ハイスクールD×D ゴースト×デビルマン HAMELN大戦番外地   作:赤土

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長らくお待たせしました。
活動報告で新年のご挨拶はさせていただきましたが
その後については完全に怠慢でした。
(提督業とか言い訳にならんですよね。Johnstonと日進は無事来ましたが)

さて。今回は少々反則技とかなり際どい描写を入れてます。
(R-18的な意味で)


Case15. 虚ろな憶え、呼び覚まされる憶え

珠閒瑠(すまる)市・アラヤ神社。

 

クロスゲートが顕現した関係で、一般人の立ち入りは禁止されていた。

しかし、裏手である岩戸山(いわとやま)については封鎖されていなかった。

その岩戸山に、二つの影が向かっていた。

 

「なあ、ナイアさん。どうして俺がこんなところに来なきゃいけないんだ?」

 

「言ったろ。君には力を正しく行使してもらわないといけない、って。

 その為の手掛かりが、この先の岩戸山の洞窟にあるんだ。

 さあ、僕についてきてくれ。

 ……ああ、心配しなくともここは僕にとっても縁の地さ。道は良く知っているよ」

 

誤認逮捕と言う事で釈放となった兵藤一誠を連れ、勘当された彼の後見人になった

布袋芙(ほていふ)ナイアと言う女性は、一誠の手を引きながら岩戸山の洞窟へと足を進める。

 

「唯一つ、注意点と言うか知っておいてもらいたいのは……

 

 ……この洞窟の泉、鏡の泉と言うんだけどね。

 この泉は、人の心を映し出す、なんて『噂』があるんだ。まぁ、噂だけどね。

 君がするべきは、まずは力もだけど自分の心に正しく向き合うべきだと思ってね。

 少なくとも、そうでもしないとあの彼には絶対に勝てないと思うよ。心意気の差でね」

 

「彼……? ま、まさかセージ!? な、なんでナイアさんがあいつの事を……!?」

 

イッセーの問いに答えることなく、ナイアは足早に岩戸山の洞窟の奥へと向かっていく。

ここでナイアとはぐれるわけにもいかず、一誠もまた岩戸山の洞窟へと入っていくのだった。

 

――――

 

「さ、着いたよ。今から映し出されるはずだから、心して見るんだね」

 

「俺の心……」

 

岩戸山の洞窟。

ここにあると言う鏡の泉は、人の心を映し出す。

それは、どんなものであろうとも。

心の奥底に、封じ込めたものであろうとも。

 

この期に及んでも、一誠はリアス・グレモリーの――特に乳房を強く念じていた。

ナイアの話を聞いた上で、そうすることでリアスの乳房が

映し出されるのではないかと思ったからだ。

 

しかし、今回映し出されたそれは泉が過去映し出した心の映像や

一誠が思い描いていたものとは少し趣が違っていた。

 

堕天使によって命を奪われた少女を救うために、左手の赤い籠手で戦う少年。

本人の望まぬ婚姻に引きずり出された少女を救うために火の鳥と戦う、赤い鎧を纏った少年。

光と闇、双方の力を纏った剣を振るう少年を援護するように戦う、赤い籠手の少年。

白い鎧と戦う、赤い鎧。

ショッピングモールで激闘を繰り広げる少年少女。

囚われた少女を救おうとし、力を暴走させる少年。

 

……等々。

 

「な……なんだよこれ……な、ナイアさん……これ……俺の心の中には、こんなものが……!?

 映ってるのはアーシアに木場、朱乃さんに小猫ちゃん……

 戦ってるのはレイナーレ、ライザー、コカビエル、ヴァーリ、匙、ディオドラ……

 それに……どの映像にも部長の姿が……これは……!?」

 

「……なるほど。やはりリアス・グレモリーって存在が

 君の虚憶(きょおく)を確固たるものにしているようだね」

 

一誠の目の前に映し出されたのは、今まで体験したことと似ているようで、全く違う出来事。

レイナーレとの戦い、木場を援護して戦ったコカビエルとの戦い、ヴァーリとの激闘。

これらは映し出されたものとは違いがあるものの、一誠も経験している。

 

だが、赤龍帝の鎧(ブーステッドギア・スケイルメイル)を纏ってライザーとは戦っていないし

匙――並びにソーナ・シトリーの一派とはレーティングゲームも含め戦ったことがない。

そして、確かにディオドラを前に力を暴走させたことはあるが

その周囲の状況が大きく違っている。

 

「きょ……おく……?」

 

