ウルトラマンゼロ&プリキュアオールスターズ 作:JINISH
調べの館で音吉から新光太郎の話をしている途中、マナから連絡が入った。
その内容は亜久里、アイちゃん、レジーナがキュアイージスにさらわれた事だった。
ユグドラシルのトップ、デニーズ・ポーカーは亜久里を利用し、トランプ共和国に終止符を打とうとしていた。
イヴィルアイの力で変身を解かれることを知ったマナ達は悩んだ所、ある人物と出会う。
マナ「あーっ!あなたは!?メラン!?」
メラン「久しぶりだな、お前達。」
マナ達と出会ったのは1万年前、キュアエンプレスのパートナーとして一緒に戦ってきた妖精メランである。
メランはマジカルラブリーパッドを守り続けていた。
ドキドキ!プリキュアに試練を与える為、ドラゴンの姿で戦いを挑んだ。
ハートにエンプレスの面影を感じたことでマジカルラブリーパッドをハート達に与えた。
六花「メラン、どうしてここに!?」
ありす「音吉さんからお話を伺って、メランさんならイビロンの事を知ってるのではと思い、セバスチャンに頼んでお迎えいたしました。」
ありすはメランが四葉邸にいる理由を言い出す。
マナ「さ、流石はありす・・・」
マナはありすの話を聞いて苦笑いする。
まのん「あの、すみません。話がついていけないんですけど・・・」
ドキドキ!プリキュア以外の人達はメランとは初対面なので、状況が呑み込めなかった。
マナはメランの事を紹介する。
一通り紹介した後、そろそろ本題に入る。
メラン「イビロン・・・確かに奴は人の心の闇によって生み出された。だが、奴は大いなる闇に心を奪われたものに過ぎない。」
シン「どういうことだ?」
シンはメランの言葉に疑問を持つ。
メラン「イビロンはな、元々カーバンクルだったんだよ。」
まのん達はメランの言葉に驚く。
まのん「ちょ、ちょっと待ってください!本に書かれてあった内容からして、カーバンクルはプリキュアに変身させる役割を持った生き物なんですよ!?そのカーバンクルがどうしてイビロンだって言うんですか!?」
まのんは信じられないと思い、メランに突っかかる。
メラン「カーバンクルは確かにプリキュアの力を与える力を持っている。だが、3000万年前に封印されたクトゥルフは自らを復活を遂げる為、僅かな闇を放ち、強い力を持つものを探った。そしてその闇はカーバンクルに憑りつき、自らを生まれ変わらせる為の人形を作ったんだよ。」
シン「それでカーバンクルがイビロンかよ・・・」
シンはメランの話を聞いて深刻な顔になる。
メラン「カーバンクルは先程言ったようにプリキュアの力を与えることができる。その力を持った事で自らの力で闇を抑え込み、ホープキングダムの領土の地底に封印した。しかし、盗賊達がカーバンクルを私利私欲のために殺したことで盗賊達の邪の心によってカーバンクルの力を失わせ、クトゥルフの完全な操り人形になったんだ。」
メランはカーバンクルがイビロンになった理由を述べる。
まのん「そんな・・・元に戻れないんですか!?」
メラン「クトゥルフの闇はプロトジコチューとは比べ物にならない。仮にイビロンを浄化して元のカーバンクルに戻せたとしても、闇の力に負けたカーバンクルは死んでしまったんだ。ホープキングダムの領土でその結末を見た。キュアエレメントがイビロンを封印したことで自身を消滅された。パートナーであるカーバンクルを残してな。だが、封印されたイビロンから闇を解放し、戦いの後、残されたカーバンクルを憑りついた。クトゥルフは新たな人形を選んで、カーバンクルと共に眠りについたんだ。」
まのん「そんなことが・・・」
まのんはメランの言葉に絶句する。
