ガンプライブ! ~School Gunpla Project~   作:Qooオレンジ

568 / 584
皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

続体調不良&古戦場中なQooオレンジでございます。
体調不良中の古戦場は辛いです…。







今回も本編16話となります。
海未さんVSソラです。















それでは 第16話「頂へと挑む」そのじゅうよん 始まります。



















第16話「頂へと挑む」そのじゅうよん

穂乃果達が自爆してバトルフィールドに青空と二人きりなってからどれくらいの時間が経ったでしょうか。

 

私自身が感じる感覚としては、もう何時間もただひたすらに刀を振るい続けている…そう感じでしまっています。

 

実際にはほんの数分程しか経過してはいないのでしょうが、今まで感じた事が無い程の圧倒的なプレッシャーに晒され続けている私には、時間の経過がとてもとてもゆっくりと感じられてしまいます。

 

命のやり取りをする際に向けられる殺気とはまた違った肌を刺す様な独特のプレッシャー…。

 

普段の青空が相手ならば剥き出しの闘志とでも呼ぶべき様なモノが感じられるのですが、“精霊憑依(ポゼッション)”を使いアイリと一つになっている今の青空からは、何時ものとは真逆の何処までも底冷えするかの様な威圧感のみが感じられます。

 

そんな威圧感が私の精神を少しずつ、ですが確実に削り取って行く…。

 

前回はこの底冷えする様な威圧感に焦ってしまい、ほんの少しだけ刀を大振りに振るった際に、そのスキを突かれてヤラれてしまいました。

 

なので今回、私は極力スキを見せない様に最小限の動きで刀を振るい続けています。

 

そんな私と相対する青空は、私の斬撃を片側のビームブレードで受け止め、または時には受け流し、もう片側の手に握るビームブレードで鋭く反撃を繰り出して来ます。

 

その動きには所謂剣術の“型”の様なモノは微塵も見られませんが、実戦の中で鍛え上げられた確かな技術と、これまでの数多の戦闘で得たであろう豊富な経験に裏付けられた勘とでも言うべきモノが見受けられます。

 

“型”と呼べるモノが無い青空の剣技は決して美しい太刀筋ではありません。

 

美しい太刀筋ではありませんが…青空の太刀筋はただただ泥臭く、スキあれば相手の喉笛を掻っ切ろうと振るわれ続けるその剣閃は何処までも鋭く、一瞬でも気を抜けば次の瞬間には確実にこちらの命を容易く奪って行く凶悪さを持っています。

 

“アルテミスガンダム”が握る鈍い銀色の刃が振るわれ、“ザク・リヴァイブ”の握る二刀の濃い緑色の光刃がソレを受け止める度に、火花が煌めき辺りを一瞬明るく照らす。

 

一体私はどれくらいそんなやり取りを続けていでしょうか。

 

青空の“ザク・リヴァイブ”を近接戦闘距離から逃すまいと刀を振るい攻め続けていた私でしたが、そこでふと気付きいてしまいます。

 

青空が私の太刀筋に少しずつ順応し始めている事に。

 

恐るべき事に、青空は幾通りもある護国園田流の“型”に対応し始めて来ていたのです。

 

始めて見せる筈の“型”であっても、青空は的確に対応し、こちらの攻撃を意図も容易くいなしてしまいます。

 

そして気付けば完全に私の太刀筋に順応してしてしまった青空は、一転して攻勢へと出て来ました。

 

青空は緑色に煌めく二刀の光刃を荒々しく振るい、私の剣閃を崩しに掛かって来ました。

 

「っ!」

 

青空は私の太刀筋に順応し始めただけではありませんでした。

 

私の操作を受け付けて“アルテミスガンダム”が刀を振るう。

 

その操作の際に生じるほんの僅かなタイムラグ。

 

青空はその操作のタイムラグを把握し、タイムラグの隙間を突く様にビームブレードを強引に捩じ込んで来るのです。

 

しかもそのタイミングが絶妙に嫌らしいタイミングなのです。

 