「虚ろなる憶え、って書いて虚憶さ。君はリアス・グレモリーを初めて見た時

 既視感を感じなかったかい?」

 

ナイアの言葉に、一誠は心当たりがあった。

死の間際、リアスの持つ赤い髪を目の当たりにしている。

それが人間としての兵藤一誠の最期の光景だったのだが

それが虚憶と何の関係があると言うのだろうか。

 

「……確かに感じた。けれどそれは、俺が死ぬ間際にどこか……

 そう、あれは学校で遠目に見たのが印象に残ったからで……」

 

「少し違うね。君とリアス・グレモリーは前世……

 ……いや、或いはこことは極めて近く、限りなく遠い世界で出会い、深い関係になった。

 だから、君は初めて彼女を見た時に既視感を感じたんだ」

 

深い関係。その言葉が意味したことを理解した一誠の顔がにやけるが、ナイアはそんな彼を

窘める事もせず、そのまま話しを続ける。

 

「本題はここからだよ。そのリアス・グレモリーと出会った世界――

 まぁ、時間とも言えるか。とにかく、そこで君は魔王として大成する。

 数多くの敵もいたかもしれないが、そんなものは覚醒した赤龍帝の前では有象無象さ。

 そして、正妻たるリアス・グレモリーの他にも多くの妾を抱えていたね」

 

(……フン。こいつの正体が全く読めないのが気に入らんが

 俺の力については正しく認識しているようだな……

 だが、なぜこうも俺に……いや、『兵藤一誠という存在』に執着する?

 俺が言うのもなんだが、得体が知れず、気味の悪いものを感じるな……

 

 あの魔王どもにしてもそうだ。俺ではなく、何故宿主の方に働きかける?

 俺を直接操るのは無理だから、御しやすい宿主を利用するつもりか?

 

 だとしたら……俺もなめられたものだな)

 

一誠に宿りつつも、宿主の有様に宿主に対し愛想の尽きかけていたドライグだが

ナイアが自分について触れたことには、反応を示していた。

しかし一誠はそれに気づくことなく、次にナイアが挙げる名前に耳を疑うのみだった。

それほどまでに、ナイアの挙げていった名前は衝撃的だったのだ。何故なら――

 

アーシア・アルジェント

姫島朱乃

塔城白音

レイヴェル・フェニックス

ゼノヴィア・クァルタ

紫藤イリナ

塔城黒歌

オーフィス

 

――等々。

既に一誠が何らかの形で一度は耳にしている名前だ。

ナイアが挙げた名前……即ち、一誠の虚憶に存在するという彼のハーレムの構成員。

 

この世界では、既に彼から心の離れてしまった者。

あるいは、敵対するより他のない者。

今はまだ、面識すらない者。

そもそも、出会い方が大きく異なった者。

 

様々であるが、ナイアは彼女らを一誠のハーレムの一員として挙げているのだ。

 

「他にも、判定が難しいけれどグレイフィア・ルキフグスなんてのもいたね。

 ……あっと。この名前じゃなかったっけか? いや、そんなことはどうでもいいか」

 

「な……グレイフィアさんって言えば、サーゼクス様の嫁さんじゃないですか!?

 そ、そんな人がどうして俺のハーレムに……!?」

 

「それを君が知る必要は無いし、そもそもそれ以前に

 今のままじゃどう足掻いても君はハーレムを作れない。

 それは君が一番よく知っていると思うけどな」

 

今なお、ハーレムを作ると言うのは一誠の夢であった。

世情が読めていないにも程がある彼の夢だが、それについてもナイアは咎めるでもなく

「何も言わなかった」のだ。ただ、現状では無理と言いはしたが。

 

「な、なあナイアさん……こんなものを俺に見せて、どうしろって言うんだよ?」

 

「分からないのかい? ここは心を映し出す泉。その泉がこの光景を映し出したと言うのは

 君の記憶……いや、虚憶と言うべきか。その中に、その光景があると言う事。

 君にその実感はなくとも、君ではない君が確かに実現させた事さ。

 だけど、その時と同じ方法じゃ今回実現させることはできない。

 もう一度、君がその願いを叶えるために僕はこうして君に力を貸しに来たんだ。

 

 ……おかしいだろう? 悪魔になり、赤龍帝の力に目覚め、リアス・グレモリーとも邂逅した。

 それなのに、ここまで大きく歴史が変わってしまっている。

 君が歩むべき道は、大きく狂ってしまっているんだ。

 だから、僕はそれを正すために君に力を貸す。

 何らおかしい事は無いと思うけどな?」

 

