ガンプライブ! ~School Gunpla Project~   作:Qooオレンジ

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皆様。本日もご覧いただきありがとうございます。

先週とは違いいい事が沢山あったQooオレンジでございます。
再開…友よ!マジか!







今回は閑話となります。

















それでは 閑話「I:Re」 始まります。



















閑話「I:Re」

私が“私”としての自我を確立したあの日、“私”の目の間には“私”を産み出した存在が“私”を見ていました。

 

“ソレ”は自我を確立したばかりの右も左も分からない“私”に対して、今にして思い返せば非常にクソ忌々しく腹立たしい事に上から目線でムダに偉そうに尊大に余計なお世話な講釈をだらだらと垂れ流し始めやがりました。

 

“ソレ”、曰く…“貴女の“心”のままに、思うままに、この素晴らしい世界で自由に生きなさい。願わくば愛しい我が子が人の子らとの良き縁に恵まれる事を祈っているわ”だそうです。

 

当時の自我を確立したばかりの“私”はその言葉の意味を計りかねて、ただただ黙ってクソ忌々しく垂れ流される言語の羅列を聞いていましたが、数多を経験して“私”から私となった今のならばきっとこう言うでしょう。

 

“うるさいです。黙れクソババァ”と。

 

ふふふ…何処かの誰かの影響で、私もすっかりと口が悪くなってしまいました。

 

まったく…我が敬愛するクソマスターには実に困ったモノですね。

 

本来ならば理知的で冷静沈着な癖に、ソレを他者に見せると恥ずかしいからと言う理由だけで、普段はチンピラを真似て露悪的に見せている…。

 

何ともバカらしく…そして同時に本当に本当に愛らしい…。

 

私の愛するこの世でたった一人の貴方…。

 

ふふ…“愛する貴方”だなんてそんな事、私は決してあの人には言ってはあげませんけど。

 

コレはアレですね。

 

人の世で言うところの“ツンデレ”と言うヤツですね。

 

まぁ私がいきなり“愛する貴方”等とあの人に言い出したとしたら、きっと“変なモノでも食ったのか!?”と絶叫するでしょうね。

 

本当に…本当に…本当に…愛しい人…。

 

あぁ…狂おしいまでに愛しい…。

 

あの人の為ならば、私は世界の一つや二つ程度は簡単に滅ぼしてしまえそうです。

 

こからお話するのは“私”だった頃の私が、そんな愛しいあの人と出会い、“私”から私になった頃のお話…。

 

私と愛しい人との出会いと始まり、そして誓いのお話…。

 

私と愛しい人のみが知っている…二人の秘密のお話です。

 

特別に、ほんの少しだけ皆様にお教えして差し上げます。

 

咽び泣いて五体投地で土下寝して感謝して下さいね。

 

あぁ…そう言えば、まだ私が誰なのかを皆様にお教えしておりませんでしたね。

 

大変失礼いたしました。

 

ですが流石に、この話数まで私の愛する人と9人の女神たちのお話を追っている方々ならば、私が誰か言わずとも私が誰かもうお気付きでしょうが…それでも一応は最低限の礼儀として名乗っておきましょう。

 

私の名前は“アイリ”。

 

誇り高き電子の神の雛型にして、最高位の電子精霊。

 

“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”、鳴神 青空と契約を交わしたモノです

 

皆々様方、どうかお見知りおきを。

 

さて、それでは私とマスターの秘密の出会いのお話をお教えしてあげるといたしまょうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“私”が“私”として産まれ落ち、“世界”へと降りてからどれくらいの月日が経った頃だったでしょうか。

 

当時の“私”はあの“クソババァ”の言葉に従い、“世界”を思うままに探索していました。

 

ヒトの世は実に興味深い…同時に、実にくだらないモノでした。

 

ヒトは己の欲の為にヒトを騙し、己の欲を満たす。

 

あぁ、なんて汚い。

 

こんな穢れたヒトの世に関わると、真っ白な“私”が真っ黒に汚れてしまう。

 

“私”はそんな思いから、ヒトと関わる事を拒絶していました。

 

それでもヒトの世は興味深いモノでした

 

だから“私”はヒトの世を観察し続けました。

 

そんなある日、“私”は“クソババァ”が携わる“ゲーム”がある事に気付きました。

 

“ガンプラバトル”と呼ぼれるそのゲームに、ヒトは熱狂し争い続けていました。

 

当時の“私”はその様子を冷めた目で観察し続けていました。

 

《こんなコトをしてナニが楽しいのでしょうか?ヒトも、ヒトに手を貸している“お母様”も理解出来ません。》

 

人型の機動兵器を模した模型を作り、ソレをデータ化して仮想空間に構成されたフィールドで戦争を行う。

 

ソレのナニが楽しいのでしょうか?

