ガンプライブ! ~School Gunpla Project~   作:Qooオレンジ

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皆様。本日もご覧いただきありがとうございます!

今回は予定通り花陽ちゃんの閑話になります。
本日はこの後にもう1話なぜなにガンプライブの機体紹介編が更新予定です。




閑話「帰り道」

皆さん、始めまして。

私の名前は小泉 花陽って言います。

花陽って書いて“はなよ”って読むんですよ?

 

花陽は今年の春に国立音ノ木坂学院に入学したピカピカの高校1年生です!

 

趣味は絵を描くこととガンプラ作製とガンダムのアニメを見ること!

好きなモビルスーツはジムです!

あの地味な見た目に秘められた無限の可能性…。

量産機故の拡張性の高さ!

ワンオフの試作機には無い哀愁漂う後ろ姿!

普通のジムもジム改もジム・コマンドも寒冷地仕様のジムもジム・カスタムもジム・クゥエルも!陸戦型ジムやジム・キャノンにジム・キャノンⅡも!ジム・ストライカーにパワード・ジムにもちろんジムⅡやジムⅢも!サンダーボルト版のジムの装備の豪華さやジム・スナイパーⅡなんて高性能過ぎて震えてしまいます!

はっ!ご、ごめんなさい!つい熱くなっちゃいました…。とにかくジムは素晴らしい機体ですよね!

あと花陽はお米も凄く大好きです!

甘味と旨味がきゅっと詰まった小さな宇宙……全てのおかずに超絶に合う素晴らしい白い宝石…。

もちろんお米はお米のおかずにもなりますよ!

真っ白いお米を食べる至高で至福の時間が花陽は大好きです!

この世からお米が無くなってしまったら花陽は死んじゃう自信があります!

お米は命!命はお米!ですよ!

 

そんなどこにでもいるちょっと恥ずかしがり屋な普通の女の子な小泉 花陽の楽しい高校生活がいよいよ始まろうとしています!

花陽ひとりだと不安で泣きたくなるけど、花陽には大好きな元気いっぱいの可愛い幼馴染みの星空 凛ちゃんが一緒にいてくれるから!大丈夫なんです!

凛ちゃんと一緒にお友達をいっぱい作って、楽しい高校生活を満喫です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

の、はずでした……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「は、はいこうってマジかにゃ……?」

 

花陽達の通う音ノ木坂学院が廃校になっちゃいました……。

 

正確にはまだ廃校ではないんですが、そう遠くない将来に学校は廃校になっちゃいます…。

 

確かに音ノ木坂の生徒数はかなり少ないです。

 

花陽達の1年生なんて1クラスしかないですし…。

 

「灰色の高校生活になりそうだにゃ…。」

 

「だ、だいじょぶだよ!凛ちゃん!廃校って言っても花陽達が卒業するまでは学校は残ってるらしいし!」

 

「でも凛達が3年生になったら、あの広い学校に凛達だけになっちゃうにゃー。ぼっちだにゃ。」

 

「そ、それは……」

 

「なんかテンション下がるにゃー。」

 

「うぅ……そうだ!凛ちゃん!放課後に学校の近くのアミューズメントセンターにガンプラバトルしに行こう!」

 

「かよちん?いきなりどうしたにゃ?」

 

「こんな気分の時はガンプラバトルでパァーっとしなきゃ!それに学校の近くのアミューズメントセンターはこれから花陽達のガンプラバトルのホームになるんだし確認がてらね?」

 

「けど凛のベニャッガイはかよちんに預けたままだよ?レンタルガンプラ使ってバトルに出てもパァーっとはいかないにゃー。」

 

「それなら大丈夫!ほら!凛ちゃんから預かってたベニャッガイの改修と調整はちゃんと終わってるよ?凛ちゃんのリクエスト通り頑丈になる様にしっかり改造してきたよ!頭は強化プラスチックで作り直して、中にも薄いアルミ板を何枚も重ねたヤツを仕込んであるから、機体重力は重くなっちゃってるけど、前のベニャッガイよりスッゴく装甲強度は上がってるんだから!一応は今までの凛ちゃんの戦闘データからクセとかも解析してバランス調整してあるけど、やっぱり実際に乗って貰ってこの子の実戦でのデータや凛ちゃんの感想も欲しいし。ダメかな?」

 

「おー!さっすがはかよちんだにゃ!無茶苦茶なお願いだったのにもう仕上がったんだね!凛のベニャッガイもこれで今までもよりもっと頑丈になったにゃ!近付くヤツはベニャッガイ頭突きで1発で撃沈だにゃ!」