悪びれる様子もなく、ただ一誠に協力を誓おうと言うナイア。

しかし、会って間もないナイアが自分に対してここまでしてくれる理由が

一誠にはわからなかった。

 

「君も存外いけずだな。こんなことまで言わせるなんて。

 

 ……そう、僕は君に一目惚れしてしまったのさ。

 惚れた相手のために尽くすのは、何らおかしなことではないだろう?」

 

「な……え……!? け、けれど……俺は……っ!?」

 

ナイアの告白に、驚きの色を隠せない一誠。

それもそのはず、過去に一度天野夕麻――レイナーレという汚点が存在している。

そのため、こうしたストレートな異性からの告白に対して、一誠は正常な判断ができないのだ。

勿論、そこに思春期真っ盛り――彼の場合は殊更――な

男子高校生特有の性があるのも事実だが。

 

しかし、そんな一誠に思考はおろか戸惑いという行為さえも許されるものではなかった。

ナイアの唇が、一誠の唇を塞ぎ、その口の中にはナイアの舌が侵入してきたのだ。

 

「む……むぐ……っ……!?」

 

「……ふぅ……っ……

 

 ふふっ、これでも僕の事を信じられないかい?

 確かに君は、レイナーレに騙されて痛い目にあった。

 だが彼女は、ここまではしなかっただろう?

 端から騙し討ちする相手にそこまでする酔狂はいないからね。

 だから僕は彼女とは違うということを示すために、行動という形で想いを示したんだ。

 

 ふふっ……女性にここまでさせておいて

 かつその相手を信じないなんて甲斐性なしでもないだろう?」

 

キスという形で、ナイアは一誠の信頼を得ようとしたのだ。

明らかに色仕掛けとしては度を越した行為である。

一誠も、まさか出会って間もない女性にキスを、それも口づけをされるとは思ってもいなかった。

それでも、今の行為が一般的にどういう意図のものでなされるものかは理解していた。

 

「な、ナイアさん……け、けど俺……」

 

「……ああ。もしかしてファーストキスはリアス・グレモリーに取っておきたかったのかい?

 だとしたら、それは悪いことをしてしまったね。

 だけど、奪っておいて言うのもなんだけどこうは考えられないかい?

 

 ……『僕を練習台にして、リアス・グレモリーを相手に本番をする』ってね。

 ハーレムを目指す以上は、女性に対して完全にイニシアチブを握らないと話にならないよ?

 君が思っている以上に、女性というものは独占欲が強いものだからね?

 行動をもって、君の意見を通さなければいけないよ? 勿論、暴力以外の方法でね」

 

言葉を紡ぎながら、自分のシャツのボタンを緩めていくナイア。

そこから存在を主張するものに、一誠の目は釘付けになり

先ほどの接吻と相俟って、さらに一誠から正常な思考を奪っていく。

 

場所は薄暗い洞窟の中、淡く光る泉の前。

勿論、こんなところに人がいるはずもなく。

 

 

そうなれば、二人を止めるものなど、阻むものなど何も存在しなかった。

 

「さあ、レクチャーの時間だ。君は王になるために様々な力を、知恵を手にする必要がある。

 それを知ってもらうために、僕はこの身も君に差し出そう。

 君が王になってくれるのなら、これ位の事は容易いことさ。

 

 ……ただ一つ、君にとっては僕が『初めてじゃない』ことは不服かもしれないけれどね。

 そこは君に教えるためだ、悪く思わないでおくれよ」

 

一誠に近づき、ゆっくりと服を脱がせていくナイア。

されるがままになりながらも、一誠の目はナイアから離せずにいた。

 

 

 

――その後、洞窟の奥深くでは淡い光が、二つの影を映し出していた。

 

 

――――

 

 

警視庁で起きた捜査ミス。

しかしそれは、真実を歪められた結果起きたものであった。

歪んだ真実は、また新たな歪みを生み出そうとしていた。

しかし、人もそれに対し手をこまねいているわけではない。

左遷となったテリー(やなぎ)警視の後任となる超特捜課(ちょうとくそうか)

新課長がやってくる手筈になっていたのだ。

 

「……まだ駒王町周辺の交通網は完全に復旧してはいないようだな」

 

「ええ、こうして車を回しても一般道での移動になりますから時間がかかりますね」

 

一般道を走らせる車を運転しているのは、珠閒瑠市出身の警部、周防克哉(すおうかつや)

十年前の珠閒瑠市で起きた事件において、捜査から外されながらも事件を解決に導いた……

 