このタイムラグの隙間を狙う攻撃は青空のガンプラファイターとしての技量が成しているだけではなく、アイリが私の剣筋を解析して、“精霊憑依”で一つになっている青空へとその結果をフィードバッグしているからなのでしょうね。

 

操作のタイムラグを狙われるのはまだしも、私が産まれてから今日まで研鑽を積み身に付けた技をこの短時間で解析して対応されてしまうなんて、ちょっとどころではなくショックなのですが…。

 

とは言え、余り呑気に愚痴っている場合でもありません。

 

このままではいずれ遠くない未来に文字通りに青空の振るう二刀の猛攻に押し切られてしまいます。

 

私は青空の“ザク・リヴァイブ”が振るう二刀のビームブレードを捌きながら、必死に打開策を模索します。

 

模索しますが……元々、二刀と一刀では手数が違います。

 

そもそもビームブレードの二刀を操る青空の方が単純に倍の手数があるのです。

 

剣術と言う近接戦闘における私のアドバンテージがアイリによって解析されて失われつつある今、この手数の差は余りにも絶望的な差に繋がります。

 

それでも…

 

「このままそう簡単に負ける訳には行きません!!!」

 

私は挫けそうになる心に喝を入れて気合いを入れ直し刀を…ガンプラバトルでの愛刀である“妖刀 嫁斬丸”を握る手に力を込めます。

 

そう言えば…思えばこの“妖刀 嫁斬丸”は青空と一緒に手に出場したバトルの景品として入れたモノでしたね。

 

あの時は帰り道で思わず愛の告白染みた行為をしてしまいましたが………と言いますか、アレはもう完全に愛の告白でしたね…。

 

どうして海が青いのか。

 

それは海が青に恋をしているから。

 

そんな遠回しな告白のあと、私は青空に接吻を………きゃーーー!!!もう!私!ナニやったんですか!?ナニやってるんですか!?破廉恥です!破廉恥です!破廉恥です!!!って!今はそれどころではありませんでした!

 

少し前を思い返して照れ臭い気持ちになりつつも、私は今ではすっかりと手に馴染んだこの愛刀“妖刀 嫁斬丸”を振るいます。

 

折れず曲がらず良く斬れる。

 

現実での私の愛刀と同じ様に大業物間違い無しな“妖刀 嫁斬丸”を振るい、私は青空の二刀による猛攻を凌ぎ続けて行きます。

 

鋭く振るわれる緑色に煌めく光刃を弾き、二の太刀で迫るもう一方の光刃を受け止めては再び弾く。

 

そんなギリギリの応酬が続きます。

 

少しずつ、確実に鋭くなって行く青空の太刀筋。

 

このまま青空の太刀筋が進化し続けていけば、いずれは対処出来なくなってしまいそうですね…。

 

そうなる前に勝負を決めなくては行けません。

 

一か八か…大技で一気に勝負を決めるべきでしょうね。

 

当初は前回のバトルの反省を活かして大振りになる大技は控えるつもりでしたが、このままでは私の太刀筋を解析され尽くして私の方が青空の太刀筋に対応出来なくなってしまいます。

 

あとここに来てタイムラグ無しの操作と言う、一見すると大した事が無い“精霊憑依”の効果の一つが地味に効いて来てもいますし。

 

やるしかありませんね…!

 

さて、問題は大技を放つ為には一旦、青空の“ザク・リヴァイブ”と距離を取る必要があると言う事です。

 

青空は距離が離れれば、絶対に“soar”を使った超加速で決めに掛かって来るハズです。

 

私は青空が“soar”を使う前に大技を放ち、一撃で屠る必要があります。

 

私が大技を放ち青空の“ザク・リヴァイブ”を屠るのが先か。

 

青空が“soar”で私を斬り裂くのが先か。

 

ほんの僅かな逡巡のあと、意を決した私は青空の“ザク・リヴァイブ”が振るったビームブレードを受け止め、そのまま“妖刀 嫁斬丸”を大きく振るって後方へと弾き飛ばしました。

 

そしてそのまま“妖刀 嫁斬丸”を大上段に構えて…

 

「護国園田流!剣衝初伝!」

 

刃に剣気を纏わせます。

 

纏った剣気を一気に冷気へと変換させ…

 

「舞い散れ!“雪華(せっか)”!!!」

 

振り抜く一刀と共に一気に解き放ちます!