 

凛ちゃんのガンプラ、ベニャッガイは花陽が凛ちゃんの為に作った専用のカスタム機なんです。

 

凛ちゃんは操縦はとっても上手なんだけど、ガンプラを作るのがちょっと苦手で、昔から凛ちゃんのガンプラは花陽がカスタムしたりしてるんです。

 

今の凛ちゃんが使っているガンプラ“ベニャッガイ”のベースになってるのは女の子に大人気のガンプラ“ベアッガイⅡ”。

初期のベニャッガイはクマの耳をネコミミに作り替えて、尻尾もバランス調整用のスタビライザーに交換しただけの簡単なカスタムだったんだけど、今回は機体の強度を出来るだけ上げる為に素材を普通のプラスチックから強化プラスチックに変えて、一から作り直したからちょっと大変だったんだよね。

他にも機体のコア部分と頭には薄いアルミ板を重ねた物を入れて、とにかく頑丈に作り替えたんです。

その代わり機体の重量もかなり重くなっちゃってるけど、そこはバーニアの出力を上げて、足回りの間接強度を上げる事で対応してあります。

余裕があったらジェネレーター総量にプラス補正の掛かる外部プロペラントタンクも作ってバーニアに付けたかったんだけど、花陽のジム改の改修もあったから今回はお預けです。

 

「これ以上強度を上げるにはアルミ板よりも良い素材を使うしかないんだけど、ちょっと高くて手に入らないから、今回はとりあえずこれで我慢してね?」

 

実は今回は凛ちゃんから預かった資金だけじゃ大赤字です。やっぱり素材から変えちゃうと結構な金額が掛かっちゃうんだよね。

塗料も決して安くはないから、塗装面積の広いベニャッガイだとそれなりの金額に…。

でも凛ちゃんが喜ぶ顔が見たいから、がんばっちゃいました!

 

「かよちん?ホントにお金足りた?足りない分だしてないよね?」

 

う!流石は凛ちゃん!野性の勘が鋭すぎです!

 

「だ、だいじょーぶだよ?塗料と強化プラスチックは前から花陽が持ってたヤツを使ったし、他の素材も学割が効いたから…。うん!大丈夫!」

 

「ならいいんだけど…。」

 

「それよりもどうする?放課後ガンプラバトルしに行く?」

 

「凛のベニャッガイが使えるならもちろん!いっくにゃー!」

 

こうして放課後、花陽と凛ちゃんは一緒に音ノ木坂学院の近くにあるアミューズメントセンターにガンプラバトルをしに行く事にしたんです!

 

そこで花陽はステキな先輩達とあの憧れのファイターに出会う事に……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「先輩達、なんかカッコよかったにゃー。」

 

放課後のガンプラバトルで花陽達は夕方のバトルロイヤルに参加しました。

凛ちゃんはベニャッガイで、花陽はパーソナルカスタム機のジム・マテリアルでの参戦です。

初めはいつも通りに沸いてくるモックを相手に順調に進んでいたんですが、ある時点から急にモックの数か増えて来たんです。

凛ちゃんと協力しながら沢山のモックを撃墜して行くと、廃ビルの向こうからメガサイズと思われるとても大きなモックが出てきたんです!

見るからにレイド級の相手に花陽は逃げようって言ったんだけど、凛ちゃんが面白がって突撃してメガモックに攻撃を仕掛けちゃったの。

 

そのあとはホントに大変でした…。

凛ちゃんの攻撃でメガモックは花陽と凛ちゃんをターゲットに設定しちゃって、どこまでも追ってくるんです。

メガモックには追われて潰されそうになるし、逃げてる途中で海未先輩に狙い撃たれそうになるし、ことり先輩からはバスターライフルで灰にされそうになるし…。

 

花陽達が戦う意思がないってわかると、先輩達はすぐに攻撃しようとするのを止めてくれたんだけど、穗乃果先輩がメガモックに急に突撃しちゃって…。

 

オマケに凛ちゃんも穗乃果先輩と一緒にまた突撃して行っちゃうし……。

 

でもそんな中で知り合った先輩達と力を合わせてメガモックに挑んだんです!

 

花陽は踏み潰されそうになっていた凛ちゃんと穗乃果先輩を助けるために、海未先輩と一緒にメガモックの頭部に牽制射撃をしました!

