ポケットモンスター〜こんなピカチュウは嫌だ〜   作:ディア

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第4話

クチバシティ。ポケモン愛好家が多く住む街で中にはポケモンが好きすぎるあまりポケモンバトルを批評する者もいるくらいだ。しかしストーリーには関係ない。関係があるのはぶっちゃけクチバジムのジム戦のみである。

 

そんなことはさて置き、二つ目のバッチを手にしたサトシ達はクチバシティについた。尚、カスミもタケシの説得という名の泣き落としに負けてサトシ達と一緒に旅をすることになった。哀れカスミ。

ちなみにクチバシティへ向かう最中、フシギダネ、ヒトカゲ、ゼニガメの三匹がサトシの手持ちに加わり、他のポケモンも捕まえられたのは完全に余談である。

 

閑話休題。

 

そんなこんなでサトシはクチバシティのポケモンセンターへ行くとボロボロになった多くのポケモン達が入院していた。

「あのジョーイさん。これは一体……?」

「これはクチバジムに挑んだポケモン達よ。皆、大怪我を負ってこの通りよ……」

『ほう、どうやら面白そうな展開になってきたな』

 

ビクッ!!

 

ゴーリキーのようなピカチュウ略してゴリチュウことYTPが傷ついたポケモンの前に現れるとポケモン達が震え上がり、隅っこでガタガタ震えだしてしまった。

「どうしたんだ!?」

「いやどこからどう見てもそのピカチュウが原因だろう」

タケシがツッコミを入れるがサトシは訳がわからないとばかりに首を傾げた。

「クチバジムのジムリーダー、マチスの使うポケモンはピカチュウの進化系のライチュウよ。ライチュウの進化前であるピカチュウに怯えてしまうのは無理ないわ……」

「いやいやジョーイさん。ライチュウがピカチュウの進化後とかそういう次元の話じゃないですからね? このピカチュウがおかしいだけですよ?」

今度はカスミがツッコミを入れるがサトシ達にスルーされた。

「あまりにも強すぎてここのクチバシティのバッチを手に入れた者は皆無とまで言われているくらいよ。だからほとんどの子はクチバジムを諦めて他のジムでバッチを集めるのよ……」

『それでも諦め切れないかあるいはマチスを倒したという名誉を手にしたいトレーナーのポケモンがこのようになると』

「そうよ。貴方達もこのクチバジムに挑むのはやめなさい!」

「いやいやジョーイさん。いくらマチスのライチュウが強いからってそれはないでしょ!」

タケシとカスミはライチュウがYTPにいいように遊ばれ、最後にはバスケットボールのように空中遊泳させられる姿を想像してしまった。

「じゃあ、俺たち行くんで!」

そしてサトシはクチバジムへと向かった。

 

▲▼▲▼☆☆☆☆▼▲▼▲

 

そしてクチバジムに着き、サトシ達はクチバジムへと入る。そして引いた。何しろそこは筋トレをしている最中のマッチョの集まりだったのだ。

「イヤァァァーッ!!」

カスミが叫ぶがマッチョ達は気にせず筋トレを続ける。

「なんだこの暑苦しさは……? 夏でもないのにジメジメしていてまるでジャングルのようだ」

タケシの解説はマッチョ達の気合でかき消されてしまった。

 

「すみませーん! ジムに挑戦しに来たんですが!」

ピクリと筋トレしている全員がこちらを見て、そのうち一人がこちらに迫ってきた。

「What?Are you challenger?(何?お前達が挑戦者なのか?)」

一人の男がそう尋ねるもトレーナー三人は何を言っているのかわからない。なにせここはカントー地方であり外国の言葉など理解するはずもない。

『そうだ』

しかしこのYTPは違った。なぜか外国語をしゃべれる。

「……This way.Follow me.(……こっちだ。ついてこい。)」

そしてその男が手招きするとYTPが後をついていき、サトシ達もそれに続いた。

 

