ウルトラマンゼロ&プリキュアオールスターズ   作:JINISH

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光の巨人の謎を探れ!

ゾフィーの加入により、バラバを倒したゼロ達。

エレメントは真理奈の消息を確認したが、グラールとの戦いで戦闘不能に陥っていた。

シン達もエレメントと合流し、真理奈をホープキングダムに連れて行った。

今、真理奈はシンと使っていた部屋で療養している。

シン達は広場で待っている。

 

まのん「お姉ちゃん・・・」

 

まのんは悲愴な面持ちで俯く。

 

はるか「まのんちゃん・・・」

 

はるかはそんなまのんの様子を見て不安そうな顔をする。

それは皆も同じだろう。

しばらく経った後、シン達の元に来た医者から真理奈の状態は命に別状はないものの、未だ昏睡状態のままであることを伝えられている。

 

きらら「まののん、元気出しなよ。ずっとそんなんじゃ、まりりんに笑われるよ?」

くるる「キュゥ!」

 

くるるは元気づけるようにまのんの頬を舐める。

 

まのん「くるる・・・はい、きららさんの言う通りです。ずっとこのままじゃ笑われますね・・・」

 

まのんは涙を拭いて言う。

 

まのん「くるる、これはお姉ちゃんに必要なものだから送り届けてね。」

くるる「キュゥ!」

 

まのんはくるるにスパークレンスを渡す。

くるるはスパークレンスを咥えて真理奈が眠っている部屋へ向かう。

その後、シン達は城内の書庫に入り、真理奈が所持した『ユザレと光の巨人』を読む。

 

カナタ「ホープキングダムが建国する前、そんなことが・・・」

まのん「まさか、モンスターズルーラーやイヴィルアイだけじゃなく、スパークレンスもイビロンが作った物だったなんて・・・」

 

カナタ達は本の内容を見て驚きを隠せなかった。

 

きらら「けどさ、まりりんの話だと、スパークレンスは小泉学園で見つけたんだよね?」

まのん「うん、お姉ちゃんが図書館で宿題した帰りに見つけたって。」

 

まのんは真理奈がスパークレンスを手に入れた経緯を話す。

 

みなみ「誰かが私達の世界に持ってきたのかしら?」

リコ「だったら、誰が?」

 

みなみとリコはまのんの話を聞いて気になっていた。

 

?「あ!いたいた!」

 

シン達は振り向くと、クリシスがいた。

 

シン「クリシス!」

クリシス「探したよ~!ぶたのしっぽ亭に行ってみればここに来てるってマナが言ってたから。」

 

クリシスはシンの肩を掴んで言う。

リコはその様子を見て不機嫌な顔になる。

 

カナタ「彼女は?」

はるか「クリシスさんって言ってね。あの人もウルトラマンに変身できるんだよ。」

 

はるかはカナタにクリシスの事を教える。

 

クリシス「お~!なかなかイケメンだね~!はるかの彼氏なの?」

はるか「うぇ!?(////)か、かかか、彼氏!?(////)」

 

はるかはクリシスに言われて顔が赤くなる。

 

クリシス「分かりやすい反応だね~!」

 

クリシスは面白半分に言い出す。

 

クリシス「あれ?真理奈は?まのんがここにいるから一緒にいると思ったんだけど・・・」

まのん「!・・・あの・・・お姉ちゃんは・・・」

 

まのんはクリシスの言葉を聞いて体を振るわせるが、真理奈の状態について話す。

 

クリシス「事情は分かったよ。じゃあ、真理奈の分まで頑張らなくちゃね!そして真理奈から『よく頑張ったね!』って褒めてもらおう!」

 

クリシスはまのんに元気付ける。

 

まのん「はい。ありがとうございます、クリシスさん。」

 

まのんはクリシスに礼を言う。

 

クリシス「ところで、ここで何してるの?」

シン「あぁ。この本の事で考えてたんだ。」

 

シンはクリシスに『ユザレと光の巨人』の本を見せる。

 

クリシス「ん~?あっ!この本の模様、前に見たよ!」

シン達「えっ!?」

 

シン達はクリシスの発言に驚く。

 

みらい「今、この模様を見たって言いました!?」

クリシス「うん!」

トワ「見たって・・・」

ことは「どこ!?」

 

トワとことはは慌てた様子でクリシスに問い詰める。

 

クリシス「加音町の図書館だよ。でも、確かこの本のタイトルと違ってたような・・・」

シン「とにかく行ってみようぜ。」

ことは「はー!」

 

シン達はクリシスと一緒に加音町に行くことにした。

 

 

 

 

 

 

 

しばらく経った後、加音町ではめぐみが踊りながら歌い出した。

加音町はスイートプリキュアが活躍していた町であり、マイナーランドと伝説の楽譜の音符を争奪していた。

この町に来ているのはめぐみだけでなく、いおな、誠司も来ていた。

 

誠司「お前な・・・ここは音楽の町だからってそんな風に歌うなよ・・・」

 

誠司はめぐみの様子に呆れる。

 

めぐみ「だって、こんなに楽しい町にいるんだよ!まるで天国に来たような。」

いおな「もう・・・」

 

