!

 

ズルい!二人だけズルいよ!

 

凛だってネコアレルギーさえなかったらかよちんと真姫ちゃんを誘ってネコカフェに行けるのに…。

 

ネコさんといっぱいモフれるのに……。

 

だから凛は生まれながら背負ったこの厄介な運命を……ネコアレルギーを治すために、不可能を可能にするがキャッチコピーの西木野製薬の禁断のクスリに頼ることにしたの。

 

あそこのクスリってたまーに頭のおかしい効果のクスリがあるから、あんまり頼りたくはなかったんだけど、もうこうなったら背に腹は変えられないよ!

 

西木野製薬は真姫ちゃんが責任者だから、凛がお願いすればきっとネコアレルギーを治すクスリを作ってくれるにゃ!

 

「随分といきなりね?まぁ凛がいきなりなのはいつものことだから別にいいけど……ネコアレルギーを治すクスリ、ねぇ……。」

 

「お願い!真姫ちゃん!」

 

「そう言われてもうちにも開発スケジュールがあるから、いきなり言われてもちょっと難しいわ。」

 

ぐぬぬ!にゃんか真姫ちゃんが経営者っぽいこといってるよ!

 

真姫ちゃんに断られちゃったらもう他に頼れる人はいないのに……。

 

希ちゃんのスピリチュアルパワーでもなんとかなりそうな気もするけど、希ちゃんっておもしろおかしく引っ掻き回すから迂闊に頼めないんだよね。

 

希ちゃんに頼るのはさいしゅーしゅだんだよ!

 

どうにかして真姫ちゃんにおっけーをもらわなきゃ!

 

真姫ちゃんを攻略するには……確かかよちんが真姫ちゃん攻略には友だちを強調して頼み込めばいいって言ってたよね。

 

にゃんか真姫ちゃんの元ボッチを利用するようでちょっとイヤだけど、凛のネコアレルギーが治ったら真姫ちゃんも一緒にネコカフェに行けるんだからいいよね?

 

「真姫ちゃん!凛のネコアレルギーが治ったら一緒にネコカフェに行こう!かよちんも誘って!三人でネコさんをモフりに行こうよ!それとも……真姫ちゃんは凛と一緒にネコカフェに行きたくないの……。」

 

凛はちょっとうつむいて悲しそうな声で真姫ちゃんにアピールしてみることにしたんだ!

 

ボッチが長い真姫ちゃんにはこれが“こうかばつぐん”だってかよちんが言ってたんだよ!

 

「う"ぇぇぇえ?!」

 

「真姫ちゃん……。」

 

次は瞳をうるうるさせながら上目使い♪

 

「待って!わかったわ!わかったからそんな悲しそうな声を出さないで!瞳を潤ませながら私を視ないで!」

 

にゃん♪堕ちたにゃ♪でも一応もうひと押ししておこうかな?

 

ダメ押しだね!

 

「ホントにいいの?でも真姫ちゃん、さっき開発スケジュールがって言ってたよね……。うん。やっぱりいいよ。凛のワガママで真姫ちゃんに迷惑かけちゃダメだよね……。ゴメンね?真姫ちゃん。」

 

「か、開発スケジュールなんてどうでもいいわ!私に任せておきなさい!凛のネコアレルギーを絶対に治してみせるわ!」

 

真姫ちゃん、ちょろいにゃ♪

 

ちょろすぎて真姫ちゃんかわいいかきけこだにゃん♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ニャッハー!ついに!ついに凛のネコアレルギーが治る日が来たにゃ!真姫ちゃんからもらったこの“ネコナオールX(濃厚トンコツラーメン味)”で!凛はネコアレルギーを克服して!死ぬほどネコさんをモフり倒してやるにぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

真姫ちゃんにネコアレルギーを治すクスリを頼んでから一週間が過ぎたころ、ついにネコアレルギー完治薬“ネコナオールX(濃厚トンコツラーメン味)”が完成したにゃ!