「フフフ……ヨク来たナ。チャレンジャー達。私がジムリーダーのマチスダ」

軍人の格好を金髪の大男マチスは手を差し出しサトシと握手する。

「よろしくお願いします」

「ヨロシク頼むゼ。所でソノピカチュウハyouノ?」

「そうです!」

「ソレならライチュウモ喜ビソウダ。ライチュウ! come on!」

 

そしてマチスの後ろから出てきたのはピカチュウをしのぐほどの筋骨隆々の筋肉ダルマ。いやライチュウだった。もはや原型をとどめていない。

「こ、これじゃ負けても仕方ないよな……」

「ハハハ……」

タケシとカスミはクチバジムに入った時よりもドン引きし、その場にへたり込んだ。

「コレが俺ノ相棒ライチュウだ! 」

『……』

ライチュウは無言で仁王立ちするとYTPを見下し……鼻で笑った。

 

「それではジムリーダーマチスとマサラタウンのサトシのジム戦を開始します! 」

 

『サトシ……ここは我に任せろ』

YTPは腕を前にだし、曲げる……

『北斗有情破顔拳、ハァーン!』

YTPの腕から光線が飛び出し、ライチュウを貫く。しかし何も起きなかった。

『北斗神拳の使い手か……だが俺にその技は効かん! 生まれついたこの帝王の身体は北斗神拳を受け付けぬのだ!』

『なにっ!?』

 

「というか北斗有情破顔拳って何よ……」

説明しよう! 北斗有情破顔拳とは、秘孔を突き快楽させた状態で殺す恐ろしい技だ! 詳しい説明はググレカス。

 

『北斗神拳が効かぬのであれば南斗聖拳でぶちのめすまでよ!』

YTPはライチュウに向かって鋭い突きを放つ。ライチュウはそれを軽くかわした……しかしライチュウの頬が切れた。

『俺の身体から血を流させるとはな……中々やるようだな。だが……足りぬ!』

ライチュウはYTPの腹に拳を入れた。

『ぐっ! ……我流北斗神拳!』

 

ドズッ!

YTPはなんと自分の秘孔を突いた。するとどうだろうか……YTPの筋肉が徐々に巨大化し、次第にYTPの身体も巨大化していく。

『フハハハ! そんな小細工で俺に勝つつもりか?』

『なにぃ〜?』

『俺は南斗鳳凰拳を極めた男。言わば南斗聖拳の頂点に立つ男だ。故にその中途半端な北斗神拳も南斗聖拳も通用せん。身体能力がどれだけ上がろうが関係ない』

『南斗鳳凰拳ならば我も使える。どちらが本物か勝負だ……!』

『愚かな……受けてみろ! 南斗十字鳳凰!』

『南斗十字鳳凰!』

二頭の雷獣がぶつかり合い、互いに拳を交わす

『バカな……!? 同じ南斗十字鳳凰で迎えたのに何故我が打ち負けた……!?』

だがライチュウは無傷だ。YTPのみが深く傷を負い、その場に膝をつく。

「ピカチュウ! 後ろだ!」

『簡単なことだ。俺の方が上だったということだ』

ライチュウがYTPの背後に回り、ジムの壁まで蹴り飛ばす。その衝撃によって壁にヒビが入り、YTPは血を吐いた。

『がっ……!?』

「逃げろピカチュウ!」

『愚か者め……!』

「Stopだ! ライチュウ!」

ライチュウが止めを刺そうとした瞬間意外な者からストップがかかった。ライチュウを止められる人間はこの場において一人しかいない。

『マチス……何故止める』

そう、ライチュウの所有者であるマチスだ。

 

「ライチュウ。youがこのまま勝ッテも嬉シクないハズだ」

『何が言いたい?』

「要するにこういうことダ! hey、チャレンジャー!」

マチスがそういってサトシに向けて投げたものはピカチュウの進化に必要な雷の石だった。

「これは……?」

「ソレは雷の石。ピカチュウを進化サセルのに必要なアイテムだ。今使って進化サセテも良イゼ」

『そういうことかマチス。確かに俺はこのままあのピカチュウに勝っても味気ない……ライチュウに進化して貰った方が好都合だ』

 

