ウルトラマンゼロ&プリキュアオールスターズ 作:JINISH
真理奈の家に訪れたディアーナはマリー・アンジュ王女を連れて、真理奈とコンタクトと取った。
アンジュはマヤと話したいと思い、ディアーナの案内で真理奈に会いに来たのだという。
真理奈はアンジュにマヤに会わせると言い、その後にマヤが所持しているプリカードファイルの力で蘇らせるという条件で承諾した。
そして、マナとダニエルの連絡でユグドラシルの計画を知る真理奈達は亜久里、レジーナ、アイちゃんの救出作戦と、エボリュウ細胞感染阻止、トランプ共和国の防衛、イヴィルアイの封印、イビロンの討伐を計画する。
その晩、真理奈は『ディメンジョンゲート』を通って、無人島に辿り着き、仰向けになって夜空を見上げていた。
真理奈(あぁは言ったものの、実際会えるのかね・・・マヤの奴、デニーズと一緒にトランプ共和国に行く可能性だってあるわけだし・・・)
真理奈は夕方に提案されたマナの計画について考えた。
もし、マヤはユグドラシルの本拠地にいなく、デニーズと一緒にトランプ共和国の制圧に向かったんだとしたら、アンジュに言ったことは無駄だったんじゃないかと真理奈は思っていた。
くるる「キュゥ!」
真理奈の顔の真横にくるるがやって来た。
真理奈「くるる。」
?「やっぱりここにいた。」
真理奈はくるるより先の方に目を向ける。
そこにはまのんがいた。
真理奈「まのん?」
真理奈は上体を起こす。
まのん「お姉ちゃんったらいつも一人で悩みこんでるんだから。」
真理奈「そりゃそうよ。これから戦場に行くのよ。ユグドラシルの連中のほとんどがアジトに残る可能性だってあるし、そこでまた時空の歪みから怪獣が現れるかもしれないし、マヤもそのアジトにいるかどうか・・・」
真理奈は再び仰向けになる。
まのん「もう・・・そのアジトに私やなぎささん達が付いて来てくれるんじゃない。」
真理奈「でも、まのん達はそのアジトの中ではプリキュアに変身できないのよ?戦えるのは力を失ったティガだけじゃない。それを考えると、私1人で戦ってるようなもんよ・・・」
真理奈はまのんに言われるも、不安があった。
今、ユグドラシルの本拠地にはイヴィルアイの力でプリキュアの力を封じられている。
それは、くるるの力で変身できるエレメント基いまのんも例外ではない。
つまり、戦えるのはティガダークに変身できる真理奈だけなのだ。
まのん「お姉ちゃん!」
真理奈「言わなくていいって。分かってる。マナが考えた作戦なんだし、私一人で解決できるもんじゃないし。」
まのんは真理奈が一人で戦ってるという発言に怒ろうとするが、真理奈に止められる。
くるる「キュゥ!」
くるるは真理奈の目の前で仁王立ちをする。
真理奈「分かってるよ。私だって皆に頼ってるんだからね。」
くるるは真理奈の言葉に頷く。
真理奈「さて、明日の準備した後、さっさと寝るか。」
真理奈は起き上がって『ディメンジョンゲート』に向かう。
まのん(お姉ちゃん、あの時みたいにならないよね・・・?)
まのんは真理奈がグラールに負けて、しばらく意識不明の状態になった時の事を思い出す。
次の日・・・
マナ「みんな、こっちこっち!」
シン達は昨日マナ達が発見したゲートがある小屋に到着した。
真奈美も一緒である。
六花の話によると、この小屋の中には誰もいないとの事である。
シン「この中にユグドラシルが使ったゲートがあんのか?」
六花「はい。まだ使えるみたいです。」
シン達はマナと立花と一緒に小屋の中に入る。
その中には、昨日マナが話したゲートがあった。
真奈美「これが真理奈が話したゲートね?」
六花「起動できそうですか?」
真奈美「ちょっと待ってて。真理奈、手伝って。」
真理奈「うん。」
真奈美はカバンからノートパソコンを2台取り出し、それをケーブルで繋ぎ、ノートパソコンに繋いだケーブルでゲートに繋げる。
その後、真理奈と真奈美はノートパソコンで入力を始める。
ノートパソコンの映像からゲートの設計図を割り出す。
真理奈「なるほどね・・・」
真奈美「真理奈、こっちは私がやるから、真理奈はゲートを。」
真理奈「うん。」
真理奈は真奈美の言う通りにし、ゲートを調べる。
真理奈「!ここだ!」
真理奈は不自然な凹みを発見する。
その凹みを捲ると、1から9と0のボタンと赤いボタンを確認する。
真理奈「見つけたよ。」
ひかり「これは?」
真理奈「どうやら暗証番号を入力することで開くようになってるみたいよ。」