 

真姫ちゃんの話だと、ホントならアレルギーを完治させる新薬を一週間で作るなんてムリらしいんだけど、真姫ちゃん率いる西木野製薬はちょっと人に言えないような人体実験を重ねることで驚異の開発スピードを実現させたんだって。

 

その人に言えないような人体実験ってのは気になるけど、気にしない方がいろいろといいよね?

 

とりあえずは凛のネコアレルギーを治すために犠牲ななってくれた人たちに黙祷にゃ。

 

みんなも一緒に人体実験ではかなく散っていったかわいそうな人たちのために祈って欲しいにゃ。

 

それじゃ黙祷!

 

…………………………………………………………………………

 

「よし!黙祷しゅーりょー!」

 

あっさり風味に黙祷を終えた凛は、さっそく真姫ちゃんにもらったネコアレルギー完治薬の“ネコナオールX(濃厚トンコツラーメン味)”を飲んでみることにしたんだ!

 

真姫ちゃんは一緒に渡した説明書?をよく読んで、用法用量にくれぐれも気をつけて使ってね。って言ってたけど…………この説明書?漢字ばっかりでちんぷんかんぷんだにゃ!

 

ちゃんと読んでって言われたけど、ぶっちゃけわかんない漢字を辞書で調べながら読んだとしても、ナニ言ってるのか凛の穂乃果ちゃんより少しだけマシな程度のミニマム脳みそじゃどーせわかんないし!

 

まぁクスリならとりあえずぜんぶ飲んでおけばいいハズだよね?

 

だってお医者さんからクスリもらうときは最後まで飲みきってね♪って言われるもん!

 

「ネコアレルギー治すクスリだから、ぜんぶ飲んでもどーせ死にはしないにゃ!それじゃいっただきまーす!」

 

凛は説明書?とか漢字ばっかりでちんぷんかんぷんな文章を読んでいるうちに、にゃんかいろいろとめんどうになっちゃったから、ネコアレルギー完治薬“ネコナオールX(濃厚トンコツラーメン味)”をぜんぶ飲んでみることにしたんだよ!

 

今思えばこれがダメだったんだにゃ…。

 

決定的ダメだったにゃ…。

 

穂乃果ちゃんと同じくらいに残念脳みそな凛は、このときまだそのことに気づいてなかったにゃ…。

 

時間を戻せるならこのときの凛をぶん殴ってやりてぇにゃり

 

「にゃ?この“ネコナオールX(濃厚トンコツラーメン味)”!けっこうおいしいにゃ!流石は真姫ちゃんうぃず西木野製薬!いいダシ使ってるにゃ!」

 

こうして凛は過ちに気づかずに“ネコナオールX(濃厚トンコツラーメン味)”をぜんぶバリバリと残らずおいしく食べちゃったんだよ。

 

そのあとはお風呂に入って歯みがきしておふとんに入ってぐっすりおやすみなさいしたんだけど……。

 

そんなこんなで冒頭に戻るにゃ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「にゃにゃにゃ…にゃんにゃにゃんにゃん(マジか…にゃんてこったい)……。」

 

朝起きてみると凛はネコさんになってました。

 

凛のお部屋の鏡に写ってる凛の姿は、そりゃもー見事なまでにネコさんでした。

 

薄い茶色の毛並でおでこの辺りにちょっとだけ白い毛が生えてる仔ネコさん。

 

それがネコさんになった凛の姿だったんだよ。

 

「にゃ。にゃにゃにゃにゃ、にゃにゃにゃにゃんにゃ、にゃにゃにゃにゃーにゃにゃにゃん(にゃ。でもネコさんがこんなに近くに…って言うかゼロ距離にいるのに、くしゃみの1発もでないよね?それなら凛のネコアレルギーは治ったのかな?)。」

 

それならそれで…いや!待つにゃ!星空 凛!

 

ネコアレルギーを治すクスリを頼んだのにネコになってるとか真姫ちゃん的イミワカンナイ!クスリを持ってくる残念真姫ちゃんのことだから、そんな簡単にコトは進まないにゃ!