 

大上段から振るわれた“妖刀 嫁斬丸”の刀身からは薄い青色の大量の冷気の花びらが放たれました。

 

冷気の花びらたちはその一枚一枚全てが剣気で構成された冷気の刃…。

 

ほんの少し触れるだけで容赦無く相手を斬り裂きます。

 

そんな視界を覆い尽くさんばかりに舞い散る冷気の花びら達は、一斉に青空の“ザク・リヴァイブ”目掛けて襲い掛かって行きます。

 

青空の“ザク・リヴァイブ”が“soar”を使いこの冷気の花吹雪の中を突っ切って来れば、それだけでズタズタになるのは目に見えています。

 

“soar”の弱点である“面”による攻撃。

 

私が選んだ技はそんな“面”による攻撃を行う為の技でした。

 

広範囲を攻撃出来る様な高火力武装を持たない青空の“ザク・リヴァイブ”、“雪華”を回避するしかありません。

 

後方へと回避する為に“soar”を使えば、みんなが自爆して撒き散らした残骸によって機体がボロボロになります。

 

前には“雪華”の冷気の花びら。

 

後方には自爆したみんなの残骸とベアリング弾モドキ。

 

前にも後ろにも“soar”を使う事は出来ません。

 

この状況から退避する為には左右どちかへと機体の向きを変えて“soar”を使い緊急脱出くらいしか方法は無いハズです。

 

その青空の“ザク・リヴァイブ”が左右どちらかへと方向転換した瞬間を狙い、もう一度大技を放ち一気に勝負を決めてみせます!

 

そう思い私が再び手に握る“妖刀 嫁斬丸”に剣気を纏わせ始めていると…

 

〚《“Full-Accel”》〛

 

青空とアイリの重なり合った例の不思議な声と共に、“ザク・リヴァイブ”の姿が掻き消えました。

 

続いて辺りに鳴り響く“soar”発動時特有の爆発音が重なり合った独特の音。

 

重なり合う爆発音を聞いた事で、私は青空が“soar”を使ったのだと理解しました。

 

まさか青空は“雪華”の冷気の花びらの中を“soar”で突っ切って来るつもりですか?

 

そんな自殺行為にも等しい行為を、“精霊憑依”でアイリと一つになって合理主義の塊みたいになっている青空がするモノなのでしょうか?

 

突然の事態に理解が追い付かないでいると、私の視界の端に“ザク・リヴァイブ”が現れました。

 

“ザク・リヴァイブ”が現れたのは元居た位置の前でも後ろでもなく、なんと“アルテミスガンダム”から見て左側の宙域。

 

青空は機体の向きを変えずに“soar”使って横方向へと移動したと言う事ですか?

 

つまりは真横への“soar”?

 

そんなモノを今まで青空が使った事なんてなかったハズです。

 

通常の“soar”。

 

“soar”に“soar”を重ねる長距離用の“soar”。

 

そして今回の真横への“soar”。

 

ここに来て見せた新しい“soar”に驚きを隠せない私を嘲笑うからの様に、再び青空とアイリの重なり合った声が響きます。

 

〚《“Rapid acceleration(ラピット アクセラレーション)"》〛

 

次の瞬間、再び“soar”が発動し“ザク・リヴァイブ”の姿が掻き消えて、“アルテミスガンダム”に無数の緑色の光刃が四方八方から襲い掛かって来ました。

 

そして…

 

 

 

《BATTLE END》

 

 

 

 

襲い掛かる光刃の群の前に成す術も無く、私の視界は閉ざされたのでした…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。



次回で第16話は終わりの予定です。



何も無ければ次回はいつも通り月曜日の12時12分に更新予定です。
感想とかいただければ確定で更新しますので、ぜひぜひ。



それでは次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィでございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。