ハイスクールD×D ゴースト×デビルマン HAMELN大戦番外地   作:赤土

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色々思うところが最近あったので気晴らしで書いた短編。

本編前、セージがどうやって変態三人組との絆を持つに至ったのか。
と言うところにスポットを当てられればと思います。


短編ではありますが、続き物となっております。

8/25追記
舞台設定について、活動報告に設定を載せておきました。
金座とか大那美とか聞きなれない単語についてはそちらもご参照ください。

あ、ネタも募集してますのでよろしく。



余談

伊26来たよー
あと2人目の高波

以上余談


セージの劇的ビフォーソウル
Before Soul1. どのようにして彼と出会ったのか


――1年前。

 

私立駒王学園生徒、元浜某が私立金座(かねざ)高校の女子生徒に脅迫される事件が起きた。

 

これは、その際に偶々通りすがったある少年の出会いの物語である――

 

――――

 

俺は宮本成二(みやもとせいじ)

紆余曲折を経て、家からほど近い私立駒王学園に入学することが出来た。

しかし、私立と言う事で学費もバカにならない。

その分、母に迷惑をかけてしまっている。

父はいない。と言うか、顔さえも知らない。

だからこそ、俺は学校の終わった後に町のショッピングモールでアルバイトをしているのだが……

 

……まさか、小さいころよく一緒にいた明日香(あすか)姉さんと同じ職場だったなんて。

幸い、レジの明日香姉さんと品出しの俺は顔を合わせる機会はそう多くないが……

けれど、それを抜きにしても明日香姉さんの態度は妙によそよそしかった。

それは「聞くな」と言う無言のオーラで俺に伝わってくる。

久々の再会だと言うのに、妙なしこりを残す結果になってしまった……

 

 

……そんなわけで、有体に言えば俺は今あまり機嫌がよくない。

そんな最中、信号待ちをしているときに何やらよからぬ光景を目撃してしまう。

アレは確か金座の制服だよな……相手は……うちか……

 

……って! アイツら何やってやがる!

俺は慌てて原付から降りて、その現場に駆けだしていく。

 

 

「……しけてんわねぇ。これが天下の駒王なの?」

 

「ほんとほんと。ま、こいつ見た感じで雑魚っぽいし?

 道理で簡単に引っ掛かると思ったのよ……」

 

「や、やめてくれよ……それ、俺の今月分なんだ、返してくれよ……へぶっ!?」

 

うちの生徒の顔面に、金座の女子生徒の蹴りが入る。

うわ、これあからさまに暴行だろ。警察に言うべきか?

いや、他に誰か……

 

とにかく、大声を出してみよう。

 

「おいっ! そこで何をやってるんだ!」

 

「た、助けてくれ! こいつら、俺の財布を……」

 

四つん這いになりながら情けない恰好でうちの生徒がこっちに来た。

こいつ確か……あの変態三人組の1人、元浜じゃなかったか?

特徴的なメガネは見るも無残に割れており、顔もボコボコだ。医者コースだなこれ。

メガネは……ご愁傷さまか。結構高い代物なのに……

 

俺は元浜の状態を確認した後、金座の生徒に目を向けなおすが

全然悪びれる様子もない。金座の黒い噂、大那美(だいなみ)甲次郎(こうじろう)から聞いていたのは

どうやら本当らしいな。

 

「ちょっ、変な言いがかり付けないでよ!

 こっちはそいつに変な事されそうになったから、懲らしめてやっただけよ!?」

 

「そうそう、いきなり声かけてくるわしつこいわで、ちょっとお灸を据えてたのよ!」

 

うわぁ。まあそう来るだろうなあとは思っていたが。

俺も噂では変態トリオの活躍――勿論悪い意味でのだが――を知っているために

彼女らの言葉にもある一定の信憑性が出来てしまっている。

 

「…………」

 

「ち、ち、違う! 違うって! 声かけたのは本当だけど、かけたのはむしろ向こうから!

 俺はここを通りかかって、今日出る新作を買おうと思ってたのに

 こいつらがいきなり……」

 

この狼狽ぶりも本当っぽいな。さて、俺は一部始終を見ていない。

着いたら元浜が蹴られている現場に出くわしただけだ。

俺の知識の中では――

 

・元浜は学園内の素行は良くない。

 

・金座も黒い噂がある。

 

・元浜は物的損害を既に受けている。

 

これらの情報を統合すれば、答えは一つだった。

 

「……あー、だったらこいつは俺が身柄を預かるって事でいいか?

 だから、その取り上げた奴をさっさと返してくれ。

 こいつだってメガネが無いと生活もままならんだろう。

 そのメガネの修理代位は持たせてやりたい」

 

「――ちっ。じゃあしょうがないわね、はい」

 

「もう二度と変な真似するんじゃないわよ――出しゃばりが」

 

投げ寄越された財布を受け取り、中身を本人に確認させたのち

俺達は現場を後にした。現場は路地裏。

元浜の証言を鵜呑みにするならば、甘言で連れ込まれて財布を……

 

ってシナリオだったんだろうな。で、そこに俺が入り込んだからおじゃんになった、と。

ま、いずれにせよ……

 

……どっかでこいつのけがの手当てをせにゃならんな。

 

――――

 

表通りから少し中に入ったところにある公園。

用意したけど結局使わなかったタオルと水飲み場の水を使い、元浜の顔を拭ってやる。

 

「あだっ! いだだだっ! くぅ……なんでこんなガタイのいい男に手当されてるんだよ……

 もっとロリロリな、例えば小猫ちゃんみたいな子に手当されたかったぜ……いででっ!?」

 

「助けてもらって贅沢言うな。ま、そんな事を口走れる元気があるなら大丈夫そうだな……

 っと。あとどこか痛いところはあるか? 俺としては病院行きを勧めるが」

 