 

油断しちゃダメだよ!ナニか絶対にオチがあるハズだよ!

 

ハッ!まさか時間差でネコアレルギーが発動してくしゃみが来るとかってかオチじゃないよね?

 

にゃ。ちょっと待ってみよっか?

 

………………………………………………………………………………………………………うん。くしゃみでないね。

 

時間差じゃないみたいだよ?

 

うにゃにゃにゃ?もしかして今回はいつもみたいなオチはないのかにゃ?

 

どこかに特大のオチって言う落とし穴があるよーな気がしていたけど、凛の考えすぎなのかにゃ?

 

うにゃ…………………これは…………。

 

もしかしてもしかしなくて……。

 

ホントに凛のネコアレルギーが治ってる?

 

ネコさんが近くにいてももうだいじょーぶ?

 

くしゃみでない?

 

くしゃみでないなら凛もネコさんモフれるの?

 

モフれるんだよね?

 

だってネコさんがゼロ距離にいるのにくしゃみでないんだもん!

 

ネコアレルギーが治ったんだもん!

 

そうだよ!凛は治ったんだよ!ついに治ったんだよ!

 

長年苦しんできたネコアレルギーが!

 

ニャッハー!やったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

 

治ったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

 

流石は西木野きょーいのぎじゅつりょく!

 

完璧だよ!完璧すぎるよ!

 

今日から凛はネコさんといっぱい!いーっぱい!モフモフできるにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!

 

「にゃ!うにゃにゃにゃうにゃにゃにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ(って!ネコアレルギー治っても凛がネコになったらダメじゃん!これじゃ凛がネコさんをモフるんじゃなくて凛がモフられるちまうにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!)!!!!!」

 

ネコアレルギーが治ったとしても自分がネコになったらなんの意味もないよ!

 

今回はオチがないって思ってたけどネコアレルギーが治る変わりにネコさんモフれるのになるとか最初からオチっぱなしだったよ!

 

おのれ!真姫ちゃん!せっかくネコアレルギーが治ったと思ったのにぬか喜びさせやがって!

 

こうにゃったらこの前足からにょきっと飛び出るにゃんにゃんくろーでぎにゃっとひっかいてやるにゃ!

 

ひっかいて泣かしてやるにゃ!

 

よし!そーと決まればさっそく真姫ちゃんを呼び出してやる!

 

スマホ、スマホ…あ、ベッドの上だ!

 

にゃ!もしかしてここでもツンデレ残念セレブ姫の罠が仕掛けられていたりするのかにゃ?!

 

凛のスマホが充電切れとか!

 

ところがぎっちょんにゃん!今日の凛にぬかりはないにゃ!

 

昨日の夜におやすみなさいするときにスマホはちゃんと充電したもん!

 

ほら!見て!見て!ちゃんとスマホに充電ケーブルが繋がてるでしょ!

 

だから今回はスマホの充電切れなんてにゃんてこったい!な事態は心配はないにゃ!!!

 

にゃん♪みんなパーフェクトな凛にしびれてあこがれてもいーんだよ♪

 

にゃーんてね♪

 

にゃんてこと言ってないで早くツンデレ残念セレブ姫の真姫ちゃんを呼び出さなきゃね!

 

泣いてごめんなさいするまでにゃんにゃんくろーでひっかいてやるにゃ!

 

それじゃベッドの上に…登りたいけど高いにぁ…。

 

この高さだとやっぱりジャンプして飛び乗るしかないのかな?

 

うーん…だいじょーぶかなぁ…。

 

にゃん!迷っていても始まらないよ!

 

何事にもチャレンジだにゃ!

 

当たって粉々に砕けてやるにゃ!

 

助走をつけて……気合入れて……チーム“μ's”!星空 凛!みんな一緒ににゃんにゃんにゃーん♪で!いっくにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!

 

「にゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(とぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉう)!!!!!」

 

凛はお部屋の端までトコトコと下がると、助走をつけて気合いっぱつベッドの上をめざしてジャンプしたよ!