いおなもめぐみの発言に呆れる。

ちなみにひめはブルースカイ王国に帰省しており、ゆうこはおおもりご飯の手伝いがあるため、一緒ではなかった。

 

?「お~い!」

 

めぐみ達は振り向くと、響と奏がやって来た。

 

めぐみ「響ちゃん!」

響「元気そうだね。」

めぐみ「モチのロンだよ!」

 

響とめぐみはお互いに手を繋いで言う。

 

奏「いおなも元気そうね。シンさんからイージスにやられたって聞いたけど。」

いおな「平気。もう五体満足よ。またイージスと戦うことがあるから、お姉ちゃんと組み手をやってたわ。」

 

いおなは奏に自分は平気だと伝える。

 

?「響ちゃ~ん!奏ちゃ~ん!」

 

響達は振り向くと、みらいが手を振りながら駆けつけて来た。

もちろん、シン達も一緒である。

ちなみにカナタはホープキングダムに残り、国を守っている。

 

響「みらいちゃん!」

 

みらい達は響と奏、めぐみといおなと誠司にこれまでの事を伝えた。

真理奈の状態の事、真理奈が所持していた『ユザレと光の巨人』の事、そして、その本と同じ模様の本が加音町の図書館にあることを。

 

めぐみ「そんなことがあったんだね。」

まのん「はい。お姉ちゃんがやられた事を考えるとショックでしたけど、お姉ちゃんの分までできることをやろうと思っています。」

くるる「キュゥ!」

 

まのんはめぐみにそう言う。

 

クリシス「あ、あそこだよ。あそこで例の本を見つけたんだよ。」

 

クリシスは図書館に指を指して言う。

 

シン「よし、入るぞ。」

 

シン達は図書館に入り、クリシスが見たという『ユザレと光の巨人』の本と同じ模様の本を探し出す。

 

 

 

 

 

 

その頃、小笠原諸島の西ノ島の上空で1人のウルトラマンと両頬に袋のような物体を持った鳥の怪獣が戦っている。

そのウルトラマンはウルトラマンタロウ。

そして後者は火山怪鳥バードン。

大熊山の噴火で現れた怪獣であり、人間を食べることもある。

タロウやゾフィーを倒してしまうほどの強敵である。

バードンはタロウに火炎放射を放つ。

タロウは火炎放射を躱す。

 

タロウ「こいつを放っておいたらこの世界の人達が次々と食い殺される!すぐに倒さなければ!」

 

タロウはバードンの火炎放射を躱しながら、作戦を考える。

するとタロウは火山の火口を発見する。

タロウはバードンを誘い込むように火山の方に向かう。

火山に近付いたら、タロウはキングブレスレットを触れる。

すると、タロウは2人に分身した。

バードンはタロウの分身に撹乱され、西ノ島の火山にぶつかり、そのまま火口に入る。

火山の中に入ったバードンはマグマに焼かれ、死滅される。

タロウは分身を解き、元の姿に戻る。

 

タロウ「バードンの後を追って行ったら、いつの間にか人間の世界に来てしまったか・・・」

 

タロウはゾフィーとギンガと一緒にトランプ共和国にいたが、バードンを追っていく内に人間の世界の小笠原諸島の西ノ島に来てしまった。

 

タロウ「とにかく戻ろう。」

 

タロウはトランプ共和国に戻る為、飛び去って行った。

 

 

 

 

 

 

一方、シン達は加音町で響、奏、めぐみ、いおなと一緒にクリシスが言っていた本を探していた。

 

クリシス「う~ん・・・確かにこの図書館で見たんだけどなぁ・・・」

まのん「見つかりませんね・・・」

 

クリシスとまのんは懸命に探している。

 

みらい「おぉ~!シンデレラだ!」

リコ「みらい、真面目に探しなさいよ。」

 

リコはみらいがシンデレラの本を取ったのを見て呆れる。

 

めぐみ「おぉ~!白雪姫もあるよ!」

誠司「お前も真面目に探せよ・・・」

 

誠司はめぐみが白雪姫の本を取ったのを見て呆れる。

 

クリシス「アハハハ。楽しそうだね~。」

 

クリシスはその様子を見て言う。

すぐに本探しに戻ると、「おっ?」と声を出すクリシス。

クリシスは手を差し伸べ、一冊の本を取る。

その本のタイトルは『ルルイエに照らす光の巨人』と書かれていた。

そしてその本の模様に『ユザレと光の巨人』と同じ模様が描かれている。

 

クリシス「あったーっ!見つけましたよーっ!」

いおな「ちょ!静かに!」

 

いおなはクリシスがいきなり声を立てたので指摘する。

皆さんにも分かってると思いますが、図書館では大声を出さないようにお願いします。

クリシスは『ルルイエに照らす光の巨人』をテーブルに置く。

 

シン「この本の模様と同じだ。それに光の巨人って所も共通してるぜ。」

まのん「本当にあったんだ・・・」

 

まのんは手に持っている『ユザレと光の巨人』の本を見て呟く。

 

クリシス「よし、早速読んでみるね。」

 

クリシスは本を捲り出す。


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