くるる「キュゥ!」
くるるはまのんの肩に乗り、舌で頬を舐める。
まのん「くるる・・・」
クルルはまのんを励ますかのように右前脚を腰に当て、左前脚を拳を作り、ガッツポーズを決める。
まのん「ごめんね、くるる。心配かけて・・・」
まのんはくるるの頭を撫でる。
シン「まのん、真理奈はくるるを助けたんだ。仮にクトゥルフの闇に憑りつかれても、あいつなら助け出すぜ。お前の姉ちゃんを信じろ。」
まのん「シンさん・・・はい。」
まのんはシンの言葉に頷く。
マナ「もう大丈夫みたいだね。」
まのん「はい、マナさん。」
まのんはマナの言葉に頷く。
まのん「メランさん、スパークレンスの事は分かりました。あれはイビロンが生み出した物ではなく、3000万年前に存在した物だと。」
まのんは今まで調べてきたスパークレンスの事を話した。
まのん「ただ、イヴィルアイやモンスターズルーラーの事はよく知りませんでした。何か知っているのなら教えてください。」
メラン「あぁ、スパークレンスの事も含めて話した方がいいだろう。」
メランはイヴィルアイやモンスターズルーラーについての事をスパークレンスの話を含めて話し出す。
メラン「イヴィルアイとモンスターズルーラー、この2つはクトゥルフの闇の力とスパークレンスの力で生み出された物さ。」
マナ「スパークレンスの力で!?」
六花「どういうこと!?」
メランはイヴィルアイとモンスターズルーラーはクトゥルフと闇とスパークレンスによって作られた物だと告ぐ。
メラン「スパークレンスは超古代の遺伝子を持つ者でなければ巨人の力を制御することができない。ダルクやアムイが巨人に変身することができたのも、その遺伝子を持っているからなんだよ。」
まのん「じゃあ、お姉ちゃんがティガに変身できたのも・・・」
メラン「そうだ。ルルイエに封印されたクトゥルフはスパークレンスに自らの闇を注ぎ、そのエネルギーを利用して2つの闇の神器を作ったんだよ。」
メランはイヴィルアイとモンスターズルーラーの誕生を話す。
まのん「そんな・・・」
シン「スパークレンスやイヴィルアイ、モンスターズルーラーはクトゥルフの闇をカーバンクルに憑いた時に一緒に封じ込めたって訳か・・・」
メラン「そういうことになる。」
シンはメランの話を聞いてイビロンがスパークレンス、イヴィルアイ、モンスターズルーラーが持っていた理由を知る。
シン「とにかく、スパークレンスは真理奈に任せるしかねぇな。」
マナ「モンスターズルーラーはクルルに見せてもらった時、触っても何も起こらなかったから奪って壊しておけば何とかなるかな。」
真琴「そうなると問題はイヴィルアイね。ウルトラマンにも効くかどうか分からないけど、あれを使われたら思うように戦えないわ。」
シン達はイヴィルアイについて対策を考える。
ありす「メランさんは何かご存知ありませんか?」
ありすはメランにイヴィルアイを封じる方法を尋ねる。
メラン「1つだけある。」
めぐみ「本当に!?」
メラン「1万年前の戦いの後、ダイヤの民が作った聖なる剣、『闇薙の剣』だ。」
メランはありすの問いに答える。
まのん「『闇薙の剣』・・・」
奏「それって何なんですか?」
奏は闇薙の剣の事をメランに聞く。
メラン「『闇薙の剣』は闇の力を振り払うことができ、闇の力に囚われた存在を浄化したり、闇の力を持つアイテムを無力化し、破壊する力を持っている。」
メランは『闇薙の剣』について話した。
その『闇薙の剣』はUキラーザウルスがイビロンに吸収された後、ディアーナから真理奈に手渡しており、現在は真理奈が持っている。
くるる「・・・」
くるるはメランの話を聞いて、真理奈の事を考える。