 

4本の足と身体中の筋肉をしならせて床を蹴った凛は、自分でもびっくりするくらいに大ジャンプをできたんだにゃ!

 

にゃんか感覚的にはよいっしょ、っと♪って感じだったにゃ!

 

にゃん♪ジャンプして気づいたけど、このネコさんボディはなんかすごく軽くてとっても動きやすいにゃ♪

 

ネコさんってこんな感じなんだねー。

 

こんなに動きやすいならこのままネコさんでいてもいいのかも?

 

だってこれだけ思い通りにすばやく動けるなら、みんなにイタズラしても簡単に逃げれるにゃ!

 

絶品捕まらないからイタズラし放題だよ!

 

にゃん♪それってとーっても楽しそうだよね!

 

おっと♪それよりも早くツンデレ残念セレブ姫の真姫ちゃんを呼び出さなきゃ!

 

スマホに指をポチっして指紋認証でロックを解除して…………アレ?反応しない?

 

もう1回ポチっと…………にゃにゃ?やっぱり反応しないね?

 

「にゃにゃうにゃ?にゃんにゃんにゃにゃうにゃ?(いつもは簡単に反応してロック解除できるのに?どうして今日はダメなんだろ?)」

 

凛は不思議に思ってネコさんになってる凛の前足を見ながら、うにゃ?ってなっちゃっいました。

 

凛の手はいつもとおんなじかわいいにくきゅーなんだけど……………にくきゅー?

 

「みぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ(しまったにゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!)!!!!!にゃにゃにゃーにゃにゃにゃんにゃにゃーにゃー(にくきゅーには指紋ないから指紋認証じゃロック解除できないにゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!)!!!!!」

 

にゃんてこったい!

 

まさかこんなところに罠が仕掛けられていたにゃんて!

 

おのれ!真姫ちゃんめ!

 

凛が油断したところでとんでもない罠を張りやがってたにゃ!

 

指紋認証の設定してくれたのは真姫ちゃんじゃなくたかよちんなんだけどね!

 

でも!まだ諦めるのは早いにゃ!

 

凛のスマホには指紋認証のロック解除の他にもパスワードでロックを解除する方法もあるにゃ!

 

「にゃにゃー!にゃにゃにゃんにゃーにゃにゃにゃんにゃん!(ニャッハー!こんなこともあろーかとパスワードでロックを解除できるよーに設定してくれたかよちんにマジ感謝だにゃ!)」

 

にゃん♪凛のスマホは脇の電源スイッチを押せばパスワード入力画面になるハズだよ!

 

脇のスイッチを……に、にくきゅーお手てじゃこのちっちゃいスイッチは押しづれぇにゃ……。

 

さて。どーしようかなぁ……。

 

ナニかえんぴつとか使って押せば……って!このにくきゅーお手てじゃえんぴつなんて持てねぇーにゃ!

 

うにゃ…他ににゃにか方法はないのかにゃ?

 

先っぽが細いので今のネコさんになった凛のにくきゅーお手てでも使えそうなモノ……みにゃ……にくきゅーお手てじゃ……うにゃ?

 

にくきゅーお手て?

 

今の凛のお手てはネコさんのにくきゅーお手てなんだよね?

 

それならにくきゅーお手てからツメをにょきっと出してスイッチ押せばいーんじゃないかな?

 

よし!やってみよ!

 

まずはにくきゅーお手てからツメをにょきっと……にゃんか自分のお手てからツメがにょきっと出てくるのってにゃんか不思議な感じだにゃ。

 

「にゃにゃにゃにゃんにゃにゃにゃっにゃにゃ……にゃにゃにゃんにゃにゃにゃにゃんにゃにゃにゃにゃん……にゃ……にゃ!にゃんにゃにゃ!にゃにゃっにゃにゃにゃにゃんにゃ!(次はスマホの脇のスイッチを……にゃ……ネコさんのツメだと先端が細すぎて難しいにゃ……にゃ……あっ!やったよ!スイッチ押せたよ!)」

 

にゃんとかにょきっと出したツメを使って脇のスイッチのスイッチを押した凛は、スマホに表示されたパスワード入力画面でロック解除用のパスワードを入力しようとしたんだ。

 

でも……。

 

「にゃ?にゃにゃにゃんにゃにゃにゃーにゃにゃっにゃんにゃんにゃ?(あれ?そう言えばパスワードってにゃんだっけ?)」

 

ロック解除用のパスワードを忘れちゃってました。

 

パスワード……にゃんだっけ?