「病院かぁ……行くと今日の新作の限定版DVDが手に入らないかもしれな」

 

「よし病院だ。送って行ってやる。後ろのれ。早くしろ。受付が閉まる」

 

呆れた奴だ。こんな時にまでエロDVDの話か。その様子なら病院は行かなくてもよさそうだが

メガネは割れるわ顔はボコボコだわで見てる方が痛々しいんだ。

俺がやったのだって、応急手当にもならない俄仕込みだ。

そんなわけで、俺は半ば強引に元浜を原付の後ろにヘルメットを被せて乗せ、キーを刺す。

 

時速30キロ。歩くよりははるかに速いスピードで駒王総合病院までたどり着いた。

平日の夕方と言う事もあり、少々混んではいたものの診察や治療自体はスムーズに進んだ。

流石医者。やはりこういう時はプロに任せるに限る。

 

俺は余計な金を持っていなかったため

治療費は元浜の新作DVDの軍資金から捻出することになったが。

 

「よし次はメガネだな。元浜、行きつけの眼鏡屋は何処だ?」

 

「ふざけんなバカヤロー! 新作DVD買えなくなっちまったじゃないか!

 これ以上俺に何の金を出させ……」

 

「……病院だ、静かにしろ」

 

限定盤に執着する気持ちはわからんでもないが、時と場所をわきまえろ。

ここは病院だぞ。静かにすべきところだぞ。そんなわけで俺は元浜の肩を掴みながら

握り拳を作り、息を吹きかけるモーションを取っている。

流石にけが人相手に実際にぶん殴るわけにはいかないし、ここは病院だ。

これには元浜も反省したのか、「アッハイ」と言わんばかりの態度で委縮、大人しくなる。

 

ともあれ、流石に少し暗くなったこともあり家に連絡を入れる。

元浜にスマホを貸し、家に連絡を入れさせる。

その際、俺にアイコンタクトで「事件の事は話すか?」と聞かれたが……

はっきり言おう。俺に聞くなよ。そりゃ自分から首を突っ込みはしたが。

お前が遭遇した事件だろ、言う言わないはお前の自由だと思うが。

後後の事を考えれば、言うべきかもしれないけどな。

 

――――

 

結局、元浜は一部始終を話し、警察にもこの事件の事は伝わることとなった。

尤も、甲次郎曰く

「金座は権力でも動いているのか

 後ろめたいことやっても逮捕者が一人も出ていない」らしいので

警察もどこまであてにできるかわからないが。

 

そんなわけで、メガネを修理するはずが警察で事情聴取を受けることとなり

2人して警察署から出た時は既にくたくただった。

幸い、担当の氷上(ひかみ)って警察官がうどんをおごってくれたので晩飯の心配はなかったが。

 

「……なんか、色々と大変だったな。悪いな、変なことに巻き込んじまって」

 

「気にするな。てめぇで勝手に首突っ込んだんだ。謝る事じゃない。

 まぁしいて言うなら……スケベ根性は今後程ほどにしとくべきだな」

 

「ああ、全くだ。でもやっぱ男のロマン! ううっ、捨てがたい……」

 

あ、これ近いうちにまたバカやらかすわ。

やれやれ、またこんな事件起こされても俺も困るし後味が悪い。

仕方ない、こうなったら……

 

「元浜。もしよければ、俺がボディガードに名乗り出てもいいんだが」

 

「ええっ! いいのか!? じゃあ今度女子更衣室の……」

 

「あ、そういうのは却下で。今日みたいに金座とかの

 アホみたいなハニートラップに引っかかった時用だ。

 むしろそういうのは積極的に妨害していくんで宜しく。

 俺だって同級生が犯罪者なんて嫌なんだよ」

 

警察署のど真ん前で犯罪実行を声高らかに宣言しようとするこのアホっぷりに度肝を抜くが

そういうのも矯正できればいいなとは思う。

ガチガチの真人間ばかりで世の中回らないのは事実だが

だからって犯罪に手を染めていい理屈はない。

 

そもそもその性犯罪のせいでもてるにしたってマイナスからのスタートじゃないか。

それをプラスに転じるには……こりゃ、骨が折れそうだ。

 

「ま、まあ俺ももうあんなのはこりごりだし……よし、じゃあボディーガードっつーか

 俺の友達って事で! 改めて、俺は元浜だ! えっと……」

 

「成二だ、宮本成二。セージでいい」

 

「ああ、よろしくな、セージ!」

 

これが、俺の元浜との出会いだった。

それにしてもこの日は色々とあり過ぎた。

とっくに頭の中がパンクしていたのか、家に帰るなり家事もせずに眠ってしまった。

 

 

……ばあちゃん。こんなだけど、俺は元気にやってるよ……




何気に本編に登場済みのキャラも何人か出ていたり。
明日香姉さんとか氷上巡査とか。
超特捜課はまだ発足していないので氷上巡査もただの人間もとい巡査です。

ちなみにセージが彼女に告白したのはこのもう少し後の時間軸。
いずれにせよ、まだはっきりと悪魔や堕天使と言った連中と関わる前の
とっても平和な時期の話です。なお水面下

あと、「金座が権力でも動いているのか~」という件については
本編「Tragedy of juvenile crime」に答えの片鱗が……

時間軸的にこのセージには
紫紅帝の龍魂(ディバイディング・ブースター)はおろか
記録再生大図鑑(ワイズマンペディア)もありません。
後者はともかく、前者は使う必要皆無ですけどね。

>小ネタ

マイナスからのスタート
それをプラスに~

Double Action Strike formより。
ダブアクと派生曲は結構名曲ぞろいと思います。

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