真理奈は発見したボタンについて解釈する。
真奈美「真理奈、暗証番号を割り出したわ。入力をお願い。」
真理奈「いいよ。見せて。」
真理奈は真奈美のノートパソコンの映像を見る。
真理奈「『9468』ね。」
真理奈はノートパソコンに表示された暗証番号をゲートのボタンに入力する。
すると、ゲートが開き、そのゲートの先にスラムのような町並みと城が現れる。
真理奈「開いた!」
のぞみ「さすが科学者、計算が早い・・・」
のぞみは真理奈と真奈美の計算力に圧倒する。
うらら「あの城に亜久里ちゃん達がいるんですね。」
まのん「それにイビロンも・・・」
まのん達はゲートの先にある城に目を向ける。
真理奈「母さん、ここまで来て悪いけど、留守番お願いできないかな?」
真奈美「いいけど、約束して。皆と必ず戻るって。」
真理奈は真奈美に家に帰るよう言い出し、真奈美も真理奈に皆と一緒に戻ってくるよう約束する。
真理奈「うん。結構ハードな事になるけど、約束する。」
真理奈は真奈美の言ったことに頷く。
なぎさ「大丈夫です、真奈美さん。」
ほのか「私達がついてますから。」
なぎさとほのかは真理奈の前に立って真奈美にそう言う。
真奈美「えぇ。真理奈とまのんの事、お願いね。」
なぎさ、ほのか「任せてください!」
真理奈「っておい!あんたらがそれ言う!?」
なぎさ「だってあんたのお母さんの前だもん。」
ほのか「真理奈は単独行動が多いから一緒にいないとね。」
真理奈「おい!」
真理奈はなぎさとほのかと揉め始める。
マナ達はそんな光景を見て、緊張感が解れていた。
シン「アスカとムサシは大貝町に残るんだよな?」
ムサシ「うん。町の人達を怪獣にさせるなんて悲しすぎるからね。」
アスカ「それにエボリュウ細胞の力は俺がよく知ってるからな。あの時みたいにレボリウムウェーブでサヨナラホームランしてやるぜ!」
アスカは自信満々に言う。
アスカ「シンの方にも助っ人が来るんだろ?」
シン「あぁ。もうすぐこっちに来るはずだ。」
シンはアスカに助っ人が来ることを話すと、小屋の出入り口から2人の男が入ってきた。
その男はミライとヒカルである。
シン「来たな、ミライ。ヒカル。」
ミライ「待たせたね、シン。」
ヒカル「男手は多い方がいいだろうな。」
シン「頼りにしてるぜ。」
シンはミライとヒカルの胸にノックするように叩く。
真理奈「あ、そうだ。マナ、昨日言ってたイヴィルアイを破壊する方法だけど、どうするの?」
真理奈は昨日のマナからの連絡を思い出し、改めてマナにイヴィルアイの破壊方法を聞く。
マナ「あ、まだ言ってなかったね。『闇薙の剣』だよ。」
真理奈「えっ?ディアーナにもらったこれの事?」
真理奈は首に下げていた『闇薙の剣』をマナに見せる。
マナ「うん。メランが教えてくれたんだ。これを使えば、浄化したり、闇の力を持つアイテムを破壊することができるの。」
真理奈「えぇっ!?そんなことができんの!?」
真理奈はマナの話を聞いて、『闇薙の剣』を見て驚く。
マナ「さ、ぐずぐずしてる暇はないよ!急いだ、急いだ!」
真理奈「・・・お、押忍・・・」
真理奈はマナに背中から押され、苦笑い気味で返事する。
シン達はユグドラシルの本拠地に向かう。
アスカとムサシはトランプ共和国に繋がる空間の裂け目が見える場所に向かう。
マナ達はシン達からの連絡が来るまで待機する。
その頃、トランプ共和国にいる真琴達は今、ユグドラシル軍と対峙していた。
いおな「あの男がデニーズ・ポーカー・・・」
せつな「ユグドラシルのトップ・・・」
れいか「そして元トランプ王国の戦士・・・」
いおな達は先頭にいるデニーズを見てそう言う。
デニーズ「キュアソード、久しぶりだな。地球のプリキュアを呼び寄せてここに来るとはな・・・」
真琴「デニーズさん・・・私の知るあなたはこんな野望を持つ人じゃなかった・・・どうしてこんな争いを・・・こんな事をして、この国が良くなるとは思えない・・・」
真琴はデニーズに、何故トランプ共和国を攻め入れようとするのか質問する。
デニーズ「過日、この国が滅んだ時、私もクロンダイクと同じく生き延びた・・・地球に渡り、様々な国の支配の様を学び、この国に必要なものを見極めたのだ・・・強き国に必要で、強き国が例外なく持っているもの、それは絶対的な権威だ!クロンダイクの作った、この温いトランプ共和国を居心地よく感じる者もあろう・・・だが、それは堕落を生み、破滅へと繋がるのみ!私はこの国を強く作り変える!」