 

かよちんが凛が忘れてもだいじょーぶなようにって簡単なヤツにしてくれたよーな……。

 

あと確かかよちんがパスワードはにこちゃんが2回とか言ってたよね?

 

なんで簡単なパスワードでにこちゃんなんだろ?

 

しかもにこちゃん2回ってにこちゃんは1回でじゅーぶんだよね?

 

そもそもにこちゃんは凛のスマホのパスワードには関係ないよね?

 

変なかよちん。

 

でもかよちんが凛でもわかる簡単なパスワードにしてくれたなら、きっとすごく簡単なパスワードだよね?

 

1111とか?

 

「にゃにゃにゃにゃ……(1111……)にゃにゃにゃんにゃ(違うみたいだにゃ)。」

 

他に簡単なパスワード?

 

9999とかかな?

 

「にゃにゃにゃにゃ……(9999……)にゃにゃにゃん。にゃにゃにゃにゃにゃんにゃん。(違う。これでもないや。)」

 

それじゃ0000かな?

 

「にゃにゃにゃにゃ……(0000……)にゃ…にゃにゃんにゃ。(にゃ……これも違うにゃ。)」

 

うーん……あとは……思い付くのは凛の誕生日とかかよちんの誕生日とかだよね?

 

うん。まずは凛の誕生日からやってみよ。

 

凛の誕生日は11月1日だから1101だね。

 

にゃんなどっかのオレンジジュース野郎が凛の誕生日を2回も間違えてみたいだけど、凛の誕生日は11月12日でも11月2日でもないならね?

 

11月1日だからね!

 

もう間違わないよーに!

 

にゃっと。今はオレンジジュース野郎に構ってる場合じゃなかったよ。

 

早くスマホのロックを解除してあのツンデレ残念セレブ姫な真姫ちゃんを呼び出してひっかいてやらなきゃ!

 

次のパスワードは凛の誕生日で1101っと…………アレ?

 

「にゃ?にゃんにゃにゃにゃ?!にゃにゃにゃにゃ?!にゃー!(にゃ?にゃんだこれ?!3回失敗したから保護モードに入ります?!ナニソレ?!イミワカンナイ!)」

 

凛が自分の誕生日の1101でパスワードを入力しようと思ってスマホの画面を覗き込むと、そこには“パスワード入力に3回失敗しましたので、機能保護モードに入ります。”って真姫ちゃん的イミワカンナイコトが書かれていました。

 

どーなってるのかわかんないけど、とにかくなんとかしようと凛はにくきゅーお手てでスマホの画面をポチっと押してみたんだけど、ぜんぜん反応しなくなっちゃったんだ。

 

「にゃんにゃ?!にゃんにゃにゃにゃにゃにゃんにゃ?!(なんで?!なんで反応しなくなっちゃったの?!)にゃ!にゃ、にゃにゃんにゃにゃんにゃにゃ“にゃにゃにゃんなにゃにゃんにゃんにゃにゃにゃにゃにゃん、にゃにゃんにゃにゃにゃーにゃにゃにゃんにゃにゃにゃにゃんにゃにゃん”にゃっにゃにゃにゃ!(あっ!そ、そう言えばかよちんが“パスワード3回間違うと、保護モードに入って指紋認証じゃなきゃ開けなくなるからね”って言ってにゃ!)」

 

どーしよう。

 

凛、パスワードの入力3回違えちゃったよ?!

 

これってもう指紋認証じゃなきゃロック解除できないんだよね?!

 

指紋認証でロック解除できないからパスワードでロックを解除しよーとしたのに!