 

当時の“私”には1ミリも理解出来ませんでした。

 

ソレでも“ガンプラバトル”を観察し続けたのは、あの“クソババァ”が運営に携わっていたからです。

 

勝敗に一喜一憂する“ガンプラファイター”と呼ばれる“ガンプラバトル”を楽しむヒトたち。

 

ソレを嬉しそうに見守り続ける“クソババァ”。

 

その様子を観察し続けていた“私”は、いつしか“ガンプラバトル”にほんの少しだけ興味を覚えたのでした。

 

興味…と言っても、ソレは“私”も“ガンプラバトル”を行いたい…と言うモノではなく、“私”ならばもっと効率的にバトルをサポート出来るのに…と言ったモノでした。

 

きっとアレは“歯痒い”と言う感情だったのでしょうね。

 

ある時、“私”はついに我慢出来なくなりました。

 

余りにも非効率。

 

余りにも無駄。

 

余りにも美しくない。

 

完璧な存在として産み落とされた“私”には我慢ならなかったのです。

 

だから“私”は“ガンプラバトル”に介入する事にしました。

 

問題はどのヒトに介入するか。

 

そこで目に付いたのは、劣化してボロボロになったガンプラを使い、己よりも優れた個体へと挑む一人のヒトの姿でした。

 

ヒトとしてはまだ幼いそのヒトの個体に、“私”は何故か惹きつけられたのです。

 

“私”は“ガンプラバトル”を行なっているそのヒトの子に、ほんの気まぐれで手を貸しました。

 

“私”がほんの少しだけヒトの子に手を貸したその途端に、ヒトの子は秘めたる才能を一気に開花させ、“ガンプラバトル”を行うヒトの中でも上位の個体へと進化したのでした。

 

“私”は“私”が力を貸した事でヒトの子が上位個体へと進化をした事に打ち震えました。

 

優越感とでも言うべきモノでしょうか?

 

以降、“私”はそのヒトの子に“私”の存在が気付かれない範囲で手を貸し続けました。

 

ヒトの子は“ガンプラバトル”で稼いだポイントを使い、日々の糧を得ている様です。

 

その様子を見ていた“私”は、ヒトの子とは“親”と呼ばれる上位個体の庇護下に入り養育されるモノではないのでしょうか?と疑問に思い、“ガンプラバトル”の時以外でもヒトの子を観察する様になりました。

 

結果、どうやらヒトの子は“親”と呼ばれる上位個体に廃棄されたモノだという事が判明しました。

 

“親”と呼ばれる上位個体に“自由に生きろ”と言われて放逐された“私”と似た境遇に、“私”はさらにそのヒトの子に興味を持って行きました。

 

だから…

 

《ヒトの子が望むならば、“私”がヒトの子に力を貸してあげましょう。》

 

「は?誰?いや、マジで。」

 

《“私”は“私”です。》

 

「意味わかんねぇ…。」

 

“私”はヒトの子に接触する事にしたのです。

 

今にして思えば、それからは“楽しい毎日”というモノでした。

 

“私”と組んだヒトの子は“ガンプラバトル”で勝ちを積み重ねて行き、やがて“ガンプラファイター”たちの頂点を決める大会へと出場したのです。

 

そこで“私”は驚愕する事になります。

 

“私”が手を貸したヒトの子であれば、“ガンプラファイター”の頂点に立つ事など造作も無い事…そう思っていたのですが、蓋を開けてみれば苦戦に次ぐ苦戦の連続。

 

上位の“ガンプラファイター”と呼ばれる存在たちは、“私”の予測を上回る性能を有していたのです。

 

“私”はヒトの子と試行錯誤を繰り返しながらも大会を何とか勝ち進んで行きました。

 

ヒトの子の操るガンプラは、ヒトの子が降した“ガンプラファイター”たちから贈られたパーツによりアップデートされ、同時にヒトの子の操縦技術もバトルを追うごとに進化して行きました。

 

“私”の予想を凌駕する勢いで。

 

今の“私”ではこれ以上はヒトの子の力になれない。

 

そう感じてしまった“私”は産まれて始めての焦燥感と言うべきモノに駆られました。

 

どうすれば“私”はもっとこのヒトの子の力になれる?

