歩けばスキルが手に入るチート魔導書を手にしてしまった俺は勝ち組 作:青猫ハマト
あれから二分。
100を簡単に越えているであろうプレイヤーがやってきた。
目の前では、圧倒的な戦いが繰り広げられていた。
その光景を、魔導書を再度拾ってきて、後からこの場にやってきたリンと共に見ていた。
こりゃ、圧倒的だな。
目の前の敵の圧倒的な強さにプレイヤーは圧倒されていた。
シンは心の中で思う。
考えが甘かったと。
魔導書のおかげで、様々な恩恵を受けたシンでさえ、かなりの苦戦を強いられているのだ。
何も持っていない彼らでは、
「そりゃ、勝てるわけ無いよな......ッ」
幸い死人は出ていないものの、これでは埒があかない。
せっかく、称号を諦めてでもコイツだけは倒そうとしていた考えもすべて、無駄になった。
無論闘いを諦めるつもりはない。
あまり、したくは無かったのだが、あの手を使うしかなさそうだ。
「リン、魔導書。渡してくれ」
「え?でも、目立ちたくないって、さっき」
「こうなりゃ、死人がでる前にかたをつけなきゃいけない。勿論、嫌だけど......しょうがないだろ」
最後の手段、魔導書の力だ。
この魔導書にはある特性がある。
それは、他人が持っても効力を発揮せず、歩いたぶんの経験値は元の持ち主に帰ったときに、すべて受け渡されるものだ。
ただ、この魔導書をつかうことはあまりしたくなかった。
とにかく目立つ。
しかも、一人だけ異常な力をもっていたら怪しまれるのがオチだ。
ただ、こうなれば使うことを惜しむことはできない。
幸い、百数人は討伐を諦めて帰っている。
シンは覚悟を決めて魔導書を手に取った。
瞬間、シンの体に異常な経験値が流れ込んできた。
魔導書のステータスをみる。
魔導書のレベルがカンストしていた。
他人が歩いたぶんの経験値は数十倍になって返ってくるらしい。
自信のレベルも異常に上がっていた。
レベル124。
序盤では、いや、中盤でも終盤でもこのレベルに到達するのは難しい。
最低5か月はかかって達成できる超高レベル。
改めて、魔導書の力を思い知った。
ステータスには、スキルが刻まれていた。
【竜殺し】
竜種へのダメージリミット50000%
【龍殺し】
龍種へのダメージリミット50000%
【上昇】lv3
全ステータス大幅上昇
【攻撃上昇】lv2
攻撃力上昇
【魔術体質】
一目見れば、その魔術の100%を覚えることができる。
これなら勝てる。
魔導書の力が絶大なものを今のステータスが語ってくれる。
全ステータスオール1000。
序盤では、これ以上上がらないところまで来ている。
つまり、カンストだ。
力を手にしたシンは再度、目の前のアルカディアを睨み付けた。