 

「にゃにゃんにゃにゃんにゃにゃにゃにゃにゃにゃん……。(これじゃもう電話して真姫ちゃんを呼び出せないよ……。)」

 

せっかく真姫ちゃんをにゃんにゃんくろーでひっかいてごめんなさいさせよーと思ったのに……。

 

こんなハズじゃなかったんだけど……

 

ねぇかよちん……パスワードぜんぜん簡単じゃないよ…。

 

※ちなみに正解のパスワードは“2525”です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うにゃ……。(うにゃ……)。」

 

指紋認証もパスワードもダメならスマホで真姫ちゃんを呼び出すのは諦めるしかないにゃ。

 

こうなったら直接あのツンデレ残念セレブ姫のツンデレラ城に乗り込んでぎにゃ!ってひっかいてやるにゃ!

 

真姫ちゃんひっかいて泣かせてごめんなさいさせて…………そのあとはどーしよう。

 

今さらだけど今の凛ってネコさんなんだよね?

 

ネコさんは大好きだけど、このままネコさんから元に戻れなかったら……。

 

「凛!アンタさっきからナニにゃーにゃー騒いでんのよ!ちょっと!凛!」

 

凛がネコさんから戻れなかったらどーしようって暗い気持ちになっちゃっていたら、階段の下の方からおかーさんの声がしました。

 

おかーさんはにゃーにゃー騒いでるって言うけど、騒がずにはいられないよ。

 

だってネコさんになっちゃったんだよ?

 

「凛!聞こえてんのー?返事しなさい!凛!もう!あの子はまたバカな夢見てとか寝ぼけてとかでにゃーにゃー騒いでんのかしら?」

 

これが夢ならどれだけ良かったことか…。

 

「ほら!凛!いい加減に起きなさいよ!朝ごはんももうできてるわよ!」

 

おかーさんの朝ごはん…。

 

お腹減ったにゃ。

 

朝ごはん食べたいにゃ。

 

食べたいけど……ネコさんじゃお箸は持てないにゃ。

 

「凛!!!あー!もう!こうなったら叩き起こしてやるわ!」

 

たたき起こさなくても凛はもう起きてるよ。

 

ただネコさんになっちゃってるけど。

 

…………にゃにゃ?

 

この状況ってヤバくないかにゃ?

 

凛ってネコアレルギーだから、もし凛のお部屋に知らないネコさんがいたら、勝手にお部屋に入り込んだノラネコさんだと思うよね?

 

ノラネコさんが凛のお部屋にいたりしたら、おかーさんはネコアレルギーの凛のためにノラネコさんを追い出すよね?

 

……………………今の凛はネコさんだから……………………。

 

「凛!」

 

ヤ、ヤヴぇにゃ!

 

追い出されるだけならまだいいけど!もし!もしもおかーさんがネコさんになった凛を保健所なんかに連れていったら!

 

ぬっ殺されるにゃ!

 

に、逃げなきなゃ!

 

早くここから逃げなきゃ!

 

でもどこから逃げよう?!

 

ドアから?は、おかーさんが来てるからムリだよ!

 

ってかあんなに高いトコにあるドアノブをガチャってするのはいくら身体能力がマシマシでも、仔ネコさんボディな今の凛にはふかのーだにゃ!

 

他にどこか逃げられるトコは?!

 

どこか!うにゃ!窓にゃ!

 

窓から逃げればいいんだよ!

 

「開けるわよ!」

 

急ぐにゃ!

 

「うにゃぁぁぁぁぁ!!!!!(とぉぉぉぉぉぉう!!!!!)」

 

凛は迫り来るおかーさんから逃げるために、凛のお部屋の窓から脱出しようとベッドの上から窓に向けてジャンプしたにゃ!

 

「にゃ♪にゃにゃにゃんにゃん♪にゃ!にゃにゃにゃにゃ!にゃにゃ?!にゃにゃにゃにゃん?!(よっと♪着地成功だにゃ♪よし!逃げるにゃ!アレ?!ま、窓が開かない?!)」

 

にくきゅーお手てで窓を開けようとしたんだけど、窓がぜんぜん開かないよ?!