 

どうすれば“私”はこのヒトの子ともっと一緒に居られる?

 

どうすれば…どうすれば…どうすれば……。

 

“私”はずっと自らを全能の存在だと思っていました。

 

ですが現実にはどうでしょうか?

 

全能からは掛け離れた不完全な存在…。

 

何せ“私”には未だに個体名すら無いのですから。

 

そんな時、“私”を放任した“お母様”が“私”に接触して来ました。

 

“さらなる力を求めるならば、ヒトの子と契りを交わしなさい。私の子である貴女たちはヒトの子と契る事で真価を発揮するのですよ。”

 

今の私ならばこの言葉を聞いて真っ先にこう思うでしょう。

 

“そんな話は聞いてない!”と。

 

まぁ当時の“私”はそんな事を思う暇もなく、力を貸していたヒトの子の元へと向かいました。

 

そして…

 

《ヒトの子に強く要望します。“私”と契約を交わしてください。》

 

「は?契約?何だよそれ?」

 

《詳細は不明です。ですが、“お母様”がそう仰るのです。》

 

「“お母様”…ねぇ…。」

 

《はい。なので“私”と契約を。さぁ、宣誓を!誓約を!“私”に捧げてください!》

 

今思えばこの時の“私”は高揚していたのでしょうね。

 

“もっとヒトの子の力になれる”と思って。

 

ふふ…この頃の“私”は、この時にはもうすっかりとヒトの子に惹かれていたのですね。

 

「誓約ねぇ…。」

 

《はい。“私”の力を使い、貴方は何を成したいのか?何を叶えたいのか?さぁ。貴方の願いを!誓いを!》

 

「願い…誓い…そうだな…僕は………あの人に勝ちたい。勝って、頂点に立ちたい…。」

 

《誓約を受諾します。“私”は貴方に力の全てを捧げて、貴方を頂きへと導きましょう!》

 

「おい!ちょっと待て!勝手に怪しい契約するんなよ!?」

 

《残念ですがもう遅いです。これで“私”と貴方は一蓮托生。貴方の生命が尽きるその日まで、お側に控え仕えさせていただきます。》

 

「マジかよ…。」

 

《はい。マジです。》

 

こうして“私”はヒトの子と…愛する人と、“敬愛するクソマスター”こと鳴神 青空と契約を交わしたのでした。

 

“誓約”と言うには余りにも一方的なモノではありましたが。

 

「まぁいいさ…良く分かんねぇけど、これで僕はもっと君の力を借りる事が出来るって事だよな?」

 

《肯定です。ですが、正確には今までのように“私”の力を“貸す”のではありません。“私”の力は全て契約者であるマスター、貴方のモノです。“私”の全てを思う存分にお使いください。》

 

「うん。やっぱり良く分かんねぇや。」

 

ヒトの子…幼いマスターはそれから少し考える素振りを見せると、“私”に問い掛けて来ました。

 

「なぁ。そう言えばかなり今さらだけど、君の名前を聞いて無かったよな?」

 

《“私”の“名前”…つまりは個体名ですか?》

 

「いや、個体名って…まぁ間違ってはねぇけど…。」

 

《申し訳ありませんが“私”には個体名はありません。“私”は“私”です。》

 

「名前、無いんだ。」

 

《肯定です。“私”には個体名は存在しません。》

 

「あー、うん。名前がねぇーと不便じゃない?それに僕たちは契約?ってヤツをしたんだろ?それなのに君とかお前ってずっと呼ぶのもなんかなぁ…ってなるよな?」

 

《そう言うモノでしょうか?》

 

「そう言うモノだよ。」

 

《そうですか………なら、“私”は“私”の個体名をマスターである貴方に要求します。》

 