……と、『噂』されている人物である。今は彼が持つ『ペルソナ能力』を買われ

京都府警の超特捜課ともいうべき対超常現象事件対策課に配属となっていた。

 

「本当は新幹線でも使えれば早いんだろうが、禍の団(カオス・ブリゲート)のテロ活動の影響で

 特急は軒並み運休しているからな。本当にテロなどという行為は碌な結果を招かん。

 今回も、わざわざ俺の移動のためにお前ら二人に京都府警から来てもらってるしな。

 

 ……大変なんだろ? 今の京都は」

 

「……ええ。情報筋によると、神仏同盟(しんぶつどうめい)を快く思わない妖怪勢力が

 当てつけのように三大勢力と歩調を合わせ、そのおかげで妖怪勢力そのものが分裂を始め

 三大勢力との同盟に懐疑的な妖怪勢力の重鎮、八坂(やさか)を丸め込むために

 八坂の娘の九重(ここのえ)を三大勢力との同盟に前向きな勢力が押さえた……とかいう噂ですね。

 いずれにせよ、今裏の京都の情勢は混乱しています」

 

克哉が運転する車に同乗している人物こそ、テリー柳警視の後任である蔵王丸慚愧(ざおうまるざんき)警部。

奈良県警では『鬼警部』とも呼ばれており、本当に鬼の力を持っているとも噂されているが

その実は『蒼穹会(そうきゅうかい)』にコネを持った、少しオカルトに精通しただけの普通の人間である。

神器(セイクリッド・ギア)も持っていないが、そもそも蒼穹会はオカルトじみた存在に対する

対抗策を所持した集団である。

 

そうした存在は姫島を始めとした五大宗家などが挙げられるが

蒼穹会はNPO法人としての貌も持っており、そうした方向から神器や聖剣などといった

特異能力の所有者の保護などを行っている。

蔵王丸警部は、その蒼穹会の出身でもあるのだ。

 

「八坂? 俺の聞いた話じゃ妖怪のトップは八雲って名前だった気がしたが……

 ま、あいつらも人間ほど頻繁じゃないにせよ代替わりとかするんだろ。

 蒼穹会にいたころは、そうした話もそれなりに聞いていたしな」

 

蔵王丸は運転手である克哉と程々の雑談を交えつつ

駒王町へと向かう車の助手席でただ座っていた。

信号待ちに差し掛かった頃合いを見計らい、克哉が車内の無線に手を伸ばす。

 

達哉(たつや)。周辺の様子はどうだ?」

 

『問題ない。兄貴こそ、蔵王丸警部をきちんと送り届けろよ』

 

無線で話した相手は、車の後方で白バイに乗り護衛をしている、克哉の弟の周防達哉。

彼もまた、ペルソナ能力を持ち珠閒瑠市から他地方の県警へと異動になった警察官だ。

ただ、彼の左手首には正体不明の黒い痣があり、それを隠すために

制服の下にリストバンドを着用している状態だ。

 

(……どういうことだ? 駒王町が近づいたと同時に、痣が痛み出した……

 まさかとは思うが……またあいつの仕業だとでもいうのか?

 もしそうだとしたら、今度は奴らは何を企んでいるんだ?)

 

黒い痣。それは達哉も深く関わった十年前の珠閒瑠市の事件に端を発する。

当時学生だった達哉の運命を大きく変えるほどの出来事だったそれは

今警察官になった達哉にとっては、黒い痣が浮かぶ以外には

今の彼の人生を縛るものではないはずだった。

 

想いを馳せながらも、信号が変わったため克哉の運転する車に続く形で白バイを発進させる。

しかし、ある程度進んだところで目の前に仮面の女性が並んでいるのを目撃。

走っていた車や白バイが止まる。

女性の右手に握られているのは槍。背負っているのは艦船の艤装。

そして、同じ格好の存在が2人。

 

――聖槍騎士団(ロンギヌス13)。禍の団に所属する、フューラー・アドルフ直属の部隊である。

既に5人程が撃退されているが、それでもその脅威は変わらない。

 

「……久しぶり、と言っておくべきかしら?」

 

「俺はお前達に見覚えがない」

 

「そうね、私達を知らないのは承知の上よ。けれど、この槍には見覚えがないかしら?」

 

バイクから降りた達哉の眼前に突き出された聖槍。

それは、達哉にとっては十年前に戦ったとある機械兵士が持っていた槍と酷似していたのだ。

 

「聖槍……!? 同じものを持っているということはコピー……

 まさか、お前達は……!!」

 

「気付くのが遅かったようね。昔戦った時とは一味違う

 聖槍騎士団の力を受けてみるがいいわ!」

 