 

なんで?!

 

あっ!

 

「にゃにゃにゃんにゃにゃにゃん!(カギかかってるし!)」

 

ドちくしょー!だにゃ!

 

こうなりゃヤケにゃ!

 

もう1回!

 

「にゃぁぁぁぁぁぁぁんにゃ!(じゃぁぁぁぁぁぁぁんぷ!)」

 

凛は窓のカギを開けるために、もう1回気合いを入れて飛び上がったにゃ!

 

全身のバネをしならせた凛の渾身のジャンプは…。

 

「にゃっにゃ!にゃにゃにゃにゃ!にゃにゃにゃんにゃん!(やった!届いた!このままカギを開けて!)」

 

窓のカギまでちゃんと届いたよ!

 

あとはこのカギを開けて外に逃げれば!

 

「うにゃっ!にゃ!にゃん!(えいっ!おっ!あいた!)」

 

凛は窓のカギをえいっ!って開けて、そのままにくきゅーお手てでいっしょーけんめいに窓をがらがら開けることに成功したよ!

 

流石は凛だね!

 

凛はヤればできる子なんだよ!

 

今は仔ネコさんボディだからできる仔ネコだけどね!

 

「凛?アンタにゃーにゃーにゃーにゃーナニやって……は?ネコ?!なんで凛の部屋にネコがいんのよ!こら!ネコ!うちの凛はネコアレルギーなんだから部屋に入っちゃダメよ!」

 

凛が無事に窓を開けてにゃん♪ってドヤ顔していると、ついにお部屋のドアをガチャって開けておかーさんが凛のお部屋に入ってきたにゃ!

 

「にゃ?!にゃーにゃん?!にゃにゃにゃーにゃ!(げっ?!おかーさん?!ヤッバイにゃ!)」

 

おかーさんは凛のお部屋を見回すと、窓にいる仔ネコさんな凛を見つけて“こら!”って言ってきたにゃ!

 

“こら!”って言ってるわりにはあんまり怒ってないみたいだけど、このままおかーさんに捕まったらどーなるかわかんにゃいにゃ!

 

「にゃにゃにゃにゃんにゃにゃ!(とにかくずらかるにゃ!)」

 

自由への窓はもう開かれてるにゃ!

 

にゃんかかなーり高いけど……

 

「にゃんにゃーにゃ!にゃにゃにゃにゃんにゃにゃにゃにゃにゃにゃん!!!(だいじょーぶ!今の凛ならイケるよ!!!)」

 

「ちょっ!そんな高い所から飛び降りるつもりなの?!止めなさい!いくらネコでも危ないわよ!ほら!いじめないからこっち来なさい!」

 

「にゃーにゃにゃにゃにゃにんにゃにゃにゃにゃにゃん!にゃーにゃんにゃにゃにゃにゃっ!(そーはイカのキ○タマだにゃ!甘い言葉にはだまされにゃいにゃ!)」

 

凛は差しのべられたおかーさんの手を拒絶して、意を決して窓から……

 

「あ!」

 

「にゃぁぁぁぁぁぁぁん!!!(にゃぁぁぁぁぁぁぁん!!!)」

 

飛び降りたにゃ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。

ま、間に合った!凛ちゃん生誕祭に間に合わないかと思ったけどなんとか間に合いました!
凛ちゃんの誕生日を11月12日と勘違い→11月2日に更に勘違いしておりました。
とにもかくにもなんとか間に合って良かったです。

次回更新は本編はいつも通りに月曜日のお昼頃を、絵里さん生誕祭特別編は金曜日のお昼頃にそれぞれ更新予定となっております。
凛ちゃん生誕祭特別編につきましては、完成次第更新させていただきます。
そろそろ本編のストイックも心許ないですね。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のご意見、ご感想もお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。

最後になりましたが、Happy Birthday!凛ちゃん!

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