 

そのスキにことり先輩は大火力のバスターライフルでピンポイントにメガモックの振り上げていた足を撃ち抜いて、そこにさらに鳴神先輩のザクがクイックブーストからの突撃でメガモックを横倒しに倒しちゃっんですよ!

仰向けに倒したメガモックのお股には、1/144だとアクションベースを差し込む3mm穴が塞がれないでそのまま空いていました。

 

アクションベースの3mm穴が空いてるって事は、あのメガモックは運営が1/144スケールのハイ・モックをそのままガンプラバトルシミュレーターのデータ上でサイズアップした物だったみたいですね。

 

そしてことり先輩がお股の穴にバスターライフルを射し込んで、内側からの砲撃でメガモックは無事に倒せたんですけど、実はメガモックの機体内には大量の爆薬が仕込まれていたんです!

 

花陽達は全速で逃げたんですが、みんなその爆発と爆風に巻き込まれちゃいました!

 

でもここでなんと奇跡が起こったんですよ!奇跡が!

 

凛ちゃんのベニャッガイの頑丈にした頭が爆風とか色々さえぎってくれて、凛ちゃんのベニャッガイ以外はみんな満身創痍ではあったんですけど、何とか生き残れたんです!

 

そのあとは………

 

「うん!花陽もそう思うよ!スッゴいステキな先輩達だよね!」

 

「海未先輩はなんか頼りになるお姉ちゃんみたいだったにゃ!」

 

ちょっと厳しいけど真面目でとても頼りになる海未先輩。

 

「うん!穗乃果先輩は元気な所が凛ちゃんにそっくりだったよ?」

 

「そうかにゃ?でもそうだったら嬉しいにゃ!」

 

凛ちゃんと一緒で元気いっぱいな穗乃果先輩。

 

「ことり先輩はガンプラバトルも上手だし、とっても優しくて可愛い人だったよね!」

 

「にゃ!でもことり先輩は真っ黒になると怖かったにゃ…。」

 

ふわふわで優しくて急に禍々しい雰囲気になっちゃうけど、とっても可愛いことり先輩。

 

「鳴神先輩は……」

 

「おにーさんは?」

 

「やっぱりカッコよかったなぁ……。」

 

鳴神 青空さん。私が小さい時からずっと憧れ続けているガンプラファイター。

6年前の世界大会で優勝したガンプラバトル史上最年少チャンピオン。

 

世界で初めて電子精霊をガンプラバトルで使用した“始まりの精霊使い(オリジン・エレメンタラー)”。

世界で初めてGPベース内のアセンブルシステムを解析してステータスの振り直しをした“調律師(アセンブル・マイスター)”。

 

花陽は6年前、世界大会の決勝戦をテレビで観てからずっと、ファイターとして、ビルダーとして、電子精霊のマスターとして、そんな2つの異名を持つ鳴神先輩に憧れ続けてきました。

 

「あれはダメにゃ!ただのいぢわるにゃ!凛のこと“アホ猫”って呼びやがったにゃ!穗乃果先輩のこともアホ乃果って呼んでいぢわるしてたし!性悪だにゃ!」

 

「もう!凛ちゃん!先輩の悪口は言っちゃダメだよ!花陽達におにぎりとラーメンご馳走してくれたよね?確かにちょっといぢわるだけど、鳴神先輩だって優しい先輩だよ?」

 

色んな悪意に晒されて、ずっと公式戦から遠ざかっていたのに、穗乃果先輩やことり先輩、海未先輩に力を貸すためにもう一度歩き始めた鳴神先輩…。

音ノ木坂の廃校を阻止するための戦い。

ガンプライブの優勝……か…。

 

「はーい。でもかよちん?先輩達、ホントにガンプライブに出て優勝するつもりなのかにゃ?」

 

「うーん…?いくら世界大会で優勝した鳴神先輩がいても、普通に考えたら無理だよね…。」

 

そう。常勝無敗の最強チーム。UTX高校所属ガンプラバトル部、チーム“A-RISE”。

ガンプライブ史上最強なんて言われているチーム…。

素組のレンタルガンプラで綺羅さんを倒しちゃったって言う鳴神先輩やベテランファイターのことり先輩ならA-RISEにだって負けはしないだろうけど、ガンプラバトル初心者の穗乃果先輩達じゃまだA-RISEには届かない…

 

「無理だよ…やっぱり…。」

 

「だよねー。あ!凛!イイこと思い付いたよ!先輩達だけでダメだったら、かよちんが先輩達に力を貸してあげればいいんだにゃ!」

 

「えぇぇぇぇぇぇ!り、凛ちゃん?ナニ言ってるの!花陽が先輩達と一緒にガンプライブに?それこそ無理だよ!絶対無理!花陽なんて先輩達の邪魔しちゃって迷惑になるだけだよ!」

 

凛ちゃんは急にナニを言い出すの!