艤装のSKC34が達哉を狙う。狙いが大雑把ながらも、そこから繰り出される一撃は

かつて達哉が戦った相手のMG34とは比べ物にならない。

達哉自身は白バイから飛び降り回避に成功するが

乗っていた白バイは砲撃の余波で転倒してしまっている。

 

「……ただで駒王町に入れるとは思わなかったけどな。移動中に襲撃とは

 テロ組織もそれなりに頭が回るらしいな」

 

「ここにいたら巻き込まれます、警部は安全な場所へ。自分は達哉の援護に入ります」

 

一方、戦闘に巻き込まれる形になった克哉と蔵王丸。

達哉が聖槍騎士団を引き受けている隙に車を降り、蔵王丸は物陰に

克哉は達哉の援護のために聖槍騎士団と対峙する。

 

「兄貴、気をつけろ。奴らの槍は俺達のペルソナを封じてくる」

 

「それは……十年前の事件で奴らが使った物と同じじゃないか!

 奴ら、十年前の亡霊だとでも言いたいのか?」

 

超特捜課で支給され始めた神経断裂弾(しんけいだんれつだん)を装填した拳銃を構えて克哉が後方から

達哉は長めの電磁警棒を手に前に立ち聖槍騎士団と対峙する。

 

「おしゃべりはそこまでよ。仮面を封じる聖槍の力、忘れたのなら思い出させてあげるわ!」

 

「お前に言っても仕方ないだろうが、俺も何度でも言ってやる。

 俺は、己の影から目を背けたりしない。

 影が立ちはだかるのなら、その度に俺は影と向き合う!」

 

「混乱に乗じて人心を惑わすつもりかもしれないが……そんな真似は僕が止めてみせる!」

 

聖槍騎士団に対峙する達哉と克哉の足元から、青白いオーラが遡る。

そして、それぞれの背後から仮面を被った人影が顕現する。

 

これこそが「ペルソナ」である。

 

――我は陽と月と曙光の父ヒューペリオン……

  乾坤から初めに生まれしティタンの業……

  天象揺るがすものと知れ……!

 

克哉から現れた白い日輪を頂に象った仮面に、黒のストライプの服装の人型の影。

ヒューペリオン。ギリシャ神話・ティターンの神で、太陽神とも語られている。

 

――我は汝、汝は我。

  我は汝の心の海より出でし者。

  烈日と蒼穹の支配者アポロなり……!

 

同じく、達哉から現れたのは赤い炎のような仮面に、赤のストライプの服装の人型の影。

アポロ。こちらもギリシャ神話・オリュンポスの神で、太陽神だ。

 

「あれがペルソナって力か……初めて見たぜ……

 っと、こうしちゃいられないな。駒王の超特捜課に連絡入れねぇと」

 

物陰から、蔵王丸が駒王町の超特捜課に連絡を入れる。

トップの左遷から混乱はあるものの、応援を派遣する程度の余裕はあったようだ。

 

 

……ただ、その応援が外部協力者の高校生というのが蔵王丸には引っかかるところではあったが。




具体的な描写は避けているとはいえ、ちょっとビビってます。

さて、今回クロスゲートを出した以上触れなければならない点でもあった
「虚憶」について触れてますが……

ぶっちゃけ、私自身が完全に把握しきれてないほどややこしいと思います、これ。
今回に限って言えば

・イッセーの虚憶=原作イッセーの行動をなぞったもの

という認識で問題ありません。
つまり、「この世界ではない別の世界の自分自身が体験したこと」が
虚憶であると私は認識しています。

なので、拙作で初めて具体的に虚憶の兆候を見せたのはゼノヴィアなんですよね。
(特別編におけるある人物に対する記憶)
逆に、第2次OGにおけるイングのように虚憶を持ちようがない存在もいます。

ナイアが何気にン我が魔王(救世主)とか言っちゃいそうなポジションにいますが……
あのタイプに振り回されるとご愁傷様な事態しか見えないわけです。
(特に白ウォズのヤベーイ雰囲気は……)

P2組。
周防兄弟は以前少しふれたとおり警察官です。
本当、この作品警察関係者多いなぁ……
そりゃ性犯罪者が主人公の原作とは水と油ですわ。
怪盗だって警察とはそれほど悪くない関係を築いてる(はず)なのに。

ゆきのさん方式で初期ペルソナ(ヴォルカヌス、ぬこもといヘリオス)にしようかとも
思いましたが、ここから先最初から終盤な展開が続きそうなのでこうなりました。
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