真理奈が『闇薙の剣』を持っていることを知っているのはディアーナを除いてくるるだけである。
我夢「『闇薙の剣』・・・」
大地「それがあればイヴィルアイの瘴気を抑えられるんですね。」
メラン「あぁ。」
メランは大地の問いに答える。
真琴「それにユグドラシルはイヴィルアイをトランプ共和国に持ってくることはないはずよ。」
まのん「え?それはどうしてですか?」
まのんは真琴の言葉に首を傾げる。
真琴「この町に現れた怪獣達が消えた後、エターナルゴールデンクラウンが盗まれたって聞いた時、それを盗んだのはユグドラシルなら亜久里ちゃんを即位させるために盗んだのかもしれない。即位させるには王宮で戴冠するのが原則だから・・・」
真琴はユグドラシルがエターナルゴールデンクラウンを奪った訳を推測する。
真琴「ユグドラシルがトランプ共和国に攻め入る時、亜久里ちゃんとアイちゃんの力を封じるためにイヴィルアイをアジトに残していくはずよ。キュアエースに変身されるわけにはいかないから。」
真琴は立て続けにユグドラシルがイヴィルアイをトランプ共和国に持って来ない理由を言い出す。
シン「なるほどな。トランプ共和国を制圧するまではイヴィルアイを使えないからまだチャンスはあるって訳か。」
ありす「確かにその通りですわね。亜久里ちゃんはユグドラシルにとっては奪われるわけにはいかないお姫様ですからね。」
シンとありすは真琴の言い分に納得する。
マナ「そうと分かれば、絶対に亜久里ちゃん達を取り戻して、ユグドラシルの野望を阻止しよう!」
響「うん!亜久里ちゃん達を無理矢理戴冠させるなんて絶対許さない!」
マナと響はそう言う。
めぐみ「ひめ達にも今回の事を伝えないとだね、誠司!」
誠司「あぁ、そうだな!」
めぐみと誠司はそう言う。
まのん「私は一度、お姉ちゃんの所に行こうかな。今頃、目が覚めてるはずだし。」
まのんは真理奈が気になる為、ホープキングダムに行こうとする。
はるか「じゃあ、私達も行くよ。」
みらい「私達も。」
はるか達とみらい達はまのんと同行することにした。
シン「俺も行くぜ。あいつの事だ。一人でどこかに行っちまうだろうしな。」
シンもまのん達と同行することにした。
その頃、ホープキングダムに療養されていた真理奈は不思議な夢を見た。
その夢の中には空間が真っ白で、その空間にポツンと真理奈が立っていた。
真理奈「何なの、ここ?何もないわね・・・夢、見てるのかな・・・」
真理奈は辺りを見渡しながら歩き続けていた。
しかし、景色は変わることがなかった。
真理奈(そういや、あの怪獣にやられたんだっけ・・・)
真理奈はグラールとの戦いを思い出す。
真理奈「まさかとは思うけど死んじゃった訳じゃないよね・・・?」
真理奈は嫌そうな表情をして、今の状況を考える。
?「お姉ちゃん、まだ死んでないよ!」
真理奈「誰!?」
真理奈は少年の声が聞こえたので辺りを見渡す。
だが、誰もいなかった。
?「僕達は君に会いに来たんだ。」
今度は少年とは違う青年の声を聞く。
真理奈「もう1人・・・?どこなの!?」
真理奈は先程の声の主に呼びかける。
その時、真理奈の目の前に強い光が包み込む。
真理奈「うわぁっ!?な、なによ!?」
真理奈は目の前の強い光に対し、両腕で顔を隠す。
光が消えていった後、真理奈は両腕を下ろすと、リュックサックを背負った少年と、先住民族のような白い服装を装った男が真理奈の目の前に立っていた。
終盤の後者の登場人物が来ていた服装の特徴が分からなかったので、とりあえず予想で書いておきました。
それと、真理奈の夢の続きは少し先になります。