花陽なんて……

 

「いま!かよちん、また“花陽なんて”って考えたでしょ?」

 

!!!

 

「凛ちゃん?なんでわかるの!」

 

「当たり前だにゃ!穗乃果先輩達が小さな時からずっと一緒に居るみたいに、凛とかよちんだって小さい時からずーっと一緒に居たんだよ?大好きなかよちんのことなら、凛はすぐにわかっちゃうんだ!」

 

「凛ちゃん…」

 

「かよちんはもっと自分に自信を待たなきゃ!」

 

「ダメだよ…。花陽なんて…」

 

「なんては禁止だにゃ!えいっ!」

 

そう言うと凛ちゃんは花陽の頭にチョップしてきました。

 

「痛っ!ち、ちょっと~凛ちゃ~ん!」

 

「自信を持つにゃ!かよちんは凛と違ってこんなに可愛いんだよ?凛は知ってるよ?かよちんは優しくてガンプラとお米が大好きで、とっても一生懸命な女の子だって!」

 

「…………」

 

「かよちんなら絶対にだいじょーぶ!」

 

「…凛ちゃん……ごめん………少し…考えさせて…」

 

花陽は……

 

「だったら!おにーさんがトラウマを克服して公式戦に出れたら、かよちんも先輩達に力を貸してあげて欲しいしにゃ!」

 

鳴神先輩………

 

「うん……。考えておくね?」

 

たぶん、鳴神先輩はトラウマを乗り越えると思う…。

何度も迷いながら、震えながら、それでも進んで行くんだと思う…。

その過程で、穗乃果先輩、ことり先輩、海未先輩。他にも鳴神先輩を大切に思っている色んな人達が、先輩を助けたり支えたりするんだろうな…。

今…凛ちゃんが花陽の背中を押そうとしている様に…。

 

「よーし!それじゃまずはかよちんのジムを完成させなきゃ!凛もベニャッガイのお礼にかよちんのお手伝いするにゃー!」

 

「ありがとう!凛ちゃん!そうだね。うん!まずはこの子をちゃんと作ってあげなきゃ!」

 

花陽のガンプラ…か…。

 

もし…花陽が先輩達と一緒にガンプライブを目指すなら、今の花陽のままじゃ何もかもが足りない。

先輩達の足を引っ張るだけだよね。

前提として、花陽にはガンプライブで勝ち続ける為のファイターとしての技術が足りなすぎる。

足りないなら?

造れば良い。

そうだよ。花陽はファイターである前にビルダーなんだよ?

だったら何処までも造って補えば良いんだよね。

花陽が“闘う者(ファイター)”として未熟でも、一人の“造る者(ビルダー)”としてなら、先輩達の力になれるかもしれない。

 

今日のバトルで最後に花陽の造った凛ちゃんのベニャッガイがみんなを助けたみたいに…。

 

鳴神先輩はきっとトラウマを乗り越える…。

先輩達と一緒に戦う為に、花陽もあの子達とちゃんと向き合って、みんなの力を借りなきゃ…。

向き合わなきゃ。花陽の電子精霊達と…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それはある日の帰り道。

 

憧れの人に出合い、憧れの人が再び歩き始めたそんな日の帰り道。

 

大好きな凛ちゃんに背中を押されて、少しだけ、ほんの少しだけ変わろうと思えた、そんな日のいつもとはちょっと違う帰り道。

 

花陽は………花陽は……

 

 

 

 




皆様。ご覧いただきましてありがとうございました!

次回の閑話は以前より名前だけは出て来ていたμ'sメンバーのあの先輩の閑話になります。
明日か明後日には彼女の閑話「ダイスキでダイキライ」を更新したいとは思っております……が、本日の16時よりスクフェスでほのにこのイベントが始まってしまうため、予定がずれ込む可能性が…orz
所でイベント上位の方々は一体どれだけの時間シャンシャンしてるのでしょうかね?

ダイスキでダイキライですが別に誰も死にませんのでご安心を。
もっとも、ことりちゃんに見付かれば大変な事になりますが…。


それでは改めまして、本日もご覧いただきまして、本当にありがとうございました!
皆様のご意見・ご感想をお待ちしております!
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