ハイスクールD×D ゴースト×デビルマン HAMELN大戦番外地 作:赤土
時系列がすっ飛んで本編開始前になってますが、そこはお気になさらず。
俺は宮本成二。
ついこの間、駒王学園の二年生に進級したばかりだ。
春先で浮かれているからなのか、あるいは元々なのかは知らないが……多分元々だろう。
同じクラスの三人の阿呆どもによる警察沙汰すれすれどころか向こう側な事件が
毎日のように起きているが、一応それらも何とか事あるごとに防げるものは防いでいる。
お陰であいつら――特に兵藤一誠――からは睨まれているが知らん。
そもそも悪いことをする方が悪い。当たり前だろうが。
人が嫌がることはするなと、両親祖父母誰かに教わらなかったのか?
まぁ、それはさておき。
俺はこいつらの言動を(別段観察する気はないのだが)観察しているうちに
どうにも腑に落ちない部分があることに気が付いた。それは……
――エロ本を不特定多数の目が触れる場所で広げて、恥ずかしくないのか!?――
いや、マジでそこなんだ。
そりゃあ、俺だってそういうのを隠し持つ程度には興味がある。
だが、それをこんなところで広げるなんてとてもじゃないができない。
エロ本と言えば、性行為を示唆する本であり、性行為を描写しているものも少なくない。
というか、基本的に性行為を描写しているものだ。
つまり、それをおおっぴらに広げるという事は
不特定多数の目が触れる場所で性行為を行っているという事じゃないのか?
……俺も駒王番長というあだ名がいつの間にかつく程度には勇気がある方だと自認しているし
行動力も持っている方だと思っている。
だが、その俺をもってしてもこんなところでエロ本を堂々と広げる勇気はない。
言うなれば、他人の目の前で性行為をしているようなものだ。できるかんなもん。
一度、そのことをこいつらに問い詰めてやったが返ってきた言葉は
「いや、だって俺ら童貞だし」
「人の目の前でセックスったって、そもそもセックス自体したことねーし」
「つーか、なんでそういう方向に発想が行くんだ? ま、まさかセージお前……!?」
兵藤の奴が要らんことを吹聴する前に、俺は慌てて話を逸らした。
変な話が広まったら、俺の立場が危うくなる。
童貞かそうじゃないかなんて問題じゃない。話の発展によっては
それよりももっと名誉の毀損が起こりうる展開になりそうな予感がしたのだ。
「んな事はどうでもいいだろ。少なくとも俺には出来ねぇってだけの話だからよ」
……とにかく、俺は人前でエロ本を広げるなんて真似はできない。
そんなのは、人目を憚らずいちゃつくどころかヤることまでヤるって話だからだ。
俺はエロ本を見る時は、そういう心構えで見ている。
少なくとも、煎餅をバリバリ齧りながら読める本じゃない。
「どうだすげぇだろ! 駒王番長といえども、出来ねぇことはあるんだな!」
「褒めてねぇしそれで負けても全然悔しくねぇ」
偉そうにどや顔を決めてみせる兵藤の頭を小突きながら、鐘の音を聞き着席を促す。
この日も、ごくありふれた一日が過ぎてくれることを願いつつ
俺達は授業を聴くこととなった。
――――
休み時間。
珍しく兵藤が別行動をしており、松田も桐生さんと話しており
元浜もそれを遠巻きに眺めているだけなので、俺が出る幕でもないなと思いつつ
スマホを弄っていた。とは言え、俺のスマホにはねこを集めたりするアプリとか
データ上の悪魔を合体させたりするアプリとか程度しか入っておらず
ブラウザでブレーメンだか言う二次創作投稿サイトを眺めていたり
船これの情報を集めていたり、だ。
後は色々役に立つtsubuyaita位か。
そして、事件はそんな俺がブラウジングしている最中に起きる。
ニュースまとめサイトは手軽に情報が集まる反面、玉石混淆であることは否めず
また、表題で煽るだけ煽って中身には責任を持たず、収益だけあげているような
悪質なものも少なくない。しかも、そういうサイトに限って表示される広告が……
……エロ漫画。
しかも、一番性質の悪い「乳首解禁してあり、かつカラー」という
とんでもない広告を載せて来るパターンだ。
普通にニュースサイト(というか、アンテナサイトか?)見ているだけなのに
何でエロ漫画の広告を見なきゃならないんだ!? そういう気分でもないのに!
しかもここは教室だぞ!
……ふと、視線を感じた。さっきまで向こうにいた元浜と、いつの間にか戻って来た兵藤だ。
恐る恐る、身体を奴らの方向に向ける。
「ほほーぅ? セージも読みたいんじゃねーか。お前エロ本買うときもそうだけど
存外素直じゃねぇな? もっと素直になろうぜ? 俺らみたいに」
まじまじと俺のスマホを覗き込んでくる兵藤に、俺はストレートをお見舞いしてやろうかと思ったが
流石にこれは俺の不注意でもある。そこまでやるのは理不尽だろう。だがどうしたもんだ。
このままでは、俺もこいつらの仲間入り(もう遅いかもしれないが)は免れない。
せめて女子が気付く前にと、証拠隠滅じゃないが俺は慌ててスマホの電源を落とした。
長押しで一番早く落ちるまで十数秒かかるのでその時間がもどかしいが、不特定多数に見られるよりましだ。
何かのデータが飛んだかもしれないが、それさえも頭から飛ぶ程度には慌てていたのだろう。
「あっ! その広告のリンク先気になったのによ!」
「知るか! そもそも他人のスマホ覗き込むんじゃねぇよ!」
俺と兵藤はすごく低レベルな言い争いをして、元浜がそれを呆れながら見つつ
松田と桐生さんは、心なしかそれなりにいい雰囲気になりそうな感じもしながら
俺らのやり取りを見ていた。そんな風に、何故だかふと思えた。
……そして、兵藤が彼女が出来たと言いふらすのは
この少し後の出来事である。
If. に回そうかとも思いましたが、本編過去にあってもおかしくない出来事なのでこちらに。
前日談は前日談でもう完結してますし。
現在の情勢を考えると、本当に「どうしてこうなった」としか言いようがない情景ですね……
一度なくなった平和は、もう戻ってこないんです。
どんな奇麗事を並べたって、その時間は帰って来てはくれないんです。
失くしちゃいけないものだからこそ、大事にしないといけない。
失くしてもまた用意すればいい、では済まされない問題は少なくないんです。
……そういえば、「デビルマン」編に移行しましたが
こっちのタイトルどうしましょうね。
まぁ、デビルマン編の時系列の番外編が出来てから考えますか。
さて。
私のスマホだけかもしれませんが、最近やけに扇情的なイラストが出て来る
バナー広告が多い気がします。
作中では漫画としてありますが、ゲームアプリも大概です。
おちおちまとめサイトブログも読めません。
(流石にハーメルン見てるときにはそんなん見かけませんけどね)
セージが言ってることを要約すると
「エロ本広げるってのはヤることとほぼ同義、他人の目があるところでヤれるか!」です。
……いや、エロ本広げるってのはエロ本の中身の女性とヤるってのと
ほぼ同義なわけですし。二次元三次元関係なく。
その事考えたら公の場でエロ本広げるなんてできないです。私だけかもしれませんが。
(だから戦利品を駅前で広げるなんて行為もNGです。がらがらの電車の中ならいざ知らず)