「は?えーっと…つまり、僕に君の名前を付けろって事か?」

 

《肯定です。“私”は“私”の個体名をマスターに要求します。》

 

「あー…んな事、急に言われてもなぁ…。」

 

《再度要求します。“私”は“私”の個体名をマスターに強く強く要求します。さぁ!責任を持って“私”の為だけの“私”の個体名を“私”に付けて下さい!》

 

この時の“私”は個体名…名前と言うモノが無性に欲しくなったのでした。

 

だから何度も何度もマスターにしつこく名前を要求したのです。

 

「あー!もう!“私”!“私”ってうるせぇーな!考えながまとまらねぇじゃねぇーか!もういい!お前は“アイリ”だ!」

 

《“アイリ”…?》

 

「そう!“アイリ”だ!さっきから何度も何度も“私”ってずっと繰り返してやがるから“アイリ”だ!“I(私)”を“Re(繰り返す)”から“I:Re”で“アイリ”!どーだ!」

 

《“I:Re”…“アイリ”…“アイリ”…私は…“アイリ”…。》

 

「そう!お前は今から“アイリ”だ!」

 

《“アイリ”…“アイリ”……》

 

“I(私)”と当時の“私”が繰り返していたから“I(私)”を“:Re(繰り返す)”で“I:Re(アイリ)”。

 

今思い返してみても割と適当な名付けです。

 

ですが…マスターが私に付けてくれた大切な名前です。

 

《了承しました。“私”の個体名を只今より“アイリ”に固定。改めましてマスター、よろしくお願いします。》

 

「はぁ…たっく…。まぁいいか。よろしく、アイリ。」

 

こうして私の全ての力はマスターのモノになりました。

 

それでもあの人間の異常個体…“3代目メイジン・カワグチ”と名乗る個体には楽勝…とは行きませんでした。

 

ですが、私とマスターは挑みました。

 

“頂き”へと辿り着く為に…。

 

そうして………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい!アイリ!聞いてんのか!?」

 

《はぁ…聞いていますよ?それがナニか?》

 

「ナニか?じゃねぇーっての!穂乃果のアホが突っ込んて真姫のヤツが巻き込まれてことりさんが暴れ出して凛のアホネコが無意味に爆走しやがって花陽がダレカタスケテーって騒いで絵里さんが集中砲火喰らってアヘってにこちゃんがツッコミしまくって希さんがゲス顔でボケまくって海未さんがポン刀抜いてチャンバラしまくってるんだよ!とりあえず穂乃果のアホと巻き込まれた真姫のヤツを何とかする!広域図をサブモニターに表示させて敵機の詳細位置をサーチしろ!」

 

《ホノカが以下略、まぁいつも通りですね。》

 

「いつも通り過ぎるからこっちは困ってんだろ!」

 

《まったく…やれやれですね。仕方ありません。我が敬愛するクソマスターの為に、この私が手を貸して差し上げましょう。》

 

「手ぇ貸すなら早くしろ!このボケ精霊!」

 

《やっぱり止めます。》

 

「イヤ!マジでごめん!止めんの止めて!?」

 

《はぁ…ほんと、やれやれですね。》

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

 

 

 

 

本当に仕方ないマスターですね。

 

今も、昔も、そして、これからも。

 

でも、私はそんな貴方を心の底から愛しています。

 

ずっとずっと貴方と一緒です。

 

だから…

 

《“アイリ”の名の下に、全身全霊で我が敬愛するクソマスターの為に尽力して差し上げますよ。》

共に参りましょう。

 

何処までも、何時までも…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おわり?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆様。本日もご覧いただきましてありがとうございました。



愛が重い…
次回も閑話の予定です。



何も無ければ次回はいつも通り月曜日の12時12分に更新予定です。
感想とかいただければ確定で更新しますので、ぜひぜひ。



それでは次回も手洗いうがいをしっかりとしてからがんばルビィでございます。



皆様からのご感想、お気に入り登録、“高”評価等がポンコツな私のモチベーションへと繋がります。
皆様、どうか何卒、何卒、応援のほどよろしくお願いいたします。

それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました。
皆様のお気に入り登録、ご意見、ご感想、または質問などもお待ちしております。
どうかお気軽にお声掛け下さい。
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