デニーズは真琴に対し、その質問を答える。
トランプ王国はジコチューによって滅ぼされた。
ジコチューは人間の自己中心的な心から生まれる怪物だ。
トランプ王国の民達はジコチューに変貌され、国を壊滅した。
デニーズの考えはジョナサンが築き上げた今のトランプ共和国はその時の二の舞になると思っていたのだ。
その為、地球の多くの国を見て、トランプ王国の悲劇を起こさぬよう、強い国を築こうと考えていたのだ。
ひめ「冗談じゃないよ!私の国は幻影帝国に支配された。私がアクシアを開けた所為で大切な人達を奪われた。でも、めぐみ達と出会って、強くなって、一緒に戦ってブルースカイ王国を取り戻した!その時の国の人達は今のトランプ共和国の人達と同じで幸せだったよ!なのに、あんたの都合で強い国に作り変えて、絶対的な権威でこの国を取り戻したって何の幸せにもならないよ!」
ひめはデニーズの答えに批判をする。
めぐみ達もひめの意見に賛成するかのように強い眼差しで頷く。
しかし、デニーズはひめの言葉に動じず、睨みつける。
デニーズ「これ以上話しても意味がない。お前達を倒し、王宮を手に入れる!」
デニーズは左手をあげると、デニーズの後ろにいる数名の兵士達がエターナルボールとナケワメーケダイヤを出す。
そして、更に後ろにいる兵士達が棍棒、槍、弓矢、剣、杖、盾、斧、鉄球を投げ飛ばす。
デニーズの後ろにいる兵士達はエターナルボールとナケワメーケダイヤを投げて、8つの武具に貼り付ける。
すると、8つの武具がホシイナーとナケワメーケに変貌する。(棍棒、弓矢、杖、斧はホシイナーに、槍、剣、盾、鉄球はナケワメーケに変貌する。)
デニーズ「キュアソードよ、お前の相手はお前のよく知っている我が同志だ。キュアイージス!キュアソードを倒し、王宮への道を切り開くのだ!」
マヤ「はい、デニーズさん。」
デニーズの命令と同時に兵士達が横に移動すると、マヤがデニーズの前に出る。
真琴「マヤ・・・」
マヤ「改めて久しぶりね、真琴。でも、ここまでよ。」
マヤはプリチェンミラーとプリカードを取り出す。
マヤ「プリキュア・くるりんミラーチェンジ!」
マヤはプリカードをプリチェンミラーに挿入し、ミラーボールを回す。
すると、マヤはキュアイージスに変身する。
イージス「正義の盾!キュアイージス!さあ、マコト。変身しなさい。この戦いがこの国の運命を左右する。」
イージスは真琴に変身するように言う。
真琴「わかってる・・・」
めぐみ「ホシイナーとナケワメーケは私達に任せて!みんな、行くよ!」
めぐみ達は真琴より先にプリキュアに変身し、ホシイナーとナケワメーケを相手にする。
真琴「ダビィ!」
ダビィ「了解だビィ!」
ダビィはラブリーコミューンとなる。
真琴はキュアラビーズをダビィの頭に装着する。
真琴「プリキュア・ラブリンク!」
ダビィ「L!O!V!E!」
真琴はラブリーコミューンの画面をL、O、V、Eとなぞる。
よって真琴はキュアソードに変身する。
ソード「勇気の刃!キュアソード!マヤ・・・あなたのその心の闇を、このキュアソードの光の剣で照らしてみせる!」
ソードはイージスにそう言う。
イージス「ソード、あの時は亜久里様を連れて行くためにイヴィルアイを使ったけど、今は違うわ!」
イージスはラブプリブレスのダイヤルを回す。
イージス「イージス・フィールド!」
イージスはラブプリブレスを天に掲げると、ソードとイージスの周りの風景が変わった。
ソードは周りを見渡すと、あったはずのトランプ共和国とラブリー達やデニーズ達がおらず、代わりに何もない神殿の中にいた。
ソード「こ、ここは!?」
イージス「イージス・フィールド・・・この場に亜空間を展開したわ。誰にも邪魔できない。あなたの仲間のプリキュア達もね。イヴィルアイの力も通さない。」
ソード「正真正銘の1対1ってことね・・・」
ソードは気を引き締めて身構える。
イージスも構えを取る。
ソード「いくわよ!」
イージス「来なさい!」
ソードはイージスに向かって走り出す。
イージスもそんなソードに迎え撃つ。
ちなみにゲートを開くための暗証番号の『9468』ですが、以下の訳があります。
9=九条ひかりの誕生日が9月9日だから
4=四葉ありすの名字の四葉から取った
6=水無月かれんの名字である水無月は6月の旧名のため
8=十六夜リコの名字である十六夜は陰暦8月16日の夜であるため
ストーリーには関係ない話ですが、そう受け取ってください。