「……ピカチュウ!」

サトシはYTPに駆けつけ、雷の石を近づけた。

「これを使って勝つんだ! 」

そして雷の石をYTPに渡そうとした……がYTPはそれを払った。

『サトシ……我を侮辱する気か?』

「侮辱ってなんだよ!?」

『我の実力を信じていないのが何よりの証拠だ! 我が勝手に突っ走り、自滅したとは言え我を信頼しろ!』

「わかった……だけど俺も戦う。俺の指示を聞いてくれ」

『それでこそ我の主人だ』

そしてYTPが立ち上がり、サトシは元の場所へと戻った。

 

『いいのか? ライチュウにならなくて。言い訳はしても知らんぞ……』

『互いにややこしくなるだけだ。それに我はこのままでも勝てる。だが……それ以上にハンデをつけてやる。我はサトシの言うことに従い、貴様を倒す!』

『フハハハハ! ならばもう一度受けてみよ! 南斗鳳凰拳奥義、南斗十字鳳凰!』

「ピカチュウ、でんじほうだ!」

『了解した!』

YTPが飛行中のライチュウに向けて、でんじほうを放つ。

『ぐぁーっ!?』

でんじほうをまともに喰らったライチュウは壁に激突し、膝をついた。

『……貴様、今のはでんじほうではないな? 俺が受けたものは北斗神拳……そのガキの指示に従うはずではないのか?』

『でんじほうを放ったのは事実だ。だがそれと同時に北斗神拳奥義、天破活殺も放っただけのこと』

「天破活殺……?」

『天破活殺は気を放ち秘孔を突く奥義。北斗神拳は威力や効果などを考慮すると素手で秘孔を突かねばならぬがこの奥義を使えばその威力は落ちずに済む……それが天破活殺』

サトシが頷くと、さらに尋ねた。

 

「だけどライチュウの身体に北斗神拳は通用しないけど大丈夫なのか?」

『ライチュウの身体の正体などすでに見切った』

『なんだと!?』

『ライチュウの身体は心臓を始めとした内臓の位置や秘孔の位置全てが逆だ。最初に放った我の北斗神拳は奴の秘孔の位置を正確につけなかっただけのことだ。つまりもはや貴様に勝ち目はない!』

『何をバカなことを。ならばそれを避ければ良いだけのこと!』

ライチュウはそういって足を曲げ、ジャンプしようとした。

『うぉっ!?』

いやそれは出来なかった。ライチュウの足がもつれ、飛べなかったのだ。

『鳳凰既に飛ばす。南斗聖拳の真髄は足にその強さが宿る……故にその貴様の翼をもいだのだ』

『ぐっ……』

 

「むちゃくちゃだ……」

タケシがその展開に思わず頭を抱えた。

「本当……」

 

『だが俺は雷帝と呼ばれた男。例え翼をもがれようとも負ける訳にはいかん……退かぬ! 媚びぬ! 省みぬ! 帝王に敗北はない! 』

ライチュウは逆立ちの状態から飛び、YTPを襲う。

「ピカチュウ! でんこうせっかだ!」

『了解だ! 』

そしてYTPはそれを迎え撃つ。超スピードの突進は誰にも止められない。

『がっ……!!』

それはライチュウとて同じだ。普段の彼なら避けられたかもしれないが今のライチュウはまひ状態だ。素早さは半減してしまっている。

「勝負あり! この勝負マサラタウンのサトシの勝利!」

 

「……このライチュウに勝ッタのはyouが初めてダ。おめでとう」

マチスはライチュウをボールにしまい、サトシに手を差し出す。

「コレがオレンジバッチダ。俺に勝ッタんダカラ、他のジム戦も楽勝ダ」

「やったぁっ! オレンジバッチゲットだぜ!」

 

こうしてライチュウに勝ったサトシはオレンジバッチを手に入れ、新たな旅へと向かった。

 

そしてどうでもいいが毎度お馴染みロケット団はYTPを罠にはめようとしていたが自分たちが引っかかりその場から動けなくなっていた。

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